JP5218620B2 - コンテンツデータ配信システム - Google Patents
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Description
この発明は、映画や音楽等のコンテンツデータを配信して、再生端末で再生するコンテンツデータ配信システムに関するものである。
従来、映画や音楽等のコンテンツデータを、インターネット等で配信するコンテンツ配信システムがある。コンテンツ配信システムの一例として、コンテンツデータを最初に全て再生端末に配信するものがある。この方法では、再生端末は、一旦全てのコンテンツデータをバッファリングした後に再生を行う。また、コンテンツ配信システムの他の例として、単位データであるパケットデータの集合体によりコンテンツデータを構成し、パケットデータを順次配信する、所謂ストリーム配信がある。ストリーム配信の場合、再生端末は、順次パケットデータを受信してバッファし、所定のバッファ量に達するとパケットデータを再生する。
ところで、ストリーム配信の場合、データの伝送速度と再生速度との関係から、再生端末のバッファがオーバーフローしたりアンダーフローすることがあり、再生される映像や音声が途切れたり、画質、音質が変化してしまうことがある。
このため、特許文献1では、再生端末のバッファの蓄積容量に基づき再生速度を調整することで、アンダーフローを防止する方法が開示されている。
また、特許文献2では、再生端末のバッファの蓄積容量に基づき伝送速度を調整する方法が開示されている。
特開2002−84339公報
特開2002−330180公報
前述の特許文献1に記載の発明は、バッファのアンダーフローを回避することができるものの、再生映像および再生音楽の画質や音質が変化してしまう。
また、特許文献2に記載の発明は、データ伝送速度を調整することができる、すなわち、データ伝送速度がデータ再生速度よりも必ず速い場合に限定し、バッファメモリのオーバーフローを防止するものである。したがって、データ伝送速度がデータ再生速度と略同じか、データ伝送速度がデータ再生速度よりも遅くなる場合には対応することができず、再生映像や再生音楽の途切れを防ぐことはできない。
また、従来の全てのコンテンツデータを最初にバッファしてから再生する方法では、途切れや画質、音質の変化は発生しないものの、コンテンツが大きくなれば、再生端末のバッファメモリの容量も大きくしなければならない。さらには、コンテンツデータが大きく、データ伝送速度が遅くなれば、バッファ終了するまでの時間が非常に長くなってしまう。
したがって、この発明の目的は、再生端末のバッファ容量を少なくし、且つ再生映像や音楽の途切れや質の変化を抑制することができるコンテンツデータ配信システムを提供することにある。
この発明のコンテンツデータ配信システムは、コンテンツデータを配信するコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータを再生する再生端末と、を備えたコンテンツデータ配信システムであって、前記コンテンツ配信装置は、前記再生端末で再生するコンテンツデータをそれぞれが予め設定されたデータ長からなる複数のストリーム部分コンテンツデータに分割して時系列に順次ストリーム配信するとともに、前記コンテンツデータに挿入する補間コンテンツデータを前記ストリーム配信よりも以前にファイル配信し、前記再生端末は、前記補間コンテンツデータを受信した後、ストリーム部分コンテンツデータを順次受信して再生する際に、各ストリーム部分コンテンツデータに対応するストリーム配信速度と再生速度とに基づいてストリーム部分コンテンツデータ間の補間データ長をそれぞれ個別に算出し、該補間データ長に基づいて該当する補間コンテンツデータを選択して再生することを特徴とする。
この構成は、コンテンツデータをストリーム部分コンテンツデータのみで分割し、配信する時点のストリーム配信速度に応じてストリーム部分コンテンツデータ間に挿入する補間コンテンツデータを、それぞれの挿入時点毎に選択するものである。
この構成では、コンテンツ送信手段は、再生端末で再生されるコンテンツデータを時系列に並ぶ複数のストリーム部分コンテンツデータに分割する。これらストリーム部分コンテンツデータは予め設定されたデータ長からなる。また、コンテンツ送信手段は、それぞれにデータ長の異なる、例えばCM等の補間コンテンツデータを保持しており、これら補間コンテンツデータをストリーム配信よりも先に、ファイル配信する。
再生端末は、補間コンテンツデータを受信して一時記憶する。また、再生端末は、ストリーム配信を行う伝送経路の伝送速度を観測する機能を備え、各ストリーム部分コンテンツデータが配信される際に、伝送速度を観測する。
再生端末は、ストリーム配信が実行されると、伝送経路の伝送速度を検知して、直後のストリーム部分コンテンツデータの境界に挿入すべきデータ長(補間データ長)を検知する。再生端末は、この検知したデータ長に基づいて、最適な補間コンテンツデータを選択し、現在ストリーム再生中のストリーム部分コンテンツデータの再生終了後に継続して、該当する補間コンテンツデータを読み出して再生する。再生端末は、この補間コンテンツデータの再生後に、この補間コンテンツデータの再生で発生する時間的余裕により得られた次のストリーム部分コンテンツデータをストリーム再生する。なお、ストリーム再生の開始時には、まず予め設定した補間コンテンツデータを再生した後に、最初のストリーム部分コンテンツデータをストリーム再生する。
