JP5213182B2 - 軽量タイルカーペット。 - Google Patents

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Description

この発明は、通気性とクッション性に優れ、軽量化されたタイルカーペットに関する。
近年タイルカーペットは、ロールカーペットに較べ施工のし易さから、オフィスや商業施設等で使用量を急速にのばしている。タイルカーペットは、表皮層とバッキング樹脂を固化したバッキング層とからなり、塩化ビニル樹脂を主体としたバッキング樹脂を表皮層裏面に塗布し、一定の厚さにコントロールしながら、表皮層とバッキング樹脂を固着し、一定寸法に切断して製造されるものが多い。また、タイルカーペットの反り防止や、寸法安定性、強度保持等のために、バッキング樹脂中に、ガラス繊維やポリエステル繊維からなる布帛を挿入させることが多い。しかしながら、これら塩化ビニル樹脂を主体としたタイルカーペットは、使用後廃棄処分において燃焼時に有害ガスが発生することから、埋め立て処分することが多かった。また、塩化ビニル樹脂製タイルカーペットは重く、その重量が4〜6Kg/mもあることから、軽量化をはかり、運搬や施工の取扱い性を改善することが求められていた。
特許文献1において、一次基布と、一次基布の表面に植設されたパイルと、一次基布の裏面に接合された不織ウェブ層とを具備し、該不織ウェブ層を構成する繊維と一次基布を構成する繊維とを絡み合わすと共に、パイル繊維とも絡ませ、強固に接合さしてバッキング樹脂層を省き軽量化を図ったカーペットが開示されている。
また、特許文献2では、カーペット本体の裏面側にガラス繊維を介して中間樹脂層が設けられ、更に、該中間樹脂層の裏面側に不織布層を介して裏地用樹脂層が設けられた軽量タイルカーペットを開示している。
特開2002−275753号公報 特開2000−354536号公報
しかしながら、特許文献1のカーペットでは、軽量化の要求には十分なものであるが、カーペットの基本性能を備えるものではなく(例えば、抜糸、ファズ強度等は基準をクリアーできない。)特許文献2のタイルカーペットでは、不織布層にエチレン又はエチレンー酢酸ビニル共重合体からなる裏地用樹脂層を設けるので、乾燥工程を必要とし、軽量化も不十分で、製造工程が複雑となり原価の高いものとなっていた。
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたもので、通気性とクッション性に優れ、軽量化の図られたタイルカーペットを安価に提供するものである。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、従来からタイルカーペットによく使われている塩化ビニル樹脂を主体としたバッキング樹脂層に替えて、不織布層を採用し、不織布層の下面側表面の繊維を焼成して、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成することにより、軽量で、通気性があり、クッション性にも優れたタイルカーペットが得られることを見出し本発明に到達した。本発明は、以下の手段を提供する。
[1]表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層が積層一体化されたタイルカーペットにおいて、前記不織布層の下面が焼成され、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成していることを特徴とするタイルカーペット。
[2]前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されたカーペット原反が用いられ、前記表皮材層と前記不織布層とが目付500〜900g/m2(乾燥後)の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されている前項1に記載のタイルカーペット。
[3]前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されると共に前記基布の下面にプレコート処理がなされたカーペット原反が用いられ、前記表皮材層と前記不織布層とが熱可塑性樹脂パウダーを加熱溶融することにより形成された目付100〜500g/m2の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されている前項1に記載のタイルカーペット。
[4]表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成することを特徴とするタイルカーペットの製造方法。
[5]表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、指定サイズに裁断し、その後前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成することを特徴とするタイルカーペットの製造方法。
