JP5206481B2 - 電源制御装置、電池パック、制御処理装置、及び端末装置 - Google Patents

電源制御装置、電池パック、制御処理装置、及び端末装置 Download PDF

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Description

本発明は、二次電池に関する検知情報を送信又は受信する、電源制御装置、電池パック、制御処理装置、端末装置に関する。
従来技術として、携帯電話機の待ち受け状態や通話状態などの所定の状態でCPUがウォッチドッグタイマ(WDT)によってリセットした場合、そのCPUをリセット解除後に待ち受け状態に復帰させることが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、特許文献1には、リセット解除後に待ち受け状態と異なる状態に復帰させる実施例として、データ転送中にリセットが発生したCPUの当該リセットが解除された場合、リセット前まで行っていたデータ転送処理が正常終了しているのか不明なため、再度、自己のデータの再転送を開始させる点が開示されている。
特開2003−316478号公報
しかしながら、特許文献1の開示技術では、リセット解除されたCPUは、そのリセット発生前の自己の動作状態を具体的に特定することができないため、上述のように、デフォルト状態である待ち受け状態に一律に復帰しなければならなかったり、データ転送の途中でリセットが発生しても自己のデータの転送を最初から行わなければならなかったりする。また、特許文献1には、データ受信中にリセットが発生したCPUが他のCPUのデータの再転送に合わせてデータ受信状態に復帰するという点も開示されている。しかしながら、特許文献1の開示技術では、リセット解除されたCPUは、データ受信状態に復帰することしかできず、そのリセット発生前の任意の動作状態に復帰することができない。
そこで、本発明は、リセットが解除された制御部が、そのリセット発生前の自身の動作状態を具体的に特定でき、そのリセット発生前の任意の動作状態に復帰することができる、電源制御装置、電池パック、制御処理装置、及び端末装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る電源制御装置は、
外部装置と通信可能な制御手段を備える電源制御装置であって、
前記制御手段は、二次電池に関する検知情報と前記外部装置から受信した前記外部装置の動作状態とを前記外部装置に送信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号を前記外部装置から受信することにより、前記応答信号に含まれる前記外部装置の動作状態を受信するものであり、
前記制御手段は、前記外部装置からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記外部装置のリセットを発生させるものであって、前記外部装置からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記外部装置から前記リセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を前記外部装置に繰り返し送信することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る電池パックは、上記電源制御装置と上記二次電池とを内蔵するものである。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る制御処理装置は、
二次電池に関する検知情報を有する電源制御装置と通信可能な制御手段を備える制御処理装置であって、
前記制御手段は、前記検知情報と前記電源制御装置に送信した前記制御手段の動作状態とを前記電源制御装置から受信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号に含まれる前記制御手段の動作状態を前記電源制御装置に送信するものであり、
前記電源制御装置は、前記制御手段からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記制御手段のリセットを発生させるものであって、前記制御手段からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記電源制御装置が前記制御手段のリセット発生前に前記制御手段から正常に受信した過去の動作状態を前記制御手段に繰り返し送信するものであって、
前記制御手段は、前記過去の動作状態を前記リセット発生後に受信することによって、前記制御手段の前記リセット発生後の動作状態を決定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る端末装置は、
二次電池に関する検知情報を有する電池パックと、
前記電池パックと通信可能な制御処理装置とを備える端末装置であって、
