JP5203530B1 - 逆開き防止用の傘補強具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 普及型の傘に一切の改造を必要とせず、簡単に外付けにて取り付けることができ、傘全体の風に対する構造的強度も向上せしめた逆開き防止用の傘補強具を提供する。
【解決手段】 使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えた網体110と、網体110の縦糸111が延設されて形成された複数の紐体120を備え、傘の傘面を網体110で覆い、各々の紐体120の他端を利用者が把持することにより傘が風で逆開きになることを防止せしめる。網体110の形状が放射状の紐と同心円状の紐が組み合わされた曲面形状とする。紐体120の長さが、その端部が傘の握柄付近に到達する長さに調整されており、紐体120の他端の把持部121を手で集めて把持する。
【選択図】 図1
【解決手段】 使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えた網体110と、網体110の縦糸111が延設されて形成された複数の紐体120を備え、傘の傘面を網体110で覆い、各々の紐体120の他端を利用者が把持することにより傘が風で逆開きになることを防止せしめる。網体110の形状が放射状の紐と同心円状の紐が組み合わされた曲面形状とする。紐体120の長さが、その端部が傘の握柄付近に到達する長さに調整されており、紐体120の他端の把持部121を手で集めて把持する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、強風が吹いても傘の逆開きを防止するための傘補強具に関する。特に、傘自体には何の特別な細工などを不要とし、傘に対して外付けにて簡単に取り付けが可能な傘補強具である。本発明の傘補強具は、傘であれば、雨傘や日傘などの用途、折りたたみ傘などの機能を選ばず、広く適用することができる。
傘の基本構造は、周知のように、傘軸の先端部に固定された上ロクロと、この上ロクロにそれぞれの基端部がヒンジ連結されて放射状に可逆展開する多数本の親骨と、上ロクロの下方にて上記傘軸に移動自在に嵌挿された下ロクロと、この下ロクロに基端部がヒンジ連結されるとともに先端部が上記親骨の途中位置にヒンジ連結された支骨を有し、上記下ロクロの上下移動によって上記親骨を傘生地とともに可逆展開させる構造となっている。
従来からの傘の問題点として、傘が強風にあおられた際にいわゆるラッパ状に逆開きしてしまう問題が知られている。これは支骨の先端が親骨の基端寄りに支持されているため、親骨先端側の自由度が大きいためである。
しかし、支骨の長さをある程度長く確保し、支骨の先端を親骨の基端寄りに支持することは、傘の長さを傘軸と略同一程度に長く確保し、傘の使用勝手を向上させるためには必要な構造である。
そこで、従来から、強風による傘の逆開きを防止せしめる傘が工夫されてきた。それらの幾つかを紹介する。なお、それぞれの公知例の説明で挙げられる構成要素の符番は、それぞれの公知例の図で示されている番号である。
しかし、支骨の長さをある程度長く確保し、支骨の先端を親骨の基端寄りに支持することは、傘の長さを傘軸と略同一程度に長く確保し、傘の使用勝手を向上させるためには必要な構造である。
そこで、従来から、強風による傘の逆開きを防止せしめる傘が工夫されてきた。それらの幾つかを紹介する。なお、それぞれの公知例の説明で挙げられる構成要素の符番は、それぞれの公知例の図で示されている番号である。
例えば、特許文献1(実公昭32−7350号公報)に開示された洋傘補強装置は、図10に示すように、上記一般的な傘の構造に対して特別な構造を改造して取り付けたものであり、回動自在の連結子4により連結された連結骨3を、傘軸1の上部付近の連結環5と傘骨6先端7の間に設けておき、傘軸1に対する傘骨6の先端7の距離を固定化し、それ以上自由に拡がらないように機械的に制限することにより、傘の傘骨6の上方向への移動、つまり、傘の逆開きを防止するものである。
また、例えば、特許文献2(実用新案登録第3113331号公報)に開示された絞り傘は、図11に示すように、上記一般的な傘の構造に対して特別な構造を改造して取り付けたものであり、傘骨先方部分の傘周囲全体に紐1を配して、紐1を絞る事により傘骨同士の間の周回方向の距離を制限し、強風に対しても傘の構造強度を向上せしめ、傘の裏返しを防止するものである。
