JP5196317B2 - 投影装置 - Google Patents

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Description

この発明は投影装置に関する。
電源としてバッテリを用いるハンディタイプのプロジェクタにとって消費電力の増大は大きな問題である。従来、バッテリの電圧を所定時間毎にチェックし、バッテリの放電状態が「電池残量小」及び「電池残量なし」のいずれかになるとバッテリの状態を示す電池アイコン(電池情報)を投影像に重ね合成するプロジェクタが知られている(下記公報参照)。
特開2007−78807号公報
ところで、バッテリの寿命を延ばすため、所定時間毎にチェックされるバッテリの電圧に応じて光源の強弱を制御する方法が知られている。しかし、光源の駆動電流は数百mA以上と大きく、光源の強弱の切り換えに伴って投影像の照度も急激に変化するため、プロジェクタのユーザに不快感を与えるおそれがある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題はユーザに不快感を与えることなく、投影像の照度を下げることができる投影装置を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、投影用の光源を有し、光学像を投影する投影手段と、前記光源を駆動する電池の電圧を検出する電池電圧検出手段と、前記電池電圧検出手段によって検出された電圧値と第1の閾値電圧とを比較する比較手段と、前記電圧値と前記第1の閾値電圧との比較結果に基づいて前記光源の輝度を変化させる制御手段とを備え、前記電圧値が前記第1の閾値電圧未満となったとき、前記制御手段は前記光源の駆動電流が所定の駆動電流値に達するまで前記光源の駆動電流を漸減させることによって前記光源の輝度を徐々に下げ、前記駆動電流の漸減中に前記電圧値が前記第1の閾値電圧以上となったとき、前記制御手段は漸減中の前記駆動電流を一定の電流値に維持することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の投影装置において、前記制御手段は前記光源の駆動電流を所定の速度で一定量ずつ低減させることによって前記光源の駆動電流を漸減させることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1又は2記載の投影装置において、前記電圧値が前記第1の閾値電圧より小さい第2の閾値電圧未満となったとき、前記制御手段は、前記投影手段による前記光学像の投影を中止することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項記載の投影装置において、前記光源はLEDであることを特徴とする。
この発明によれば、ユーザに不快感を与えることなく、光源の輝度を下げることができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の第1実施形態に係る投影装置1の構成を示すブロック図、図2は投影装置1の使用状態を示す斜視図である。
投影装置1は主制御部であるCPU(制御手段)10を備えている。CPU10には、光源(投影用の光源)21を駆動する電池18の電圧を検出する電池電圧検出回路(電池電圧検出手段)11、電源モジュール14のオン・オフを行うメインスイッチ12、電源モジュール14がオンの状態にあることを表示する表示部13、投影用光源駆動回路15、投影光学系(投影手段)20、表示用画像データ処理回路16、画像表示ドライバ17が接続されている。
CPU10は電池電圧検出回路11によって検出された電源18の電圧値と第1の閾値電圧とを比較する比較手段としての機能を有する。
CPU10はメインスイッチ12が押されたとき、電源起動信号10aを出力して電源モジュール14を起動させるとともに、表示指示信号10bを出力して表示部13を表示する。表示部13は例えばLEDで構成されている。
CPU10は電池18の電圧値と第1の閾値電圧との比較結果に基づいて光源21の輝度を変化させる電流値指示信号10gを出力する。
投影用光源駆動回路15はCPU10からのLED光源21の点灯を制御するLED点灯制御信号10c及び前記電流値指示信号10gに基づいてLED光源21への電力供給を制御して、LED光源21の点灯及び消灯を行う。
表示用画像データ処理回路16は外部インタフェース(外部I/F)19A及びメモリカード19Bに接続されている。外部インタフェース19Aは外部機器(図示せず)との間で映像・音声データ、プロジェクタの制御データの送受信を行う。また、メモリカード19Bは映像・音声データの書込み、読み出し等を行うための記憶メディアである。
表示用画像データ処理回路16は入力した画像信号19bの同期状態から画像信号19bが有効であるか無効であるかを判断し、画像有効/無効信号16aをCPU10へ出力する。画像信号19bには画像信号の走査タイミングを規定する各種同期信号(水平同期信号や垂直同期信号等)が含まれている。
また、画像信号19bは表示用画像データ処理回路16でA/D変換され、デジタルの画像信号16bとして画像表示ドライバ17へ出力される。
画像表示ドライバ17はCPU10からの制御信号10eを入力すると、表示用画像データ処理回路16から出力された画像信号16bに応じて、画像表示素子22を駆動するための画像信号17cを生成する。
投影光学系20はLED光源21と画像表示素子22と投影レンズ(図示せず)とを備えている。
LED光源21は、放電型光源ランプに比べて、電源を含めて小型化が可能である上、瞬時点灯・瞬時消灯が可能であること、輝度変更を短時間に繰り返しても光源に対する負荷が小さく安定した発光が可能であること、長寿命であること等、投影装置の光源として多くの利点を有する。
画像表示素子22は例えば液晶ライトバルブであり、画像表示素子22はCPU10からの制御信号10fを入力すると、LED光源21から射出された光を画像信号17cに基づいて変調することにより、画像信号17cに応じた光学像を形成する。画像表示素子22で形成された光学像は投影レンズ(図示せず)によってスクリーン5等に拡大投影される(図2参照)。
次に、この実施形態の投影装置1の動作を図3に基づいて説明する。
図3はこの発明の第1実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャート、図4は電池電圧Vに対する駆動電流の低減方法を説明する図である。図3において、S11〜S18は各処理ステップを示す。図4において、縦軸のVth1、Vth2は電池18の閾値電圧であり、Iset1、Iset2(Iset1>Iset2)は光源21の駆動電流であり、横軸のt10〜t17はチェック時点である。
