JP5219447B2 - 記録液収納容器、記録装置、および記録液残量判定方法 - Google Patents

記録液収納容器、記録装置、および記録液残量判定方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録液収納容器、記録装置、および記録液残量判定方法に関し、とくにインクジェット式記録装置の記録液残量判定機構に関する。
従来、複数色の記録液を使用して記録を行うインクジェット式記録装置において、一例として各色の記録液がそれぞれ個別に充填された記録液収納容器を複数装着するようにしたものが知られている。このインクジェット式記録装置においては、記録液の使用頻度に応じて特定の記録液収納容器のみの交換が可能となるため、各色毎に記録液を無駄なく使い切ることができ、経済性に優れているという特徴を有する。
このようなインクジェット式記録装置においては、記録液収納容器は、袋状の記録液収納部にバネを設け、記録液の導出による袋の内方への変形に抗する力を与えることで負圧を形成するもの(特許文献1,2など)が知られている。記録液収納容器から記録ヘッドに記録液を導く記録液供給経路は各色個別に設けられている。そして、インクジェット式記録装置本体側の制御部などにおいて、記録ヘッドにおける記録液吐出などの印字制御が、各色毎に行われることにより、カラー印刷が実現されるように構成されている。
インクジェット記録装置における印字品質は、記録ヘッドの解像度に依存する他、記録液の粘度や、記録媒体上での滲み具合等に大きく左右される。このため、印字品質の向上をめざして記録液特性の改善や、また記録ヘッドに供給する駆動信号の改善が行われてきた。さらにはノズル開口の目詰まりを防止するための空吐出の周期や、キャッピング状態で強制吐出させる等のメンテナンス条件にも改善が図られている。
このため、記録液収納容器に関するデータを格納させた記憶チップを記録液収納容器に設け、記録装置と通信を行う構成が提案されている。たとえば、記録装置からこれらのデータを読出して、最適な条件で印刷を行わせたり、また当該記録液収納容器の使用状態に関するデータを記憶チップに格納させることなどに用いられる。
また、特許文献3などにみられるように、半導体記憶チップの一構成として、記録液収納容器とプリンタ本体との情報通信を無線電波で非接触に実行する構成が開示されている。無線通信の場合、包装形態であっても通信が可能であることから、上述した用途の他、物流時の商品管理など様々な用途に利用することができるというメリットがある。
一般に、無線タグ、あるいはRFIDなどと称される無線通信方式は使用できる周波数帯として、135kHz以下の中波帯、13.56MHzの短波帯、860〜960MHZのUHF帯、2.45GHzのマイクロ波帯などがある。中、短波帯は読書き機が発生する磁界による電磁誘導現象を利用しており、UHF帯、マイクロ波帯は搬送波の電界エネルギーを電力発生に利用している。13.56MHzの短波帯は電磁誘導現象を利用しているため通信距離が短いが、比較的低コストで製造できるため、現在最も普及している方式である。通信距離範囲内に複数のタグが存在する場合、いわゆるアンチコリジョン機能によって個別の通信が可能である。しかしながら、タグ同士が近距離で重なった場合、タグ間の相互インダクタンスが増大して共振周波数がずれるため、誘導起電力が十分に得られず、通信できなくなるという現象が生じることがある。
一方、従来のインクジェット記録装置において、記録液収納容器内の記録液の残量を検知する手段として、例えば記録液収納容器内の2ケ所に電極をそれぞれ設け、この2ケ所の電極間の抵抗値を検出することで記録液の残量を検出する方法が知られている。他にも、記録液の重量を測定する手段(重力センサ等)により記録液の残量を検出する方法、あるいは、記録液収納容器内の記録液を光学的に検出する手段(フォトインタラプタセンサ等)により、記録液の残量を検出する方法等がある。
また、特許文献4によれば、側面にプリーツ構造をもつ折畳式記録液収納バッグの平行な両面に平板コイル部材を形成する構成が開示されている。一方のコイルに通電し、他方のコイルの誘導電圧を測定し、その電圧レベルにより記録液収納バッグのつぶれ具合、すなわち記録液残量を検出する。
特開昭56−67269号公報 特開平6−226993号公報 特開平11−320914号公報 特開平10−337878号公報
しかしながら、上述した従来のインクジェット記録装置は、電極法や誘導法においては記録液収納容器に記録液残量検出のための専用の電極部材またはコイル部材が必要で記録液収納容器コストが高くなるという問題がある。重量法においては重量センサを含む測定機構が複雑、大型になったり、コストが高くなってしまう。また、光学法においては透明または半透明のプリズム状部材を必要とし、記録液収納容器材料や形状の制約を受ける。
物理的な記録液残量検出手段を設けられない場合は記録液滴の累積吐出数を計数し、記録液消費量に換算して記録液残量を推定する手段が用いられることもある。しかしながら記録液滴計数法は、初期の記録液注入量や記録液滴体積のばらつき等により、精度が高くないため、だいたいの目安として用いられるにすぎない。このため、ユーザーは印刷の途中に記録液がなくなってしまったり、これを避けるため、記録液残りがあるのに新しい記録液収納容器と交換するなどといった不都合が生じていた。このような背景から、汎用性が高く簡便で低コストの記録液残量検出方法が求められていた。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、記録液収納容器に記録液情報を記憶する手段を備える構成において、記録液の有無を正確に判定することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。より好ましくは、記録液の残量経過を検出することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
上記課題を解消するための、本発明は以下の構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は記録装置にかかるものであり、記録液収納部を備えた記録液収納容器が装着される装着部を備えた記録装置において、前記記録液収納容器は、前記記録液収納部の一部が記録液の減少によって変形する可撓性シート部材で構成され、該可撓性シート部材に取り付けられ記録液収納容器内での位置が変位する通信モジュールを備えており、前記記録装置は、前記通信モジュールと無線通信を行う通信アンテナと、前記通信モジュールと電磁気的に相互作用して前記通信モジュールの位置に応じて前記通信モジュールとの間の相互インダクタンスが変化することで前記通信モジュールに発生する誘導電流量を変化させる擬似アンテナと、前記通信モジュール、前記擬似アンテナ、前記通信アンテナの位置関係による前記誘導電流量の変化に従って前記通信モジュールの通信状態が変化することで前記記録液収納容器に収納された記録液の量を判定する判定手段と、を有することを特徴とする。
