JP5202383B2 - 通信ネットワークシステムとその呼制御装置及び発信規制方法 - Google Patents

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Description

この発明は、回線交換網とIP(Internet Protocol)網など、複数の通信網が同一の電話番号帯を共有して併存する通信ネットワークシステムにおいて、ある通信網で輻輳が発生した場合に当該通信網への発信を規制する機能を備える通信ネットワークシステムとその呼制御装置及び発信規制方法に関する。
従来、回線交換方式を採用した公衆電話網(Public Switched Telephone Network;PSTN)では、例えば交換機を各地域に配置し、これらの交換機にその地域に割り当てられた0AB−J番号の加入者を収容するようにしており、各交換機への加入者の収容は、加入者番号帯(0AB−E等)ごとに行われている。このため、例えばある地域で地震等の自然災害が発生すると、見舞い呼による被災地への発信が多発して、被災地域の交換機に着信が集中する。また、この特定の交換機への着信の集中は、イベント等への問い合わせやチケット予約等により発生することもある。PSTNの設備は、通常発生する呼量に基づいて設計されているため、上記のような着信の集中が発生すると設備能力を超えてしまい、その結果輻輳が発生して特定の地域への電話が繋がり難くなる状況が発生する。
そこで、一般にPSTNでは、被災地域やイベント開催地域等の交換機において輻輳が発生すると、その他の全ての地域の交換機に対し発信規制を指示する。そして、その他の地域から上記被災地域やイベント開催地域への着呼量の合計が、上記輻輳が発生した交換機で処理可能な呼量以内となるようにその他の全ての交換機で発信を規制するようにしている。このようにすることで、輻輳が発生した交換機を保護しつつ、当該交換機の呼処理能力を最大限活かすことが可能となる(例えば、特許文献1を参照。)。
一方、近年SIP(Session Initiation Protocol)に従い呼制御を行うIP電話サービスが急速に普及しはじめている。このIP電話サービスを提供するシステムは、例えば地域ごとにセッション制御サーバを設置し、これらのセッション制御サーバにそれぞれその地域の加入者を収容するように構成されている。このため、この種のシステムにおいても、先に述べたPSTNと同様、災害の発生やイベント開催により特定の地域への発信が集中すると、その呼量が当該地域のセッション制御サーバの呼処理能力を超え、その結果輻輳が発生する可能性がある。そこで、このIP電話網にも、先に述べたPSTNで実施されている発信規制による輻輳制御を適用することが提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
特開昭63−182945号公報 特開2007−336141号公報
ところが、従来提案されている輻輳対策のための発信規制方法には、次のような解決しなければならない課題があった。すなわち、PSTN又はIP電話網を単独で運用する場合には、加入者番号帯は交換機又はセッション制御サーバに対し一意に割り当てられる。このため、ある地域の交換機又はセッション制御サーバで輻輳が発生した場合、その他の地域の交換機又はセッション制御サーバに対し、上記輻輳が発生した地域の加入者番号帯を指定して当該加入者番号帯への発信を規制すれば、該当地域における輻輳を抑制することが可能である。
しかし、最近PSTNとIP電話網とは相互に接続されており、しかも一般番号ポータビリティの導入によりPSTN及びIP電話網には同一の加入者番号帯を有する加入者端末がそれぞれ収容されることが増えている。このため、例えばIP電話網内のある地域のセッション制御サーバで輻輳が発生した場合に、このセッション制御サーバが収容する加入者番号帯を指定すると、当該セッション制御サーバへの発信ばかりでなく、PSTN内の同一の加入者番号帯を収容する交換機への発信も規制してしまうことになる。これは、PSTN内のある地域の交換機で輻輳が発生し、この交換機が収容する加入者番号帯を指定した場合にも、同様の問題が発生する。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、複数の通信網が同一の電話番号帯を共有して併存する場合に、輻輳が発生した網内の呼制御装置への発信のみを規制できるようにし、これにより輻輳の発生に伴う発信規制の影響を限定して呼の疎通率向上を図った通信ネットワークシステムとその呼制御装置及び発信規制方法を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、それぞれ複数の加入者端末を収容する第1及び第2の通信網が同一の加入者番号帯を共有し、上記加入者端末から上記加入者番号帯を含む加入者情報を着信先情報として含む発呼要求が送信された場合に、当該発呼元の加入者端末と着信先の加入者端末との間を接続して通信を可能にする通信ネットワークシステムにあって、上記第1及び第2の通信網に、上記複数の加入者端末を分散して収容する複数の呼制御装置と、上記加入者端末に割り当てられた加入者情報と当該加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報とを相互に対応付けて管理する加入者情報管理装置と、上記複数の呼制御装置の少なくとも1つで輻輳が発生した場合に、当該輻輳が発生した呼制御装置の識別情報を含む発信規制情報を生成し、この発信規制情報を上記輻輳が発生した呼制御装置以外の呼制御装置へ通知するトラフィック制御装置とを設ける。
そして、上記複数の呼制御装置の各々において、上記トラフィック制御装置から発信規制情報が通知された状態で上記加入者端末から上記発呼要求が送られた場合に、当該発呼要求に含まれる着信先加入者情報をもとに上記加入者情報管理装置から着信先の加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報を取得し、この取得された呼制御装置の識別情報が上記通知された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致するか否かを判定し、上記両識別情報が一致すると判定された場合にのみ、上記発呼要求を着信先の加入者端末を収容する呼制御装置へ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し輻輳中である旨の応答情報を返送するようにしたものである。
