JP5199179B2 - 半導体集積回路及び受信信号処理方法 - Google Patents

半導体集積回路及び受信信号処理方法 Download PDF

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本発明は、半導体集積回路及び受信信号処理方法に関する。
地上デジタル放送では、移動受信の際に搬送波周波数が偏移するドップラーシフトの影響を考慮した復調処理が行われている。
地上デジタル放送規格ISDB−T(Integrated Services Digital Broadcasting-Terrestrial)のOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)フレームには、一定間隔でパイロット信号であるSP(Scattered Pilot)信号が挿入されている。従来、フーリエ変換後の受信信号から抽出されたパイロット信号を用いて、移動受信によって搬送波周波数に加わる周波数(ドップラー周波数)を推定する手法が知られている。
特開2004−274722号公報 特開2005−286636号公報
実川他、"OFDMに適した高精度ドップラ周波数推定法"、電子情報通信学会総合大会、B−5−77、P564、2004
しかし、従来では、パイロット信号からドップラー周波数を精度よく求めることはできないという問題があった。
上記の点を鑑みて、本発明は、ドップラー周波数を精度よく求めることが可能な半導体集積回路及び受信信号処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、以下のような半導体集積回路が提供される。
この半導体集積回路は、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号を逆フーリエ変換して、第1のインパルス応答を算出する第1の逆フーリエ変換部と、前記受信信号に含まれるデータ信号から求められる伝送路応答値と、前記パイロット信号とを合わせて逆フーリエ変換して、第2のインパルス応答を算出する第2の逆フーリエ変換部と、前記第2のインパルス応答をもとに、所定の長さ以上のマルチパスが発生しているか否かを判定するマルチパス判定部と、前記所定の長さ以上の前記マルチパスの発生が検出された場合、前記第2のインパルス応答の最大値の位置をもとに、前記第1のインパルス応答における主波位置を特定する主波位置特定部と、前記主波位置を特定した前記第1のインパルス応答を用いて、前記主波位置とフーリエ変換窓位置との間の遅延量をもとに、シンボル間における前記パイロット信号の周波数の違いに起因した前記第1のインパルス応答の位相差を補正する位相差補正部と、前記位相差補正部により補正された前記第1のインパルス応答と、異なるシンボルにおける前記第1のインパルス応答との間の位相回転量を算出する位相偏差算出部と、前記位相回転量をもとに、ドップラー周波数を算出するドップラー周波数算出部と、を有する。
開示の半導体集積回路及び受信信号処理方法によれば、ドップラー周波数を精度よく求めることが可能となる。
本実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。 地上デジタル放送におけるOFDMフレームの構成を示す図である。 インパルス応答の一例を示す図である。 異なるシンボル間のインパルス応答の位相差の一例を示す図である。 算出される位相回転量の例を示す図である。 インパルス応答が折り返る様子を示す図である。 主波位置を特定する様子を示す図である。 本実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理方法を示すフローチャートである。 OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
以下、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点である実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の半導体集積回路の主要部の構成を示す図である。
半導体集積回路10は、たとえば、地上デジタル放送用のOFDM信号の復調用LSI(Large Scale Integrated circuit)である。
半導体集積回路10は、パイロット信号記憶部11と、逆フーリエ変換部12と、インパルス応答保持部13と、インパルス応答遅延部14と、最大値位置検出部15と、位相差補正部16と、位相偏差算出部17と、ドップラー周波数算出部18と、を有している。
