JP5206609B2 - ネットワークスイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、VLAN番号に基づいて、複数の外部装置を仮想的なグループ分けを行うネットワークスイッチに関し、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うネットワークスイッチに関するものである。
石油、化学、鉄鋼等のプラントの制御を行うネットワークは制御装置同士で通信を行い、プラントの制御を行っている。このような装置は、例えば下記特許文献1等に示されている。
このような装置は、制御装置同士でデータ通信を行うため、制御装置は、通信データ(パケット)を中継する中継装置であるネットワークスイッチに接続されている。ネットワークスイッチには、制御装置が接続された接続口に仮想的なグループを設定することでスイッチの内部で複数のネットワークに分割するためのVLAN(Virtual LAN)設定や、異なるサブネットに属する制御装置同士が互いに通信するためのルーティング設定などの設定要素が複数あり、生産制御システムの構築時にはあらかじめユーザにより適切な設定が施される。このようなネットワークスイッチは、例えば下記特許文献2等に示されている。
以下、従来技術の構成を、図面を用いて詳細に説明する。図4は従来のネットワークスイッチを示した構成図である。
図4において、複数の制御装置C1〜C3は、例えば、フィールド・コントロール・ステーションで、図示しないプラントに接続し、制御を行う。ネットワークスイッチSは、複数の制御装置C1〜C3に接続し、仮想的なグループ分けを行い、グループ内外のルーティング処理を行う。
そして、ネットワークスイッチSは、通信手段1〜3、記憶部4〜7、制御部8を有する。通信手段1〜3は、それぞれ、制御装置C1〜C3の接続口ごとにIEEE802.3に準拠した通信データを送受信する。記憶部4〜6は、それぞれ、通信手段1〜3に接続し、VLAN番号データ41,51,61、制御装置アドレスデータ42,52,62、通信データ43,53,63を記憶する。VLAN番号データ41,51,61は、通信手段1〜3に接続された制御装置C1〜C3の仮想的なグループを示す。制御装置アドレスデータ42,52,62は、制御装置C1〜C3が送信するIEEE802.3に準拠した通信データの送信元MAC(物理)アドレスおよび送信元IP(Internet Protocol)アドレスである。通信データ43,53,63は、制御装置C1〜C3が送信したデータである。記憶部7は、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72を記憶する。VALNアドレスデータ71は、VLAN番号によって分割されたネットワークのゲートウェイIPアドレスとMACアドレスを示す。ルーティングデータ72は、通信データを中継すべきネットワークアドレスを示す。制御部8は、記憶部7のVLANアドレスデータ41、ルーティングデータ42に基づいて、通信手段1〜3の通信データの中継制御を行う。設定装置PCは、例えばコンピュータで、ネットワークスイッチSの制御部8に接続し、プラント制御システム構築時に、ネットワークスイッチSの制御部8、通信手段1〜3を介して、記憶部4〜6のVLAN番号データ41,51,61、記憶部7のVLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72を設定する。
このような装置の動作を以下に説明する。まず、生産制御システム構築時にユーザが設定装置PCにより、ネットワークスイッチSの設定を行う。つまり、設定装置PCが、VLAN番号データ41,51,61、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72を制御部8に出力する。制御部8は、VLAN番号データ41,51,61をそれぞれ通信手段1〜3に与え、通信手段1〜3は、それぞれ記憶部4〜6に格納する。そして、制御部8は、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72を記憶部7に格納する。
具体的に説明すると、例えば、制御装置C1,C2が同一サブネットN1、制御装置C3が制御装置C1,C2とは異なるサブネットN2のアドレスとする。この場合、ユーザは、設定装置PCにより、制御部8、通信手段1〜3を介して、記憶部4〜6のVLAN番号データ41,51,61を、図5に示すように、”v1”,”v1”,”v2”に設定する。VLAN番号が等しいと同一サブネット、VLAN番号が異なると異なるサブネットを意味している。また、サブネットとは、仮想的なグループを意味している。