したがって、ある呼制御装置で輻輳が発生すると、当該呼制御装置を一意に特定する識別情報を含む発信規制情報が、トラフィック制御装置から第1及び第2の通信網内の他のすべての呼制御装置に通知される。そして、この状態で加入者端末から発呼要求が発生すると、呼制御装置では当該発呼要求に含まれる着信先加入者情報をキーにして加入者情報管理装置から着信先の呼制御装置の識別情報が取得され、この取得された着信先の呼制御装置の識別情報が上記発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致するか否かが判定され、一致する場合にのみ上記発呼要求に対する発信規制処理が行われる。このため、輻輳が発生した呼制御装置への発信に対してのみ発信規制を行うことが可能となる。この結果、他の通信網に同一の電話番号帯を収容する呼制御装置が存在していても、この呼制御装置への不必要な発信規制は行われなくなり、これにより当該呼制御装置への呼の疎通率を高く維持することができる。
この発明の一観点は、以下に示すような具体的な実施態様を備えることも特徴とする。
第1の実施態様は、発信規制の制御を行う際に、先ず加入者情報管理装置から取得された着信先の呼制御装置の識別情報を、トラフィック制御装置から通知された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と比較し、両識別情報が一致するか否かを判定する。次に、両識別情報が一致すると判定された場合に、上記発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報に基づいて上記発呼要求を発信規制対象とするか否かを決定し、上記発信規制対象とすると決定した場合に当該発呼要求の送信元となる加入者端末に対し輻輳中であることを示す応答情報を返送し、一方発信規制対象としないと決定した場合には上記発呼要求を着信先の呼制御装置へ転送するものである。
このようにすると、呼制御装置の識別情報をもとに、輻輳が発生した呼制御装置への発信要求のみを発信規制対象とし、さらに発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報をもとに、発信要求に対し規制をするかそのまま着信先へ転送するかを制御することができる。したがって、輻輳が発生した呼制御装置のみに、しかも当該装置の呼処理能力に対応する適切な量の発呼要求が転送されることになり、これにより輻輳が発生した呼制御装置を保護しつつ、当該呼制御装置の呼処理能力を最大限活かすことが可能となる。
第2の実施態様は、第1の通信網を、SIP(Session Initiation Protocol)に従い呼接続制御を行うセッション制御サーバを呼制御装置として使用したIP(Internet Protocol)通信網により構成し、上記第2の通信網を、回線交換方式に従い呼制御を行う交換機を呼制御装置として使用した回線交換網により構成したものである。
このようにすると、IP通信網と回線交換網とが同一の加入者番号帯を共有する場合に、輻輳が発生したセッション制御サーバ又は交換機への発信に対してのみ発信規制を実施することが可能となり、これによりセッション制御サーバ又は交換機への呼の疎通率を高く維持することができる。
すなわち、この発明の一観点によれば、複数の通信網が同一の電話番号帯を共有して併存する場合に、輻輳が発生した網内の呼制御装置への発信のみを規制することができ、これにより輻輳の発生に伴う発信規制の影響を限定して呼の疎通率向上を図った通信ネットワークシステムとその呼制御装置及び発信規制方法を提供することができる。
この発明に係わる通信ネットワークシステムの一実施形態を示す概略構成図である。 図1に示した通信ネットワークシステムで使用されるセッション制御サーバの構成を示すブロック図である。 図1に示した通信ネットワークシステムにおけるセッション制御サーバ間の呼接続動作を説明するための図である。 図1に示した通信ネットワークシステムにおけるセッション制御サーバとPSTNとの間の呼接続動作を説明するための図である。 図1に示した通信ネットワークシステムのセッション制御サーバにおける発信規制動作の概要を説明するための図である。 図1に示した通信ネットワークシステムにおけるセッション制御サーバ間の発信規制動作の具体例を示すシーケンス図である。 図1に示した通信ネットワークシステムにおけるセッション制御サーバとPSTNとの発信規制動作の具体例を示すシーケンス図である。
以下、図面を参照してこの発明の実施形態を説明する。
図1は、この発明に係わる通信ネットワークシステムの一実施形態を示す概略構成図である。この実施形態の通信ネットワークシステムは、IP電話網1と回線交換網(PSTN)2とを接続し、これらのIP電話網1及びPSTN2が0AB−J番号形式の同一の加入者番号帯、例えば042259等の市外局番と市内局番とからなる加入者番号帯を共有したものとなっている。
IP電話網1は、呼制御装置として機能する複数のセッション制御サーバ11〜13と、加入者情報管理装置として機能するロケーションサーバ31と、トラフィック制御装置として機能するトラフィック制御サーバ32を備える。これらのサーバ11〜13,31,32は、IP網内で相互に通信可能である。
セッション制御サーバ11〜13のうちセッション制御サーバ11,12は加入者を収容する機能を有し、これらのセッション制御サーバ11,12にはそれぞれエッジルータ21,22を介して加入者端末TM1,TM2,…が接続される。一方、セッション制御サーバ11〜13のうちセッション制御サーバ13はPSTN2との接続を行うためのゲートウェイとしての機能を有し、PSTN2に接続されると共にマルチメディア・ゲートウェイ(MG)23に接続される。
ロケーションサーバ31は、着信先情報を管理するロケーションテーブルを備えている。このロケーションテーブルには、IP電話網1に収容される全ての加入者の加入者番号に対応付けて、当該加入者を収容するセッション制御サーバ11,12の識別子が記憶されている。またロケーションテーブルには、PSTN2に収容されるすべての加入者の加入者番号に対応付けて、PSTNの識別子、PSTN2と接続するセッション制御サーバ13の識別子、又はセッション制御サーバ13とPSTN2との接続点の識別子の何れかが記憶される。セッション制御サーバ11〜13の識別子としては、例えばFQDN(Fully Qualified Domain Name)が用いられる。