また、半導体集積回路10は、サブキャリア群記憶部19と、伝送路応答値生成部20と、逆フーリエ変換部21と、インパルス応答保持部22と、最大値位置検出部23と、マルチパス判定部24と、主波位置特定部25と、を有している。
パイロット信号記憶部11は、フーリエ変換(たとえば、FFT(Fast Fourier Transform))後の受信信号に含まれるサブキャリア群のうち、パイロット信号を保持する。
図2は、地上デジタル放送におけるOFDMフレームの構成を示す図である。
横軸はサブキャリア番号であり、周波数方向を表している。また、縦軸はシンボル番号であり、時間方向を表している。図中で、黒丸はパイロット信号であるSP信号Ds、白丸はデータ信号Daである。
地上デジタル放送で用いられているパイロット信号であるSP信号Dsは、周波数方向に、12キャリアごとに挿入されており、時間方向に、4シンボルごとに挿入されている。
逆フーリエ変換部12は、パイロット信号記憶部11に保持されたパイロット信号を、逆フーリエ変換(たとえば、IFFT(Inverse FFT))をすることでインパルス応答を算出する。
図3は、インパルス応答の一例を示す図である。
図3(A)は、n−2番目のシンボルにおけるインパルス応答の例を示し、図3(B)は、n番目のシンボルにおけるインパルス応答の例を示している。図3において、横軸は時間、縦軸は電力である。
ここで得られるインパルス応答は、伝送路のマルチパス応答を示すことから、遅延プロファイルと呼ばれている。
移動受信が行われている場合、フェージングによる影響で位相回転が生じ、異なるシンボル間で得られたインパルス応答は、異なる値となる。このときの位相回転量は、搬送波が受けるドップラー周波数と比例する。そのため、ドップラー周波数は、一定期間におけるシンボル間のインパルス応答の位相回転量から算出することが可能である。
図4は、異なるシンボル間のインパルス応答の位相差の一例を示す図である。
ここでは、n−2番目のシンボルのインパルス応答の最大値In-2と、n番目のシンボルのインパルス応答の最大値Inの間の位相差を示している。図4にて、ΔΘは、フェージングによる位相回転量を示している。さらに、図2に示したようにシンボルごとにSP信号の周波数がシフトされている場合には、SP信号の周波数の違いによる位相差ΔΦが加わる。したがって、インパルス応答の最大値In-2と、インパルス応答の最大値Inの間の位相差は、ΔΘ+ΔΦとなる。
インパルス応答保持部13は、たとえば、メモリであり、逆フーリエ変換部12にて算出されたインパルス応答を保持し、インパルス応答遅延部14に出力する。また、インパルス応答保持部13は、そのインパルス応答を最大値位置検出部15に送り、最大値位置検出部15によって検出されたインパルス応答の最大値の位置を入力し、インパルス応答の最大値を位相偏差算出部17に出力する。
インパルス応答遅延部14は、たとえば、メモリであり、インパルス応答保持部13から出力されたインパルス応答を保持し遅延させる。また、インパルス応答遅延部14は、入力したインパルス応答の最大値の位置を最大値位置検出部15から取得し、保持する。
最大値位置検出部15は、インパルス応答保持部13で保持されたインパルス応答の最大値(最大電力)の位置を検出し、インパルス応答保持部13及びインパルス応答遅延部14に出力する。電力が最大の位置にあるものが、C/N比(Carrier to Noise Ratio)が最も良い主波の可能性が高い。
位相差補正部16は、インパルス応答遅延部14から出力されたインパルス応答の最大値に対して、図4で示したようなシンボル間のSP信号の周波数の違いによる位相差ΔΦを補正する。位相差ΔΦは、先行波(または遅延波)と主波との遅延量に応じた値となる。
位相差補正部16は、遅延量に応じた位相差ΔΦを算出するか、予めテーブルとして保持しておき、入力されるインパルス応答から遅延量を算出し、遅延量に応じた位相差ΔΦの逆位相(e-ΔΦ)を、インパルス応答の最大値に乗算する。これによって、シンボル間のSP信号の周波数の違いによる位相差ΔΦが、キャンセルされる。
位相偏差算出部17は、インパルス応答保持部13から、現在のシンボルのインパルス応答の最大値と、位相差補正部16により補正された以前のシンボルのインパルス応答の最大値から、位相回転量ΔΘを算出する。
図5は、算出される位相回転量の例を示す図である。
ここでは、図4で示したn−2番目のシンボルのインパルス応答の最大値In-2と、n番目のシンボルのインパルス応答の最大値Inと、位相差を求める様子を示している。
位相差補正部16により、SP信号のシンボル間の周波数の違いによる位相差ΔΦがキャンセルされているので、位相偏差算出部17では、フェージングによる位相回転量ΔΘのみが算出される。位相偏差算出部17は、位相回転量ΔΘを、最大値In-2と最大値Inの位相を求めてその差分を算出することにより算出するか、内積演算を用いて算出する。
