JP5196394B2 - リガーゼを用いた塩基置換方法 - Google Patents

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本発明は、DNA塩基のリン酸結合を触媒する酵素であるDNAリガーゼを用いた、2本鎖DNAにおける塩基の置換方法に関し、より詳しくは、突出末端を形成する2本鎖DNAと、前記突出末端と相補的な突出末端を持ちかつ突出先端または切欠き部に特定の塩基が存在する2本鎖のDNAとの間の結合反応において、配列特異的なエキソヌクレアーゼ活性を有するリガーゼを用いて前者2本鎖DNA中の所定の塩基を除去して接合する方法に関する。
生物の機能や性質の解析において、DNAやRNAなどの遺伝子情報を利用した分子遺伝学的解析は、極めて有用な手段として様々な場面で用いられている。中でも微生物など種々の生物に由来するポリメラーゼ、ヌクレアーゼ、制限酵素といった様々な酵素を用いて核酸を人工的に操作する遺伝子工学の手法は、生命現象の解明だけではなく有用遺伝子の単離や作出などに広く産業利用されるようになってきている。
上記の酵素のうちDNAリガーゼは、DNA鎖の5’末端に存在するリン酸基と3’末端に存在する水酸基を、リン酸結合を介して結合させる酵素である。遺伝子工学分野においては核酸同士のいわゆる「のり付け」用のツールとして広く用いられており、例えばベクターへの遺伝子断片導入の他、DNA断片同士の結合、リガーゼを用いた核酸の増幅方法(Ligase Chain Reaction=LCR法)などの利用法が知られている(特許文献1)。
DNAリガーゼを用いた遺伝子工学関連技術のうち、代表例の一つは制限酵素等で切断した生物由来のDNA断片と人工的に合成したDNA断片とを結合させ、これを鋳型にPCRで目的の遺伝子断片を増幅させる手法である。この手法はオリゴカセット法(非特許文献1−3)と呼ばれ、任意のオリゴDNAアダプター(カセット)を切断したゲノムDNAに結合させることから、設計が自由であるため多数の改良がなされている(特許文献2−4)。
しかしながら、オリゴカセット法においては、制限酵素で切断したゲノムDNA全てに対してアダプターを結合させるため、標的配列を増幅させる際の特異性に大きな問題点があった。突出末端を形成する様に設計されたアダプターは、アダプター同士も相補的な配列を有しているため結合可能であり、アダプター同士の結合が標的配列とアダプターとの結合を著しく低下させるおそれがあるのと同時に、例えばPCRなどで標的配列を増幅させようとする場合に非特異的産物として増幅され、解析を妨げるおそれがあった。この問題点を回避するためには複数の制限酵素による処理や複雑な形状のアダプター設計、多数の工程を経る必要があるなど、未だ十分な正確さと利便性を有しているとは言えないのが現状であった。
特公平6−36760号 核酸の増幅法 特開平8−242897 遺伝子の複製及び増幅方法 特開平11−196874 DNA断片分析法 特開2001−061486 選択的な制限断片増幅:一般的なDNAフィンガプリント法 Rosental A.&Jones D.S.C.1990.Nucleic Acids Res.18(10):3095−3096. Siebert P.D.et al.1995.Nucleic Acids Res.23(6):1087−1088. Laging M.et al.2001.Nucleic Acids Res.29(2)e8. Hiwatashi K.1968.Genetics 58:373−386.