ロケーションサーバ31は、セッション制御サーバ11,12から送信される着信先の問い合わせを受信すると、当該問い合わせに含まれる着信先加入者番号をキーにして上記ロケーションテーブルを検索する。そして、当該着信先加入者を収容するセッション制御サーバ11〜13の識別子を抽出し、この抽出した着信先セッション制御サーバ11〜13識別子を問い合わせ元のセッション制御サーバ11,12へ返送する機能を有する。
トラフィック制御サーバ32は、セッション制御サーバ11〜13から定期的に送信される輻輳情報を受信し、この受信した輻輳情報をもとに輻輳の検出を行う。そして、輻輳が検出されると発信規制情報を生成し、この生成した発信規制情報を上記輻輳が検出されたセッション制御サーバ以外のすべてのセッション制御サーバ11〜13へ通知する機能を有する。このとき発信規制情報には、上記輻輳が検出されたセッション制御サーバ11〜13の識別子と、規制量を表す情報が挿入される。規制量を表す情報としては、単位時間当たりの呼の疎通量の上限値が用いられる。
さて、セッション制御サーバ11〜13は以下のように構成される。図2はそのハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。
すなわち、セッション制御サーバ11〜13は、中央処理ユニット(CPU;Central Processing Unit)41を備え、このCPU41にはバス42を介してプログラムメモリ43及びデータメモリ44が接続され、さらに通信インタフェース45〜47がそれぞれ接続されている。
通信インタフェース45〜47は、上位側通信インタフェース45と、サーバ間通信インタフェース46と、下位側通信インタフェース47とから構成される。上位側通信インタフェース45では、CPU41の制御の下で、ロケーションサーバ31との間で着信先の問い合わせとその応答の送受信を行うと共に、トラフィック制御サーバ32との間で輻輳情報及び発信規制情報の送受信が行われる。サーバ間通信インタフェース46では、CPU41の制御の下で、隣り合うセッション制御サーバ11〜13との間でSIPによる呼制御情報の転送が行われる。下位側通信インタフェース47では、CPU41の制御の下で、エッジルータ21,22及びマルチメディア・ゲートウェイ23との間で呼制御情報の転送などが行われる。
データメモリ44には、この発明を実施するために必要な情報を記憶するための記録エリアとして、発信規制情報記憶部441が設けられている。発信規制情報記憶部441は、トラフィック制御サーバ32から通知された発信規制情報を、規制解除通知が受信されるまで格納するために使用される。
プログラムメモリ43には、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、呼処理制御プログラム431と、発信規制制御プログラム432と、輻輳通知制御プログラム433が格納されている。
輻輳通知制御プログラム433は、CPU41に以下の処理を実行させる。
(1) 自サーバにおける通信トラフィックを監視し、その結果を定期的に輻輳情報として上位側通信インタフェース45からトラフィック制御サーバ32へ送信させる処理。
(2) トラフィック制御サーバ32から送信された発信規制情報を上位側通信インタフェース45を介して受信し、この受信した発信規制情報をデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に記憶させる処理。
(3) 発信規制の解除を受けて、発信規制情報記憶部441に記憶された発信規制情報を消去する処理。
呼処理制御プログラム431は、CPU41に以下の処理を実行させる。
(1) 自サーバが収容している加入者端末TM1,TM2,…から送信される発呼要求のための呼制御情報を下位側通信インタフェース47により受信した場合に、この呼制御情報に含まれる着信先加入者番号をもとに上位網側通信インタフェース45からロケーションサーバ31に対し着信先情報の問い合わせを行い、その応答を受信する処理。
(2) 発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されていない場合に、上記呼制御情報を、上記応答により通知された着信先情報に従いサーバ間通信インタフェース46から着信先となるセッション制御サーバに転送させる処理。
(3) 他のセッション制御サーバから転送された呼制御情報をサーバ間通信インタフェース46を介して受信し、この受信された呼制御情報を下位側通信インタフェース47からエッジルータ21,22を介して着信先の加入者端末TM1,TM2へ転送させる処理。
発信規制制御プログラム432は、CPU41に以下の処理を実行させる。
(1) 上記発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されている場合に、上記ロケーションサーバ31から上記応答により通知された着信先情報に含まれる着信先セッション制御サーバの識別子を、上記記憶された発信規制情報に含まれる規制対象の着信先セッション制御サーバの識別子と比較し、両識別子が一致するか否かを判定する処理。
(2) 両識別子が一致した場合に、上記記憶された発信規制情報に含まれる規制量を表す情報に従い、加入者端末から受信した上記発呼要求を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかを決定する処理。
(3) 上記(2) において規制対象呼と決定された場合には、上記発呼要求を着信先のセッション制御サーバへ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し下位側通信インタフェース47から輻輳中である旨の通知情報を返送させる処理。
(4) 上記(2) において非規制対象呼と決定された場合には、上記加入者端末から送られた発呼要求をサーバ間通信インタフェース46から着信先のセッション制御サーバへ転送させる処理。
なお、図1では、PSTN2についてその構成を図示していないが、PSTN2も上記IP電話網1と同様に、呼制御装置として機能する複数の交換機と、ロケーションサーバ31と同等の機能を有する加入者情報管理装置と、トラフィック制御サーバ32と同等の機能を有するトラフィック制御装置を備えている。
次に、以上のように構成された通信ネットワークシステムによる発信規制動作を説明する。
(1)発信規制が発動していないときの呼制御動作
(1−1)着信先加入者がIP電話網1に収容されている場合