前記電池パックは、前記検知情報と前記制御処理装置から受信した前記制御処理装置の動作状態とを前記制御処理装置に送信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号を前記制御処理装置から受信することにより、前記応答信号に含まれる前記制御処理装置の動作状態を受信するものであり、
前記電池パックは、前記制御処理装置からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記制御処理装置のリセットを発生させるものであって、前記制御処理装置からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記制御処理装置から前記リセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を前記制御処理装置に繰り返し送信する、ことを特徴とする。
本発明によれば、リセットが解除された制御部が、そのリセット発生前の自身の動作状態を具体的に特定でき、そのリセット発生前の任意の動作状態に復帰することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明の実施形態の構成を示すブロック図である。100は、本発明の実施形態である端末装置を示す。端末装置100は、電池パック10と本体20とを備える。電池パック10は、二次電池3を内蔵する。本体20は、電池パック10と通信可能な電子機器であって、電源制御装置8と、電源制御装置8との間で通信をする制御処理装置23とを内蔵する。電池パック10は、本体20に内蔵されたり外付けされたりする。
電源制御装置8は、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタなどの二次電池3に関する現在の検知情報を外部装置(図1では、本体20に備えられた制御処理装置23に相当)に送信する。検知情報は、所定の検知周期で検知される。電源制御装置8は、現在認識している検知情報を所定の送信周期で送信する。電源制御装置8は、現時点から一番近い検知タイミングである今回の検知タイミングで検知された検知情報を外部装置に送信してもよいし、前回以前の検知タイミングで検知された検知情報を外部装置に送信してもよい。検知情報として、二次電池3の温度情報、電圧情報、電流情報などが挙げられる。また、二次電池3の温度情報や電圧情報や電流情報などに基づいて二次電池3の残容量情報や放電可能容量情報が演算可能であるため、二次電池3の残容量情報などの演算情報が二次電池3に関する検知情報として送信されてもよい。検知情報は、通信ライン30を介して送信される。
二次電池3は、本体20の電源であり、電源制御装置8及び制御処理装置23の電源でもある。二次電池3は、不図示のレギュレータやコンバータを介して、本体20に電力を供給し、電源制御装置8や制御処理装置23に電力を供給する。二次電池3は、電源ライン31,32を介して、本体20に給電し、電源制御装置8及び制御処理装置23に給電する。電源ライン31は正極側の電源ラインであり、電源ライン32は負極側の電源ラインである。
外部装置(図1の場合、制御処理装置23)は、二次電池3に関する検知情報を電源制御装置8から受信する。本体20は、例えば、ユーザが携帯可能な携帯型電子機器の本体である。本体20の具体例として、携帯電話、PDAやモバイルパソコン等の情報端末装置、カメラ、ゲーム機、音楽やビデオ等のプレーヤーなどの本体が挙げられる。制御処理装置23は、本体20の機能を実現する制御処理を行う制御手段(例えば、マイクロコンピュータやFPGAなどの演算装置)と、その制御手段と外部との間で送受される情報の入出力処理を行う入出力手段(例えば、通信回路)とを備える。
外部装置は、自身のリセットが解除されている期間に、自身の現在の動作状態(例えば、制御処理装置23の制御処理状態)を電源制御装置8に送信する。本体20が例えば携帯電話である場合、自身の現在の動作状態として、待ち受け状態、着信状態、発呼状態などを表す動作状態が電源制御装置8に向けて送信される。電源制御装置8は、外部装置から受信した外部装置の動作状態を外部装置に送信、つまり返信する。外部装置は、電源制御装置8に送信した自身の動作状態を電源制御装置8から受信する。外部装置は、自身に少なくともリセットがかけられている期間には、自身の動作状態を電源制御装置8に送信できない。
図2は、電源制御装置8と外部装置との間の信号の送受タイミングを示す第1のタイムチャート例である。t0t〜t7tは、電源制御装置8が外部装置の動作状態を外部装置に向けて送信する送信タイミングである。t0r〜t7rは、外部装置が自身の動作状態を電源制御装置8から受信する受信タイミングである。t0a〜t7aは、外部装置が自身の動作状態を電源制御装置8に向けて送信する送信タイミングである。t0b〜t7bは、電源制御装置8が外部装置の動作状態を外部装置から受信する受信タイミングである。また、図2において、実線の矢印は、外部装置の動作状態が正常に送信されていることを示し、破線の矢印は、外部装置の動作状態の送信に異常が発生していることを示す(例えば、動作状態の送信がされない、動作状態の誤送信)。