上記の現状に鑑み、本発明は、アダプター結合DNA断片の製造過程等において、少ない工程と簡単な構成からなりかつ精度の高い未知配列の増幅を可能にするような、DNA塩基の除去方法、ならびに前記アダプター結合DNA断片の製造において利用可能な、結合反応時に特定の塩基を置換する方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明者らは、突出末端(Cohesive end)を形成する制限酵素を用いてゲノムDNAを切断し、この制限酵素が形成する末端と相補的な突出末端を形成する2本鎖のオリゴDNAアダプターを設計し、DNAリガーゼを用いてアダプター結合DNA断片製造の検討を行った。
この過程において、従来の様に制限酵素切断による突出末端とアダプターが形成する末端が「完全に相補的な形状」ではなく、アダプターの突出末端の突出先端または切欠き端に、ゲノムDNAの制限酵素切断断片(以下「制限酵素断片」ともいう)の切欠き端または突出先端に存在する塩基とは異なる塩基が余分に存在するよう設計した場合、リガーゼが条件特異的エキソヌクレアーゼ活性を示して所定の塩基を除去し、突出末端同士の結合を行ってアダプター結合DNA断片を形成すること、更にこの様に設計されたアダプター同士はリガーゼによっても結合せず、特異的に標的とする遺伝子断片を増幅可能であるという事実を見いだし、本発明を完成させた。
すなわち本発明の第1の態様は、突出末端を有する2本鎖DNA(a)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更にその突出先端または切欠き端に、前記(a)の切欠き端または突出先端に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在する(a)の塩基を除去して接合させることを特徴とする、DNA塩基の置換方法を提供する。
本発明の第2の態様は、5’突出末端を有する2本鎖DNA(a’)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更に突出先端に、前記(a’)の切欠き端と突き合わされる位置に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在する(a’)の塩基を除去して接合させることを特徴とする、DNA塩基置換方法を提供する。
本発明の第3の態様は、DNAリガーゼがATP要求性リガーゼである、第1または第2の態様に記載の塩基置換方法を提供する。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のうちいずれか1つに記載の方法で作成された塩基置換DNAを鋳型として増幅することにより、置換された塩基の相補鎖の塩基を前記置換された塩基と相補的な塩基に置換することを特徴とする、塩基置換DNAの製造方法を提供する。
本発明のDNA塩基除去・置換方法を利用することにより、種々の生物のゲノム上に存在する既知配列から、未知の配列を効率よく、しかも簡便に単離することが可能となる。これにより、新しい遺伝子の全長決定、遺伝子の上下流に位置する調節配列の探索、くり返しモチーフなど遺伝子をコードしない領域の探索など、これまで困難であった未知領域の塩基配列の解析を容易にするDNA断片の製造が可能になると期待される。本発明は、従来DNA塩基のリン酸結合を触媒する機能が知られていたATP要求性リガーゼの、配列特異的エキソヌクレアーゼ活性を利用するものであり、この活性を利用した塩基の置換、いわゆるPoint mutationに応用可能である。
以下に本発明を実施するための最良の形態を述べる。本発明の第1の態様は、突出末端を有する2本鎖DNA(a)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更にその突出先端または切欠き端に、前記(a)の切欠き端または突出先端に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在するする(a)の塩基を除去して接合することを特徴とする、DNAの塩基置換方法を提供する。
