以下、本発明の一実施の形態の構成を図1ないし図13を参照して説明する。
図13において、11はいわゆるキャニスタ型の電気掃除機を示し、この電気掃除機11は、管部12と、この管部12が着脱可能に接続される掃除機本体13とを有している。
管部12は、掃除機本体13に接続される基端側に対して先端側が前方へ屈曲した接続管部15と、この接続管部15の先端側に連通する可撓性を有するホース体16と、このホース体16の先端側に設けられた手元操作部17と、この手元操作部17の先端側に着脱可能に接続される延長管18と、この延長管18の先端側に着脱可能に接続される吸込口体としての床ブラシ19とを備えている。
手元操作部17には、把持部21がホース体16側へと突出し、この把持部21には、操作用の設定ボタン22が複数設けられている。
また、掃除機本体13は、図11ないし図13に示すように、本体ケース25を備え、この本体ケース25の内部には、隔壁26が設けられ、この隔壁26の後側に、電動送風機27(図6)を収容する図示しない電動送風機室、および、電源コード31を出し入れ可能に巻回した図示しないコードリールを収容するコードリール室がそれぞれ区画されているとともに、隔壁26の前側に、電動送風機27の吸込側に連通する本体集塵室35が区画され、この本体集塵室35に、集塵装置としての集塵カップ36が着脱可能に配置されている。
本体ケース25は、例えば合成樹脂などにより形成され、上側が開口した下ケース41と、この下ケース41の上側後部である電動送風機室およびコードリール室を覆う上ケース42と、この上ケース42あるいは下ケース41に対して上下方向に回動可能に軸支され本体集塵室35を開閉可能とする本体蓋43とを備えている。そして、下ケース41の両側方には、掃除機本体13の走行用の大径の走行輪44(一方のみ図示)が回転自在に軸支されている。
上ケース42は、後部に、電動送風機室の下流側に連通する複数の排気口46と、電源コード31を本体ケース25の外部に導出するための図示しないコード導出口とがそれぞれ開口形成されている。
本体蓋43は、後端側が回動可能に軸支されている。また、この本体蓋43には、接続管部15が接続される本体吸込口48を備えた回転部49が周方向に回転可能に設けられている。さらに、本体吸込口48は、前方上側に向けて開口形成されている。
電動送風機27は、電源コード31を介して電源から給電されることにより、設定ボタン22で設定された所定の動作モードで動作して管部12を介して空気とともに塵埃を吸い込むものである。そして、この電動送風機27は、前側を吸込側、後側を排気側として電動送風機室内に配置され、本体ケース25全体として後側に偏って位置している。
そして、集塵カップ36は、図7ないし図10および図12に示すように、塵埃分離本体部としての塵埃分離ユニット51と、集塵部ユニット52とを備えている。
図7ないし図9に示すように、塵埃分離ユニット51は、塵埃分離部54と、この塵埃分離部54の後部に一体に設けられたフィルタ取付部55とを有している。
塵埃分離部54は、吸込管部としての角筒状の案内風路管57が、左右方向の略中央部に上向きに形成され、この案内風路管57の一側に略円筒状の分離部としての分離室部58が形成され、この分離室部58の上側で案内風路管57の前方に集塵部ユニット52の上流側に連通する導風管部59が形成され、案内風路管57の他側に集塵部ユニット52の上流側に連通する連通管部60が形成され、かつ、案内風路管57の下方に接続風路部61が形成されている。
案内風路管57は、塵埃分離ユニット51を本体ケース25の本体集塵室35に装着した状態で本体吸込口48(図13)の下流側に気密に接続されて塵埃を空気とともに吸い込む吸込接続口64を上端部に備え、かつ、下端部が分離室部58の上部後側に、この分離室部58の内周面に沿って空気を導くように接線方向に沿って連通している。そして、吸込接続口64には、第1開閉部材としての接続口開閉弁65(図6)が取り付けられている。