図3は、この場合のセッション制御サーバ11及びロケーションサーバ31による呼制御手順を示す図である。なお、ここでは加入者端末TM2に加入者番号として“0422591234”が割り当てられ、かつセッション制御サーバ11,12にそれぞれ識別子として“SERVER1”,“SERVER2”が割り当てられているものとして説明を行う。
加入者端末TM1において、発信者がIP電話網1内の他の加入者端末TM2を着信先として発呼操作を行ったとする。そうすると、加入者端末TM1からSIPによる発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)が送信され、この発呼要求信号はエッジルータ21を介してセッション制御サーバ11で受信される(図3中のステップ(1))。
上記発呼要求信号を受信するとセッション制御サーバ11は、呼処理制御プログラム431の制御の下で、上記受信された発呼要求信号に記述された着信先加入者番号を含む着信先情報の問い合わせ(Query(0422591234))を生成し、この生成された問い合わせを上位側通信インタフェース45からロケーションサーバ31へ送信する(図3中のステップ(2))。
上記問い合わせを受信すると、ロケーションサーバ31は当該問い合わせに含まれる着信先加入者番号“0422591234”をキーにしてロケーションテーブル311を検索する。そして、当該着信先となるセッション制御サーバの識別子を抽出し、この抽出した着信先となるセッション制御サーバの識別子を含む応答を問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送する。例えば、このときロケーションテーブル311には図3に示すように着信先加入者番号“0422591234”に対応付けてセッション制御サーバ12の識別子“SERVER2”が記憶されている。このため、上記セッション制御サーバ12の識別子“SERVER2”が、図3の(3) に示すように応答(ANSWER (SERVER2))として問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送される。
上記応答(ANSWER (SERVER2))を上位側通信インタフェース47を介して受信すると、セッション制御サーバ11はデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、いまは発信規制情報が記憶されていないので、加入者端末TM1から送られた上記発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)をサーバ間通信インタフェース46からセッション制御サーバ12へ転送する(図3中のステップ(4))。
セッション制御サーバ12は、上記転送された発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)を、エッジルータ22を介して着信先の加入者端末TM2へ転送する。かくして、発信元の加入者端末TM1と着信先の加入者端末TM2との間には、End to Endのセッションが確立され、以後加入者端末TM1,TM2ではマルチメディア通信が可能となる。
(1−2)着信先加入者がPSTN2に収容されている場合
図4は、この場合のセッション制御サーバ11及びロケーションサーバ31による呼制御手順を示す図である。なお、ここでは加入者端末TM3に加入者番号として“0422595678”が割り当てられ、かつセッション制御サーバ13に識別子として“SERVER3”が割り当てられているものとして説明を行う。
加入者端末TM1において、発信者がPSTN2に収容された加入者端末TM3を着信先として発呼操作を行ったとする。そうすると、加入者端末TM1からSIPによる発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)が送信され、この発呼要求信号はエッジルータ21を介してセッション制御サーバ11で受信される(図4中のステップ(1))。
上記発呼要求信号を受信するとセッション制御サーバ11は、呼処理制御プログラム431の制御の下で、上記受信された発呼要求信号に記述された着信先加入者番号を含む着信先情報の問い合わせ(Query(0422595678))を生成し、この問い合わせを上位側通信インタフェース45からロケーションサーバ31へ送信する(図4中のステップ(2))。
上記問い合わせを受信すると、ロケーションサーバ31は当該問い合わせに含まれる着信先加入者番号“0422595678”をキーにしてロケーションテーブル311を検索する。そして、着信先であるPSTN2との間を接続するセッション制御サーバ(ゲートウェイ)13の識別子を抽出し、この抽出したセッション制御サーバ13の識別子を含む応答を問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送する。例えば、このときロケーションテーブル311には図4に示すように着信先加入者番号“0422595678”に対応付けてセッション制御サーバ13の識別子“SERVER3”が記憶されている。このため、上記セッション制御サーバ12の識別子“SERVER3”が、図4の(3) に示すように応答(ANSWER (SERVER3))として問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送される。
上記応答(ANSWER (SERVER3))を上位側通信インタフェース47を介して受信すると、セッション制御サーバ13はデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、いまは発信規制情報が記憶されていないので、加入者端末TM1から送られた上記発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)をサーバ間通信インタフェース46からセッション制御サーバ13へ転送する(図4中のステップ(4))。
セッション制御サーバ13は、上記転送された発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)を受信すると、IP電話網1とPSTN2との接続点(識別子:POI)を介して発呼要求信号(IAM 0422595678)をPSTN2に転送する(図4中のステップ(5))。上記発呼要求信号をPSTN2内の交換機が受信すると、当該発呼要求信号に記述された着信加入者番号に従い、着信先の加入者端末TM3に対し上記発呼要求信号を送信する。そして、加入者端末TM3が着信応答すると、IP電話網1の加入者端末TM1とPSTN2の加入者端末TM3との間にはEnd to Endの通信パスが確立され、以後加入者端末TM1,TM2ではマルチメディア通信が可能となる。