位相偏差算出部17で得られた位相回転量ΔΘは、ドップラー周波数fdと比例関係にある。そのため、ドップラー周波数算出部18は、位相回転量ΔΘに、所定の値を乗じることでドップラー周波数fdを算出する。
ところで、前述したように、地上デジタル放送規格ISDB−TのOFDMフレームでは、SP信号は、各シンボル中に12個間隔で挿入されている。そのため、1/24シンボル長以上のマルチパスが存在すると、逆フーリエ変換部12から出力されるインパルス応答に、折り返りが発生する可能性がある。
図6は、インパルス応答が折り返る様子を示す図である。
横軸は時間、縦軸は電力を示している。
図6では、先行波Ip、主波Im、遅延波Idxが順に現われている様子を示しているが、遅延波Idxは、遅延波Idが折り返ったものである。移動受信環境では、電力が時間とともに変動するため、遅延波Idの電力が、主波Imの電力よりも一時的に大きくなるような状況が生じる。そのため、主波Imの電力よりも大きい遅延波Idが折り返った場合、最大値位置検出部15では、遅延波Idxの位置を、主波Imの位置として検出してしまう。その場合、位相偏差算出部17は、正確な位相回転量ΔΘを算出できなくなり、ドップラー周波数算出部18は、正確なドップラー周波数fdを算出することができない。
そのため、図1に示す本実施の形態の半導体集積回路10は、以下のような機能をさらに有する。
サブキャリア群記憶部19は、フーリエ変換(たとえば、FFT)後の受信信号に含まれるパイロット信号及びデータ信号を含むサブキャリア群を保持する。サブキャリア群記憶部19は、各シンボルの全てのサブキャリアを保持してもよいし、一部のセグメントのサブキャリアを保持するようにしてもよい。
伝送路応答値生成部20は、サブキャリア群のうち、データ信号を仮判定して、送信信号点の仮判定値を求めたのち、受信したデータ信号を、仮判定値で割ることによって、伝送路の影響を示す伝送路応答値を生成する。仮判定は、たとえば、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)や、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAMなどの変調方式に応じて、データ信号を硬判定することで仮判定値を生成する。
逆フーリエ変換部21は、サブキャリア群記憶部19に保持されたパイロット信号と、データ信号から求められた伝送路応答値とを合わせて逆フーリエ変換(たとえば、IFFT)することで、インパルス応答を算出する。
インパルス応答保持部22は、逆フーリエ変換部21で算出されたインパルス応答を保持し、最大値位置検出部23に出力する。
最大値位置検出部23は、入力されたインパルス応答の最大値の位置を検出し、インパルス応答の情報とともにマルチパス判定部24に出力する。データ信号を含めたサブキャリア群から求めたインパルス応答は、1/2シンボル長以内の遅延量のマルチパスであれば、パイロット信号のみから求めたインパルス応答と異なり、信号の折り返りが発生しない。したがって、最大値位置検出部23が検出したインパルス応答は、折り返りの影響を受けていない。
マルチパス判定部24は、入力されたインパルス応答と、その最大値の位置(主波位置)とから、所定の長さ以上のマルチパスが発生しているか否かを判定する。具体的には、マルチパス判定部24は、先行波(遅延波)と主波がどれだけ離れているか検出することによって、マルチパスの長さを判定する。そして、マルチパス判定部24は、折り返りが発生する可能性のある長さ以上(たとえば、地上デジタル放送規格ISDB−TのOFDMフレームを受信する場合は1/24シンボル長以上)のマルチパスがあるか否かを判定する。
これにより、マルチパス判定部24は、パイロット信号のみから求めたインパルス応答に折り返りが発生するか否かを判定することができる。
そしてマルチパス判定部24は、判定結果を主波位置特定部25に出力する。また、マルチパス判定部24は、所定の長さ以上のマルチパスを検出した場合、最大値位置検出部23で検出されたインパルス応答の最大値の位置を主波位置特定部25に送る。マルチパス判定部24は、インパルス応答データ自体を主波位置特定部25に送るようにしてもよい。マルチパス判定部24は、所定の長さ以上のマルチパスを検出しない場合には、主波位置特定部25の機能を無効にする。
主波位置特定部25は、所定の長さ以上のマルチパスが検出された旨の判定結果を受信した場合、最大値位置検出部23で検出された最大値の位置をもとに、インパルス応答遅延部14より出力されるパイロット信号により求めたインパルス応答における主波位置を特定する。
