JP5216477B2 - 地盤注入方法 - Google Patents

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Description

本発明は、地盤中に水ガラス系の薬液やセメント系の注入材等を注入して地盤改良する地盤注入方法に関する。
この種の地盤注入方法では、塩化ビニル製の注入管を軟弱地盤に削孔された削孔穴に設置し、注入管の管本体に所定のピッチで複数取り付けられた布状の袋体にダブルパッカー等の注入装置を用いてセメントベントナイト等のスラリーを充填し、袋体を膨張させて該袋体と削孔穴を密着させることで、薬液注入時に薬液が地上へ漏れるのを防いでいる。
尚、この地盤注入方法に類似する技術は、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2000−257057号公報(図1)
しかしながら、前記従来の地盤注入方法では、スラリーが充填されて膨張した袋体がリーク防止手段として効果を発揮するのに時間を要し、即ち、通常1〜2日の養生期間を設ける場合が多く、直ぐに薬液等の注入材を注入する作業にかかれないという欠点があり、また、地盤中に塩化ビニル製の注入管等の異物を残してくるという問題があった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、外管と削孔穴間の隙間を簡単かつ短時間で確実に閉塞して注入材の地上への漏れを確実に防止することができる地盤注入方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1記載の地盤注入方法であって、前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする。
請求項3の発明は、内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記削孔穴内に細粒分を含んだ砂を充填し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、前記砂に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3記載の地盤注入方法であって、前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする。
請求項5の発明は、内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に空気及び細粒分の沈降を促進させる添加剤を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象及び添加剤を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5記載の地盤注入方法であって、前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする。
以上説明したように、請求項1の発明の地盤注入方法によれば、注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、注入管の空気吐出口より削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を細粒分で部分的に閉塞させ、次に、注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を被改良地盤中に注入して地盤改良することにより、注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を部分的に短時間かつ確実に密に閉塞することができ、注入材の地上への漏れを確実に防止することができる。
請求項3の発明の地盤注入方法によれば、注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、削孔穴内に細粒分を含んだ砂を充填し、次に、注入管の空気吐出口より削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、砂に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を細粒分で部分的に閉塞させ、次に、注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を被改良地盤中に注入して地盤改良することにより、原地盤に含まれる細粒分が少ない場合に、注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を部分的に短時間かつ確実に密に閉塞することができ、注入材の地上への漏れを確実に防止することができる。
請求項5の発明の地盤注入方法によれば、注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、注入管の空気吐出口より削孔穴内に空気及び細粒分の沈降を促進させる添加剤を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象及び添加剤を利用して注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を細粒分で部分的に閉塞させ、次に、注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を被改良地盤中に注入して地盤改良することにより、注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を部分的に短時間かつ確実に密に閉塞することができ、注入材の地上への漏れを確実に防止することができる。