本発明の第2の形態は記録液収納容器にかかるものであり、記録液収納部を備えた記録液収納容器において、前記記録液収納容器は、前記記録液収納部の一部が記録液の減少によって変形する可撓性シート部材で構成されており、該可撓性シート部材に取り付けられ記録液収納容器内での位置が変位する通信モジュールを備え、前記通信モジュールは、前記通信モジュールの位置の変化に応じて、前記通信モジュールと前記記録液収納容器が装着される記録装置に備えられた無線通信を行うための通信アンテナとの間に位置する擬似アンテナとの間の相互インダクタンスが変化する位置に設けられ、前記相互インダクタンスの変化に従って前記通信アンテナからの無線信号により前記通信モジュールに流れる誘導電流量が変化し、前記誘導電流量の変化に応じて前記通信アンテナとの通信状態を変化させることを特徴とする。
本発明の第3の形態は記録液残量判定方法にかかるものであり、収納する記録液の量に応じて位置が変わる通信モジュールを有する記録液収納容器と、前記通信モジュールと無線通信を行う通信アンテナと、記記録液収納容器に収納された記録液が減少することによって位置が変化する前記通信モジュールと電磁気的に相互作用して、前記通信モジュールの位置に応じて前記通信モジュールとの間の相互インダクタンスが変化することで前記通信モジュールに発生する誘導電流量を変化させる擬似アンテナと、を切り替え手段によ切り替え、記録装置に取り付けられた記録液収納容器の記録液収納部に備えられた通信モジュールに向けて無線信号を送る送信ステップと、前記無線信号に対する前記通信モジュールからの返信の有無を判定する受信ステップと、前記判定に応じて、前記記録液収納部の内部における記録液の残量を判定する判定ステップと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、記録液収納容器に記録液情報を記憶する手段を備える構成において、記録液の有無を正確に判定することができる。また、記録液の消費過程での残量を略正確に検出することができる。
本発明は、記録媒体に付与する記録剤としてインクを用いるインクジェットプリント装置、インクジェットプリント装置を含むプリントシステム、および記録剤であるインクを収納する記録液収納容器に好適に適用することができる。以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る記録装置本体に着脱可能に装着される記録液収納容器1の模式的斜視図である。記録液収納容器1は少なくとも一部は可撓性のシート部材で形成されている。すなわち、記録液収納容器1は、樹脂により形成された四角枠状フレーム2の開口部に、可動部材としての可撓性のシート部材22を溶着した密閉構造を含んでいる。フレーム2には蓋部材10が勘合、溶着され、シート部材22を保護する。また、蓋部材10には空気導入孔11が形成されている。
図2は、記録液収納容器1の側断面図である。前記フレーム2とシート部材22とによって形成された記録液収納部15は、バネ部材としてのコイル状バネ20と、バネの力をシート部材面に均等に伝達させるための面部材としての平坦な圧力板21とを含んで構成される。フレーム2には、記録液収納部15に通じる記録液供給口7が形成されている。記録液収納部15に保持される記録液は、記録液供給口7から記録ヘッドに供給される。また、シート部材22には、記録装置本体と双方向の無線通信を行う通信手段である通信モジュール100が取付けられている。
ラッチレバー3は前記フレーム2と一体に、樹脂により形成されており、記録液収納容器ホルダへの装着操作等を行う際に被支持部を中心に変位可能な構成である。記録液収納容器1の左右外側壁には、後述する記録液収納容器ホルダの係止部にそれぞれ係合可能な第1係合部5および第2係合部6(本例ではラッチレバー3に一体化されている)が設けられている。これらの係合によって記録液収納容器1は、記録液収納容器ホルダに装着保持される。
図3は、本発明の第1の実施形態に係る記録装置において、記録ヘッドユニット405および、記録液収納容器1をキャリッジに装着した状態を示す側断面図である。図示しないが、同図奥行き方向に複数の記録液色に対応した記録液収納容器が並設されている。記録ヘッドユニット405に設けられた第1係止部455および、記録液収納容器ホルダ220に設けられた第2係止部256に対し、記録液収納容器1の第1係合部5および第2係合部6がそれぞれ係合する。これにより、記録液収納容器1がヘッドユニット405および記録液収納容器ホルダ220に装着され、固定される。
図3において、キャリッジは所定の無線通信ポジションに静止している状態であり、不図示の固定部材によりプリンタ本体に固定されている本体通信アンテナ215が備えられている。通信アンテナ215は後述する本体側の制御回路上に構成された通信ユニットに接続される。通信ユニットはキャリッジの移動により複数の記録液収納容器に具備された通信モジュール100と個別に通信を行うことができる。また、通信方式は13.56MHz帯の電磁誘導方式を用いている。
本体通信アンテナと通信モジュール100とに挟まれた通信領域内において、本体通信アンテナの近傍に、擬似アンテナ217が固定されている。本実施例の擬似アンテナ217は、通信モジュール100内に形成されているモジュール内アンテナ(後述)と大きさ、形状が略等しく形成されている。本体通信アンテナと通信モジュール、および、擬似アンテナは投影面が互いに重複するように配置されている。また、擬似アンテナ217は本体制御回路上に具備されたスイッチ回路(後述)に接続され、該スイッチ回路によりアンテナ回路の開閉が切り替えられる。
図4は、記録液収納容器に具備された通信モジュール100の構成を説明するための平面図である。通信モジュールはPETフィルムやPENフィルム等で形成されたベースシート101上に回路チップ130、および銅箔やアルミ箔等で形成されたモジュール内アンテナ140が実装され、更にカバーシートをラミネートした構成である。