本発明の最も基本的な原理は、制限酵素によって形成された相補的な突出末端同士のDNAリガーゼを用いた結合であって、1塩基過多の(One−base excess)2本鎖オリゴDNAアダプター(図1参照)を用いた結合によって示されるものである。従来、DNAリガーゼは突出末端、平滑末端の両方を、5’側のリン酸基と3’側の水酸基をリン酸結合を介して結合させる酵素として知られている。突出末端同士が相補的な配列からなる場合、DNAリガーゼによる結合前に相補鎖同士がゆるやかな結合状態(AnnealingまたはBase−pairing)にあると考えられるが、本発明は、ここにDNAリガーゼが結合して末端同士を結合させるとき、余分な塩基がある場合に、DNAリガーゼがこの余分な塩基と対応する位置にある塩基を除去するという条件特異的なエキソヌクレアーゼ活性を示すという新たな知見を利用するものである。アダプターの配列、制限酵素の種類、DNAリガーゼの種類やそれぞれの反応溶液、反応条件等は、必要に応じて適宜利用可能なものの中から選択すれば良く、本発明を限定するものではないが、例えば(a)として突出末端を形成する制限酵素で切断したゲノムDNAの断片、(b)としては人工的に合成したオリゴDNAからなる図1下段に示すようなアダプターの組合せが好適であり、アダプターは置換した塩基を含むDNA断片を後に増幅する目的で任意のプライマー配列、例えばユニバーサルプライマーと総称されるプライマー配列を含んでいるのが望ましい。DNAリガーゼに関しては分子生物学分野で通常用いられているものから適宜選択すれば良く、例えばファージ由来のリガーゼなどが好適である。
上記態様において、より好ましい態様として、5’突出末端を有する2本鎖DNA(a’)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更に突出先端に、前記(a’)の切欠き端と突き合わされる位置に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b’)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在する(a’)の塩基を除去して接合させることを特徴とする第1の態様に記載の塩基置換方法を提供する。図2に本態様の模式図を示す。図2aは制限酵素で切断したDNA断片の一方(右側,a’)と、これと同じ突出末端を有するオリゴDNAアダプター(左側,b’)を表す。DNA鎖の上下流は5’、3’で表している。アダプターには突出末端の更に先端に、制限酵素断片の切欠き部側に存在する塩基(△で表す)と異種の塩基(○で示す)が余分に存在しており、アダプター側の突出末端の塩基はリン酸化(Pで表す)されている。5’リン酸化は制限酵素断片、アダプターのどちらであっても良いが、調製の容易さからアダプター側がリン酸化されているのが好ましい。ここにDNAリガーゼが作用することにより、相補鎖同士が結合しつつ、塩基が(△)除去されて末端同士も結合する(図1b)。一方、アダプター同士は、○で示した塩基が合計2つあるため相補的な結合が形成されず、DNAリガーゼによっても結合しない(図1c)。この様な本発明の提供するDNA塩基の置換方法を用いて、2本鎖オリゴDNAアダプターと制限酵素断片とを結合させる際に特定の位置にある特定の塩基を置換することが可能となる。
一方、制限酵素で切断されたゲノムDNAは、両側の末端が同じ突出末端を有しており、DNAリガーゼはこの両端同士の結合(Inverse PCRにはこの結合が利用される)や切断されたDNA断片同士の結合も同様に触媒することが可能である。そこで、制限酵素断片同士を結合させず、アダプターと制限酵素断片とを確実に結合するための方法として、制限酵素断片の末端をアルカリフォスファターゼで処理する工程を含むことが有効である。アルカリフォスファターゼはDNAの5’側に露出したリン酸基を切断するため、この処理を受けた断片同士はリガーゼによるリン酸結合を受けなくなり、アダプターの5’側リン酸基と制限酵素断片のみが結合できるようになる。アルカリフォスファターゼ処理工程は、制限酵素断片を得た後に適当な緩衝液中で行っても良いし、また制限酵素に比べて塩類溶液の条件が緩やかであることから、制限酵素処理と同時に制限酵素用反応溶液中で行っても良い。酵素の由来、酵素処理の反応時間、反応条件などは利用可能なものの中から適宜選択すれば良く、本発明を限定するものではない。