電源制御装置8は、外部装置の動作情報を検知情報に付加して送信するとよい。例えば、外部装置の動作情報と検知情報とを同一フレームで送信する。外部装置の動作情報を検知情報に付加して送信することによって、検知情報を外部装置に送信するタイミングに外部装置の動作情報の送信タイミングを合わせることができるので、電源制御装置8は、外部装置の動作情報の送信を効率的に行うことができる。外部装置の動作情報を検知情報に付加した場合、外部装置の動作情報の送信タイミングt0t〜t7tは、検知情報の送信タイミングに一致する。
電源制御装置8は、今回の送信タイミング前の受信タイミングで外部装置から受信した外部装置の動作状態を外部装置に送信する。例えば、電源制御装置8は、外部装置が送信タイミングt1aで送信した動作状態を受信タイミングt1bで受信し、受信タイミングt1bで受信した動作状態を外部装置に次の送信タイミングt2tで送信する。また、電源制御装置8は、外部装置が送信タイミングt0aで送信した動作状態を受信タイミングt0bで受信し、受信タイミングt0bで受信した動作状態を外部装置に2つ先の送信タイミングt2tで送信してもよい。また、電源制御装置8は、今回の送信タイミング前の複数回の受信タイミングで外部装置から受信した外部装置の複数の動作状態を外部装置に送信してもよい。
また、外部装置は、検知情報の受信を知らせる応答信号に外部装置の動作状態を付加して送信するとよい。外部装置の動作情報を応答信号に付加して送信することによって、応答信号を電源制御装置8に送信するタイミングに外部装置の動作情報の送信タイミングを合わせることができるので、外部装置は、外部装置の動作情報の送信を効率的に行うことができる。外部装置の動作情報を応答信号に付加した場合、外部装置の動作情報の送信タイミングt0a〜t9aは、応答信号の送信タイミングに一致する。この場合、電源制御装置8は、応答信号を外部装置から受信することにより、応答信号に含まれる外部装置の動作状態を取得することができる。
また、電源制御装置8は、外部装置の動作状態の受信不良に基づいて、外部装置にリセットを発生させるべく、リセット信号を外部装置に対して出力するとよい。リセット信号は、検知情報と外部装置の動作状態とが伝送される通信ラインと同一の通信ライン(つまり、通信ライン30)を介して送信されてもよいし、通信ライン30と異なる通信ラインを介して送信されてもよい。電源制御装置8は、外部装置の動作状態の異常な受信が所定時間(所定回数でもよい)継続した場合に、外部装置に異常が発生したと判断する。外部装置に異常が発生したと判断した電源制御装置8は、外部装置にリセット信号を送信する。外部装置は、リセット信号の受信により、リセットされる。図2では、電源制御装置8は、t2b,3bの2回の受信タイミングで外部装置の動作状態の受信不良を検出することにより、外部装置にリセット信号を送信している。このリセット信号を受信した外部装置は、タイミングmを起点にリセットがかけられる。
なお、電源制御装置8以外の装置が、外部装置の異常を検知することにより、外部装置にリセットをかけてもよい。この場合でも、電源制御装置8は、外部装置の動作状態の受信不良を検知することにより、外部装置にリセットが発生したと推定することができる。また、電源制御装置8以外の装置が外部装置にリセットをかけたことを電源制御装置8に通知することで、電源制御装置8が外部装置にリセットが発生したと認識することができる。
ところで、電源制御装置8は、リセット発生後の動作状態を少なくとも正常に受信するまで(図2の場合、少なくとも受信タイミングt5bまで)、そのリセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を外部装置に送信する。過去の動作状態は、前回又は前回より前に発生したリセットの解除後から今回のリセット発生までに正常に受信した動作状態であればよい。これにより、リセットが解除された外部装置は、今回のリセット発生前の自身の動作状態を具体的に特定でき、特定した過去の動作状態に基づいて、そのリセット発生前の任意の動作状態に復帰することができる。
例えば、電源制御装置8は、外部装置によって送信タイミングt1aで送信されて受信タイミングt1bで正常に受信した動作状態を、外部装置のリセットが行われてから最初に正常に動作状態を受信した受信タイミングt5bまでの間に、外部装置に向けて送信タイミングt2t〜t5tで繰り返して送信する。リセットが解除された外部装置は、リセット解除後の再起動中(リブート中)の受信タイミングt5rで自身のリセット前の動作状態を受信することができるので、送信タイミングt1aでの動作状態に復帰することができる。例えば、送信タイミングt1aでの動作状態が発呼状態であれば、外部装置は再起動状態が解除された後に速やかに発呼状態に復帰することができる。