これにより、ストリーム配信速度すなわち伝送経路の伝送速度が、コンテンツの再生速度よりも遅い状況であっても、補間コンテンツデータの再生時間分だけストリーム配信の時間的な余裕が得られる。そして、この余裕分によりストリーム配信がストリーム再生に追いつかれず、再生映像や再生音声の質等の変化や途切れが防止される。この際、補間コンテンツデータのデータ長すなわち再生時間が、各補間コンテンツデータを挿入する時点でのストリーム配信速度から設定されるので、必要以上に長い補間コンテンツデータを再生せずとも、コンテンツデータを再生することができる。
また、この発明のコンテンツデータ配信システムの再生端末は、伝送経路の最低ストリーム配信速度を検知して、該最低ストリーム配信速度、および前記再生速度に基づいて最初の補間コンテンツデータを選択することを特徴としている。
この構成では、再生端末は、伝送経路の最低ストリーム配信速度に基づいて、最初の補間コンテンツデータのデータ長を設定する。ここで、最低ストリーム配信速度は、例えば、伝送経路に規定された最低の伝送速度により与えられる。これにより、実際のストリーム配信が開始される時点でも、補間コンテンツデータのデータ長に基づいて、ストリーム配信の時間的な余裕が確実に得られるように設定される。
この発明よれば、ファイル配信する部分コンテンツデータや補間コンテンツデータとストリーム配信する部分コンテンツデータとを用い、ファイル配信する部分コンテンツデータや補間コンテンツデータとストリーム配信する部分コンテンツデータとのデータ割合を、ストリーム配信速度に応じて、順次調整しながら設定する。これにより、ストリーム配信の伝送遅延を補償して、再生映像および再生音声の途切れ、質の変化を防止することができる。さらに、部分コンテンツデータをファイル部分コンテンツデータとストリーム部分コンテンツデータとに分割する場合には、高速なファイル配信の伝送経路と比較して利用コストの安いストリーム配信の伝送経路を可能な限り利用することができる。この結果、安価でありながら確実に一定品質の再生映像および再生音声をユーザに提供することができる。
第1の実施形態に係るコンテンツデータ配信システムについて図1〜図5を参照して説明する。
図1は本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成を示すブロック図である。
図2、図3は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図4は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図5は本実施形態の再生端末2の処理フローを示すフローチャートである。
図6はコンテンツデータの分割方法、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。なお、図6では、各データD(i),A(i),B(i)をそれぞれDi,Ai,Biと表記する。
図1は本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成を示すブロック図である。
図2、図3は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図4は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図5は本実施形態の再生端末2の処理フローを示すフローチャートである。
図6はコンテンツデータの分割方法、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。なお、図6では、各データD(i),A(i),B(i)をそれぞれDi,Ai,Biと表記する。
まず、本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成について、図1を参照して説明する。
本実施形態のコンテンツデータ配信システムは、ネットワーク101およびネットワーク102を介して無線接続されるサーバ1と再生端末2とを備える。
本実施形態のコンテンツデータ配信システムは、ネットワーク101およびネットワーク102を介して無線接続されるサーバ1と再生端末2とを備える。
サーバ1は、コンテンツ記憶装置10、制御部11、パケット生成部12、送受信モジュール13、通信アンテナ14A,14Bを備える。
制御部11はサーバ1の各部に対して各種の処理制御を行う。また、制御部11は、再生端末2からの接続要求を受けると、該当するコンテンツデータを予め設定されたデータ長からなる複数の部分コンテンツデータに分割する。
コンテンツ記憶装置10は映像や音楽等の各種コンテンツデータを記憶している。
パケット生成部12は、コンテンツ記憶装置10から読み出したコンテンツデータを、該コンテンツデータを構成する単位データであるパケットデータに変換する。そして、パケット生成部12は、生成したパケットデータを用いて、所定パケット数毎からなるファイルデータやストリームデータを生成する。ここで、ファイルデータとは、所定数の連続するパケットデータを所定のファイル形式に変換して、1つのファイルデータとしたものである。また、ストリームデータとは、予め設定した区間内での連続する複数のパケットデータ群を示すものであり、特に他のファイル形式に変換しない。
そして、制御部11は、後述する方法に基づいて、図6に示すように、コンテンツデータ全体を予め設定したデータ長からなる各部分コンテンツデータに分割する指示を行う。さらに、制御部11は、各部分コンテンツデータのストリーム配信速度を検知して、検知したストリーム配信速度から該当する部分コンテンツデータの分割比を算出し、該分割比に応じて部分コンテンツデータをファイルデータとストリームデータとに分割する指示を行う。
