JP5197926B2 - 分子通信システムおよび分子通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は広くは分子通信に関し、特に分子送信機と分子受信機の間で、情報を符号化した分子を分子カプセルに閉じ込めて伝送する分子通信システム、および分子通信方法に関する。
情報が符号化されたナノスケールの化学物質(分子)を情報伝達キャリアとして用い、分子の受容(受信)により生起される生化学的な反応に基づいてコミュニケーションを確立する分子通信技術が検討されている(例えば、非特許文献1および2参照)。
分子通信は、電気や光信号といった電磁波を情報伝達キャリアとする既存の通信技術と異なり、生化学信号を使用して、低速かつ非常に少ないエネルギーで通信が行われる点に特徴がある。このような分子通信は、能力的、環境的な理由で電磁波を使用することができないナノスケールの機器間通信や、電子機器で構成、駆動されないナノマシンの動作制御などへの適用が期待されている。
分子通信では、分子送信機が情報を符号化するための情報分子を生成し、情報を符号化した後、環境中に放出する。環境中に放出された情報分子は、分子伝搬経路に従って分子受信機まで輸送される。分子受信機は情報分子を取り込み、情報の復号化、生化学作用の発現を行う。
なお、分子通信における情報分子はタンパク質やDNAといった分子であるため、分子伝搬環境に存在する分解酵素などの分子と相互作用して変性したり、温度やpH、光などの分子伝搬環境中の環境要因によって変性させられたりして、情報が失われてしまう可能性がある。このため、情報分子を膜小胞と呼ばれる脂質二重膜の分子カプセルに閉じ込めて伝送することで、情報分子の変性を防ぐことが検討されている(例えば、非特許文献3参照)。
しかしながら、この文献は、情報分子を分子カプセルに閉じ込めて伝送することを提案するに留め、具体的な手法は開示されていない。そのため、どのようにして情報分子を分子カプセルに閉じ込めるのか、あるいは、どのようにして情報分子を分子カプセルから取り出して分子受信機内部に取り込むのかについて、具体的な手法の提示が望まれる。
S. Hiyama, et al., "Molecular Communication," Proceedings on NSTI Nanotechnology Conference and Trade Show 2005, vol.3, pp.392-395, May, 2005. 檜山他、「分子通信」、電子情報通信学会誌、Vol.89, No.2, pp.162-166, 2006年2月 Y. Moritani, et al., "Molecular Communication for Health Care Applications," Proceedings on Fourth IEEE International Conference on Pervasive Computing and Communications WORKSHOPS, pp. 549-553, March 2006.
上述のような背景に基づき、本発明は、情報分子を分子カプセルへ閉じ込めて伝送に適した形態にすることと、情報分子を分子カプセルから取り出して分子受信機の内部に取り込むことの実現を課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では、分子送信機、もしくは分子送信機と分子カプセルに化学物質を作用させて、情報分子を分子カプセルに閉じこめる。また、情報分子を分子カプセルから取り出し、分子受信機内部に取り込むために、分子受信機と分子カプセルに化学物質を作用させる。
具体的には、本発明の第1の側面では、分子通信システムは、
所定の情報が符号化された情報分子を送信する分子送信機と、
前記情報分子を受信する分子受信機と、
前記情報分子を、前記分子送信機から前記分子受信機まで伝送する分子伝搬経路と、
前記分子送信機から前記分子受信機まで伝送される前記情報分子を内包する分子カプセルと
を含み、
前記分子送信機、前記分子受信機、及び前記分子カプセルの表面は脂質二重膜で構成され、
前記分子送信機、または前記分子送信機と前記分子カプセルに化学物質を作用させて、前記情報分子を前記分子カプセル内に閉じ込める手段と、
前記分子受信機と前記分子カプセルに化学物質を作用させて、前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して前記分子受信機内に取り込ませる手段と
をさらに含むことを特徴とする。
このような構成の分子通信システムでは、分子送信機側で、情報分子を分子カプセルに閉じ込め、分子受信機側で、情報分子を分子カプセルから取り出して分子受信機内に取り込むことができる。