CPU10は電池電圧検出回路11からの電池電圧検出信号11aを入力し、電池18の電圧Vをチェックする(S11)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるか否かを判断する(S12)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるとき(YES)(図4のt10〜t17)、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているか否かを判断する(S13)。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているとき(YES)(図4のt12、t14)、駆動電流がIset1であるか否かを判断する(S16)。駆動電流がIset1であるとき(YES)、図示しない別のルーチンへ進む。
ステップS16で駆動電流がIset1でないと判断されたとき(NO)(図4のt12、t14)、駆動電流Iset1に向けて所定の速度(例えば1秒当たりIset1の1%の電流を増加させる速度)で電流値を一定量づつ増加させる(S17)。その後、図示しない別のルーチンへ進む。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1以下であるとき(NO)(図4のt13、t15、t16、t17)、駆動電流がIset2であるか否かを判断する(S14)。駆動電流がIset2であるとき(YES)、図示しない別のルーチンへ進む。
駆動電流がIset2でないとき(NO)(図4のt13、t15、t16、t17)、駆動電流をIset2に向けて所定の速度(例えば1秒当たりIset1の1%の電流を低減させる速度)で電流値を一定量づつ低減させる(S15)。その後、図示しない別のルーチンへ進む。
上記処理は、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えることなく、かつ駆動電流がIset2に到達するt16まで繰り返される。
電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2未満になったとき(NO)(図4のt7)、LED光源21の点灯を禁止するフラグをセットし、図示しない別のルーチンへ進み、LED光源21を消灯させる(S18)。
この実施形態によれば、LED光源21を駆動する駆動電流の単位時間当たりの増減量を小さくしてユーザがLED光源21の輝度の変化を認識できないようにしたので、ユーザに不快感を与えることなく、投影像の照度を下げることができる。
図5はこの発明の第2実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャート、図6は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。図5において、S21〜S26はそれぞれ処理ステップを示す。
この実施形態は電池18の電圧Vが一度第1の閾値電圧Vth1以下となった後、再度電池18の電圧が第1の閾値電圧Vth1を超えたとき、LED光源21の駆動電流を増加させることなく一定の電流値に維持するようにした点で、第1実施形態と相違する。
CPU10は電池電圧検出回路11からの電池電圧検出信号11aを入力し、電池18の電圧をチェックする(S21)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるか否かを判断する(S22)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるとき(YES)(図6のt21、t22、t23、t24)、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているか否かを判断する(S23)。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているとき(YES)、図示しない別のルーチンへ進む。このとき、駆動電流の電流値を増加させることなく電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えたときの電流値に維持する。なお、駆動電流値はIset1とIset2との間の電流値であり、電池18の電圧Vをチェックするサンプリング間隔、電圧Vの低下速度、電池18の消耗度によって変わる。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1以下であるとき(NO)(図6のt21、t23、t24)、駆動電流がIset2であるか否かを判断する(S24)。駆動電流がIset2であるとき(YES)、図示しない別のルーチンへ進む。
駆動電流がIset2でないとき(NO)(図6のt21、t23)、駆動電流をIset2に向けて所定の速度(例えば1秒当たりIset1の1%の電流を低減させる速度)で電流値を一定量づつ低減させる(S25)。その後、図示しない別のルーチンへ進む。
なお、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超える前に駆動電流がIset2に到達したときには、駆動電流Iset2による駆動となる。
電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2未満になったとき(NO)、LED光源21の点灯を禁止するフラグをセットし、図示しない別のルーチンへ進む、LED光源21を消灯させる(S26)。
この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。なお、上記実施形態では電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1以下となった後に一度だけ電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えるが、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を跨いで複数回上下する場合もあり、LED光源21に対する駆動電流が電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えたときの電流値を維持することが複数回行われる場合もある。
図7はこの発明の第3実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャート、図8は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図であり、第1実施形態と共通する部分には同一符号を付してその説明を省略する。図7において、S31〜S39はそれぞれ処理ステップを示す。
この実施形態は、電池18の電圧Vが一度第1の閾値電圧Vth1以下となった後は、LED光源21の駆動電流がIset2になるまで所定の速度で電流値を一定量づつ低減させるようにした点で、第1実施形態と相違する。
