JP5196406B2 - 荷電粒子含有構造体及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、荷電粒子含有構造体及びその製造方法に関する。
極微細なパターンを形成するための技術としては、例えば、ナノインプリント法がある。ナノインプリント法は、1995年に米国ミネソタ大Chou教授が提唱したナノインプリントリソグラフィ技術をもとにした近年発展が著しい微細加工技術である(非特許文献1)。
ナノインプリント法は、必要とされる線幅のパターンで形成された凹凸面を有するモールド(鋳型)を用意し、凹凸面のパターンを所望の材料表面に転写して、そのレプリカ(複製)を作製する加工方法である。
平井義彦、「ナノインプリントの基礎と技術開発・応用展開」、(株)フロンティア出版、2006年7月7日、ISBN4−902410−09−5 C3054
ところで、ナノスケールの粒子をパッキングさせる(密に充填させる)方法を除いて、特定パターンに配列させる技術はこれまでなかった。
そこで、本発明は、ナノスケールの荷電粒子が特定のパターンに配列した荷電粒子含有構造体及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意努力した結果、液晶物質表面に電荷分布を生じさせ、この電荷分布を利用して荷電粒子を配列させる方法が有効であることを見出し、係る知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、液晶物質を含有し、凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造が当該液晶物質の配向によって形成された凹凸面を有し当該凹凸面の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層と、上記液晶層の凹部又は凸部に沿って配列した荷電粒子と、を備える荷電粒子含有構造体に関する。
本発明に係る荷電粒子含有構造体は、液晶物質表面に電荷分布を生じさせ、この電荷分布を利用して荷電粒子を配列させることから、荷電粒子がナノスケールのものであっても、荷電粒子が電荷分布に対応したパターンに配列された構造とすることができる。
本発明の荷電粒子含有構造体においては、液晶層がキラルスメクチックC相又はキラルスメクチックCA相であることが好ましい。
液晶層がこのような層であると、レリーフ構造の安定性や荷電粒子の配列性に優れる。
本発明の荷電粒子含有構造体においては、荷電粒子が金属、又は無機酸化物粒子であることができる。また、本発明の荷電粒子含有構造体においては、荷電粒子が有機物粒子であることもできる。
荷電粒子が金属、又は無機酸化物粒子である荷電粒子含有構造体は、ワイヤグリッド偏光子などの光学素子、ナノ周期構造用マスク、テンプレート、回折格子等として好適に用いることができる。また、荷電粒子が有機物粒子である荷電粒子含有構造体は、光学素子、テンプレート、回折格子等として好適に用いることができる。
別の側面において、本発明は荷電粒子含有構造体の製造方法に関する。本発明に係る製造方法は、液晶物質を含有する膜を形成する工程と、液晶物質をらせん構造が形成されるように配向させ、該液晶物質の配向を固定することにより、膜の表面に凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造を形成させて、凹凸面を有し当該凹凸面の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層を得る工程と、液晶層の凹凸面に、荷電粒子を含有する塗布液を塗布する工程と、を備える。
このような製造方法によれば、上述のような構造を有する荷電粒子含有構造体を容易に製造できる。また、このような製造方法においては、配向により液晶物質表面に電荷分布を生じさせるため、凹凸面の面積が大きい場合であっても、容易に上記荷電粒子含有構造体を製造することができる。
本発明によれば、ナノスケールの荷電粒子が特定のパターンに配列した荷電粒子含有構造体及びその製造方法が提供される。
本実施形態に係る荷電粒子構造体を示す斜視図である。 (a)は、実施例1において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のDFMモード像であり、(b)は、実施例1において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 実施例1において作製した液晶フィルム断面の凹凸及び電位プロファイルを、走査型プローブ顕微鏡のDFMモード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより測定した結果を示す図である。 (a)は、実施例2において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、実施例2において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 実施例2において作製した液晶フィルム断面の凹凸及び電位プロファイルを、走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより測定した結果を示す図である。 (a)は、実施例3において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、実施例3において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 (a)は、実施例4において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、実施例4において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 実施例4において作製した液晶フィルム断面の凹凸及び電位プロファイルを、走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより測定した結果を示す図である。 (a)は、実施例5において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、実施例5において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 実施例5において作製した液晶フィルム断面の凹凸及び電位プロファイルを、走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより測定した結果を示す図である。 (a)は、実施例6において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、実施例6において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。 実施例6において作製した液晶フィルム断面の凹凸及び電位プロファイルを、走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより測定した結果を示す図である。 (a)は、比較例1において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡の接触モード像であり、(b)は、比較例1において作製した液晶フィルムの走査型プローブ顕微鏡のKFMモード像である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る荷電粒子構造体を示す斜視図である。図1に示す荷電粒子含有構造体100は、凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造が液晶物質の配向によって形成された凹凸面10を有する液晶層1と、当該液晶層1の直線状の凹部に沿って配列された荷電粒子5とを有する。液晶層1の凹凸面10の表面電位は、凹部が正電荷を有し凸部が負電荷を有するようにレリーフ構造に沿って分極している。このような荷電粒子含有構造体100は、液晶物質表面に電荷分布を生じさせ、この電荷分布を利用して荷電粒子5を配列させることから、荷電粒子5がナノスケールのものであっても、荷電粒子5が電荷分布に対応したパターンに配列された構造とすることができる。
ここで、図1においては、凹部が正電荷を有し凸部が負電荷を有するように分極しているが、凹部が負電荷を有し凸部が正電荷を有するように分極していてもよい。また、図1においては、直線状の凹部に沿って荷電粒子5が配列されているが、当該荷電粒子5は直線状の凸部に沿って配列されていてもよい。さらに、図1に示す液晶層1は、直線状の凹部及び凸部を有するが、当該凹部及び凸部は直線状に形成されたものでなくてもよい。
液晶層1の凹凸面10を構成するレリーフ構造のピッチ(凹凸の1周期の長さ)は、液晶物質によって形成されるらせん構造等に応じて変化し得るが、通常は1000nm以下程度である。より具体的には、レリーフ構造のピッチは100〜800nmであることが好ましい。また、レリーフ構造を構成する凹凸の深さは3〜100nmであることが好ましい。液晶層1は、このような微細なパターンを有する場合であっても容易に製造されることが可能である。
液晶層1を構成する液晶物質は、加熱等により液晶状態を呈し得る物質である。液晶は、液体(liquid)と結晶(Crystal)の両方の性質を持つ中間的な相(Mesophase)を形成している。すなわち、液晶は液体としての流動性と結晶としての異方性を合わせ持つという特徴を有する。液晶相を呈する液晶物質としては、いわゆる低分子液晶物質及び高分子液晶物質のような様々なものが知られている。液晶物質の種類や温度等の環境によって特有の分子配向の秩序を有することから、その分子配向を利用し、あるいは制御することによって様々な用途に応用できる。そのため、液晶物質は工業的に大きな分野を形成している。
液晶は、分子形状や分子配列に基づいて、ネマチック(nematic)液晶、スメクチック(smectic)液晶、ディスコチック(discotic)液晶等に大別される。スメクチック液晶は、棒状メソゲンを有する液晶物質が、一次元結晶、又は二次元液体とも言うべき層構造を形成している液晶である。
スメクチック液晶の相は、この層構造内における秩序等に応じて、スメクチックA相(SmA相)、スメクチックB相(SmB相)、スメクチックC相(SmC相)、スメクチックE相(SmE)、スメクチックF相(SmF相)、スメクチックG相(SmG相)、スメクチックH相(SmH相)、スメクチックI相(SmI相)、スメクチックJ相(SmJ相)、スメクチックK相(SmK相)、及びスメクチックL相(SmL相)等に分類できる。これらのスメクチック相の中には、相中の各層の棒状メソゲンの配向ベクトルが少しずつある角度でねじられていき、全体としてみると配向ベクトルがある一定のらせん構造を呈するものがある。このらせん構造は、液晶相を構成する分子の配列が、各層ごとに少しずつ変化し、全体として分子の配列が回転した構造を形成している構造である。らせん構造の例としては、スメクチック液晶相における層の法線方向に対する分子の長軸方向の傾き方向が、隣り合う層で少しずつ回転した構造が挙げられる。らせん構造におけるらせんの中心軸をらせん軸という。また、らせん一回転分のらせん軸方向の距離をらせんピッチという。
一般に、キラルスメクチック相において上記のようならせん構造が形成される場合が多い。キラルスメクチック相としては、キラルスメクチックC相(SmC相)、キラルスメクチックI相(SmI相)、及びキラルスメクチックF相(SmF相)のように光学活性を示し強誘電性を示すもの、キラルスメクチックCA相(SmCA相)、キラルスメクチックIA相(SmIA相)、及びキラルスメクチックFA相(SmFA相)のように光学活性を示し反強誘電性を示すもの、並びに、キラルスメクチックCγ相(SmCγ相)、キラルスメクチックIγ相(SmIγ相)、及びキラルスメクチックFγ相(SmFγ相)のように光学活性を示しフェリ誘電性を示すものがある。
もっとも、らせん構造が形成されるためにキラルであることは必須ではなく、例えばJ. Mater. Chem.、6巻、1231頁(1996年)やJ. Mater. Chem.、7巻、1307頁(1997年)に記載されるような、アキラルであってもらせん構造を有するスメクチック相が形成され得る。
液晶層1においては、液晶物質の配向によって形成された、上記のようならせん構造を有する液晶相が、実質的に流動性を有しない状態で固定されていることが好ましい。液晶物質の配向が固定される結果、液晶層表面のレリーフ構造が固定される。らせん構造の安定性、らせんピッチの可変の容易さ、らせん構造を構成する液晶物質の合成の容易さ、さらには液晶状態での粘性が低いことによる配向の容易さ等の観点から、好ましくはキラルスメクチックC相又はキラルスメクチックCA相が固定されていることが好ましい。また、液晶層1がキラルスメクチックC相又はキラルスメクチックCA相であると、荷電粒子5の配列性にも優れる。