分離室部58は、空気を旋回させることで慣性を用いて空気から塵埃を分離する、いわゆるサイクロン分離部であり、左右幅方向に沿って軸方向を有しており、中心軸位置に接続風路部61に連通する円形状の開口66が中央部に形成され、この開口66に、旋回流の中心となる例えば五角錐形状の塵埃分離手段67が取り付けられている。また、この分離室部58の開口66の周囲には、接続風路部61に連通する複数の延命用開口68が形成され、これら延命用開口68には、それぞれメッシュフィルタ69が取り付けられている。さらに、分離室部58の周壁部の下部には、連通開口部としての塵埃戻し開口71が開口形成され、この塵埃戻し開口71には上流側と下流側との圧力差により開閉する第2開閉部材としての開口開閉弁72が取り付けられているとともに、この塵埃戻し開口71は、塵埃分離部54と一体的に形成された連通風路73と連通している。また、この分離室部58の周壁部の上部前側には、導風管部59の上流側に連通する図示しない導入開口が形成されている。そして、この分離室部58は、蓋76により開閉可能となっている。
塵埃分離手段67は、分離室部58内で周囲に沿って空気を旋回させることで塵埃を遠心分離するための部分であり、開口66に連通する連通開口78を外周面に複数備え、これら連通開口78を覆ってネットフィルタ79が設けられている。
連通風路73は、分離室部58の後部下側からフィルタ取付部55の下部に亘って前後方向に略水平状に形成され、このフィルタ取付部55内に連通している。
導風管部59は、水平方向に沿って形成され、分離室部58と反対側の端部に、集塵部ユニット52の上流側に気密に接続される導風開口81が形成されている。
連通管部60は、塵埃分離部54の側部に集塵部ユニット52の下流側に連通する側部開口83が開口形成されているとともに、本体集塵室35の底部に位置し隔壁26側に連通する接続開口84に気密に接続される下部開口85が開口形成され、この下部開口85を覆って内部に塵埃捕集手段としての微細塵フィルタ86が配置されている。この微細塵フィルタ86は、前後方向に沿って山部および谷部が左右幅方向に交互に形成されたプリーツ状のフィルタである。また、接続開口84の下部には、上流側と下流側との圧力差によって開閉する第3開閉部材としてのフラップ状の接続開口開閉弁87が取り付けられている。
接続風路部61は、前後方向に沿って形成され、フィルタ取付部55へと連通している。
また、フィルタ取付部55は、前端を形成する正面視略半円形状の区画壁としての前壁部88と、この前壁部88の外周縁部から後方へと突出した突出部89とを有し、後端部が開口されて隔壁26に対向しており、内部にフィルタ装置としてのプリーツフィルタ体90が着脱可能となっている。
前壁部88は、塵埃分離部54と一体的に形成されており、連通管部60の下流側と連通する第1接続開口92と接続風路部61の下流側と連通する第2接続開口93とが隔壁部94を介して互いに隣接して下側寄りの位置に開口形成されている。また、この前壁部88には、第1接続開口92および第2接続開口93の一部を開閉するための第4開閉部材としての接続開閉弁95が回動可能に取り付けられている。
この接続開閉弁95は、前壁部88の前側に位置する駆動部97と、この駆動部97と一体的で前壁部88の後部に位置する弁本体98とを備えている。
駆動部97は、中心角が約90°程度の扇形状に形成されており、前壁部88に対して左右90°程度回動可能となるように軸部97aで軸支されている。この軸部97aは、接続口開閉弁65(図6)の回動軸と連結され、各弁65,95の開閉が連動するように構成されている。さらに、この駆動部97の円弧状の周縁部近傍の一部には、ギヤ歯部97bが形成されている。
弁本体98は、接続開口92,93を開閉する板体であり、駆動部97の回動に伴って前壁部88の背面側を摺動して回動するように構成されている。また、この弁本体98は、弁部98aと、この弁部98aに対して軸部97aと反対側に位置する長手状の弁開閉部98bとを備えている。また、弁部98aには、正面視で略三角形状の穴部98cが開口形成されている。この穴部98cは、弁本体98が接続開口92,93の後部の位置まで回動した状態で、第2接続開口93の一部を開口させるものである。
突出部89は、水平方向に沿って形成されフィルタ取付部55の上部を区画する上部突出部89aと、この上部突出部89aの下部に連続し、フィルタ取付部55の底部側を形成する略円弧状の下部突出部89bとを有している。