また、送信タイミングt1aより前の送信タイミング(例えば、送信タイミングt0a)で送信されて正常に受信した動作状態も、それ以降に正常に受信した動作状態と合わせて、送信タイミングt2t〜t5tで繰り返し送信されてもよい。これにより、外部装置は、リセット前の正常な複数の異なる動作状態の中から復帰したい動作状態を選択することができる。例えば、送信タイミングt0aでの動作状態が待ち受け状態であり、送信タイミングt1aでの動作状態が発呼状態であれば、外部装置は再起動状態が解除された後、速やかに、外部装置のリセット解除後の状況に合わせて、待ち受け状態と発呼状態のいずれかの動作状態に復帰することができる。
また、電源制御装置8は、リセット発生後の動作状態を受信した後の送信内容を、リセット発生前の動作状態からリセット発生後に受信した動作状態に更新する。例えば、電源制御装置8は、リセット発生後の動作状態を受信タイミングt5bで受信するので、受信タイミングt5bで受信した動作状態を送信タイミングt6tで送信する。これにより、リセット発生後の最新の動作状態を外部装置に知らせることができる。
また、電源制御装置8は、リセット発生後の起動状態を表す動作状態を受信した後、起動状態が解除された後の動作状態を少なくとも受信するまで、起動状態を表す動作状態を送信する。その後、起動状態が解除された後の動作状態を受信した後の送信内容を、起動状態が解除された後の動作状態に更新する。例えば、電源制御装置8は、起動状態を表す動作状態を受信タイミングt5bで受信するので、受信タイミングt5bで受信した動作状態を送信タイミングt6tで送信する。そして、電源制御装置8は、起動状態が解除された後の動作状態(例えば、発呼状態)を受信タイミングt6bで受信するので、起動状態が解除された後の動作状態(すなわち、受信タイミングt6bで受信した動作状態)を送信タイミングt7tで送信する。このように動作することによって、リセット解除後の送信内容の更新を行うことができる。
また、電源制御装置8は、検知情報の受信を知らせる応答信号(いわゆる、ACK信号)を外部装置から受信することにより、その受信した応答信号に含まれる外部装置の動作状態を受信する。つまり、外部装置は、自身の動作状態と共に応答信号を返す。これにより、自身の動作状態を効率的且つ通信トラフィックを抑えて、自身の動作状態を電源制御装置8に伝達することができる。例えば、送信タイミングt0tで送信される検知情報に対して、応答信号が送信タイミングt0aで送信され、送信タイミングt1tで送信される検知情報に対して、応答信号が送信タイミングt1aで送信される。他の送信タミングについても同様である。
続いて、端末装置100が携帯電話である場合について説明する。図3は、携帯電話100の構成を示すブロック図である。携帯電話100は、電源スイッチ1と、DCジャック2と、電源回路4と、バッテリー監視部5と、アプリケーションプロセッサー6と、電池パック10とを備える。電源スイッチ1と、DCジャック2と、電源回路4と、バッテリー監視部5と、プロセッサー6とは、図1に示した本体20に備えられるものである。電源回路4とバッテリー監視部5は、図1に示した電源制御装置8に相当するものである。プロセッサー6は、図1で示した制御処理装置23に制御手段として備えられるものである。電池パック10は、バッテリー3と、電源制御装置8と通信可能な通信回路(不図示)とを少なくとも内蔵している。通信回路によって、バッテリー3の温度データや電圧データが電源制御装置8に送信される。
電源スイッチ1は、携帯電話100のユーザの操作に連動するスイッチである。電源スイッチ1のスイッチ状態は、電源回路4を介して、プロセッサー6に伝達される。DCジャック2は、バッテリー3の充電用の外部端子である。電源回路4は、DCジャック2に充電器等の外部電源が接続されると、バッテリー3を充電する。バッテリー監視部5は、バッテリー3の電圧や温度や充電電流を監視する。バッテリー監視部5は、例えば、CPUなどの演算装置であるとよい。バッテリー監視部5は、バッテリー3に関する検知情報とプロセッサー6の動作状態とを監視し、その監視情報をプロセッサー6に所定の送信周期で送信する。バッテリー監視部5は、例えばシリアル通信を介して、バッテリー3に関する検知情報とプロセッサー6の動作状態とを監視情報として送信し、その監視情報を受信したことを知らせる応答信号をプロセッサー6から受信することによって、応答信号に格納されるプロセッサー6の現在の動作状態を取得する。
図4(a)は、バッテリー監視部5がプロセッサー6に送信する監視情報の一例である。監視情報には、バッテリー3に関する現在の検知情報とプロセッサー6のリブートステータスが含まれる。検知情報は、例えば、バッテリー3の充電モードであるUSB充電モード、AC検出状態、USB検出状態、バッテリー3の充電電流変換値などである。リブートステータスは、プロセッサー6の動作状態を表す動作モードである。プロセッサー6は、リセット解除後のリブート期間に受信した監視情報に含まれるリブートステータスの内容に従って、リブート期間終了後の動作モードを決定する。プロセッサー6は、監視情報内のリブートステータスを参照することによって、リセット発生前の正常時の過去の動作状態を認識することができる。
