JP5215722B2 - オーバーレンジ論理制御を伴う光子計数x線検出器 - Google Patents

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本発明は、一般に、診断撮像に関し、より詳細には、1対の検出器のデータ使用を選択するための論理制御を有する積層検出器に関する。
一般に、X線およびコンピュータ断層撮影(CT:computed tomography)などのX線撮像システムでは、X線源が、患者または荷物などの被験体または物体に向けてX線を放出する。これ以降、「被験体」および「物体」という用語は、撮像されることが可能な任意のものを表すために、交換可能に使用されることができる。ビームは、被験体によって減衰された後、放射線検出器のアレイに衝突する。検出器アレイで受け取られた減衰ビーム放射の強度は、一般にX線の減衰に依存する。検出器アレイの各検出器要素は、各検出器要素で受け取られた減衰ビームを表す別々の電気信号を生成する。電気信号は、分析用のデータ処理システムに送られ、データ処理システムが、最終的に画像を生成する。
その他の典型的なX線撮像システム、陽電子放出断層撮影(PET:positron emission tomography)、または単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT:single photon emission computed tomography)では、被撮像物体内の放射源が、X線を放出し、X線は、光子計数エネルギー感知X線検出器によって捕捉される。CTシステムは、PETまたはSPECTシステムと組み合わされて、解剖学的構造と生理学的に重要な(すなわち機能的)情報の両方を表す画像を提供する融合システム(CT/SPECTまたはCT/PET)を生み出すことができる。そのような組合せシステムは、X線をX線検出器に向けて放出する源と、物体内の放射源から放出されたX線を測定する別個のSPECTまたはPET検出器とを含む。
いくつかのCT撮像システムでは、例えば、X線源および検出器アレイは、ガントリ内で被験体の周囲を撮像平面内で回転させられる。そのようなCT撮像システム用のX線源は、X線管を一般に含み、X線管は、焦点から発散するファンビームとしてX線を放出する。そのようなCT撮像システム用のX線検出器は、前記焦点を中心とする円弧内に一般に構成される。加えて、そのような検出器は、前記焦点に焦点を有する検出器で受け取られるX線ビームを平行にするためのコリメータを含む。加えて、そのような検出器は、X線を光エネルギーに変換するためのシンチレータをコリメータに隣接して含み、また隣接するシンチレータから光エネルギーを受け取り、光エネルギーから電気信号を生成するためのフォトダイオードを含む。一般に、シンチレータアレイの各シンチレータは、X線を光エネルギーに変換する。各フォトダイオードは、光エネルギーを検出し、対応するフォトダイオードによって放出される光の関数として、対応する電気信号を発生させる。その後、フォトダイオードの出力は、画像再構成用のデータ処理システムに送られる。
いくつかのSPECTおよびPETシステムでは、例えば、1つまたは複数のフラット検出器アレイが、ガントリ内で被験体の周囲を撮像平面内で回転させられる。被撮像物体内のX線放射源は、ランダムな方向に光子を放出する。X線検出器は、撮像平面内に含まれ検出器面に直交する平行光線となるように、焦点を有する検出器で受け取られるX線ビームを平行にするためのコリメータを一般に含む。加えて、そのような検出器は、X線を光エネルギーに変換するためのシンチレータをコリメータに隣接して含み、また隣接するシンチレータから光エネルギーを受け取り、光エネルギーから電気信号を生成するための光電子増倍管を含み、その後、電気信号は、画像再構成用のデータ処理システムに送られる。
従来のCT撮像システムは、X線撮影エネルギーを、ある期間にわたって積分され、その後測定され、最終的にデジタル化される電流信号に変換する検出器を利用する。しかし、そのような検出器の難点は、検出された光子の数および/またはエネルギーに関するデータまたはフィードバックを提供することができないことである。すなわち、従来のCT検出器は、シンチレータコンポーネントと、フォトダイオードコンポーネントとを有し、シンチレータコンポーネントは、X線撮影エネルギーの受け取り時に発光し、フォトダイオードは、シンチレータコンポーネントの発光を検出し、発光の強度の関数として電気信号を提供する。CT撮像は、従来のCT検出器設計を用いて達成される進歩なしには、実用的な診断撮像ツールとはならないことが一般に認識されているが、これらの検出器の難点は、エネルギー弁別データを提供すること、またはそれとは別に、与えられた検出器要素もしくはピクセルによって実際に受け取られた光子の数をカウントすること、および/もしくはそのエネルギーを測定することができないことである。すなわち、シンチレータによって放出される光は、衝突させられたX線の数およびX線のエネルギーレベルの関数である。電荷積分動作モードの下では、フォトダイオードは、シンチレーションからエネルギーレベルまたは光子数を弁別することが可能ではない。例えば、2つのシンチレータは、等しい強度で発光することができ、そのため、それぞれのフォトダイオードに等しい出力を提供する。それでも、各シンチレータによって受け取られたX線の数およびX線強度は、異なることがあり、しかし、等しい光出力をもたらす。
典型的なPETまたはSPECTシステムは、シンチレータおよび光電子増倍管から構成される光子計数エネルギー弁別検出器を使用する。そのような検出器は、大きな検出器要素を有し、そのため、被撮像物体内の解剖学的詳細を獲得するために高解像度画像を必要とするCT応用例に容易には適合されない。したがって、最近の検出器開発は、高空間解像度を有する、光子計数および/またはエネルギー弁別フィードバックを提供し得るエネルギー弁別直接変換検出器の設計を含む。これに関連して、検出器は、X線計数モード、各X線イベントのエネルギー測定モード、または両方で動作させることができる。
エネルギー弁別直接変換検出器は、X線計数ばかりでなく、検出された各X線のエネルギーレベルの測定も提供することが可能である。その結果、そのような検出器は、SPECTまたはPET撮像用に使用され得る可能性がある。直接変換エネルギー弁別検出器の構成では、多くの材料が使用されることができるが、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)およびテルル化カドミウム(CdTe)などの半導体が、好ましい材料であるとして示されている。
一般に、直接変換検出器を使用して画像を生成するため、電荷積分または電荷パルス計数電子機器が利用される。電荷積分の場合、電荷は、ピクセル領域全体で積分され、積分電荷は、総X線数および検出された各X線のエネルギーレベルを表すデジタル信号を発生させるために使用される。パルス計数の場合、電流パルスの振幅が、閾値レベルと比較され、光子エネルギーを記録するためにビンカウンタ(bin counter)に保存される。
しかし、直接変換半導体検出器の難点は、これらのタイプの検出器が、従来のCTシステムで一般に遭遇されるX線光子フラックスレート(flux rate)で、例えば、平方ミリメータ当たり毎秒5〜100百万カウント(Mcps)以上でカウントすることができないことである。5〜100Mcpsを超える非常に高いX線光子フラックスレートは、パイルアップ(pile−up)および分極を引き起こし、それらは最終的に、検出器飽和をもたらす。すなわち、これらの検出器は、相対的に低いX線フラックスレベル閾値で一般に飽和する。これらの閾値より上では、検出器応答は、予測可能ではなく、または悪化した線量利用を有する。SPECTおよびPETの場合、撮像フラックスレベルは、5〜100Mcpsより下であり、SPECTおよびPET用の半導体検出器におけるそのような飽和は、実用上の問題ではない。しかし、CTの場合、飽和は、厚さの薄い被験体が検出器とX線撮影エネルギー源またはX線管の間に置かれた検出器位置で発生することができる。これらの飽和領域は、検出器扇形弧の上に投影される被験体の幅の近辺または外側の、厚さの薄い被験体の経路に対応することが示されている。多くの場合、被験体は、X線フラックスの減衰およびその後の検出器への入射強度に対する影響において、多かれ少なかれ円形または楕円形である。この場合、飽和領域は、扇形弧の末端における2つの切り離された領域に相当する。その他のあまり一般的ではないが稀ではない場合として、飽和は、その他の位置、検出器の3つ以上の切り離された領域で発生する。楕円形の被験体の場合、扇形弧の端における飽和は、被験体とX線源の間にボータイフィルタ(bowtie filter)を配置することによって低減させられる。一般に、フィルタは、フィルタと被験体の総減衰が扇形弧全域にわたって等化されるように、被験体の形状に合わせて構成される。その場合、検出器に入射するフラックスは、扇形弧全域にわたって相対的に一様であり、飽和を引き起こさない。しかし、問題となり得るのは、被験体集団(subject population)がかなり一様でなく、形状が正確に楕円ではない場合に、ボータイフィルタが最適にならないことがあり得ることである。そのような場合、1つまたは複数の切り離された飽和領域が発生すること、または反対にX線フラックスを過剰にフィルタリングして、非常に低いフラックスの領域を生成することが可能である。投影における低いX線フラックスは、最終的に被験体の再構成画像における雑音に寄与する。
検出器飽和は、撮像情報の喪失を引き起こし、X線投影およびCT画像においてアーチファクトをもたらす。加えて、ヒステリシスおよびその他の非線形効果が、検出器飽和に近いフラックスレベルおよび検出器飽和を超えるフラックスレベルで発生する。直接変換検出器は、「分極」と呼ばれる現象の影響を受けやすく、分極が生じると、材料内での電荷トラッピング(charge trapping)が、内部電界を変化させ、予想不可能な仕方で検出器カウントおよびエネルギー応答を変更し、応答が前の曝露履歴によって変更されるヒステリシスをもたらす。特に、光子計数直接変換検出器は、各X線光子イベントに関連する固有の電荷収集時間(charge collection time)(すなわち不感時間(dead time))のために飽和する。飽和は、各ピクセルについてのX線光子吸収レートが電荷収集時間の逆数のオーダにある場合、パルスパイルアップのために発生する。電荷収集時間は、電界およびアノード接触部サイズが固定された場合、直接変換層の厚さにほぼ比例し、したがって、直接変換層がより薄い場合、飽和レートの増加が可能である。しかし、ほとんどすべてのX線を停止させるには、十分な厚さが必要とされる。X線の不完全な収集は、低下した画像品質、すなわち雑音の多い画像と、被撮像物体に当てる線量の貧弱な利用とをもたらす。
電荷収集時間におけるさらなる要因は、層の厚さ方向に印加される電圧である。より大きな電界(電圧/厚さ)は、反比例してより小さくなる電荷収集時間と、比例してより大きくなる飽和レートとをもたらす。しかし、高電圧信号の転送に対する信頼性問題が存在する。より低い電圧が直接変換層のより小さな厚さに印加される場合に、より高い信頼性が獲得され得る。しかし、やはり、X線の大部分を十分に停止させるには、層の十分な厚さが必要とされる。
直接変換検出器に加えて、その他のタイプの検出器も飽和する。一般的な例は、積分前置増幅器(integrating preamplifier)に接続される、シンチレータ−フォトダイオード構成である。各光子から生成される電荷は、前置増幅器に転送される。X線フラックスが増加するにつれて、前置増幅器に流入する電流または積分期間にわたって積分される総電荷は増加する。読み出し電子機器は、増幅器を飽和させる前に、限界電流または電荷能力を有する。増幅器飽和は、非線形応答および信号電荷の喪失に関連する。これは、やはり、貧弱な線量利用および画像アーチファクトをもたらす。
別の検出器構成は、光子計数読み出し電子機器に接続される、フォトダイオード上のシンチレータ(scintillator over photodiode)である。同様の構成は、アバランシェフォトダイオード上のシンチレータ(scintillator over avalanche−photodiode)または光電子増倍管上のシンチレータ(scintillator over photo−multiplier tube)を利用する。これらの光子計数の場合におけるX線フラックスレートの飽和は、次のX線光子の到着前に電荷を消去するための不感時間にも関係する。
光子計数直接変換検出器の場合、飽和点より上で動作するX線源を使用する撮像システムにおける、X線フラックスレート飽和に対する実用的な解決策は知られていない。これらのシステムの場合、X線吸収層の厚さの合計は、例えば、1.0mmより大きくすることができる。X線のエネルギーが高くなるほど、X線フラックスの大部分を十分に停止させるのに必要とされる厚さは大きくなる。典型的な目標値は、入射X線の90〜99%を停止させることである。X線分光用に使用される2つの可能な直接変換材料である、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)またはカドミウム亜鉛(CdTe)の場合、100〜200kVpで源から発生させられるX線の大部分を停止させるための、診断X線透視およびCT撮像用の厚さは、ほぼ3.0〜5.0mmである。CZTまたはCdTeの場合、1.0mmのオーダのピクセルサイズおよび3.0〜5.0mmのオーダの厚さに対して、ほぼ5〜100×10X線/秒/mmの飽和限界が一般に見出される。この限界は、CZTについての電荷収集時間に直接関係する。より高いフラックスレートは、理論的には、より小さいピクセルを使用することで可能である。各ピクセルは、電荷収集時間によって設定される、サイズ独立の計数レート(count rate)限界を有する。飽和フラックスレートは、計数レート限界をピクセル面積で除算することによって定められる。したがって、飽和フラックスレートは、ピクセルサイズが減少するにつれて増加する。より小さなピクセルは、高解像度画像をもたらし得るより高い空間解像度情報をそれらが利用可能にするためにも望ましい。しかし、小さなピクセルサイズは、より高いコストをもたらし、読み出し電子機器に接続される必要があるチャネルが、単位面積当たりより多く存在する。