上部突出部89aには、左右方向に長手状でかつ上方に向けて突出する上部突出部99が形成され、この上部突出部99には、プリーツフィルタ体90の上部でかつ上流すなわち前面側に位置して、外気を導入するための流入口としての外気導入口100が開口形成されている。
一方、下部突出部89bの一側には、連通風路73に連通する廃棄口103が一側に形成されている。なお、以下、外気とは、集塵カップ36の外部に位置する空気をいい、必ずしも掃除機本体13の外部の空気をいうものではなく、電動送風機27の排気風なども含むものとする。
外気導入口100は、外気とフィルタ取付部55内とを連通可能なもので、プリーツフィルタ体90の上方に位置し、左右方向に複数の図示しない小型導入口に区画されている。また、この外気導入口100には、全体を覆って開閉部材としての流入口開閉手段すなわち第5開閉部材である開閉弁105が取り付けられている。
小型導入口は、外側(上流側)である上側からフィルタ取付部55内(下流側)である下側へ向かって、徐々に開口面積が小さくなるように、換言すれば風路面積が絞られるように形成されている。
開閉弁105は、横長に形成され、ヒンジ部105aを介してフィルタ取付部55の上側に前後方向に回動可能に軸支されている。また、この開閉弁105は、接続開閉弁95の弁部98aによる接続開口92,93の開閉に連動して、外気導入口100を開閉するように構成されている。さらに、この開閉弁105の下部には、図示しないリブが突出して設けられており、接続開閉弁95の弁部98aが接続開口92,93側へと移動した状態で、接続開閉弁95の弁開閉部98bの先端側がリブに下側から当接することにより、開閉弁105が付勢に抗して上方へと押し上げられ、外気導入口100を開くように構成されている。
廃棄口103は、プリーツフィルタ体90の下側の側方に配置されている。
また、プリーツフィルタ体90は、図1ないし図5に示すように、捕集手段としてのフィルタであるプリーツフィルタ106がフィルタ取付部55に取り付け可能な保持部としてのフィルタ枠部107に保持されて構成されている。
プリーツフィルタ106は、下流側から上流側へと突出する山部108aと上流側から下流側へと窪む谷部108bとが複数交互に形成されたプリーツ形状であるプリーツ部108により表面積を確保した細塵捕集用の表面集塵フィルタであり、プリーツフィルタ体90をフィルタ取付部55に取り付けた状態で第1接続開口92および第2接続開口93(図8)の一部を覆い、かつ、プリーツ部108が上下方向に沿うように配置されている。また、プリーツフィルタ106は、上部全体の前端部が外気導入口100の下方に対向するように配置されている。換言すれば、プリーツフィルタ106のプリーツ部108は、外気導入口100からの外気の導入方向に沿うように形成されている。したがって、廃棄口103は、外気導入口100から吸い込んだ外気Aのプリーツフィルタ106のプリーツ部108に沿った下流側に位置している。
ここで、プリーツフィルタ106は、上流側から下流側へと、例えば耐水性などを有する複数の濾材を有し、表面集塵が可能となっている。すなわち、このプリーツフィルタ106は、プリーツ部108の上流側の表面に塵埃を付着させて捕集するように構成されている。
プリーツ部108の山部108a,108a間(谷部108b,108b間)の間隔dは、全体に亘って略等しく設定されている。
また、フィルタ枠部107は、図1ないし図3に示すように、透光性を有する合成樹脂などの部材により形成された保持部本体である枠部本体111と、この枠部本体111の周縁部に取り付けられフィルタ取付部55との隙間を閉塞するシール部材であるパッキン112(図4および図5)とを備えている。
枠部本体111は、プリーツフィルタ106が一体的に固定される正面視で四角形状の開口114が中央部に形成され、この開口114の周囲に、プリーツフィルタ106の周囲を保持してこのプリーツフィルタ106のプリーツ部108のプリーツ形状を保持する保形部115が一体に形成され、開口114の下側に、上流側すなわち前方に向けて下方へと傾斜する傾斜面部116が一体に形成され、かつ、開口114の下側の一側に、幅方向の中心側に向けて下方へと傾斜する傾斜板117が一体に形成されている。したがって、これら保形部115、傾斜面部116および傾斜板117は、それぞれ透光性を有している。
