JP5217402B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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本発明は、内燃機関の燃料噴射弁に関する。
従来、燃料を燃焼室内へ直接噴射する直噴式エンジンでは、複数の噴孔が形成されたノズルボディの内部に組み込まれたニードル弁が、ノズルボディのシート面に着座及び離座することによって燃料の噴射の実行と停止を行う燃料噴射装置が用いられている。このような燃料噴射装置では、噴射される燃料の液滴の粒径が微小であるほど、良好な燃焼状態となる。そこで、このような燃料の液滴の粒径を微小化する手段として、中空円錐状に燃料を噴射する燃料噴射装置が提案されている。そして、このような燃料噴射装置を改良したものが特許文献1に開示されている。
特許文献1に開示されている燃料噴射装置は、燃料を旋回させることなく噴射する第一噴孔と、燃料を旋回させて噴射する第二噴孔とを備えている。この燃料噴射装置は、機関低負荷時に第二噴孔だけを使用し、機関高負荷時に第一噴孔だけ、または、第一噴孔と第二噴孔の両方を使用する。ところで、低負荷時のような噴射燃料が少量の場合、少量の燃料をキャビティ内の広範囲に分散させると、燃料が希薄となり良好な燃焼を得難い。一方、高負荷時はキャビティ内に広範囲に燃料を分散させた方が、空気利用率が高まり良好な燃焼を得ることができる。特許文献1に開示された燃料噴射装置では、低負荷時における第二噴孔による噴霧の貫徹力が弱い。このため、低負荷時の少量の燃料は、キャビティ内の広範囲に分散しないので、良好な燃焼を得ることができる。一方、このような燃料噴射装置の高負荷時における第一噴孔による噴射は、貫徹力の強い柱状の噴霧を形成する。このような貫徹力の強い噴霧は、高圧の空気が充満したキャビティ内の広範囲に分散する。
特開2004−68726号公報
ところで、このような燃料噴射装置は、高負荷運転時に柱状の貫徹力の強い噴射を行う第一噴孔のみを使用する場合、噴霧が柱状であるため、ノズル周辺の噴霧と噴霧の間の空気を利用できない場合がある。また、高負荷運転時に第一噴孔と第二噴孔の両方を使用する場合、第二噴孔から噴射される貫徹力の弱い噴霧はノズル周辺にしか拡散せず、ノズル周辺の空気しか利用することができない。このように、燃料噴射装置による燃焼室内への噴射は、改善する余地がある。
そこで、本発明は、燃焼室内において空気の利用を促進する燃料の噴射を実現することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の燃料噴射弁は、複数の放射線上にそれぞれ位置する大径噴孔、及び前記大径噴孔が形成する噴霧よりも到達距離が短い噴霧を形成する小径噴孔が穿設されたノズルボディを備え、前記大径噴孔のそれぞれの配置位置は、前記ノズルボディの中心軸が延びる方向である軸方向と直交する平面上で等分された角度を隔てて前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線上であり、前記大径噴孔と前記小径噴孔との位置関係は、前記小径噴孔から噴射された噴霧が前記大径噴孔から噴射された噴霧に引き込まれる位置関係であるとともに、1つの前記大径噴孔の両側のそれぞれに1ずつ位置する前記小径噴孔は、前記ノズルボディの先端側から見た状態で、前記ノズルボディの中心軸が延びる方向である軸方向と直交する平面上で前記小径噴孔の数に等分された角度θよりも狭い角度θを隔てて前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線上に配置され、前記大径噴孔と前記小径噴孔とは、互いに独立して噴射を行うことを特徴とする(請求項1)。このような構成とすることにより、燃焼室内の空気の利用を促進することができる。大径噴孔からの噴霧は貫徹力が強く、遠くまで燃料を到達させることができるが、ノズル近傍における燃料の拡散が小さい。このため、大径噴孔からの噴霧は、ノズル近傍の空気を利用しにくい。本発明の燃料噴射弁では、大径噴孔と小径噴孔とが異なる放射線上に穿設されていることにより、小径噴孔から噴射される噴霧は、大径噴孔からの噴霧が通過しない領域へ噴射される。このように小径噴孔からの噴霧は、大径噴孔からの噴霧が利用しにくい空気を利用して燃焼することができる。さらに、小径噴孔からの噴霧は、大径噴孔からの噴霧により引き込まれるので、貫徹力が強まり、噴孔から離れた位置まで到達することができる。