(2)発信規制が発動しているときの呼制御動作
図5は、この場合のセッション制御サーバ11による発信規制制御手順の概要を示す図である。
発信元の加入者端末TM1から発呼要求信号を受信すると(図5中のステップ(1))、セッション制御サーバ11は呼処理制御プログラム431の制御の下で、上記受信された発呼要求信号に記述された着信先加入者番号を含む着信先情報の問い合わせ(Query(着信先電話情報))を生成し、この生成された問い合わせを上位側通信インタフェース45からロケーションサーバ31へ送信する(図5中のステップ(2))。
上記問い合わせを受信すると、ロケーションサーバ31は当該問い合わせに含まれる着信先電話情報をキーにしてロケーションテーブルを検索する。そして、当該着信先となるセッション制御サーバの識別子を抽出し、この抽出した着信先セッション制御サーバの識別子を含む応答(ANSWER (着信先情報))を、問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送する(図5のステップ(3) )。
上記応答(ANSWER (着信先情報))を上位側通信インタフェース47を介して受信すると、セッション制御サーバ11はデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、発信規制情報が記憶されていたとすると、ステップ(4) において、発信元の加入者端末TM1から送られた上記発呼要求を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかの判定を以下のように行う。
すなわち、先ずステップS51において、ロケーションサーバ31から返送された着信先情報を、上記発信規制情報記憶部441に記憶された発信規制情報に含まれる規制対象の着信先情報と比較し、両着信先情報が一致するか否かを判定する。この判定の結果、両着信先情報が一致した場合には、上記記憶された発信規制情報に含まれる規制量を表す情報に従い、加入者端末TM1から受信した上記発呼要求を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかを決定する。そして、規制対象呼と決定した場合には、上記発呼要求を着信先のセッション制御サーバへ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し下位側通信インタフェース47から輻輳中である旨の通知情報を返送する。これに対し、非規制対象呼と決定した場合には、上記発信元の加入者端末から送られた発呼要求をサーバ間通信インタフェース46から着信先のセッション制御サーバへ転送する。
以上述べたセッション制御サーバ11による発信規制動作をさらに詳しく説明する。
(2−1)着信先加入者がIP電話網1に収容されている場合
図6は、この場合のセッション制御サーバ11及びロケーションサーバ31による発信規制制御手順を示す図である。なお、ここでは加入者端末TM2に加入者番号として“0422591234”が割り当てられ、かつセッション制御サーバ11,12にそれぞれ識別子としてFQDN:“server1.example.ne.jp”,FQDN:“server2.example.ne.jp”が割り当てられているものとして説明を行う。
各セッション制御サーバ11〜13は、それぞれ自サーバにおける通信トラフィックを監視し、その結果を定期的に輻輳情報として上位側通信インタフェース45からトラフィック制御サーバ32へ送信する(図6のステップ(1))。トラフィック制御サーバ32は、セッション制御サーバ11〜13から定期的に送信される輻輳情報を受信し、この受信した輻輳情報をもとに輻輳を検出する。そして、輻輳が検出されると発信規制情報を生成し、この生成した発信規制情報を上記輻輳が検出されたセッション制御サーバ以外のすべてのセッション制御サーバ11〜13へ通知する。
例えばいま、セッション制御サーバ12において輻輳が発生したとする。そうするとトラフィック制御サーバ32では、当該セッション制御サーバ12からの輻輳情報をもとに輻輳が検出される。そして、その検出結果に基づいてステップS61により発信規制情報が生成され、この生成されたトラフィック制御サーバ32から他のすべてのセッション制御サーバ11,13に対し発信規制情報が通知される。このとき発信規制情報には、上記輻輳が検出されたセッション制御サーバ12の識別子(server2.example.ne.jp)と、規制量を表す情報(例えば10[call/sec])が含まれる。(図6のステップ(2))。
トラフィック制御サーバ32から上記発信規制情報が通知されると、セッション制御サーバ11はこの発信規制情報をデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に格納した後、ステップS62において発信規制制御プログラム432を起動し、以後この発信規制制御プログラム432の制御の下で以下のように発信規制制御を実行する。
すなわち、発信元の加入者端末TM1からSIPによる発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)を受信すると(図6中のステップ(3-1))、セッション制御サーバ11は呼処理制御プログラム431の制御の下で、上記受信された発呼要求信号に記述された着信先加入者番号“0422591234”を含む問い合わせ(Query(0422591234))を生成し、この生成した問い合わせ(Query(0422591234))を上位側通信インタフェース45からロケーションサーバ31へ送信する(図6中のステップ(3-2))。
上記問い合わせ(Query(0422591234))を受信すると、ロケーションサーバ31は当該問い合わせ(Query(0422591234))に含まれる着信先加入者番号“0422591234”をキーにしてロケーションテーブルを検索する。そして、当該着信先となるセッション制御サーバ12の識別子(server2.example.ne.jp)を抽出し、この抽出した着信先となるセッション制御サーバ12の識別子(server2.example.ne.jp)を含む応答(ANSWER (server2.example.ne.jp))を、問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送する(図6のステップ(3-3) )。