請求項2,4,6の発明の地盤注入方法によれば、外管の空気吐出口と注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることにより、突起状部材で注入管と削孔穴間の隙間が狭くなると共に、該突起状部材の部分に土粒子が沈降し易くなって、注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と削孔穴間の隙間を部分的により短時間に簡単かつ確実に密に閉塞することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1(a)は本発明の各実施形態に用いられる注入管の断面図、図1(b)は同注入管の平面図、図1(c)は同注入管の掘削刃の他の形態を示す断面図、図2(a)は同注入管にリング部材を取り付ける前の状態を示す部分正面図、図2(b)は同注入管にリング部材を取り付けた状態を示す部分正面図、図3は同注入管の他の形態のリング部材を取り付けた状態を示す部分正面図、図4(a)は同注入管の注入材吐出口周辺の部分正面図、図4(b)は図4(a)中Y−Y線に沿う断面図、図4(c)は図4(a)中X−X線に沿う断面図、図5(a)は同注入管の空気吐出口周辺の部分正面図、図5(b)は図5(a)中Y−Y線に沿う断面図、図6は本発明の第1実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図、図7は同第1実施形態の地盤注入方法の要部の各工程を順を追って拡大して示す説明図である。
図1に示すように、地盤注入装置としての注入管10は、水ガラス系の薬液やセメント系の注入材等の注入材7と削孔水Sの流路を兼用する内管11と空気(エア)4の流路を構成する鋼製の外管13とを互いに同軸に配置して成り、その先端に鋼製で水削孔用の掘削刃15を有している。
図1,図4,図5に示すように、注入管10の内管11の先端部側には注入材7を吐出する注入材吐出口12を所定距離隔てて一対形成してあると共に、外管13の最上段の注入材吐出口12より上部には空気4を吐出する空気吐出口14を形成してある。尚、注入材吐出口12は1つ或いは一対以上形成しても良い。
図4(a),(b),(c)に示すように、各注入材吐出口12は、内管11と外管13との間に仕切るように嵌め込まれた鋼製の円筒体16の中央に水平方向に延びるように90度隔ててそれぞれ形成された各連通孔16aを介して外管13の各丸孔13cと連通している。また、各注入材吐出口12は、外管13の外周面13aに形成された環状の凹部13bに嵌め込まれた環状の弾性体としての円筒状のゴムリング17により被覆されている。このゴムリング17により、被改良地盤としての軟弱地盤1の削孔穴2内に注入管10を挿入する際に、内管11内に原地盤の細粒分(土粒子)5等が逆流しないように逆止弁として機能するようになっている。
また、図5(a),(b)に示すように、各空気吐出口14は、内管11と外管13との間に仕切るように嵌め込まれた鋼製の円筒体18の上面18aに沿うように外管13に90度隔ててそれぞれ形成されている。また、各空気吐出口14は、外管13の外周面13aに形成された環状の凹部13bに嵌め込まれた環状の弾性体としての円筒状のゴムリング19により被覆されている。このゴムリング19により、軟弱地盤1の削孔穴2内に注入管10を挿入する際に、外管13内に原地盤の細粒分5等が逆流しないように逆止弁として機能するようになっている。
さらに、図1及び図2(a),(b)に示すように、外管13の空気吐出口14と注入材吐出口12に連通した丸孔13cとの間には、外管13の外周面13aより外側に突出するゴム製(或いはプラスチック製又は金属製)で逆円錐状のリング部材13eを外管13に形成された円環状のストッパ13dを介して取り付けられている。これらストッパ13dとリング部材13eとで突起状部材20が構成されている。このリング部材13eは、被改良地盤の状況、削孔深度により削孔穴2の大きさが異なるため、それらの状況に対応するために外管13に取り付けられるものであり、図2(a)に示すように、注入管10の先端の掘削刃15側から挿入されて着脱自在に取り付けられるようになっている。
図1(a)に示すように、水削孔用の掘削刃15は胴体部の中央に削孔水の流路15aを形成してあると共に、その先端15bが角錐面状に形成してある。
尚、水削孔用の掘削刃15の先端15bは角錐面状に限らず、円錐面状でも良い。また、図1(c)に示すように、内管11と外管13の先端に、胴体部の中央に削孔水の流路15aを形成しない無水削孔用の掘削刃15′を備えて注入管10を構成しても良い。さらに、外管13の円環状のストッパ13dに着脱自在に取り付けられるリング部材13eは逆円錐状のものに限らず、図3に示すように、両テーパ状のリング部材13fを外管13の円環状のストッパ13dに着脱自在に取り付けても良い。これらストッパ13dとリング部材13fとで突起状部材21が構成されている。さらに、内管11と外管13の最上端はスイベル30に連なっている。
次に、前記構成の注入管10を用いた第1実施形態の地盤注入方法の各工程を、図6及び図7を用いて順を追って示す説明する。
まず、図示しないボーリングマシンにて軟弱地盤1の注入対象位置である改良層まで注入管10の掘削刃15で削孔水Sを用いて削孔する。この場合、無水削孔用の掘削刃15′を用いて軟弱地盤1に削孔穴2を削孔しても良い。図7(A)に示すように、削孔穴2の削孔により乱された部分は地下水(溜まり水)3と削孔水Sにより泥状化している。
また、図7(B)に示すように、注入管10の削孔時には、注入管10の空気吐出口14から削孔穴2内に、該削孔穴2が必要以上に大きくならず、かつ、対象地盤の改良層を空気4の圧力で過度な力を加え変位させることがない程度の小量の空気4を噴射し続ける。実験では、空気圧は、全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)程度の施工深度に応じた圧力とし、空気量は、1〜100NL/min程度とした。