CPU10は電池電圧検出回路11からの電池電圧検出信号11aを入力し、電池18の電圧Vをチェックする(S31)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるか否かを判断する(S32)。
CPU10は電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2以上であるとき(YES)(図8のt31、t32、t33)、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているか否かを判断する(S33)。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えているとき(YES)(図8のt32、t33)、駆動電流値がIset1からIset2へ徐々に低減しているか否かを電流遷移中フラグに基づいて判断する(S37)。
駆動電流値がIset1からIset2へ徐々に低減していない(NO)(図8のt33)、図示しない別のルーチンへ進む。
駆動電流値がIset1からIset2へ徐々に低減しているとき(YES)(図8のt32)、駆動電流をIset2に向けて引き続き電流値を一定量づつ低減させる(S38)。その後、図示しない別のルーチンへ進む。
ステップS33で電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1以下であるとき(NO)(図8のt31)、電流遷移中フラグをセットし(S34)、駆動電流値がIset2であるか否かを判断する(S35)。
駆動電流値がIset2であるとき(YES)(t33)、電流遷移中フラグをクリアし(S36)、図示しない別のルーチンへ進む。駆動電流値がIset2でないとき(NO)、ステップS38へ進み、駆動電流をIset2に向けて所定の速度で電流値を一定量づつ低減させる。
電池18の電圧Vが第2の閾値電圧Vth2未満になったとき(NO)、LED光源21の点灯を禁止するフラグをセットし、図示しない別のルーチンへ進み、LED光源21を消灯させる(S39)。
この実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果を奏する。
次に、従来行われている駆動電流の低減方法を比較例として説明する。
図9は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図である。
電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1未満となったとき(t1)、LED光源21の駆動電流をIset1からIset2に切り換える。駆動電流が小さくなると電池18の電圧Vが急激に上昇し、電池18の電圧Vが再度第1の閾値電圧Vth1を超える。そのため、次の電圧チェック時(t2)までLED光源21は駆動電流Iset2で駆動され、t2以後駆動電流Iset1で駆動される。
その後、電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1未満となったとき(t3)、LED光源21の駆動電流を再度Iset1からIset2に切り換える。このとき、電池18の電圧Vが急激に上昇し、電池18の電圧Vが再度第1の閾値電圧Vth1を超える。
上記したように次の電圧チェック時(t4)までLED光源21は駆動電流Iset2で駆動され、t4以後駆動電流Iset1で駆動される。
その後、電池18の電圧が第1の閾値電圧Vth1未満となったとき(t5)、LED光源21の駆動電流をIset1からIset2に切り換える。
電池18が消耗しているときには電池18の電圧Vが第1の閾値電圧Vth1を超えることがなくなり、LED光源21は駆動電流Iset2で駆動され続ける。
その後、電池18の電圧が第2の閾値電圧Vth2未満となった時点t6で投影用光源駆動回路15を駆動してLED光源21を消灯させる。
上記のようにLED光源21の駆動電流を制御した場合、LED光源21の輝度の変化が大きいため、輝度の変化をユーザに認識され、ユーザに不快感を与える。
図1はこの発明の第1実施形態に係る投影装置1の構成を示すブロック図である。 図2は投影装置1の使用状態を示す斜視図である。 図3はこの発明の第1実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャートである。 図4は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図である。 図5はこの発明の第2実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャートである。 図6は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図である。 図7はこの発明の第3実施形態に係る投影装置の動作を説明するフローチャートである。 図8は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図である。 図9は電池電圧に対する駆動電流の低減方法を説明する図である。
符号の説明
1:投影装置、10:CPU(制御手段)、11:電池電圧検出回路(電池電圧検出手段)、18:電源(電池)、20:投影光学系(投影手段)、21:光源(投影用の光源)。

Claims (4)

  1. 投影用の光源を有し、光学像を投影する投影手段と、
    前記光源を駆動する電池の電圧を検出する電池電圧検出手段と、
    前記電池電圧検出手段によって検出された電圧値と第1の閾値電圧とを比較する比較手段と、
    前記電圧値と前記第1の閾値電圧との比較結果に基づいて前記光源の輝度を変化させる制御手段と
    を備え、
    前記電圧値が前記第1の閾値電圧未満となったとき、前記制御手段は前記光源の駆動電流が所定の駆動電流値に達するまで前記光源の駆動電流を漸減させることによって前記光源の輝度を徐々に下げ
    前記駆動電流の漸減中に前記電圧値が前記第1の閾値電圧以上となったとき、前記制御手段は漸減中の前記駆動電流を一定の電流値に維持することを特徴とする投影装置。
  2. 前記制御手段は前記光源の駆動電流を所定の速度で一定量ずつ低減させることによって前記光源の駆動電流を漸減させることを特徴とする請求項1記載の投影装置。
  3. 前記電圧値が前記第1の閾値電圧より小さい第2の閾値電圧未満となったとき、
    前記制御手段は、前記投影手段による前記光学像の投影を中止することを特徴とする請求項1又は2項記載の投影装置。
  4. 前記光源はLEDであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項記載の投影装置。
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