回路チップ130は、図5に示すように、モジュール内アンテナ140に接続するRF回路138を介して、電源回路137、制御回路135、およびフラッシュメモリ等で構成された記憶手段である記憶回路134を有している。
RF回路138は、コイルアンテナであるモジュール内アンテナ140(第1のコイルアンテナ)に電磁誘導により発生した交流信号(電流)を検波して入力する回路である。RF回路138は、検波により取り出した電力成分を電源回路137に、信号成分を制御回路135に出力する。通信モジュール100はモジュール内アンテナ140(第1のコイルアンテナ)に電磁誘導により発生した電流から得られる電力によって作動する。また、RF回路138は制御回路135からの信号を受取り、これを変調して交流信号とし、モジュール内アンテナ140を介して、プリンタ本体に送信する機能も有する。
モジュール内アンテナ140、RF回路138、および電源回路137は、電磁誘導により電力を発生し、制御回路135は、電源回路137から供給される電力により、所定の情報を無線電波として送受信する。また、制御回路135は記憶回路134に対する読み書き動作を始めとする内部動作制御を行う。
記憶回路134には、記録液収納容器の製品種別の識別データ、プリンタ本体の製品種別の識別データ、記録液収納容器の固有IDデータ、製造年月日および使用期限、記録液の残量等の情報が格納されている(不図示)。
図6は、本発明に懸かるインクジェットプリンタ200の外観を示す図であり、本体カバー201を開放した状態を示す斜視図である。図6に示すように、本実施形態のプリンタ200は、記録ヘッドおよびブラック、シアン、マゼンタ、イエロー(以下、「K」、「C」、「M」、「Y」と略す)の4種の記録液収納容器1K、1C、1M、1Yを搭載したキャリッジ205を備える。また、キャリッジ205が走査のための移動をして記録を行う機構などプリンタの主要部分が、本体カバー201およびその他のケース部分によって覆われている。
プリンタ本体の前面には、排紙ローラを備えた不図示の排紙ユニットと、これに続く排紙トレイ203とを備える。また、本体背面には自動給紙装置(ASF)202を備える。更に、本体カバーを閉じた状態および開いた状態の両方で本プリンタの状態を表示するための表示器、電源スイッチおよびリセットスイッチを備えた操作パネル213が設けられている。
図7は、上述したインクジェットプリンタの制御構成を示すブロック図であり、プリンタ本体におけるPCB(記録配線基板)形態の本体制御回路300とそれによって制御される構成を主に示している。
図7において、本体制御回路300は本プリンタに関するデータ処理および動作制御を実行する。具体的には、CPU301は、ROM303に格納されているプログラムに従い、印刷に関する処理などを実行する。また、RAM302は、CPU301による処理実行の際に、ワークエリアとして用いられる。
図7において模式的に示されるように、キャリッジ205に搭載された記録ヘッドユニット405は、「K」、「C」、「M」、「Y」の各記録液を吐出するための複数の吐出口が形成されたそれぞれの記録ヘッド(不図示)を備えている。そして、記録ヘッドユニット405、および記録液収納容器ホルダ220には、これらの記録ヘッドに対応して記録液収納容器1K、1C、1M、1Yが着脱自在に搭載される。
キャリッジ205に設けられたコネクタ(不図示)と本体制御回路300はフレキシブルケーブル206を介して信号接続する。さらに、キャリッジ205に記録ヘッドユニット405が装着されることにより、キャリッジ205の上記コネクタと記録ヘッドユニット405の上記コネクタとが信号接続する。それぞれの記録ヘッドに設けられた駆動回路についても同様に、記録ヘッドユニットのコネクタ、キャリッジ205のコネクタ、および、フレキシブルケーブル206を介して、本体制御回路300と信号接続する。これにより、本体制御回路300はそれぞれの記録ヘッドにおける記録液滴吐出などを制御することができる。
また、キャリッジ205の移動経路に沿ってエンコーダスケール209が設けられるともに、キャリッジ205にはエンコーダセンサ211が設けられる。このセンサの検出信号はフレキシブルケーブル206を介して本体制御回路300に入力し、これにより、キャリッジ205の移動位置を知ることができる。この位置情報は、各記録ヘッド吐出制御に用いられる。
本実施形態のプリンタは、記録ヘッドユニット405に各色の記録液が供給され、記録ヘッドユニット405がキャリッジ205の移動によって用紙などの記録媒体に対して走査を行い、この走査の間に記録媒体に記録液滴を吐出して記録を行うものである。すなわち、キャリッジ205は、その移動方向に延在するガイド軸207に摺動可能に係合するとともに、キャリッジモータおよびその駆動力伝達機構によって、ガイド軸207に案内されつつ上述の移動をすることができる。そして、「K」、「C」、「M」、「Y」の記録液に対応したそれぞれの記録ヘッドでは、フレキシブルケーブル206を介して本体側の制御回路300から送られる吐出データに基づいて記録液滴吐出が行われる。
また、紙送りローラや排紙ローラなどの紙送り機構が設けられ、自動給紙装置202から給紙された記録媒体(不図示)を排紙トレイ203まで搬送することができる。記録ヘッドが上記の移動によって走査しその間にそれぞれの記録ヘッドから記録媒体に記録液滴を吐出して記録ヘッドにおける吐出口に対応した幅の領域に記録を行う。この走査と次の走査の間に、上記紙送り機構によって上記幅に応じた所定量の紙送りを行うことにより、記録媒体に対して順次記録を行っていく。
キャリッジ可動範囲内の所定位置には、記録液収納容器に具備された通信モジュール100と無線通信を行うための本体通信アンテナ215が設けられている。本体通信アンテナ215は本体制御回路300上に構成された無線通信ユニット304内に接続されている。本体通信アンテナ鉛直上方の所定位置には擬似アンテナ217が設けられ、無線通信ユニット内のスイッチ回路305に接続されている。
図8は、通信モジュール100にアクセスする時に無線通信ユニット304から通信モジュール100に送信するアクセスデータを説明するためのデータ構成の一例である。例1は、固有ID読み込みに関するデータ構成の例であり、「開始コード+色コード」、「制御コード」の各データ信号を送信する。「開始コード+色コード」は、その「開始コード」信号によって、一連のデータ信号の始まりを意味し、また、「色コード」信号によってこの一連のデータ信号の対象となっている記録液種を特定する。なお、ここでの記録液の「色」とはY、M、C等の記録液色だけでなく濃度の異なる記録液をも含むものである。
