JP5214530B2 - 水耕栽培装置及びそれに使用する栽培ベッド - Google Patents

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Description

本発明は、土壌を用いることなく植物を栽培するための水耕栽培装置に関する。
従来、この種の水耕栽培装置として、複数の培地に対応する開口部を有した表面パネルと、この表面パネルの裏側に配され前記培地に植えられた植物の根に培養液を触れさせるための栽培ベッドとを具備してなるものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
ところが、このような構成のものは、前記栽培ベッドに培養液を一定の水深を維持しつつ流通させるようにしているため、栽培ベッド上に常時多量の培養液が存在することになる。そのため、栽培ベッドを剛性の高い支持部材により支持しておかないと培養液の重さにより該栽培ベッドが撓んでしまうという不具合がある。
このような不具合を解消し得るものとしては、NFTと称される方式の装置が知られている。この装置は、栽培ベッド上に培養液の浅い流れを形成するものであるが、この方式は、栽培結果にばらつきが生じ易く安定性に欠けるきらいがある。すなわち、この種のものも、栽培ベッドの培養液が流れる面は発砲スチロールや合成樹脂板等の表面により形成されているため、流れにムラが生じ易く、培養液が一部の領域のみを通過して流通することがある。この傾向は、流れの水位を浅くすればするほど顕著となる。また、栽培ベッドの傾斜を急にすると培養液が筋状に流れてしまい、一部の培地にしか培養液が供給されないという状況を招き易い。
特開2003−18929号公報
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたもので、栽培ベッド上に多量の培養液を流通させなくても、複数の培地に対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる水耕栽培装置及びそれに使用する栽培ベッドを提供することを目的とする。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。すなわち、本発明に係る水耕栽培装置は、複数の培地に対応する開口部を有した表面パネルと、この表面パネルの裏側に配され前記培地に植えられた植物の根に培養液を触れさせるための栽培ベッドとを具備してなる水耕栽培装置であって、前記栽培ベッドが、水平面に対して傾斜した養液案内面を有したものであり、前記養液案内面に直接的又は間接的に光触媒によるコーティング層を設けていることを特徴とする。
ここで、「培地」としては、連続気泡を有した発泡体やロックウールあるいはハイドロコーン等の多孔質材料をポットに充填したもの等が挙げられる。
また、「表面パネル」としてはガラス板、アクリル板のように紫外線を透過可能な材料により作られたものだけでなく、紫外線を透過させない材質であるパンチングメタル等の材料により作られたものであっても紫外線を透過可能な孔や窓を有したものであればよく、その他種々のものが採用可能である。
「栽培ベッド」としては、金属、発泡スチロール、合成樹脂、繊維、ガラス等、表面パネルに対面する養液案内面に光触媒によるコーティング層を形成しうるものであればどのようなものでもよい。
前記培地の保持態様としては、表面パネルによって保持されるもののみならず、この栽培ベッドによって保持されるものも挙げられる。すなわち、表面パネルにおいては、単に孔を穿設しただけのものや、孔の縁に培地保持部を設けたもの等があり、栽培ベッドにおいては、養液案内面に培地保持部を設けたもの等がある。これら保持部は培地を所望の姿勢に保持するだけのものでもよいし、あるいは、培地に植えられた植物を案内する機能をも兼ね備えたものであってもよい。
また「水平面に対して傾斜した」ものには、水平面に対して垂直なものも含むものとする。
「光触媒」とは、酸化物結晶の伝導帯と価電子帯との間のバンドギャップ以上のエネルギーの光を照射したときに、価電子帯中の電子の励起によって、電子と正孔を生成しうるものであり、無害で化学的に安定で、安価に入手でき、バンドギャップエネルギーが高い酸化チタンの他に、酸化タングステン、酸化スズ、酸化亜鉛等種々使用することが可能である。光触媒として二酸化チタンを使用する場合には、アナターゼ型及びルチル型いずれであっても利用することができる。また、光励起に用いる光源としては、光触媒の性質に応じて、太陽光の他に、蛍光灯、白熱電灯等の室内照明であってもよい。