液晶層1は、液晶物質を1種又は2種以上含有する組成物である液晶材料によって形成された成形品である。大きな面積を有する長尺な成形品を得やすいことから、液晶層1は好適にはフィルム(液晶フィルム)である。
液晶層1がフィルムである場合において、らせん構造のらせん軸方位がフィルムの主面に対して傾いていることが好ましい。らせん軸方位とフィルムの主面とがなす角(以下「傾き角度」という。)の絶対値は、通常、1度〜85度、好ましくは1度〜50度、さらに好ましくは1度〜30度である。傾き角度が1度未満の場合、らせん軸方位がフィルムの主面とほぼ平行にある配向状態とほぼ同等の効果しか得ることができず、また85度を越える場合にはフィルムの主面に対してほぼ垂直方向にある配向状態とほぼ同等の効果しか得られない可能性がある。
液晶フィルム中のらせん軸方位は、フィルム内において均一でも異なっていてもよい。具体的には、膜厚方向に一定の傾き角度を有するらせん軸方位をもったフィルムや、らせん軸方位が膜厚方向において変化したフィルムが液晶層1を構成し得る。すなわち、フィルム内において、傾き角度が、フィルム表面からの距離に拘わらず一定であってもよく、フィルム表面からの距離に応じて傾き角度が異なっていてもよい。
膜厚方向においてらせん軸方位が変化した液晶フィルムにおける、変化の態様としては連続的増加、連続的減少、間欠的増加、間欠的減少、連続的増加と連続的減少を含む変化、若しくは増加及び減少を含む間欠的変化等を挙げることができる。ここで間欠的変化とは、厚さ方向の途中で傾き角度が変化しない領域を含んでおり、段階的な変化となっているものである。
らせん軸の向きが、微視的には配向性を持った配向領域(ドメイン)で構成され、巨視的にはらせん軸が様々な向きのマルチドメイン相でもよいし、全て同一方向にそろったモノドメイン相でもよい。更にはらせん構造を形成する部分はフィルムの全面であってもよいし、一部であってもよい。
液晶フィルム中のらせんピッチは、特に限定されないが、0.05〜2μmが好ましく、0.1〜1μmがより好ましい。また、らせんピッチはフィルム内で一定でもよいが、フィルム内の場所により異なっていてもよく、連続的に変化していてもよい。らせんピッチは、液晶フィルムの製造にあたり、温度などの配向条件を調節したり、光学活性部位の光学純度、光学活性物質の配合割合等を調節したりすること等により、容易に制御できる。
液晶層1としての成形品を構成する液晶物質としては、その配向が固定されたときに、液晶層表面に、凹部又は凸部に沿った正又は負の電荷を有するレリーフ構造を形成し得るものが用いられる。液晶物質は、棒状メソゲン基を含んでおり、上述のようならせん構造を有するスメクチック液晶相を相系列中に有し、且つその配向が固定できるものが好ましい。
液晶物質は低分子液晶物質であっても高分子液晶物質であってもよく、これらの混合であってもよい。ただし、液晶物質は、1000〜1000000の重量平均分子量を有する高分子液晶物質であることが好ましい。液晶物質の重量平均分子量が1000未満であると、液晶層表面のレリーフ構造が十分に形成されにくくなる傾向があり、1000000を超えると溶解性が著しく低くなるために液晶層1の薄膜化が困難になる傾向がある。
高分子液晶物質は、主鎖型高分子液晶物質、側鎖型高分子液晶物質又はこれらの組み合わせであり得る。
主鎖型高分子液晶物質としては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリカーボネート系、ポリイミド系、ポリウレタン系、ポリベンズイミダゾール系、ポリベンズオキサゾール系、ポリベンズチアゾール系、ポリアゾメチン系、ポリエステルアミド系、ポリエステルカーボネート系及びポリエステルイミド系から選ばれる少なくとも1種の液晶ポリマーが好ましく用いられる。
主鎖型高分子液晶物質としては、棒状メソゲン基とポリメチレン、ポリエチレンオキサイド及びポリシロキサンから選ばれる屈曲鎖とを有しこれらが交互に結合した半芳香族ポリエステル系高分子液晶物質や、屈曲鎖を有しない全芳香族ポリエステル系高分子液晶物質が特に好ましい。
これらの中でもキラルスメクチックC相を形成する上で配向性が良好であり、合成も比較的容易であるポリエステル系(液晶性ポリエステル)が好ましい。液晶性ポリエステルの構成単位の好適な例としては、芳香族又は脂肪族ジオール単位、芳香族又は脂肪族ジカルボン酸単位、及び芳香族又は脂肪族ヒドロキシカルボン酸単位を挙げることができる。
側鎖型高分子液晶物質としては、ポリアクリレート系、ポリメタクリレート系、ポリビニル系、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリマロネート系及びポリエステル系等の直鎖状又は環状構造の主鎖を有する高分子に側鎖としてメソゲン基が結合したものが挙げられる。側鎖型高分子液晶物質としては、主鎖に屈曲鎖であるスペーサー基を介して液晶性を与える棒状メソゲン基が結合したものが好ましい。また、主鎖、側鎖両方に棒状メソゲン基を有するものも好ましい。
低分子液晶物質としては、例えば、シッフ塩基系化合物、ビフェニル系化合物、ターフェニル系化合物、エステル系化合物、チオエステル系化合物、スチルベン系化合物、トラン系化合物、アゾキシ系化合物、アゾ系化合物、フェニルシクロヘキサン系化合物、ピリミジン系化合物、シクロヘキシルシクロヘキサン系化合物、又はこれらの組み合わせを採用することができる。
高分子液晶物質は、光学活性単位を有することが好ましい。あるいは、液晶材料がキラル剤を含有していてもよい。光学活性単位及び/又はキラル剤を導入することにより、所望のらせん構造を有するスメクチック液晶相を形成し易くなる。例えば、スメクチックC相、スメクチックI相又はスメクチックF相を呈する液晶物質を用いる場合に光学活性単位又はキラル剤を導入することにより、キラルスメクチックC相、キラルスメクチックI相、又はキラルスメックチックF相のような、よりらせん構造を形成しやすいキラルスメクチック相が形成される。キラル剤の配合量、光学活性単位の導入量、光学純度、配向させる際の温度条件等を適宜調節することによって、らせんピッチを調節することができる。らせんピッチの調節により、レリーフ構造の凹凸パターンのピッチを制御することが可能である。
らせん構造は右らせんでも左らせんでもよい。使用するキラル剤や光学活性単位の掌性を選択することにより、右らせん、左らせんいずれかの構造を形成する液晶材料を得ることができる。
光学活性単位を有する主鎖型高分子液晶物質の好適な具体例として、下記化学式で表されるユニット1及びユニット2を有する液晶ポリマーがある。