図7は、主波位置を特定する様子を示す図である。
図7(A)は、データ信号を含めたサブキャリア群から求めたインパルス応答の最大値の位置Axを示している。縦軸は電力で、横軸はX(時間)である。横軸は実際には、IFFTポイントで表わされる。主波位置特定部25は、まず、時間軸(横軸X)を、パイロット信号のみから求められたインパルス応答の時間軸(横軸Y)と合わせるための変換を行い、図7(B)のように位置Ayを得る。これにより、パイロット信号のみから求められたインパルス応答との比較が可能になる。
たとえば、1seg、Mode3のOFDM規格が用いられる場合、変換式は以下のようになる。なお、以下の式では、一例として、データ信号を含めたサブキャリア群から求められるインパルス応答のIFFTのポイント数を256、パイロット信号のみから求められるインパルス応答のIFFTのポイント数を64としている。
Ay=(Ax−256/2)×3−64/2
ここで、Ax−256/2は、主波のFFT窓位置からのずれ(ポイント数)を表している。FFTシフトしているので、FFT窓位置は、256/2にあるとしている。
図7(B)の下図の例では、先行波のインパルス応答が存在する位置B1に、FFT窓位置が合わされている。また、位置B2にあるインパルス応答は、位置B4のインパルス応答が折り返ったものであることが示されている。
また、13seg、Mode3のOFDM規格が用いられる場合、変換式は以下のようになる。なお、以下の式では、一例として、データ信号を含めたサブキャリア群から求めたインパルス応答のIFFTのポイント数を256、パイロット信号のみから求めたインパルス応答のIFFTのポイント数も256としている。
Ay=(Ax−256/2)×12−256/2
主波位置特定部25は、上記のようにして求めた位置Ayとほぼ等しい位置にある、パイロット信号のみから求めたインパルス応答の位置を、主波位置として特定する。具体的には、主波位置特定部25は、図7(B)のように、位置Ayから所定の範囲(±α)内に存在するパイロット信号のみから求めたインパルス応答があるか否か検出する。αは、たとえば、IFFTポイントで、10ポイント以下程度とする。図7(B)の例では、パイロット信号のみから求めたインパルス応答の位置B1,B2,B3のうち、位置B2にあるインパルス応答が、上記の範囲内に存在する。したがって、主波位置特定部25は、位置B2に存在するインパルス応答を主波として特定する。
主波位置特定部25は、特定した主波の位置を位相差補正部16に通知する。
位相差補正部16は、たとえば、図7(B)の下側のようなインパルス応答が入力されている場合、インパルス応答が最大値である位置B3ではなく、主波位置特定部25から通知された位置B2を主波位置として採用する。
これにより、移動受信の影響で一時的に最大電力となる位置B3にある主波以外の信号が、主波として認識されることが防止される。
位相差補正部16は、先行波の位置B1と、特定された主波の位置B2の折り返り元の位置B4間の遅延量dに応じて、位相差ΔΦを求め、位相差ΔΦの逆位相(e-ΔΦ)を、インパルス応答の主波の値に乗算する。これによって、シンボル間のSP信号の周波数の違いによる位相差ΔΦが、正しくキャンセルされる。
その後、前述したように、位相偏差算出部17は、インパルス応答保持部13から現在のシンボルのインパルス応答の最大値と、位相差補正部16により補正された以前のシンボルのインパルス応答の最大値とから、位相回転量ΔΘを算出する。
そして、ドップラー周波数算出部18は、位相回転量ΔΘをもとに、ドップラー周波数fdを算出する。
このように、本実施の形態の半導体集積回路10では、データ信号とパイロット信号を含むサブキャリア群を用いて信号の折り返りの影響を受けないインパルス応答を算出し、その最大値の位置をもとに、正しい主波位置を特定している。これにより、インパルス応答の折り返りが生じる可能性のある所定長さ以上のマルチパスが発生した場合でも、正確にドップラー周波数を求めることができる。
以下、本実施の形態の半導体集積回路10による受信信号処理方法を、フローチャートによりまとめる。
図8は、本実施の形態の半導体集積回路による受信信号処理方法を示すフローチャートである。
逆フーリエ変換部12は、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号を逆フーリエ変換して、インパルス応答を算出する(ステップS1)。最大値位置検出部15は、インパルス応答の最大値の位置を検出する(ステップS2)。また、インパルス応答遅延部14は、インパルス応答保持部13から出力されたインパルス応答を保持し遅延させる(ステップS3)。