情報分子を分子カプセル内に閉じこめる手段は、例えば、分子送信機に化学物質を作用させることで、分子送信機の表面から、分子送信機が持つ情報分子を閉じ込めた分子カプセルを分裂させる。この場合、分子送信機の一部が情報分子を閉じこめた分子カプセルとして分裂し、分子受信機まで伝送される。
また、分子受信機近傍に伝送された分子カプセルと分子受信機に化学物質を作用させることで、分子カプセルと分子受信機を融合させる。これにより、分子カプセルは分子受信機の一部となり、分子カプセル内部に閉じ込められていた情報分子は分子受信機内部に取り込まれる。
分子送信機側で、情報分子を分子カプセルへ閉じ込め、分子受信機側で情報分子を分子カプセルより取り出して分子受信機内部に取り込むことが可能になる。
その結果、伝達すべき情報分子が環境に存在する分子と相互作用して変性したり、温度やpHといった環境要因によって変性したりして情報が失われることを回避でき、分子通信システムにおける情報伝達の信頼性が向上する。また、情報分子が分子カプセルに閉じ込められて伝送されるため、情報分子が持つ生化学的、物理的な性質を分子伝搬経路に対して隠蔽することができ、統一的なインターフェースを提供できる効果もある。さらに、単体の情報分子だけでなく、分子カプセル内の情報分子の種類や濃度、構成比率に情報を符号化することが可能となる効果もある。
以下、図面を参照して、本発明の良好な実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る分子通信システム1の概念を説明するための概略図である。図1(a)に示すように、分子通信システム1は、分子送信機20と、分子受信機30と、これらの間でやり取りされる情報分子15を閉じ込める機能を持つ分子カプセル10と、分子カプセル10が伝送される経路である分子伝搬経路40とを含む。情報分子15は、情報の保持媒体としての役割を果たす。
分子通信システム1では、後述するように、分子送信機20、または分子送信機20と分子カプセル10に、化学物質を作用させることにより、情報分子15を分子送信機20から取り出して、分子カプセル10に閉じ込める(矢印(1))。
内部に情報分子15を閉じこめた分子カプセル10を、分子伝搬経路40に沿って、分子受信機30まで伝送する(矢印(2))。
分子受信機30、または分子受信機30と伝搬してきた分子カプセル10に、化学物質を作用させて、情報分子15を分子カプセルから取り出し、分子受信機30内部に情報分子15を取り込む(矢印(3))。
図1(b)に示すように、分子送信機20、分子受信機30、及び分子カプセル10の表面は、脂質二重膜51で構成される。脂質二重膜51は、親水性である頭部分52aと、疎水性である尾部分52bを持つ脂質分子52が膜状に結合して構成されている。したがって、脂質二重膜51も親水部51aと、疎水部51bを有し、情報分子15が外部に漏洩することを防止している。なお、分子送信機20、分子受信機30、分子カプセル10が存在する環境は水溶液中である。
分子送信機20、分子受信機30、分子カプセル10は、例えば、ホスファチジルコリン等のリン脂質で構成されたリポソームであり、膜の構成成分であるリン脂質を水中に分散して攪拌や超音波処理等を行うことによって形成される。分子送信機20、分子受信機30、分子カプセル10を構成する成分は、リン脂質に限られず、糖脂質等でもよく、膜状構造を形成し、情報分子15が外部に漏洩することを防止できる分子であれば任意の成分を用いることができる。
情報分子15は、例えばDNAであり、通常の状態では分子送信機20、分子受信機30、分子カプセル10から漏洩することはない。情報分子15は、例えば情報内容に応じた塩基配列や情報内容に対応する構造(ヘアピン構造やバルジ構造など)に符号化されている。なお、情報分子15はDNAに限定されず、例えば、イオンやペプチドなどであってもよい。また、情報の符号化も塩基配列や構造に限定したものではなく、イオンの場合は情報分子の種類、ペプチドの場合はアミノ酸の配列など、情報分子15の性質に応じて様々な形態で符号化してよい。
分子伝搬経路40は、例えば、図2に示すように、モータ分子46とレール分子47で構成される分子伝送路であり、情報分子15を内包する分子カプセル10を、分子送信機20から分子受信機30まで輸送する。一例として、モータ分子46はキネシン、レール分子47は微小管であり、微小管47の極性の方向によって、キネシン(モータ分子)46の進行方向が決まる。
図2(a)の例ではレール分子47が、図2(b)の例ではモータ分子46が、例えばアデノシン三リン酸(ATP)が注入された溶液中で基板41上に固定されている。固定されない方の分子によって伝送される分子カプセル10の移動速度は、ATP濃度やマグネシウムイオン濃度、溶液の温度、粘性抵抗を調節することによって制御可能である。