ユニット1において、Rは酸素原子を含有していてもよいC〜C24の直鎖又は分岐アルキル基であり、L及びLはそれぞれ独立に単結合、−OOC−、−COO−、−CO−、−O−、−OCOO−、−C≡C−又は−C=C−である。
ユニット2において、Cは酸素原子を含有していてもよいキラリティーを有するC〜C24の炭化水素基であり、L及びLはそれぞれ独立に単結合、−OOC−、−COO−、−CO−、−O−、−OCOO−、−C≡C−又は−C=C−である。Cは、側鎖にアルキル基又はアルコキシル基を有することが好ましい。側鎖としてのアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられ、側鎖としてのアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基、ヘプチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基等が挙げられる。これらはさらに分岐していてもよい。
x及びyは当該液晶ポリマーに含まれる、ユニット1及びユニット2の合計量に対する各ユニットの比率であり、xは0%以上、yは1%以上である。xは好ましくは0〜60%である。ユニット1とユニット2の結合の順序は任意であり、ランダムに結合していてもよいし、ブロックを形成していてもよい。また、液晶ポリマーを構成する複数のユニット1及びユニット2は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。この液晶ポリマーの重量平均分子量は1000以上であることが好ましい。
光学活性単位を有する側鎖型高分子液晶物質の好適な具体例として、下記化学式で表されるモノマーに由来するモノマー単位を含む液晶ポリマーがある。
上記式中、Rは水素原子又はメチル基であり、RはC〜C24のアルキル基であり、L、L、L及びLはそれぞれ独立に単結合、−OOC−、−COO−、−O−、−OCOO−、−C≡C−又は−C=C−であり、Cは酸素原子を含有していてもよいキラリティーを有するC〜C24の炭化水素基であり、X、X、X及びXはそれぞれ独立に水素原子、酸素原子を含有していてもよいC〜Cの炭化水素基、ハロゲン原子、−NO、−NH、−CF又は−CNであり、同一分子中の複数のX、X、X及びXはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
液晶層1を構成する液晶材料は、液晶相の発現を著しく妨げない範囲で、液晶物質以外の成分を含有していてもよい。例えば、液晶材料は、界面活性剤、重合開始剤、重合禁止剤、増感剤、安定剤、触媒、二色性色素、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、密着性向上剤、ハードコート剤等の各種添加剤を含有していてもよい。液晶材料中の液晶物質の含有割合は、通常30〜100質量%、好ましくは50〜100質量%、さらに好ましくは70〜100質量%である。
また、液晶層1中の液晶物質が架橋剤により架橋されていてもよい。液晶物質が架橋されることにより、その配向が固定されるとともに、液晶層1の耐熱性を向上させることができる。架橋剤としては、例えばビスアジド化合物及びグリシジルメタクリレートがある。
荷電粒子5は、正又は負の電荷を有する粒子である。荷電粒子5としては、例えば、金属若しくは無機酸化物粒子又は有機物粒子を、正又は負に帯電させた粒子が挙げられる。荷電粒子5が金属又は無機酸化物粒子である荷電粒子含有構造体100は、例えば、ワイヤグリッド偏光子、ワイヤグリッド偏光子などの光学素子、ナノ周期構造用マスク、テンプレート、回折格子等として好適に用いることができる。また、荷電粒子5が有機物粒子である荷電粒子含有構造体100は、例えば、光学素子、テンプレート、回折格子等として好適に用いることができる。
金属又は無機酸化物粒子としては、例えば、アルミ粒子、金粒子、白金粒子、ニッケル粒子、パラジウム粒子、ルテニウム粒子、ロジウム粒子、鉛粒子、亜鉛粒子、銅粒子、銀粒子、タングステン粒子、コバルト粒子、チタニウム粒子、ジルコニウム粒子、スズ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒子、シリカ粒子、酸化亜鉛粒子、酸化鉛粒子、酸化タングステン粒子、酸化モリブデン粒子、酸化ニオブ粒子、酸化スズ粒子、酸化鉄粒子、ITO粒子、IZO粒子、酸化銅粒子、酸化マンガン粒子等が挙げられる。
有機物粒子としては、例えば、アクリル粒子、スチレン粒子、メタクリル粒子、エポキシ粒子、イミド粒子、フェノール粒子、ポリオレフィン粒子等が挙げられる。
粒子の配列させやすさ、分散のさせやすさの観点からは、荷電粒子5の粒子径(平均粒径)は、30〜1000nmであることが好ましく、50〜800nmであることがより好ましく、100〜600nmであることが更に好ましい。
荷電粒子含有構造体100は、例えば、液晶物質を含有する膜を形成する工程と、液晶物質をらせん構造が形成されるように配向させ、該液晶物質の配向を固定することにより、前記膜の表面に凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造を形成させて、凹凸面10を有し当該凹凸面10の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層1を得る工程と、液晶層1の凹凸面10に、荷電粒子5を含有する塗布液を塗布する工程と、を備える方法によって製造することができる。
より詳細には、下記(A)又は(B)の方法によって液晶物質の配向が固定された膜(液晶フィルム)を形成した後、当該膜上に、帯電した荷電粒子5を含有する塗布液を塗布することにより、荷電粒子含有構造体100を作製することができる。
(A)液晶物質として高分子液晶物質を含有する液晶材料の膜を形成し、該高分子液晶物質のガラス転移温度以上の温度に膜を加熱することにより該高分子液晶物質をらせん構造が形成されるように配向させ、その後、ガラス状態となるまで膜を冷却することにより高分子液晶物質の配向を固定する方法
(B)液晶物質として重合性の液晶物質を含有する液晶材料の膜を形成し、該液晶物質が液晶相を呈する温度に加熱することにより該液晶物質をらせん構造が形成されるように配向させ、その状態で該液晶物質を必要により他の重合性非液晶物質とともに重合して高分子液晶物質を形成することにより液晶物質の配向を固定する方法