パケット生成部12は、この指示に従い、コンテンツデータを部分コンテンツデータに分割する。また、パケット生成部12は、各部分コンテンツデータを、それぞれに指定された分割比で、データの先頭側がファイルデータとなり、後方側がストリームデータとなるように分割する。これにより、分割されたコンテンツデータは、ファイルデータとストリームデータとが交互に現れる構成となる。すなわち、コンテンツデータは、データの先頭から順に、ファイルデータ、ストリームデータ、・・・、ファイルデータ、ストリームデータとなる。
送受信モジュール13は、通信アンテナ14A,14Bに接続し、それぞれに異なる通信環境からなるネットワーク101,102に対する送受信を行う。ここで、本実施形態では、ネットワーク101は高速で安定だが高コストのネットワークである。一方、ネットワーク102は通信環境が変化しやすいが低コストのネットワークである。
送受信モジュール13は、パケット生成部12から入力されるファイルデータを、通信アンテナ14Aを介してネットワーク101からファイル送信する。一方、送受信モジュール13は、パケット生成部12から入力されるストリームデータを、通信アンテナ14Bを介してネットワーク102からストリーム送信する。
再生端末2は、CPU21、ファイル用メモリ22、バッファメモリ23、送受信モジュール24、再生部25、再生器26、通信アンテナ27A,27Bを備える。再生端末2は、例えば、映像データや音声データを再生するモバイルパソコン、PDA、および携帯電話等の携帯端末などである。
CPU21は再生端末2の各部に対して各種の処理制御を行う。また、CPU21は、ファイル用メモリ22から読み出したファイルデータを再生部25に与える。ファイル用メモリ22はファイルデータを一時記憶するメモリである。バッファメモリ23はストリームデータをバッファリングするメモリである。
送受信モジュール24は、通信アンテナ27A,27Bに接続し、それぞれに異なる通信環境からなるネットワーク101,102に対する送受信を行う。また、送受信モジュール24は、CPU21からの指示に従い、ファイルデータをファイル用メモリ22に与え、ストリームデータをバッファメモリ23に与える。
再生部25は、CPU21から与えられるファイルデータを再生し、バッファメモリ23から与えられるストリームデータを再生する。この際、再生部25は、元となるコンテンツデータを復元するように、ファイルデータおよびストリームデータを予め設定した一定の再生速度で再生する。
再生器26は、液晶パネル等の表示器やスピーカシステム等からなり、再生部25で再生された映像信号や音声信号を表示および放音する。
次に、コンテンツデータ配信システムの処理シーケンスについて図2〜図6を参照してより具体的に説明する。
再生端末2はユーザによる操作入力を受け付け(S201)、映像や音声のコンテンツを配信するサーバ1に、所望のコンテンツの紹介要求を含む接続要求を行う(S202)。この際、再生端末2は、接続要求データをネットワーク101、102のいずれを介して送信してもよい。
サーバ1は、接続要求データを受信して(S101)、コンテンツ配信処理の初期設定を行い(S102)、接続要求データに基づく接続許可データを再生端末2に送信する(S103)。
再生端末2は、接続許可データを受信して(S203)、サーバ1との接続処理を行う(S204,S104)。
次に、ユーザが再生端末2に対して再生操作入力を行うと、再生端末2は再生操作を受け付けて(S205)、再生要求データを送信する(S206)。この際、再生端末2は、再生要求データを、ネットワーク102を介して送信する。
サーバ1は、再生要求データを受信すると(S105)、分割配信を設定して分割配信の実行指示を再生端末2に送信する(S106)。そして、再生端末2は、分割配信実行指示を受信すると(S207)、分割配信設定を行う。
分割配信を決定すると、サーバ1は、前述の接続要求時点で選択されたコンテンツデータをコンテンツ記憶装置10から読み出し、予め設定したデータ長の部分コンテンツデータに時分割する(S107)。例えば、コンテンツデータ全体のデータ長がDであり、これをN分割するように設定していれば、各部分コンテンツデータのデータ長をD/Nと設定して、コンテンツデータを時系列にN分割する。
次に、サーバ1は、ネットワーク102で補償されている最低伝送速度から、このネットワーク102の最低ストリーム配信速度(ビットレート)RLを算出する(S108)。サーバ1は、前述のように設定された初期部分コンテンツデータD(0)のデータ長と最低ストリーム配信速度(ビットレート)RLとを用いて、式(1)を満たす最小のデータ長を算出して、初期ファイルデータA(0)のデータ長に設定する(S109)。
A(0)>(1−(RL/r))・D(0) −(1)
なお、この式で、A(0)が初期ファイルデータのデータ長を示し、D(0)が初期部分コンテンツデータのデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
A(0)>(1−(RL/r))・D(0) −(1)
なお、この式で、A(0)が初期ファイルデータのデータ長を示し、D(0)が初期部分コンテンツデータのデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
サーバ1は初期ファイルデータA(0)を生成すると、ネットワーク101を介して再生端末2に送信する(S110)。
再生端末2はこの初期ファイルデータA(0)を受信して、ファイル用メモリ22に一時記憶する(S208→S209→S210)。再生端末2は、初期ファイルデータA(0)の受信が完了すると再生開始処理を実行し(S211)、初期ファイルデータA(0)を再生する(S212)。この再生開始のトリガ信号は、サーバ1に送信される。