一方、逆フーリエ変換部21は、パイロット信号と、データ信号から求められた伝送路応答値とを合わせて逆フーリエ変換することで、インパルス応答を算出する(ステップS4)。最大値位置検出部23は、入力されたインパルス応答の最大値の位置を検出する(ステップS5)。その後、マルチパス判定部24は、入力されたインパルス応答と主波位置とから、所定の長さ以上のマルチパスが発生しているか否かを判定する(ステップS6,S7)。所定の長さ以上のマルチパスがある場合、主波位置特定部25は、最大値位置検出部23で検出された最大値の位置をもとに、インパルス応答遅延部14より出力されるインパルス応答における主波位置を特定する(ステップS8)。
所定の長さ以上のマルチパスがない場合、または、主波位置特定後、位相差補正部16による位相差補正処理が行われる(ステップS9)。
所定の長さ以上のマルチパスがない場合、位相差補正部16は、インパルス応答遅延部14から出力されたインパルス応答の最大値の位置を主波位置として採用する。
一方、所定の長さ以上のマルチパスがある場合、位相差補正部16は、主波位置特定部25から通知された位置を主波位置として採用する。
そして、位相差補正部16は、先行波または遅延波の位置と主波の位置間の遅延量に応じて、位相差ΔΦを求め、位相差ΔΦの逆位相(e-ΔΦ)を、インパルス応答の主波の値に乗算する。これによって、シンボル間のSP信号の周波数の違いによる位相差ΔΦが、キャンセルされる。
その後、位相偏差算出部17は、インパルス応答保持部13から出力される現在のシンボルのインパルス応答の最大値と、位相差補正部16により補正された以前のシンボルのインパルス応答の最大値から、位相回転量ΔΘを算出する(ステップS10)。そして、ドップラー周波数算出部18は、位相回転量ΔΘをもとに、ドップラー周波数fdを算出する(ステップS11)。
このように、本実施の形態の受信信号処理方法では、データ信号とパイロット信号を含むサブキャリア群を用いて信号の折り返りの影響を受けないインパルス応答を算出し、その最大値の位置をもとに、正しい主波位置を特定している。これにより、折り返りが生じる可能性のあるマルチパスが発生した場合でも、正確にドップラー周波数を求めることができる。
以上のような半導体集積回路10は、たとえば、以下のようなOFDM受信システムに適用される。
図9は、OFDM受信システムの主要部の概略の構成を示す図である。
OFDM受信システム30は、チューナ31と、直交復調部32と、フーリエ変換部33と、伝送路等化部35と、ドップラー周波数推定部34と、デマッピング部36と、誤り訂正部37を有している。また、OFDM受信システム30は、MPEG−2(Moving Picture Experts Group phase 2)デコーダ(またはH.264デコーダ)38と、出力部39を有している。
チューナ31は、選局したRF(Radio Frequency)信号を、アンテナ31aを介して受信する。
直交復調部32は、受信した変調波を直交復調する。
フーリエ変換部33は、直交復調した受信信号に対してフーリエ変換(たとえば、FFT)を行い、周波数領域の信号に変換する。
ドップラー周波数推定部34は、図1で示した各構成を含み、フーリエ変換された受信信号から、ドップラー周波数を算出する。
伝送路等化部35は、ドップラー周波数推定部34により算出されたドップラー周波数に応じて、フーリエ変換された受信信号を等化する。これにより、伝送路による外乱を除去した送信信号が再現される。具体的には、受信信号を等化する際、伝送路等化部35は、パイロット信号から、伝送路推定値を求めるが、このとき用いるフィルタの係数を、ドップラー周波数に応じて変更する。ドップラー周波数は受信機の移動速度と比例するために、ドップラー周波数に応じてフィルタの係数を変更することで、移動速度に応じた伝送路推定値を求めることができ、送信信号が精度よく再現できる。
デマッピング部36は、外乱が除去された送信信号の信号点位置を割り出し、送信信号のビットパターンを導き出す。
誤り訂正部37は、デマッピング部36の出力に対して、たとえば、リードソロモン符号や畳み込み符号を用いて、データの誤りを訂正する。
MPEG−2デコーダ38は、誤り訂正部37から出力された、MPEG−2形式で符号化されたデータを復号する。
出力部39は、たとえば、ディスプレイやスピーカであり、復号された映像データや音声データを出力する。
上記のようなOFDM受信システム30において、たとえば、図9のように、直交復調部32から誤り訂正部37までの各構成が、半導体集積回路40として提供される。なお、半導体集積回路40は、MPEG−2デコーダ38を含んでいてもよい。