(A)の方法においては、上述の高分子液晶物質が好適に用いられる。(B)の方法において用いられる重合性の液晶物質としては、紫外光、可視光、電子線又は熱によって重合し得る重合性基を有する液晶物質を用いることができる。重合性基の例としては、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、ビニルエーテル基、シンナモイル基、アリル基、アセチレニル基、クロトニル基、アジリジニル基、エポキシ基、イソシアネート基、チオイソシアネート基、アミノ基、水酸基、メルカプト基、カルボン酸基、アシル基、ハロカルボニル基、アルデヒド基、スルホン酸基、及びシラノール基がある。これらのうち多重結合を有する基、エポキシ基、及びアジリジニル基が好ましく、アクリル基、メタクリル基、ビニル基、ビニルエーテル基、エポキシ基及びシンナモイル基がより好ましい。
液晶材料の膜は、気相、液相及び固相から選ばれる第一の相と気相、液相及び固相から選ばれる第二の相との界面に液晶材料を展開する方法によって形成することができる。得られる製品の実用性、及び製造の容易さの観点から、第一の相及び第二の相が固相であるか、又は、第一の相が固相、第二の相が気相であることが好ましい。
上記気相は、例えば空気又は窒素から構成される。
上記液相を構成する液体としては、例えば、水、有機溶剤、液体状の金属、他の液晶、及び溶融状態の高分子化合物がある。
上記固相を構成する固体としては、プラスチックフィルム基板、金属基板、ガラス基板セラミック基板及び半導体基板から選ばれる基板を用いることができる。プラスチック基板は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、セルロース系プラスチックス(トリアセチルセルロース等)、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、又は高分子液晶から構成される。金属基板は、例えば、アルミ、鉄又は銅から構成される。ガラス基板は、例えば、青板ガラス、アルカリガラス、無アルカリガラス、ホウ珪酸ガラス、フリントガラス又は石英ガラスから構成される。半導体基板の例としては、シリコンウエハーがある。
これら基板上に他の被膜、例えばポリイミド膜、ポリアミド膜、ポリビニルアルコール膜等有機膜、酸化珪素等の斜め蒸着膜、ITO(インジウム−錫酸化物)等の透明電極、蒸着又はスパッタにより形成される金、アルミニウム又は銅等の金属薄膜が設けられていてもよい。また、基板上に各種半導体素子、例えばアモルファスシリコンの薄膜トランジスタ(TFT)が設けられていてもよい。
上記基板の表面は、必要に応じて配向処理が施されていてもよい。配向処理を施した基板を用いた場合、得られる液晶フィルム中のらせん軸の向きを基板の配向処理の方向に規定された一定の方向とすることができる。ただし、らせん軸の向きは必ずしも基板の配向処理の方向と一致するとは限らず、若干ずれる場合がある。なお、配向処理を施さない基板を用いた場合、得られる液晶フィルムは、各ドメインのらせん軸の向きがランダムであるマルチドメイン相となる場合もあるが、その場合でも所望の効果を得ることができる。
基板の配向処理としては、特に限定されないが、ラビング法、斜方蒸着法、マイクログルーブ法、延伸高分子膜法、LB(ラングミュア・ブロジェット)膜法、転写法、光照射法(光異性化、光重合、光分解等)、剥離法が挙げられる。特に、製造工程の容易さの観点から、ラビング法、光照射法が好ましい。らせん軸をフィルム面に対し傾斜させるためには、上記配向処理を行い、基板にプレチルトを発現させることができるようにすることが好ましい。
また、配向処理を行った基板を用いなくても、界面間に展開した液晶材料に磁場や電場、ずり応力、流動、延伸、温度勾配等を作用させることによっても得られる液晶フィルム中のらせん軸の向きを一定の方向とすることができる。
液晶材料の膜を界面に展開する方法としては、特に限定されず、公知の各種方法を用いることができる。
2枚の基板間の界面に液晶材料を展開する場合、対向配置された2枚の基板を有するセルに液晶材料を注入してもよいし、液晶材料の膜の両面に基板をラミネートしてもよい。
1枚の基板と気相との界面に液晶材料を展開する場合、基板上に、液晶材料を直接塗布してもよいし、液晶材料及びこれを溶解する溶媒を含有する溶液を基板上に塗布してもよい。特に、製造工程の容易さの観点から、溶液の塗布により展開することが好ましい。
上記溶媒としては、液晶材料の種類、組成等に応じて適宜適切なものを選択することができる。通常はクロロホルム、ジクロロメタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、フェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1、2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類、イソプロピルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール類、グリセリン、エチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルセルソルブ、ブチルセルソルブ等のグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、トリエチルアミン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ブチロニトリル、二硫化炭素、及びこれらの混合溶媒が液晶材料を溶解する溶媒として用いられる。溶液には、表面張力を調整し、塗工性を向上させるなどために、必要に応じて界面活性剤を添加してもよい。
上記溶液中の液晶材料の濃度は、用いる液晶材料の種類や溶解性、製造する液晶フィルムの膜厚等に応じて適宜調節することができるが、通常3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%の範囲である。
塗布の方法は、特に限定されないが、スピンコート法、ロールコート法、プリント法、浸漬引き上げ法、カーテンコート法、マイヤーバーコート法、ドクターブレード法、ナイフコート法、ダイコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、オフセットグラビアコート法、リップコート法、スプレーコート法等を用いることができる。塗布後、必要に応じて溶媒を除去し、液晶材料を、基板上の均一な層として展開することができる。