保形部115は、プリーツフィルタ106の各山部108aの上端を閉塞するように形成された上側保形部115aと、プリーツフィルタ106の各山部108aの下端を閉塞するように形成された下側保形部115bと、プリーツフィルタ106の両側を保持する側部保形部115c,115cと、プリーツフィルタ106の各谷部108bの下流部を上端から下端に亘って保持する補強部115dとを備えている。したがって、これら上側保形部115a、下側保形部115b、側部保形部115cおよび補強部115dは、それぞれ透光性を有している。
上側保形部115aは、開口114の上縁部から前方へと略水平状に突出し、前端側へと徐々に幅狭となる平面視略三角形状に形成されている。また、この上側保形部115aの外側面には、プリーツフィルタ106の各山部108aの上端側の下流側の面が接着剤などにより貼着されている。
下側保形部115bは、上側保形部115aと同様に、開口114の下縁部から前方へと略水平状に突出し、前端側へと徐々に幅狭となる平面視三角形状に形成され、外側面に、プリーツフィルタ106の各山部108aの下端側の下流側の面が接着剤などにより貼着されている。
したがって、プリーツフィルタ106は、谷部108bの上流側の上下端がそれぞれ開放されている。
また、各側部保形部115cは、開口114の各側部の上端から下端に亘って略直線状に連続してリブ状に形成されており、開口114の上流側である前側へと突出している。
補強部115dは、図2、図4および図5に示すように、開口114の上縁部から下端部(傾斜面部116の上部)に亘って、下流側である後方へと突出して上下方向に連続してリブ状に形成されおり、後端側へと徐々に幅狭となる平面視略三角形状となっている。また、これら補強部115dの前側の両側部には、プリーツフィルタ106の各谷部108bが両側から貼り付けられている。したがって、プリーツフィルタ106は、各谷部108bにおいて、濾材が連続しないように形成されており、これら離間された濾材が補強部115dにより互いに連結されている。換言すれば、各補強部115dは、プリーツフィルタ106の下流側に突出する稜線を補強するように形成されている。すなわち、各補強部115dは、各谷部108bの後部(下流端部)を閉塞するように形成されている。
また、傾斜面部116は、プリーツフィルタ106の上流側から除去された塵埃を前側下方へと導くためのもので、プリーツフィルタ106の下側に対向して形成されている。
パッキン112は、例えばゴム、あるいはエラストマなどの弾性を有する合成樹脂などの部材により環状に形成され、枠部本体111の周囲に形成された嵌着溝部118に嵌着されている。
また、集塵部ユニット52は、図10に示すように、塵埃を内部に収容する本体部121と、上端側が本体部121の上端側に回動可能に軸支された集塵部蓋体としてのユニット蓋部122とを有し、これら本体部121とユニット蓋部122との間に集塵部としての集塵室123を区画している。そして、この集塵部ユニット52は、図示しない爪部を介して塵埃分離ユニット51に固定可能であるとともに、この爪部の係合を図示しない取外機構により解除することで、塵埃分離ユニット51(図7)から取り外しできるように構成されている。
本体部121は、合成樹脂などにより気密に形成されている。
ユニット蓋部122は、枠状の蓋部本体124と、この蓋部本体124に区画形成された通気口125および蓋部開口126と、通気口125に取り付けられたネットフィルタ127とを備えている。そして、このユニット蓋部122は、集塵室123を開閉可能に構成されている。
蓋部開口126は、集塵部ユニット52を塵埃分離ユニット51に取り付けた状態で導風開口81に気密に接続される開口である。
集塵室123は、例えば綿ごみなどの比較的大きい塵埃が収容される部分であり、導風管部59の側方から下方へと伸びるように上下方向に長手状に形成されている。
そして、図11に示すように、隔壁26は、本体集塵室35側に位置する壁状の前部インデューサである隔壁本体128と、この隔壁本体128の後部に一体的に取り付けられた風路構成部としての後部インデューサである図示しない隔壁風路とを有している。