本発明における異種の余分な塩基を存在させる態様としては、前記の様にアダプターの5’突出末端の更に先に制限酵素断片の切欠き端に存在する塩基と異なる塩基を存在させる態様でも良いし、反対にアダプターの切欠き端に制限酵素断片の突出先端に存在する塩基と異なる塩基を存在させる態様でも良い。
上記各態様における5’突出末端を形成する制限酵素としては、AccI,AflIII,Alw44I,AsnI,AvaI,AvaII,BamHI,BclI,BglII,BlnI,BssHII,BstEII,ClaI,DdeI,EclXI,EcoRI,EcoRII,HindIII,HinfI,HpaII,MluI,MseI,MspI,MvaI,NarI,NciI,NeoI,NdeI,NheI,NotI,PinAI,SalI,ScrFI,SpeI,StyI,TaqI,XbaI,XhoIのうちいずれかより選択される制限酵素が好適である。これらは1〜5塩基の5’突出末端を形成する制限酵素であるが、突出部(Overhang)が多い方が相補的結合が強くなることが期待されるため、この中でも特にAflII,Alw44I,AvaI,AvaII,BamHI,BclI,BglII,BlnI,BssHII,BstEII,EclXI,EcoRI,HindIII,HinfI,MluI,NcoI,NheI,NotI,PinAI,SalI,SpeI,StyI,XbaI,XhoIが好適であり、更に入手のしやすさからEcoRI,BamHI,HindIII,NotI,XbaI,XhoIが好適であって、特にEcoRIは最も一般的な制限酵素の1種であり好適である。
上記に示した制限酵素を用いる際には、その認識する配列(制限酵素サイト)のゲノム中での出現頻度に注意する必要がある。EcoRIなど配列の出現頻度の高い制限酵素で切断した場合、相対的に短い制限酵素断片が多数形成され、逆に出現頻度の低い制限酵素(Rare−cutter)では相対的に長い制限酵素断片が少数形成される。この点を考慮し、製造しようとするアダプター結合DNA断片に合わせて制限酵素は適宜選択すれば良い。
本発明の提供するDNA塩基の置換方法は、3’突出末端を形成する制限酵素を用いたアダプター結合DNA断片の製造方法にも適用可能であると考えられる。図3にこの場合の模式図を示す。3’突出末端を形成する制限酵素で切断されたゲノムDNA制限酵素断片(右側)と、前記突出末端に相補的な突出末端を持つアダプター(左側)とをDNAリガーゼを用いて結合させる反応において、アダプターの5’切欠き端に制限酵素断片の5’先端に存在する塩基(○で表す)と異なる塩基(△で示す)が存在している場合、DNAリガーゼがエキソヌクレアーゼ活性を示してゲノム側の塩基を除去し、突出末端同士を結合させる。アダプター同士が結合しないのは図1と同様である。
上述の3’突出末端を形成する制限酵素としては、ApaI,BanII,BglI,BsmI,CfoI,HaeII,HhaI,KpnI,KspI,NsiI,PstI,PvuI,SacI,SphI,SstI,SstIIから選択される制限酵素があげられる。この中でも、突出末端の突出部が長い制限酵素であるApaI,BanII,HaeII,KpnI,NsiI,PstI,SacI,SphI,SstIが好適であり、入手の容易さなどからPstI,SacIなどが好適である。
本発明の提供するDNA塩基の置換方法に用いられるDNAリガーゼは、突出末端同士のDNAを結合させる能力があればどの様なものでも良く、その由来などが本発明を限定するものではないが、結合にはリガーゼのATP要求性リン酸結合反応の逆反応(AMP要求性リン酸結合の切断)を利用すると考えられることから、ATP要求性のDNAリガーゼが好ましく、特に分子生物学分野で広く用いられているT4 DNAリガーゼが好適である。
本発明は、突出末端同士の結合に関与するDNAリガーゼについて、条件特異的なエキソヌクレアーゼ活性、すなわち、突出末端を有する2本鎖DNA(a)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有しかつ更にその突出先端または切欠き部に特定の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)との、突出末端同士の結合反応において、DNAリガーゼを用いて前記余分に対応する塩基を除去するという今回新たに見出された活性を利用するものである。理論的には突出末端の塩基数には制限はなく、突出末端同士が相補的ならば結合可能であるが、一般的には制限酵素が作り出す範囲付近の突出数、すなわち2塩基以上10塩基以下の突出末端同士の結合に適用可能であり、より好ましくは3塩基以上5塩基以下の突出末端同士の結合に適用可能である。