「色コード」は、記録液の色「K」、「C」、「M」、「Y」に対応したコードを有している。アクセスデータを受信した通信モジュール100においては、図4に示す制御回路135がこのコードが示す色情報と記憶回路134に格納されている自身の色情報とを比較する。制御回路135は受信した色コードと記憶回路134に格納されている自身の色情報が一致しているときにのみ、それ以降のデータ信号を取り込む処理を行い、一致しないときは、それ以降のデータ信号の取り込みを無視する処理を行う。これにより、本体側からデータ信号をそれぞれの記録液収納容器に共通に送っても、データ信号に上述の色情報を含めることによって記録液種を特定することができ、その後の処理を、その特定した記録液種に関してのみ行うことが可能となる。
固有ID読み込み動作では、「開始コード+色コード」のコードは、総ての記録液収納容器の通信モジュール100によって取り込まれ、「INVENTORY」コードは「色コード」が一致した記録液収納容器の制御回路135(図4)だけが取り込む。「INVENTORY」コードを受け付けた制御回路135は、記憶回路134に記憶された固有IDを返信する。
例2は、記憶回路134への書き込みの例であり、図8に示すように「開始コード+色コード」、「制御コード」、「固有IDコード」、「アドレスコード」、「データコード」の各データ信号が送られてくる。
書き込み動作では、コマンドは総ての記録液収納容器の通信モジュール100によって取り込まれ、「色コード」、が一致した記録液収納容器の制御回路135だけが「WRITE」以降のコードを受付ける。更に「WRITE」コードは固有IDを伴うコマンドであると決めておくことにより、「固有IDコード」が一致する制御回路135のみが以降の処理を続ける。次の「アドレスコード」は、書き込み先であるメモリーアレイのアドレスを示し、最後の「データコード」は書き込む内容を表している。
なお、「制御コード」が表す内容は上記の例に限られないことはもちろんであり、例えば、連続書き込みコマンド、ベリファイコマンドなどに関する制御コードを加えて用いることもできる。また、書き込みコマンドには「固有IDコード」を伴わない、すなわちアクセス可能なすべての通信モジュールに共通して書き込みができるコード(例えばWRITE−ALL、不図示)が別に用意されていてもかまわない。
例3は記憶回路134からの読み出し動作である。上記の書き込みの場合とデータ信号の構成は同じであり、「色コード」、「固有ID」が一致した記録液収納容器の制御回路135だけが「READ」コードに応じた内部処理を行う。すなわち、アドレスコードによって指定されたデータを読み、読み出したデータの返信が行われる。
上述のような構成において、以下に本実施の形態のプリンタ本体がアイドリング状態であるとき、所定の動作によって記録液収納容器内の記録液の有無を検知する処理を具体的に説明する。
図9は、図3の状態から記録液の消費が進み、記録液の量が少なくなってシート部材22が変形し、記録液収納部15が潰れた状態を示した側断面図である。記録液消費に伴い、記録液収納部15の体積が次第に減少し、シート部材22および、通信モジュール100は記録液収納容器1の底面に接近するとともに擬似アンテナ217に近づく。
通信モジュール100内のアンテナ140と擬似アンテナ217とが近距離で重なると電磁気的な相互作用によって、アンテナ間の相互インダクタンスが増大する。通信モジュール100のアンテナ140やRF回路は13.56MHzで共振するように設計されている。相互インダクタンスが増大すると共振周波数がずれ、十分な誘導起電力を得ることができなくなり、通信エラーが発生する。すなわち、通信モジュール100内のアンテナ140と擬似アンテナ217の距離が短くなると、本体通信ユニット304の無線信号による電磁誘導による電流が小さくなり、電源回路137が充分な電力の供給ができなくなる。
通信モジュール100が、記録液の所定の残量に応じた位置に近づいたとき初めて通信エラーが発生するように、擬似アンテナ217の大きさ、形状、また、本体通信ユニット304の無線信号の出力等を、あらかじめ調整しておくことができる。
図7において、擬似アンテナ217は、通信モジュール100のアンテナ140のようなコイルアンテナ(第2のコイルアンテナ)である。スイッチ回路305は擬似アンテナ217のコイルを構成している導線の端部同士を開閉させることによって擬似アンテナ217をコイルとして無効な状態と有効な状態とに切換える。
記録液の消費が進行すると記録液で満たされた記録液収納室の体積が減少し、可動性部材が所定の方向に移動する。例えば、可動性部材の移動方向前方に前記擬似アンテナを配置しておけば、可動性部材の移動に伴って前記通信モジュールも移動し、次第に擬似アンテナに接近していく。
スイッチ回路305をONにして前記擬似アンテナ217を接続状態にし、通信用アンテナ215によって前記通信モジュール100と無線通信を行うと、擬似アンテナ217にも誘導電流が流れる。通信モジュール100と擬似アンテナ217の距離が近いと相互インダクタンスが増大して、共振周波数がずれる。前記通信モジュールは所定の周波数に最適化した電力抽出を行っているので、共振周波数がずれると発生起電力が低下し、通信できなくなる。
図10に本体通信用アンテナ215、通信モジュールアンテナ140、および擬似アンテナ217の相対的な位置関係による通信の可否を実験的に求めたグラフを示す。前記3種のアンテナはいずれもクレジットカードサイズのカード型コイルアンテナである。これらのアンテナを互いに平行に、また垂直方向の投影面が重なるように配置する。通信方式は13.56MHzの電磁誘導方式、送信電力は200mW、通常の最大通信距離は約6cmである。
図10において、例えば本体通信アンテナ215と擬似アンテナ217との距離を3cm(横軸3cmの目盛上)に固定し、通信モジュールアンテナ140を通常最大通信距離(約6cm)の位置から次第に本体通信アンテナ215に近づけていく。擬似アンテナ217の作用を受けているため、最大通信距離は約5.5cmになっている。通信距離5.5cmから3.6cmまでは擬似アンテナ217の作用を受けながらも通信が可能である。通信距離3.6cmから3cm(擬似アンテナ217に接触している状態)の範囲は上述したように、通信モジュールアンテナ140と擬似アンテナ217間の相互作用が大きくなり通信不能となる。