隔壁本体128は、隔壁風路側へと連続する複数の通気孔131が格子状に形成されている。また、この隔壁本体128には、左右幅方向に沿って長手状の露出孔132が形成されており、この露出孔132から、除塵手段としての塵落とし部133の前側の一部が露出している。
塵落とし部133は、左右幅方向に沿って配置された図示しないガイド部に支持された除塵手段本体である図示しない塵落とし部本体と、この塵落とし部本体に左右方向に沿って回動可能に軸支された除塵体である塵落とし体134とを備えている。そして、塵落とし部本体が、図示しない駆動機構によりガイド部に沿ってガイドされながら左右幅方向に往復摺動することで、塵落とし体134がプリーツフィルタ106のプリーツ部108の補強部115dを順次乗り越えつつこのプリーツフィルタ106を弾くことで、このプリーツフィルタ106に振動を与え、このプリーツフィルタ106に捕集した微細塵DU(図5)を除去することが可能となっている。
ここで、駆動機構は、電動送風機27の駆動を制御する制御手段である制御回路からの信号により正転・反転駆動される駆動源である電動機すなわちモータ、このモータの回転軸に接続された複数のギヤ、および、これらギヤに歯合して連動する複数のギヤ列などを備えている。
この駆動機構は、一のギヤ列が接続開閉弁95の駆動部97のギヤ歯部97bに歯合され、他のギヤ列が塵落とし部本体に歯合されて、モータの回転に伴い接続開閉弁95の弁部98aが接続開口92,93を開閉するとともに、塵落とし部本体が塵落とし体134とともにガイド部に沿って摺動するように構成されている。
また、隔壁風路は、本体集塵室35側と電動送風機27の吸込側とを連通接続する第1風路部135と、この第1風路部135に対して分岐され上記接続開口84と連通する第2風路部136とを備えており、第1風路部135の上流端である前端を開閉可能な第6開閉部材としての前部開閉弁137と、第2風路部136を第1風路部135に対して開閉可能な第7開閉部材としての下部開閉弁144とが取り付けられている。
前部開閉弁137と下部開閉弁144とは、上記駆動機構の機構部のギヤ列のさらに他の一部によって互いに連動して回動され、前部開閉弁137と下部開閉弁144との一方が開いた状態で他方が閉じるように構成されている。このため、接続開閉弁95、前部開閉弁137および下部開閉弁144が、駆動機構のモータの回動に連動して開閉されることにより、通常の掃除に用いる、すなわち第1モードである掃除モード用の第1風路としての主風路W1と、少なくとも掃除の終了時にプリーツフィルタ体90のプリーツフィルタ106を空気洗浄するための、すなわち第2モードであるエア洗浄モード用の第2風路としての副風路W2とが切り換えられる。
具体的に、主風路W1には、図6(a)に示すように、接続開閉弁95によって接続開口92,93が開かれた状態となり、この接続開閉弁95に連動して接続口開閉弁65が吸込接続口64を開いた状態となり、前部開閉弁137によって第1風路部135の上流端である前端が開口した状態となり、下部開閉弁144によって第2風路部136が第1風路部135に対して遮断された状態となり、開閉弁105によって外気導入口100が閉塞された状態となり、かつ、電動送風機27の負圧によって、開口開閉弁72および接続開口開閉弁87により塵埃戻し開口71および接続開口84がそれぞれ閉塞された状態となることで、本体吸込口48から、吸込接続口64を介して案内風路管57、分離室部58、導風管部59、集塵室123、連通管部60、第1接続開口92、プリーツフィルタ106、通気孔131、第1風路部135を介して電動送風機27へと吸い込まれる第1主風路W1aと、この第1主風路W1aから分離室部58にて延命用開口68および連通開口78(開口66)へと分岐され、接続風路部61および第2接続開口93を介してプリーツフィルタ106にて第1主風路W1aと合流する第2主風路W1bとが構成される。