サーバ1は、再生開始トリガ信号を検知すると、初期ストリームデータB(0)を生成して、ネットワーク102を介して順次ストリーム配信する(S111)。
再生端末2は、初期ストリームデータB(0)を順次受信すると(S214)、バッファメモリ23に順次一時記憶していく(S215)。再生端末2は、初期ファイルデータA(0)が再生中の場合、初期ストリームデータB(0)を受信・バッファリングし続けるが、初期ファイルデータA(0)の再生が終了すると(S216)、引き続き初期ストリームデータB(0)を、バッファリングされている先頭データから順にストリーム再生する(S217)。
ところで、サーバ1は、初期ストリームデータB(0)のストリーム配信中に、ネットワーク102のストリーム配信速度(ビットレート)R0を検出する(図6(C)参照)。この際、サーバ1は、算出した初期のストリーム配信速度RLに基づいて初期ストリームデータB(0)のストリーム配信が終了する時刻から所定時間以前の時点を設定してストリーム配信速度R0を検出する。そして、サーバ1は、検出したストリーム配信速度R0から、次の部分コンテンツデータD(1)のストリームデータB(1)のストリーム配信速度R1uを推定演算する(S112→S113)。そして、再生端末2が部分コンテンツデータD(0)の再生中に、サーバ11は、推定演算したストリーム配信速度(ビットレート)R1uと部分コンテンツデータD(1)のデータ長とを用いて、式(2)を満たす最小のデータ長を算出して、ファイルデータA(1)のデータ長に設定する(S114)。
A(1)>(1−(R1u/r))・D(1) −(2)
なお、この式は、
A(i)>(1−(Riu/r))・D(i) −(3)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
A(1)>(1−(R1u/r))・D(1) −(2)
なお、この式は、
A(i)>(1−(Riu/r))・D(i) −(3)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
サーバ1はファイルデータA(1)を生成すると、ネットワーク101を介して再生端末2に送信する(S115)。この送信タイミングは、再生端末2が部分コンテンツデータD(0)の再生を終了させる時点までに、ファイルデータA(1)の送受信が完了するタイミングにおいて行われる。
再生端末2はこのファイルデータA(1)を受信して、ファイル用メモリ22に一時記憶する(S219→S209→S210)。再生端末2は、ファイルデータA(1)の受信、記憶が完了すると初期ストリームデータB(0)の再生が終了しているかどうかを検出する(S220)。
再生端末2は、初期ストリームデータB(0)の再生終了を検出すると、ファイルデータA(1)の再生を開始する(S213)。この再生トリガ信号は、サーバ1に送信される。なお、この検出時点で初期ストリームデータB(0)の再生が終了していなければ、再生端末2は引き続き初期ストリームデータB(0)の受信・バッファリング・再生を継続する。
サーバ1は、ファイルデータA(1)の再生トリガ信号を検知すると、ストリームデータB(1)を生成して、ネットワーク102を介して順次ストリーム配信する(S116)。
再生端末2は、ストリームデータB(1)を順次受信すると(S214)、バッファメモリ23に順次一時記憶していく(S215)。再生端末2は、ファイルデータA(1)が再生中の場合、ストリームデータB(1)を受信・バッファリングし続けるが、ファイルデータA(1)の再生が終了すると(S216)、引き続きストリームデータB(1)を、バッファリングされている先頭データから順にストリーム再生する(S217)。
このようなコンテンツデータの送受信処理は、この後、最終の部分コンテンツデータの分割、送受信、再生が行われるまで、部分コンテンツデータ毎に異なる分割比を設定しながら、繰り返し行われる。そして、全ての部分コンテンツデータの配信が終了すると、サーバ1は配信終了処理を実行する(S118→S119)。また、再生端末2は再生終了処理を実行する(S218→S222)。
このような構成および処理方法を用いることで、コンテンツデータの配信速度が再生速度よりも低い状態においても、ストリーム配信の伝送遅延を補償して、再生映像および再生音声の途切れ、質の変化を防止することができる。さらに、部分コンテンツデータをファイルデータとストリームデータとに分割して、ストリーム配信速度に応じた分割比を設定することで、高速で高価なファイル配信の伝送経路での配信を抑え、利用コストの安いストリーム配信の伝送経路を可能な限り利用することができる。この結果、安価でありながら確実に一定品質の再生映像および再生音声をユーザに提供することができる。
なお、前述の説明では、部分コンテンツデータが同じデータ長となるように分割する例を示したが、これに限らず、コンテンツデータの内容に応じて、それぞれの部分コンテンツデータのデータ長が異なるように分割しても良い。
次に、第2の実施形態に係るコンテンツデータ配信システムについて、図7〜図10を参照して説明する。
図7、図8は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図9は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図10はコンテンツデータの分割方法、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。なお、図10では、各データD(i),A(i),B(i)をそれぞれDi,Ai,Biと表記する。