加えて、より小さなピクセルまたは検出器要素は、より大きなクロストークをもたらす、より大きな外周対面積比(perimeter to area ratio)を有する。外周は、2つ以上のピクセル間で電荷が共有される(すなわちクロストークが生じる)領域である。読み出し電子機器は、近隣ピクセルにおける同時信号を組み合わせるように構成されないので、この電荷共有は、不完全なエネルギー情報および/またはX線光子の誤カウントをもたらす。ピクセルサイズを0.1mm未満として、薄い光子計数直接変換シリコン層を用いれば、非常に高いフラックスレートが可能であるが、これらの薄い層には、X線を停止させるための十分な停止力が存在しない。積分検出器の場合、検出器ピクセルのサイズと前置増幅器の設計は、撮像中に予想されるX線フラックスレートに対処するためにバランスが調整される。CTの場合、積分電子機器を備える検出器のフラックスレート能力は、一般に10光子/秒/mmのオーダである。電荷保存積分検出器を用いて動作するX線投影撮像器の場合、フラックスレート能力は、単に同じオーダである。シンチレータとフォトダイオード/APD/光電子増倍管の1つとを使用する光子計数検出器の場合、X線変換層の不感時間は、非常に速く、不感時間は通常、やはり相対的に高くなり得る電子機器読み出しの帯域幅に関係する。これらの検出器に伴う問題は様々である。フォトダイオードの場合、電子機器利得は、電子機器雑音に打ち勝つには十分でない。APDの場合、さらなる利得が存在するが、関連する利得不安定雑音(gain−instability noise)、温度感受性、および信頼性問題を伴う。光電子増倍管の場合、これらのデバイスは、広い領域をカバーする高解像度検出器にとって大きすぎ、またコストが高すぎる。
検出器飽和は、画像を再構成するのに使用される光子の数を制限し、画像アーチファクトを導入することによって、画像品質に影響し得る。最低画像品質が、したがって最低フラックスレートが、画像を使用するために必要とされる。これに関連して、検出器の1つの領域において十分なフラックスが受け取られるようにシステムの構成を設定する場合、検出器の別の領域は、おそらくこの領域で検出器を飽和させるほど十分に高い、より高いフラックスを受け取る可能性が高い。これらの他の領域におけるより高いフラックスは、画像品質にとって必要でないが、検出器飽和に起因するデータの喪失は、画像アーチファクトを低減するために、補正アルゴリズムによって対処される必要があり得る。CT撮像の場合、再構成は、喪失または誤りデータに対して耐性がない。例えば、検出器の中央が画像品質目的にとっての最低フラックスで照射され、照射物体がコンパクトである場合、物体の影の外縁における検出器セルおよび外縁の外側における検出器セルは、これらの投影方向における薄い物体の厚さのために飽和させられることがあり得る。これらの未補正の飽和値を用いて設定されたデータの再構成は、画像において深刻なアーチファクトを引き起こす。
検出器の任意の部分の飽和に対処するために、多くの撮像技法が開発されている。これらの技法は、例えば、低い管電流またはビューごとに変調される電流を使用することによる、検出器アレイの幅にわたっての低いX線フラックスの維持を含む。しかし、この解決策は、増加させられたスキャン時間をもたらす。すなわち、画像についての獲得時間が、画像品質要件を満たす一定数のX線を獲得するのに必要とされる公称フラックスに比例して増加するという代償が存在する。
CTとSPECTまたはCTとPETの組合せ撮像に関して、高いフラックスレート能力を有するエネルギー弁別検出器の利用可能性が、共用検出器に機会を提供する。SPECTのX線光子エネルギーは、CTにおけるものと同様であり、その結果、半導体層の厚さは、CTおよびSPECTの両方の要件を満たすように設計されることができる。しかし、PETの場合、光子エネルギーは、511eVであり、CTおよびSPECT用に使用されるものより約5倍高い。
典型的な撮像用途では、X線は、直接変換材料で吸収され、それが、直接変換材料における電荷の生成をもたらす。デジタル画像情報を生成するため、発生させられた電荷は、一般に電荷積分または電荷パルス計数電子機器のいずれかを使用して、分割されたアノードで収集される。
しかし、直接変換半導体検出器の1つの難点は、アノードの間隙または周囲付近で直接変換材料に吸収されるX線が、そこで発生させられる、少なくとも2つの近隣ピクセルアノードによって共有される電荷をもたらし得ることである。電荷積分電子機器を使用する場合、電荷共有は、近隣ピクセル間のクロストークとして表れることができ、したがって、電子機器が電子雑音増幅の影響を受けやすくし、また画像を空間的に不鮮明にする。パルス計数電子機器を使用する場合、電荷共有は、少なくとも2つのアノード間での電荷の分割をもたらすことがあり得、少なくとも1つのアノードで収集された電荷パルスの振幅が弁別閾値よりも下である場合、喪失カウントをもたらす。加えて、パルス計数の場合、高エネルギーX線は、2つ以上の近隣アノードで収集された2以上のカウントの生成によって、検出量子効率(DQE:detection quantum efficiency)の損失をもたらすことができ、したがって、イベントを誤カウントし、例えば、単一の高エネルギーイベントを2つ以上の低エネルギーイベントとして区分け(bin)する。
直接変換半導体検出器の別の難点は、直接変換結晶の端および隅における応答が再現可能でないことがあることである。直接変換結晶のそのような箇所は、入射X線フラックスが変化した際に内部電界の変化を引き起こす電荷トラッピングセンタ(charge trapping center)を一般に有する。変化する内部電界は、画像品質問題をもたらし得る貧弱な検出器応答を引き起こし得る。
直接変換検出器における電荷共有に対処するために、多くの技法が開発されている。エネルギー弁別検出器は、直接変換材料がその上に電気的に結合されるピクセル化構造を定める、典型的には0.2〜2.0mmの多くの分割されたアノードを一般に含む。アノードは、検出面の領域を分割する撮像ピクセルの応答領域を定める。より小さなピクセルは、より高い解像度の画像をもたらし得るより高い空間解像度情報を利用可能にするので、またフラックスレート能力は、より小さなピクセルを用いると一般に改善されるので、より小さなピクセルが一般に望ましい。しかし、より小さなピクセルは、読み出し電子機器に接続される必要があるチャネルが単位面積当たりより多く存在するので、より高いコストをもたらし得る。加えて、より小さなピクセルまたは検出器要素は、検出器の単位面積当たりより大きなパーセンテージの電荷共有領域をもたらす、より大きな外周対面積比を有する。
外周は電荷が2つ以上のピクセル間で共有され得る領域であるので、読み出し電子機器が近隣ピクセルにおけるほぼ同時の信号を組み合わせるように構成されないため、不完全なエネルギー情報および/またはX線光子の誤カウントが発生する。読み出し電子機器は、定められた時間窓内で発生するイベントを識別するように構成される時間一致回路を含むことができ、時間窓は、イベントを識別すると、検出イベントがビンカウントを受け取ることを防止する。しかし、そのような電子機器は、コストがかかり、実施するのが困難であり得る。
直接変換結晶の端および隅における応答の再現可能性に関する問題を解決するため、装置のアノード面または結晶壁の側壁に、ガードリング(guard ring)が一般に配置される。しかし、ガードリングは、半導体内における電荷のトラッピングを防止せず、変化する電界が半導体内において発達することを防止しない。
米国特許第5218624号 米国特許第5225980号 米国特許第5228069号 米国特許第5262871号 米国特許第5376795号 米国特許第5548123号 米国特許第5789737号 米国特許第6198790号 米国特許第6453008号 米国特許第5400378号 米国特許出願第20020085664号 米国特許出願第20020097320号 米国特許出願第20030023163号 米国特許出願第20030113267号 米国特許出願第20030169847号 米国特許出願第20040136491号 米国特許出願第20040202283号 米国特許出願第20040264627号
したがって、直接変換検出器内で一般に飽和を引き起こすX線光子フラックスレートより上で画像を生成し得る、直接変換エネルギー弁別CT検出器を設計することが望ましい。さらに、CT検出器アセンブリ全体にわたるX線フラックスの変化に対応し、オーバーレンジまたは飽和した検出器を補償し、直接変換検出器内における電荷共有を排除するX線管理システムを設計することが望ましい。そのような検出器およびフラックス管理システムは、CTおよびSPECT撮像の両方のために同じ検出器を使用することを可能にする。
本発明は、上述の難点を克服する非常に高い計数レートで動作する多層CT検出器に関する。
エネルギー弁別、エネルギー積分、および直接変換を可能にするCT検出器が開示される。また、CTおよび単光子放出コンピュータ断層撮影(SPECT)検出の両方を可能にするデュアルモダリティ検出器が開示される。検出器は、半導体材料の複数の層を含む。これに関連して、検出器は、計数レート性能を最適化するとともに飽和を回避するために、X線貫通方向において分割されるように構成される。加えて、CT検出器は、接触領域当たり複数の検出器要素またはサブピクセルを有するように、製作されることができる。これに関連して、飽和検出器要素からのデータの使用を禁止するために、個々の検出器要素の出力の動的で柔軟性のある組合せが、実施されることができる。
CT検出器は、X線光子計数ばかりでなく、エネルギー測定またはタギング(tagging)も同様にサポートする。結果として、本発明は、解剖学的詳細および組織特徴情報の両方の獲得をサポートする。これに関連して、エネルギー弁別情報またはデータが、ビーム硬化(beam hardening)などの効果を低減するために使用されることができる。さらに、これらの検出器は、組織弁別データの獲得をサポートし、したがって、疾病またはその他の病変を表す診断情報を提供する。例えば、ビュー内においてプラーク(plaque)中のカルシウムの検出が可能である。この検出器は、造影剤など被験体に注入され得る物質、および標的薬などその他の専用物質を検出し、測定し、特徴付けるために使用されることもできる。造影物質は、例えば、より良い視覚化のために血流内に注入されるヨウ素を含むことができる。
したがって、本発明の一態様によれば、CT検出器は、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成される第1の検出器と、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成され、第1の検出器を透過したX線を受け取るように配置される第2の検出器とを含む。論理コントローラが、第1の検出器および第2の検出器に電気的に接続され、第1の検出器の飽和レベルの量を表す第2の検出器からの論理出力信号を受け取り、論理出力信号を閾値と比較し、比較に基づいて、第1の検出器、第2の検出器、またはそれらの組合せからの電気信号を画像チェーンに出力するように構成される。
別の態様によれば、X線撮影撮像システムは、X線をスキャンされる被験体に向けて投射するように構成される放射源と、第1の検出器層および第2の検出器層を備える検出器アセンブリであって、第2の層は、第1の検出器層を透過した放射源からのX線を受け取るように配置され、第1および第2の層の各々は、放射源から投射されたX線を受け取り、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成される、検出器アセンブリと、第1および第2の検出器層の少なくとも一方におけるフラックスレートを表すデータを受け取り、受け取られたデータに基づいて画像再構成のために第1の検出器層において電気信号を出力したかどうかを決定し、受け取られたデータに基づいて画像再構成のために第2の検出器層において電気信号を出力したかどうかを決定するように構成される装置とを含む。
別の態様によれば、撮像システムを製作する方法は、X線源を提供するステップと、X線源から放出されるX線を受け取るように、第1の検出器を配置するステップと、X線源から放出され、第1の検出器を透過したX線を受け取るように、第2の検出器を配置するステップと、論理装置を第1および第2の検出器に電気的に結合するステップであって、論理装置が、第1および第2の検出器の一方におけるX線フラックスのレベルを表すように構成されるステップとを含む。
本発明のその他の様々な特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から明らかになるであろう。
図面は、本発明を実施するために現在企図されている様々な実施形態を示している。