また、例えば、特許文献3(実用新案登録第3107166号公報)に開示された傘の逆開き破壊防止具は、図12に示すように、上記一般的な傘の構造に対して特別な構造を改造して取り付けたものであり、傘の握柄部13a若しくは支柱部に設けた引掛部材8aと多数の傘骨の先端9とに紐材8の端部8bを引掛けて傘の逆開き破損を防止するものであり、引掛部材8aを開閉可能な二つのアームプレート2で傘の握柄部13a若しくは支柱部を挟持するように締め付けて装着する構成となっている。紐材8で握柄と傘骨先端の間の距離を固定し、強風に対しても傘骨が握柄から離れないようにして、傘の裏返しを防止するものである。
また、例えば、特許文献4(実用新案登録第3097176号公報)に開示された傘防御キットは、図13に示すように、上記一般的な傘の構造に対して特別な構造を改造して取り付けたものであり、それぞれの傘の骨の先端2に装着したストッパー5と、芯の部分4(支柱)の中央部付近に装着する中央集結部7の間をそれぞれ紐6で連結する構成である。紐6で傘軸と傘骨先端の間の距離を固定し、強風に対しても傘骨が傘軸から離れないようにして、傘の裏返しを防止するものである。
上記したように、様々に改造した施した公知技術の傘を用いれば、強風に対しても傘骨先端が上方へ曲がらないようにして傘の裏返しを防止することができるものである。
しかし、これら公知技術には、広く普及している従来構造の普及型の傘に対して外付けで適用するものではなく、新たに専用に製造された傘を別途購入するか、事前に普及型の傘に対して改造を施す必要があった。また、構造が複雑になり、コストが増加してしまうという問題があった。
しかし、これら公知技術には、広く普及している従来構造の普及型の傘に対して外付けで適用するものではなく、新たに専用に製造された傘を別途購入するか、事前に普及型の傘に対して改造を施す必要があった。また、構造が複雑になり、コストが増加してしまうという問題があった。
例えば、特許文献1(実公昭32−7350号公報)の場合、従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しく、新たに専用に製造された傘を別途購入する必要があった。図10に示すように、バネなどの螺旋体2と連結環5を傘軸に仕込み、回動自在の連結子4により連結された連結骨3を、傘骨ごとに取り付ける必要があり、傘骨6の先端7に対しても治具が必要となる。このような作業を従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しいと言わざるを得ず、利用者には別途傘を購入するという負担をかける結果となる。図10に見るように、構造が複雑であるため、コストが高いものになってしまうという問題がある。
次に、特許文献2(実用新案登録第3113331号公報)の場合、やはり、従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しく、新たに専用に製造された傘を別途購入する必要があった。図11に示すように、傘の外周縁付近を周回する紐1を取り付けた構造となっているが、紐1により傘の径を調整するためには、1つ1つの傘骨を紐1で捉えつつ傘布に取り付ける必要がある。つまり、傘骨自体を紐が貫くための孔などが必要となり、また、傘布も紐1で捉える必要があるため、いわゆる巾着の絞り口のように、紐が傘布を周回する袋状の部材が必要である。このように、傘骨、傘布などの主要部材に大きな改造が必要であり、このような作業を従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しいと言わざるを得ず、利用者には別途傘を購入するという負担をかける結果となる。
次に、特許文献3(実用新案登録第3107166号公報)の場合、やはり、従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しく、新たに専用に製造された傘を別途購入する必要があった。図12に示すように、まず、傘柄にアームプレートなるものを取り付ける必要があるが、傘柄は傘によってその形、大きさは多様であるため、各々の傘柄に合致するものを選択せねばならないし、様々な形状や径に対応するため、取り付け構造も複雑なものにならざるを得ない。また、傘骨の先端に引っ掛け金具を取り付けなければならないが、傘骨の先端に強固に紐やワイヤーを取り付けるのは難しく、同公報に述べられているように、単に傘骨の先端にキャップ9を被せて取り付けるものは、実際には傘が逆開きにあおられるような風圧の風が吹くと、単に細い傘骨の先端に被せたキャップ9は外れたりするおそれが高く、構造強度が十分とは言えない。もし、傘骨の先端に強固に引っ掛け金具を取り付けようとすると、傘骨の先端において専用の接続金具が一体化されて設けるなど専用の改造が必要となってしまう。このような作業を従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しいと言わざるを得ず、利用者には別途傘を購入するという負担をかける結果となる。図12に見るように、アームプレートの構造も複雑であるため、コストが高いものになってしまうという問題は解決できない。