更に通信モジュールアンテナを、擬似アンテナと本体通信アンテナとの間に入れ替え、擬似アンテナに接触している状態(通信距離3cm)から、本体通信アンテナに向かって近づけて行く。通信距離3cmから2.7cmの範囲は、上記と同様アンテナ間の相互作用が大きく通信不能である。通信距離2.7cmから0cm(本体通信アンテナに接触している状態)の範囲は擬似アンテナの影響が相対的に小さくなり通信可能である。
あらかじめ、記録液残量が所定量まで減少したときの通信モジュール位置において通信不能になるように、擬似アンテナを設置しておく。例えば、記録液収納部の可動範囲、即ち通信モジュールの可動範囲が図10中の矢印で示された長さであった場合に、可動範囲の始点、および終点が矢印の位置になるように各アンテナを配置する。通信が可能な場合は通信不能位置に未到達であるため、記録液有と判定する。通信エラーが発生した場合は記録液の残量があらかじめ定められた量以下となった、または記録液無しと判定することができる。また、前記通信モジュールと通常の通信を行う場合は前記スイッチ回路395をOFFにして擬似アンテナを無効にしておけば、通信モジュール位置に関らず通信が可能である。
図11は記録液消費過程を検出する際の構成および処理を説明するための断面図である。同図(A)において、キャリッジは既定の無線通信位置から所定量D1だけ変位した第1の検出位置に固定される。キャリッジ位置は図7におけるエンコーダスケール209、およびエンコーダセンサ211によって検出することが可能である。この場合、既定の無線通信位置に比較して、通信モジュールと、擬似アンテナおよび本体通信アンテナとの距離が大きくなる。従って、通信モジュールと、擬似アンテナとの間の相互インダクタンスは小さくなる。しかしながら、本体通信アンテナが発生させる磁界領域から外れる方向に通信モジュールが位置するので、通信能力が弱まる。従って、消費の少ない状態、即ち、通信モジュールと擬似アンテナとの距離が比較的大きく、両者の相互インダクタンスが小さい状態でも通信不能となる。
既定の無線通信位置からの変位距離がD1の第1の検出位置で初めて通信不能になったとき、インクの残量が第1の量以下まで消費されたと判定することができる。判定結果は通信モジュール内のメモリに保存され、必要に応じて表示される。また、同時に本体メモリに保存されてもよい。
一旦、インク残量が第1の量以下まで消費されたと判定された後の消費量検出処理においては、図11の(B)に示すように、キャリッジ位置を既定の無線通信位置から所定量D2(D2<D1)だけずれた第2の検出位置に固定する。同様に既定の無線通信位置からの変位距離がD2の第2の検出位置無線通信がはじめて通信不能になったときを検出してインクの残量が第1の量より少ない第2の量まで消費したと判定することができる。同様の処理をn回(例えば10段階)繰り返し、最後に、図11(C)に示す既定の無線通信位置(Dn=0)において記録液の最終的な有無判定を行う。
記録液の消費量を検知する処理において、本体制御回路300は最初に4種の搭載記録液収納容器のうち第1の記録液収納容器の現在の記録液残量に応じた所定位置にキャリッジを移動させる。スイッチ回路305によって擬似アンテナ217のコイルを構成している導線の端部同士を短絡させて有効な状態に切換える。本体通信ユニット304はダミーコマンドを発行し、通信モジュール100から正常な返信を受け取れば記録液が所定量以上存在すると判定する。通信エラーとなった場合には記録液残量が所定量以下まで記録液が消費されたと判定し、記録液消費情報を更新し保存する。次にキャリッジを第2の記録液収納容器の現在の記録液残量に応じた位置に移動させ同様の判定を行い、同様に全色の処理を行う。スイッチ回路305は擬似アンテナ216を無効にして検出処理を終了する。前記ダミーコマンドは該コマンド通信の成否を判別するだけの機能であるので、所定の返信データを伴うものであれば何でもよい。
記録液を消費していく過程で、各閾レベルを通過したか否かを確実に判定するために、通信成功確率によって判定してもよい。本体通信ユニット304は所定回数のダミーコマンドを発行し、所定回数の同一信号強度の無線信号を送り、通信モジュール100からの返信成功回数をカウントする。返信成功回数があらかじめ決められた成功回数閾値よりも多かった場合には記録液が所定量以上存在すると判定し、少なかった場合には記録液が所定量まで消費されたと判定する。あるいは複数回の同一信号強度の無線信号を送り、無線信号の送信回数と通信モジュール100からの返信回数の比を求め、その比が予め定められた閾値よりも小さいときに残量が所定量になるまで消費されたと判定する。閾レベル通過判定を更にカウントし、所定回数連続して通過判定がなされたとき、初めて記録液の残量が所定量まで消費されたと判定するようなシーケンスの記録液残量判定方法を採用することもできる。
記録液収納容器1に備えた無線通信モジュール100の検波能力に個体差がある場合は、検波能力にランク付けを行い、ランク情報を無線通信モジュール100の記憶チップ134に格納しておく。プリンタ本体の本体制御回路300はランク情報を読み出し、これに基づいて無線信号の出力を調整し、記録液有無検出精度を向上させることができる。
本形態では記録液収納容器1が記憶回路134により所定の情報を更新自在に記憶しており、プリンタ本体200等が記録液収納容器1の記憶回路134から所定の情報を読み出すとともに書き込むことを例示した。しかし、記録液収納容器1の情報記憶媒体を所定の情報を固定的に記憶しているROM(Read Only Memory)とし、プリンタ本体200および無線通信装置215が記録液収納容器1から所定の情報を読み出すのみとすることも可能である。
さらに、本形態では記録液収納容器1が情報記憶媒体としてフラッシュメモリを有していることを例示した。これを以下の素子等で代替することも可能である。バッテリが接続されたRAM(Random Access Memory)。ROM(Read Only Memory)。EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)。FeRAM(Ferroelectric RAM)。
また、本形態では記録液収納容器1が、モジュール内アンテナ140とRF回路138、電源回路137からなる電力発生手段を有しており、電磁誘導により電力を発生する方式を例示した。その他にも前述したように、マイクロ波の電界エネルギーを利用する方式であってもよく、また、通信モジュール100にバッテリを搭載することも可能である。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、本体通信アンテナ、および擬似アンテナの位置が固定され、キャリッジ移動に伴って通信モジュール内アンテナが水平方向に相対的に変位する場合を説明した。相対的に変位するアンテナは上記3つのアンテナのどれでもよく、例えば、本体通信アンテナが本体所定位置に固定され、キャリッジ上に通信モジュールおよび擬似アンテナが備えられる構成でもよい。