本発明の動作環境が、64スライスコンピュータ断層撮影(CT)システムに関して説明される。しかし、当業者であれば、その他のマルチスライス構成での使用に対しても本発明が等しく適用可能であることを、理解されよう。さらに、本発明は、X線の検出および変換に関して説明される。しかし、当業者であればさらに、その他の高周波数電磁エネルギーの検出および変換に対しても本発明が等しく適用可能であることを、理解されよう。本発明は、「第3世代」CTスキャナに関して説明されるが、その他のCTシステムでも等しく適用可能である。
図1を参照すると、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システム10が、「第3世代」CTスキャナを表すガントリ12を含むものとして示されている。ガントリ12は、X線源14を有し、X線源14は、ガントリ12の対向する側にある検出器アセンブリまたはコリメータ18に向けて、X線ビーム16を投射する。ここで図2を参照すると、検出器アセンブリ18は、複数の検出器20と、データ獲得システム(DAS:data acquisition system)32とによって形成される。複数の検出器20は、患者22を透過する投射されたX線を感知し、DAS32は、そのデータを、後の処理のために、デジタル信号に変換する。各検出器20は、衝突するX線ビームの強度を表す、したがって、患者22を透過する際の減衰ビームを表す、アナログ電気信号を生成する。X線投影データを獲得するためのスキャン中、ガントリ12と、それに取り付けられたコンポーネントは、回転の中心24の周りを回転する。
ガントリ12の回転と、X線源14の操作は、CTシステム10の制御機構26によって管理される。制御機構26は、X線源14に電力およびタイミング信号を提供するX線コントローラ28と、ガントリ12の回転速度および位置を制御するガントリモータコントローラ30とを含む。画像再構成器34は、DAS32からのX線データをサンプリングおよびデジタル化し、高速再構成を実行する。再構成画像は、コンピュータ36に入力として与えられ、コンピュータ36は、その画像を大容量記憶装置38に保存する。
コンピュータ36は、コマンドおよびスキャニングパラメータを操作者からコンソール40を介して受け取り、コンソール40は、キーボード、マウス、音声作動コントローラ、またはその他の任意の適切な入力装置など、何らかの形態の操作者インタフェースを有する。関連するディスプレイ42は、コンピュータ36からの再構成画像およびその他のデータを操作者が観察することを可能にする。操作者供給コマンドおよびパラメータは、制御信号および情報を、DAS32、X線コントローラ28、およびガントリモータコントローラ30に提供するために、コンピュータ36によって使用される。加えて、コンピュータ36は、テーブルモータコントローラ44も操作し、テーブルモータコントローラ44は、患者22とガントリ12の位置決めを行うために、電動式テーブル46を制御する。具体的には、テーブル46は、図1のガントリ開口部48を全身または一部が通り抜けるように患者22を動かす。
図3に示されるように、検出器アセンブリ18は、レール17を含み、レール17は、それらの間に、コリメーティングブレードまたはプレート19を有する。プレート19は、X線ビームが、例えば検出器アセンブリ18上に配置された図4の検出器20に衝突する前に、X線16をコリメートするように配置される。一実施形態では、検出器アセンブリ18は、57個の検出器20を含み、各検出器20は、アレイサイズが64×16のピクセル要素50を有する。結果として、検出器アセンブリ18は、64の行と、912の列(16×57個の検出器)とを有し、ガントリ12が回転するたびに、64個の同時スライスデータが収集されることを可能にする。
図4を参照すると、検出器20は、DAS32を含み、各検出器20は、パック51内に配列された多くの検出器要素50を含む。検出器20は、検出器要素50に対してパック51内で位置決めされるピン52を含む。パック51は、複数のダイオード59を有するバックリットダイオードアレイ53上に配置される。そのバックリットダイオードアレイ53は、多層基板54上に配置される。スペーサ55が、多層基板54上に配置される。検出器要素50は、バックリットダイオードアレイ53に光学的に結合され、そのバックリットダイオードアレイ53は、多層基板54に電気的に結合される。フレックス回路56が、多層基板54の面57と、DAS32とに付けられる。検出器20は、ピン52を使用して、検出器アセンブリ18内で位置決めされる。
一実施形態の動作において、検出器要素50内で衝突したX線は、光子を発生させ、光子は、パック51を横断し、それによって、アナログ信号を発生させ、アナログ信号は、バックリットダイオードアレイ53内のダイオード上で検出される。発生させられたアナログ信号は、多層基板54、さらにフレックス回路56を通って、DAS32まで伝送され、そこで、アナログ信号は、デジタル信号に変換される。
上で説明されたように、各検出器20は、X線撮影エネルギーを、エネルギー弁別データまたは光子カウントデータを含む電気信号に直接変換するように設計される。本発明は、これらの検出器、そのコンポーネント、およびデータが読み出される方式について、多くの構成を企図している。これらの実施形態の各々の間の相違にも関わらず、各検出器は、2つの共通の特徴を共有する。これらの特徴の1つは、半導体膜または層の多層構成である。一実施形態では、各半導体膜は、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)から製作される。しかし、当業者であれば、X線撮影エネルギーの直接変換を可能にするその他の材料も使用され得ることを、容易に認識されよう。様々な実施形態の間で共通な他の特徴は、半導体層を分離する侵入または介在メタライズ膜または層の使用である。説明されるように、これらのメタライズ層は、半導体層に電圧を印加するため、および半導体層から電気信号を収集するために使用される。やはり説明されるように、そのような設計を有する検出器は、改善された飽和特性および光子カウント忠実度を有する。
半導体層の電荷収集時間は、層の最大周期計数レート飽和閾値(MPR:maximum periodic count rate)とは逆関係にあることが、一般によく知られている。より薄い層は、より速い電荷収集と、より高いMPRを有する。しかし、より薄い層は、入射X線のより僅かな部分しか停止させない。電荷収集時間は、検出器の厚さとピクセル接触部サイズのより小さい方である寸法dにほぼ比例するが、X線撮影エネルギー付与効率(radiographic energy deposition efficiency)は、厚さに伴って指数関数的に増加する。CZTの計数レート性能は、 MPR=μE/d によって定義されることができる。
この定義から、接触部サイズと厚さが等しくd=0.3cm、電界Eが1000V/cm、μが約1000cm/(V秒)であると仮定すると、3.0メガカウント/秒の最大周期計数レートが達成されることができる。X線の到着は、周期的ではなく、ランダムであるので、重大な飽和効果は、平均よりも10倍低いレートで発生する。言い換えると、厚さが3.0mmのCZT半導体層の計数レートは、0.3〜3.0メガカウント/秒の範囲内の計数レート性能を有することができる。しかし、説明されるように、単一のより厚い層に相当する累積的厚さを有する複数の層を用いた直接変換半導体検出器の構成は、計数レート性能を改善することができる。
さらに、より薄い変換層は、電荷収集時間の短縮によって計数レート性能を改善するばかりでなく、電荷収集効率の改善も提供して、それによって分極を低減し、また検出器カウントおよびエネルギー応答忠実度の改善も提供する。より薄い変換層は、ピクセル要素間の電荷共有も低減し、それによって、エネルギー弁別性能および空間解像度を改善する。
検出器を複数の薄い層に分割することによるフラックスレート性能の改善は、多くの要因に帰することができる。第1に、複数の層を有することが、総フラックスレートを異なる層の間に分配する。各層は、総フラックスの一部分のみを経験する。例えば、(X線の減衰深度に比べて)薄い第1の層の不完全なX線減衰は、この層の飽和が、すべてのX線を停止させる厚い層の飽和よりも高い計数レートにあることを保証する。
第2の要因は、1つの層が飽和した場合でも、別の層は飽和しておらず、そのビューに関する有効なデータを与えることを保証するように、層の厚さが構成され得ることである。例えば、層の1つがX線の5%のみを停止させるように構成された場合、X線は、すべてのX線を停止させるように設計された厚い層を20倍のフラックスレートで飽和させる。第3の要因は、層の厚さおよびピクセルサイズが小さくなるにつれて、電荷収集時間も短くなることである。電荷収集時間は、層における移動度と電界によって除算された、厚さまたはピクセル接触部サイズのどちらか、より小さい方とほぼ比例する。より小さな厚さおよび/またはピクセルサイズは、より高いフラックスレート限界をその層に対して与える。
第4の要因は、より薄い層がクロストークの低減ももたらすことである。クロストークに及ぼすピクセルサイズの影響は、総ピクセル面積分の有効周囲面積によって近似的に与えられる。すなわち、クロストークは、4W×aT/Wを係数として増減され、ここで、Wは、ピクセルピッチであり、aTは、層の厚さに比例する電荷拡散長(charge spreading length)である。したがって、クロストークは、層の厚さが減少するにつれて低減される。フラックスレート飽和効果とクロストーク効果の競合は、X線撮像検出器の優秀さの重要な数値である検出量子効率(DQE(f))に及ぼすそれらの影響の検討によって、トレードオフされることができる。DQEは、計数レートの関数として低下し、より薄い層に対してはあまり低下しない。層の数および厚さを最適化するための設計方法は、DQE(f)が何らかの閾値曲線上のいずれかの点よりも低下した後で最大計数レートを取得したときに予測される。
第5の要因は、電子および正孔のより効率的な収集に起因する分極の低減である。より薄い層では、電子および正孔は、より小さな距離を移動するだけで収集されることができ、したがって、電子および正孔は、トラッピングをより受けにくくなる。
薄い層の使用時に改善される計数レート限界に対するこれら5つの要因に加えて、フラックスレート限界(すなわち単位面積当たりの計数レート)は、クロストークが低減されるために薄い層において好まれるより小さなピクセルサイズを使用することによって改善される。
ここで図5を参照すると、本発明の一実施形態による2層CZTまたは直接変換検出器20aの部分が、斜視図で示されている。検出器20aは、第1の半導体層62と、第2の半導体層64とによって定められる。製作プロセス中、各半導体層62、64は、多くの検出要素または接触部65を定めるために、多くの電子的ピクセル化構造またはピクセルを有するように構成される。この電子的ピクセル化は、電気的接触部65の2D配列67、69を、直接変換材料の層62、64上に与えることによって達成される。さらに、一実施形態では、このピクセル化は、各半導体層62、64の幅方向および長さ方向に2次元的に定められる。
検出器20aは、半導体層62、64にそれぞれ隣接する高電圧電極66、68を含む。各高電圧電極66、68は、電源(図示されず)に接続され、X線またはガンマ線検出プロセス中にそれぞれの半導体層に電力供給するように設計される。当業者であれば、各高電圧接続層が、各接続層のX線吸収特性を低下させるために相対的に薄くあるべきであり、一実施形態では、厚さ数100オングストロームであることを理解されよう。以下でより詳細に説明されるように、これらの高電圧電極は、メタライゼーションプロセスによって半導体層に固着されることができる。
ここで図6を参照すると、図5の線6−6に沿った断面図は、一実施形態における各半導体層62、64の相対的厚さを示している。加えて、この実施形態の場合、ピクセルピッチと接触部サイズは、両方の層で同様であり、より薄い方の厚さにほぼ等しい。高電圧電極66、68と同様に、2D接触部アレイ67、69も、X線撮影エネルギーを最低限吸収すべきである。各アレイまたは信号収集層は、半導体層によって生成された電気信号をデータ獲得システムまたはその他のシステム電子機器に出力するための機構を提供するように設計される。後でより詳細に説明されるように、異なる層内のピクセルについての信号を柔軟に組み合わせるための機構が提供される。当業者であれば、多くの(おそらく数100の)相互接続(図示されず)が、すべての接触部65をCTシステム電子機器に接続するために使用されることを理解されよう。さらに、半導体変換層の累積3.0mmの厚さは、X線の99%が吸収される厚さである。吸収は、医療CT獲得の典型的なX線スペクトルである、20.0cmのフィルタリングが施された120.0kvpスペクトルについての物理学モデルを用いて計算される。
加えて、図6に示されるように、半導体層62、64の厚さは、互いに異なっているが、ピクセルピッチおよび接触部サイズは、同様である。層は、指数関数的な吸収特性を利用するために、X線方向に関して特定の順序で配置される。図6の場合、X線が上方から下側の共通接触部アレイに向かって入射すると、半導体層64におけるよりも半導体層62において、より多くのX線が与えられる。例えば、半導体層62が1ミリメータの厚さを有し、半導体層64が2.0mmの厚さを有すると仮定すると、半導体層62がX線の約92%を吸収することが予想され、一方、第2の半導体層64はX線の約7%を吸収することが予想される。2つの層の組み合わされた総吸収は、3.0mmの層の99%の効率を再現する。厚さ3mmの単一の層と比較された際の、この構成の重要な利点の1つは、これら2つのより薄い層についての分極効果の低減である。この利点自体は、ほとんどの実際の用途において、フラックスレートが10倍増加した動作を可能にする。