上記エキソヌクレアーゼ活性を更に詳しく述べれば、5’突出末端を有する2本鎖DNA(a’)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有しかつその突出先端に余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b’)との突出末端同士の結合反応において、DNAリガーゼを用いて(a’)の切欠き部に存在する対応する塩基を除去する活性を有する、エキソヌクレアーゼ活性である。好ましくは5’突出末端にリン酸化された余分な1塩基が存在する場合、これを(b’)にリン酸結合させるために切欠き部の3’末端に存在する塩基を除去し、新たに3’末端となった新末端塩基と余分な塩基の間でリン酸結合をさせるというものである。本発明における余分な塩基とは、制限酵素断片の突出末端または切欠き端に存在する塩基とは異なる塩基をいい、例えばEcoRIサイトGAATTCにおけるGに対するA,T,Cの様な関係にある塩基をいう。図4に、本発明に係るリガーゼのエキソヌクレアーゼ活性を模式化して示す(下記実施例で詳述)。ここでは、EcoRIで切断し5’末端を脱リン酸化したゲノムDNA(ボックス)と、EcoRIサイトと相補的な配列を有すが5’末端にGではなくリン酸化Tを有したアダプターとのライゲーションを例としている。ライゲーションの際、両者は相補的な配列を介して緩やかに結合しているが(a.Base−pairing)、リン酸化塩基が相補的な相手がおらずいわば宙に浮いた状態となっている。このとき、リガーゼは相手先の切欠き部3’末端の1塩基を除去し、ここにリン酸化Tを結合させる(b.Ligation)。こうして得られたDNA断片を用いてPCRを行うと、C/Gであるべき箇所がA/Tに置換された新たなDNA断片が合成される(c.PCR)。こうしたエキソヌクレアーゼの例としてはATP要求性のDNAリガーゼがあげられ、代表例はT4 DNAリガーゼである。
上述のエキソヌクレアーゼ活性を用いれば、例えば「突出末端を形成する制限酵素で切断したDNA断片の切欠き部3’末端の塩基」という特定の塩基を、アダプターとなるDNAとの結合反応の際、異種の塩基に置き換えて導入することが可能である。リガーゼによるアダプターとの結合反応では置換された塩基の相補鎖の塩基は元のままであるが、結合後のDNAを鋳型にしたPCR等による増幅を行うことによって、当該相補鎖塩基も置換した余分な塩基(相補的)に置き換えることが可能となる。ここで増幅方法は特に限定されないが、最も一般的なPCR法が好ましい。また、増幅反応における諸条件についても何ら限定は無く、通常の条件の中から目的とする配列の特異性などに応じて決定すればよい。図5に、PCR等により、本発明によって置換された塩基の相補鎖の塩基を置き換える方法について、下記実施例の結果を参照に、図4c「PCR amplification」の箇所をより詳細に述べた。図5aはPCR等の鋳型となるアダプター結合DNA断片であり、ゲノムDNA由来の領域をボックスで示している。このDNAは増幅用のプライマー配列としてGL1配列とpcat2−3配列をそれぞれ有している。図上側の鎖は予めアルカリフォスファターゼ処理を行っているため、リガーゼによるライゲーションを受けておらず、その部分を矢印で強調してある。反対に下側の鎖はリガーゼによるライゲーションを受けており、下線にてつながっている部分を強調してある。また白抜きの縦長ボックスは、塩基置換により一時的に非相補的になっている塩基対を示している。PCRの最初のサイクルにおいて(b)、Denaturationにより2本鎖DNAが離れると、下側の鎖にはプライマーGL1とpcat2−3で挟まれる領域がありこの部分が増幅され、置換された塩基に相補的な塩基を持つ上側の新たな鎖が形成されるが、上側の鎖は2つに分かれてしまうためGL1/pcat2−3で挟まれる領域ができず増幅が起こらない。結果として(c)、PCR反応の進行とともに置換された塩基対(C/G→A/T)を有するDNA鎖が選択的に増幅される。この様な手法を用いれば、最初に置換した塩基だけでなく、相補鎖の塩基も置き換えることが可能となる。以下に本発明の実施例を述べるが、本発明は実施例にのみ限定されるものではない。