このように噴孔から離れた位置まで到達した燃料噴霧は燃焼室内を旋回するスワール流により周方向に拡散される。これにより、燃料噴射弁は燃焼室内の空気を満遍なく利用することができる。なお、ここで、放射線はノズルボディの中心軸から描かれている。また、貫徹力とは噴霧を遠くまで運ぶ力を示している。また、前記大径噴孔のそれぞれの配置位置は、軸方向と直交する平面上で等分された角度を隔てて描かれる放射線上とすることにより、燃焼室内へ噴射される噴霧の濃淡のばらつきを抑制することができる。これにより、燃焼室内に満遍なく燃料を供給することができ、良好な燃焼を得ることができる。1つの前記大径噴孔の両側のそれぞれに1ずつ位置する前記小径噴孔が、前記ノズルボディの先端側から見た状態で、前記ノズルボディの中心軸が延びる方向である軸方向と直交する平面上で前記小径噴孔の数nに等分された角度θよりも狭い角度θを隔てて前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線上に配置されたことにより、小径噴孔からの噴霧は、大径噴孔からの噴霧により作られる気流の影響を大きく受け、小径噴孔により噴射される燃料噴霧の貫徹力が強まる。これにより、小径噴孔により噴射される燃料は、さらに噴孔から離れた場所まで到達することができ、空気の利用率が向上する。このようなnとθは例えば、nが8であればθは45度よりも小さく、nが10であればθは36度よりも小さい。また、前記大径噴孔と前記小径噴孔とは、互いに独立して噴射を行う構成とすることにより、燃焼室内の気圧が低い場合や暖機中のような低温の場合でも、適切な燃焼状態とすることができる。燃焼室内の気圧が低い場合に貫徹力の強い噴射を行うと、燃料が燃焼室壁面へ衝突してしまい、炭化水素の排出やオイルの希釈が起こることがある。本発明の燃料噴射弁は、このような燃焼室内の気圧が低い場合には、貫徹力の弱い小径噴孔のみから噴射を行うことにより、燃料の燃焼室壁面への衝突を抑制し、炭化水素の排出やオイル希釈を抑制することができる。また、暖機中のような燃焼室の温度が低い場合では、燃料の気化が不十分になり炭化水素が増加することがある。本発明の燃料噴射弁は、噴射量の少ない小径噴孔のみから燃料を噴射することとする。これにより、少量の燃料の気化を促進し、炭化水素の発生を抑制することができる。
このような燃料噴射弁において、前記大径噴孔の両側における前記小径噴孔のそれぞれが位置し、前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線が前記大径噴孔の噴射方向を挟むこととしてもよい(請求項2)。このような構成とすることにより、一つの大径噴孔と二つの小径噴孔の組み合わせによる噴霧群を形成することができる。このような噴霧群はスワール流により燃焼室内に拡散され、良好な燃焼を得ることができる。
本発明の燃料噴射弁は、燃焼室内のノズルから離れた位置や、噴霧と噴霧との間に存在する空気の利用を促進することにより、良好な燃焼を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の燃料噴射弁1の一部の概略構成を示した説明図である。図1(a)は、燃料噴射弁1の先端付近を断面にして示した説明図であり、図1(b)は、燃料噴射弁1を先端2a側から見た状態を示した説明図である。また、図1(b)のA−A線における断面が、図1(a)の断面図を示している。燃料噴射弁1は、先端2aを頂点とする尖型の円筒形状のノズルボディ2と、このノズルボディ2の内部に第1ニードル3及び第2ニードル4とを備えている。ノズルボディ2の先端2aへ向かって細くなるテーパ部2bには、ノズルボディ2の内部と外部とを連通する大径噴孔5及び小径噴孔6が穿設されている。また、小径噴孔6は、大径噴孔5よりもノズルボディ2の先端2a側に形成されている。
第1ニードル3は、円柱形状をしており、この第1ニードル3の外周に円筒状の第2ニードル4が配置されている。第1ニードル3及び第2ニードル4は先端側へ向かって細くなっている。第1ニードル3は、ノズルボディ2のテーパ部2bの内壁と密着して小径噴孔6をシールする。この第1ニードル3が基端側へ移動すると、小径噴孔6が開通し燃料が噴射される。また、第2ニードル4は、ノズルボディ2のテーパ部2bの内壁と密着して大径噴孔5をシールする。この第2ニードル4が基端側へ上昇すると、大径噴孔5が開通し燃料が噴射される。