加えて、特定の自己補正アルゴリズムを用いて2つの層からの計数応答を組み合わせることによって、分割された検出器である検出器20aは、厚さ3.0mmの半導体材料の単一の層と比べて10倍増加した計数レート性能を提供するように構成されることができる。例えば、本明細書で説明されるようなCT検出器が、入射X線フラックスの92%を吸収する第1の層と、7%を吸収する第2の層とを有するように構成され得ることを考えられたい。結果として、第2の層は、厚さ3.0mmの層よりも14倍高いフラックスレートで飽和する。入射フラックスレートが増加するにつれて、第2の層は、厚さ3.0mmの層を飽和させるのに必要とされるX線フラックスよりも大きいX線フラックスで飽和またはオーバーレンジする。単一のCT検出器の複数の層の飽和特性におけるこの可変性は、オーバーレンジ層の出力が、非オーバーレンジまたは非飽和層における有効信号によって推定されることを可能にする。これに関連して、与えられた検出器層の飽和状態が検出され、結果として、飽和層または等価の厚さ3.0mmの層についての信号が、検出器内の非飽和層の出力から経験的に推定される。
この自己補正可能性アルゴリズムの一例は、第1の層がそれよりも上で飽和させられる高い計数レートにおいては、分数吸収(fractional absorption)によって加重された第2の層からの計数応答のみが、各ピクセルに対するその投影に割り当てられるものである。低い計数レートにおいては、両方の層からの応答の加重和が、各ピクセルに対する投影に割り当てられる。より精巧なアルゴリズムは、計数レートの増加につれて1つの層の値における統計誤差が大きくなる場合、その値が重みを小さくして組合せ和に追加されるように、2つの層についての信号を、それらのDQEの加重逆数(weighting inverse)と組み合わせることができる。
CT検出器アセンブリは、各CT検出器がそのようなオーバーレンジ補正可能性を備えて構成されるように構成され得ることが企図されている。しかし、一般にオーバーレンジングに関連する検出器アセンブリ内の検出器のみが、このオーバーレンジング自己補正可能性を備えて構成されることも企図されている。例えば、検出器アセンブリの周辺検出器は一般に、より中央に配置された検出器よりも高いフラックス状態に遭遇する。これに関連して、周辺検出器は、オーバーレンジング自己補正可能性を備えて構成されることができるが、より中央に配置された検出器は、そのように構成されない。さらに、高計数レート能力を有するが、貧弱な計数レートおよび/またはエネルギー応答特性を有するその他の検出機構および検出器材料を用いる層が、飽和層の計数レートおよびエネルギー応答を推定するために、検出器のある部分で使用されることができる。
加えて、与えられたCT検出器が、3つ以上の半導体層をもち得ることも企図されている。これに関連して、2つ以上の非飽和層の有効信号出力が、飽和層の出力を推定するために使用されることができる。例えば、検出器は、35倍の有効応答を有する第1の層と、10倍の有効応答を有する第2の層と、第1の層の有効応答と等価な有効応答を有する第3の層とを備えるように構成されることができる。これに関連して、第1および第3の層は、第2の層よりも高いX線フラックス層で飽和する。したがって、第2の層がオーバーレンジまたは飽和させられた場合、第1および第3の層の出力が、オーバーレンジした第2の層の出力を補償または効果的に決定するために使用されることができる。
ここで図7を参照すると、CZTまたは直接変換検出器のために企図された別の設計が示されている。この実施形態では、検出器20bも、1対の半導体層74、76を含む。先に説明された実施形態とは対照的に、検出器20bは、単一の共通信号収集層または2D接触部アレイ78を含む。この単一ではあるが共通のアレイ78は、半導体層74、76の両方から電気信号を収集し、それらの電気信号をDASまたはその他のシステム電子機器に出力するように設計される。加えて、検出器20bは、1対の高電圧電極80、82も含む。各高電圧電極は、カソードとして有効に動作し、2Dアレイ78の接触部は、アノードとして動作する。これに関連して、高電圧接続80、82を介して印加される電圧は、各半導体層を通って信号収集接触部アレイ78に向かう回路を生成する。
さらに別の企図された実施形態が、図8に示されている。この実施形態に示されるように、検出器20cは、4つの半導体層84、86、88、90を含む。検出器20cはさらに、高電圧電極87、89、91と、収集接触部アレイ93、95とに電気的に接続される、2つの導電性の線または経路92、94を含む。導電性経路92は、接触部アレイ93、95から電気信号を受け取り、移動させる。これに関連して、単一のデータ出力が、CTシステム電子機器に提供される。単一の信号収集リードと同様に、単一の高電圧接続94は、電極87、89、91を介して4つの半導体層84〜90に電力供給するために使用される。検出器20cは、単一の高電圧接続を必要とするのみである。
図9を参照すると、本発明のモノリシック実施形態が示されている。図8の実施形態と同様に、検出器20dは、4つの半導体層96〜102を含む。各半導体層96〜102は、1対の導電性層に接続される。これに関連して、一方の導電性層は、電圧の印加用に使用され、他方の導電性層は、それぞれの半導体層によって発生させられた電気信号の収集用に使用される。導電性層の数を最小化するため、検出器20dは、交替導電性層構造を利用する。すなわち、1つ置きの導電性層が、高電圧接続用に使用され、その他の導電性層は、信号収集用に使用される。これに関連して、導電性層104、106、108は、相対的に高い電圧の印加用に使用され、層110、112は、信号収集用の接触部を含む。そのように、高電圧接続層104、108は、それぞれ半導体層96、102に電圧を印加するために使用される。高電圧接続層106は、半導体層98、100に電圧を印加するために使用される。
上で説明されたように、一実施形態では、各半導体層は、CZT材料から構成される。当業者であれば、そのような半導体を構成するのに使用され得る多くの技法が存在することを理解されよう。例えば、分子線エピタキシ(MBE:molecular beam epitaxy)は、CZT材料の各薄層を生成するのに使用され得る1つの方法である。高分子接着剤へのCZT粒子のスクリーン印刷は、フレキシブル配線基板上に層を形成する潜在的に低コストの低温方法である。当業者であれば、半導体層をメタライズして、これまで説明された導電性接続を提供するために、多くの技法が使用され得ることを理解されよう。
さらに、図10に示されるように、収集接触部に信号フィードスルーを提供するために、メタライゼーションも使用されることができる。示されるように、半導体材料114の単一の層は、収集接触部のアレイ116と高電圧電極層118とでサンドイッチされる。収集接触部アレイ116および高電圧電極層118を形成するための半導体層114のメタライゼーションに先立ち、孔120が、半導体114にエッチングされ、またはその他の方法で形成される。その後、それぞれの収集接触部124からの信号フィードパス122を提供するために、孔120は、メタライズされることができる。近くの隣接する高電圧電極層118と接触しないように、信号フィードスルーまたは伝導パス122が、孔120内に構成される。これに関連して、信号路は、検出器のいたる所で、個々の収集接触部124によって発せられた電気信号をCTシステム電子機器まで移動させるように設計されたバス(図示されず)に向かって、垂直またはX線受け取り方向に延びることができる。結果として、X線方向に積層された一連の薄層からなる積層構成が形成される。
これまで、層の厚さは異なるが、ピクセルサイズは同様の寸法となるように設計された多層CT検出器に関して、本発明が説明された。
従来のCTスキャンで一般に遭遇されるXフラックスレートにおいて、エネルギー感知CT検出器が飽和またはオーバーレンジする可能性を低減するために、厚さが様々な直接変換半導体層を含む多層CT検出器に関して、本発明が説明された。しかし、以下で説明されるように、本発明は、CT検出器の飽和特性を改善するために多層CT検出器の電気的接触部における可変性を利用する、エネルギー感知オーバーレンジング耐性CT検出器にも関する。
ここで図11を参照すると、本発明を含むCT検出器の一部の分解側面図が示されている。示されるように、検出器126は、検出器フレーム(図示されず)に留め具(図示されず)によって固定された基板128上に形成される。基板128は、1対の検出器層130、132を支持する。各検出器層130、132は、放射線変換コンポーネントと、信号収集コンポーネントとで構成される。示された実施形態では異なる厚さを有する層130、132は、X線方向134に積層され、フレックス層136によって互いに分離される。CT検出器126は、検出器アセンブリにバイアスをかけるために検出器層130に接続される、高電圧バイアス線138も含む。
上で言及されたように、検出器126は、1対の検出器層130、132を含む。検出器層は、従来のCT検出器と調和する、またはCZTなどの直接変換半導体材料から製作される、シンチレータと、フォトダイオードとを含むことができ、それらは、多くの検出器要素またはピクセルに結合される。図11に示されるように、検出器層130は、検出器層132とは、それぞれの変換コンポーネント140、142の厚さと、それぞれの検出器要素アレイ144、146の数およびサイズが異なる。示されるように、検出器要素アレイ144は、検出器の等しい面積について、検出器要素アレイ146よりも、ピクセルピッチが半分であり、検出器要素148の数が4倍である。加えて、検出器要素148の接触部面積は、検出器要素150の接触部面積の4分の1である。説明されるように、単一のCT検出器内における検出器要素アレイのこの変形は、検出器の飽和特性を大きく高める。
与えられた検出器126内の検出器要素のサイズを変化させることによって、検出器の各層に関連する電荷収集時間が変化させられる。すなわち、当業者であれば、変換層の厚さが小さくなり、また検出器要素のサイズが小さくなるにつれて、電荷収集時間が短くなることを容易に理解されよう。すなわち、検出器層の電荷収集時間は、検出器層における移動度と電界によって除算された、変換層の厚さまたは検出器要素サイズのどちらか、より小さい方とほぼ比例する。計数レート飽和閾値は、ピクセルサイズがより小さいほど、より大きくなる。さらに、面積減少に比例する与えられた計数レート飽和閾値に対して、より小さいピクセル面積は、より高いフラックスレート飽和閾値を暗示する。そのように、変換層の厚さおよび/または検出器要素サイズが減少するにつれて、対応する検出器層についてのフラックスレート限界は増大し、それによって、CT検出器のその層についての飽和特性を改善する。飽和特性におけるこの改善および可変性は、いくつかの層はより高いX線フラックスレベルに持ちこたえ、自己補正可能性アルゴリズムに入力を提供するように、検出器が構成されることを可能にする。
図11に示される実施形態では、電圧バイアス線またはリード138は、基板128から直接変換層130に延びる。しかし、図12に示されるように、高電圧バイアス線138は、フレックス層136に接して配置されることが企図される。フレックス層136は、ルーティング層を構成し、個々の検出器要素148を、CTスキャナ10の読み出し電子機器、すなわち、DASおよび画像再構成器に接続するために使用される。図12に示される実施形態では、電圧バイアス線138は、フレックス層136の面上にメタライズされることができ、検出器要素148は、反対側の面上にメタライズされることができる。
図13は、検出器層130、132と、互いに関連するそれぞれのコンポーネントとを別の方向から示している。示されるように、直接変換コンポーネント140、142の間の厚さの相違は、異なる吸収およびフラックスレート特性を達成するために、図11に示された厚さの相違とは変えられることができる。例えば、検出器要素148が0.25mmのピクセルサイズを有し、検出器要素150が1.0mmのピクセルサイズを有すると仮定すると、0.4mmの厚さを有すると仮定された検出器層130は、そこに衝突するX線134の2分の1を停止させ、4.6mmの厚さを有すると仮定された変換層142は、層140によって吸収されなかったX線134の残りの半分を停止させる。吸収は、医療CTシステムの典型的なX線スペクトルである、3.0cmのフィルタリングが施された140kvpスペクトルについての物理学モデルを用いて計算される。厚さ5.0mmの単一の層と比べて、両方の検出器層130、132の各々は、各層それぞれにおける不完全な吸収のために、フラックスレート能力の2倍の改善を有する。さらに、層130は、1.0mmピクセルの1/16の面積を有し、1.0mmピクセルに対して16倍高いフラックスレート飽和閾値をもたらす。さらに、減少された層の厚さと減少された検出器要素サイズの組合せは、1.0mmのピクセルサイズを有する単一の5.0mmの検出器層と比べて、層130について4倍短縮された電荷収集時間をもたらす。これらのメカニズムの各々によるフラックスレート改善は乗法的である。不完全な吸収(2倍)、より小さな面積(16倍)、および短縮された電荷収集時間(4倍)のこの組合せの結果として、検出器層130についての総フラックスレート飽和閾値は、1.0mmの検出器要素ピッチを有する厚さ5.0mmの層と比べて、128倍高くなることができる。さらに、層130は、薄い層における改善された電荷収集時間のため、より僅かな分極しか有さない。
