JP5197846B2 - 腎疾患重篤度を判定する方法又は装置若しくはその作動方法 - Google Patents
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Description
項1.腎疾患重篤度を判定する方法であって、
(A)血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程;及び
(B)工程(A)において評価されたマーカーのうち少なくとも1種の存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する工程
を含むことを特徴とする方法。
項2.腎疾患重篤度を判定する装置であって:
(A)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;及び
(B)手段(A)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する手段
を備えることを特徴とする装置。
項3.コリンの前記基準存在量が20〜40μmol/Lであり、O-ブタノイルカルニチンの前記基準存在量が30〜50μmol/Lであり、N1-メチルイノシンの前記基準存在量が0.6〜1.4μmol/Lであり、N2,N2,-ジメチルグアノシンの前記基準存在量が0.2〜0.5μmol/Lであり、N4-アセチルシチジンの前記基準存在量が250〜400 nmol/Lである、項2に記載の装置。
項4.項2に記載の装置の作動方法であって:
(a)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(A)を作動する工程;及び
(b)工程(a)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定するように手段(B)を作動する工程
からなることを特徴とする作動方法。
項5.コリンの前記基準存在量が20〜40μmol/Lであり、O-ブタノイルカルニチンの前記基準存在量が30〜50μmol/Lであり、N1-メチルイノシンの前記基準存在量が0.6〜1.4μmol/Lであり、N2,N2,-ジメチルグアノシンの前記基準存在量が0.2〜0.5μmol/Lであり、N4-アセチルシチジンの前記基準存在量が250〜400 nmol/Lである、項4に記載の方法。
項6.腎疾患患者に対して透析を行う方法であって:
(I)腎疾患患者に対して透析を行う工程;
(II)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する工程;
(III)工程(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、及びN2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程;
(IV)工程(III)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には手段(I)による透析を終了する工程
を含むことを特徴とする方法。
項7.腎疾患患者に対して使用される透析装置であって:
(I)腎疾患患者に対して透析を行う手段;
(II)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する手段;
(III)手段(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;
(IV)手段(III)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には手段(I)による透析を終了する手段
を備えることを特徴とする装置。
項8.コリンの前記基準存在量が20〜40μmol/Lであり、O-ブタノイルカルニチンの前記基準存在量が30〜50μmol/Lであり、N1-メチルイノシンの前記基準存在量が0.6〜1.4μmol/Lであり、N2,N2,-ジメチルグアノシンの前記基準存在量が0.2〜0.5μmol/Lであり、キヌレニンの前記基準存在量が2〜4 μmol/Lであり、フェニルアセチルグルタミンの前記基準存在量が20〜150 nmol/Lであり、馬尿酸の前記基準存在量が24〜100 μmol/Lであり、N4-アセチルシチジンの前記基準存在量が250〜400 nmol/Lである、項7に記載の装置。
項9.項7に記載の透析装置の作動方法であって:
(i)腎疾患患者に対して透析を行うように手段(I)を作動する工程;
(ii)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取するように手段(II)を作動する工程;
(iii)工程(ii)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(III)を作動する工程;
(iv)工程(iii)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には工程(i)を終了するように手段(IV)を作動する工程
からなることを特徴とする作動方法。
項10.コリンの前記基準存在量が20〜40μmol/Lであり、O-ブタノイルカルニチンの前記基準存在量が30〜50μmol/Lであり、N1-メチルイノシンの前記基準存在量が0.6〜1.4μmol/Lであり、N2,N2,-ジメチルグアノシンの前記基準存在量が0.2〜0.5μmol/Lであり、キヌレニンの前記基準存在量が2〜4 μmol/Lであり、フェニルアセチルグルタミンの前記基準存在量が20〜150 nmol/Lであり、馬尿酸の前記基準存在量が24〜100 μmol/Lであり、N4-アセチルシチジンの前記基準存在量が250〜400 nmol/Lである、項9に記載の方法。
項11.腎疾患重篤度を判定する方法であって、血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定することを特徴とする方法。
項12.腎疾患重篤度を判定するキットであって、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキット。
項13.透析効果を判定するキットであって、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキット。
本発明の腎疾患重篤度を判定する方法は、(A)血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程;及び(B)工程(A)において評価されたマーカーのうち少なくとも1種の存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する工程を含むことを特徴とする方法である。