図4(b)は、監視情報の受信を知らせる応答信号の一例である。応答信号には、システムステータスが含まれている。システムステータスは、例えば、ブート状態、パワーオフ状態、パワーセーブ状態、待ち受け状態、着信状態、発呼状態、通話状態、アップデート状態などである。監視情報を受信したプロセッサー6は、その監視情報に対する応答信号をバッテリー監視部5に送信する。プロセッサー6は、監視情報の受信時点の動作状態を表す動作モードをシステムステータスとして応答信号に含めてバッテリー監視部5に送信する。バッテリー監視部5は、システムステータスとして受信した動作モードをリブートステータスとしてプロセッサー6に返信している。なお、バッテリー監視部5は、応答信号のチェックサムを確認することによって、応答信号の受信不良(すなわち、プロセッサー6の動作モードの受信不良)を検出することができ、プロセッサー6の動作モードを正常に受信できたか否かを判断することができる。
続いて、図6,7を参照しながら、バッテリー監視部5とプロセッサー6の動作について説明する。図6は、バッテリー監視部5の状態遷移図である。図7は、プロセッサー6の状態遷移図である。
電源スイッチ1が押される、又はDCジャック2を介して外部電源が接続されると、電源回路4の動作が開始する。電源回路4によって生成された回路電圧はバッテリー監視部5とプロセッサー6に供給される。バッテリー監視部5とプロセッサー6は、この回路電圧が供給されることによって、起動する。
バッテリー監視部5は、起動後、バッテリー3の電圧に基づいて一定の回路電圧を生成するように電源回路4を動作させる電源出力制御を保持状態にする(図6:DO1)。電源出力制御を保持状態にすることによって、一定の回路電圧が維持される。そして、バッテリー監視部5は、バッテリー3に関する検知情報のサンプリングを開始し、送信タイミングまで待機する(図6:S2)。
一方、回路電圧の供給により起動したプロセッサー6も、ブート期間の終了後(図7:DO21)、バッテリー3の電圧に基づいて一定の回路電圧を生成するように電源回路4を動作させる電源出力制御を保持状態にする。そして、プロセッサー6は、バッテリー監視部5からの監視情報が受信されるまで待機する(図7:S22)。
バッテリー監視部5は、一定の送信周期で、バッテリー3の電圧、充電電流、温度情報など検知情報を(プロセッサー6の動作情報を既に取得している場合にはその動作情報も)プロセッサー6に送信する(図6:DO3)。検知情報を受信したプロセッサー6は、現在の動作モードを返信する(図7:DO23)。なお、この動作モードはシステムステータスとしてバッテリー監視部5に送信されリブートステータスとしてバッテリー監視部5から返信されたものであるので、プロセッサー6は、ブート時に受信した監視情報を所定のタスクに伝えるとともに、ブート時に受信した監視情報内のリブートステータスの内容によって、起動後の動作モードを決定する(図7:DO24)。
バッテリー監視部5は、プロセッサー6からのシステムステータスの受信に成功すると、そのシステムステータスをリブートステータスに設定して、リブートステータスの次回の送信タイミングまで待機する(図6:S4,S2)。一方、バッテリー監視部5は、プロセッサー6からのシステムステータスの受信に規定回数失敗すると、プロセッサー6をリセットして、バッテリー監視部5自身の制御状態を正常動作状態から再起動状態に移行させる(図6:DO10)。
再起動状態のバッテリー監視部5は、監視情報の送信に対してプロセッサー6からブート状態以外の動作状態(例えば、着信状態。図4(b)参照)を受信することにより、当該動作状態にリブートステータスを書き換え、自身の制御状態を再起動状態から正常動作状態に移行させる(図6:S11,DO12,S13,S2)。一方、再起動状態のバッテリー監視部5は、監視情報を送信しても、規定回数連続してプロセッサー6の返信が得られない場合、プロセッサー6がリセットをかけても何らかの異常から復帰できない状態であるとみなして、プロセッサー6をリセットしたまま、電源出力制御を非保持状態にして、バッテリー3の消費を抑える制御を行うことにより電池パック10を低消費電力状態にする(図6:S13,DO14)。プロセッサー6が正常状態に回復できない状態である状況では電池パック10を通常通り動作させておく必要もなく消費電力も無駄になるため、バッテリー監視部5は、例えば、通常の動作モードより機能や動作が制限された制限モードに移行することによって、通常より消費電力を抑えることができる。
なお、再起動状態のバッテリー監視部5は、監視情報を送信しても、規定回数連続してプロセッサー6の返信が得られない場合、電力供給を遮断するようにしてもよい。これにより、正常状態に回復できない状態のプロセッサー6にリセットをかけ続ける必要もなくなるとともに、消費電力をより一層抑えることができる。バッテリー監視部5は、例えば、電源スイッチ1を強制的にオフ状態にしたり、バッテリー3からの放電を制限したりすることによって、電力供給を遮断することができる。