また、副風路W2には、図6(b)に示すように、接続開閉弁95によって第1接続開口92および第2接続開口93の一部が閉塞された状態となり、前部開閉弁137によって第1風路部135の前端が閉塞された状態となり、下部開閉弁144が開かれて第2風路部136が第1風路部135に連通した状態となり、開閉弁105によって外気導入口100が開かれた状態となり、かつ、電動送風機27の負圧によって開口開閉弁72および接続開口開閉弁87により塵埃戻し開口71および接続開口84がそれぞれ開かれた状態となることで、外気導入口100を介して、連通風路73、分離室部58、導風管部59、集塵室123、下部開口85、接続開口84、第2風路部136および第1風路部135を介して電動送風機27へと吸い込まれる第1副風路W2aと、この第1副風路W2aからフィルタ取付部55の位置で第2接続開口93へと分岐され、接続風路部61、開口66(連通開口78)および延命用開口68へと分岐されて分離室部58内にて第1副風路W2aと合流する第2副風路W2bとが構成される。
したがって、主風路W1と副風路W2とは、フィルタ取付部55、分離室部58、導風管部59および集塵室123が共通するように設けられており、この共通部分の一部であるフィルタ取付部55に、プリーツフィルタ106が位置している。また、外気導入口100が副風路W2の吸気口となっている。
そして、接続口開閉弁65、開口開閉弁72、接続開口開閉弁87、接続開閉弁95、開閉弁105、前部開閉弁137、下部開閉弁144、および駆動機構などにより、主風路W1と副風路W2とを選択的に電動送風機27の吸込側に連通させるように切り換えるための切換部145が構成されている。
また、電動送風機27の駆動を制御する制御回路は、電動送風機27の駆動により、掃除時であるかどうか(電動送風機27の起動時であるかどうか)、および、掃除終了動作がなされたかどうか(設定ボタン22の切ボタンが操作されたかどうか)を検出する掃除動作検出手段の機能を有し、掃除時を検出したときには、切換部145を介して主風路W1を電動送風機27の吸込側に連通させ、設定ボタン22の切ボタンが操作されるなど掃除の終了を検出したときには、切換部145を介して副風路W2を電動送風機27の吸込側に連通させるように切り換える。
なお、図6は、便宜上、各弁65,72,87,95,105,137,144の開閉動作を模式的に示しているものであり、必ずしも実際の各弁65,72,87,95,105,137,144の回動や摺動などの動作を示しているものではない。
次に、上記一実施の形態の動作を説明する。
まず、本体ケース25の本体蓋43を開けて本体集塵室35に集塵カップ36を装着する。
このとき、本体集塵室35に、まず塵埃分離ユニット51を装着することで、下部開口85が接続開口84と気密に接続され、接続開閉弁95の駆動部97のギヤ歯部97bが駆動機構のギヤに歯合するとともに、フィルタ取付部55のプリーツフィルタ体90が、隔壁26の通気孔131および塵落とし体134に対向する。
次いで、この塵埃分離ユニット51を装着した本体集塵室35に集塵部ユニット52を装着することで、集塵部ユニット52が塵埃分離ユニット51に係止され、集塵部ユニット52の通気口125および蓋部開口126と塵埃分離ユニット51の導風開口81および側部開口83とが気密に接続される。
そして、本体蓋43を閉じることで、集塵カップ36の吸込接続口64と本体蓋43の本体吸込口48とが気密に接続される。
この状態で、本体吸込口48にホース体16(接続管部15)、延長管18および床ブラシ19を順次連通接続するとともに、本体ケース25から電源コード31を引き出して壁面などのコンセントに接続し、作業者が把持部21を把持して所定の設定ボタン22を操作すると、制御回路が駆動機構のモータを所定方向に回転させる。
すると、下部開閉弁144が閉じて第2風路部136を第1風路部135に対して遮断し、かつ、前部開閉弁137が回動して第1風路部135の前端を開き、接続開閉弁95が回動して接続開口92,93が開口し、かつ、接続口開閉弁65が回動して吸込接続口64が開口する。また、電動送風機27の負圧によって、開口開閉弁72および接続開口開閉弁87が塵埃戻し開口71および接続開口84をそれぞれ閉塞する。このとき、開閉弁105は外気導入口100を閉塞した状態となっている。
この結果、図6(a)に示すように、主風路W1が電動送風機27の吸込側に連通接続され、副風路W2が電動送風機27の吸込側に対して遮断される。
このように主風路W1が電動送風機27の吸込側に接続されると、制御回路はモータの回動を停止させ、電動送風機27を駆動させる。