このようなものであれば、栽培ベッド上に多量の培養液を流通させなくても、複数の培地に対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる。さらに、水平面に対して傾斜した養液案内面を有しているため、従来の平面方式と比較して栽培空間を有効に活用することができる。
ここで、「直接的に」コーティングするとは、前記栽培ベッドに直接光触媒をコーティングすることであり、「間接的に」コーティングするとは、前記栽培ベッドに布等の介在物を介して光触媒をコーティングすることをいう。直接的に光触媒をコーティングすれば、栽培ベッドを比較的軽量に保つことができる。一方、栽培ベッドの材質によって光触媒を直接コーティングすることが難しい場合等には、間接的に光触媒をコーティングすれば、介在物に光触媒を付着させることによって光触媒の効果を得ることができる。コーティング方法としては、例えば、金属チタンを陽極酸化する方法、酸素不足雰囲気で高温化することにより表面に高強度の二酸化チタン層を設ける方法、樹脂を放電等により親水処理した後光触媒をシリコーン樹脂を含む層で被覆する方法、ステンレスをシリカ等クロム原子の核酸を防止する層を介して光触媒層を形成する方法等が挙げられる。また、前記介在物を布等の親水性のあるものにすれば、光触媒をコーティングしていない部分においても、複数の培地に対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる。さらに、この光触媒のコーティングは、栽培ベッドの全領域に対して行うものに限らず、光触媒の浄化作用や親水作用を効果的に発揮させたい部分に対してのみ行うものであってもよい。
前記光触媒による培養液浄化作用及び超親水性を発揮させるためには、前記表面パネルが、紫外線の透過を許容するように構成されたものであることが望ましい。
なお、以上の説明では、養液案内面を水平面に対して傾斜させた場合について説明したが、養液案内面の面積と培養液の供給量等を適切に整合させれば養液案内面を水平に配した場合でも一定の効果を得ることができる。
本発明は、以上のような構成であるから、栽培ベッド上に多量の培養液を流通させなくても、複数の培地に対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる水耕栽培装置及びそれに使用する栽培ベッドを提供することができる。
本発明の第1実施形態にかかる水耕栽培装置を示す斜視図。 同分解斜視図。 同側面図。 同実施形態にかかる水耕栽培装置の一部を拡大して示す側面図。 本発明の第2実施形態にかかる水耕栽培装置を示す斜視図。 同分解斜視図。 図5におけるA−A線断面図。 本発明の第3実施形態にかかる水耕栽培装置を示す斜視図。 同分解斜視図。
以下、本発明の第1実施形態にかかる水耕栽培装置1を、図1乃至図4を参照して説明する。
この実施形態は、図1乃至図4に示すように、水耕栽培装置1が主として屋外に設置される片面パネル型のものであり、効率的に植物を栽培するものである。すなわち、この水耕栽培装置1は、複数の培地Mに対応する開口部21を有した表面パネル2と、この表面パネル2の裏側に配され前記培地Mに植えられた植物Pの根に培養液を触れさせるための栽培ベッド3と、この栽培ベッド3の下方に配された養液タンク4と、この養液タンク4に貯留した培養液を前記栽培ベッド3上に供給する給液機構6とを具備してなる。
前記表面パネル2は、図1乃至図4に示すように、例えば、紫外線の透過を許容するアクリル板により成形された板状のものであり、前記表面パネル2の全域に渡って紫外線の透過を許容するように構成されている。この前記表面パネル2には、前記培地Mに対応した前記開口部21が一定の間隔をあけて複数設けられている。具体的には、後述する前記栽培ベッド3から突出して設けられた培地保持部32に対応する部位に、この培地保持部32が前記表面パネル2を貫通することを許容する形状及び寸法の開口を形成している。さらに、前記表面パネル2の表面には、例えば、図1に示すようなデザイン画が描かれており、植物Pと一体となった美しい装飾の施されたパネルとして、植物Pのみを栽培する場合とは異なった印象を与えることができる。特に、デザイン画に合わせて前記開口部21を設けるようにすれば、一枚の壁面アートとして楽しむことができる。また、植物Pを育てていないときであってもパネルオブジェとして楽しむことができる。