次に、図6に示すように、サブネットN1,N2に接続される制御装置C1〜C3が、他のサブネットN2,N1へ通信を実施する際に使用するゲートウェイIPアドレスを、サブネットN1に該当するVLAN番号”v1”用のアドレスとして”gip1”とする。また、サブネットN2に該当するVLAN番号”v2”用のアドレスとして”gip2”とする。この設定を、ユーザは設定装置PCにより制御部8に対して行う。そして、制御部8は、VLAN番号”v1”に対応するMACアドレスとして、通信手段1のMACアドレス”gmac1”を選択し、VLAN番号”v2”のMACアドレスとして、通信手段3のMACアドレス”gmac3”を選択し、図6に示すように、記憶部7に格納する。
さらに、異なったサブネットN1,N2に接続された制御装置C1,C2と制御装置C3の間で、通信データを中継するために、例えば、制御装置C1,C2のネットワークアドレスが”n1”、制御装置C3のネットワークアドレスが”n2”とすると、ユーザは設定装置PCによりルーティングデータ72を図7のように設定し、制御部8は記憶部7に格納する。
次に、ユーザによってネットワークスイッチSに設定が施された状態で、制御装置C1〜C3がネットワークスイッチSと接続され、通電された動作を説明する。
複数の制御装置C1〜C3は、図示しないプラントの制御を行う。そして、制御装置C1〜C3が他の制御装置C1〜C3への通信を実施すると、通信手段1は制御装置C1から通信パケットを受信し、図8に示すように、パケットの送信元MACアドレス”cmac1”および送信元IPアドレス”cip1”を制御装置アドレスデータ42として記憶部4に格納し、パケットを通信データ43として記憶部4に格納する。同様に通信手段2,3は、図8に示すように、パケットの送信元MACアドレス”cmac2”,”cmac3”および送信元IPアドレス”cip2”,”cip3”を制御装置アドレスデータ52,62として記憶部5,6に格納し、パケットを通信データ53,63として記憶部5,6に格納する。ここで、制御装置アドレスデータ42,52,62は、1つずつしか示していないが、制御装置C1〜C3の数に応じて増加することはいうまでもない。
そして、同一サブネットの制御装置C1から制御装置C2へ通信する場合の動作を説明する。制御装置C1が、通信データ、例えば、バルブ等の操作値や流量計の流量値やリレーのオン信号を送信する。このパケットを受信し、通信手段1は、受信したパケットを記憶部4の通信データ43として格納し、記憶部4のVLAN番号データ41を読み出し、宛先MACアドレス”cmac2”とVLAN番号”v1”を制御部8に出力する。そして、制御部8は、VLAN番号”v1”が同じ通信手段2に制御装置アドレスデータ52を要求し、宛先MACアドレス”cmac2”と制御装置アドレスデータ52のMACアドレスとの比較を行う。比較した結果、一致した場合、制御部8は、通信手段1に通信データ43を要求し、通信手段1は記憶部4から通信データ43を読み出し、制御部8に出力する。制御部8は、通信データ43を通信手段2に出力し、通信手段2はパケットとして送信し、制御装置C2に出力する。
次に、制御装置C1が異なるサブネットの制御装置C3へ通信する場合の動作を説明する。制御装置C1が、通信データを送信すると、通信手段1がパケットを受信し、記憶部4の通信データ43として格納する。そして、通信手段1は、記憶部4のVLAN番号データ41を読み出し、パケットの宛先MACアドレス”gmac1”とVLAN番号”v1”を制御部8に出力する。制御部8は、VLAN番号”v1”が同じ通信手段2に制御装置アドレスデータ52を要求し、宛先MACアドレス”gmac1”と制御装置アドレスデータ52のMACアドレスとの比較を行う。比較した結果、一致しないので、制御部8は、記憶部7からVLANアドレスデータ71を読み出し、VLAN番号”v1”のゲートウェイMACアドレス”gmac1”を取得し、宛先MACアドレスと比較を行う。両者が一致するので、制御部8は、制御装置C1が適切なサブネットN1から正しいゲートウェイアドレスへパケットの中継を依頼したと判断し、さらに記憶部7のルーティングデータ72に記憶されているネットワークアドレス”n1”,”n2”とパケットの送信元IPアドレス”cip1”および送信先IPアドレス”cip3”が表すネットワークアドレスとを比較する。つまり、送信元IPアドレスおよび送信先IPアドレスの上位アドレスビットがネットワークアドレス部となるので、ネットワークアドレスの上位アドレスビットとIPアドレスの上位アドレスビットの比較を行う。そして、両者が一致し、通信データの宛先ネットワークアドレス”n2”がルーティングの対象として設定されていることになる。従って、制御装置C1から送信された制御装置C3宛の通信データは、ネットワークスイッチSでの中継が許可されていると、制御部8は判断する。
その後、制御部8は、通信手段3に対して送信先IPアドレス”cip3”を渡し、通信手段3は、記憶部6の制御装置アドレスデータ62から制御装置C3のMACアドレス”cmac3”を読み出し、制御部8に渡す。そして、制御部8は、通信手段1を介して、記憶部4の通信データ43から読み出したパケットの宛先MACアドレスを”cmac3”へ上書きして、通信手段3を介して、制御装置C3へ送信する。