大径噴孔5は、図1(b)に示すように、ノズルボディ2の先端2aを通る中心軸と直交する平面を4等分するそれぞれの放射線上に配置されている。小径噴孔6は、ノズルボディ2の先端2aを通る中心軸と直交する平面を8等分するそれぞれの放射線上に配置されている。また、小径噴孔6の配置された放射線は、大径噴孔5の配置された放射線の両側に描かれている。さらに、大径噴孔5は、隣接する二つの小径噴孔6から等距離の位置に配置されている。すなわち、大径噴孔5の配置された放射線と、この大径噴孔5に隣接する小径噴孔6の配置された放射線とは22.5度の交差角で交わっている。また、このような大径噴孔5と小径噴孔6とは、大径噴孔5から噴射される噴霧に、小径噴孔6から噴射された噴霧が引き込まれるような位置関係となっている。なお、本発明においてθは45度である。
このように構成された燃料噴射弁1は燃焼室の状態や、エンジンの暖機状態に応じて、燃料の噴射形式を変更する。すなわち、パイロット噴射を行うような燃焼室の気圧が低い場合や、暖機中であって燃焼室内の温度が低く、燃料を気化させるのに十分な熱量がない場合には、小径噴孔からの噴射のみを行う。これに対し、暖機が完了し、燃焼室内に吸入空気が供給された状態では、大径噴孔と小径噴孔の両方から噴射を行う。
図2は、燃料噴射弁1から燃焼室内へ噴射された噴霧の状態の概略を示したものである。図2に示すように、大径噴孔5からの大噴霧11は燃焼室壁面10付近まで到達する。一方、小径噴孔6からの小噴霧12は、大径噴孔5と大径噴孔5との間の隙間へ向けて噴射される。これにより、大径噴孔5と大径噴孔5との間の空気を燃焼に利用する。また、小径噴孔6からの小噴霧12は大噴霧11に比べ、到達距離が短い。これは、小噴霧12中の燃料の粒径が大噴霧11中の燃料の粒径よりも小さく、小噴霧12は小径の噴孔から噴射されるため、噴孔出口では噴射圧力が下がるためである。
大径噴孔5と小径噴孔6の両方から噴射を行うと、矢示13のように、小噴霧12は大噴霧11により発生する気流に引き寄せられる。これにより、小噴霧12の貫徹力が強まり、小径噴孔6が単独で噴射する場合と比較して、遠くまで噴霧が到達することとなる。このような噴霧は燃焼室壁面付近の空気を利用して燃焼するため、空気利用率が向上する。なお、図2中では、矢示13は燃焼室内にできる一組の大噴霧11と小噴霧12からなる噴流群に記載しているが、残りの三組の噴流群においても同様に小噴霧12が大噴霧11に引き寄せられる。また、これらの噴流群は、燃焼室内を旋回するスワール流14により、ノズルボディ2の軸周方向に拡散され、図2に示すような噴流15となる。このように噴流群が拡散することにより、燃焼室内の空気を満遍なく利用することとなる。
次に、噴射形式の変更について説明する。燃料噴射弁1の噴射形式は、エンジンに搭載されているECU(Electronic Control Unit)(図示しない)によって判断され変更される。図3はECUが処理する噴射形式の変更についての制御フローである。ECUは、複数回に分けて噴射を行うような場合において、吸排気行程中や圧縮行程の早期に噴射が行われるときに、このような制御を行う。
ECUはステップS1で小径噴孔6のみの噴射とするか、大径噴孔5及び小径噴孔6の噴射とするかを決定する。これは、図4に示すマップに照合して決定される。図4は、予めECUが備えているマップを示している。このマップに従って、エンジンの負荷と噴射時期とに基づき、噴射形式が決定される。すなわち、小径噴孔6のみの噴射とするか大径噴孔5及び小径噴孔6の噴射とするかが決定される。このような領域を分割する基準時期は、エンジンが低負荷であるほど遅くなっている。ECUはステップS1の処理を終えると、次にステップS2へ進む。
ECUはステップS2でステップS1において決定した噴射形式が小径噴孔6のみの噴射か否かを判断する。ECUがステップS2でYESと判断する場合、すなわち、ステップS1で決定した噴射形式が小径噴孔6のみの噴射であれば、ステップS3へ進む。
ECUはステップS3で小径噴孔6のみから噴射を実行させる。このような小径噴孔6からの噴霧は貫徹力が弱いため、噴霧が燃焼室壁面10まで到達しない。このため、炭化水素の排出及びオイルの希釈が抑制される。また、燃焼室内の気圧が低い場合には、噴霧の貫徹力が弱くても、燃焼室内に程よく拡散し良好な燃焼が得られる。また、小径噴孔6は8個の噴孔が周方向周りに均等に備えられているため、シリンダ軸周方向に良好な分散が行われる。ECUはステップS3で小径噴孔6のみの噴射をさせ、処理を終えるとリターンする。