なお、分子伝搬経路40は、モータ分子とレール分子で構成される分子伝送路に限定されない。情報分子15を内包する分子カプセル10を分子送信機20から分子受信機30まで伝送することができるものであればどのような伝搬経路でもよく、例えば液体流によって伝送させる経路であってもよい。
次に、このようなシステムにおいて、分子送信機20が持つ情報分子15を分子受信機30に伝送する動作について説明する。
図3〜図5に示すように、分子送信機20の内部は水溶液21で満たされており、複数存在する情報分子15は、拡散により分子送信機20の内部に均一に分布している。この状態で分子送信機20、もしくは分子送信機20と分子カプセル10の双方に化学物質を作用させることにより、分子送信機20内部に存在する情報分子15を分子送信機20から取り出し、分子カプセル10に閉じ込める。
具体的には、例えば図3のように、分子送信機20にリゾフォスファチジルコリンを含む溶液60Aを作用させて、分子送信機20の一部を分裂させることにより、分子カプセル10内に情報分子15を閉じ込めることができる。この場合、分子送信機20の分裂した部分がそのまま分子カプセル10となるため、分子カプセル10内には、分子送信機20と同濃度の情報分子15が閉じ込められる。図示の簡便のため、単一の情報分子15のみを描いているが、2以上の情報分子が分子カプセル10内に内包され得る。なお、リゾフォスファチジルコリンを含む溶液60Aによる膜分裂の詳細については、T. Tanaka, et al., “Shape Changes and Vesicle Fission of Giant Unilamellar Vesicles of Lipid-Ordered Phase Membrane Induced by Lysophosphatidylcholine,” Langmuire, vol.20, pp. 9526-9534, 2004.を参照されたい。
リゾフォスファチジルコリンを含む溶液60Aは、例えばマイクロピペットにより一定時間ごと、または指示に応じて分子送信機20に作用させる。
また、例えば図4のように、分子送信機20にリン脂質のミセルを含む溶液60Bを作用させることにより、分子送信機20の内部に情報分子15を閉じ込めた分子カプセル10を生成させる。生成された分子カプセル10は、自律的に分子送信機20の外部へ放出される。この方法では、分子送信機20の内部で分子カプセル10が生成され、分子カプセル10内に、分子送信機20と同濃度の情報分子15が閉じ込められる。なお、リン脂質のミセルを含む溶液60Bによる膜生成の詳細については、K. Takakura, et al., “A Novel System of Self-Reproducing Giant Vesicles,” Journal of the American Chemical Society, vol.125, pp.8134-8140, 2003.を参照されたい。
また、例えば図5のように、あらかじめ分子カプセル10を分子送信機20の近傍に用意しておき、分子送信機20と分子カプセル10に抗菌ペプチドを含む溶液60Cを作用させることにより、分子送信機20と分子カプセル10の表面に微細孔20a、10aをそれぞれ生成させ、分子送信機20から漏洩した情報分子15を分子カプセル10内に取り込ませることで、分子カプセル10に情報分子15を閉じ込めることができる。
作用させた抗菌ペプチドを含む溶液60Cは、時間の経過とともに環境中に拡散して抗菌ペプチドの濃度が下がるため、分子送信機20と分子カプセル10の表面に生成した微細孔は一定時間後に閉じることになる。この場合、分子送信機20からの情報分子15の漏洩は濃度勾配に従って自然に行われ、分子カプセル10への情報分子15の取り込みは拡散によって確率的に行われるため、分子カプセル10内の情報分子15の濃度は、分子送信機20と分子カプセル10の距離や抗菌ペプチド溶液の濃度等によって異なる。なお、抗菌ペプチドを含む溶液60Cによる膜表面への微細孔生成については、Y. Tamba, et al., “Single Giant Unilamellar Vesicle Method Reveals Effect of Antimicrobial Peptide Magainin 2 on Membrane Permeability,” Biochemistry, vol.44, pp.15823-15833, 2005.を参照されたい。