図12は本発明の第2の実施形態に懸かる記録液収納容器および、および本体主要構成を説明する側断面図である。本実施例では擬似アンテナ217は記録液収納容器外底面に備えられている。通信モジュール100と擬似アンテナ217とは略同一形状に構成され、投影面が重複するように配置されている。記録液収納容器1を記録液収納容器ホルダ220に装着すると、不図示の擬似アンテナ端子がホルダに備えられた接点221に接触し、図7におけるスイッチ回路305に接続される。
図13は記録液消費過程を検出する際の構成および処理を説明するための断面図である。キャリッジは既定の無線通信位置から所定量D1だけずれた第1の検出位置に固定される。キャリッジ位置は図7におけるエンコーダスケール209、およびエンコーダセンサ211によって検出することが可能である。本実施例の場合、通信モジュールと擬似アンテナとは、同一投影面上に固定され、本体通信アンテナがD1だけずれる。本実施例においては、本体通信アンテナが発生させる磁界領域から外れる方向に通信モジュール、および擬似アンテナが位置するので、本体通信アンテナとの距離が大きくなり通信能力が弱まる。また、実質的に本体通信アンテナの出力強度を弱めたことと等価と考えてもよい。従って、消費の少ない状態、即ち、通信モジュール、および擬似アンテナ間の相互インダクタンスが小さい状態でも通信不能となる。
第1の検出位置で初めて通信不能になったとき、第1の量が消費されたと判定することができる。
以降、第1の実施形態と同様に、キャリッジ位置をずらしながら通信可否を判定することで、記録液消費過程を段階的に検出することができる。
また、本実施例の場合は、擬似アンテナ端子の接触を検出することができるので、記録液収納容器の装着を確実に検出することが可能である。
[第3の実施形態]
図14は、本発明の第3の実施形態に懸かるインクジェットプリンタ600の外観を示す図であり、本体上部に備えられた本体カバー601を開け、記録液収納容器収納室を開放した状態を示す斜視図である。記録液収納容器収納室には記録液収納容器(701K、701C、701M、701Y)が装着されており、装着に伴って連通した記録液供給チューブ等(不図示)を介して、記録ヘッド(不図示)に記録液を供給する。本実施形態のプリンタは、記録液収納容器を本体に据え付けるのでキャリッジを小さく形成することができ、本体サイズを小さくできるとともに、キャリッジ駆動のためのモータも駆動能力の小さいもので済むという利点がある。
図15は、本発明の第3の実施形態にかかる記録液収納容器701を示す模式的斜視図である。記録液収納容器側面に記録液供給のための記録液供給口707が具備され、該記録液供給口707は柔軟なシール部材705で密閉されている。記録液収納容器内部のシート部材722天面には、通信モジュール100が具備されている。
図16は記録液収納容器701を本体へ装着し、記録液収納容器収納室カバー614を閉じた状態を説明する側断面図である。記録液収納容器701の記録液供給口707に本体側に形成された針状の記録液導入部材637が差し込まれて記録液供給が可能になる。同時に、本体側に形成された本体通信アンテナ615により、通信モジュール100との通信が可能となる。また、擬似アンテナ617は、本体通信アンテナ615と通信モジュール100との間にあり、記録液収納容器収納室を構成する本体部材に具備されている。記録液の消費に伴って、シート部材722は次第に同図下方向に潰れて行く。従って第1の実施形態と同様に、擬似アンテナ617を有効にした状態での通信可否により記録液有無検出を行うことができる。
また、擬似アンテナ617を無効にした状態で、通常のデータ通信を行うことができる。
本実施形態の場合、記録液収納容器701はキャリッジ上ではなく本体所定位置に固定されるので、本体通信アンテナは記録液収納容器個々に必要となる。しかしながら、本体通信ユニットは一つでよく、本体通信アンテナ、および擬似アンテナの切り替え手段を用意すれば個々の通信、および記録液有無検出が行えるので、コストも大幅に増大することはない。
図17は、本発明の第4の実施形態にかかるインクジェットプリンタの記録液収納容器収納室や、キャリッジ、印字媒体の搬送ユニットなどの主要部分を説明する側断面図である。キャリッジ605は印刷ヘッドを含み、同図奥行き方向に走査して印刷が行われる。印刷用媒体は、給紙ローラ631によって給紙され、プラテン632、排紙ローラユニット633、拍車634等を経て排紙される。記録液収納容器701の記録液供給口707に本体側に形成された針状の記録液導入部材637が差し込まれて記録液供給が可能になる。
本体前方の天面近傍には記録液収納容器収納部が配置され、キャリッジ移動方向に配列するように記録液収納容器が並設されている。キャリッジ605の所定部には本体通信アンテナ615が備えられ、さらに本体通信アンテナ615と所定の間隔を開けて擬似アンテナ617が備えられている。本体通信アンテナ615、および擬似アンテナ617はキャリッジの移動に伴い、各々の記録液収納容器に付設した通信モジュール100の通信範囲内に移動することができる。記録液の消費に伴って、シート部材722は次第に同図下方向に潰れて行く。従って第1の実施形態と同様に、擬似アンテナ617を有効にした状態での通信可否により記録液有無検出を行うことができる。
また、擬似アンテナ617を無効にした状態で、通常のデータ通信を行うことができる。さらに、キャリッジ605を所定量ずらしながら通信可否を検出することにより、第1の実施形態と同様に、記録液消費の途中経過を検出することができる。
上記、第3の形態で説明した形態では、記録液収納容器から記録液供給チューブなどでキャリッジ上の記録ヘッドへの記録液供給が行われる。このような形態においてはキャリッジ上に、記録ヘッドに供給するための当座の記録液を貯え、かつ、負圧発生機構を構成するサブタンクを備えることができる。これまで、主に交換式の記録液収納容器に関して説明を行ってきたが、液体収納容器であれば何でもよく、例えばこのようなサブタンクに通信モジュールを具備してもよい。本体通信アンテナを用いて、サブタンク内の記録液情報等の通信を行い、擬似アンテナ部材を有効にしてサブタンク内の記録液有無検出を行うことができる。