図7、図8は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図9は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図10はコンテンツデータの分割方法、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。なお、図10では、各データD(i),A(i),B(i)をそれぞれDi,Ai,Biと表記する。
本実施形態のコンテンツデータ配信システムは、構成が第1の実施形態と同じであり、コンテンツデータの分割処理のみが異なるものであり、同じ構成及び処理の箇所については説明を省略する。
制御部11は、再生端末2からの接続要求を受けると、後述する方法に基づいて、指定されたコンテンツデータから順次部分コンテンツデータを切り出す指示をパケット生成部12に与える。ここで、各部分コンテンツデータは、データの先頭側がファイルデータとなり、後方側がストリームデータとなるように分割される。そして、各部分コンテンツデータのファイルデータはデータ長が予め設定されており、各ストリームデータは、その時点のストリーム配信速度(ビットレート)と、予め設定されているファイルデータのデータ長とから適宜設定される。これにより、各部分コンテンツデータDのデータ長も設定される。
制御部11は、再生端末2からの接続要求を受けると、後述する方法に基づいて、指定されたコンテンツデータから順次部分コンテンツデータを切り出す指示をパケット生成部12に与える。ここで、各部分コンテンツデータは、データの先頭側がファイルデータとなり、後方側がストリームデータとなるように分割される。そして、各部分コンテンツデータのファイルデータはデータ長が予め設定されており、各ストリームデータは、その時点のストリーム配信速度(ビットレート)と、予め設定されているファイルデータのデータ長とから適宜設定される。これにより、各部分コンテンツデータDのデータ長も設定される。
パケット生成部12は、制御部11からの指示に従い、時系列順に、それぞれに設定されたデータ長で部分コンテンツデータを切り出し、さらに、切り出した部分コンテンツデータを、ファイルデータとストリームデータとに分割する。
次に、本実施形態のコンテンツデータ配信システムの処理シーケンスについて、より具体的に説明する。なお、再生端末2の処理は、第1の実施形態と変わらないので、説明は省略する。
サーバ1は、接続要求データを受信して(S301)、コンテンツ配信処理の初期設定を行い(S302)、接続要求データに基づく接続許可データを再生端末2に送信する(S303)。そして、サーバ1は再生端末2との接続処理を行う(S304)。サーバ1は、再生要求データを受信すると(S305)、分割配信を設定して分割配信の実行指示を再生端末2に送信する(S306)。
分割配信を決定すると、サーバ1は、前述の接続要求時点で選択されたコンテンツデータをコンテンツ記憶装置10から読み出す。
次に、サーバ1は、ネットワーク102で補償されている最低伝送速度から、このネットワーク102の最低ストリーム配信速度(ビットレート)RLを検出する(S307)。サーバ1は、予めデータ長が設定された初期ファイルデータA(0)のデータ長と最低ストリーム配信速度(ビットレート)RLとを用いて、式(4)を満たす最大のデータ長を算出して、初期部分コンテンツデータD(0)のデータ長に設定する(S308)。
D(0)<(r/(r−RL))・A(0) −(4)
なお、この式で、A(0)が初期ファイルデータのデータ長を示し、D(0)が初期部分コンテンツデータのデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
D(0)<(r/(r−RL))・A(0) −(4)
なお、この式で、A(0)が初期ファイルデータのデータ長を示し、D(0)が初期部分コンテンツデータのデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
サーバ1は初期ファイルデータA(0)を生成すると、ネットワーク101を介して再生端末2に送信する(S309)。
サーバ1は、再生開始トリガ信号を検知すると、初期ストリームデータB(0)を生成して、ネットワーク102を介して順次ストリーム配信する(S310)。
また、サーバ1は、初期ストリームデータB(0)のストリーム配信中に、ネットワーク102のストリーム配信速度(ビットレート)R0を検出する(図10(C)参照)。この際、サーバ1は、算出した初期のストリーム配信速度RLに基づいて初期ストリームデータB(0)のストリーム配信が終了する時刻から所定時間以前の時点を設定してストリーム配信速度R0を検出する。そして、サーバ1は、検出したストリーム配信速度R0から、次の部分コンテンツデータD(1)のストリームデータB(1)のストリーム配信速度R1uを推定演算する(S311→S312)。そして、サーバ11は、再生端末2が部分コンテンツデータD(0)の再生中に、推定演算したストリーム配信速度(ビットレート)R1uとファイルデータA(1)のデータ長とを用いて、式(5)を満たす最大のデータ長を算出して、部分コンテンツデータD(1)のデータ長に設定する(S313)。
D(1)<(r/(r−R1u))・A(1) −(5)
なお、この式は、
D(i)<(r/(r−Riu))・A(i) −(6)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
D(1)<(r/(r−R1u))・A(1) −(5)
なお、この式は、
D(i)<(r/(r−Riu))・A(i) −(6)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