マーカー存在量評価工程は、ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程である。
腎疾患重篤度判定工程は、(B)工程(A)において評価されたマーカーのうち少なくとも1種の存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する工程である。
本発明の腎疾患重篤度を判定する装置は、(A)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;及び(B)手段(A)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する手段を備えることを特徴とする装置である。
マーカー存在量評価手段は、ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段である。
腎疾患重篤度判定手段は、手段(A)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血漿試料の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する手段である。
本発明の腎疾患重篤度を判定する装置の作動方法は、(a)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(A)を作動する工程;及び(b)工程(a)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定するように手段(B)を作動する工程からなることを特徴とする作動方法である。
本発明の腎疾患患者に対して使用される透析装置は、(I)腎疾患患者に対して透析を行う手段;(II)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する手段;(III)手段(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;(IV)手段(III)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には手段(I)による透析を終了する手段を備えることを特徴とする装置である。
本発明の腎疾患患者に対して透析を行う方法は、(I)腎疾患患者に対して透析を行う工程;(II)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する工程;(III)工程(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、及びN2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程;(IV)工程(III)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には手段(I)による透析を終了する工程を含むことを特徴とする方法である。本発明の腎疾患患者に対して透析を行う方法は、本発明の腎疾患患者に対して使用される透析装置を方法として把握したものである。したがって、本発明の腎疾患患者に対して透析を行う方法は、以下の本発明の腎疾患患者に対して使用される透析装置についての説明に準じて実施することができる。このため、本発明の腎疾患患者に対して透析を行う方法についての説明は省略する。
透析手段は、腎疾患患者に対して透析を行う手段である。
血液由来検体採取手段は、当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する手段である。
マーカー存在量評価手段は、前記血液由来検体採取手段により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段である。
(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を採取後逐次に評価してもよい。
透析終了手段は、前記マーカー存在量評価手段により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には透析手段による透析を終了する手段である。
本発明の腎疾患患者に対して使用される透析装置の作動方法は、(i)腎疾患患者に対して透析を行うように手段(I)を作動する工程;(ii)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取するように手段(II)を作動する工程;(iii)工程(ii)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、及びN2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(III)を作動する工程;(iv)工程(iii)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には工程(i)を終了するように手段(IV)を作動する工程からなることを特徴とする作動方法である。
本発明の腎疾患重篤度を判定するキットは、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキットである。
本発明の透析効果を判定するキットは、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、馬尿酸、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキットである。
[固相抽出条件]
手順1.固相カラムを1 mL MetOHでコンディショニングする。
手順2.固相カラムを1 mL超純水で平衡化する。
手順3.血漿検体500 μLを固相カラムにロードする。
手順4.超純水2 mLで洗浄する。
手順5.90% MetOH 300μLで溶出する。
手順6.溶出した試料に内部標準物質としてbenzyloxycarbonyl-L-tyrosyl-L-glutamic acid (Z-Tyr-Glu)、tosyl-L-arginine methyl ester monohydrochloride (Tos-Arg-OMe・HCl)を添加した。
[LC条件]
LC装置:Agilent1100 Series(JEOL)
カラム:Cadenza C18 2×150 mm, 3 mm(Imtakt)
プレカラム:TCI OPTI-GURD Fit ODS(TCI)
移動相A:0.05% ギ酸
移動相B:アセトニトリル