このように、あらかじめユーザが設定装置PCによりネットワークスイッチSの設定を行うことで、通信相手に応じて適切な中継動作が実現されている。
特開2008−22052号公報 特開平10−190715号公報
生産制御システムおよび安全計装システムで用いられる制御装置は、主に生産現場で使用されることから、オフィスオートメーション環境で使用されることを想定した一般的なIT(Information Technology)系の機器とは異なり、通信に使用するアドレスなどのごく限られた設定要素のみをDIPスイッチなどで簡易に設定するような構造となっている。ところが、制御装置C1〜C3同士のデータ通信を中継するための中継装置は、一般的なIT系のネットワークスイッチであるため、制御装置C1〜C3と比較して設定要素が多く複雑であり、設定には別途設定装置PCも必要となる。このため、生産制御システムの構築、保守におけるネットワークスイッチSの設定及び動作確認が必要であった。
また、生産制御システムは、連続運転されることが要求され、ネットワークスイッチSのトラブルによる停止があっても、短時間に復旧されることが要求されている。
そこで、本発明の目的は、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うネットワークスイッチを実現することにある。
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
VLAN番号に基づいて、複数の外部装置を仮想的なグループ分けを行うネットワークスイッチにおいて、
前記外部装置からIPアドレスを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された前記外部装置のIPアドレスに基づいて、前記VLAN番号を設定するVLAN番号設定手段を備えたことを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明であって、
前記VLAN番号設定手段は、前記外部装置のIPアドレスのネットワークアドレス部の一部を前記VLAN番号とすることを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明であって、
前記外部装置のIPアドレスに基づいて、VLAN番号に対応するゲートウェイアドレス、ゲートウェイMACアドレスを示すVLANアドレスデータを設定するVLANアドレスデータ設定手段を設け、ゲートウェイアドレス、ゲートウェイMACアドレスによりルーティングを行うことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明であって、
前記VLANアドレスデータ設定手段は、前記外部装置のIPアドレスのホストアドレス部を予め定義された値に変更し、ゲートウェイアドレスとすることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明であって、
前記外部装置のIPアドレスに基づいて、ネットワークアドレスを示すルーティングデータを設定するルーティングデータ設定手段を設け、ルーティングデータによりルーティングを行うことを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明であって、
前記外部装置は、プラントの制御を行う制御装置であることを特徴とするものである。
本発明によれば以下のような効果がある。
請求項1,2によれば、VLAN番号設定手段が、外部装置のIPアドレスに基づいて、VLAN番号データを設定するので、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うことができ、仮想的なグループ分けを行うことができる。
請求項3,4によれば、VLANアドレスデータ設定手段が、外部装置のIPアドレスに基づいて、VLANアドレスデータを設定するので、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うことができ、ルーティングを行うことができる。
請求項5によれば、ルーティングデータ設定手段が、外部装置のIPアドレスに基づいて、ルーティングデータを設定するので、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うことができ、ルーティングを行うことができる。
請求項6によれば、ネットワーク設定が自動的に行われるので、ネットワークスイッチSがトラブルで停止しても、ネットワークスイッチSを交換すれば、生産制御システムを短時間に復旧することができる。