このように、分子送信機20、もしくは分子送信機20と分子カプセル10に化学物質を作用させることにより、分子送信機20内部に存在する情報分子15を分子送信機20から取り出し、分子カプセル10内に閉じ込めることができる。
その後、情報分子15を閉じ込めた分子カプセル10は、分子伝搬経路40により、分子受信機30へと伝送される。
情報分子15を閉じ込めた分子カプセル10が分子受信機30へ伝送された後、分子カプセル10と分子受信機30に化学物質を作用させることにより、分子カプセル10から情報分子15を取り出し、分子受信機30に情報分子15を取り込ませる。
具体的には、例えば図6のように、分子カプセル10と分子受信機30にランタンイオンを含む溶液60Dを作用させることにより、分子カプセル10を分子受信機30と融合させ、分子カプセル10から情報分子15を取り出して、分子受信機30内に取り込ませる。この場合、分子カプセル10は分子受信機30の一部となるため、分子カプセル10内部に含まれていた全ての情報分子15が、分子受信機30に取り込まれることになる。なお、ランタンイオンを含む溶液60Dによる膜融合については、T. Tanaka, et al., “Membrane Fusion of Giant Unilamellar Vesicles of Neutral Phospholipid Membranes Induced by La3+,” Langmuir, vol.20, pp.5160-5164, 2004.を参照されたい。
また、例えば図7のように、分子カプセル10と分子受信機30に抗菌ペプチドを含む溶液60Cを作用させることにより、分子カプセル10と分子受信機30に微細孔10a、30aをそれぞれ生成させ、分子カプセル10から漏洩した情報分子15を分子受信機30内に取り込ませることができる。分子カプセル10に情報分子15を閉じ込めた場合と同様に、作用させた抗菌ペプチドを含む溶液は、時間の経過とともに環境中に拡散し、抗菌ペプチドの濃度が下がるため、分子カプセル10と分子受信機30の表面に生成した微細孔10aおよび30aは、一定時間後に閉じることになる。この場合、分子カプセル10からの情報分子15の漏洩は濃度勾配に従って自然に行われ、分子受信機30への情報分子15の取り込みは、拡散によって確率的に行われる。したがって、分子受信機30内に取り込まれる情報分子15の濃度は、分子カプセル10と分子受信機30の距離や抗菌ペプチドを含む溶液60Cの濃度等によって変化する。
このように、分子カプセル10と分子受信機30に化学物質を作用させることにより、分子カプセル10から情報分子15を取り出して、分子受信機30内に取り込むことができる。
以上のような動作を行うことで、分子送信機20が持つ情報分子15を分子カプセル10に閉じ込めて伝送し、分子受信機30に取り込ませる分子通信システムが提供される。
情報分子15を内包する分子カプセル10を、図2のようなモータ分子46とレール分子47を利用した分子伝搬経路40で伝送する場合に、分子カプセル10を滑走運動する微小管(レール分子)47に一本鎖ヌクレオチド間の特異的な結合現象を利用して連結する手法を採用してもよい。
カプセル化されない情報分子を、一本鎖ヌクレオチド間の特異的な結合現象を利用して微小管に連結し、所定の位置で一本鎖ヌクレオチド間の特異的な解離・結合現象を利用して微小管から積み下ろす方法は、例えば、S. Hiyama, et al., “A Design of an Autonomous Molecule Loading/Transporting/Unloading System Using DNA Hybridization and Biomolecular Linear Motors,” Proceedings on European Nano Systems 2005, pp.75-80, Dec. 2005.に記載されている。
図8(a)に示すように、微小管47は、分子伝搬経路40を形成する基板41上に固定されたキネシン46上を滑走する。図示の簡便化のため、微小管47に対応する位置のキネシン46のみを描いているが、分子送信機20から分子受信機30まで伝送できるように基板41に形成された溝に沿って分子伝搬経路40全体にキネシン46は固定されている。微小管47には、あらかじめ短い一本鎖ヌクレオチド45が結合されている。この短い一本鎖ヌクレオチド45は、分子カプセル10に結合される長い一本鎖ヌクレオチド25の一部と相補となるようにする。図8(b)に示すように、伝搬経路に沿って移動する微小管47の短い一本鎖ヌクレオチド45と、分子送信機20から放出された分子カプセル10の長い一本鎖ヌクレオチド25とを、一本鎖ヌクレオチド間での特異的な二本鎖形成能力を利用して連結させ、分子受信機30まで牽引させる。