ここで図14を参照すると、図13の実施形態に比べて、層をなす検出器の順序が逆転されている。この逆転は、1.0mmの検出器要素ピッチを有する検出器層132において、99%のX線吸収をもたらす。そのため、0.25mmの検出器要素ピッチを有する検出器層130における吸収のためには、僅か1%のX線しか残されない。したがって、検出器層130についての吸収されるフラックスレート部分は、厚さが5.0mmでピッチが0.25mmの単一層検出器のものよりも100倍小さい。検出器層132は、4倍速い電荷収集時間と1/16のピクセル面積のため、フラックスレート能力の6倍増を達成する。トータルして、多層検出器は、厚さが5.0mmで検出器要素ピッチが1.0mmの単一層検出器と比べて、フラックスレート性能の6400倍の改善を有する。
ここで図15を参照すると、検出器126が3つ以上の検出器層を有するように構成され得ることが企図されている。例えば、検出器126は、3つの別個の検出器層130(a)、130(b)、132を有するように設計されることができる。説明の目的で、図15の検出器は、別の検出器層を加えて、図14に示された検出器と同様の方向に向けられている。そのため、図15に示される検出器は、相対的に厚い変換層140と、2つの相対的により薄い変換層142(a)、142(b)とを含む。さらに、検出器層132についての検出器要素ピッチは、検出器層130(a)、130(b)についてのものの4倍である。図15に示される構成を有する検出器は、これまで説明された検出器とは異なる動作を行うことが企図されている。
具体的には、図15の検出器126の場合、より低いX線フラックスレベルでは、どの検出器層も飽和せず、単一の信号を提供するために、より小さな検出器要素148(a)、148(b)からのデータが組み合わされる。すなわち、検出器要素148(a)、148(b)が検出器要素150の4分の1のピッチであると仮定すると、検出器要素148(a)、148(b)についてのカウントデータは、検出器層132の検出器要素150のピッチと等しくなるように、4×4方式で一括(bin)される。中程度のフラックスレベルの場合、検出器層132が飽和し、検出器層130(a)、130(b)からのカウントデータのみが使用される。第3の層は、1.0mmの検出器要素ピッチを有する厚さ5.0mmの単一層検出器アセンブリと比べて、1000倍の飽和閾値を有するように構成されることができる。
ここで図16を参照すると、計数レート性能の改善を達成するためにも、CT検出器のコンポーネントの垂直配置が使用され得ることが企図されている。検出器126は、厚さおよびサイズが同一な3つの直接変換層を含む。直接変換層152は、フレックス層154と、検出器要素156の配列とによって、互いから分離される。この構成を用いる場合、変換層の厚さが、1つの方向における検出器要素ピッチを定め、検出器要素間の間隔が、他の方向におけるピッチを定める。さらに、この配置を用いる場合、検出器要素の応答は、特定の変換層上での検出器要素「高さ」の関数である。例えば、0.7mmのサイズを有する要素の行158における検出器要素は、検出器に衝突させられたX線のほぼ1%から電荷を収集し、サイズが4.3mmの行159における検出器要素は、検出器に衝突させられたX線のほぼ99%を吸収する。したがって、要素の行158についてのフラックスレート飽和は、検出器要素ピッチが1.0mmの厚さ5.0mmの単一の検出器のものよりも100倍大きい。
上で言及されたように、本発明は、複数の直接変換層を使用して、CT検出器およびアセンブリの飽和特性の改善を達成することに関する。本発明は、検出器要素サイズの減少を介して、CT検出器の飽和特性の改善を達成することにも関する。CT検出器の各検出器要素は、一般に「ピクセル」と呼ばれ、そのため、一実施形態では、本発明は、ピクセル領域の「サブピクセル化」に関する。
ここで図17を参照すると、(破線で示された)単一のピクセル領域160が、4つの等しいサイズのサブピクセル162にピクセル化されている。示された例では、各サブピクセル162は、専用読み出しリード164に接続される。ピクセルにおけるフラックスはその面積に比例するので、4つの別個のサブピクセル162の組み合わされたフラックスレート飽和閾値は、4つのサブピクセル162の領域を覆う単一のピクセル160によって達成されるものの4倍である。加えて、各サブピクセル162は、層の厚さに対するサイズの減少ため、より速い電荷収集時間を有する。より速い電荷収集時間は、単に検出器要素サイズの減少によって達成される計数レート性能の改善を上回る、より大きな飽和フラックスレート限界を表す。各サブピクセル162は同様のサイズをもつので、サブピクセルはほぼ同じX線フラックスレベルで飽和することに留意されたい。
他方、図18を参照すると、単一のピクセル160によって達成される領域は、異なるフラックスレート特性を有するサブピクセルにピクセル化されることができる。例えば、図18に示されるように、サブピクセル162(a)は、サブピクセル162(b)よりも著しく大きい。サブピクセルサイズにおけるこの非対称性は、合成ピクセル領域内において異なる飽和閾値を有する合成ピクセル領域をもたらす。具体的には、サブピクセル162(a)がサブピクセル162(b)より20倍大きいと仮定すると、サブピクセル162(a)は、サブピクセル162(b)の20倍のX線フラックス閾値で飽和する。
サブピクセル162(a)をサブピクセル162(b)に対して配置するために、任意の数の配置付けが実施され得ることが企図されている。図19に示される配置では、サブピクセル162(b)の中央配置が、サブピクセル間のクロストーク特性を改善すると信じられている。すなわち、示される配置においては、サブピクセル162(b)は、隣接するサブピクセルによって影響される可能性がより小さく、そのため、図18の配置と比較した場合、サブピクセル162(a)からのクロストークからより良く免れることができる。
フラックスレートがCT検出器のいたる所で同一ではないことが認識されよう。これに関連して、本発明は、適切な補正手段が取られ得るように、CT検出器の与えられた部分の飽和を検出および/または予測するX線フラックス管理システムも含む。例えば、CT検出器アセンブリの末端は、被験体プロフィールおよび被験体前フィルタ減衰プロフィールのため、CT検出器アセンブリの中央部分よりも多くのX線フラックスをしばしば受け取ることがよく知られている。そのため、画像再構成のために非飽和チャネルの出力のみを使用するように、獲得後ロジックが使用され得ることが企図されている。別の実施形態では、CT検出器アセンブリの与えられた部分の飽和が予想され、結果として、飽和しないと予想されるCT検出器の部分がスキャナのDASに電気的に接続され、飽和すると予想される部分は接続されないように、選択方式(binning scheme)が確立される。さらに別の実施形態では、システムDASに対する検出器要素の接続性は、データ獲得中にビューごとに決定される。すなわち、前のビューデータとその他の事前情報が、検出器要素をDASに接続するために使用される。この方式は、データ獲得中に動的であるが検出器要素の柔軟な選択を提供する。別の実施形態では、DASに対する検出器要素の接続性は、リアルタイムに制御される。これに関連して、接続性は、高光子率が検出された場合に接続が開かれるように、与えられたビューについてデータ獲得中に変更されることができる。
各サブピクセル164がそれぞれのデータシステム入力166に電気的に経路付けされた、与えられた層または検出器要素の配列についての検出器要素またはサブピクセル164のループの概略図が図20に示されている。示された例では、グループは、4つのサブピクセル164で構成され、そのため、4つの出力168が、4つのデータシステム入力166に提供される。4×4DASチャネルの4つの出力は、真理表回路170に入力される。真理表回路170の出力172は、真理表回路170への4つの入力174の線形結合であり、入力のいずれかが飽和しているかどうかに依存する。図20に示されるサブピクセルの各々は同じX線フラックスで飽和するように設計されるが、画像が取られる被験体の輪郭および被験体前フィルタリングを与えることで、グループの1つのサブピクセルが近隣サブピクセルの飽和を伴わずに飽和することも可能である。
以下の表は、4つのサブピクセルの出力を組み合わせるための真理表を示している。真理表では、値「1」は、非飽和を表し、値「0」は、飽和を表す。そのため、どのサブピクセルも飽和させられていない場合、各サブピクセルについて、値「1」が真理表回路170に入力される。真理表は、そのような状況においては、すべてのサブピクセルからの出力が、許容可能と見なされ、サブピクセルのそのグループについての単一の出力を提供するために組み合わされることを示す。他方、チャネル「A」またはより正確にはチャネル「A」に関連するサブピクセルが飽和しているが、その他のサブピクセルは飽和していない場合、非飽和チャネルの和が真理表回路によって出力され、飽和チャネルに関連するデータは無視される。例えば、1つのサブピクセルがピクセル領域内の別のサブピクセルよりも高いX線フラックス飽和閾値を有するサブピクセルで構成されるピクセル領域を仮定すると、X線フラックスが低い場合は、両方のサブピクセルが、両方のサブピクセルからのカウントデータで構成される単一の出力を提供するために真理表回路によって合算される有効な出力を提供する。X線フラックスがサブピクセルの一方のみを飽和させるレベルに達した場合、非飽和サブピクセルからのデータのみが、真理表回路によって出力されるデータとなる。
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与えられたサブピクセルの飽和を決定するために、多くの技法が使用され得ることが認識されよう。例えば、与えられたサブピクセルについての計数レートデータは、閾値と比較されることができ、サブピクセルによって決定された計数レートが閾値を超える場合、そのサブピクセルについて、「0」の飽和値が真理表回路に入力される。例えば、検出器システムが、飽和閾値を毎秒100万カウントとする直接変換検出器を使用して光子をカウントするように設計される場合、この閾値が、各サブピクセルに課される閾値レベルとなり、またはその何パーセントが、飽和閾値を引き下げるマージンを提供する。
上で説明されたような与えられたピクセル領域内でのサブピクセルの柔軟な選択は、検出器のいくつかの部分の飽和にも関わらず、光子カウントデータを出力するよう、検出器の能力をさらに高めるために達成され得ることも企図されている。図20に関して説明されたことは、各サブピクセルについて単一のDASチャネルを利用する信号管理方式であった。しかし、単一のCT検出器内に多くのサブピクセルを与えた場合、サブピクセルごとに1つのDASチャネルは実現可能でないこともある。したがって、本発明は、サブピクセルのグループに対して1つのDASチャネルを利用する信号制御方式も企図している。これに関連して、必要とされるDASチャネルの数は、サブピクセル化を含まないCT検出器について必要とされる数に等しくすることができる。
ここで図21を参照すると、2つ以上のサブピクセルが動的に制御されてDAS入力チャネルに接続される、スイッチネットワークベースの信号管理システムが示されている。これに関連して、サブピクセルの与えられたグループの各サブピクセル164の出力は、スイッチネットワーク176に入力される。スイッチネットワークは、サブピクセルの飽和状態に基づいて、サブピクセルの出力を再接続するように設計される。スイッチネットワークは、サブピクセル出力の接続性を動的に制御するために、真理表を利用することができる。飽和したサブピクセルについて、スイッチネットワークは、それらを廃棄し、その結果、非飽和データのみが出力180に含まれるようにする。
例えば、低いX線フラックスでは、どのサブピクセルも飽和しておらず、そのため、すべてのサブピクセル164からの出力168が、DAS182に入力される単一の出力180に組み合わされる。DAS182は、スイッチネットワークの出力から単一の光子イベントを抽出するように構成される信号整形器184を含む。低雑音/高速電荷増幅器(図示されず)が、スイッチネットワークの出力を受け取るように接続され得ることは認識されよう。その後、増幅器の出力は、信号整形器184に入力される。信号整形器184は、エネルギーレベル弁別器186に入力を提供する。エネルギーレベル弁別器186は、信号整形器184に接続され、光子のエネルギーレベルに基づき、1つまたは複数の閾値と比較して、光子をフィルタリングするように設計される。この目的を達成するため、所望範囲外のエネルギーレベルを有する光子は、カウントおよび画像再構成用の処理から除外される。最低限、弁別器186は、システムにおける雑音に対応するエネルギーレベルを有する光子を排除するように設計される。エネルギーレベル範囲を定義するために複数の閾値が使用され得ることが企図されている。計数レジスタ188は、エネルギーレベル弁別器186でのフィルタリングによって排除されなかった光子を受け取り、検出器で受け取られた光子の数をカウントし、対応する出力を提供するように構成される。
DAS182は、与えられたサブピクセル164で構成される与えられたピクセル領域165についての光子の数をカウントする。スイッチネットワークは、与えられたサブピクセルが飽和している場合、そのサブピクセルの出力を接続しないので、DASは、非飽和サブピクセルのみからの光子数を決定する。4つのサブピクセルのみが示されているが、与えられたピクセル領域は、4つより少ないまたは多いサブピクセルにサブピクセル化され得ることが企図されている。