次に、特許文献4(実用新案登録第3097176号公報)の場合、やはり、従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しく、新たに専用に製造された傘を別途購入する必要があった。図13に示すように、まず、傘軸に中央集結部7なるものを取り付ける必要があるが、傘軸によってその形、大きさは多様であるため、各々の傘柄に合致するものを選択せねばならないし、また、中央集結部7側にも紐6を強固に取り付けるための構造が必要となり、その取り付け構造も複雑なものにならざるを得ない。また、傘骨の先端2に紐6を強固に取り付けなければならないが、傘骨の先端2に強固に紐6を取り付けるのは難しく、同公報には、如何に傘骨の先端2に強固に紐6を取り付けるかについて特に開示されていない。単に傘骨の先端にキャップ状の構造物を被せて取り付けるものは、実際には傘が逆開きにあおられるような風圧の風が吹くと、単に細い傘骨の先端に被せたキャップ類は外れたりするおそれが高く、構造強度が十分とは言えない。もし、傘骨の先端2に強固に引っ掛け金具を取り付けようとすると、傘骨の先端において専用の接続金具が一体化されて設けるなど専用の改造が必要となってしまう。このような作業を従来の普及型の傘に対して外付けにて適用することが難しいと言わざるを得ず、利用者には別途傘を購入するという負担をかける結果となる。
上記に見るように、従来技術では、傘の逆開きを防止する様々な構造が提案されているものの、実際には、簡単な構造にて、従来の普及型の傘に対して外付けで適用できるものはなく、新たに専用に製造された傘を別途購入せざるを得ないものばかりであり、また、傘が逆開きにあおられるような強い風圧の風が吹くと、実際には耐えられない構造のものばかりであった。
上記問題点に鑑み、本発明は、従来の普及型の傘に一切の改造などを必要とせず、また、従来の普及型の傘に対して何らの接続部材の取り付けも不要のまま、簡単に外付けにて取り付けることができる上、傘全体の風に対する構造的強度も向上せしめることができる逆開き防止用の傘補強具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の傘補強具は、使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えた網体と、一端が前記網体の一部から延設された複数の紐体を備え、前記傘の傘面を前記網体で覆い、各々の前記紐体の他端を利用者が把持することにより前記傘が風で逆開きになることを防止せしめることができる逆開き防止用の傘補強具である。
いわゆる傘面全体に合致する形状に整えられている網体を傘の上面に被せ、網体の外周から垂下されている紐体を集めるようにして、利用者がたとえば指で持てば、簡単に傘全体を覆うように装着することができる。
いわゆる傘面全体に合致する形状に整えられている網体を傘の上面に被せ、網体の外周から垂下されている紐体を集めるようにして、利用者がたとえば指で持てば、簡単に傘全体を覆うように装着することができる。
なお、網体については、その形状が放射状の紐と同心円状の紐が組み合わされた曲面形状であり、網体の略中心に輪体を備えたものが好ましい。輪体を傘の石突きに通し入れて取り付けておけば、網体の中心が傘の傘面の中心から移動しないよう支持することができる。
また、紐体については、網体の縦糸が延設されるように設けられ、一端が網体の中心の輪体につながれ、他端の位置が傘の握柄付近に到達する長さに調整されたものであることが好ましい。
また、紐体の他端においては、利用者が把持しやすい把持部を設けておき、利用者が各々の紐体の把持部を集めて握柄と併せて把持できるものが好ましい。
また、紐体の他端においては、利用者が把持しやすい把持部を設けておき、利用者が各々の紐体の把持部を集めて握柄と併せて把持できるものが好ましい。
上記構成の本発明の傘補強具によれば、従来の普及型の傘に対して、網体を被せて紐を手で持つのみで良く、特に、従来の普及型の傘に一切の改造などは不要であり、簡単に外付けにて取り付けることができる。さらに、網体と紐体により傘全体を包み込むこととなり、傘全体の風に対する構造的強度も向上せしめることができる。網体という素材の強度は説明するまでもなく、一度網体で覆われたものは容易には網体を破って脱することはできない。本発明の傘補強具を取り付けた場合、傘骨が逆開きになるためには網体を破るから、利用者が掴んでいる紐体が切れた場合であるが、いずれにしても大きな構造的強度が確保されていることは間違いない。
