JP5223977B2 - 硬化性樹脂組成物及び硬化物 - Google Patents
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Description
しかしながら、この手法を用いた場合であっても、封止方法としては、ガラス等の透明な蓋でセンサ素子を覆うことで封止を行っており、このような方法はセンサ素子部をシール剤で囲むため、イメージセンサの小型化に限界がある上、工程数が増加する。また、センサ素子と蓋との間に空間が存在し、界面の反射により、視認性が劣るため、上記方法に代わる封止方法が求められるところである。
該硬化性含フッ素ポリマー(A)は、式(2):
構造単位Nは式(N):
構造単位Aは該式(M)および(N)で示される構造単位を与える含フッ素エチレン性単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位である]で示され、構造単位Mを0.1〜100モル%、構造単位Nを0〜99.9モル%および構造単位Aを0〜99.9モル%含み、数平均分子量が500〜1,000,000である、ことを特徴とする硬化性樹脂組成物である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、末端に加水分解性金属アルコキシド部位を有する構造単位Mを必須とする硬化性含フッ素ポリマー(A)からなるものであるため、中空微粒子(B)が均一に分散し、低屈折率であり、かつ透明性に優れる薄膜を形成することができる。また、本発明の硬化性樹脂組成物が硬化性含フッ素ポリマー(A)からなるものであるため、得られる薄膜は耐熱性にも優れる。
中空微粒子(B)は、屈折率を低下させるために配合される成分である。上記中空微粒子(B)の屈折率の上限は、例えば、1.48である。中空微粒子(B)は、屈折率が1.45以下であることが好ましく、1.40以下であることがより好ましい。屈折率が高すぎると、CCDモジュールの封止剤等、用途によっては使用が困難となる場合がある。上記範囲であることにより、本発明の硬化性樹脂組成物から得られる薄膜の屈折率を低くすることができる。屈折率の下限は、例えば、1.15である。
中空微粒子(B)の屈折率は、特許第3761189号や特許第4046921号記載の方法で測定することができる。
中空微粒子(B)の気孔率は、上記の方法で求めた屈折率を用いて、例えばシリカの中空微粒子の場合であれば、純粋なSiO2の屈折率(1.45)との差から、空気に換算して含まれている空隙を算出して求めることができる。
式(2):
上記エーテル結合は、−O−で表される2価の基である。上記アミド結合は、−CONH−で表される2価の基である。上記カーボネート結合は、−O−COO−で表される2価の基である。上記ウレタン結合は、−O−CONH−で表される2価の基である。上記ウレア結合は、−NH−CONH−で表される2価の基である。
なお、本明細書中で、後述する「炭化水素基」は、炭素及び水素からなる有機基であり、「含フッ素炭化水素基」は、炭化水素基が有する一部又は全部の水素原子がフッ素原子で
置換されたものである。「炭化水素基」としては、例えば、アルキル基、アリル基、環状アルキル基、不飽和アルキル基等が挙げられる。「含フッ素炭化水素基」としては、含フッ素アルキル基、含フッ素アリル基、含フッ素環状アルキル基、含フッ素不飽和アルキル基等が挙げられる。
−D−Ry (Rf1)
[式中、−D−は、式(D):
上記Ryは、アミド結合、カーボネート結合、ウレタン結合、ウレア結合又はエーテル結合を有していてもよく、水素原子の一部若しくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい、炭素数1〜39の炭化水素基であって、水素原子の1〜3個がY1(Y1は前記と同じ)で置換されている有機基が好ましい。
−Ry1 (Ry)
[式中、Ry1は式(Ry1):
−R11−(A)p−R12−(Y1a)m (Ry1)
(式中、pは0または1であり、mは1〜3の整数であり、R11は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜5の2価の炭化水素基、Aは−O−、−CONH−、−O−COO−、−O−CONH−又は−NH−CONH−であり、R12は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜38の2〜4価の炭化水素基または水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜98のエーテル結合を有する2〜4価の炭化水素基である(但し、R12が水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜38の2〜4価の炭化水素基である場合、Aは、−CONH−又は−NH−CONH−である)。Y1aは式:
−[M1O(R29)a(R30)b(R31)c(R32)d]n−M2(R33)e(R34)f(R35)g(R36)h(R37)i