[1]の発明では、表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層が積層一体化されたタイルカーペットにおいて、前記不織布層の下面が焼成され、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成しているので、不織布層の下面側に熱収縮を発現し、タイルカーペットの逆反りを防ぐことができる。また、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成するので、特許文献2のタイルカーペットのように、裏地用樹脂層を設ける必要が無く軽量化を図ることができる。さらに、通常の塩ビ樹脂層からなるタイルカーペットと比べても1/3〜2/3もの軽量化を図ることができる。また、特許文献1のカーペットのように不織布層の下面側になにも加工していない場合と比べ、施工時に床との接着に使用する接着剤の使用量を1/2以下に少なくすることができる。さらに、不織布層であるので通気性があって吸音効果も発揮することができる。(逆反りとは、タイルカーペットのパイル側を上にして水平においた時に端部が水平面よりも上側に反る現象をいい、タイルカーペットの施工時に手間がかかり、好ましくない反りである。)
[2]の発明では、表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されたカーペット原反が用いられ、前記表皮材層と前記不織布層とが目付500〜900g/m2(乾燥後)の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されているので、抜糸強度も十分で、タイルカーペット全体に通気性と接着強度が確保され、軽量化の図られたタイルカーペットとすることができる。
[3]の発明では、表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されると共に前記基布の下面にプレコート処理がなされたカーペット原反が用いられているので、十分な抜糸強度のタイルカーペットとすることができ、前記表皮材層と前記不織布層とが熱可塑性樹脂パウダーを加熱溶融することにより形成された目付100〜500g/m2の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されているので、タイルカーペットに通気性と接着強度と硬さが確保され、軽量化の図られたタイルカーペットとすることができる。このカーペットは、床吹き出し空調用タイルカーペットとして好適である。
[4]の発明では、表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成するので、不織布層の下面側に熱収縮が発現し、タイルカーペットの逆反りを防ぎ、通気性と軽量化の図られたタイルカーペットの製造方法とすることができる。
[5]の発明では、表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、指定サイズに裁断し、その後前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成するので、一枚一枚のタイルカーペットの不織布層の下面側に熱収縮を確実に発現せしめ、タイルカーペットの逆反りを防ぎ、通気性と軽量化の図られたタイルカーペットの製造方法とすることができる。
一般的によく使われている塩化ビニル樹脂製やオレフィン系樹脂製のバッキング樹脂層を有するタイルカーペット1aは、図2に示すように表皮材層2の下側にバッキング樹脂層5を積層したもので、バッキング樹脂層5として、炭酸カルシウムを充填剤に、塩化ビニル樹脂やオレフィン系樹脂と混合したバッキング樹脂層5を形成し、寸法安定性を付与するためにバッキング樹脂層にガラス基布6を挿入して、バッキング樹脂層5と表皮材層2を接着固化し、所定寸法に裁断して作られる。これらの塩化ビニル樹脂製やオレフィン系樹脂製のタイルカーペットは、加工性も施工性も良好で安価であることから多く使われてきた。しかしながら、これらのバッキング層の樹脂や充填材の炭酸カルシウムの重量が重いことから、普通の規格のタイルカーペットでも4〜6Kg/mと重量の重いものとなっており、取扱性や輸送コストの面からも軽量化が求められていた。
本発明によるタイルカーペット1は、図1に示すように表皮材層2の下面側に接着樹脂層4を介して不織布層3が積層一体化されたもので、該不織布層3の下面側の繊維が焼成され、不織布層の下面に通気性のある溶融樹脂被膜3−1を形成している。不織布層3は、例えばニードルパンチ不織布、ウォーターニードル不織布のように1.5〜8.0mmの厚みのある不織布が好ましい。1.5mm未満では、タイルカーペットとして十分な強度、クッション性等が得られなくなるし、8.0mmを超えると、軽量化の目的に沿わないものになり、コスト的にも好ましくない。より好ましくは3.5〜7.0mmの厚みのある不織布がよい。また図1では、寸法安定性を付与するために不織布層3の上面にガラス基布6を積層し接着樹脂層4を介して表皮材層2とガラス基布6と不織布層3が積層一体化している。