前記栽培ベッド3は、図1乃至図4に示すように、例えば、合成樹脂により成形された板状のものであり、前記表面パネル2と一定距離を離して平行に配されることにより、前記表面パネル2との間に空気の層を形成している。また、これら前記表面パネル2及び前記栽培ベッド3はそれぞれ水平面から一定の角度の傾斜を有して設置されている。前記栽培ベッド3の表面は、植物Pの根に培養液を触れさせるための養液案内面31としており、培養液がその自重を利用して上方から下方へと傾斜に沿って流れ落ちるようになっている。また、前記培地Mを保持するための前記培地保持部32がその表面から突出して設けられている。前記培地保持部32は、前記培地Mを保持するのに好適な形状をなし、本実施形態では略椀状をなしている。また、前記培地保持部32の下端近傍には、養液の流通を許容する複数の孔32aが形成されており、前記培地保持部32内部に養液がたまりすぎないようにしている。前記養液案内面31には、その全領域に渡って光触媒によるコーティング層311が形成されている。ここで光触媒としては、二酸化チタンを用いており、コーティング方法としては、合成樹脂基材表面に、接着強度の増強及び光触媒の効果の持続のためにアクリルシリコン樹脂層を介してスプレーコーティングする方法を用いている。したがって、図4に示すように、前記養液案内面31に設けられた前記コーティング層311上を培養液が流れ落ちるように構成されている。また、この前記栽培ベッド3の上端部は、前記表面パネル2の上端部とパネル接続部材5を介して接続されている。
この前記パネル接続部材5は、図1乃至図3に示すように、例えば比較的剛性のある合成樹脂により側面視U字形に成形されたものであり、その二箇所の端部52に設けられた溝521にそれぞれ前記表面パネル2又は前記栽培ベッド3の上端部を着脱可能に嵌め合わせることができるようにしている。前記表面パネル2及び前記栽培ベッド3が前記パネル接続部材5に嵌め合わされると、それら前記表面パネル2及び前記栽培ベッド3が一定の距離を保って離間されることとなる。さらに、前記パネル接続部材5のうち前記表面パネル2と嵌め合わせる端部52近傍にヒンジ51を設けており、前記表面パネル2を上開きの扉のようにして前記栽培ベッド3から離すことができるようにしている。このため、前記表面パネル2側から前記栽培ベッド3を直接点検したり、手入れすることが可能となる。
前記養液タンク4は、図1乃至図3に示すように、例えば合成樹脂製のもので、底板41及び4つの側板42から成る箱状を成しており、前記栽培ベッド3の養液案内面31下端部から排出された培養液を貯留しておくことができるようにしている。また、この前記養液タンク4は、水耕栽培装置1全体を支持する土台としての役割も果たしている。すなわち、前記底板41及び前側板421により形成される前方隅部43で前記栽培ベッド3の下端部を係止するようにしているとともに、前記前側面の上端部421aに前記表面パネル2の下端部を添設している。
前記給液機構6は、図2及び図3に示すように、前記養液タンク4内の培養液を汲み上げる液体ポンプ61と、この液体ポンプ61により吸引された培養液を前記栽培ベッド3上方に設けられた給液口622まで運ぶ給液管62から構成される。前記液体ポンプ61は、遠心式で水中据付型の自吸式ポンプであり、前記養液タンク4に貯留された培養液を前記栽培ベッド3上に供給する通常のものであるため説明を省略する。前記給液管62は、合成樹脂製のパイプであり、下横架部分を前記養液タンク4の底板41及び後側板422により形成される後方隅部44で係止するとともに、上横架部分621を前記栽培ベッド3の上端部、より具体的には前記パネル接続部材5のU字形状湾曲部53に係止させている。すなわち、この前記給液管62は、前記養液タンク4に対して垂直に立てて設けられ、前記栽培ベッド3及び前記表面パネル2を間接的に支持し得るように配されている。また、前記給液口622として、前記給液管62の上横架部分621に、表面パネル2の巾方向所定ピッチで複数の孔を設けている。
以上の構成において、この水耕栽培装置1の前記コーティング層311に紫外線が照射された場合の作用を説明する。
前記養液タンク4内から前記液体ポンプ61により汲み上げられた培養液は、前記給液口622から前記表面パネル2のコーティング層311上へと流れ出る。この際、前記コーティング層311に紫外線が照射されると、前記コーティング層311の光触媒たる二酸化チタンが紫外線で光励起され、培養液に含まれる水が水酸基の形で前記コーティング層311表面に吸着されて超親水性を呈する。超親水性は、コーティング層311と水との接触角が10度以下になることをいうが、このような超親水性が発揮された状態にあっては、前記コーティング層311に付着した水滴は瞬間的にその表面全体に広がる。そのため、前記栽培ベッド3上に多量の培養液を流通させなくても、複数の前記培地Mに対して培養液を比較的均等に行き渡らせることが可能になる。したがって、前記栽培ベッド3を水平面に対して傾斜させているにもかかわらず、培養液が筋状に流れてしまうことを抑制することができる。