(ミドリゾウリムシからのゲノムDNAの抽出)本実施例の材料として、淡水中に生息し細胞内にクロレラ属藻類を共生させる原生動物の一種、ミドリゾウリムシParamecium bursariaを用い、ゲノムDNAの抽出には、共生藻のゲノムの混入を防ぐため、暗所培養により細胞内から共生藻を取り除いた株であるMiw2w株(採集地:宮城県亘理町)を用いた。Hiwatashiの方法(非特許文献4)により試験管培養されたミドリゾウリムシ約数万細胞を、手回し遠心器で集めて1.5mlチューブに移し、これを更に10000rpm、1分間遠心して上清を除き、DNA抽出バッファー(100mM NaCl,10mM Tris,25mM EDTA,0.5% SDS)を400μl加えて静かに懸濁させ、細胞を溶解した。ここに400μlのフェノール−クロロホルム(1:1)を加えて5分間静かに混合し、14000rpmで10分間、4℃で遠心し、水相を新しい1.5mlチューブに移して前記フェノール−クロロホルムを加え、更に5分間静かに混合して遠心(14000rpm、10分間、4℃)した。水相を新しい1.5mlチューブに移し、エタノール沈澱を行ってDNAペレットを得、これを乾燥させた後、30μlのTE(Tris−EDTA buffer)に溶かして10℃にて保存した。十分にDNAが溶解した後、溶液中のDNA濃度を分光光度計を用いて測定した。
(ゲノムDNAのEcoRI処理)およそ5μgのゲノムDNAを、制限酵素EcoRI(New England Biolabs,Inc.)を1−5U用い、用法に従って10μlの系で切断(37℃、overnight)した。処理後、フェノール−クロロホルム抽出及びエタノール沈澱を行ってDNAの制限酵素断片をペレットにし、5μlのTEを加えて溶解させた。
(アダプターの調製)EcoRIサイトを持ったオリゴDNAアダプターとして、配列番号1及び配列番号2の配列を持つよう設計された合成オリゴDNA(Fasmac,JPN)を用い、100μMとなるようTEで溶解した。これを原液とし、両溶液20μlずつを混合し、TEを加えて50μlとし、サーマルサイクラー(Gene Amp PCR System 2400,PerkinElmer Inc.)を用い、[95℃,5min;65℃,5min]のプログラムで1本鎖のオリゴDNA2つを2本鎖化した。
(カタラーゼ遺伝子の保存領域の探索)ミドリゾウリムシのゲノムDNAからカタラーゼ遺伝子を単離するため、NCBIデータベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)を用い、既に塩基配列及びアミノ酸配列が明らかな複数種の生物、すなわちヒト(Homo sapiens)、マウス(Mus musclus)、ノルウェーラット(Rattus norvegicus)、線虫の一種(Haemonchus contortus)、イネ(Oliza sativa)、酵母(Saccharomyces cerevisiae)、ピロリ菌(Helicobacter pylori)のアミノ酸配列情報を参照し、保存性の高い領域としてヒトカタラーゼの第68−79アミノ酸配列及び第363−371アミノ酸からプライマーを設計した(配列番号3,4)このプライマー及びゲノムDNA(未切断)、増幅用としてExTaq(タカラバイオ)を用い、表1aの組成の反応溶液を調製し、サーマルサイクラーを用いて表2bのプログラムでPCRを行った。PCR後の反応溶液を1.5%アガロースゲルを用いて電気泳動し、臭化エチジウムで染色してトランスイルミネーターでバンドを確認した。以後塩基配列情報の解析には、DNAsys(Hitachi Soft)、DNAdynamo(BlueTractorSoftware,Ltd)、SeqConv software(Gsun)を適宜用いた。
Figure 0005196394
PCRの結果、900−1000bpのシングルバンドが確認されたため、PCR産物をpGEM−T easy vectorシステム(Promega Corp.)を用いてクローニングし、ABI3100,ABI377,ABI310DNAシークエンサー(Applied Biosystems)を用いてその塩基配列を決定した。ここで明らかになった配列から、下流向きプライマー(配列番号5)を設計した。