溶離:移動相A中5%から95 %への移動相Bの直線勾配 0〜15 min
移動相A中95%から100%への移動相Bの直線勾配 15〜20 min
移動相Bを100%保持 20〜35 min
流速:0.2 mL/min
測定試料量:5μL
飛行時間型質量分析(TOF MS)の条件は次の通りとした。
[TOF MS条件]
測定範囲:m/z 70〜1,000
オリフィス1電圧:10〜40V、-10〜 (-40) V 掃引
イオンガイド電圧:500〜2,500 V掃引
検出器:2,800 V
測定装置:The Accu TOF JMS-T100LC(JEOL)
透析前後の血漿検体、透析廃液、及び健常人の血漿検体に、内部標準物質として2種類のアミノ酸誘導体を混合して分析を行い、その[M+H]+ (ESI Positive) イオン又は [M-H]-(ESI Negative) イオンのピーク面積を内部標準物質のピーク面積の平均値で割った値を相対面積として比較した。
[LC条件]
LC装置:Prominence(Shimadzu)
カラム:Cadenza C18 2×150 mm, 3 mm(Imtakt)
プレカラム:TCI OPTI-GURD Fit ODS(TCI)
移動相A:0.05% ギ酸
移動相B:アセトニトリル
溶離:移動相A中5%から95 %への移動相Bの直線勾配 0〜15 min
移動相A中95%から100%への移動相Bの直線勾配 15〜20 min
移動相Bを100%保持 20〜35 min
流速:0.2 mL/min
測定試料量:5μL
[TOF MS条件]
測定範囲:m/z 100〜1,000
プローブ電圧: 4.5kV
Curved desolvation line:200 oC
ネブライザーガス流速: 1.5 L/min
測定装置:LCMS-IT-TOF (Shimadzu)
結果を表9に示す。なお、斜体の成分に関しては前述の測定時に検出された成分の中に数値が似ているものがあるものの、両者は異なる成分であると考えられる。また、空白は、前述の測定時に検出された成分に対応する成分が検出されなかったことを示している。
No.9(キヌレニン)、No.15、16、31(フェニルアセチルグルタミン)、及び17(馬尿酸)、No.32(インドキシル硫酸)、No.51(ペントシジン)、No.53(N-α-アセチル-L-アルギニン)はAグループに属するが、Aグループの成分が透析治療の際に健常人レベルにまで減少していなかったら、透析治療が不十分であるという目安になる。
Bグループは、Aグループとは反対に、健常人レベルにまで減少しない成分であるから、透析治療の際に健常人レベルにまで減少していたら、過剰な透析治療であるという判断ができる。
No.7(l-メチルイノシン)、No.10(N4-アセチルシチジン)、及びNo.11(N2,N2,-ジメチルグアノシン)はCグループに属するが、体重や性別、透析歴等の背景によって影響されない成分である。Cグループは、個人間のばらつきが少ないことから、腎機能の指標となっているクレアチニンの代替に利用できる。
結果として、CグループはURRのような透析による減少率を示す指標や、クレアチニンやBUNのような腎機能評価の指標として利用することで透析導入時期の判断も可能となる。またAグループ、Bグループ、Cグループを組み合わせることで、個人に合わせた至適透析量の指標となる。
Claims (7)
- 腎疾患重篤度を判定する方法であって、
(A)血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する工程;及び
(B)工程(A)において評価されたマーカーのうち少なくとも1種の存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する工程
を含むことを特徴とする方法。 - 腎疾患重篤度を判定する装置であって:
(A)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;及び
(B)手段(A)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定する手段
を備えることを特徴とする装置。 - 請求項2に記載の装置の作動方法であって:
(a)ヒトから採取した血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(A)を作動する工程;及び
(b)工程(a)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、少なくとも1種の評価されたマーカーの存在量が基準存在量以上である場合には当該血液由来検体の提供者における腎疾患重篤度が高いと判定するように手段(B)を作動する工程
からなることを特徴とする作動方法。 - 腎疾患患者に対して使用される透析装置であって:
(I)腎疾患患者に対して透析を行う手段;
(II)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する手段;
(III)手段(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価する手段;
(IV)手段(III)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には手段(I)による透析を終了する手段
を備えることを特徴とする装置。 - 請求項4に記載の透析装置の作動方法であって:
(i)腎疾患患者に対して透析を行うように手段(I)を作動する工程;
(ii)当該腎疾患患者から血液由来検体を採取する手段(II)により採取された血液由来検体におけるコリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーの存在量を評価するように手段(III)を作動する工程;
(iii)工程(ii)により評価されたマーカーの存在量を基準存在量と比較し、評価された全てのマーカーの存在量が基準存在量以下である場合には、手段(I)を作動する工程を終了するように手段(IV)を作動する工程
からなることを特徴とする作動方法。 - 腎疾患重篤度を判定するキットであって、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキット。
- 透析効果を判定するキットであって、コリン、O-ブタノイルカルニチン、N1-メチルイノシン、N2,N2,-ジメチルグアノシン、キヌレニン、フェニルアセチルグルタミン、及びN4-アセチルシチジンからなる群より選択される少なくとも1種のマーカーを検出するために必要な材料を含むキット。
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