また、正常動作状態のバッテリー監視部5は、プロセッサー6からパワーオフ状態を表す動作状態を受信すると、電源出力制御を非保持状態にして、自身の制御状態を正常動作状態からオフ状態に移行させる(図6:S4,D05)。なお、バッテリー監視部5が電源出力制御を非保持状態にしても、図3に示したOR回路7の構成によって、プロセッサー6が電源出力制御を保持状態にしている限り、回路電圧は一定に維持される。プロセッサー6も、電源出力制御を非保持状態にすることによって、回路電圧の生成は停止する。
オフ状態のバッテリー監視部5は、プロセッサー6からパワーオフ状態を表す動作状態以外の動作状態を受信すると、プロセッサー6等の動作電源を正常に確保するために回路電圧を一定に維持すべく、電源出力制御を保持状態にして、自身の制御状態をオフ状態から正常動作状態に移行させる(図6:D09)。
一方、プロセッサー6は、起動時に、バッテリー監視部5からリセット発生前の正常時の過去の動作モードをリブートステータスとして受信する(図7:S22)。また、プロセッサー6は、バッテリー監視部5から監視情報を規定時間受信できない場合、バッテリー監視部5をリセットする(図7:D025)。これにより、プロセッサー6がバッテリー監視部5を監視することができ、プロセッサー6とバッテリー監視部5との間の相互監視が可能となる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
図8は、電源制御装置8と外部装置との間の信号の送受タイミングを示す第2のタイムチャート例である。電源制御装置8は、リセット発生後の起動状態を表す動作状態を受信タイミングt5bで受信した後、起動状態が解除された後の動作状態を少なくとも受信するまで(図8の場合、受信タイミングt6b)、外部装置からそのリセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を送信する。すなわち、受信タイミングt1b又はそれより前の受信タイミングで正常に受信した動作状態を、送信タイミングt5tでも送信する。その後、起動状態が解除された後の動作状態を受信した後の送信内容を、起動状態が解除された後の動作状態に更新する。例えば、電源制御装置8は、起動状態が解除された後の動作状態(例えば、発呼状態)を受信タイミングt6bで受信するので、起動状態が解除された後の動作状態(すなわち、受信タイミングt6bで受信した動作状態)を送信タイミングt6tで送信する。このように動作することによって、リセット解除後の送信内容の更新を行うことができる。
また、電源制御装置8は、本体20ではなく、電池パック10に内蔵されてもよい。図5は、本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。200は、本発明の実施形態である端末装置を示す。端末装置200は、電池パック10と本体20とを備える。電池パック10は、二次電池3と電源制御装置8とを内蔵する。本体20は、電池パック10と通信可能な電子機器であって、電源制御装置8との間で通信をする制御処理装置23を内蔵する。電池パック10は、本体20に内蔵されたり外付けされたりする。
本発明の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。 電源制御装置8と外部装置との間の信号の送受タイミングを示す第1のタイムチャート例である。 携帯電話100の構成を示すブロック図である。 バッテリー監視部5がプロセッサー6に送信する監視情報の一例と、監視情報の受信を知らせる応答信号の一例である。 本発明の第2の実施形態の構成を示すブロック図である。 バッテリー監視部5の状態遷移図である。 プロセッサー6の状態遷移図である。 電源制御装置8と外部装置との間の信号の送受タイミングを示す第2のタイムチャート例である。
1 電源スイッチ
2 DCジャック
3 二次電池(バッテリー)
4 電源回路
5 バッテリー監視部
6 プロセッサー
7 OR回路
8 電源制御装置
10 電池パック
20 本体
23 制御処理装置
30 通信ライン
31,32 電源ライン
100 端末装置(携帯電話)

Claims (12)

  1. 外部装置と通信可能な制御手段を備える電源制御装置であって、
    前記制御手段は、二次電池に関する検知情報と前記外部装置から受信した前記外部装置の動作状態とを前記外部装置に送信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号を前記外部装置から受信することにより、前記応答信号に含まれる前記外部装置の動作状態を受信するものであり、