ここで、紐体の垂下の位置と、利用者の使用勝手を考えた工夫も施すことができる。
上記構成において、紐体がN本設けられている場合、網体を略N等分する角度に紐体を設けるように工夫を施す。
紐体の本数としては、3本、4本、5本、6本など適度な本数であれば良い。
紐体が3本であれば、網体を略3等分した120度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が4本であれば、網体を略4等分した90度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が5本であれば、網体を略5等分した72度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が6本であれば、網体を略6等分した60度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が8本であれば、網体を略8等分した45度ずつ開いた角度で設けられることとなる。
上記構成において、紐体がN本設けられている場合、網体を略N等分する角度に紐体を設けるように工夫を施す。
紐体の本数としては、3本、4本、5本、6本など適度な本数であれば良い。
紐体が3本であれば、網体を略3等分した120度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が4本であれば、網体を略4等分した90度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が5本であれば、網体を略5等分した72度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が6本であれば、網体を略6等分した60度ずつ開いた角度で設ければよい。
紐体が8本であれば、網体を略8等分した45度ずつ開いた角度で設けられることとなる。
なお、紐体の本数が多くなりすぎると、利用者が傘内に入る際に邪魔になることもあり得る。そこで、利用者の体が傘内に収まりやすいようにスペースを確保する工夫もある。
それは、紐体をN−m本としてm本減らし、網体を略N等分する角度となるよう連続して紐体120を設け、m本減らした箇所として、(m+1)*360度/Nに相当する角度にわたり紐体が設けられていない箇所を確保せしめる工夫である。この紐体が設けられていない箇所を確保することにより、利用者の少なくとも頭部が傘内に収まるように調整することができ、利用者が通常の傘を使用するような使い勝手にて傘を使用することができる。例えば、Nを8、mを1とすると、紐体が7本あり、それぞれ網体を略8等分するように45度ずつ開いた角度で設けられているが、1ヶ所のみ紐体120が設けられずに空いており、その結果、紐体の間が90度空いている箇所が確保される。
それは、紐体をN−m本としてm本減らし、網体を略N等分する角度となるよう連続して紐体120を設け、m本減らした箇所として、(m+1)*360度/Nに相当する角度にわたり紐体が設けられていない箇所を確保せしめる工夫である。この紐体が設けられていない箇所を確保することにより、利用者の少なくとも頭部が傘内に収まるように調整することができ、利用者が通常の傘を使用するような使い勝手にて傘を使用することができる。例えば、Nを8、mを1とすると、紐体が7本あり、それぞれ網体を略8等分するように45度ずつ開いた角度で設けられているが、1ヶ所のみ紐体120が設けられずに空いており、その結果、紐体の間が90度空いている箇所が確保される。
本発明の傘補強具によれば、従来の普及型の傘に対して、網体を被せて紐を手で持つのみで良く、特に、従来の普及型の傘に一切の改造などは不要であり、簡単に外付けにて取り付けることができる。さらに、網体と紐体により傘全体を包み込むこととなり、傘全体の風に対する構造的強度も向上せしめることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の傘補強具の実施例を説明する。ただし、本発明の範囲は以下の実施例に示した具体的な用途、形状、個数などには限定されないことは言うまでもない。
図1は、本実施例1に示す傘補強具100の構成を模式的に示した構成図である。
本実施例1に示す本発明の傘補強具100は、網体110と、紐体120を備えた構成となっている。
本実施例1に示す本発明の傘補強具100は、網体110と、紐体120を備えた構成となっている。
本発明の傘補強具100の各構成を説明する。
網体110は、使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えており、傘の上面に沿う曲面となっている。