2つのスイッチ状態が、図22および図23に示されている。図22に示されるように、入力「A」で識別されるサブピクセルが飽和させられておらず、すべての他のサブピクセルが飽和させられている場合、サブピクセル「A」の出力のみが、光子計数のために使用される。図23に示されるように、スイッチネットワークは、サブピクセル「A」および「C」のみが非飽和サブピクセルである場合のサブピクセル「A」および「C」など、サブピクセル出力の任意の組合せを作ることができる。
本発明の一実施形態では、第1の検出器は、光子計数モードで動作するように構成される。第2の検出器は、第1の検出器を透過したX線を受け取り、X線撮影エネルギーを、エネルギー弁別または光子カウントデータを含む電気信号に直接変換するように構成され、光子計数モードまたはエネルギー統合モードで動作するように構成されることができる。本発明は、これらの検出器、そのコンポーネント、データが読み出される方式について、多くの構成を企図している。一実施形態では、第1の検出器のエネルギー弁別半導体は、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)から製作される。当業者であれば、X線撮影エネルギーの直接変換が可能なその他の材料が使用され得ることを容易に認識されよう。第2の検出器は、フォトダイオードアレイ上の従来のシンチレータアレイ、または好ましくはエネルギー積分モードで動作するように構成されるエネルギー弁別半導体を含むことができる。
図24は、本発明の一実施形態による検出器モジュールの斜視図を示している。検出器モジュール200は、テルル化カドミウム亜鉛(CZT)およびテルル化カドミウム(CdTe)などの半導体材料から一般に作成される直接変換材料206を含む第1の検出器層202を含む。第1の検出器層202は、直接変換材料206の第1の表面210に付けられた複数のピクセル化アノード接触部208も有する。ピクセル化アノード接触部208は、第1のフレキシブル相互接続209に付けられ、電気的に結合される。直接変換材料206は、直接変換材料206の第2の表面213に付けられた高電圧電極212を含む。高電圧電極212は、カソードとして効果的に機能する。当業者であれば、高電圧電極212はX線吸収特性を低減するために相対的に薄くあるべきであることを理解されよう。したがって、高電圧電極212は、好ましくは数100オングストロームの厚さである。高電圧電極212は、蒸着などのメタライゼーションプロセスによって直接変換材料206に固着させられることができ、金、白金、銀、銅、またはアルミニウムなどの金属を一般に含む。高電圧リード215が、高電圧電極212に付けられる。第1の検出器層202は、基板234上に配置されたスペーサ203を含み、スペーサ203は、グリッドの位置合わせに役立つように形成された孔205を有する。
検出器モジュール200の第2の検出器層204は、フォトダイオードアレイ232に光学的に結合されたシンチレータ230を含む。フォトダイオードアレイ232は、図4に示された複数のダイオード59と同様に、ダイオードの2次元配列を含む。フォトダイオードアレイ232は、第2のフレキシブル相互接続236に付けられ、電気的に結合される。
基板234は、第1および第2のフレキシブル相互接続209、236に、取付け構造および機械的支持を提供する。図24に示される実施形態では、基板234は、好ましくは、それを渡ってまたは通って電気接続を橋絡する必要のない電気的に不活性な基板である。しかし、当業者であれば、基板234は、1つの部位から別の部位へ電気接続を橋絡するために、電気的に活性であることもできることを理解されよう。基板234は、X線減衰グリッドアセンブリ214がそれに付けられ得る1対のスペーサ203にも、取付け構造および機械的支持を提供する。グリッドアセンブリ214は、直接変換材料206の外縁または周囲224に向けて放出されたX線16を阻止または減衰するとともに、直接変換材料206の電荷共有領域226に向けて放出されたX線16を阻止または減衰するように配置される。
一実施形態では、グリッドアセンブリは、直接変換検出器を形成するアノード間の間隙または電荷共有領域に向けて送られたX線を減衰するために、第1の検出器とX線源の間に配置される。直接変換材料に衝突したX線は、直接変換材料の体積内で電荷を発生させ、電荷は、直接変換材料を通って、電荷を収集するために配置されたアノード構造に移動することが一般によく知られている。撮像用途における検出器の動作は、分割されたアノード上で電荷を収集することによる電荷の測定を必要とする。分割されたアノードは、検出器面の応答領域を定める。X線がアノード間の間隙付近の領域において直接変換材料に衝突する場合、電荷は、少なくとも2つの隣接するアノード間で共有されることがある。そのような電荷共有は、画像アーチファクトまたはその他の画像問題を引き起こすことができ、それらは、X線が電荷共有領域において直接変換材料に衝突することを防止するグリッド構造の使用によって、緩和されることができる。
検出器モジュール200は、X線減衰グリッドアセンブリ214を含む。グリッドアセンブリ214は、外周フレーム220間または沿いに間隔をおいて設けられ、開口222を形成する複数の棒または桟216、218を含む。外周フレーム220は、直接変換材料206の外周224に実質的に沿って配置される。X線減衰グリッドアセンブリ214は、スペーサ203内の孔205の位置と実質的に合致する孔207を含む。したがって、孔207、205は、図1の撮像システム10などの撮像システムに関する検出器モジュール200用の位置決め機構として働く。外周フレーム220は、直接変換材料206の外縁または周囲224に向けて送られた、図1のX線源14などのX線源から放出されたX線を阻止または減衰するように配置される。同様に、桟216、218は、直接変換材料206の電荷共有領域226に向けて、図1のX線源14などのX線源から放出されたX線を阻止または減衰するように配置される。
依然として図24を参照すると、本発明の一実施形態によれば、検出器モジュール200の第2の検出器層204は、フォトダイオードアレイ232に光学的に結合されたシンチレータ230を含む。フォトダイオードアレイ232は、第2のフレキシブル回路236に付けられ、電気的に結合され、第2のフレキシブル回路236は、基板234に取り付けられる。
動作について、図1および図2のX線源14などのX線源から放出されたX線16は、検出器モジュール200に向かって送られる。一般に、低エネルギーX線16は、直接変換材料206と相互作用し、その結果、そこで電荷を発生させ、電荷は、ピクセル化アノード接触部208の少なくとも1つに移動する。検出面の応答領域を定めるピクセル化アノード接触部208は、直接変換材料206を通って移動する電荷を収集し、その電荷は、電荷がデジタル信号に変換されるDAS集積回路(IC)241を有するDAS240内の第1のフレキシブル回路209によって読み出されることができる。一般に、高エネルギーX線16は、第1の検出器層202、基板234、フォトダイオードアレイ232を透過し、第2の検出器層204のシンチレータ230に入る。そこで発生させられた光子は、シンチレータ230を通って進み、フォトダイオードアレイ232に衝突する。フォトダイオードアレイ232内で発生させられた信号は、第2のフレキシブル回路236によって、DAS240およびDAS IC241へと読み出されることができ、そこで、電荷は、デジタル信号に変換され、例えば、コネクタ243を介して論理回路に送られる。
低フラックス動作中、X線16は、第1の検出器層202の直接変換材料206に衝突する。第1の検出器層202は、低フラックス動作中は一般に飽和せず、そこで低計数レートが獲得される場合、第1の検出器層202は、画像を形成するために、一般に光子計数モードで使用されることができる。より高いフラックスレートでは、第1の検出器層202は一般に光子計数モードで動作し、第2の検出器層204はエネルギー積分モードで動作し、第1の検出器層202でより高い計数レートが獲得される場合、両方の層で検出されたX線の組合せが、画像を形成するために使用される。典型的には5〜100Mcpsのオーダの非常に高いフラックスレートでは、第1の検出器層202は飽和し、第2の検出器層204上で検出されたX線16のみが、画像を形成するために使用され、一般にエネルギー積分モードで動作する。
図25は、本発明の一実施形態によるデータ獲得パイプライン250のフロー図を示している。1対の検出器層252、254が、検出されたX線を電荷に変換する。読み出し電子機器256は、第1の検出器層252から電荷を読み、読み出し電子機器258は、第2の検出器層254から電荷を読む。論理コントローラ262は、読み出し電子機器256、258から取り出された総信号レベル論理値260を受け取る。論理スイッチ/コントローラ262は、総信号レベル論理値260を閾値と比較して、画像再構成のためにデータを読み出し電子機器256のみから画像チェーン264に転送するか、読み出し電子機器258のみから転送するか、それとも両方から転送するかを決定する。論理スイッチ/コントローラ262は、別個の電子コンポーネントから構成されることができ、FPGA、DSP、またはASIC回路を用いた実装を含むことができることが企図されている。論理コントローラ262の機能は、当技術分野で一般に理解されているように、コンピュータプロセッサソフトウェア、ファームウェア、またはその他のハードウェアによって実行されることができることも企図されている。論理コントローラ262は、総信号レベル論理値260と閾値との比較に基づいて、データを読み出し電子機器256のみから、読み出し電子機器258のみから、または両方から画像チェーン264に転送する。閾値は、第1の検出器層252が飽和するフラックスレートに対して設定される。最も一般的には、論理信号は、両方の層252、254から取り出されるが、当業者であれば、論理信号が、第1の検出器層252または第2の検出器層254のみから取り出されることができることを認識されよう。
低フラックス状態で、低検出レベルが読み出し電子機器258で発生した場合、第1の検出器層252は、一般に飽和しておらず、画像は、読み出し電子機器256を介して取り出されたエネルギー弁別情報から完全かつ単独で形成されることができる。この場合、論理コントローラ262は、好ましくは、第1の検出器層252のみから取り出された情報を画像チェーン264に転送する。より高いフラックス状態で、より高い検出レベルが読み出し電子機器258で発生した場合、いくらかの飽和が第1の検出器層252で発生することができ、画像は、エネルギー弁別の第1の検出器層252およびエネルギー積分モードで動作する第2の検出器層254の両方からの情報を使用して形成されることができる。この場合、論理コントローラ262は、好ましくは、第1の検出器層252および第2の検出器層254の両方から取り出された情報を画像チェーン264に転送する。最も高いフラックス状態で、非常に高い検出レベルが読み出し電子機器258で発生した場合、第1の検出器層252は、一般に完全に飽和しており、画像は、第2の検出器層254から完全に形成されることができる。この場合、論理コントローラ262は、好ましくは、第2の検出器層254のみから取り出された情報を画像チェーン264に転送する。
図26は、線26−26に沿った図24の検出器モジュールの断面図である。この実施形態では、上で説明されたように、検出器モジュール200は、ピクセル化アノード接触部208がそこに取り付けられる直接変換材料206を有する第1の検出器層202を含む。高電圧電極212が、直接変換材料206に付けられ、グリッドアセンブリ214が、高電圧電極212に付けられる。ピクセル化アノード接触部208は、第1のフレキシブル回路209に付けられ、電気的に結合され、第1のフレキシブル回路209は、基板234に取り付けられることができる。第2の検出器層204は、フォトダイオードアレイ232に付けられるシンチレータ230を含み、フォトダイオードアレイ232は、第2のフレキシブル回路236に付けられ、電気的に結合される。第2のフレキシブル回路236も、基板234に取り付けられることができる。DAS240は、第1および第2の検出器層202、204をそれぞれ読み出すために、IC241を含む。
図27および図28は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール300は、ピクセル化アノード接触部304がそこに取り付けられる直接変換材料302を有する第1の検出器層301を含む。高電圧電極306が、直接変換材料302に付けられ、グリッドアセンブリ308が、高電圧電極306に付けられる。ピクセル化アノード接触部304は、第1のフレキシブル回路310と、DAS320のIC321に電気的に結合される。検出器モジュール300は、フォトダイオードアレイ314に付けられるシンチレータ312を有する第2の検出器層303も含む。図24および図26に示されたものに加えて、検出器モジュール300は、フォトダイオードアレイ314を、第2のフレキシブル回路318と、DAS320のIC322に電気的に結合する多層基板316を含む。多層基板316は、第2の検出器層303から取り出された電気信号を第2のフレキシブル回路318にそれを介して伝送する電気的経路を含む。第1の検出器層301で発生させられた電気信号は、第1のフレキシブル回路310、IC321がそこに取り付けられたDAS320、およびコネクタ325に渡される。