このとき、分子送信機20内の情報分子15を分子カプセル10に閉じ込めるために作用させる化学物質として、図3のようにリゾフォスファチジルコリンを含む溶液60Aを利用する場合は、分子送信機20から分裂した分子カプセル10に、一本鎖ヌクレオチド25が結合している必要がある。そこで、あらかじめ分子送信機20の表面に一本鎖ヌクレオチド25を結合しておく。このようにしておくことで、リゾフォスファチジルコリンの作用で分子カプセル10が分裂する際に、一本鎖ヌクレオチド25が結合した状態で分裂する。
また、分子送信機20内の情報分子15を分子カプセル10に閉じ込めるために作用させる化学物質として、図4のように、リン脂質のミセルを含む溶液60Bを利用する場合は、分子送信機20内部で生成され伝搬経路40に放出される分子カプセル10に一本鎖ヌクレオチド25が結合している必要がある。そこで、あらかじめ分子送信機20の内部に一本鎖ヌクレオチド25を持たせておく。分子カプセル10が生成された後に、分子カプセル10の表面に一本鎖ヌクレオチド25が結合することで、図8と同様に、一本鎖ヌクレオチド25が結合した状態で、分子カプセル10を分子送信機20から放出することができる。
また、図5のように、分子送信機20内の情報分子15を分子カプセル10に閉じ込めるために作用させる化学物質として、抗菌ペプチドを含む溶液60Cを利用する場合は、あらかじめ用意しておく分子カプセル10に一本鎖ヌクレオチド25を結合しておくことで、図8と同様に、分子カプセル10を微小管47に連結することができる。
一方、分子受信機30で、分子カプセル10を微小管47から積み下ろすために、図9(a)に示すように、分子受信機30には、分子カプセル10に結合した一本鎖ヌクレオチド25と相補となる長い一本鎖ヌクレオチド35を結合しておく。分子カプセル10の一本鎖ヌクレオチド25は、互いに相補な関係にある長い一本鎖ヌクレオチド35と二本鎖を形成するほうが、微小管47に結合している短い一本鎖ヌクレオチド45と二本鎖を形成しているより安定したエネルギー状態となるため、図9(b)に示すように、分子カプセル10の一本鎖ヌクレオチド25は、微小管47に結合している短い一本鎖ヌクレオチド45との二本鎖を解いて、分子受信機30の一本鎖ヌクレオチド35との二本鎖の形成へ移行する。
分子カプセル10から情報分子15を取り出し、情報分子15を分子受信機30に取り込ませるために作用させる化学物質として、図6のようにランタンイオンを含む溶液60Dを利用する場合は、分子カプセル10と分子受信機30とを融合しやすくするために、分子カプセル10に結合している一本鎖ヌクレオチド25と、分子受信機30に結合している一本鎖ヌクレオチド35とで形成される二本鎖ヌクレオチドを切断する必要がある。このため、分子カプセル10に結合している一本鎖ヌクレオチド25と、分子受信機30に結合している一本鎖ヌクレオチド35とが二本鎖ヌクレオチドを形成した後に、このときに形成した二本鎖ヌクレオチドを切断する性質を持つ制限酵素を含む溶液を作用させる。これにより、分子カプセル10と分子受信機30を融合しやすくできる。なお、制限酵素を含む溶液はランタンイオンを含む溶液60Dを作用させる前に作用させてもよいし、制限酵素とランタンイオンを含む溶液をあらかじめ混合し、混合溶液を作用させるとしてもよい。
なお、分子カプセル10から情報分子15を取り出し、情報分子15を分子受信機30に取り込ませるために作用させる化学物質として、図7のように抗菌ペプチドを含む溶液60Cを利用し、分子カプセル10と分子受信機30に微細孔10a、30aをそれぞれ生成する方法では、分子カプセル10から情報分子15を取り出して分子受信機30に取り込む際に、二本鎖ヌクレオチドの影響はない。したがって、この場合は前述した以外の特別な操作は不要である。
上記の例では、分子受信機30の表面に一本鎖ヌクレオチド35を結合するとしていたが、分子受信機30の表面でなく、分子受信機30近傍の基板に一本鎖ヌクレオチド35を結合する形態であってもよい。つまり、分子受信機30近傍まで伝送された分子カプセル10に結合された一本鎖ヌクレオチド25と基板に結合された一本鎖ヌクレオチド35とが結合した二本鎖ヌクレオチドに制限酵素を含む溶液を作用させた後、ないしは同時に、ランタンイオンを含む溶液60Dを作用させ、分子カプセル10と分子受信機30を融合させ、情報分子15を分子受信機30に取り込ませるとしてもよい。もしくは、分子受信機30近傍まで伝送されてきた分子カプセル10と分子受信機30に抗菌ペプチドを含む溶液60Cを作用させ、分子カプセル10と分子受信機30に微細孔10a、30aをそれぞれ生成し、分子カプセル10から情報分子15を取り出して分子受信機30に取り込ませるとしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、分子送信機が持つ情報分子を分子カプセルに閉じ込めて分子受信機へと伝送し、分子受信機において情報分子を取り込む分子通信システムが実現される。