図1に示す構成では、網体110は、放射状の縦糸111と、縦糸111間を周回するように横糸112が組み合わされた曲面形状となっている。曲面は傘200の傘面上面に沿うような曲面形状をなしている。なお、傘骨220は傘軸210を中心に放射状に拡がっているため、放射状の縦糸111と同心円状の横糸112とを設けていわゆる蜘蛛の巣状に編むことは理にかなったものと言える。
網体110は、使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えており、傘の上面に沿う曲面となっている。
図1に示す構成では、網体110は、放射状の縦糸111と、縦糸111間を周回するように横糸112が組み合わされた曲面形状となっている。曲面は傘200の傘面上面に沿うような曲面形状をなしている。なお、傘骨220は傘軸210を中心に放射状に拡がっているため、放射状の縦糸111と同心円状の横糸112とを設けていわゆる蜘蛛の巣状に編むことは理にかなったものと言える。
なお、この構成例では、網体110の略中心には輪体113が設けられた構成となっている。この輪体113を傘の石突250に通し入れることにより、網体110の中心が傘200の傘面の中心に固定することができ、傘200の傘面に対して網体110を安定した状態で覆うように取り付けることができる。
紐体120は、傘の傘面を覆う網体110を複数の方向から周囲方向および下方向へ引っ張り、網体110が傘200の傘面から外れないようにするとともに、傘200の傘面全体を下向きに保つ力を与える。
紐体120は、網体110の放射状の縦糸111のうちの数本がそのまま長く外周方向へ延設されたものであっても良い。
図1の構成例では、紐体120は4本設けられた例であり、網体110の8本の縦糸111のうち、4本の長さが長く延設されたものとなっている。
紐体120は、網体110の放射状の縦糸111のうちの数本がそのまま長く外周方向へ延設されたものであっても良い。
図1の構成例では、紐体120は4本設けられた例であり、網体110の8本の縦糸111のうち、4本の長さが長く延設されたものとなっている。
ここで、網体から延設されている紐体120の長さは、後述する図3に示すように、その他端の位置が傘の握柄240付近に到達する長さに調整されているものとする。そのため、利用者は紐体120の他端を握柄240付近に集めることができる。
図1の構成例では、紐体120の他端を持ちやすいように、紐体120の他端において利用者が把持しやすい把持部121が設けられている。例えば、この例では、指がかかりやすい輪体となっている。この輪体の把持部121に指などを通すことにより簡単に複数の紐体120を集めて持つことができる。指にかかっているので容易に把持部121を離してしまうこともない。
図2および図3は、本発明の傘補強具100を、普及型の傘200に装着した様子を示している。
図2(a)および図3(a)は本発明の傘補強具100装着前の傘200の構造を簡単に示しており、傘軸210、傘骨220、傘布230、握柄240、石突250を備えた構成として示している。実際には傘軸210を上下動可能に取り付けられて傘骨220を開閉するろくろなどの構造があるが図示を省略している。
図2(b)および図3(b)は、本発明の傘補強具100を装着した傘200の様子を簡単に示している。
図2(a)および図3(a)は本発明の傘補強具100装着前の傘200の構造を簡単に示しており、傘軸210、傘骨220、傘布230、握柄240、石突250を備えた構成として示している。実際には傘軸210を上下動可能に取り付けられて傘骨220を開閉するろくろなどの構造があるが図示を省略している。
図2(b)および図3(b)は、本発明の傘補強具100を装着した傘200の様子を簡単に示している。
図2(b)に示すように、本発明の傘補強具100の網体110は、傘200の傘面に沿うような大きさと曲面形状に調整されているため、傘200の傘面の上面において合致し、収まり良く取り付けることができる。さらに、中央の輪体113が石突250に嵌まり込むため、網体110の中心が傘200の傘面中心の石突250に固定されるため、網体110の姿勢が安定する。
さらに、図3(b)に示すように、網体110の縦糸111から紐体120が延設され、その端部にある把持部121が握柄240付近に集められ、網体110全体が下方向に引っ張られることとなる。紐体120は略均等な角度で設けられており網体110は下方向への均等に引っ張られるため、網体110が一方に偏ることがない。
なお、ここで、本実施例1の構成では、本発明の傘補強具100の網体110、紐体120とも、特に傘200の傘骨220とは何らの連結もすることなく取り付けられている。このように、本発明の傘補強具100は極めて簡単に汎用型の傘200に対して外付けできることが分かる。従来の公知例として紹介したものは傘骨の先端と何らかの紐やワイヤーと連結するなどの特別な作業が必要であったが、本発明の傘補強具100では、そのような傘骨との接続という作業が一切不要である。