本発明のプリンタ装置は、記録液収納容器と無線通信を行う構成において、情報通信を行うための本体通信アンテナ、および記録液収納容器の記録液有無検出を行うための擬似アンテナ部材を設けた。従って、所定の情報通信を滞りなく行うことができる一方、擬似アンテナを有効にさせることにより記録液収納容器の記録液有無状態を簡便に検出することができる。記録液収納容器材料は電波を遮断させるような材料でなければよく、また、記録液有無検出のために特別な記録液収納容器の構成部材を必要とすることもない。
本発明の第1の実施形態に係る記録液収納容器の模式的斜視図である。 上記記録液収納容器の側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係るインクジェット記録装置において、上記記録液収納容器を記録ヘッドおよびホルダに装着した状態を説明するための側断面図である。 上記記録液収納容器に具備された通信モジュールの平面図である。 上記通信モジュールの機能を説明するブロック図である。 上記インクジェット記録装置の外観を示す斜視図である。 上記インクジェット記録装置の制御構成を示すブロック図である。 上記通信モジュールに対するデータ構成を説明するための図である。 上記記録液収納容器を記録ヘッドおよびホルダに装着した状態において、記録液を費消した状態を説明するための側断面図である。 本体通信用アンテナ、通信モジュールアンテナ、および擬似アンテナの相対的な位置関係による通信の可否を実験的に求めたグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る記録液消費過程を検出する際の構成および処理を説明するための断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るインクジェット記録装置において、上記記録液収納容器を記録ヘッドおよびホルダに装着した状態を説明するための側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る記録液消費過程を検出する際の構成および処理を説明するための断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るインクジェット記録装置の外観を示す斜視図である。 上記第3の実施形態に係る記録液収納容器の外観を示す斜視図である。 は第3の実施形態において、記録液収納容器を装着した記録装置の側断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るインクジェット記録装置において、記録液収納容器を記録装置本体に装着した状態を説明するための側断面図である。
符号の説明
1 記録液収納容器
1K 記録液収納容器
1C 記録液収納容器
1M 記録液収納容器
1Y 記録液収納容器
2 フレーム
3 ラッチレバー
5 第1係合部
6 第2係合部
7 記録液供給口
10 蓋部材
11 空気導入孔
15 記録液収納部
20 バネ部材
21 圧力板
22 シート部材
100 通信モジュール
101 ベースシート
130 回路チップ
140 アンテナ
134 記憶回路
135 制御回路
137 電源回路
138 RF回路
200 インクジェットプリンタ
201 本体カバー
202 自動給紙装置
203 排紙トレイ
205 キャリッジ
206 フレキシブルケーブル
207 ガイド軸
209 エンコーダスケール
211 エンコーダセンサ
213 操作パネル
215 通信アンテナ
217 擬似アンテナ
220 ホルダ
221 接点
256 第2係止部
300 本体制御基板
301 CPU
302 RAM
303 ROM
304 無線通信ユニット
305 スイッチ回路
405 記録ヘッドユニット
455 第1係止部
600 インクジェットプリンタ
601 本体カバー
602 自動給紙装置
603 排紙トレイ
605 キャリッジ
613 操作パネル
614 記録液収納容器収納室カバー
615 通信アンテナ
617 擬似アンテナ
618 アンテナ支持部材
637 記録液導入部材
631 給紙ローラ
632 プラテン
633 排紙ローラユニット
634 拍車
705 シール部材
707 記録液供給口
701 記録液収納容器
701K 記録液収納容器
701C 記録液収納容器
701M 記録液収納容器
701Y 記録液収納容器

Claims (19)

  1. 記録液収納部を備えた記録液収納容器が装着される装着部を備えた記録装置において、
    前記記録液収納容器は、
    前記記録液収納部の一部が記録液の減少によって変形する可撓性シート部材で構成され、該可撓性シート部材に取り付けられ記録液収納容器内での位置が変位する通信モジュールを備えており、
    前記記録装置は、
    前記通信モジュールと無線通信を行う通信アンテナと、
    前記通信モジュールと電磁気的に相互作用して前記通信モジュールの位置に応じて前記通信モジュールとの間の相互インダクタンスが変化することで前記通信モジュールに発生する誘導電流量を変化させる擬似アンテナと
    前記通信モジュール、前記擬似アンテナ、前記通信アンテナの位置関係による前記誘導電流量の変化に従って前記通信モジュールの通信状態が変化することで前記記録液収納容器に収納された記録液の量を判定する判定手段と、を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記無線通信の通信周波数は13.56MHzであることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記通信モジュールは第1のコイルアンテナを含み、前記通信アンテナから送られてくる無線信号の電磁誘導によって前記第1のコイルアンテナに発生する電流から得られる電力によって前記誘導電流を発生し、
    前記擬似アンテナは第2のコイルアンテナを含み、記録液の減少によって前記第1のコイルアンテナとの距離が短くなると、前記無線信号によって前記第1のコイルアンテナに発生する電磁誘導による誘導電流を小さくする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記第2のコイルアンテナを構成する導線の端部同士を開閉することによって、前記擬似アンテナを、前記第1のコイルアンテナと相互作用する有効な状態と、相互作用しない無効な状態とに切換える切換手段を有することを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  5. 前記判定手段は、前記通信アンテナから無線信号を送り、前記無線信号に対する前記通信モジュールからの返信の有無に応じて、前記記録液収納容器の記録液の残量を判定する請求項1に記載の記録装置。