一方、ECUはステップS2でNOと判断する場合、すなわち、ステップS1で決定した噴射形式が大径噴孔5と小径噴孔6の両方の噴射であれば、ステップS4へ進む。ECUはステップS4で大径噴孔5と小径噴孔6の両方から噴射させる。ECUはステップS4の処理を終えるとリターンする。このように大径噴孔5と小径噴孔6の両方から噴射させることにより、貫徹力の強い噴霧が噴射される。これにより、燃焼室内の空気を満遍なく利用し、スモークや一酸化炭素を低減した良好な燃焼が行われる。
次に、暖機時に行われる噴射形式の変更について説明する。このような噴射形式の変更の判断は、ECUによって行われる。図5はECUが処理する暖機時の噴射形式の変更についての制御フローである。
ECUはステップS11でエンジンが暖機中か否かを判断する。ECUはステップS11でYESと判断する場合、すなわち、エンジンが暖機中である場合、ステップS12へ進む。
ECUはステップS12で小径噴孔6のみの噴射とするか、大径噴孔5及び小径噴孔6の噴射とするかを決定する。これは、図6に示すマップに照合して決定される。図6は、予めECUが備えているマップを示している。このマップに従って、エンジンの負荷とエンジンの冷却水の温度とに基づき、噴射形式が決定される。特に、ECUはエンジンの冷却水が低温であると、小径噴孔6のみの噴射とする。なお、このような判断をするための情報は、エンジンの冷却水温度に代えて、外気温、吸気温度などの情報とすることもできる。要はエンジンの暖機状態が判断できる情報であれば良い。ECUはステップS12の処理を終えると、次にステップS13へ進む。
ECUはステップS13でステップS12において決定した噴射形式が小径噴孔6のみの噴射か否かを判断する。ECUがステップS13でYESと判断する場合、ステップS14へ進む。ECUはステップS14で小径噴孔6のみの噴射をさせ、処理を終えるとリターンする。このように、暖機中の低温時に燃料噴射量を減少させて、燃料噴霧の気化を促進する。これにより、炭化水素の発生を抑制する。一方、ECUはステップS13でNOと判断する場合、ステップS15へ進む。ECUはステップS15で大径噴孔5及び小径噴孔6から噴射させ、処理を終えるとリターンする。ところで、ECUはステップS11でNOと判断する場合、すなわち、暖機が終了している場合、ステップS15へ進み、処理を終えるとリターンする。
このように燃料噴射弁1は、小径噴孔6からの噴射を大径噴孔5からの噴射と独立させ、小径噴孔6からの噴射のみをすることにより、噴霧貫徹力を抑制し、良好な燃焼を得ることもできる。また、暖機中の燃料気化を促進し、排気悪化を抑制することもできる。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例の燃料噴射弁21は、実施例1の燃料噴射弁1とほぼ同様の構成をしている。但し、本実施例の燃料噴射弁21は、ノズルボディ22の小径噴孔26の位置が燃料噴射弁1におけるノズルボディ2の小径噴孔6の位置と異なっている点で燃料噴射弁1と相違している。
図7は本発明の燃料噴射弁21の一部の概略構成を示した説明図である。図7(a)は、燃料噴射弁21の先端付近を断面にして示した説明図であり、図7(b)は、燃料噴射弁21を先端22a側から見た状態を示した説明図である。また、図7(b)のB−B線における断面が、図7(a)の断面図を示している。ノズルボディ22の先端部には先端22aへ向かって細くなるテーパ部22bが形成されている。このテーパ部22bには、ノズルボディ2の内部と外部とを連通する大径噴孔25及び小径噴孔26が形成されている。
ノズルボディ22は、先端22aを頂点とする尖型の円筒形状である。ノズルボディ2の先端22aへ向かって細くなるテーパ部22bには、ノズルボディ22の内部と外部とを連通する大径噴孔25及び小径噴孔26が穿設されている。また、小径噴孔26は、大径噴孔25よりもノズルボディ2の先端2a側に形成されている。
大径噴孔25は、図7(b)に示すように、ノズルボディ22の先端22aを通る中心軸と直交する平面を4等分するそれぞれの放射線上に配置されている。小径噴孔26は、ノズルボディ22の先端22aを通る中心軸と直交する平面に描かれた8本の放射線上にそれぞれ配置されている。小径噴孔26の配置された放射線は、大径噴孔25の配置された放射線の両側に描かれている。また、大径噴孔25は、隣接する二つの小径噴孔26から等距離の位置に配置されている。さらに、大径噴孔25の配置された放射線の両側の小径噴孔26の配置された放射線とは、角度θで交わっている。角度θは実施例のθ、すなわち45度よりも小さな角度である。このような大径噴孔25とこれに隣接する小径噴孔26との距離は、実施例1の大径噴孔5とこれに隣接する小径噴孔6との距離よりも小さい。このため、このような大径噴孔25と小径噴孔26とは、大径噴孔25から噴射される噴霧に、小径噴孔26から噴射された噴霧が引き込まれるような位置関係となっている。なお、その他の構成は実施例1と同一であるため、実施例1と同一の構成要素については、図面中、同一の参照番号を付し、その詳細な説明は省略する。