そして、削孔穴2に溜まった溜まり水3がある場合は、注入管10の空気吐出口14から全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気4を吐出することで、空気吐出口14付近から上部の原地盤に含まれる細粒分5を削孔穴2内に溜まった水3の中で対流させる(溜まり水3がない場合には、削孔水Sを噴射し続け、溜まり水状態になるまでそれを継続する)。この状態を一定時間継続することで、細粒分5のうちの粗粒分から順に空気吐出口14から下部に位置する注入材吐出口12の間の削孔穴2の隙間に沈降し、この細粒分5の沈降現象を利用して、図7(C)に示すように、注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2間の隙間Hが細粒分5で部分的に密に閉塞される。即ち、この部分に細粒分プラグパッカー(栓)6が形成されて、注入管10の外管13と削孔穴2との間の隙間Hが密に閉塞される。このプラグパッカー6が形成されるまでの時間は、実験では、1〜3分であった。
さらに、注入管10の空気吐出口14から継続して空気4を吐出することで、細粒分5の沈降現象4は進行し、閉塞効果はより高まり確実なプラグパッカー6の形成が可能となる。即ち、プラグパッカー6は注入管10の外管13の外周面13aと密着し、水締め効果により密度が高いものとなっている。
次に、注入管10の回りのプラグパッカー6の形成が完了した後で、掘削刃15の削孔水の流路15aを図示しないスチールボールを上から投入して塞ぎ、図7(D)に示すように、注入管10の内管11に水ガラス系の薬液やセメント系の注入材等の注入材7を供給して一対の注入材吐出口12,12より注入材7を吐出する。この際、注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2間の隙間Hが細粒分プラグパッカー6で密に閉塞されているため、注入材7の地上への漏れを確実に防止することができる。そして、図7(E)に示すように、この注入材7が軟弱地盤1の改良層中に注入されて軟弱地盤1の改良層の下部が地盤改良される(この地盤改良部分を符号Rで示す)。
次に、図6に示すように、軟弱地盤1の改良層の下部の地盤改良が完了した後、注入管10を軟弱地盤1の改良層の上部まで引き抜き、図7(B)〜(E)の工程を順次繰り返し、軟弱地盤1の改良層の上部の地盤改良が完全に終了した時点で、注入管10を地上に引き抜くことで、施工が完了する。このように、施工が完了すると、注入管10が引き抜かれることから、軟弱地盤1に注入管10が残置されることがない。
この第1実施形態の地盤注入方法によれば、短時間で注入材7を注入する注入管10の周りの削孔穴2の隙間Hを閉塞させるプラグパッカー6を形成することができるためセメントベントナイト等を用いる従来のパッカー形成方法等に比べ、セメントベントナイトが硬化し、パッカー機能を発揮するまで養生する必要がなく、直ぐに注入材7を注入する工程に移ることができる効果がある。
また、外管13の空気吐出口14と注入材吐出口12との間に該外管13の外周面13aより外側に突出する逆円錐状のリング部材20を取り付けた注入管10を用いることにより、リング部材20で注入管10の外管13と削孔穴2間の隙間が狭くなると共に、該リング部材20の部分に土粒子が沈降し易くなって、注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2との間の隙間Hに細粒分プラグパッカー6をより短時間で簡単かつ確実に形成することができる。
図8は本発明の第2実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図、図9は同地盤注入方法で使用した砂の粒度分布の説明図である。
この第2実施形態の地盤注入方法では、前記第1実施形態の場合と同様に、注入管10を用いていて、原地盤に含まれる細粒分5が少ない施工の場合に好適な工法である。
この場合には、図8に示すように、一旦、削孔穴2内から注入管10を引き抜き、該削孔穴2内に適量の細粒分5を含んだ自然砂もしくは人工砂等の砂8を所定量充填し、再び注入管10の空気吐出口14から全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気4を噴射した状態で、削孔穴2内に注入管10を挿入し、一定時間経過することで、前記第1実施形態の地盤注入方法と同様に、自然砂もしくは人工砂等の砂8に含まれる細粒分5を該削孔穴2に溜まった水3の中で対流させ、この細粒分5の沈降現象を利用して注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2間の隙間Hを細粒分5で部分的に密に閉塞させ、次に、注入管10の注入材吐出口12から注入材7を吐出し、この注入材7が軟弱地盤1の改良層中に注入されて地盤改良される。
この第2実施形態の地盤注入方法では、細粒分5として宇部珪砂7号の砂8を用いたことで、注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2との間の隙間Hに細粒分プラグパッカー6を確実に形成することができると共に、注入材7の地上への漏れを確実に防止することができた。この宇部珪砂7号の粒度分布を図9に示す。
図10は本発明の第3実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図である。
この第3実施形態の地盤注入方法では、前記第1実施形態の場合と同様に、注入管10を用いており、細粒分5の沈降現象を促進させる場合に好適な工法である。