(式中、M1およびM2は同じかまたは異なり、2〜6価の金属原子;a、b、cおよびdは0または1であって、かつa+b+c+d+2が金属原子M1の価数に等しい;e、f、g、hおよびiは0または1であって、e+f+g+h+i+1が金属原子M2の価数に等しい;R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36およびR37は同じかまたは異なり、式OR38またはR38(式中、R38は水素原子、もしくは水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10の炭化水素基)で示される有機基であって、かつR29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36およびR37の少なくともひとつがOR38である;n=0〜11の整数)で示される官能基)で示される有機−無機複合基]で示される基であることが好ましい。構造単位Mが構造単位M2である場合、上記Ryは、−Ry1であることが好ましく、R11は水素原子の一部もしくは全部がフッ素原子で置換されている炭素数1〜5の2価の炭化水素基であることが好ましい。
Y2としては、例えば、−OH、−CH2OH、−CH2CH2OH、−(CH2)nOH(ここで、nは3〜10の整数)、−CH(OH)CH2OH、又は、−CH(OH)CH2OCOCH3が好ましい。
構造単位A1は、含フッ素ポリマーおよびその硬化物の基材への密着性や溶剤、特に汎用溶剤への溶解性を付与できる点で好ましく、そのほか架橋性などの機能を付与できる点で好ましい。構造単位A1が有する官能基は、Y1及びY2以外の官能基であることが好ましい。
CH2=CFCF2ORf4−Z1
(式中、Rf4およびZ1は前記と同じ)から誘導される式(A1−1):
CF2=CFORf4−Z1
(式中、Rf4およびZ1は前記と同じ)から誘導される式(A1−2):
CF2=CFCF2−O−Rf4−Z1、CF2=CF−Rf4−Z1、
CH2=CH−Rf4−Z1、CH2=CHO−Rf4−Z1
(以上、−Rf4−は前記の−Rf4−と同じ;Z1は前記と同じ)
などがあげられ、より具体的には、
この構造単位A2は含フッ素ポリマーまたはその硬化物の屈折率を低く維持できる点で、さらに低屈折率化することができる点で好ましい。また単量体を選択することでポリマーの機械的特性やガラス転移温度などを調整でき、特に構造単位M、Nと共重合してガラス転移点を高くすることができ、好ましいものである。
この構造単位A3を導入すると、透明性を高くでき、また、高ガラス転移温度の含フッ素ポリマーが得られ、硬化物にさらなる高硬度化が期待できる点で好ましい。
構造単位A4を導入することによって、汎用溶剤への溶解性が向上したり、添加剤、たとえば光触媒や必要に応じて添加する硬化剤との相溶性を改善できる。
αオレフィン類:
エチレン、プロピレン、ブテン、塩化ビニル、塩化ビニリデンなど
ビニルエーテル系またはビニルエステル系単量体:
CH2=CHOR、CH2=CHOCOR(R:炭素数1〜20の炭化水素基)など
アリル系単量体:
CH2=CHCH2Cl、CH2=CHCH2OH、CH2=CHCH2COOH、CH2=CHCH2Brなど
アリルエーテル系単量体:
CH2=CHCH2OR(R:炭素数1〜20の炭化水素基)、
CH2=CHCH2OCH2CH2COOH 、
構造単位M、Nの共重合成分として、より好ましくは構造単位M、Nと前述の含フッ素エチレン性単量体または非フッ素エチレン性単量体(前述のA3、A4)の構造単位に加えて、第3成分として脂環式単量体構造単位A5を導入してもよく、それによって高ガラス転移温度化や高硬度化が図られる。
−(M)−(N)−(A1)−(A2)− (2−1)
(式中、構造単位Mおよび構造単位Nは上記と同じ;構造単位A1およびA2は上記と同じ)で示され、構造単位Mが0.1〜90モル%、構造単位Nが0〜99.9モル%、構造単位A1が0〜99.9モル%および構造単位A2が0〜99.9モル%でありかつN+A1+A2を10〜99.9モル%含む、数平均分子量が500〜1,000,000である加水分解性金属アルコキシド部位を有するものであってもよい。硬化性含フッ素ポリマー(A−2)であることも好ましい形態の一つである。
(1)Rf1を有する単量体を予め合成し、重合して得る方法
(2)一旦、他の官能基を有する重合体を合成し、その重合体に高分子反応により官能基変換し、官能基Rf1を導入する方法
(3)(1)と(2)の方法を用いて導入する方法
のいずれの方法も採用できる。
加水分解性金属アルコキシド(D)において、金属の例としては、ケイ素(Si)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ジルコニウム(Zr)、スズ(Sn)、鉄(Fe)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、リン(P)、硫黄(S)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)、スカンジウム(Sc)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ひ素(As)、セレン(Se)、ルビジウム(Rb)、ストロンチウム(Sr)、イットリウム(Y)、ニオブ(Nb)、モリブデン(Mo)、カドミウム(Cd)、インジウム(In)、アンチモン(Sb)、テルル(Te)、セシウム(Cs)、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、水銀(Hg)、タリウム(Tl)、鉛(Pb)、ビスマス(Bi)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、およびルテチウム(Lu)が挙げられる。