図3は、不織布層の下面の繊維が焼成され溶融固着し通気性のある溶融樹脂被膜3−1を形成している様子を示す写真である。図4は、焼成される前の不織布層3の繊維の様子を示しており、両者の比較により、不織布層の表面の繊維が焼成されることによって、繊維が溶融固着し通気性のある溶融樹脂被膜3−1を形成した様子がわかる。不織布層3の表面の繊維が溶融し、繊維同士が固着し、通気性がなくなるまでも溶融しない程度に溶け、通気性のある溶融樹脂被膜3−1を形成している。溶融樹脂被膜3−1において、繊維が溶融固着した部分と繊維の形態を残し通気性のある部分との比率としては80:20〜20:80が好ましい。繊維が溶融固着した部分が80%を超えると、通気性が確保しにくく、またタイルカーペットが固くなってしまい好ましくない。また、20%を下回っても、施工時に接着剤が多く必要となるので好ましくない。より好ましくは60:40〜40:60である。
不織布層3の表面繊維を焼成する方法は、例えば、ガス毛焼き機のように500〜1200℃の炎を直接不織布層3にあて、不織布層の表面の繊維を溶融し、固化してやればよい。炎の当て方が少ないと、繊維の溶融塊が突設し、カーペットの滑り止め加工のようになるので好ましくない。また、不織布層3の表面に留まらず内部まで炎で加熱すると、通気性が確保されなく不織布層内部までが固くなり好ましくない。本発明では、図5、図6に示すように、カーペットの不織布層3の下面側を上にして、上方から炎を不織布層3にあてる方法が、繊維の溶融塊が突設しにくいので好ましい。また、ガス毛焼き機に限らず、遠赤外線ヒーター等で加熱し不織布層の表面の繊維を溶融し、溶融樹脂被膜3−1を形成してもよい。
不織布層3を構成する繊維は、熱可塑性樹脂繊維であれば特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維が例示できる。また、繊度としては、1.5デシテックス以上30デシテックス未満の繊維からなるのが好ましい。1.5デシテックスを下回った繊度では、低周波域の騒音が吸収され難く、クッション性も低下することから好ましくない。また、30デシテックスを上回る繊度では、高周波域の騒音が吸収され難くなり、また溶融しにくいので好ましくない。中でも、不織布層3を構成する繊維の繊度は5〜15dtexの範囲とするのがより好ましい。また、繊度の異なる繊維や、異なる種類の繊維、あるいは融点の異なる繊維を2種以上混合して不織布層3としてもかまわない。
本発明では、表皮材層2の下面側に接着樹脂層4を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層3を積層一体化した後に、前記不織布層3の下面を焼成するのが好ましい。表皮材層2と不織布層3の接着には、例えば、図5に示すように、表皮材層2のパイル側を上面とし、バッキング樹脂エマルジョン7を表皮材層2の下面側に塗布し、不織布層3と重ね、加熱乾燥して通気性のある接着樹脂層4とし、表皮材層2と不織布層3接着一体化した後に、不織布層3を上側に反転し、不織布層3の表面の繊維をガス毛焼き機8で焼成する。繊維の溶融塊が突設することのないように十分に加熱し、通気性を確保しながら、軽量化の図られたタイルカーペットとする。
接着樹脂7としては、一般によく使われている、例えば、SBRラテックス、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等のエマルジョンで炭酸カルシウム等を充填材として含んだものでよく、ロールコーター等で表皮材層2に塗布し、不織布層3と重ね、加圧しながら乾燥機で乾燥する。このとき、接着樹脂の塗布量は500〜900g/m2(乾燥後)が好ましい。塗布量が500g/mを下回る状況では、適度な剛性や、接着強度が得られないので好ましくない。また、900g/m2を超えても硬くなりすぎたり、通気性を確保するのが困難で、カーペット全体の軽量化の目的も達成することができず好ましくない。
また、表皮材層2と不織布層3を積層一体化する別の方法としては、例えば図6に示すように接着樹脂として、熱可塑性樹脂パウダー7−1を不織布層3に散布し、加熱溶融して通気性のある接着樹脂層4とし、表皮材層2を重ねて加圧し、接着一体化し、続いて不織布層3を上に反転し、不織布層3の表面をガス毛焼き機8で溶融し、通気性能と軽量化の図られたタイルカーペットとする。
この場合、表皮材層2は、図1に示すように基布(2−1)の上面にパイル(2−2)が植設されると共に前記基布(2−1)の下面にプレコート(2−3)処理がなされたカーペット原反が用いられるのが好ましい。プレコート処理によって、カーペットとしての抜糸強度が確保される。プレコート用樹脂としては、SBRラテックス、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂等のエマルジョンで炭酸カルシウム等を充填材として含んだものでよく、塗布量としては、150〜700g/m2(乾燥後)でよい。