液晶材料の膜において、らせん軸方位が界面に対し傾いているらせん構造を有するスメクチック液晶相が形成されるように液晶物質を配向させる方法は、特に限定されない。例えば、液晶材料がらせん構造を有するスメクチック液晶相を形成し得る温度において液晶材料の展開を行った場合、展開と同時に所望の液晶相が形成される場合がある。また、展開された液晶材料を一度、らせん構造を有するスメクチック液晶相よりも高い温度に加熱して、例えばスメクチックA相、キラルネマチック相、等方相等を発現させ、その後らせん構造を有するスメクチック液晶相が発現する温度まで冷却することにより液晶物質を配向させることもできる。但し、いずれの場合であっても、続く固定化の工程を上述の(A)の方法により行うときは、液晶材料のガラス転移点以上の温度において配向させる。
液晶物質を配向させる際、必要に応じて、らせん軸方位を特定の方向に制御することができる。この制御は、例えば、配向処理を施した1枚以上の基板を使用することにより行うことができる。2枚の基板を用いる場合は、そのうち1枚のみに配向処理が施されていてもよく、2枚とも配向処理が施されていてもよい。
具体的に例えば、前述の液晶材料を注入するためのセルとしてラビングポリイミドガラス等を2枚用いて液晶材料のらせんのほどけない厚膜セルとしたものを用いることにより、らせん軸方位を特定方向とすることができる。また、2枚の配向処理をしたプラスチックフィルム等で上記液晶材料をラミネートすることでも、らせん軸方位を特定方向とすることができる。これらの場合、2枚の基板の配向処理の方向を反平行(配向処理方向が逆。例えばラビング処理の場合、ラビング方向が逆。)にするとらせん軸が基板に対し一様に傾いた構造が得られ、平行(配向処理方向が同一)にすると液晶フィルムの膜厚方向の途中でらせん軸の傾きが変わったもの等も得ることができる。
また、配向処理を行った基板を用いなくても、界面上に展開した液晶材料はらせん軸の向きが一定となる場合もあるし、磁場や電場、ずり応力、流動、延伸、温度勾配等を作用させることによっても得られる液晶フィルム中のらせん軸の向きを一定の方向とすることができる。
液晶物質の配向の固定化は、上述の(A)又は(B)の方法により行うことができる。
(A)の方法では、ガラス転移温度以上の温度において、らせん軸方位がフィルム平面に対し傾いているらせん構造を有するスメクチック液晶相が形成されるように液晶物質を配向させた液晶材料を、液晶材料がガラス状態となる温度まで冷却することにより、液晶材料が結晶状態とならないようにガラス状態として、液晶物質の配向を固定することができる。冷却の手段は、特に制限はなく、展開又は配向の工程における加熱雰囲気中からガラス転移点以下の雰囲気中、例えば室温中に出すだけで固定に十分な所望の冷却を行うことができる。また、生産の効率等を高めるために、空冷、水冷等の強制冷却を行ってもよい。
(B)の方法では、らせん軸方位がフィルム平面に対し傾いているらせん構造を有するスメクチック液晶相が形成されるように液晶物質を配向させた液晶材料を、該配向を保持したまま重合させる。重合法としては特に制限はないが、熱重合や光重合、γ線等の放射線重合、電子線重合、重縮合、重付加等の反応を用いることができる。中でも反応制御が容易で、製造上有利な可視光や紫外光を利用した光重合あるいは電子線重合を利用することが好ましい。
以上の方法により、レリーフ構造が形成された凹凸面10と当該凹凸面10上の凹部又は凸部に沿った電荷とを有する液晶フィルム(液晶層)を形成することができる。そして、得られた液晶フィルム上に、帯電した荷電粒子5を含有する塗布液を塗布し、必要に応じて乾燥させることにより、凹部又は凸部に沿って並んだ荷電粒子5の列を形成することができる。
上記塗布液は、例えば、荷電粒子5を、液体に混合し、超音波振動等により凝集を解く方法により作製できる。なお、ここで、荷電粒子5は、液晶フィルムの凹部又は凸部において、荷電粒子5を並べる部位(凹部又は凸部)と反対の電荷を有するものを用いる。荷電粒子5を分散させる液体としては、例えば、水、有機溶剤が挙げられる。液晶フィルムの配向への影響や、液体の除去のしやすさなどの面からは、上記液体は、水であることが好ましい。
また、荷電粒子5の凝集を抑制する観点からは、上記塗布液における荷電粒子の濃度は、塗布液全量に対して、0.0001〜2質量%であることが好ましく、0.001〜0.2質量%であることがより好ましく、0.005〜0.05質量%であることが更に好ましい。また、必要に応じてPHを調整してもよい。
上記塗布液の液晶フィルム上への塗布方法は、特に限定されないが、例えば、噴霧による塗布、ロールコーターによる塗布、スピンコートによる塗布、ディッピングによる塗布、ダイコーティングによる塗布、グラビアコーティングによる塗布等が挙げられる。
このような製造方法によれば、凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造が液晶物質の配向によって形成された凹凸面を有し当該凹凸面の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層と、上記液晶層の凹部又は凸部に沿って配列した荷電粒子と、を備える荷電粒子含有構造体を容易に製造できる。また、このような製造方法によれば、配向に起因して液晶物質表面に電荷分布を生じさせることができるため、凹凸面の面積が大きい場合であっても、容易に上記荷電粒子含有構造体を製造することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
以下、実施例を挙げて本発明についてより具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ビフェニルジカルボン酸(201mmol)と2−メチル−1,4−ブタンジオール(101mmol)と1,6−ヘキサンジオール(62.5mmol)とエチレングリコール(42.3mmol)とを、オルトチタン酸―テトラ―n−ブチルを触媒として用いて溶融重合した。なお、重合温度は215℃、重合時間は3時間とした。溶融重合により、下記式(1a)で表されるユニット、下記式(2a)で表されるユニット及び下記式(3a)で表されるユニットを有するコポリマーである液晶性ポリマーを合成した。コポリマーであることにより、液晶性ポリマーの結晶化が効果的に防止される。
溶融重合の原料として用いた、不斉炭素を有する2−メチル−1,4−ブタンジオールのキラル量C%を下記定義:
C%=(S体モル比−R体モル比)/(S体モル比+R体モル比)×100%
に従って求めたところ、95%であった。
p=3、q=5、r=2として得られた重量平均分子量3800のコポリマーの相系列を調べたところ、以下のようになった。