上記応答(ANSWER (server2.example.ne.jp))を上位側通信インタフェース47を介して受信すると、セッション制御サーバ11はデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、いまは先に述べたように発信規制情報が記憶されているので、発信元の加入者端末TM1から送られた上記発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかの判定を行う。
例えば、先ずロケーションサーバ31から返送された着信先となるセッション制御サーバ12の識別子“server2.example.ne.jp”を、上記発信規制情報記憶部441に記憶された発信規制情報に含まれる規制対象のセッション制御サーバ12の識別子(server2.example.ne.jp)と比較し、両識別子が一致するか否かを判定する。この判定の結果、上記のように両識別子が一致すると、続いて上記記憶された発信規制情報に含まれる規制量を表す情報(10[call/sec])に従い、加入者端末TM1から受信した上記発呼要求信号を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかを決定する。そして、規制対象呼と決定した場合には、上記発呼要求を着信先のセッション制御サーバへ転送せず、発呼要求元の加入者端末TM1に対し下位側通信インタフェース47から輻輳中である旨の通知情報(503 Service Unavailable)を返送する。
これに対し、非規制対象呼と決定した場合には、上記発信元の加入者端末TM1から送られた発呼要求信号(INVITE SIP:0422591234@[hostport] SIP2.0)を、サーバ間通信インタフェース46から着信先のセッション制御サーバ12へ転送する(図6のステップ(4-4))。
(2−2)着信先加入者がPSTN2に収容されている場合
図7は、この場合のセッション制御サーバ11及びロケーションサーバ31による発信規制制御手順を示す図である。なお、ここでは加入者端末TM3に加入者番号として“0422595678”が割り当てられ、かつセッション制御サーバ13に識別子として“server3.example.ne.jp”が割り当てられているものとして説明を行う。
トラフィック制御サーバ32から上記発信規制情報が通知されると、セッション制御サーバ11はこの発信規制情報をデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に格納した後、発信規制制御プログラム432を起動し、以後この発信規制制御プログラム432の制御の下で以下のように発信規制制御を実行する。
すなわち、発信元の加入者端末TM1からSIPによる発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)を受信すると(図7中のステップ(5-1))、セッション制御サーバ11は呼処理制御プログラム431の制御の下で、上記受信された発呼要求信号に記述された着信先加入者番号“0422595678”を含む問い合わせ(Query(0422595678))を生成し、この生成した問い合わせ(Query(0422595678))を上位側通信インタフェース45からロケーションサーバ31へ送信する(図7中のステップ(5-2))。
上記問い合わせ(Query(0422595678))を受信すると、ロケーションサーバ31は当該問い合わせ(Query(0422595678))に含まれる着信先加入者番号“0422595678”をキーにしてロケーションテーブルを検索する。そして、当該着信先となるPSTN2との間を接続するセッション制御サーバ(ゲートウェイ)13の識別子(server3.example.ne.jp)を抽出し、この抽出した着信先となるセッション制御サーバ13の識別子(server3.example.ne.jp)を含む応答(ANSWER (server3.example.ne.jp))を、問い合わせ元のセッション制御サーバ11へ返送する(図7のステップ(5-3) )。
上記応答(ANSWER (server3.example.ne.jp))を上位側通信インタフェース47を介して受信すると、セッション制御サーバ11はデータメモリ44内の発信規制情報記憶部441に発信規制情報が記憶されているか否かを判定する。この判定の結果、いまは発信規制情報が記憶されているので、発信元の加入者端末TM1から送られた上記発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかの判定を行う。
例えば、先ずロケーションサーバ31から返送された着信先となるセッション制御サーバ12の識別子“server3.example.ne.jp”を、上記発信規制情報記憶部441に記憶された発信規制情報に含まれる規制対象のセッション制御サーバ12の識別子(server2.example.ne.jp)と比較し、両識別子が一致するか否かを判定する。この判定の結果、この例では一致しないので、上記発信要求を非規制対象呼と判断し、上記発信元の加入者端末TM1から送られた発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)を、サーバ間通信インタフェース46から着信先のセッション制御サーバ13へ転送する(図7のステップ(5-4))。
セッション制御サーバ13は、上記発呼要求信号(INVITE SIP:0422595678@[hostport] SIP2.0)が転送されると、図7のステップ((5-5))に示すようにPSTN2に対して発呼要求信号(IAM 0422595678)を送信する。上記発呼要求信号(IAM 0422595678)をPSTN2内の交換機が受信すると、当該発呼要求信号に記述された着信加入者番号“0422595678”に従い、着信先の加入者端末TM3に対し着信信号を送る。そして、加入者端末TM3が着信応答すると、IP電話網1の加入者端末TM1とPSTN2の加入者端末TM3との間にはEnd to Endの通信パスが確立され、以後加入者端末TM1,TM3ではマルチメディア通信が可能となる。
したがって、セッション制御サーバ12が収容する加入者電話番号帯(042259)と同一の加入者電話番号帯をPSTN2が所有している状態で、セッション制御サーバ12で輻輳が発生した場合には、このセッション制御サーバ12を着信先とする発呼に対してのみ発信規制が行われ、PSTN2を着信先とする発呼は発信規制の対象とせずに疎通される。