本発明の一実施例を示した構成図である。 VLANアドレスデータ71の例を示した図である。 ルーティングデータ72の例を示した図である。 従来のネットワークスイッチを示した構成図である。 VLAN番号データ41,51,61の例を示した図である。 VLANアドレスデータ71の例を示した図である。 ルーティングデータ82の例を示した図である。 制御装置アドレスデータ42,52,62の例を示した図である。
以下本発明を、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示した構成図である。ここで、図4と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。
図1において、制御部9は制御部8の代わりに設けられ、記憶部7のVLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72に基づいて、通信手段1〜3の通信データの中継制御を行い、VLAN番号設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93を有する。VLAN番号設定手段91は、制御装置C1〜C3のIPアドレスに基づいて、通信手段1〜3を介して、記憶部4〜6のVLAN番号データ41,51,61を設定する。VLANアドレスデータ設定手段92は、制御装置C1〜C3のIPアドレスに基づいて、記憶部7のVLANアドレスデータ71を設定する。ルーティングデータ設定手段93は、制御装置C1〜C3のIPアドレスに基づいて、記憶部7のルーティングデータ72を設定する。
このような装置の動作を以下に説明する。制御装置C1〜C3が他の制御装置C1〜C3への通信を実施すると、通信手段1は制御装置C1から通信パケットを受信し、図8に示すように、パケットの送信元MACアドレス”cmac1”および送信元IPアドレス”cip1”を制御装置アドレスデータ42として記憶部4に格納し、パケットを通信データ43として記憶部4に格納する。同様に通信手段2,3は、図8に示すように、パケットの送信元MACアドレス”cmac2”,”cmac3”および送信元IPアドレス”cip2”,”cip3”を制御装置アドレスデータ52,62として記憶部5,6に格納し、パケットを通信データ53,63として記憶部5,6に格納する。
この際、制御部9は、通信手段1〜3を介して、記憶部4〜6の制御装置アドレスデータ42,52,62を受け取る。そして、制御部9のVLAN番号設定手段91は、制御装置アドレスデータ42,52,62の送信元IPアドレスのネットワークアドレス部からユニークに計算される値を、通信手段1〜3を介して、記憶部4〜6のVLAN番号データ41,51,61へ記憶する。
例えば、制御装置C1〜C3がクラスC(ネットワークアドレス部に上位24ビット、ホストアドレス部に下位8ビットが割り当てられる。)のIPアドレス”192.168.x.0/24(x:1〜254)”を使用し、制御装置C1のIPアドレスが”192.168.v1.0/24”である場合、VLAN番号設定手段91は、図5に示すように、通信手段1に対応するVLAN番号としてVLAN番号データ41へ”v1”を記憶する。同様に、制御装置C2のIPアドレスが”192.168.v1.0/24”、制御装置C3のIPアドレスが”192.168.v2.0/24”である場合、VLAN番号設定手段91は、図5に示すように、通信手段2を介して、”v1”を記憶部5のVLAN番号データ51に格納し、通信手段3を介して、”v2”を記憶部6のVLAN番号データ61に格納する。
同時に、VLANアドレスデータ設定手段92は、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスのホストアドレス部を予め定義された値へ変更する。この変更したIPアドレスを、VLANアドレスデータ設定手段92は、記憶部7のVLANアドレスデータ71へ、通信手段1に対応するVLAN番号”v1”用のゲートウェイIPアドレスとして記憶する。この際、制御部9はネットワークスイッチSが有しているMACアドレス”gmac1〜gmac3”からVLAN番号に対してユニークに割り当てる。
例えば、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスが”192.168.v1.y”である場合、VLANアドレスデータ設定手段92は、IPアドレスのホストアドレス部”y2”を予め定義された値”251”とする。そして、VLANアドレスデータ設定手段92は、図2に示すように、”192.168.v1.251”をVLANアドレスデータ71へ通信手段1に対応するVLAN番号”v1”用のゲートウェイIPアドレスとして記憶部7に記憶する。