ガラス状態 → キラルスメクチックC相:25℃
キラルスメクチックC相 → スメクチックA相:149℃
スメクチックA相 → 等方相:209℃
また、上記液晶性ポリマーの固有粘度は0.18dL/gであった。
次に、上記液晶性ポリマーをテトラクロロエタンに溶解し、液晶性ポリマーの含有量が6質量%のテトラクロロエタン溶液を調製した。この溶液を、ラビング処理を施したポリイミド膜を有するガラス基板上にスピンコート法により塗布した。そして、溶液を塗布したガラス基板をホットプレート上で60℃に加熱して溶媒を除去して、ガラス基板上に液晶性ポリマーの薄膜を形成した。次いで、この薄膜を、恒温槽中180℃で10分間熱処理して液晶性ポリマーをスメクチックA相で配向させた後、液晶性ポリマーがキラルスメクチックC相に配向する温度である120℃まで4℃/分で降温した。その後、薄膜を恒温槽から取り出してガラス状態となる室温まで冷却し、配向が固定された配向フィルムを得た。
得られた配向フィルムは、らせん構造を有するキラルスメクチックC相がガラス状態で固定されていた。また、配向フィルムの膜厚は0.5μmであった。
配向フィルムの空気側界面の表面形状を走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製E−Sweep)の測定モード:ダイナミックフォースモード、カンチレバー:SI−DF40(材質:Si)、測定雰囲気:大気中、測定温度:25℃でフィルム表面を観察した結果、約450nm周期で、深さが約5nmの複数の溝が配列した凹凸面が形成されていることが分かった(図2(a))。また、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー社製E−Sweep)の測定モード:KFMモード、カンチレバー:SI−DF3−R(材質:Si、ロジウムコート)、測定雰囲気:大気中、測定温度:25℃により表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることが分かった(図2(b))。走査型プローブ顕微鏡のDFMモード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードによる断面の凹凸と電位の測定値を図3に示す。
ここで、綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1451,平均粒径150nm)を水に混合し、5質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凸部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(実施例2)
ジメチル4−4’−ビフェニルカルボキシレートと2−メトキシ−1,4−ブタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとを、イソプロピルチタネートを触媒として用いて溶融重合した。溶融重合により、ビベンゾネート(bibenzonate)骨格を含む、下記化学式(1b)で表されるユニット(BB−6)及び下記化学式(2b)で表されるユニット(BB−4(2−MeO))を有するコポリマーである液晶性ポリマーを合成した。コポリマーであることにより、液晶性ポリマーの結晶化が効果的に防止される。
溶融重合の原料として用いた、不斉炭素を有する2−メトキシ−1、4−ブタンジオールのキラル量C%を下記定義:
C%=(S体モル比―R体モル比)/(S体モル比+R体モル比)×100%
に従って求めたところ、100%であった。
x=40、y=60として得られた重量平均分子量5.5×10のコポリマーの相系列を調べたところ、以下のようになった。
ガラス状態 → キラルスメクチックC相:30℃
キラルスメクチックC相 → スメクチックA相:155℃
スメクチックA相 → 等方相:220℃
ラビング処理された20cm角のイミドガラスに、上記液晶性ポリマーをクロロホルムに溶解した溶液をスピンコート法で塗布し、塗膜を乾燥して、液晶性ポリマーの薄膜(厚さ約5μm)を得た。この薄膜を180℃に加熱したところ、均一配向したスメクチックA相が形成された。その後薄膜を120℃まで徐冷し、120℃に5分間保持した後に急冷することにより、キラルスメクチックC相が固定された薄膜を得ることが出来た。得られた薄膜の空気側界面の表面形状を走査型プローブ顕微鏡(Agilent社製5500)の接触モード(シリコンカンチレバー)で観察したところ、約200nmの周期で深さが約5nmの溝が配列した格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図4(a))。また、走査型プローブ顕微鏡(Agilent社製5500)のKFMモード(シリコンカンチレバー)により表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることがわかった(図4(b))。走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードによる、断面の凹凸と電位の測定値を図5に示す。
ここで、綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1451,平均粒径150nm)を水に混合し、0.1質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凹部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(実施例3)
キラル量が35%である2−メトキシ−1,4−ブタンジオールを用いたこと以外は実施例2と同様の手順で、液晶性ポリマーを得た。得られた液晶性ポリマーの重量平均分子量は4.1×10であった。この液晶性ポリマー薄膜の空気側界面の表面形状を実施例2と同様に走査型プローブ顕微鏡の接触モードで観察したところ、周期が550nm、溝の深さが約5nmの格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図6(a))。また、実施例2と同様に走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることがわかった(図6(b))。
綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1000、平均粒径400nm)を水に混合し、0.5質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凹部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(実施例4)