なお、トラフィック制御サーバ32は、輻輳検出後もセッション制御サーバ12から定期的に通知される輻輳情報(図7の(6))をもとに輻輳の状態を監視する。そして、輻輳が解消されたと判定すると発信規制解除指示情報を生成し、この発信規制解除指示情報を先に発信規制情報を送信した先の各セッション制御サーバ11,13へ送信する(図7の(7))。
上記発信規制解除指示情報を受信するとセッション制御サーバ11,13は、データメモリ44内の発信規制情報記憶部441から対応する発信規制情報を消去する。
以上詳述したようにこの実施形態では、発信規制の制御を行う際に、加入者端末TM1からの発信要求に応じてロケーションサーバ31から取得した着信先となるセッション制御サーバの識別子を、トラフィック制御サーバ32から事前に通知された発信規制情報に含まれる規制対象のセッション制御サーバの識別子と比較し、両識別子が一致するか否かを判定する。そして、両識別子が一致すると、上記発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報に基づいて上記発呼要求を発信規制対象とするか否かを決定し、発信規制対象とすると決定した場合に当該発呼要求の送信元となる加入者端末TM1に対し輻輳中であることを示す通知情報(503 Service Unavailable)を返送し、一方発信規制対象としないと決定した場合には上記発呼要求を着信先のセッション制御サーバへ転送するようにしている。
したがって、IP電話網1とPSTN2が同一の加入者電話番号帯(042259)を共有しているシステムにおいて、IP電話網1内のあるセッション制御サーバで輻輳が発生した場合には、このセッション制御サーバを着信先とする発信に対してのみ発信規制が行われ、PSTN2を着信先とする発信は発信規制の対象とせずに疎通される。このため、PSTN2への呼の疎通率を高く維持することが可能となる。しかも、ロケーションサーバ31において既に管理されている着信先情報を利用して、発信規制対象のセッション制御サーバを特定するようにしているので、新たな管理情報を用意したり、発信規制のための判定手順を大幅に変更したりすることなく実現できる利点がある。
しかも、発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報をもとに、発呼要求を規制対象呼とするか非規制対象呼とするかが決定されるので、輻輳が発生したセッション制御サーバの呼処理能力に対応する適切な量の発呼要求が転送されることになり、これにより輻輳が発生した呼制御装置を保護しつつ、当該呼制御装置の呼処理能力を最大限活かすことが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、前記実施形態ではこの発明に係わる発信規制制御手順をIP電話網1において実施する場合を例にとって説明した。しかし、同様の発信規制制御手順をPSTN2において実施するように構成してもよい。これは、PSTN2内の各交換機に、この発明を実現するためにIP電話網1のセッション制御サーバ11,12に設けた機能と同様の機能を設け、さらにロケーションサーバ31と同様の装置を設けることで実現できる。なお、その際IP電話網1のロケーションサーバ31をPSTN2が利用できるように拡張することも可能である。
その他、通信網の種類や呼制御装置の構成、発信規制制御の手順と内容等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
TM1〜TM3…加入者端末、1…IP電話網、2…PSTN、11〜13…セッション制御サーバ、21,22…エッジルータ、23…マルチメディア・ゲートウェイ(MG)、31…ロケーションサーバ、32…トラフィック制御サーバ、41…CPU、42…バス、43…プログラムメモリ、44…データメモリ、45…上位側通信インタフェース、46…サーバ間通信インタフェース、47…下位側通信インタフェース、431…呼処理制御プログラム、432…発信規制制御プログラム、433…輻輳通知制御プログラム、441…発信規制情報記憶部。

Claims (7)

  1. それぞれ複数の加入者端末を収容する第1及び第2の通信網が同一の加入者番号帯を共有し、前記加入者端末から前記加入者番号帯を含む加入者情報を着信先情報として含む発呼要求が送信された場合に、当該発呼元の加入者端末と着信先の加入者端末との間を接続して通信を可能にする通信ネットワークシステムであって、
    前記第1及び第2の通信網は、
    前記複数の加入者端末を分散して収容する複数の呼制御装置と、
    前記加入者端末に割り当てられた加入者情報と、当該加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報とを相互に対応付けて管理する加入者情報管理装置と、
    前記複数の呼制御装置の少なくとも1つで輻輳が発生した場合に、当該輻輳が発生した呼制御装置の識別情報を含む発信規制情報を生成し、この発信規制情報を前記輻輳が発生した呼制御装置以外の呼制御装置へ通知するトラフィック制御装置と
    を具備し、
    前記複数の呼制御装置の各々は、
    前記トラフィック制御装置から発信規制情報が通知された状態で、前記加入者端末から前記発呼要求が送られた場合に、当該発呼要求に含まれる着信先加入者情報をもとに前記加入者情報管理装置から着信先の加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報を取得する手段と、
    前記取得された呼制御装置の識別情報が前記通知された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致するか否かを判定し、前記両識別情報が一致すると判定された場合にのみ、前記発呼要求を着信先の加入者端末を収容する呼制御装置へ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し輻輳中である旨の応答情報を返送する発信規制制御手段と
    を備えることを特徴とする通信ネットワークシステム。
  2. 前記発信規制制御手段は、
    前記取得された呼制御装置の識別情報を前記通知された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と比較し、両識別情報が一致するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により両識別情報が一致すると判定された場合に、前記発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報に基づいて、前記発呼要求を発信規制対象とするか否かを決定する手段と、