このようなOFDM受信システム30は、たとえば、地上デジタル放送受信装置や、地上デジタル放送が視聴可能な携帯端末などに適用可能である。前述したように、本実施の形態の半導体集積回路は、精度よくドップラー周波数を算出することができるので、携帯端末において適用するのに特に有用である。
以上、実施の形態に基づき、本発明の半導体集積回路及び受信信号処理方法の一観点について説明してきたが、これらは一例にすぎず、上記の記載に限定されるものではない。
10 半導体集積回路
11 パイロット信号記憶部
12,21 逆フーリエ変換部
13,22 インパルス応答保持部
14 インパルス応答遅延部
15,23 最大値位置検出部
16 位相差補正部
17 位相偏差算出部
18 ドップラー周波数算出部
19 サブキャリア群記憶部
20 伝送路応答値生成部
24 マルチパス判定部
25 主波位置特定部

Claims (5)

  1. フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号を逆フーリエ変換して、第1のインパルス応答を算出する第1の逆フーリエ変換部と、
    前記受信信号に含まれるデータ信号から求められる伝送路応答値と、前記パイロット信号とを合わせて逆フーリエ変換して、第2のインパルス応答を算出する第2の逆フーリエ変換部と、
    前記第2のインパルス応答をもとに、所定の長さ以上のマルチパスが発生しているか否かを判定するマルチパス判定部と、
    前記所定の長さ以上の前記マルチパスの発生が検出された場合、前記第2のインパルス応答の最大値の位置をもとに、前記第1のインパルス応答における主波位置を特定する主波位置特定部と、
    前記主波位置を特定した前記第1のインパルス応答を用いて、前記主波位置とフーリエ変換窓位置との間の遅延量をもとに、シンボル間における前記パイロット信号の周波数の違いに起因した前記第1のインパルス応答の位相差を補正する位相差補正部と、
    前記位相差補正部により補正された前記第1のインパルス応答と、異なるシンボルにおける前記第1のインパルス応答との間の位相回転量を算出する位相偏差算出部と、
    前記位相回転量をもとに、ドップラー周波数を算出するドップラー周波数算出部と、
    を有することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記マルチパス判定部は、前記第1のインパルス応答において折り返りが発生する長さ以上の前記マルチパスを、前記第2のインパルス応答から判定することを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路。
  3. 前記マルチパス判定部は、1/24シンボル長以上の前記マルチパスが発生しているか否かを、前記第2のインパルス応答から判定することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記主波位置特定部は、前記第2のインパルス応答の時間軸を、前記第1のインパルス応答の時間軸に合わせて変換することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体集積回路。
  5. 第1の逆フーリエ変換部が、フーリエ変換後の受信信号に含まれるパイロット信号を逆フーリエ変換して、第1のインパルス応答を算出し、
    第2の逆フーリエ変換部が、前記受信信号に含まれるデータ信号から求められる伝送路応答値と、前記パイロット信号とを合わせて逆フーリエ変換して、第2のインパルス応答を算出し、
    マルチパス判定部が、前記第2のインパルス応答をもとに、所定の長さ以上のマルチパスが発生しているか否かを判定し、
    主波位置特定部が、前記所定の長さ以上の前記マルチパスの発生が検出された場合、前記第2のインパルス応答の最大値の位置をもとに、前記第1のインパルス応答における主波位置を特定し、
    位相差補正部が、前記主波位置を特定した前記第1のインパルス応答を用いて、前記主波位置とフーリエ変換窓位置との間の遅延量をもとに、シンボル間における前記パイロット信号の周波数の違いに起因した前記第1のインパルス応答の位相差を補正し、
    位相偏差算出部が、前記位相差補正部により補正された前記第1のインパルス応答と、異なるシンボルにおける前記第1のインパルス応答との間の位相回転量を算出し、
    ドップラー周波数算出部が、前記位相回転量をもとにドップラー周波数を算出することを特徴とする受信信号処理方法。
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