つまり、伝達すべき情報分子が環境に存在する分子と相互作用して変性したり、温度やpHといった環境要因によって変性したりして情報が失われることを回避でき、分子通信システムにおける情報伝達の信頼性が向上する。その結果、能力的、環境的な理由で従来の通信システムで利用している電磁波を使用することができないナノスケールの機器間通信や、電子機器では構成、駆動されないナノマシンの動作制御などが可能となる。
また、分子通信システムは、化学的なエネルギーによって駆動・動作し、ナノスケールの分子に情報を符号化して伝送するため、従来の通信システムよりも少ないエネルギー消費量で、情報密度の高い情報伝達が可能となる。
さらに、従来の通信システムでは伝達することができない、生化学分子やその濃度によって表される送信側の生化学的な現象や状態を、分子カプセルを利用して生化学分子やその濃度を保護したまま受信側に伝送することができ、生化学反応に基づく新たな通信形態も提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る分子通信システムを説明するための概念図である。 図1の分子通信システムで用いられる分子伝搬経路の構成例を示す図である。 図1の分子通信システムにおいて、分子送信機の持つ情報分子を分子カプセルに閉じ込める動作例1を示す図である。 図1の分子通信システムにおいて、分子送信機の持つ情報分子を分子カプセルに閉じ込める動作例2を示す図である。 図1の分子通信システムにおいて、分子送信機の持つ情報分子を分子カプセルに閉じ込める動作例3を示す図である。 図1の分子通信システムにおいて、分子カプセルから情報分子を取り出し、分子受信機で情報分子を取り込む動作例1を示す図である。 図1の分子通信システムにおいて、分子カプセルから情報分子を取り出し、分子受信機が情報分子を取り込む動作例2を示す図である。 図1の分子通信システムの送信側の変形例を説明する図である。 図1の分子通信システムの受信側の変形例を説明する図である。
符号の説明
10 分子カプセル
15 情報分子
20 分子送信機
30 分子受信機
40 分子伝搬経路
60A、60B、60C、60D 化学物質を含む溶液

Claims (12)

  1. 所定の情報が符号化された情報分子を送信する分子送信機と、
    前記情報分子を受信する分子受信機と、
    前記情報分子を、前記分子送信機から前記分子受信機まで伝送する分子伝搬経路と、
    前記分子送信機から前記分子受信機まで伝送される前記情報分子を内包する分子カプセルと
    を含む分子通信システムであって、
    前記分子送信機、前記分子受信機、及び前記分子カプセルの表面は脂質二重膜で構成され、
    前記分子送信機、または前記分子送信機と前記分子カプセルに第一の化学物質を作用させて、前記情報分子を前記分子カプセル内に閉じ込める手段と、
    前記分子受信機と前記分子カプセルに第二の化学物質を作用させて、前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して前記分子受信機内に取り込ませる手段と
    をさらに含むことを特徴とする分子通信システム。
  2. 前記情報分子を前記分子カプセル内に閉じ込める手段は、前記情報分子を内部に有する前記分子送信機に前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の表面から、前記情報分子を内包する前記分子カプセルを分裂させることにより、前記情報分子を前記分子カプセルに閉じ込めることを特徴とする請求項1に記載の分子通信システム。
  3. 前記情報分子を前記分子カプセル内に閉じこめる手段は、前記情報分子を内部に有する前記分子送信機に前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の内部に、前記情報分子を内包する前記分子カプセルを生成させ、当該分子カプセルを前記分子伝搬経路に放出させることを特徴とする請求項1に記載の分子通信システム。
  4. 前記情報分子を前記分子カプセル内に閉じ込める手段は、前記分子送信機と、当該分子送信機の近傍に配置される前記分子カプセルとに前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の表面と前記分子カプセルの表面に、それぞれ前記情報分子が通過可能な孔を一時的に形成し、前記分子送信機より漏洩した前記情報分子を前記分子カプセル内に侵入させることを特徴とする請求項1に記載の分子通信システム。