サーバ1はファイルデータA(1)を生成すると、ネットワーク101を介して再生端末2に送信する(S314)。この送信タイミングは、再生端末2が部分コンテンツデータD(0)の再生を終了させる時点までにファイルデータA(1)の送受信が完了するタイミングにおいて行われる。
サーバ1は、ファイルデータA(1)の再生トリガ信号を検知すると、ストリームデータB(1)を生成して、ネットワーク102を介して順次ストリーム配信する(S315)。
このような処理を繰り返し行うことで、コンテンツデータから切り出した、それぞれにその時点でのストリーム配信速度に準じたデータ容量の異なる部分コンテンツデータを順次配信していく(S316→S317→S312)。
そして、全ての部分コンテンツデータの配信が終了すると、サーバ1は配信終了処理を実行する(S317→S318)。
このような構成および処理を行うことで、前述の実施形態と同様に、再生映像および再生音声の途切れ、質の変化を防止することができる。さらに、部分コンテンツデータをデータ長が一定なファイルデータとデータ長が可変のストリームデータとに分割することで、高速で高価なファイル配信の伝送経路の利用を一定量に制限し、利用コストの安いストリーム配信の伝送経路を可能な限り利用することができる。この結果、或る程度コストを抑えながら、より確実に一定品質以上の再生映像および再生音声をユーザに提供することができる。
次に、第3の実施形態に係るコンテンツデータ配信システムについて図11〜図16を参照して説明する。
図11は本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成を示すブロック図である。
図12は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図13は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図14は本実施形態の再生端末2の処理フローを示すフローチャートである。
図15はコンテンツデータの分割方法を説明する図、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。
図11は本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成を示すブロック図である。
図12は本実施形態のコンテンツデータ配信システムのシーケンス図である。
図13は本実施形態のサーバ1の処理フローを示すフローチャートである。
図14は本実施形態の再生端末2の処理フローを示すフローチャートである。
図15はコンテンツデータの分割方法を説明する図、および、コンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。
図11に示す本実施形態のコンテンツデータ配信システムの構成は、サーバ装置1がディジタル放送信号生成部15を備えるとともに、コンテンツデータ記憶装置が、映像や音楽等の本コンテンツを記憶するコンテンツ記憶装置10Aと、CM等の補間コンテンツを記憶するコンテンツ記憶装置10Bとからなるものである。他の構成は同じであるので、説明は省略する。
ディジタル放送信号生成部15は、制御部11の指示に従い、サッカー中継やモータスポーツ中継等のディジタル放送信号を既知の方法で生成して、パケット生成部12に与える。
コンテンツ記憶装置10Aは、映像や音楽等のユーザが再生端末2を介して選択する本コンテンツが記憶しており、制御部11の指示に従い、本コンテンツデータがパケット生成部12に読み出される。
コンテンツ記憶装置10Bは、コンテンツ記憶装置10Aに記憶されている各種の本コンテンツやディジタル放送される番組の分野に応じたCM等からなる補間コンテンツを記憶しており、同種の補間コンテンツであっても、データ量の異なるすなわち再生時間の異なる複数の補間コンテンツが記憶されている。補間コンテンツは制御部11の指示に従い、パケット生成部12に読み出される。
次に、本実施形態のコンテンツデータ配信システムの処理シーケンスについて図12〜図15を参照して、より具体的に説明する。なお、以下では、コンテンツ記憶装置10Aに予め記憶されているコンテンツを再生する場合について説明する。
再生端末2はユーザによる操作入力を受け付け(S601)、映像や音声のコンテンツが記憶されているコンテンツ記憶装置10Aを備えるサーバ1に、所望のコンテンツの紹介要求を含む接続要求を行う(S602)。この際、再生端末2は、接続要求データをネットワーク101、102のいずれを介して送信してもよい。
再生端末2はユーザによる操作入力を受け付け(S601)、映像や音声のコンテンツが記憶されているコンテンツ記憶装置10Aを備えるサーバ1に、所望のコンテンツの紹介要求を含む接続要求を行う(S602)。この際、再生端末2は、接続要求データをネットワーク101、102のいずれを介して送信してもよい。
サーバ1は、接続要求データを受信して(S501)、コンテンツ配信処理の初期設定を行い(S502)、接続要求データに基づく接続許可データを再生端末2に送信する(S503)。
再生端末2は、接続許可データを受信して(S603)、サーバ1との接続処理を行う(S604,S504)。