(アダプターのライゲーション)上述の方法で作製したアダプター及びEcoRI切断ゲノムDNA(制限酵素断片)を用いて、アダプターのライゲーション反応を行った。ライゲーション反応は5μlの系で行い、約1μgの制限酵素断片、1.5UのT4 DNA Ligase(Promega Inc.)を含むよう調製した。アダプターの濃度の最適化を行うため、アダプターの終濃度が4μM、400nM、40nM、4nMとなる4種類の反応溶液を調製し、またアダプター40nMのみを含むライゲーション溶液も合わせて調製した。ライゲーションは10℃、一晩(8h〜)行った。
(カタラーゼ3’下流領域の増幅)ライゲーション反応後のアダプター結合DNA断片を鋳型とし、上述のPCRと同じ系(鋳型のみ異なる)を用い、ユニバーサルプライマーGL1(配列番号6)と配列番号5のプライマーを用いて、カタラーゼの3’側既知配列とアダプターとで挟まれた領域のPCRを行った。Negative controlとして、EcoRI未切断ゲノムを鋳型としたものも調製した。PCRのプログラムとしては、下記表2のプログラムを適用した。PCR後の反応溶液は1.5%アガロースゲル電気泳動を行い、臭化エチジウムで染色してトランスイルミネーターでバンドを確認した。
Figure 0005196394
PCRの結果、Negative control及びアダプターのみライゲーションのサンプルではバンドが見られなかったのに対し、アダプター濃度が4,40nMのとき800bpの付近にシングルバンドが確認され、400nM,4μMではスメアーなバンドが見られた。40nMのPCR産物をクローニングし、シークエンスを行って塩基配列を決定した。
下記表4に、配列番号7に示すシークエンスの結果を示した。本配列は設計したアダプターの配列を持っており、またEcoRIサイトを有していることから、この配列が確かにEcoRI切断ゲノムDNA断片とアダプターの結合による配列を増幅したものである事が示された。更に、EcoRIサイトであるGAATTCのCの部分に重複が見られないことから、アダプターの突出先端にある余分なGがゲノムDNAのEcoRIサイトのGに隣り合って結合されるのではなく、ライゲーション時には両者のどちらかが削られていることが示された。
Figure 0005196394
(アルカリフォスファターゼの効果)制限酵素切断ゲノムDNA断片とアダプターとのライゲーション反応において、両者の反応の特異性を高める目的で、制限酵素断片のアルカリフォスファターゼ処理を行った。上記カタラーゼ3’下流配列を決定するための実験系において、制限酵素EcoRI処理後の反応溶液に1 unitのウシ胎児アルカリフォスファターゼ(Calf Intestinal Alkaline phosphatase;CIAP,Invitrogen)を加え、37℃において2時間以上処理して制限酵素断片における5’突出末端のリン酸基を除去した。処理後のDNA断片は、上記同様フェノール−クロロホルム抽出/エタノール沈澱を行った上でアダプターとライゲーション反応を行い、これを鋳型にプライマーGL1と3’下流向きプライマーとを用いたPCR反応を、表2の条件にて行った。PCRの結果を図6に示す。図中レーン1−4はライゲーション時のアダプター濃度をそれぞれ400,40,4,0.4nMとしたものの結果を、レーン5はアダプターのみをライゲーションさせたものを、レーン6はNegative controlをそれぞれ泳動したものであり、右端の数字は分子量(bp)を表している。400nMのアダプターを結合させたものではスメアーな泳動パターンが見られたが、40−0.4nMのアダプターを結合させたものではメインのバンドが800bp付近に観察され、CIAP未処理のものと比べてバンドが明瞭であった。この結果は、CIAP処理によってゲノムDNA同士のライゲーションがおこらず、ゲノムとアダプターが選択的に結合することによってPCR増幅の精度が向上したことを示している。またこのPCR産物をクローニングして塩基配列を決定したところ、配列番号7のカタラーゼ3’下流配列と一致することが確認された。