また、カーペット原反としては、特に限定されるものではく、タフテッドカーペット、織カーペット、編カーペット、電着カーペット、不織布カーペット等を例示できる。また、表皮材層2の素材としては、基布、パイル共に特に限定されるものではなく、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維等の合成繊維、あるいは、麻、綿、羊毛等の天然繊維等の繊維を例示できる。リサイクル性と安全性の観点からは、オレフィン系の繊維からなるのが好ましい。
熱可塑性樹脂パウダー7−1としては、特に限定されるものではないが、粒径75〜1000μmで、散布量が100〜500g/mのポリエチレン樹脂パウダーが好適である。粒径が75μm未満や、粒径が1000μmを超えても適度な通気性を確保できないので好ましくない。また、塗布量が100g/mを下回る状況では、しっかりとした接着樹脂層4を形成するには至らないし、500g/mを超える塗布量では、通気性を確保するのが困難で、カーペット全体の軽量化の目的も達成することはできない。
また、タイルカーペットの寸法安定性を確保するために、図1に示すように不織布層3の上面にガラス繊維やポリエステル繊維からなる織布、組布、不織布等を積層し、接着樹脂層4を介して表皮材層2と不織布層3を一体化してもよい。
また、軽量タイルカーペットを製造する別の方法としては、図6の下側に示すように、ガス毛焼き機8で不織布層3の下面側を焼成し、通気性のある溶融樹脂被膜3−1を形成するのを、不織布層3と接着樹脂層4と表皮材層2を重ねて加圧し、接着一体化した後に、指定寸法に裁断してから、一枚一枚のタイルカーペットの不織布層3をガス毛焼き機8で焼成し溶融樹脂被膜3−1を形成してもよい。こうすることにより、一枚一枚のタイルカーペットの下面側に熱収縮を確実に発現せしめ、逆反りを防ぐタイルカーペットとすることができる。
つぎに本発明の通気性とクッション性に優れ、軽量化したタイルカーペットについて具体的な実施例について説明する。なお、この発明の軽量タイルカーペットは、実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
表皮層2として、タフテッドカーペット表皮層(1/10ゲージ パイル長6/3mmハイローループ ステッチ51/10cm パイル糸3000dtex原着ポリエステル糸 目付700g/m、基布 ポリエステルスパンボンド不織布100g/m、SBRラテックスエマルジョンをロールコーターで200g/m(乾燥重量)塗布しプレコート処理した。)を、不織布層3として、ニードルパンチ不織布A(繊度6.7dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維80%、繊度14dtex、繊維長64mmのポリエステル繊維20%、目付300g/m。)を、接着樹脂層4として、ポリエチレン樹脂パウダー(粒径100μm 散布量が300g/m)を用い、図6の上側に示す加工方法で軽量タイルカーペットを作成した。ガス毛焼き機では800℃の炎を直接不織布層3にあてながら、5m/分のスピードで30秒間不織布層3表面を溶融し、繊維が溶融固着した部分が図3のように6割を占める溶融樹脂被膜を形成せしめた。その後常温に冷却し、50cm角に裁断してタイルカーペットを得た。重量は1.6Kg/mで通常の塩化ビニル性タイルカーペットの半分以下の重量であった。逆反りもなく、通気性も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mで少なかった。
<実施例2>
実施例1において、図6の下側に示す加工方法で軽量タイルカーペットを作成した。即ち、タフテッドカーペット表皮層とニードルパンチ不織布Aとをポリエチレン樹脂パウダーの接着樹脂層4で接着後常温に冷却して50cm角に裁断し、その後実施例1のようにガス毛焼き機では800℃の炎を直接不織布層3にあてながら、6m/分のスピードで25秒間不織布層3表面を溶融し、5割を占める溶融樹脂被膜を形成せしめタイルカーペットを得た。重量は実施例1と同様、1.6Kg/mで通常の塩化ビニル性タイルカーペットの半分以下の重量であった。逆反りもなく(逆反りとは反対方向の反りを発現した。タイルカーペットをパイル側を上にして水平においた時に端部が水平面よりも下側に反り、中央部が上に上がる現象をいい、タイルカーペットとしては好ましい反り。お椀反りともいう。)、通気性能も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mで少なかった。
<実施例3>
実施例1において、接着樹脂層4として、SBRラテックス(充填材として炭酸カルシウム50%含有)650g/m(乾燥重量)塗布した以外は実施例1と同じようにして、タイルカーペットを得た。重量は2Kg/mで軽量化されたタイルカーペットであった。逆反りもなく、通気性も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mで少なかった
<実施例4>