サーバ1は、前記接続要求により選択されたコンテンツの分野に基づいて、コンテンツ記憶装置10Bに記憶されている各種の補間コンテンツから、適当な補間コンテンツを選択する。例えば、クラシックコンサートの映像が選択された場合であれば、楽器やCD等の補間コンテンツ(CM)を選択する(S505)。また、例えば、ディジタル放送でサッカーの試合のコンテンツが選択された場合であれば、サッカー用品の補間コンテンツ(CM)を選択したり、サッカーチームのスポンサーに関連する補間コンテンツ(CM)を選択する。この補間コンテンツには、図15(A)に示すように、データ長の異なるすなわち再生時間の異なる複数の補間コンテンツデータが備えられており、サーバ1はデータ長の異なる同種の補間コンテンツの全てを選択して、送信用データを生成する(S506)。生成された複数の補間コンテンツデータI1〜I4は、ネットワーク101を介して再生端末2に送信される(S507)。
再生端末2は、補間コンテンツデータI1〜I4を順次受信して(S605)、ファイル用メモリ22に一時記憶する(S606)。
次に、ユーザが再生端末2に対して再生操作入力を行うと、再生端末2は再生操作を受け付けて(S607)、再生要求データを送信する(S608)。この際に利用するネットワークはいずれでもよいが、再生要求データが小さいことと、再生要求データが再生開始のトリガ信号となり重要なことから、再生要求データはネットワーク101で送信すればよい。
次に、サーバ1は、再生要求データを受信して(S508)、再生要求された本コンテンツを予め設定されてデータ長毎に分割して、部分コンテンツデータD(i)(i=1,2,・・・)を順次生成する(S509)。サーバ1は、ストリーム配信の準備が整うと、ネットワーク102を介してストリーム配信開始制御データを送信する(S510)。この際、ストリーム配信開始制御データには、各部分コンテンツデータのデータ容量が含まれている。
再生端末2は、サーバ1からのストリーム配信開始制御データを受信すると、ネットワーク102で補償されている最低伝送速度から、ネットワーク102の最低ストリーム配信速度RLを検出する(S609→S610→S611)。
再生端末2は、サーバ1から与えられた初期ストリームデータD(0)のデータ長と最低ストリーム配信速度(ビットレート)RLとを用いて、式(7)を満たす最大のデータ長を算出して、初期補間コンテンツデータ長C(0)に設定する(S613)。
C(0)<((r−RL)/RL)・D(0) −(7)
なお、この式で、D(0)がストリームデータ(部分コンテンツデータ)のデータ長を示し、C(0)が初期補間コンテンツデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
C(0)<((r−RL)/RL)・D(0) −(7)
なお、この式で、D(0)がストリームデータ(部分コンテンツデータ)のデータ長を示し、C(0)が初期補間コンテンツデータ長を示す。また、rは再生端末2におけるコンテンツデータの再生速度(ビットレート)を示す。
そして、再生端末2は、この算出された初期補間コンテンツデータ長C(0)に最適な補間コンテンツデータI(図15の例では、I(4))を選択して(S614)、再生開始タイミングで再生する(S615→S617)。
サーバ1は、再生端末2の再生開始タイミングを取得して、ストリームデータD(0)を生成し(S511)、ネットワーク102を介して順次配信する(S512)。サーバ1は、ストリーム配信を開始すると、図15(C)に示すように、順次ストリームデータD(1),D(2),・・・を生成しながら、連続してストリーム配信する。
再生装置2は、補間コンテンツデータI(4)を再生しながら、ストリームデータD(0)を受信・バッファリングし続け(S630)、補間コンテンツデータI(4)の再生が終了すると、ストリームデータD(0)の再生を行う(S618)。
次に、再生端末2は、現在再生中のストリームデータD(0)の終了時間を検知する。そして、再生端末2は、該終了時間より以前で、且つ、新たなストリームデータD(1)を受信、バッファリング(S630)しているタイミングで、ネットワーク102のストリーム配信速度R1を検出する(S619→S620→S610→S612)。
再生端末2は、ストリームデータD(0)の再生中に、検出したストリーム配信速度R1と、次のストリームデータD(1)とを用いて、式(8)を満たす最大のデータ長を算出して、補間コンテンツデータ長C(1)に設定する(S613)。
C(1)<((r−R1)/R1)・D(1) −(8)
なお、この式は、
C(i)<((r−Ri)/Ri)・D(i) −(9)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
C(1)<((r−R1)/R1)・D(1) −(8)
なお、この式は、
C(i)<((r−Ri)/Ri)・D(i) −(9)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
再生端末2は、この算出された補間コンテンツデータ長C(1)に最適な補間コンテンツデータI(2)選択する(S614)。再生端末2は、補間コンテンツデータI(2)を選択すると、ストリームデータD(0)の再生終了を検知した時点で、引き続き、補間コンテンツデータI(2)の再生を行う(S616→S617)。そして、再生端末2は、補間コンテンツデータI(2)の再生が終了すると、ストリームデータD(1)のストリーム再生を行う(S618)。
このような補間コンテンツデータI(i)とストリームデータD(i)との再生は、図10(D)に示すように、順次繰り返され、コンテンツエンドが検出されると、サーバ1および再生端末2は終了処理を行う(S513,S621)。
このような構成および処理を行うことにより、前述の実施形態と同様に、再生映像および再生音声の途切れ、質の変化を防止しながら、コンテンツの再生を行うことができる。さらに、本コンテンツをファイルデータとストリームデータとに分割する処理を行う必要が無く、従来のストリーム配信システムのサーバを利用することができる。