キラル量が80%である2−メトキシ−1,4−ブタンジオールを用いたこと以外は実施例2と同様の手順で、液晶性ポリマーを得た。得られた液晶性ポリマーの重量平均分子量は6.0×10であった。実施例2と同様の手順で得た薄膜の空気側界面の表面形状を走査型プローブ顕微鏡の接触モードで観察したところ、周期が約200nm、溝の深さが約5nmの格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図7(a))。また、実施例2と同様に走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることがわかった(図7(b))。走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードによる、断面の凹凸と電位の測定値を図8に示す。
綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1451,平均粒径150nm)を水に混合し、0.005質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凹部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(実施例5)
キラル量が50%である2−メトキシ−1,4−ブタンジオールを用いたこと以外は実施例2と同様の手順で、液晶性ポリマーを得た。得られた液晶性ポリマーの重量平均分子量は4.4×10であった。実施例2と同様の手順で得た薄膜の空気側界面の表面形状を走査型プローブ顕微鏡の接触モードで観察したところ、周期が約280nm、溝の深さが約8nmの格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図9(a))。また、実施例2と同様に走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることがわかった(図9(b))。走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードによる、断面の凹凸と電位の測定値を図10に示す。
綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1451,平均粒径150nm)を水に混合し、0.05質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凹部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(実施例6)
キラル量がS体100%である2−メトキシ−1,4−ブタンジオールを用いたこと以外は実施例2と同様の手順で、液晶性ポリマーを得た。得られた液晶性ポリマーの重量平均分子量は6.0×10であった。実施例2と同様の手順で得た薄膜の空気側界面の表面形状を走査型プローブ顕微鏡の接触モードで観察したところ、周期が約170nm、溝の深さが約8nmの格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図11(a))。また、実施例2と同様に走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより表面を観察した結果、上記凹凸面に沿って電荷の分布が生じていることがわかった(図11(b))。走査型プローブ顕微鏡の接触モード及び走査型プローブ顕微鏡のKFMモードによる、断面の凹凸と電位の測定値を図12に示す。なお、帯電は山(凸部分)がマイナス、谷(凹部分)がプラスであった。
綜研化学製のマイナスに帯電したアクリル微粒子(MP−1451,平均粒径150nm)を水に混合し、0.01質量%のアクリル微粒子混合液を調製した。そして、当該アクリル微粒子混合液を、超音波で1時間振動させ、微粒子の凝集を解くことにより、アクリル微粒子分散液を調製した。そして、当該分散液を、上述のように形成したキラルスメクチック液晶表面に垂らし、水を蒸発させたところ、この凹凸の+部分(凹部分)に微粒子が集まって並んでいるのが観測された。
(比較例1)
実施例3で得られた液晶性ポリマーの薄膜表面に、市販のポリビニルアルコール(PVA)水溶液を塗布し、60℃で30分乾燥後、100℃で10分間熱処理し、室温に急冷した。PVAフィルムを剥離後、そのPVAフィルム表面形状を走査型プローブ顕微鏡の接触モードで観察したところ、周期が約170nm、溝の深さが約5nmの格子形状を有する凹凸面が形成されていることが分かった(図13(a))。また、走査型プローブ顕微鏡のKFMモードにより表面を観察した結果、凹凸面に沿った電荷の分布が生じていないことがわかった(図13(b))。
1…液晶層、5…荷電粒子、10…凹凸面、100…荷電粒子含有構造体。

Claims (5)

  1. 液晶物質を含有し、凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造が当該液晶物質の配向によって形成された凹凸面を有し当該凹凸面の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層と、
    前記液晶層の凹部又は凸部に沿って配列した荷電粒子と、を備える荷電粒子含有構造体。
  2. 前記液晶層が、キラルスメクチックC相又はキラルスメクチックCA相である、請求項1に記載の荷電粒子含有構造体。
  3. 前記荷電粒子が、金属又は無機酸化物粒子である、請求項1又は2に記載の荷電粒子含有構造体。
  4. 前記荷電粒子が、有機物粒子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の荷電粒子含有構造体。
  5. 液晶物質を含有する膜を形成する工程と、
    前記液晶物質をらせん構造が形成されるように配向させ、該液晶物質の配向を固定することにより、前記膜の表面に凹部及び凸部から構成されたレリーフ構造を形成させて、凹凸面を有し当該凹凸面の表面電位が当該レリーフ構造に沿って分極している液晶層を得る工程と、
    前記液晶層の凹凸面に、荷電粒子を含有する塗布液を塗布する工程と、
    を備える、荷電粒子含有構造体の製造方法。
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