実施例1において、不織布層3として、ニードルパンチ不織布B(繊度4.3dtex、繊維長51mmのポリエステル繊維60%、繊度10dtex、繊維長64mmのポリエステル繊維40%、目付400g/m。)とし、ガス毛焼き機では900℃の炎を直接不織布層3にあてながら、7m/分のスピードで21秒間不織布層3表面を溶融し、繊維が溶融固着した部分が7割を占める溶融樹脂被膜を形成せしめた以外は実施例1と同じようにして、タイルカーペットを得た。重量は1.7Kg/mで軽量化されたタイルカーペットであった。逆反りもなく、通気性も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mでさらに少なくすることができた。
<実施例5>
実施例3において、SBRラテックスエマルジョンを890g/m(乾燥重量)表皮層2に塗布した以外は実施例3と同様にして、タイルカーペットを得た。重量は2.2Kg/mで軽量化されたタイルカーペットであった。逆反りもなく、通気性も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mで少なかった
<実施例6>
実施例1において、ポリエチレン樹脂パウダーを粒径800μm 塗布量を400g/mとした以外は実施例1と同様にして、タイルカーペットを得た。重量は1.7Kg/mで軽量化されたタイルカーペットであった。逆反りもなく、通気性も良好で、施工時の接着剤使用量も60g/mで少なかった
<比較例1>
実施例1において、ガス毛焼き機で不織布層3表面を焼成しなかった以外は実施例1と同じようにして、タイルカーペットを得た。重量は1.6Kg/mで軽量化されたタイルカーペットであったが、逆反りが大きく、施工時の接着剤使用量は120g/mで、非常に多く必要であった。
本発明の一実施形態に係わるタイルカーペットの概略断面図である。 一般的によく使われている塩化ビニル樹脂製やオレフィン系樹脂製のバッキング樹脂層を有するタイルカーペットの概略断面図である。 本発明の不織布層の下面の繊維が焼成され溶融固着し通気性のある溶融樹脂被膜を形成している様子を示す写真である。 焼成される前の不織布層の繊維の様子を示す写真である。 本発明の一実施形態に係わるタイルカーペットの製造工程を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係わるタイルカーペットの製造工程を示す概略図である。
1・・・タイルカーペット
2・・・表皮材層
2−1・・・基布
2−2・・・パイル
2−3・・・プレコート
3・・・不織布層
3−1・・・溶融樹脂被膜
4・・・接着樹脂層
5・・・バッキング樹脂層
6・・・ガラス基布
7・・・接着樹脂
7−1・・・熱可塑性樹脂パウダー
8・・・ガス毛焼き機
本発明は、一般的タイルカーペットにおける塩化ビニル樹脂製やオレフィン系樹脂製のバッキング樹脂層を不織布に置き換え、不織布の下側表面繊維を焼成することによって、通気性のある溶融樹脂被膜をタイルカーペットの下側に形成することにより、軽量で、通気性があり、クッション性にも優れたタイルカーペットが得られることを見出したもので、大幅な軽量化が図れ、タイルカーペットに限らず、バッキング樹脂層を有する自動車用マット等に有効な軽量化技術としても広く利用されうる。

Claims (5)

  1. 表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層が積層一体化されたタイルカーペットにおいて、前記不織布層の下面が焼成され、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成していることを特徴とするタイルカーペット。
  2. 前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されたカーペット原反が用いられ、前記表皮材層と前記不織布層とが目付500〜900g/m2(乾燥後)の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されている請求項1に記載のタイルカーペット。
  3. 前記表皮材層として、基布の上面にパイルが植設されると共に前記基布の下面にプレコート処理がなされたカーペット原反が用いられ、前記表皮材層と前記不織布層とが熱可塑性樹脂パウダーを加熱溶融することにより形成された目付100〜500g/m2の通気性接着樹脂層を介して接着一体化されている請求項1に記載のタイルカーペット。
  4. 表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成することを特徴とするタイルカーペットの製造方法。
  5. 表皮材層の下面側に接着樹脂層を介して熱可塑性樹脂繊維からなる不織布層を積層一体化した後に、指定サイズに裁断し、その後前記不織布層の下面を焼成し、不織布層の下面表面に通気性のある溶融樹脂被膜を形成することを特徴とするタイルカーペットの製造方法。
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