次に、紐体120の設ける数や配置の工夫について説明する。
紐体120は複数本あるが、少ない本数でも網体110を傘200の傘面に安定して取り付け、網体110を均等に下方向に引っ張るため、その本数や配置について工夫するのである。
図1から図3の構成例は紐体120が4本設けられた例であった。図2(b)に示すように、4つの紐体120が均等の角度である略90度をもって配置されている。
紐体120は複数本あるが、少ない本数でも網体110を傘200の傘面に安定して取り付け、網体110を均等に下方向に引っ張るため、その本数や配置について工夫するのである。
図1から図3の構成例は紐体120が4本設けられた例であった。図2(b)に示すように、4つの紐体120が均等の角度である略90度をもって配置されている。
図4は、紐体120が6本設けられた例である。図4に示すように、紐体120が6本であれば60度ずつ開いた角度で設ければよい。
図5は紐体120が6本設けられた場合の雨傘補強具100を普及型の傘200の上面に取り付けた様子を示す図である。
図6は、紐体120が8本設けられた例である。図6に示すように、紐体120が8本であれば45度ずつ開いた角度で設ければよい。
図7は紐体120が8本設けられた場合の雨傘補強具100を普及型の傘200の上面に取り付けた様子を示す図である。
これを一般化すると、紐体120がN本設けられている場合に、網体110を略N等分する角度に紐体120を設けることにより、網体110を下方向に引く位置が円周上に均等に配置されている構成と言える。バランス良く網体110を引っ張ることができ、上下左右いずれの方向に対しても均等に力がかかっている。
ここで、利用者の体を入れる方向について考える。
まず、図3に示した例では、網体110の8本の縦糸111のうちの4本が延設されて紐体120が設けられたものとなっており、4本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図3の取り付け状態において、紐体120間は略90度の角度が空いており、利用者はいずれの隙間からも体を入れることができ、傘200内に入ることができる。
次に、図5に示した例では、6本の紐体120が網体110の6本の縦糸111から延設されたものとなっており、6本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図5の取り付け状態において、紐体120間は略60度の角度が空いており、利用者はいずれの隙間からも体を入れることができ、傘200内に入ることができる。
次に、図7に示した例では、8本の紐体120が網体110の8本の縦糸111から延設されたものとなっており、8本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図7の取り付け状態において、紐体120間は略45度の角度が空いている。しかし、紐体120の本数が増えるにつれて、体の入る隙間が狭くなってしまい、紐体120が利用者の頭や肩に当たり、利用者が傘軸210に体を入れることができずに傘200を利用しにくくなってしまう。
図5は紐体120が6本設けられた場合の雨傘補強具100を普及型の傘200の上面に取り付けた様子を示す図である。
図6は、紐体120が8本設けられた例である。図6に示すように、紐体120が8本であれば45度ずつ開いた角度で設ければよい。
図7は紐体120が8本設けられた場合の雨傘補強具100を普及型の傘200の上面に取り付けた様子を示す図である。
これを一般化すると、紐体120がN本設けられている場合に、網体110を略N等分する角度に紐体120を設けることにより、網体110を下方向に引く位置が円周上に均等に配置されている構成と言える。バランス良く網体110を引っ張ることができ、上下左右いずれの方向に対しても均等に力がかかっている。
ここで、利用者の体を入れる方向について考える。
まず、図3に示した例では、網体110の8本の縦糸111のうちの4本が延設されて紐体120が設けられたものとなっており、4本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図3の取り付け状態において、紐体120間は略90度の角度が空いており、利用者はいずれの隙間からも体を入れることができ、傘200内に入ることができる。