図27に示されるように、第1および第2の回路310、318は、第2の検出器層303のそれぞれ反対の側からIC321、322へと延びることができる。代替として、図28に示されるように、第1および第2の回路310、318は、第2の検出器層303の同じ側からIC321、322へと延びることができる。
図29は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール350は、ピクセル化アノード接触部354がそこに取り付けられる直接変換材料352を有する第1の検出器層351を含む。高電圧電極356が、直接変換材料352に付けられ、グリッドアセンブリ358が、高電圧電極356に付けられる。ピクセル化アノード接触部354は、フレキシブル回路360と、DAS320のIC321に付けられ電気的に結合される。検出器モジュール350は、フォトダイオードアレイ364に付けられるシンチレータ362を有する第2の検出器層353も含み、フォトダイオードアレイ364は、多層基板366に付けられ、多層基板366は、フォトダイオードアレイ364を、フレキシブル回路360と、DAS370に電気的に結合する。多層基板366は、第2の検出器層353から取り出された電気信号をフレキシブル回路360にそれを介して伝送する電気的経路を含む。第1の検出器層351で発生させられた電気信号は、フレキシブル回路360、およびDAS370のIC371に渡される。
図30は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール400は、ピクセル化アノード接触部404がそこに取り付けられる直接変換材料402を有する第1の検出器層401を含む。高電圧電極406が、直接変換材料402に付けられ、グリッドアセンブリ408が、高電圧電極406に付けられる。ピクセル化アノード接触部404は、多層基板410に付けられ、電気的に結合される。多層基板410は、第1の検出器層401から取り出された電気信号をそれを介して伝送する電気的経路を含む。したがって、第1の検出器層401で発生させられた電気信号は、多層基板410を介して、フレキシブル回路410およびDAS420に渡される。検出器モジュール400は、フォトダイオードアレイ414に付けられるシンチレータ412を有する第2の検出器層403も含み、フォトダイオードアレイ414は、フレキシブル回路416に電気的に結合される。第2の検出器層403で発生させられた電気信号は、フレキシブル回路416、IC421がそこに取り付けられたDAS420、およびコネクタ425に渡される。
図31は、本発明の一実施形態による検出器モジュールを組み立てるための組み立て手順を示している。一実施形態では、組み立て手順は、図27の検出器モジュール300の組み立てに対応する。この実施形態では、DAS320は、第1のフレキシブル回路310と、そこに取り付けられる第1の検出器層301のコンポーネント309とを有する。DAS320は、第2のフレキシブル回路318と、そこに取り付けられる第2の検出器層303のコンポーネント311とをさらに有する。第1の検出器層301のコンポーネント309は、直接変換材料302と、ピクセル化アノード接触部304と、高電圧電極306と、グリッドアセンブリ308とを含むが、これらに限定されない。第2の検出器層303のコンポーネント311は、多層基板316と、フォトダイオードアレイ314と、シンチレータ312とを含むが、これらに限定されない。検出器モジュール300の組み立て中、DAS320のIC321、322が、フレキシブル回路310、318に取り付けられ、フレキシブル回路310、318は各々、相互接続ボード323に取り付けられる。第1の検出器層301のコンポーネント309は、第1のフレキシブル回路310に付けられ、第2の検出器層303のコンポーネント311は、第2のフレキシブル回路318に付けられる。一実施形態では、第2の検出器層303は、位置330に畳み込まれ、位置332への第1の検出器層301の畳み込みが、それに続く。第1および第2のフレキシブル回路310、318は、第1および第2の検出器層301、303が実質的に重ね合わされたまま留まるように、好ましくは互いに接着される。当業者であれば、例えば、図26および図28〜図30で説明されたその他の検出器アセンブリも、同様の方式で組み立てられ得ることを認識されよう。
図32は、本発明の別の実施形態による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール500は、ピクセル化アノード接触部504がそこに取り付けられる直接変換材料503を有する第1の検出器層502を含む。高電圧電極506が、直接変換材料503に付けられ、グリッドアセンブリ508が、高電圧電極506に付けられる。ピクセル化アノード接触部504は、第1のフレキシブル回路510に付けられ、電気的に結合される。検出器モジュール500は、フォトダイオードアレイ516に付けられ、電気的に結合されるシンチレータ514を有する第2の検出器層512も含み、フォトダイオードアレイ516は、第2の検出器層512から取り出された電気信号を第2のフレキシブル回路520にそれを介して電気的に結合および伝送する電気的経路を有する多層基板518に付けられる。第1のフレキシブル回路510と第2のフレキシブル回路520も、互いに電気的に結合される。第1のフレキシブル回路510に接続されるIC522は、相互接続ボード525に取り付けられるのではなく、シンチレータ514に隣接して取り付けられる。電気信号は、IC522またはIC524によって処理されることができ、したがって、IC522のいくらかは信号源により近く配置される。したがって、回路全体のキャパシタンスは、IC522と第2の検出器層512の近い近接性のため、低減されることができる。
図33は、本発明の別の実施形態による代替検出器モジュール実施形態を示している。図32の実施形態と同様に、IC562のいくらかは電源により近く配置され、同様に、電気回路の全キャパシタンスを低減する。検出器モジュール550は、ピクセル化アノード接触部556がそこに取り付けられる直接変換材料554を有する第1の検出器層552を含む。高電圧電極558が、直接変換材料554に付けられ、グリッドアセンブリ560が、高電圧電極558に付けられる。ピクセル化アノード接触部556は、IC562をその中に有するチップパッケージ560に付けられ、電気的に結合される。第1の検出器層552で発生させられた電気信号は、チップパッケージ560に渡され、そのチップパッケージ560は、フレキシブル回路572に渡される信号を提供する。したがって、回路全体のキャパシタンスは、低減されることができる。検出器モジュール550は、フォトダイオードアレイ568に付けられ、電気的に結合されるシンチレータ566を有する第2の検出器層564を含む。フォトダイオードアレイ568は、多層基板570に付けられ、多層基板570は、フレキシブル回路572に付けられる。第2の検出器層564で発生させられた電気信号は、多層基板570に渡され、同様に、フレキシブル回路572に渡され、IC576に伝送される。DAS574は、IC562およびIC576を含む。
図34〜図36は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。これらの示された実施形態では、多層検出器は、直接変換材料の2つの層を含む。そのため、直接変換材料は、エネルギー弁別またはエネルギー積分モードで動作するように構成されることができる。
図34は、本発明の一実施形態による検出器モジュールを示している。検出器モジュール600は、ピクセル化アノード接触部604がそこに取り付けられる直接変換材料602を有する第1の検出器層601を含む。高電圧電極606が、直接変換材料602に付けられ、グリッドアセンブリ608が、高電圧電極606に付けられる。ピクセル化アノード接触部604は、第1のフレキシブル回路610に付けられ、電気的に結合される。第1のフレキシブル回路610は、基板612に取り付けられる。検出器モジュール600は、ピクセル化アノード接触部616がそこに取り付けられる直接変換材料614を有する第2の検出器層603も含む。高電圧電極618が、直接変換材料614に付けられる。ピクセル化アノード接触部616は、第2のフレキシブル回路620に付けられ、第2のフレキシブル回路620は、基板622に付けられる。第1の検出器層で発生させられた電気信号は、DAS626のIC624に伝送され、第2の検出器層603で発生させられた電気信号は、第2のフレキシブル回路620を介してIC628に伝送される。
図35は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール650は、ピクセル化アノード接触部654がそこに取り付けられる直接変換材料652を有する第1の検出器層651を含む。高電圧電極656が、直接変換材料652に付けられ、グリッドアセンブリ658が、高電圧電極656に付けられる。ピクセル化アノード接触部654は、多層基板655に付けられ、電気的に結合され、多層基板655は、第1のフレキシブル回路656に付けられ、電気的に結合される。検出器モジュール650は、ピクセル化アノード接触部662がそこに取り付けられる直接変換材料660を有する第2の検出器層653も含む。高電圧電極664が、直接変換材料660に付けられる。ピクセル化アノード接触部662は、多層基板666に付けられ、電気的に結合され、その多層基板666は、第2のフレキシブル回路668に付けられ、電気的に結合される。第1の検出器層で発生させられた電気信号は、DAS672のIC670に伝送され、第2の検出器層653で発生させられた電気信号は、第2のフレキシブル回路668を介してDAS672のIC674に伝送される。
図36は、本発明による代替検出器モジュール実施形態を示している。検出器モジュール700は、ピクセル化アノード接触部704がそこに取り付けられる直接変換材料702を有する第1の検出器層701を含む。高電圧電極706が、直接変換材料702に付けられ、グリッドアセンブリ708が、高電圧電極706に付けられる。ピクセル化アノード接触部704は、第1のフレキシブル回路710に付けられ、電気的に結合される。第1のフレキシブル回路710は、基板712に取り付けられる。検出器モジュール700は、ピクセル化アノード接触部716がそこに取り付けられる直接変換材料714を有する第2の検出器層703も含む。高電圧電極718が、直接変換材料714に付けられる。ピクセル化アノード接触部716は、第2のフレキシブル回路720に付けられ、第2のフレキシブル回路720は、基板712に付けられる。第1の検出器層で発生させられた電気信号は、DAS726のIC724に伝送され、第2の検出器層703で発生させられた電気信号は、第2のフレキシブル回路720を介してIC728に伝送される。
ここで図37を参照すると、本明細書で説明されたような検出器を含む小包/手荷物検査システム890が示されている。システム890は、小包または手荷物がその中を通過し得る開口894を有する回転可能ガントリ892を含む。回転可能ガントリ892は、放射源896および検出器アセンブリ898を収容する。コンベヤシステム800も提供され、コンベヤシステム800は、小包または手荷物806を自動的かつ継続的に開口894の中を通して、スキャンされるようにするために、構造804によって支持されるコンベヤベルト802を含む。物体806は、コンベヤベルト802によって開口894の中を通って送られ、その後、撮像データが獲得され、コンベヤベルト802は、制御された継続的なやり方で、小包806を開口894から送り出す。結果として、郵便検査員、手荷物係、およびその他のセキュリティ要員は、爆発物、ナイフ、拳銃、禁輸品などに関して、小包806の内容を非侵襲的に検査することができる。
本発明の一実施形態によれば、CT検出器は、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成される第1の検出器と、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成され、第1の検出器を透過したX線を受け取るように配置される第2の検出器とを含む。論理コントローラが、第1の検出器および第2の検出器に電気的に接続され、第1の検出器の飽和レベルの量を表す第2の検出器からの論理出力信号を受け取り、論理出力信号を閾値と比較し、比較に基づいて、第1の検出器、第2の検出器、またはそれらの組合せからの電気信号を画像チェーンに出力するように構成される。
別の実施形態によれば、X線撮影撮像システムは、X線をスキャンされる被験体に向けて投射するように構成される放射源と、第1の検出器層および第2の検出器層を備える検出器アセンブリであって、第2の層は、第1の検出器層を透過した放射源からのX線を受け取るように配置され、第1および第2の層の各々は、放射源から投射されたX線を受け取り、X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成される、検出器アセンブリと、第1および第2の検出器層の少なくとも一方におけるフラックスレートを表すデータを受け取り、受け取られたデータに基づいて画像再構成のために第1の検出器層において電気信号を出力したかどうかを決定し、受け取られたデータに基づいて画像再構成のために第2の検出器層において電気信号を出力したかどうかを決定するように構成される装置とを含む。
別の実施形態によれば、撮像システムを製作する方法は、X線源を提供するステップと、X線源から放出されるX線を受け取るように、第1の検出器を配置するステップと、X線源から放出され、第1の検出器を透過したX線を受け取るように、第2の検出器を配置するステップと、論理装置を第1および第2の検出器に電気的に結合するステップであって、論理装置が、第1および第2の検出器の一方におけるX線フラックスのレベルを表すように構成されるステップとを含む。