(アダプター5’突出先端塩基のライゲーションの検討)本発明の塩基除去方法を応用した一塩基過多アダプターとゲノムDNA制限酵素断片とのライゲーション反応において、アダプターの5’突出末端に存在する塩基が削られるのか、それともゲノム断片の3’切り欠き末端の塩基が削られるのかを検証するために、配列番号2のオリゴヌクレオチドが配列番号8に記載のオリゴヌクレオチドに置き代えられた新たなアダプターADP−EcoTを調整し、ゲノムDNA制限酵素断片とライゲーションを行って、その配列を明らかにした。アダプターADP−EcoTの基本的な構成は図3に記載のアダプターと同様であるが、5’突出末端のグアニン(G)がチミン(T)で置き換えられている。すなわち、ADP−EcoTとゲノムDNA制限酵素断片との間のライゲーションが起こり、これを鋳型としたPCR産物の結合部分の配列がGAATTCであれば突出先端のTが削られる事を示し、反対に配列がGAATTAであればゲノム側の3’切り欠き末端のGが削られることを示す。GL1/pcat3−5’プライマーを用いたPCRの結果、3’下流配列決定で見られた約800bpの産物が増幅された。これをクローニングして塩基配列を決定したところ、配列番号9及び下記表4で示す配列が明らかとなった(上流部150bpのみを記す)。またこの配列のABI3100シークエンサーによるシークエンスデータの一部(Chromas Lite 2.01,Technelysium Pty Ltd)を図7に示す。この配列は、表4で示した3’下流配列とほぼ一致していたが、EcoRIサイトである31番目のCだけがAに置き換わっていた(図6,下線部)。この結果から、本発明のリガーゼによる塩基除去反応では、T4DNAリガーゼが配列特異的なエキソヌクレアーゼ活性を示し、3’切り欠き末端の1塩基という特定の塩基を除去して5’突出末端のライゲーションを触媒することが示された。
Figure 0005196394
本発明を利用することにより、分子遺伝学分野において有用な解析手段を提供することが可能となる。有用な新規生物からの遺伝子の単離、遺伝子の調節領域の解析、くり返しモチーフなどの探索などに、広く応用可能である。
本発明のDNA塩基除去方法によるアダプター結合DNA断片製造に用いられるオリゴDNAアダプター(EcoRI/EcoT)の模式図を示す。 本発明におけるリガーゼを用いたDNA塩基の除去方法の模式図、並びにこの除去方法を用いたアダプター結合DNA断片の製造法の模式図を示す。 本発明におけるリガーゼを用いたDNA塩基の除去方法の、3’突出末端を形成する制限酵素を用いた場合の模式図を示す。 本発明におけるDNAリガーゼによる塩基除去及び置換方法の原理を、ADP−EcoTアダプターの例から模式的に表す。 ADP−EcoTアダプター結合DNA断片を鋳型にしたPCR反応を模式的に表す。 本発明のDNA塩基除去方法を応用したアダプター結合DNA断片を鋳型にしたPCRの結果を示す。 ADP−EcoTアダプター結合DNA断片を鋳型にしたPCR産物のシークエンス結果を示す。

Claims (4)

  1. 突出末端を有する2本鎖DNA(a)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更にその突出先端または切欠き端に、前記(a)の切欠き端または突出先端に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在する(a)の塩基を除去して接合させることを特徴とする、DNAの塩基置換方法。
  2. 5’突出末端を有する2本鎖DNA(a’)と、前記突出末端と相補的な突出末端を有し、かつ更に突出先端に、前記(a’)の切欠き端と突き合わされる位置に存在する塩基とは異種の余分な塩基が存在する2本鎖DNA(b)とを、DNAリガーゼを用いて結合させることにより、前記余分な塩基に対応する位置に存在する(a’)の塩基を除去して接合させることを特徴とする、DNAの塩基置換方法。
  3. DNAリガーゼがATP要求性リガーゼである、請求項1または請求項2に記載の塩基置換方法。
  4. 請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の方法で作成された塩基置換DNAを鋳型として増幅することにより、置換された塩基の相補鎖の塩基を前記置換された塩基と相補的な塩基に置換することを特徴とする、塩基置換DNAの製造方法。
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