次に、図5に示した例では、6本の紐体120が網体110の6本の縦糸111から延設されたものとなっており、6本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図5の取り付け状態において、紐体120間は略60度の角度が空いており、利用者はいずれの隙間からも体を入れることができ、傘200内に入ることができる。
次に、図7に示した例では、8本の紐体120が網体110の8本の縦糸111から延設されたものとなっており、8本の紐体120はそれぞれ外周端から垂下され、握柄240付近に集められている。図7の取り付け状態において、紐体120間は略45度の角度が空いている。しかし、紐体120の本数が増えるにつれて、体の入る隙間が狭くなってしまい、紐体120が利用者の頭や肩に当たり、利用者が傘軸210に体を入れることができずに傘200を利用しにくくなってしまう。
図8は、紐体120の本数が多い構成において、利用者の使い勝手を工夫した例である。紐体120の本数が多いほど、円周上に配置される位置が増えてバランス良く網体110を下方に均等に引っ張ることができるが、図4および図6のように紐体120の配置を単に円周上に均等に設けて行く方式であれば、紐体120の本数が増えるにつれて、紐体120の隙間が狭くなってしまい、紐体120が利用者の頭や肩に当たり、利用者が傘軸210に体を入れることができずに傘200を利用しにくくなってしまう。
そこで、利用者が傘200を使いやすいように、一部の範囲には紐体120を配置せず、紐体120が設けられていない部分を確保せしめ、利用者の体が傘200内に収まりやすいように工夫することができる。
そこで、利用者が傘200を使いやすいように、一部の範囲には紐体120を配置せず、紐体120が設けられていない部分を確保せしめ、利用者の体が傘200内に収まりやすいように工夫することができる。
図8の例では、紐体120が7本設けられた例となっている。図8に示すように、紐体120が互いに45度をもって網体110に配置されているが、1ヶ所のみ紐体120が設けられずに空いており90度の角度となっている。
これを一般化すると、紐体120がN−m本設けられており、それぞれ網体110を略N等分する角度となるよう連続して設けられているが、(m+1)*360度/Nに相当する角度にわたり、紐体が設けられていない箇所を確保せしめた構造となっている。ここで、N=8、m=1とすると、上記のように、1ヶ所のみ紐体120が設けられずに90度空いており箇所が形成される。
図8に図示した方向(利用者が体を入れる方向)には利用者が体を収めやすく使い勝手が向上する。
これを一般化すると、紐体120がN−m本設けられており、それぞれ網体110を略N等分する角度となるよう連続して設けられているが、(m+1)*360度/Nに相当する角度にわたり、紐体が設けられていない箇所を確保せしめた構造となっている。ここで、N=8、m=1とすると、上記のように、1ヶ所のみ紐体120が設けられずに90度空いており箇所が形成される。
図8に図示した方向(利用者が体を入れる方向)には利用者が体を収めやすく使い勝手が向上する。
次に、本発明の傘補強具100の使用手順について簡単に説明しておく。
まず、利用者は雨風が強いと判断した場合、本発明の傘補強具100を取り出す。本発明の傘補強具100は網体110と紐体120のみで構成されているため、小さく折り畳んだり丸めたりすることができ、きわめて小さな形に収納できる。例えば小さな収納袋などに収納しておけば携行には邪魔にならない形とすることができる。
まず、利用者は雨風が強いと判断した場合、本発明の傘補強具100を取り出す。本発明の傘補強具100は網体110と紐体120のみで構成されているため、小さく折り畳んだり丸めたりすることができ、きわめて小さな形に収納できる。例えば小さな収納袋などに収納しておけば携行には邪魔にならない形とすることができる。
次に、開いた傘200の石突250に対して、網体110の網体110の中心の輪体113を通し入れる。
次に、開いた傘200の傘面上に網体110を適度に拡げて載せ置く。この状態ではそれぞれの紐体120は網体110の縦糸111となる部分は傘の上面にあるが、延設された部分は傘面から垂下された状態となっている。
次に、それぞれ垂下されている紐体120の先端の把持部121を手で集めて指に掛け、握柄240とともに紐体120の把持部121を持つ。
これで取り付け完了である。
次に、開いた傘200の傘面上に網体110を適度に拡げて載せ置く。この状態ではそれぞれの紐体120は網体110の縦糸111となる部分は傘の上面にあるが、延設された部分は傘面から垂下された状態となっている。
次に、それぞれ垂下されている紐体120の先端の把持部121を手で集めて指に掛け、握柄240とともに紐体120の把持部121を持つ。
これで取り付け完了である。
本発明の傘補強具100は、きわめて簡単に傘200に対して外付けすることができる。