また、前記コーティング層311に紫外線が照射されると、前記コーティング層311上を流れる培養液の水と触媒が反応してOHラジカルを生成し、これが光触媒近傍の物質を酸化するという、正孔による酸化反応が生じる。また、この光触媒が大気中で利用されるため、大気中の酸素と触媒が反応してスーパーオキサイドイオンを生成し、これが光触媒近傍の有機化合物を酸化するという、励起電子が関わる酸化反応も生じる。このような強い酸化作用により、有機物分解効果を発揮する。したがって、前記コーティング層311表面に吸着した培養液中に含まれる有害な微生物等の汚染物質が光触媒作用により分解・除去され、水質浄化をすることが可能になる。
本実施形態にかかる水耕栽培装置1は、以上のような構成であるので、光触媒による超親水性を利用して、前記栽培ベッド3上に多量の培養液を流通させなくても、複数の前記培地Mに対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる。特に、前記栽培ベッド3の全域において光触媒の前記コーティング層311を設けているので、前記給液口622から流入された培養液を前記栽培ベッド3の全域に満遍なく流通させることができる。そのため、栽培ベッド3自体を箱状にする必要がなく、また、栽培ベッド3上に吸着する培養液の量を比較的少量にすることができるため、栽培ベッド3全体を比較的軽量に設計することが可能である。また、そのような超親水性を利用して各前記培地Mまで行き届いた培養液は、前記栽培ベッド3に設けられた前記培地保持部32内に一定量貯留されるため、前記給液口622から流れ出た培養液の全量が直接前記養液タンク4へと排出されることなく、植物Pの根に培養液を触れさせることができる。
さらに、光触媒による有機物分解作用により、培養液中に繁殖する有害な微生物を除去し、培養液を比較的好適な状態に保つことができる。
また、前記栽培ベッド3の下端部を直接前記養液タンク4内に臨ませているので、別途排液管などの排液機構を設ける必要がなくなる。
本実施形態にかかる水耕栽培装置1の変形例としては、以下のものを挙げることができる。すなわち、水耕栽培装置は片面パネル型に限られず、両面パネル型のものや、両面パネル型の端部同士を結合したものであってもよい。このようなものであれば、屋外のみならず屋内におけるインテリア用品として水耕栽培装置自体を間仕切りやオブジェ、小型の置物等として利用することもできる。また、水平面に対する傾斜角度を垂直にすれば、窓際に設置されるブラインドや簾、またはベランダや壁面における腰壁として利用することができる。
次に、本発明の第2実施形態にかかる水耕栽培装置A1を、図5乃至図7を参照して説明する。なお、以下の実施形態において上記実施形態に対応する構成要素には同様の符号「A」を付して示すものとし、具体的な説明を省略する。
この実施形態は、図5乃至図7に示すように、水耕栽培装置A1が例えば卓上等、屋内に設置される錐状体の置物であり、植物Pを栽培しつつインテリア用品としても使用することができるものである。すなわち、この水耕栽培装置A1は、複数の培地Mに対応する開口部A21を有した表面パネルA2と、この表面パネルA2の裏側に配され前記培地Mに植えられた植物Pの根に培養液を触れさせるための栽培ベッドA3と、この栽培ベッドA3の下方に配された養液タンクA4と、この養液タンクA4に貯留した培養液を前記栽培ベッドA3上に供給する給液機構A6とを具備してなる。
前記表面パネルA2は、図5乃至図7に示すように、紫外線の透過を許容するアクリル板により成形された4枚の三角形状の側板A22からなるピラミッド型をなしている。この前記表面パネルA2には、前記培地Mに対応する前記開口部A21が各側板A22につき一箇所に設けられている。
前記栽培ベッドA3は、図5乃至図7に示すように、合成樹脂により成形された板状のものであり、前記表面パネルA2より一回り小さい寸法のピラミッド型をなしており、前記表面パネルA2との間に空気の層を形成している。また、前記栽培ベッドA3の表面は、水平面に対して傾斜した養液案内面A31を有し、培地Mを保持するための培地保持部A32がその表面から突出して設けられている。前記養液案内面A31の一部、具体的にはピラミッドの頂部A33から前記培地保持部A32に至るまでの範囲に、光触媒によるコーティング層A311を有している。また、ピラミッドの頂部A33には、給液管A62を配置するための孔A331を設けている。
前記養液タンクA4は、図5乃至図7に示すように、例えば合成樹脂製のもので、正方形の底板A41及び4つの側板A42から成る箱状を成しており、前記実施形態と形状は異なるものの、その機能等については前述したのと同様である。