なかでも、反応性、溶解性、安定性の観点から、ケイ素(Si)が特に好ましい。
プリズム、レンズシート、偏光板、光学フィルター、レンチキュラーレンズ、フレネルレンズ、背面投写型ディスプレイのスクリーン、縮小投影型露光機レンズ、光ファイバーや光カプラーなどの光学部品;ショーウインドーのガラス、ショーケースのガラス、広告用カバー、フォトスタンド用のカバーなどに代表される透明な保護版;CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、背面投写型ディスプレイなどの保護板;光磁気ディスク、CD・LD・DVDなどのリードオンリー型光ディスク、PDなどの相転移型光ディスク、ホログラム記録などに代表される光記録媒体;フォトレジスト、フォトマスク、ペリクル、レチクルなどの半導体製造時のフォトリソグラフィー関連部材;ハロゲンランプ、蛍光灯、白熱電灯などの発光体の保護カバー;上記物品に貼り付けるためのシートまたはフィルム。
半導体装置のキャリア用テープ・基板、リードフレーム、プリント基板,モジュール基板などの配線基板や配線シート、さらにパッケージ用基板の表面層あるいは層間絶縁層表面。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、東ソー(株)製のGPC HLC−8020を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−801を1本、GPC KF−802を1本、GPC KF−806Mを2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラハイドロフラン(THF)を流速1ml/分で流して測定したデータより、重量平均分子量、数平均分子量を算出する。
酸素フラスコ燃焼法により試料10mgを燃焼し、分解ガスを脱イオン水20mlに吸収させ、吸収液中のフッ素イオン濃度をフッ素選択電極法(フッ素イオンメーター、オリオン社製 901型)で測定することにより求める。
ナトリウムD線(589nm)を光源として25℃において(株)アタゴ光学機器製作所製のアッベ屈折率計を用いて測定する。
DSC(示差走査熱量計:SEIKO社製、RTG220)を用いて、−50℃から200℃までの温度範囲を10℃/分の条件で昇温(ファーストラン)−降温−昇温(セカンドラン)させ、セカンドランにおける吸熱曲線の中間点をTg(℃)とした。
Perkin Elmer社製フーリエ変換赤外分光光度計1760Xで室温にて測定する。
ジェー・エー・ウーラム・ジャパン(株)製分光エリプソメーターEC400にて測定した。解析ソフトウェアにはWVASE32を用いた。
攪拌装置、温度計を備えた1Lのガラス製四ツ口フラスコに、下記式:
300mlの四つ口ガラス製フラスコに、合成例1で得られたPAEH−1を20g(MW=110000)、あらかじめモレキュラーシーブス4Aで脱水したメチルイソブチルケトン(MIBK)を80g、ジブチルスズジラウリレートを2.3mg加えた後、窒素雰囲気下45℃で溶解させた。その後、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート 0.745gを2分かけて滴下した。滴下後、45℃で36時間攪拌し、IRスペクトルにおけるイソシアネート由来のピーク(2274cm−1)の消失をもって反応の終了を確認した。生成物の同定と変性率の計算には19F−NMRを用いた。−138.7ppmのピークを変性前のCF、−137.6ppmのピークを変性後のCFと帰属した。その結果、変性率は5%だった。すなわち、PAEH−1の側鎖末端OH基の5mol%がトリエトキシシリル基に置換されたポリマーである。得られたポリマーは、下記式:
攪拌装置、温度計を備えた300mlのガラス製四ツ口フラスコに、下記式:
100mlの四つ口ガラス製フラスコに、合成例3で得られたPAEH−2を10g(MW=15000)、あらかじめモレキュラーシーブス4Aで脱水したメチルイソブチルケトン(MIBK)を40g、ジブチルスズジラウリレートを2.3mg加えた後、窒素雰囲気下45℃で溶解させた。その後、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート0.89gを2分かけて滴下した。滴下後、45℃で72時間攪拌し、IRスペクトルにおけるイソシアネート由来のピーク(2274cm−1)の消失をもって反応の終了を確認した。19F−NMRより求めた変性率は8%だった。すなわち、PAEH−2の側鎖末端OH基の8mol%がトリエトキシシリル基に置換されたポリマーである。得られたポリマーは、下記式:
攪拌装置、温度計を備えた100mlのガラス製四ツ口フラスコに、AEH1を9.6gと、下記式:
100mlの四つ口ガラス製フラスコに、合成例5で得られたポリマーを10g(MW=11000)、あらかじめモレキュラーシーブス4Aで脱水したメチルイソブチルケトン(MIBK)を40g、ジブチルスズジラウリレートを2.3mg加えた後、窒素雰囲気下45℃で溶解させた。その後、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート0.89gを2分かけて滴下した。滴下後、45℃で72時間攪拌し、IRスペクトルにおけるイソシアネート由来のピーク(2274cm−1)の消失をもって反応の終了を確認した。19F−NMRより求めた変性率は20%だった。得られたポリマーは、下記式:
バルブ、圧力ゲージ、温度計を備えた300ml容のステンレススチール製オートクレーブに、AEH1を34.2gとCH3CCl2F(HCFC−141b)を200g、ジノルマルプロピルパーオキシカーボネート(NPP)の50重量%メタノール溶液を0.16g入れ、ドライアイス/メタノール溶液で冷却しながら系内をチッ素ガスで充分置換した。ついでバルブからフッ化ビニリデン(VdF)を5.8g仕込み、40℃にて振とうさせながら反応を行なった。反応の進行とともに、系内のゲージ圧が反応前の4.4MPaGから12時間後に0.98MPaGまで低下した。
100mlの四つ口ガラス製フラスコに、合成例5で得られたポリマーを10g(MW=11000)、あらかじめモレキュラーシーブス4Aで脱水したメチルイソブチルケトン(MIBK)を40g、ジブチルスズジラウリレートを2.3mg加えた後、窒素雰囲気下45℃で溶解させた。その後、3−トリエトキシシリルプロピルイソシアネート0.89gを2分かけて滴下した。滴下後、45℃で72時間攪拌し、IRスペクトルにおけるイソシアネート由来のピーク(2274cm−1)の消失をもって反応の終了を確認した。19F−NMRより求めた変性率は23%だった。得られたポリマーは、下記式:
合成例2−1で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量5mol%、20wt% MIBK溶液)と日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)5gを室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpmで5秒、引き続き3000rpmで25秒の条件で、シリコンウェハー上に塗布した。ホットステージを用いて120℃で1時間の条件で熱硬化させたところ、IRでSi−OHの吸収が確認できたので、さらに、200℃、10分の条件で加熱した結果、Si−OHの吸収が消え、透明な硬化膜が得られた。
合成例2−1〜2−5で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量5mol%〜98mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が90:10、80:20、70:30、60:40、50:50になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、外観を目視で確認した。結果を表2に示す。
目視確認による判定基準を以下に示す。
○:透明
△:一部白濁
×:全体白濁
合成例1で得られたOH基含有ポリマーをMIBKに溶解させて20wt%溶液を作製した。このポリマー溶液を用いる以外は実施例2と同様にしてスライドガラス上に塗布し、
加熱後の外観を目視で観察した。結果を表2に示す。
合成例4で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量8mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、外観を目視で確認した。結果を表3に示す。
合成例6で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量20mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、外観を目視で確認した。結果を表3に示す。
合成例8で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量23mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、外観を目視で確認した。結果を表3に示す。
実施例3〜5で用いた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液のかわりに、それぞれの変性前のポリマーである合成例3,5,7のポリマーを用いた以外は実施例3〜5と同様にして外観を目視で観察した。結果を表3に示す。
合成例2−1で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量5mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40、55:45、50:50、45:55、40:60になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、シリコンウェハー上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、膜厚、および屈折率を、分光エリプソを用いて測定した。膜厚はいずれも2.6μm程度であった。屈折率の結果を表4に示す。なお、外観はいずれも透明であった。