そして、作業者は、床ブラシ19を床面上で前後方向に走行させ、電動送風機27の負圧の作用により、床ブラシ19の先端側から床面上の塵埃を空気とともに吸い込む。
この吸い込まれた空気は吸込風となり、床ブラシ19から延長管18、ホース体16および本体吸込口48を経由して、集塵カップ36の吸込接続口64へと吸い込まれる。
この後、空気は、塵埃とともに分離室部58内へと吸い込まれ、この分離室部58内にて、塵埃分離手段67の外周面との間を旋回することで、比較的大きい塵埃である粗塵が遠心分離されて第1主風路W1a側へと、すなわち、導風管部59から導風開口81および集塵部ユニット52の蓋部開口126を介して集塵室123内へと空気とともに吸い込まれる。
また、細塵は、ネットフィルタ79を吸込風が通過する際に一部が捕集される。この吸込風は、第2主風路W1b側へと、すなわち開口66および延命用開口68から接続風路部61へと流入し、第2接続開口93を介してプリーツフィルタ体90の上流側へと吸込風とともに通過する。
そして、前記粗塵は、集塵室123に収容され、この集塵室123において、吸込風が通気口125から側部開口83へと通過する際に圧縮される。この通過した吸込風は、第1接続開口92を介してプリーツフィルタ体90の上流側へと通過する。
この後、吸込風は、プリーツフィルタ体90のプリーツフィルタ106を通過して、このプリーツフィルタ106の各プリーツ部108により、含まれる微細塵DUがプリーツフィルタ106の表面に付着するように捕集される。
そして、吸込風は、隔壁26の通気孔131を通過して電動送風機27の吸込側に吸い込まれ、この電動送風機27を通過して排気風となり、本体ケース25の排気口46から外気へと排出される。
掃除が終了すると、作業者が所定の設定ボタン22を操作して、電動送風機27の停止信号を制御回路に出力する。
このとき、停止信号を受信した制御回路は、駆動機構のモータを、掃除の開始時と反対方向へと回動させる。
すると、モータの回動により、塵落とし部133が左右幅方向に往復動作し、塵落とし体134がプリーツ部108に対して交差する方向にプリーツフィルタ106を順次弾くことで、プリーツフィルタ106に捕集した微細塵DUをプリーツフィルタ106から剥がすとともに、下部開閉弁144が開いて第2風路部136を第1風路部135に連通させ、前部開閉弁137が第1風路部135の前端を閉塞し、接続開閉弁95が回動して、第1接続開口92および第2接続開口93の一部を閉塞し、かつ、接続口開閉弁65が吸込接続口64を閉塞する。また、電動送風機27の負圧によって、開口開閉弁72および接続開口開閉弁87が塵埃戻し開口71および接続開口84をそれぞれ開く。さらに、開閉弁105が外気導入口100を開く。
この結果、図6(b)に示すように、副風路W2が電動送風機27の吸込側に連通接続され、主風路W1が電動送風機27の吸込側に対して遮断されることで、外気導入口100の各小型導入口からは、フィルタ取付部55内に外気Aが導入されて吸込風となり、この吸込風の一部が、絞られて流速を速められつつプリーツフィルタ106のプリーツ部108の上流側面に沿って流れるように上側から下側へと吹き付けられ、塵落とし部133によりプリーツフィルタ106から剥がされた微細塵DUが突出部89の廃棄口103へと運ばれる。また、吸込風の残りは、穴部98cへと分岐されて流れる。
この後、廃棄口103へと吸い込まれた吸込風は、連通風路73を介して塵埃戻し開口71を通過して分離室部58へと流入する。また、穴部98cへと吸い込まれた吸込風は、接続風路部61を介してフィルタ69,79を逆方向に通過(逆洗)して分離室部58へと流入する際に、これらフィルタ69,79に付着した塵埃を剥がす。
分離室部58へと流入した吸込風は、合流して塵埃分離手段67の周囲を旋回しつつ導風管部59へと吸い込まれ、集塵室123から通気口125、側部開口83および下部開口85を経由して、それぞれ集塵室123に捕集された綿ごみなどの粗塵、ネットフィルタ127および連通管部60の微細塵フィルタ86によって塵埃が捕集された後、接続開口84を介して第2風路部136および第1風路部135を経由し、電動送風機27の吸込側へと吸い込まれる。