  6. 前記判定手段は前記通信アンテナから複数回の無線信号を送り、前記無線信号の送信の回数に対する前記通信モジュールからの返信の回数があらかじめ定められた閾値より小さいときに前記記録液があらかじめ定められた量以下であると判定する請求項1に記載の記録装置。
  7. 前記判定手段は前記通信アンテナから複数回の無線信号を送り、前記無線信号に対する前記通信モジュールからの返信が連続した回数があらかじめ定められた閾値より小さいときに前記記録液があらかじめ定められた量以下である判定する請求項1に記載の記録装置。
  8. 前記通信アンテナから前記通信モジュールに向けて送られる無線信号の出力を調整する手段を有している請求項1に記載の記録装置。
  9. 前記第1のコイルアンテナと、前記擬似アンテナ、および前記通信アンテナのうち、少なくとも一つのアンテナは、前記記録液の減少による変位とは別に、相対的に移動可能な移動手段を備え、さらに前記移動手段によって相対的に変位した変位距離を検出する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  10. 前記判定手段は、前記通信モジュールの通信の状態と、移動したアンテナの変位距離から前記記録液収納容器に収納された記録液の量を判定する請求項1に記載の記録装置。
  11. 前記擬似アンテナは、前記通信モジュールが含むアンテナと大きさ、形状が略等しいことを特徴とする、請求項1に記載の記録装置。
  12. 記録液収納部を備えた記録液収納容器において、
    前記記録液収納容器は、前記記録液収納部の一部が記録液の減少によって変形する可撓性シート部材で構成されており、該可撓性シート部材に取り付けられ記録液収納容器内での位置が変位する通信モジュールを備え、
    前記通信モジュールは、
    前記通信モジュールの位置の変化に応じて、前記通信モジュールと前記記録液収納容器が装着される記録装置に備えられた無線通信を行うための通信アンテナとの間に位置する擬似アンテナとの間の相互インダクタンスが変化する位置に設けられ、
    前記相互インダクタンスの変化に従って前記通信アンテナからの無線信号により前記通信モジュールに流れる誘導電流量が変化し、
    前記誘導電流量の変化に応じて前記通信アンテナとの通信状態を変化させることを特徴とする記録液収納容器。
  13. 前記通信モジュールは第1のコイルアンテナを含み、前記第1のコイルアンテナは記録液の減少によって前記擬似アンテナに近づくように構成され、前記擬似アンテナとの距離が短くなると、前記擬似アンテナに含まれる第2のコイルアンテナによって前記第1のコイルアンテナに発生する電磁誘導による誘導電流が小さくなる請求項12に記載の記録液収納容器。
  14. 前記擬似アンテナは前記記録液収納容器外面に備えられ、前記擬似アンテナを構成する導線の端子であって、かつ、前記擬似アンテナを、前記第1のコイルアンテナと相互作用する有効な状態と、相互作用しない無効な状態とに切換える切換手段の配線と接続するための端子を有し、前記第1のコイルアンテナは記録液の減少によって前記擬似アンテナに近づくように構成され、前記擬似アンテナとの距離が短くなると、前記擬似アンテナに含まれる第2のコイルアンテナによって前記第1のコイルアンテナに発生する電磁誘導による誘導電流が小さくなる請求項13に記載の記録液収納容器。
  15. 収納する記録液の量に応じて位置が変わる通信モジュールを有する記録液収納容器と、前記通信モジュールと無線通信を行う通信アンテナと、記記録液収納容器に収納された記録液が減少することによって位置が変化する前記通信モジュールと電磁気的に相互作用して、前記通信モジュールの位置に応じて前記通信モジュールとの間の相互インダクタンスが変化することで前記通信モジュールに発生する誘導電流量を変化させる擬似アンテナと、を切り替え手段によ切り替え、
    記録装置に取り付けられた記録液収納容器の記録液収納部に備えられた通信モジュールに向けて無線信号を送る送信ステップと、
    前記無線信号に対する前記通信モジュールからの返信の有無を判定する受信ステップと、
    前記判定に応じて、前記記録液収納部の内部における記録液の残量を判定する判定ステップと、
    を有することを特徴とする記録液残量判定方法。
  16. 前記通信モジュールと前記通信アンテナとが相対的に変位した変位距離を検出する検出ステップと、
    前記記録液の残量を記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップで記憶した記録液の残量を読み込む読み込みステップと、
    前記読み込みステップで読み込んだ前記記録液の残量に応じた位置に前記第1のアンテナを移動させる移動ステップと、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項15に記載の記録液残量判定方法。
  17. 前記判定ステップで判定された記録液の残量を記憶するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項15もしくは請求項16に記載の記録液残量判定方法。
  18. 前記送信ステップは、複数回の同一信号強度の無線信号を送
    前記受信ステップは、前記無線信号の送信回数に対する返信のあった回数の比を求
    前記判定ステップは、前記返信のあった回数の比があらかじめ定められた閾値より小さいときに前記記録液があらかじめ定められた量以下であると判定することを含むことを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の記録液残量判定方法。
  19. 前記送信ステップは、複数回の同一信号強度の無線信号を送ることを含み、
    前記受信ステップは、前記無線信号に対して連続して返信のあった回数を求めることを含み、
    前記判定ステップは、前記連続して返信のあった回数があらかじめ定められた閾値より少なかったときに前記記録液があらかじめ定められた量以下であると判定することを含むことを特徴とする請求項15〜17のいずれかに記載の記録液残量判定方法。
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