    前記制御手段は、前記外部装置からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記外部装置のリセットを発生させるものであって、前記外部装置からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記外部装置から前記リセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を前記外部装置に繰り返し送信することを特徴とする、電源制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記外部装置が前記リセット発生後の起動状態中の受信タイミングで前記過去の動作状態を受信できるように、前記過去の動作状態を前記外部装置に送信する、請求項1に記載の電源制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記リセット発生後の動作状態を受信した後の送信内容を、前記リセット発生後の動作状態に更新する、請求項1又は2に記載の電源制御装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記リセット発生後の起動状態を表す動作状態を受信した後、前記起動状態が解除された後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記起動状態を表す動作状態を送信し、
    前記起動状態が解除された後の動作状態を受信した後の送信内容を、前記起動状態が解除された後の動作状態に更新する、請求項に記載の電源制御装置。
  5. 前記制御手段は、
    前記リセット発生後の起動状態を表す動作状態を受信した後、前記起動状態が解除された後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記過去の動作状態を送信し、
    前記起動状態が解除された後の動作状態を受信した後の送信内容を、前記起動状態が解除された後の動作状態に更新する、請求項に記載の電源制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記リセット発生後に前記外部装置の応答信号の受信不良が継続する場合、前記外部装置にリセットを発生させたまま、前記二次電池からの給電を遮断する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電源制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記外部装置の着信状態、発呼状態、通話状態、アップデート状態、起動状態、パワーオフ状態、パワーセーブ状態、待ち受け状態の少なくとも一つを表す動作状態を、前記過去の動作状態として、前記外部装置に送信する、請求項1からのいずれか一項に記載の電源制御装置。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の電源制御装置と前記外部装置とを内蔵し、前記二次電池を電源とする装置。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載の電源制御装置と前記二次電池とを内蔵する電池パック。
  10. 二次電池に関する検知情報を有する電源制御装置と通信可能な制御手段を備える制御処理装置であって、
    前記制御手段は、前記検知情報と前記電源制御装置に送信した前記制御手段の動作状態とを前記電源制御装置から受信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号に含まれる前記制御手段の動作状態を前記電源制御装置に送信するものであり、
    前記電源制御装置は、前記制御手段からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記制御手段のリセットを発生させるものであって、前記制御手段からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記電源制御装置が前記制御手段のリセット発生前に前記制御手段から正常に受信した過去の動作状態を前記制御手段に繰り返し送信するものであって、
    前記制御手段は、前記過去の動作状態を前記リセット発生後に受信することによって、前記制御手段の前記リセット発生後の動作状態を決定することを特徴とする、制御処理装置。
  11. 前記制御手段は、前記リセット発生後の起動状態中の受信タイミングで前記過去の動作状態を受信する、請求項10に記載の制御処理装置。
  12. 二次電池に関する検知情報を有する電池パックと、
    前記電池パックと通信可能な制御処理装置とを備える端末装置であって、
    前記電池パックは、前記検知情報と前記制御処理装置から受信した前記制御処理装置の動作状態とを前記制御処理装置に送信するものであって、前記検知情報の受信を知らせる応答信号を前記制御処理装置から受信することにより、前記応答信号に含まれる前記制御処理装置の動作状態を受信するものであり、
    前記電池パックは、前記制御処理装置からの応答信号の受信失敗に基づいて、前記制御処理装置のリセットを発生させるものであって、前記制御処理装置からの応答信号の受信失敗から前記リセット発生後の動作状態を少なくとも受信するまで、前記制御処理装置から前記リセット発生前に正常に受信した過去の動作状態を前記制御処理装置に繰り返し送信する、ことを特徴とする、端末装置。
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