前記給液機構A6は、図6及び図7に示すように、液体ポンプA61と給液管A62から構成される。前記液体ポンプA61は、前記養液タンクA4の培養液中、具体的には前記栽培ベッドA3の4つの側板で囲まれた内側空間内に配置されている。前記給液管A62は、合成樹脂製のパイプであり、下端部が前記液体ポンプA61に接続され、上端部には給液口A622が前記栽培ベッドA3のビラミッド頂部A33に設けられた孔A331から突出して配置されている。
本実施形態にかかる水耕栽培装置A1は、以上のような構成であるので、光触媒による超親水性を利用して、前記栽培ベッドA3上に多量の培養液を流通させなくても、複数の前記培地Mに対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる。特に、前記栽培ベッドA3の頂部A33から前記培地保持部A32に渡る領域に光触媒の前記コーティング層A311を設けているので、前記給液口A622から流入された培養液を前記培地保持部A32まで効率的に導くことができる。また、前記養液タンクA4の上方を前記表面パネルA2により覆っているため、前記養液タンクA4から水分が蒸発するのを抑制し、ゴミ等が入ることも防ぐことができる。
次に、本発明の第3実施形態にかかる水耕栽培装置B1を、図8及び図9を参照して説明する。なお、以下の実施形態において上記実施形態に対応する構成要素には同様の符号「B」を付して示すものとし、具体的な説明を省略する。
この実施形態は、図8及び図9に示すように、水耕栽培装置B1が屋内に設置される照明器具を利用したものであり、植物Pを栽培しつつインテリア用品としても使用することができるものである。すなわち、この水耕栽培装置B1は、複数の培地Mに対応する開口部B21を有した表面パネルB2と、この表面パネルB2の裏側に配され前記培地Mに植えられた植物Pの根に培養液を触れさせるための栽培ベッドB3と、この栽培ベッドB3の下方に配された養液タンクB4と、この養液タンクB4に貯留した培養液を前記栽培ベッドB3上に供給する給液機構B6とを具備してなる。
前記表面パネル2は、図8及び図9に示すように、アクリル板により成形された半球状のものであり、内部に空洞を形成している。この前記表面パネルB2には、前記培地Mを保持するための略円形の前記開口部B21が一定の間隔をあけて複数設けられている。また、この前記開口部B21の側縁から球の内部に向かって培地保持部B32が設けられている。
前記栽培ベッドB3は、図9に示すように、例えば、紫外線を透過させるアクリル板により成形されたものであり、前記表面パネルB2より一回り小さい寸法の球状をなしており、前記表面パネルB2との間に空気の層を形成している。前記栽培ベッドB3の球状に傾斜した表面は、植物Pの根に培養液を触れさせるための養液案内面B31としており、その全領域に渡って光触媒によるコーティング層B311が形成されている。
前記養液タンクB4は、図8及び図9に示すように、例えば合成樹脂製のもので、半球状を成しており、前記栽培ベッドB3の養液案内面B31下端部から排出された培養液を貯留しておくことができるようにしている。また、この前記養液タンクB4は、水耕栽培装置B1全体を支持する土台としての役割も果たしている。すなわち、この前記養液タンクB4は、前記栽培ベッドB3の下半部を覆うとともに、上端部に前記表面パネルB2の下端部を添設することにより前記栽培ベッドB3の上半部を覆うようにしている。
前記給液機構B6は、図9に示すように、前記養液タンクB4内の培養液を汲み上げる液体ポンプB61と、この液体ポンプB61により吸引された培養液を前記栽培ベッドB3上方に設けられた給液口B622まで運ぶ給液管B62から構成される。前記給液管B62は、合成樹脂製のパイプであり、下端部を前記液体ポンプB61に接続するとともに、上端部を前記栽培ベッドB3の上端部に添え設けている。また、前記給液口B622として、前記栽培ベッドB3の上方に配された前記給液管B62に、前記表面パネルB2の巾方向所定ピッチで複数の孔を設けている。
本実施形態にかかる水耕栽培装置B1は、以上のような構成であるので、前記栽培ベッドB3の裏側に設けられた電球Lから発生される光が前記栽培ベッドB3の表側、すなわち前記コーティング層B311側まで透過することにより光触媒が作用することとなる。したがって、光触媒による超親水性を利用して、前記栽培ベッドB3上に多量の培養液を流通させなくても、複数の前記培地Mに対して培養液を比較的均等に行き渡らせることができる。