同様に、VLAN番号設定手段92は、制御装置アドレスデータ52の送信元IPアドレスが”192.168.v1.z”、制御装置アドレスデータ62の送信元IPアドレスが”192.168.v2.w”である場合、図2に示すように、ホストアドレス部”z”,”w”を”192.168.v1.251”、”192.168.v2.251”をそれぞれ”v1”、”v2”用のゲートウェイIPアドレスとして記憶部7に記憶する。ただし、VLANアドレス設定手段92は、”v1”用のゲートウェイIPアドレスはすでに同一のアドレスが記憶済みのため、改めて記憶しても、しなくてもよい。
そして、VLANアドレスデータ設定手段92は、図2に示すように、VLAN番号”v1”、”v2”にゲートウェイMACアドレス”gmac1”、”gmac2”を割り当て、記憶部7に格納する。
さらに、ルーティングデータ設定手段93が、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスのネットワークアドレス部を記憶部7のルーティングデータ72へルーティングするネットワークアドレスとして記憶する。
例えば、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスが”192.168.v1.y”である場合、ルーティングデータ設定手段93は、図3に示すように、ホストアドレス部を”0”として、”192.168.v1.0”をルーティングするネットワークアドレスとして、記憶部7のルーティングデータ72へ記憶する。
同様に、制御装置アドレスデータ52の送信元IPアドレスが”192.168.v1.z”、制御装置アドレスデータ62の送信元IPアドレスが”192.168.v2.w”である場合、ルーティングデータ設定手段93は、図3に示すように、ホストアドレス部を”0”として、”192.168.v1.0”、”192.168.v2.0”をルーティングするネットワークアドレスとして、記憶部7のルーティングデータ72へ記憶する。ただし、ルーティングデータ設定手段93は、”192.168.v1.0”はすでに同一のアドレスが記憶済みのため、改めて記憶しても、しなくてもよい。
すなわち、通信手段1〜3が制御装置C1〜C3から通信パケットを受信すると、VLAN番号設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93が、VLAN番号データ41,51,61、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72にそれぞれ適切な値が記憶される。
その他の動作、つまり、ネットワークスイッチSの中継動作は、図4と示す装置と同様なので、説明を省略する。
このように、VLAN番号設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93が、制御装置C1〜C3のIPアドレスに基づいて、VLAN番号データ41,51,61、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72を設定するので、外部の設定装置を必要とせずに、ネットワーク設定を自動的に行うことができる。
また、ネットワーク設定が自動的に行われるので、ネットワークスイッチSがトラブルで停止しても、ネットワークスイッチSを交換すれば、生産制御システムを短時間に復旧することができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、制御装置C1〜C3を示したが、制御装置C1〜C3を操作、監視を行う操作監視端末でもよい。つまり、どのような外部装置でもよい。
また、VLAN番号設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93が、VLAN番号データ41,51,61、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72にそれぞれ適切な値を求めるときに、記憶部4,5,6の通信データ43,53,63は、制御装置C1〜C3の送信するARP(Address Resolution Protocol、アドレス解決プロトコル)の通信パケットを想定している。しかし、制御装置C1〜C3の送信元IPアドレスが格納されていれば他の通信パケットでもよい。例えば、制御装置C1〜C3は、他の制御装置が自身の存在を認識することができるように、能動的かつ定期的に自身の存在を示す診断パケットをブロードキャスト、あるいはマルチキャストするパケットを使用してもよい。
このように、制御装置C1〜C3のみが使用する特別な通信パケットのみを、VLAN設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93が使用することで、他の不要な通信機器による誤った設定を防止することが可能となる。