また、本実施形態の処理方法を用いることで、本コンテンツに挿入する補間コンテンツを可能な限り短くすることができる。
さらに、補間コンテンツを本コンテンツの分野に合わせることで、視聴者に対して本コンテンツと補間コンテンツとの間で違和感を与えることなく視聴させることができる。また、補間コンテンツがCM等の広告媒体であれば、本コンテンツに興味のある視聴者に対して効果的にCMを視聴させることができる。
なお、本実施形態では、1つのサーバに本コンテンツと補間コンテンツとが記憶されている場合について示したが、本コンテンツ用のサーバと、複数の補間コンテンツ用サーバとを備えるシステムを形成しても良い。この場合、再生端末2は、選択した本コンテンツの分野から関連する補間コンテンツ用サーバを選択する。そして、選択した補間コンテンツ用サーバから補間コンテンツデータを取得すればよい。
また、本実施形態では、最低のストリーム配信速度RLに基づいて、初期補間コンテンツデータを設定したが、再生要求データの送受信をネットワーク102で行い、配信速度を検出することで、より最適な初期補間コンテンツデータを設定することができる。
また、本実施形態では、図15に示すように、補間コンテンツデータを挿入しながら、コンテンツデータの全てを再生する例について示した。この方法では、コンテンツデータの全てが再生されるものの、ディジタル放送のようなリアルタイムコンテンツに対しては、受信から再生までの遅延時間が長くなるため、図16に示す方法を用いても良い。
図16は他の方法によるコンテンツデータの配信、受信、再生の時間関係を示す図である。
図16に示す方法は、初期補間コンテンツデータを、ストリームデータの受信・バッファリング・再生にかかる時間τ0に基づき、予め可能な限り短い補間コンテンツデータ(図16の例では、I(0))を設定して、再生する。そして、ストリーム再生については、ストリームデータD(i)の受信・バッファリングを行いながら、再生を順次行っていき、バッファメモリ23がアンダーフローする時点で、新たな補間コンテンツデータを選択して再生するものである。例えば、図16の例であれば、ストリームデータD0の受信・バッファリングに、ストリームデータD0の再生が追いついてしまい、バッファメモリ23がアンダーフローすると、再生端末2は、その時点からストリームデータD0の受信・バッファリング終了タイミングまでの遅延時間τ1を検出する。なお、この遅延時間τ1は、ストリームデータD(0)の未再生部分D(0)nと、ストリームデータD(0)の中断タイミングの直前で検出したストリーム配信速度R1とから、τ1=D(0)n/R1により算出される。
再生端末2は、この遅延時間τ1と前記時間τ0とを加算して、新たに挿入する補間コンテンツデータ長C1を式(10)により設定する。
C(1)>r・(D(0)n/R1+τ0) −(10)
なお、この式は、
C(i)>r・(D(i-1)n/Ri+τ0) −(11)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
なお、この式は、
C(i)>r・(D(i-1)n/Ri+τ0) −(11)
における、i=1の式であり、後続する部分コンテンツデータD(i)(i=2,・・・)についても同様に適用される。
再生端末2は、この算出された補間コンテンツデータ長C(1)に最適な補間コンテンツデータI(2)選択する。再生端末2は、補間コンテンツデータI(2)を選択すると、前記中断タイミングに合わせて補間コンテンツデータI(2)の再生を行う。そして、再生端末2は、補間コンテンツデータI(2)の再生が終了すると、ストリームデータD(1)のストリーム再生を行う。このような処理は、コンテンツデータ(リアルタイムコンテンツ)の終了時点まで繰り返し行われる。
このような処理方法を用いることで、コンテンツデータの配信時刻と該コンテンツデータの再生時刻との差(遅延)を少なくすることができ、リアルタイムコンテンツ配信時の時刻差を緩和することができる。
1−サーバ、10,10A,10B−コンテンツ記憶装置、11−制御部、12−パケット生成部、13−送受信モジュール、14A,14B−アンテナ、15−ディジタル放送信号生成部、2−再生端末、21−CPU、22−ファイル用メモリ、23−バッファメモリ、24−送受信モジュール、25−再生部、26−再生器
Claims (2)
- コンテンツデータを配信するコンテンツ配信装置と、前記コンテンツデータを再生する再生端末と、を備えたコンテンツデータ配信システムであって、
前記コンテンツ配信装置は、前記再生端末で再生するコンテンツデータをそれぞれが予め設定されたデータ長からなる複数のストリーム部分コンテンツデータに分割して時系列に順次ストリーム配信するとともに、前記コンテンツデータに挿入する補間コンテンツデータを前記ストリーム配信よりも以前にファイル配信し、
前記再生端末は、前記補間コンテンツデータを受信した後、ストリーム部分コンテンツデータを順次受信して再生する際に、各ストリーム部分コンテンツデータに対応するストリーム配信速度と再生速度とに基づいてストリーム部分コンテンツデータ間の補間データ長をそれぞれ個別に算出し、
該補間データ長に基づいて該当する補間コンテンツデータを選択して再生することを特徴とするコンテンツデータ配信システム。 - 前記再生端末は、
伝送経路の最低ストリーム配信速度を検知して、該最低ストリーム配信速度、および前記再生速度に基づいて最初の補間コンテンツデータを選択する請求項1に記載のコンテンツデータ配信システム。
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