また、光触媒作用により、培養液の浄化のみならず、室内空気中の悪臭成分を分解したり、有害成分の酸化分解が行われるため空気浄化効果も得られる。このような有機物分解が行われるときに発生する二酸化炭素は、前記表面パネルB2に設けられた前記培地保持部B32により前記表面パネルB2の表面側に導出され、植物Pの光合成を促進させる効果も与えることとなる。
さらに、植物Pを栽培していない時は前記開口部B21から光が放出されるようにした照明器具として用いることができ、もちろん植物Pを栽培している時でも前記表面パネルB2が光を透過させるようにしておけば照明器具として用いることができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限られない。
水耕栽培装置の形状は、本実施形態に示したものに限られず、円錐型等の錐状、円柱型等の柱状、その他種々変更可能である。
栽培ベッドに設けられた培地保持部は、本実施形態に示したように外側に突出して設けられたものに限られず、栽培ベッドの養液案内面に対して内側に凹部を設けたものや、養液案内面を階段状にしたものであっても、栽培ベッドの上方から流れ落ちる培養液を途中で受け止めて植物の根に培養液を容易に触れさせることができる。
表面パネルに施されたデザインは、表面パネルを透明な材質で形成すれば、栽培ベッドにデザインを施したものであってもよい。
表面パネルの開口部の形状としては、直線状のものも考えられるが、この場合には開口部の縁部にレールを設け培地の設置位置を調節可能なものとすることができる。
表面パネルは、前記栽培ベッド等と一体に設けられたものであってもよいが、着脱可能に設けられたものであれば、開口部のピッチが異なる種々の表面パネルを栽培する植物に合わせて種々変更することにより、前記栽培ベッドと組み合わせて使用することができる。また、表面パネル及び栽培ベッドを別々にメンテナンスすることもできる。さらに、表面パネルと栽培ベッドとの距離を調節可能なものであれば、植物の生長に合わせて根が培養液に触れるように調節することができる。
表面パネル又は栽培ベッドにおける培地保持部は、培地を表面パネル又は栽培ベッドに対して角度調整可能なものや、培地を固定するものであっても表面パネル又は栽培ベッドに対して垂直に保持するもの、地面に対して垂直に保持するもの、それらの中間態様、いずれであってもよい。
表面パネルの材質は、紫外線透過性のものであっても、非透過性のものであってもよい。紫外線透過性のものであれば、表面パネル全体をそのように構成したもののみならず、表面パネルの一部のみをそのように構成したものや、培地用に設けた開口部から紫外線を透過するものであってもよい。また、紫外線非透過性のものであっても、第3実施形態に示したように、光触媒のコーティング層を設けた栽培ベッドの裏側から光を照射するものであればよい。
養液タンクは、表面パネル等を支持するように設けられたものに限られず、栽培ベッド及び表面パネル支持部材を別途設け、栽培ベッドの下端部に設けられた排液機構たる排液管により培養液を養液タンクへと排出するものであってもよい。このようなものであれば、養液タンクの寸法を比較的小さなものとすることができる。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1、A1、B1…水耕栽培装置
2、A2、B2…表面パネル
21、A21、B21…開口部
3、A3、B3…栽培ベッド
31、A31、B31…養液案内面
311、A311、B311…コーティング層
M…培地
P…植物

Claims (4)

  1. 複数の培地に対応する開口部を有した表面パネルと、この表面パネルの裏側に配され前記培地に植えられた植物の根に培養液を触れさせるための栽培ベッドとを具備してなる水耕栽培装置であって、前記栽培ベッドが、水平面に対して傾斜した養液案内面を有したものであり、前記養液案内面に直接的又は間接的に光触媒によるコーティング層を設けていることを特徴とする水耕栽培装置。
  2. 前記表面パネルが、紫外線の透過を許容するように構成されたものである請求項1記載の水耕栽培装置。
  3. 請求項1又は2記載の水耕栽培装置に使用される栽培ベッドであって、培養液を流すための養液案内面に光触媒によるコーティング層を設けたことを特徴とする栽培ベッド。
  4. 複数の培地に対応する開口部を有した表面パネルと、この表面パネルの裏側に配され前記培地に植えられた植物の根に培養液を触れさせるための栽培ベッドとを具備してなる水耕栽培装置であって、前記栽培ベッドが、培養液を膜状に案内するための養液案内面を有したものであり、前記養液案内面に直接的又は間接的に光触媒によるコーティング層を設けていることを特徴とする水耕栽培装置。
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