即ち、図10に示すように、注入管10の空気吐出口14から軟弱地盤1の削孔穴2内に空気4及び細粒分5の沈降を促進させる分散剤や沈降剤等の添加剤9を吐出して、原地盤に含まれる細粒分5を該削孔穴2に溜まった水3の中で対流させ、この細粒分5の沈降現象及び添加剤9を利用して注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2間の隙間Hを細粒分5で部分的に密に閉塞させ、次に、注入管10の注入材吐出口12から注入材7を吐出し、この注入材7が軟弱地盤1の改良層中に注入されて地盤改良される。実験では、ポリカルボン酸系の添加剤9を用いることで、細粒分5の沈降時間の短縮化を確認することができた。
この第3実施形態の地盤注入方法では、細粒分5の沈降を促進させる添加剤9を吐出させることで、注入管10の空気吐出口14から注入材吐出口12の間の該注入管10の外管13と削孔穴2との間の隙間Hに細粒分プラグパッカー6を短時間で確実に形成することができると共に、注入材7の地上への漏れを確実に防止することができる。
また、この第3実施形態の地盤注入方法では、細粒分5の沈降を促進させる添加剤9を注入管10の空気吐出口14から空気4と共に削孔穴2内に吐出したが、細粒分5の沈降時間を短縮またはより確実にするために、軟弱地盤1に削孔穴2を削孔する際に、削孔水に細粒分5の沈降を促進させる分散剤等の薬剤を添加しても良い。
尚、前記各実施形態によれば、注入管を軟弱地盤の改良層の下部から上部の方へ引き抜きながら順次軟弱地盤の地盤改良を行うようにしたが、注入管を軟弱地盤の改良層の上部から下部に圧入しながら順次地盤改良を行うようにしても良い。また、注入管の外管と削孔穴間の隙間が狭い場合には、リング部材を取り付けていない外管を用いても良い。さらに、被改良地盤は軟弱地盤に限られるものではないことは勿論である。
(a)は本発明の各実施形態に用いられる注入管の断面図、(b)は同注入管の平面図、(c)は同注入管の掘削刃の他の形態を示す断面図である。 (a)は注入管にリング部材を取り付ける前の状態を示す部分正面図、(b)は同注入管にリング部材を取り付けた状態を示す部分正面図である。 上記注入管の他の形態のリング部材を取り付けた状態を示す部分正面図である。 (a)は上記注入管の注入吐出口周辺の部分正面図、(b)は(a)中Y−Y線に沿う断面図、(c)は(a)中X−X線に沿う断面図である。 (a)は上記注入管の空気吐出口周辺の部分正面図、(b)は(a)中Y−Y線に沿う断面図である。 本発明の第1実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図である。 上記第1実施形態の地盤注入方法の要部の各工程を順を追って拡大して示す説明図である。 本発明の第2実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図である。 上記第2実施形態の地盤注入方法で使用した砂の粒度分布の説明図である。 本発明の第3実施形態の地盤注入方法の各工程を順を追って示す説明図である。
符号の説明
1 軟弱地盤(被改良地盤)
2 削孔穴
3 地下水(削孔穴に溜まった水)
4 空気
5 細粒分(土粒子)
6 細粒分プラグパッカー
7 注入材
8 珪砂(細粒分を含んだ砂)
9 細粒分の沈降を促進させる添加剤
10 注入管(地盤注入装置)
11 内管
12 注入材吐出口
13 外管
13a 外周面
14 空気吐出口
15,15′ 掘削刃
20,21 突起状部材
H 注入管と削孔穴間の隙間
R 地盤改良部分

Claims (6)

  1. 内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、
    前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする地盤注入方法。
  2. 請求項1記載の地盤注入方法であって、
    前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする地盤注入方法。
  3. 内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、
    前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記削孔穴内に細粒分を含んだ砂を充填し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に全土圧+(0.01Mpa〜0.1Mpa)の圧力で1〜100NL/minの空気を吐出して、前記砂に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする地盤注入方法。
  4. 請求項3記載の地盤注入方法であって、
    前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする地盤注入方法。
  5. 内管と外管を有すると共に先端に掘削刃を有し、かつ、前記内管と前記外管のいずれか一方の管に注入材を吐出する注入材吐出口を設けると共に他方の管の該注入材吐出口より上部に空気を吐出する空気吐出口を設けた注入管を用いる地盤注入方法において、
    前記注入管の掘削刃で被改良地盤に削孔穴を削孔し、次に、前記注入管の空気吐出口より前記削孔穴内に空気及び細粒分の沈降を促進させる添加剤を吐出して、原地盤に含まれる細粒分を該削孔穴に溜まった水の中で対流させ、この細粒分の沈降現象及び添加剤を利用して前記注入管の空気吐出口から注入材吐出口の間の該注入管と前記削孔穴間の隙間を前記細粒分で部分的に閉塞させ、次に、前記注入管の注入材吐出口より注入材を吐出し、この注入材を前記被改良地盤中に注入して地盤改良することを特徴とする地盤注入方法。
  6. 請求項5記載の地盤注入方法であって、
    前記外管の前記空気吐出口と前記注入材吐出口との間に該外管の外周面より外側に突出する突起状部材を設けた注入管を用いることを特徴とする地盤注入方法。
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