図9は、本発明の傘補強具100を外付けにて取り付けた傘200を利用者が使用している様子を簡単に示す図である。利用者の少なくとも頭部が傘200内に収まって使用することができる。
図9は、本発明の傘補強具100を外付けにて取り付けた傘200を利用者が使用している様子を簡単に示す図である。利用者の少なくとも頭部が傘200内に収まって使用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明の技術的範囲を逸脱することなく種々の変更が可能であることは理解されるであろう。従って本発明の技術的範囲は添付された特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
本発明の傘補強具は、従来の普及型の傘に広く適用することができる。例えば、雨傘、日傘などの種類を問わず適用でき、また、折り畳み傘であっても適用することができる。
100 傘補強具
110 網体
111 放射状の紐
112 同心円状の紐
113 輪体
120 紐体
121 把持部
200 傘
210 傘軸
220 傘骨
230 傘布
240 握柄
250 石突
110 網体
111 放射状の紐
112 同心円状の紐
113 輪体
120 紐体
121 把持部
200 傘
210 傘軸
220 傘骨
230 傘布
240 握柄
250 石突
Claims (6)
- 使用状態の傘の傘面の略全体に沿う形状を備えた網体と、
一端が前記網体の一部から延設された複数の紐体を備え、
前記傘の傘面を前記網体で覆い、各々の前記紐体の他端を利用者が把持することにより前記傘が風で逆開きになることを防止せしめることができる逆開き防止用の傘補強具。 - 前記網体の形状が放射状の紐と同心円状の紐が組み合わされた曲面形状であり、
前記網体の略中心に輪体を備え、前記輪体を前記傘の石突きに通し入れて前記網体の中心が前記傘の傘面の中心から移動しないよう支持することができることを特徴とする請求項1に記載の逆開き防止用の傘補強具。 - 前記網体から延設されている前記紐体の長さが、その他端の位置が前記傘の握柄付近に到達する長さに調整されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の逆開き防止用の傘補強具。
- 前記紐体の他端において前記利用者が把持しやすい把持部が設けられており、前記利用者が各々の前記紐体の把持部を集めて前記握柄と併せて把持できるものとしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の逆開き防止用の傘補強具。
- 前記紐体がN本設けられ、前記網体を略N等分する角度に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の逆開き防止用の傘補強具。
- 前記紐体がN−m本設けられ、前記網体を略N等分する角度となるよう連続して設けられ、(m+1)*360度/Nに相当する角度にわたり、前記紐体が設けられていない箇所を確保せしめ、前記利用者の少なくとも頭部が前記傘内に収まるように調整せしめたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の逆開き防止用の傘補強具。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018060786A1 (en) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | Van Vollenhoven Johannes Benjamin | An umbrella restraint |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10506306A (ja) * | 1994-09-29 | 1998-06-23 | デシャイェ,ミシェル | 各種気象要素から保護するための折畳み携帯装置 |
JP3097176U (ja) * | 2002-11-20 | 2004-01-15 | 宮島 一男 | 強風時、傘防御キット |
JP3107166U (ja) * | 2004-08-11 | 2005-01-27 | 行生 福園 | 傘の逆開き破損防止具 |
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JP2012045064A (ja) * | 2010-08-25 | 2012-03-08 | Hideo Suyama | 遮光シート付き傘 |
-
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