そして、駆動機構の動作開始から一定時間が経過すると、制御回路は、駆動機構とともに電動送風機27を停止させる。
集塵部ユニット52に所定量以上の塵埃が溜まった場合には、本体ケース25の本体蓋43を開き、本体集塵室35から集塵部ユニット52を取り外し、ごみ箱などの上方でユニット蓋部122を開くことで、集塵室123内に捕集された塵埃を廃棄する。
また、塵埃分離ユニット51の各種フィルタが目詰まりした場合には、この塵埃分離ユニット51も本体集塵室35から取り外して適宜掃除する。
特に、プリーツフィルタ体90は、図5に示すように、その表面に微細塵DUが付着することで、補強部115dの上流側(前側)がこの微細塵DUにより覆われる。このため、プリーツフィルタ体90をフィルタ取付部55から取り外し、例えば光にかざして目視すると、微細塵DUによって光が遮られることによりこれら微細塵DUに覆われた補強部115dが影となるので、作業者は微細塵DUが多く付着している部分を容易に目視確認可能となるから、この微細塵DUが多く付着している部分を重点的に掃除してプリーツフィルタ106の目詰まりを解消する。
そして、取り外しのときと逆の手順により、塵埃分離ユニット51と集塵部ユニット52とを順次本体集塵室35へと再度取り付ける。
上述したように、上記一実施の形態によれば、プリーツ部108の形状を保持する保形部115を、透光性を有するように形成することで、保形部115を介してプリーツ部108の特に谷部108b内に効率よく外光を取り込むことができ、プリーツ部108を隅々まで目視しやすくなる。
このため、プリーツフィルタ体90を光にかざしたりすることで、谷部108b内に付着した塵埃を作業者が目視により容易に確認でき、この谷部108bに塵埃が付着している場合には、確実に掃除できる。
また、プリーツ部108の下流側に突出する稜線である各谷部108bの下流側を補強する補強部115dを、透光性を有するように形成することで、最も幅が狭いことで最も目視しにくい谷部108bの下流側に効率よく光を入り込ませることができ、付着した塵埃などをより効率よく目視できるとともに、最も塵埃を除去しにくい谷部108bの下流側を補強部115dとすることで、この谷部108bの下流側の部分で塵埃を捕集しないようにできるので、谷部108bに付着した塵埃を除去しやすくなる。
しかも、プリーツフィルタ106のプリーツ部108の谷部108bに付着した塵埃を除去するために谷部108bにブラシなどの掃除体を挿入し上下方向に沿って動かした際に、このブラシの先端部が補強部115dに接触するので、例えばブラシの先端部をプリーツフィルタ106の濾材に直接接触させる場合と比較して、プリーツフィルタ106を傷めにくくできる。このため、より腰が強いブラシ、あるいはより硬質の清掃体を谷部108bに挿入して付着した塵埃を除去することも可能となるので、塵埃の除去効率が向上する。
さらに、プリーツ部108に光が入り込みやすくすることで、プリーツ部108の間隔dを小さくしてプリーツフィルタ106の表面積をより増加させて集塵効率を向上させつつ、谷部108bに付着した塵埃を確実に除去できる。
そして、プリーツフィルタ106のプリーツ部108を上下方向に沿って略直線状に形成しているため、上側保形部115aを介してプリーツ部108の谷部108bへと光が入り込みやすくなる。特に、床面の上に掃除機本体13を載置するキャニスタ型の電気掃除機11においては、作業者が上側からプリーツフィルタ106を目視するため、上側からプリーツ部108の谷部108bへと光を入りやすくすることで、作業者がプリーツ部108の谷部108b内を容易に目視でき、使い勝手が良好になる。
なお、上記一実施の形態において、通常の掃除用の主風路W1とプリーツフィルタ106を空気洗浄するための副風路W2とを切り換える構成としたが、少なくともプリーツフィルタ106を上流側から下流側へと通過して塵埃を捕集する主風路W1があれば、副風路を有さない構成でもよい。
また、集塵装置は、上記構成に限定されるものではなく、電動送風機27の駆動により吸い込んだ空気を、プリーツフィルタ106を通過させることで塵埃を捕集する構成などとしてもよい。
そして、電気掃除機11としては、キャニスタ型に限らず、アップライト型、ハンディ型、あるいは自律走行型などでも対応できる。