合成例2−2で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量10mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40、55:45、50:50になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、シリコンウェハー上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、膜厚、および屈折率を分光エリプソを用いて測定した。膜厚はいずれも3.5μm程度であった。屈折率の結果を表4に示す。なお、外観はいずれも透明であった。
合成例2−1で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量5mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40、55:45、50:50になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、ヘイズ値、および全光線透過率を測定した。結果を表5に示す。
合成例2−2で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量10mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を、ポリマー:中空微粒子の重量比が60:40、55:45、50:50になるように室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させ、ヘイズ値、および全光線透過率を測定した。結果を表5に示す。
合成例1で得られたポリマーをMIBKに溶解させ20wt%とした。このポリマー溶液を、合成例2−1で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液の代わりに用いる以外は実施例8と同様にしてスライドガラス上に塗膜を作製したが、いずれの組成も白濁したため、ヘイズ値のみ測定した。結果を表5に示す。
合成例2−2で得られた加水分解性金属アルコキシド含有ポリマー溶液 5g(変性量10mol%、20wt% MIBK溶液)に対して日揮触媒化成社製 中空微粒子 スルーリア(20.5wt% MIBK溶液 平均粒径70〜80nm 粒子屈折率1.25)を5g(ポリマー:中空微粒子の重量比が50:50)室温で混合した後、スピンコーターを用いて500rpm、30秒の条件で、スライドガラス上に塗布した。ホットステージを用いて120℃、1時間、200℃、10分の条件で加熱硬化させた。膜厚及び屈折率を分光エリプソで測定した結果、膜厚3.2μm、屈折率1.301であった。引き続き、日立分光光度計 U−4100を用いて吸収スペクトルを測定した(初期値)。加熱硬化させて得られた塗膜は、可視帯域(400〜650nm)において非常に高い透明性を示した。
〔1〕265℃10分間の高温耐熱試験
〔2〕85℃、85%の高温高湿耐久試験(15時間、58時間、89時間、187時間、303時間、463時間、624時間経過後の吸収スペクトルを測定)
〔3〕125℃における乾熱耐久試験(15時間、58時間、89時間、275時間、391時間、553時間、714時間、899時間、1035時間経過後の吸収スペクトルを測定)
12、22:CCD素子部
13、23:封止剤層
14、24:ガラス
15、25:貫通電極
16、26:外部に接続する電極
Claims (9)
- 硬化性含フッ素ポリマー(A)、および、中空微粒子(B)を含み、
該硬化性含フッ素ポリマー(A)は、
式(2):
構造単位Mは、式(M2):
構造単位Nは式(N):
構造単位Aは該式(M2)および(N)で示される構造単位を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位である]で示され、構造単位Mを0.1〜100モル%、構造単位Nを0〜99.9モル%および構造単位Aを0〜99.9モル%含み、数平均分子量が500〜1,000,000であり、
該中空微粒子(B)は、平均粒子径が、1〜150nmである
ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。 - 中空微粒子(B)は、中空シリカ微粒子である
請求項1記載の硬化性樹脂組成物。 - 中空微粒子(B)は、屈折率が1.45以下である請求項1又は2記載の硬化性樹脂組成物。
- 中空シリカ微粒子(B)は、硬化性含フッ素ポリマー(A)100質量部に対し、1〜150質量部である請求項1、2又は3記載の硬化性樹脂組成物。
- 請求項1、2、3又は4記載の硬化性樹脂組成物を硬化して得られることを特徴とする硬化物。
- 屈折率が1.32以下である請求項5記載の硬化物。
- 光学素子用の封止部材である請求項5または6記載の硬化物。
- 光学素子が受光素子である請求項7記載の硬化物。
- 光学素子が発光素子である請求項7記載の硬化物。
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