    前記発呼要求を発信規制対象とすると決定された場合に、当該発呼要求の送信元となる加入者端末に対し輻輳中であることを示す応答情報を返送する手段と、
    前記発呼要求を発信規制対象としないと決定された場合に、当該発呼要求を前記着信先の呼制御装置へ転送する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の通信ネットワークシステム。
  3. 前記第1の通信網は、SIP(Session Initiation Protocol)に従い呼制御を行うセッション制御サーバを呼制御装置として使用したIP(Internet Protocol)通信網からなり、前記第2の通信網は、回線交換方式に従い呼制御を行う交換機を呼制御装置として使用した回線交換網からなることを特徴とする請求項1又は2記載の通信ネットワークシステム。
  4. それぞれ複数の加入者端末を収容する第1及び第2の通信網が同一の加入者番号帯を共有し、かつこれらの第1及び第2の通信網が、前記複数の加入者端末を分散して収容する複数の呼制御装置と、前記加入者端末に割り当てられた加入者情報と当該加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報とを相互に対応付けて管理する加入者情報管理装置と、トラフィック制御装置を具備する通信ネットワークシステムで使用される発信規制方法であって、
    前記呼制御装置で輻輳が発生した場合に、前記トラフィック制御装置が、当該輻輳が発生した呼制御装置の識別情報を含む発信規制情報を生成して、この発信規制情報を前記輻輳が発生した呼制御装置以外の呼制御装置へ通知する過程と、
    前記呼制御装置が、前記トラフィック制御装置から通知された発信規制情報をメモリに保存する過程と、
    前記加入者端末から前記加入者番号帯を含む加入者情報を着信先情報として含む発呼要求が送られた場合に、前記呼制御装置が、当該発呼要求に含まれる着信先加入者情報をもとに前記加入者情報管理装置から着信先の加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報を取得する過程と、
    前記呼制御装置が、前記取得された呼制御装置の識別情報が前記メモリに保存されている発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致するか否かを判定する過程と、
    前記両識別情報が一致すると判定された場合にのみ、前記呼制御装置が前記発呼要求を着信先の加入者端末を収容する呼制御装置へ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し輻輳中である旨の応答情報を返送する過程と
    を具備することを特徴とする発信規制方法。
  5. 前記発信規制処理を行う過程は、
    前記取得された呼制御装置の識別情報が前記メモリに保存された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致すると判定された場合に、前記発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報に基づいて、前記発呼要求を発信規制対象とするか否かを決定する過程と、
    前記発呼要求を発信規制対象とすると決定された場合に、当該発呼要求の送信元となる加入者端末に対し輻輳中であることを示す応答情報を返送する過程と、
    前記発呼要求を発信規制対象としないと決定された場合に、当該発呼要求を前記着信先の呼制御装置へ転送する過程と
    を備えることを特徴とする請求項4記載の発信規制方法。
  6. それぞれ複数の加入者端末を収容する第1及び第2の通信網が同一の加入者番号帯を共有し、かつこれらの第1及び第2の通信網が、前記複数の加入者端末を分散して収容する複数の呼制御装置と、前記加入者端末に割り当てられた加入者情報と当該加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報とを相互に対応付けて管理する加入者情報管理装置と、トラフィック制御装置を具備する通信ネットワークシステムで使用される前記呼制御装置であって、
    前記トラフィック制御装置から輻輳が発生した呼制御装置以外の呼制御装置へ送信される、輻輳が発生した呼制御装置の識別情報を含む発信規制情報を受信し、この受信された発信規制情報をメモリに保存する手段と、
    前記加入者端末から前記加入者番号帯を含む加入者情報を着信先情報として含む発呼要求が送られた場合に、当該発呼要求に含まれる着信先加入者情報をもとに前記加入者情報管理装置から着信先の加入者端末を収容する呼制御装置の識別情報を取得する手段と、
    前記取得された呼制御装置の識別情報が前記メモリに保存されている発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と一致するか否かを判定し、両識別情報が一致すると判定された場合にのみ、前記メモリに保存された発信規制情報に基づいて、前記発呼要求を着信先の加入者端末を収容する呼制御装置へ転送せず、発呼要求元の加入者端末に対し輻輳中である旨の応答情報を返送する手段と
    を具備することを特徴とする呼制御装置。
  7. 前記発信規制処理を行う手段は、
    前記取得された呼制御装置の識別情報を前記通知された発信規制情報に含まれる呼制御装置の識別情報と比較し、両識別情報が一致するか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段により両識別情報が一致すると判定された場合に、前記発信規制情報に含まれる発信規制量を表す情報に基づいて、前記発呼要求を発信規制対象とするか否かを決定する手段と、
    前記発呼要求を発信規制対象とすると決定された場合に、当該発呼要求の送信元となる加入者端末に対し輻輳中であることを示す応答情報を返送する手段と、
    前記発呼要求を発信規制対象としないと決定された場合に、当該発呼要求を前記着信先の呼制御装置へ転送する手段と
    を備えることを特徴とする請求項6記載の呼制御装置。
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