本発明が、その様々な実施形態に関して説明されたが、均等物、代替形態、および修正形態が、明白に述べられたものは別として、可能であり、添付の特許請求の範囲内にあることが認識されよう。
CT撮像システムの絵図である。 図1に示されたシステムの概略ブロック図である。 CTシステム検出器アセンブリの一実施形態の斜視図である。 本発明を包含するCT検出器の斜視図である。 本発明による2層検出器の部分斜視図である。 図5の線6−6に沿った図5の横断面図である。 本発明のさらなる実施形態による直接変換検出器の横断面図である。 本発明のさらなる実施形態による直接変換検出器の横断面図である。 本発明のさらなる実施形態による直接変換検出器の横断面図である。 本発明の別の実施形態において作成される信号フィードスルーを示す横断面図である。 本発明の別の実施形態によるCT検出器の概略横断面図である。 本発明によるCT検出器の部分の一代替実施形態の横断面図である。 本発明のまた別の実施形態によるCT検出器の部分の横断面図である。 本発明によるCT検出器のまた別の実施形態の横断面図である。 本発明の一代替実施形態を示す、図13〜図14と同様の概略横断面図である。 コンポーネントが垂直配置で方向付けられたCT検出器の部分の斜視図である。 本発明による検出器要素領域のサブピクセル化を示す概略上面図である。 本発明の別の実施形態による非対称サブピクセル化を示す単一のCT検出器要素領域の上面図である。 本発明の一代替実施形態による単一のCT検出器要素領域についての代替非対称サブピクセル化の上面図である。 本発明の別の実施形態による与えられたCT検出器要素領域の各サブピクセル出力の組合せを示す概略ブロック図である。 本発明の別の実施形態による与えられたCT検出器要素領域のサブピクセル出力の柔軟な選択(binning)を示す概略回路図である。 本発明のさらなる実施形態による各サブピクセルの飽和状態に基づいた与えられたCT検出器要素領域のサブピクセル出力の選択を示す概略回路図である。 本発明のさらなる実施形態による各サブピクセルの飽和状態に基づいた与えられたCT検出器要素領域のサブピクセル出力の選択を示す概略回路図である。 本発明の一実施形態による2層検出器モジュールの斜視図である。 本発明の一実施形態によるデータ獲得パイプラインの概略ブロック図である。 線26−26に沿って取られた図24の検出器モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュール実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュール実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュール実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュール実施形態の断面図である。 本発明の一実施形態による検出器モジュールの組み立て手順を示す概略図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュールの断面図である。 本発明の一実施形態による代替検出器モジュールの断面図である。 非侵襲小包検査システムで使用されるCTシステムの絵図である。
符号の説明
10 コンピュータ断層撮影(CT)撮像システム
12 ガントリ
14 X線源
16 X線ビーム
17 レール
18 検出器アセンブリまたはコリメータ
19 コリメーティングブレードまたはプレート
20 複数の検出器
20a 直接変換検出器
20b 検出器
20c 検出器
20d 検出器
22 患者
24 回転の中心
26 制御機構
28 X線コントローラ
30 ガントリモータコントローラ
32 データ獲得システム
34 画像再構成器
36 コンピュータ
38 大容量記憶装置
40 コンソール
42 ディスプレイ
44 テーブルモータコントローラ
46 電動式テーブル
48 ガントリ開口部
50 検出器要素
51 パック
52 ピン
53 バックリットダイオードアレイ
54 多層基板
55 スペーサ
56 フレックス回路
57 面
59 複数のダイオード
62 第1の半導体層
64 第2の半導体層
65 検出要素または接触部
66 高電圧電極
67 2D配列
68 高電圧電極
69 2D配列
74 半導体層
76 半導体層
78 単一の共通信号収集層または2D接触部アレイ
80 高電圧電極
82 高電圧電極
84 半導体層
86 半導体層
87 高電圧電極
88 半導体層
89 高電圧電極
90 半導体層
91 高電圧電極
92 導電性の線または経路
93 収集接触部アレイ
94 導電性の線または経路
95 収集接触部アレイ
96 半導体層
98 半導体層
100 半導体層
102 半導体層
104 導電性層
106 導電性層
108 導電性層
110 層
112 層
114 半導体材料
116 収集接触部アレイ
118 高電圧電極層
120 孔
122 信号フィードパス
124 収集接触部
126 検出器
128 基板
130 検出器層
132 検出器層
134 X線方向
136 フレックス層
138 高電圧バイアス線
140 変換コンポーネント
142 変換コンポーネント
144 検出器要素アレイ
146 検出器要素アレイ
148 検出器要素
150 検出器要素
152 直接変換層
154 フレックス層
156 検出器要素
158 行
159 行
160 ピクセル領域
162 サブピクセル
164 専用読み出しリード
165 ピクセル領域
166 データシステム入力
168 出力
170 真理表回路
172 出力
174 入力
176 スイッチネットワーク
180 出力
182 DAS
184 信号整形器
186 エネルギーレベル弁別器
188 計数レジスタ
200 検出器モジュール
202 第1の検出器層
203 スペーサ
204 第2の検出器層
205 孔
206 直接変換材料
207 孔
208 ピクセル化アノード接触部
209 第1のフレキシブル相互接続
210 第1の表面
212 高電圧電極
213 第2の表面
214 X線減衰グリッドアセンブリ
215 高電圧リード
216 棒または桟
218 棒または桟
220 外周フレーム
222 開口
224 外縁または周囲
226 電荷共有領域
230 シンチレータ
232 フォトダイオードアレイ
234 基板
236 第2のフレキシブル相互接続
240 DAS
241 DAS集積回路
243 コネクタ
250 データ獲得パイプライン
252 検出器層
254 検出器層
256 読み出し電子機器
258 読み出し電子機器
260 総信号レベル論理値
262 論理コントローラ
264 画像チェーン
300 検出器モジュール
301 第1の検出器層
302 直接変換材料
303 第2の検出器層
304 ピクセル化アノード接触部
306 高電圧電極
308 グリッドアセンブリ
309 コンポーネント
310 第1のフレキシブル回路
311 コンポーネント
312 シンチレータ
314 フォトダイオードアレイ
316 多層基板
318 第2のフレキシブル回路
320 DAS
321 IC
322 IC
323 相互接続ボード
325 コネクタ
350 検出器モジュール
351 第1の検出器層
352 直接変換材料
353 第2の検出器層
354 ピクセル化アノード接触部
356 高電圧電極
358 グリッドアセンブリ
360 フレキシブル回路
362 シンチレータ
364 フォトダイオードアレイ
366 多層基板
370 DAS
371 IC
400 検出器モジュール
401 第1の検出器層
402 直接変換材料
403 第2の検出器層
404 ピクセル化アノード接触部
406 高電圧電極
408 グリッドアセンブリ
410 多層基板
412 シンチレータ
414 フォトダイオードアレイ
416 フレキシブル回路
420 DAS
421 IC
425 コネクタ
500 検出器モジュール
502 第1の検出器層
503 直接変換材料
504 ピクセル化アノード接触部
506 高電圧電極
508 グリッドアセンブリ
510 第1のフレキシブル回路
512 第2の検出器層
514 シンチレータ
516 フォトダイオードアレイ
518 多層基板
520 第2のフレキシブル回路
522 IC
524 IC
525 相互接続ボード
550 検出器モジュール
552 第1の検出器層
554 直接変換材料
556 ピクセル化アノード接触部
558 高電圧電極
560 グリッドアセンブリ
562 IC
564 第2の検出器層
566 シンチレータ
568 フォトダイオードアレイ
570 多層基板
572 フレキシブル回路
574 DAS
576 IC
600 検出器モジュール
601 第1の検出器層
602 直接変換材料
603 第2の検出器層
604 ピクセル化アノード接触部
606 高電圧電極
608 グリッドアセンブリ
610 第1のフレキシブル回路
612 基板
614 直接変換材料
616 ピクセル化アノード接触部
618 高電圧電極
620 第2のフレキシブル回路
622 基板
624 IC
626 DAS
628 IC
650 検出器モジュール
651 第1の検出器層
652 直接変換材料
653 第2の検出器層
654 ピクセル化アノード接触部
655 多層基板
656 高電圧電極
658 グリッドアセンブリ
660 直接変換材料
662 ピクセル化アノード接触部
664 高電圧電極
666 多層基板
668 第2のフレキシブル回路
670 IC
672 DAS
674 IC
700 検出器モジュール
701 第1の検出器層
702 直接変換材料
703 第2の検出器層
704 ピクセル化アノード接触部
706 高電圧電極
708 グリッドアセンブリ
710 第1のフレキシブル回路
712 基板
714 直接変換材料
716 ピクセル化アノード接触部
718 高電圧電極
720 第2のフレキシブル回路
724 IC
726 DAS
728 IC
800 コンベヤシステム
802 コンベヤベルト
804 構造
806 手荷物
890 検査システム
892 回転可能ガントリ
894 開口
896 放射源
898 検出器アセンブリ

Claims (10)

  1. X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成される第1の検出器(202、252)と、
    X線撮影エネルギーをエネルギー感知X線撮影データを表す電気信号に変換するように構成され、前記第1の検出器(202、252)を透過したX線を受け取るように配置される第2の検出器(204、254)と、
    前記第1の検出器(202、252)および前記第2の検出器(204、254)に電気的に接続される論理コントローラ(262)であって、
    前記第1の検出器(202、252)の飽和レベルの量を表す前記第2の検出器(204、254)からの論理出力信号(260)を受け取り、
    前記論理出力信号(260)を閾値と比較し、
    前記比較に基づいて、前記第1の検出器(202、252)、前記第2の検出器(204、254)、またはそれらの組合せからの電気信号を画像チェーンに出力する、ように構成される論理コントローラ(262)と、を備えるコンピュータ断層撮影(CT)検出器(200)。
  2. 前記論理コントローラ(262)が、FPGA回路、DSP回路、ASIC回路、コンピュータ可読記憶媒体上で実施されるソフトウェア、およびファームウェアの1つである、請求項1記載のCT検出器(200)。
  3. 前記第1の検出器(202、252)が、直接変換層を有するエネルギー弁別検出器を備える、請求項1記載のCT検出器(200)。
  4. 前記直接変換層内に形成される電荷共有領域(226)と端部トラッピング領域(224)の少なくとも一方をさらに備え、電荷共有領域(226)と端部トラッピング領域(224)の前記少なくとも一方に向けて送られるX線を減衰するように配置されるX線減衰材料をさらに備える、請求項3記載のCT検出器(200)。
  5. 前記エネルギー弁別検出器が、光子計数モードで動作するように構成される、請求項3記載のCT検出器(200)。
  6. 前記第2の検出器が、光子計数モードとエネルギー積分モードの一方で動作するように構成されるエネルギー弁別検出器を備える、請求項1記載のCT検出器(200)。
  7. 前記第2の検出器(204、254)が、フォトダイオードアレイに光学的に結合されるシンチレーティング層を備える、請求項1記載のCT検出器(200)。
  8. 前記第1の検出器(202、252)で飽和が発生しなかったことを前記論理出力信号が示している場合、前記論理コントローラ(262)が、前記第1の検出器(202、252)でのみ変換された電気信号を出力するようにさらに構成される、請求項1記載のCT検出器(200)。
  9. 前記第1の検出器(202、252)が飽和させられていることを前記論理出力信号が示している場合、前記論理コントローラ(262)が、前記第2の検出器(204、254)でのみ変換された電気信号を出力するようにさらに構成される、請求項1記載のCT検出器(200)。
  10. 前記論理出力信号が、前記第1の検出器に入射するフラックスのレートを表す、請求項1記載のCT検出器(200)。
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