図8は、燃料噴射弁21から燃焼室内へ噴射された噴霧の状態の概略を示したものである。図8に示すように、大径噴孔25からの大噴霧31は燃焼室壁面10付近まで到達する。また、小噴霧32は、矢示33のように、大噴霧31により発生する気流に引き寄せられる。大径噴孔25とこれに隣接する小径噴孔26との距離は、実施例1の大径噴孔5とこれに隣接する小径噴孔6との距離よりも小さいため、小噴霧32は、実施例1の場合よりも大噴霧31に引き寄せられる。これにより、小噴霧32の貫徹力が強まり、燃焼室壁面10側へ向かって、さらに遠くまで噴霧が到達することになる。このような強い貫徹力を有する噴射は、燃焼室内が高圧な場合に有効である。
また、本実施例では、大噴霧31と隣接する小噴霧32からなる噴霧群間の距離が広くなる。このため、燃焼室内では、噴霧群同士が重なりにくいため、燃料濃度が過度に高くなる領域が生じにくい。このような噴霧群であれば、強いスワール流を利用することができる。強いスワール流により、噴霧群は燃焼室全体へ拡散されるため、空気の利用率を向上し、スモークの発生を抑制することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
燃料噴射弁の先端部の概略構成を示した説明図であって、(a)は燃料噴射弁の先端付近を断面にして示した説明図であり、(b)は燃料噴射弁を先端側から見た状態を示した説明図である。 燃焼室内へ噴射された噴霧の状態を示した説明図である。 ECUの行う制御の一例を示した説明図である。 エンジンの負荷と噴射時期とに基づいて燃料噴射弁の噴射形式を決定するために用いるマップを示した説明図である。 ECUの行う制御の他の例を示した説明図である。 エンジンの負荷とエンジンの冷却水の温度とに基づいて燃料噴射弁の噴射形式を決定するために用いるマップを示した説明図である。 実施例2における燃料噴射弁の先端部の概略構成を示した説明図であって、(a)は燃料噴射弁の先端付近を断面にして示した説明図であり、(b)は燃料噴射弁を先端側から見た状態を示した説明図である。 実施例2における燃焼室内へ噴射された噴霧の状態を示した説明図である。
符号の説明
1、21 燃料噴射弁
2、22 ノズルボディ
3 第1ニードル
4 第2ニードル
5、25 大径噴孔
6、26 小径噴孔
10 燃焼室壁面
11、31 大噴霧
12、32 小噴霧

Claims (2)

  1. 複数の放射線上にそれぞれ位置する大径噴孔、及び前記大径噴孔が形成する噴霧よりも到達距離が短い噴霧を形成する小径噴孔が穿設されたノズルボディを備え、
    前記大径噴孔のそれぞれの配置位置は、前記ノズルボディの中心軸が延びる方向である軸方向と直交する平面上で等分された角度を隔てて前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線上であり、
    前記大径噴孔と前記小径噴孔との位置関係は、前記小径噴孔から噴射された噴霧が前記大径噴孔から噴射された噴霧に引き込まれる位置関係であるとともに、
    1つの前記大径噴孔の両側のそれぞれに1ずつ位置する前記小径噴孔は、前記ノズルボディの先端側から見た状態で、前記ノズルボディの中心軸が延びる方向である軸方向と直交する平面上で前記小径噴孔の数に等分された角度θよりも狭い角度θを隔てて前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線上に配置され、
    前記大径噴孔と前記小径噴孔とは、互いに独立して噴射を行うことを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1記載の燃料噴射弁において、
    前記大径噴孔の両側における前記小径噴孔のそれぞれが位置し、前記ノズルボディの中心軸から描かれる放射線が前記大径噴孔の噴射方向を挟むことを特徴とする燃料噴射弁。
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