  5. 前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して前記分子受信機内に取り込ませる手段は、前記分子受信機と、前記分子伝搬経路で伝送されてきた前記分子カプセルとに前記第二の化学物質を作用させて、前記分子カプセルと前記分子受信機を融合させ、前記分子カプセル内部に閉じ込められた前記情報分子を前記分子受信機内部に取り込ませることを特徴とする請求項1に記載の分子通信システム。
  6. 前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して前記分子受信機内に取り込ませる手段は、前記分子受信機と、前記分子伝搬経路で伝送されてきた前記分子カプセルとに前記第二の化学物質を作用させて、前記分子受信機と前記分子カプセルの表面に、前記情報分子が通過することが可能な孔を一時的に形成し、前記分子カプセルから漏洩した前記情報分子を前記分子受信機内部に侵入させることを特徴とする請求項1に記載の分子通信システム。
  7. 表面が脂質二重膜で構成された分子送信機から、表面が脂質二重膜で構成された分子受信機へ、所定の情報を符号化した情報分子を表面が脂質二重膜で構成された分子カプセルに閉じ込めて伝送する分子通信方法であって、
    前記分子送信機、または前記分子送信機と前記分子カプセルに第一の化学物質を作用させて、伝送すべき前記情報分子を前記分子カプセルに閉じ込めるステップと、
    前記分子カプセルを前記分子受信機まで伝送させるステップと、
    前記分子受信機と伝送された前記分子カプセルに第二の化学物質を作用させて、前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して、前記分子受信機内部に取り込むステップと、
    を含むことを特徴とする分子通信方法。
  8. 前記情報分子を前記分子カプセルに閉じ込めるステップは、前記情報分子を内部に有する前記分子送信機に前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の表面から、前記情報分子を内包する前記分子カプセルを分裂させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の分子通信方法。
  9. 前記情報分子を前記分子カプセルに閉じ込めるステップは、前記情報分子を内部に有する前記分子送信機に前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の内部に前記情報分子を内包する前記分子カプセルを生成させ、当該分子カプセルを前記分子送信機外部へ放出させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の分子通信方法。
  10. 前記情報分子を前記分子カプセルに閉じ込めるステップは、前記情報分子を内部に有する前記分子送信機と、当該分子送信機の近傍に配置される前記分子カプセルとに前記第一の化学物質を作用させることにより、前記分子送信機の表面と前記分子カプセルの表面に、それぞれ前記情報分子が通過可能な孔を一時的に形成し、前記分子送信機より漏洩した前記情報分子を前記分子カプセル内に侵入させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の分子通信方法。
  11. 前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して、前記分子受信機内部に取り込むステップは、前記分子受信機と、伝送された前記分子カプセルとに前記第二の化学物質を作用させて、前記分子カプセルと前記分子受信機を融合させ、前記分子カプセル内部に閉じ込められた前記情報分子を前記分子受信機内部に取り込ませるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の分子通信方法。
  12. 前記分子カプセルから前記情報分子を取り出して、前記分子受信機内部に取り込むステップは、前記分子受信機と、伝送された前記分子カプセルとに前記第二の化学物質を作用させて、前記分子受信機と前記分子カプセルの表面に、前記情報分子が通過することが可能な孔を一時的に形成し、前記分子カプセルから漏洩した前記情報分子を前記分子受信機内部に侵入させるステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の分子通信方法。
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