また、制御装置C1〜C3は、制御装置とネットワークスイッチSのみが知りうるアルゴリズムによって演算された認証コードを通信パケットのペイロードあるいはIPヘッダのオプションフィールドに格納して送信させる。VLAN番号設定手段91、VLANアドレスデータ設定手段92、ルーティングデータ設定手段93は、パケット中の認証コードによって、制御装置C1〜C3が送信した通信パケットであることが確認できた場合にのみ、VLAN番号データ41,51,61、VLANアドレスデータ71、ルーティングデータ72に適切な値を記憶する構成にしてもよい。
このように構成することによって、悪意の第三者によってネットワークスイッチSの設定を故意に誤った設定にする攻撃を防止することが可能となる。
また、ネットワークスイッチSの制御部9はダイナミックルーティングプロトコルを有効とし、制御部9が記憶部7のVLANアドレスデータ71に記憶されているゲートウェイIPアドレスをダイナミックルーティングプロトコルの動作に使用する。例えば、制御装置C1〜C3がダイナミックルーティングプロトコルとしてRIP(Routing information Protocol)を採用している場合、制御部9はRIPのルーティングアップデートのネクストホップアドレスとして値を格納し、通信手段1〜3を経由して送信する。
このように、制御装置C1〜C3がデフォルトゲートウェイを持たず、ダイナミックルーティングを前提とした通信方式を採用している場合でも、ユーザによるネットワークスイッチSへの設定が不要であり、異なるサブネット同士に存在する制御装置間で自動的に通信が可能となる。
また、ネットワークスイッチSの通信手段1〜3がマルチキャストパケットを受信した場合、制御部9は、マルチキャストルーティングに必要なマルチキャストグループ管理プロトコルおよびマルチキャストルーティングプロトコルを有効とする。
このように、制御装置C1〜C3がマルチキャスト通信を行う場合、異なるサブネット同士に存在する制御装置間で特殊な設定なしに自動的にマルチキャスト通信が可能となる。
そして、ネットワークスイッチSにDIPスイッチを設け、VLANアドレスデータ設定手段92が、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスのホストアドレス部を定義済みの値へ変更したIPアドレスを、記憶部7のVLANアドレスデータ71へ、通信手段1に対応するVLAN番号用のゲートウェイIPアドレスとして記憶する際、ホストアドレス部の値をDIPスイッチの値とする。例えば、制御装置アドレスデータ42の送信元IPアドレスが”192.168.v1.y”である場合、ホストアドレス部”y”を”251”としていたが、DIPスイッチの値が”250”である場合は”192.168.v1.250”がゲートウェイIPアドレスとなる。
このように、ネットワークスイッチSのゲートウェイアドレスと重複したIPアドレスを持つネットワーク機器が存在する場合でも、DIPスイッチの設定でアドレス変更が可能である。
C1〜C3 制御装置
S ネットワークスイッチ
91 VALN番号設定手段
92 VLANアドレスデータ設定手段
93 ルーティングデータ設定手段

Claims (6)

  1. VLAN番号に基づいて、複数の外部装置を仮想的なグループ分けを行うネットワークスイッチにおいて、
    前記外部装置からIPアドレスを受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された前記外部装置のIPアドレスに基づいて、前記VLAN番号を設定するVLAN番号設定手段を備えたことを特徴とするネットワークスイッチ。
  2. 前記VLAN番号設定手段は、前記外部装置のIPアドレスのネットワークアドレス部の一部を前記VLAN番号とすることを特徴とする請求項1記載のネットワークスイッチ。
  3. 前記外部装置のIPアドレスに基づいて、VLAN番号に対応するゲートウェイアドレス、ゲートウェイMACアドレスを示すVLANアドレスデータを設定するVLANアドレスデータ設定手段を設け、ゲートウェイアドレス、ゲートウェイMACアドレスによりルーティングを行うことを特徴とする請求項1または2記載のネットワークスイッチ。
  4. 前記VLANアドレスデータ設定手段は、前記外部装置のIPアドレスのホストアドレス部を予め定義された値に変更し、ゲートウェイアドレスとすることを特徴とする請求項3記載のネットワークスイッチ。
  5. 前記外部装置のIPアドレスに基づいて、ネットワークアドレスを示すルーティングデータを設定するルーティングデータ設定手段を設け、ルーティングデータによりルーティングを行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のネットワークスイッチ。
  6. 前記外部装置は、プラントの制御を行う制御装置であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のネットワークスイッチ。
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