JP5195083B2 - セメントクリンカーの製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電気炉の一種であるトンネル炉(連続炉)を用いてセメントクリンカーを製造するためのセメントクリンカーの製造装置に関するものである。
一般に、上記セメントクリンカーは、特許文献1に示すように、先ずセメント原料をプレヒータにおいて予熱した後に、仮焼炉に供給して燃料により仮焼成し、次いでロータリーキルン内に供給して約1500℃の温度雰囲気下で焼成することにより製造されている。このようにして、ロータリーキルン内での焼成によって製造されたセメントクリンカーは、上記ロータリーキルンの窯前下部に設けられたクリンカクーラに送られ、2次空気によって冷却されたうえで、外部に取り出されている。
ところで、上記従来のセメントクリンカーの製造方法においては、クリンカクーラ内またはロータリーキルン内において、クリンカクーラに供給されるセメントクリンカーを冷却するための2次空気によって、セメントクリンカー中に含まれるクロムが酸化されるため、有害な六価クロムの生成が避けられないという問題があった。
加えて、ロータリーキルンを用いたセメントクリンカーの製造方法は、セメント原料を、ロータリーキルンで微粉炭や重油等の化石燃料による燃焼反応によって焼成しているために、地球温暖化を招く原因となる二酸化炭素の排出量が多くなってしまうとともに、上記燃焼によって発生したSOxやNOxも完全に除去することが難しく、地球環境の保護の観点から改善が望まれている。
さらに、これら二酸化炭素、SOxやNOxに加えて、ロータリーキルンから排出される排ガスには、燃焼用に供給する空気に窒素が約80%含有されている。このため、排ガスから二酸化炭素のみを分離して回収することは、排ガスの分離回収装置が必要以上に大型化する等して、経済的、技術的にも非現実的である。
そこで、上記ロータリーキルンを用いたセメントクリンカーの製造方法に代わる新たな製造方法として、例えば実験レベルにおいては、セメント原料を還元雰囲気下の電気炉内にて焼成させる方法が提案されている。
この電気炉を用いたセメントクリンカーの製造方法によれば、加熱溶融によってセメント原料を焼成するため、二酸化炭素の排出量を減少させることができ、かつSOxやNOxの発生も回避することができるとともに、クロムの酸化を抑えることにより、六価クロムの生成を抑制することができるという利点がある。
しかしながら、上記電気炉を用いたセメントクリンカーの製造方法にあっては、例えばポルトランドセメントクリンカーを製造する際に、上記還元雰囲気下において、原料とともにクリンカーが焼成されて、通常のポルトランドセメントクリンカーに含まれるケイ酸三カルシウム(3CaO・SiO2(以下、「エーライト」という))がケイ酸二カルシウム(2CaO・SiO2(以下、「ビーライト」という))と遊離酸化カルシウム(f.CaO(以下、「フリーライム」という))とに分解されてしまう。このため、得られたポルトランドセメントクリンカーから製造したセメントの強度が弱くなってしまうという問題がある。
また、製造されたセメントクリンカーを電気炉から排出して冷却する際に、同様に冷却空気中の酸素によってセメントクリンカー中に含まれるクロムが酸化され、有害な六価クロムが生成してしまうという問題点もある。
特開2006−248838号公報
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、六価クロムの生成を抑制するとともに、二酸化炭素等の排出量を減少させることができ、かつ所望のセメント強度を確保することができるセメントクリンカーの製造装置を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、一端部に形成されたセメント原料の供給部から他端部に形成されたセメントクリンカーの排出部に向けて、内部にセメント原料を焼成する焼成領域とこの焼成領域において焼成されたセメントクリンカーを冷却する冷却領域とが順次連続して形成された電気加熱トンネル炉と、この電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられてに可燃性流体を供給する第1の酸素濃度調整手段と、上記電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられてに酸素または空気を供給する第2の酸素濃度調整手段と、上記電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられての酸素濃度を検出する濃度測定手段と、この濃度測定手段によって検出された酸素濃度が5体積%を超えた際に、上記第1の酸素濃度調整手段を作動させるとともに上記酸素濃度が0.5体積%よりも低下した際に、上記第2の酸素濃度調整手段を作動させる制御手段とを備えてなることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記電気加熱トンネル炉内には、上記供給部と上記焼成領域との間に、上記セメント原料を予熱する予熱領域が形成されていることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、上記電気加熱トンネル炉には、上記冷却領域内の空気の少なくとも一部を上記予熱領域に供給する予熱空気供給ラインと、上記予熱領域内の空気を上記冷却領域に供給する冷却空気供給ラインとが設けられていることを特徴とするものである。
さらにまた、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の発明において、上記電気加熱トンネル炉から排出されるガスを回収する回収手段が備えられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、上記回収手段には、上記電気加熱トンネル炉から排出されるガスを密閉収容する容器が備えられていることを特徴とするものである。
請求項1〜5のいずれかに記載の発明においては、セメント原料を、電気炉を用いたトンネル炉(連続炉)内において加熱溶融または焼結により焼成しているために、ロータリーキルン内において焼成する場合と比較して、二酸化炭素の排出量を大幅に減少させることができる。
加えて、制御手段により、電気加熱トンネル炉内における焼成領域および冷却領域の酸素濃度を、5体積%以下に保持しているために、最終的に冷却されたセメントクリンカーとなって電気加熱トンネル炉から排出されるまで、セメント原料中等に含まれるクロムが過度に酸化されることがなく、よって六価クロムの生成を抑制することができる。
しかも、上記電気加熱トンネル炉内における焼成領域および冷却領域の酸素濃度を、0.5体積%以上の非還元性雰囲気下においてセメント原料を焼成および冷却しているために、エーライトの分解を防止して、所望のセメント強度を確保することもできる。
さらに、請求項2に記載の発明によれば、上記電気加熱トンネル炉内における焼成領域の上流側に、セメント原料を予熱する予熱領域を形成しているために、セメント原料の予熱、焼成および冷却を、連続的かつ効率的に酸素濃度が0.5〜5体積%の非還元性雰囲気下において行うことができる。
この際に、請求項3に記載の発明によれば、冷却領域内の空気の少なくとも一部を予熱領域に供給するとともに、上記予熱領域内の空気を上記冷却領域に供給することができるために、装置全体としての熱効率も向上させることができ、この結果セメントクリンカーの製造に要する全体のコストも一段と低減させることが可能になる。
請求項4に記載の発明によれば、セメント原料の焼成とともに電気加熱トンネル炉から排出される主として二酸化炭素含有の排ガスを、回収手段によって回収することができる。従って、回収手段によって回収した二酸化炭素を工業用原料として販売することも可能となるとともに、電気炉内の雰囲気の制御を簡素化することができる。また、電気加熱トンネル炉から大気中への二酸化炭素の放出も阻止できる。
請求項5に記載の発明によれば、排ガスを保管容器に収容して、地中などに埋設することもでき、大気に放出しないよう長期に亘って保管することもできる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係るセメントクリンカーの製造装置の第1の実施形態を示すもので、図中符号1が電気加熱トンネル炉である。
この電気加熱トンネル炉1は、周囲が電気ヒータを埋設した伝熱部材と断熱部材とによって閉塞的に覆われてトンネル状に形成されたもので、一端部にはセメント原料を搬入するための搬入扉(供給部)1aが開閉自在に設けられるとともに、他端部には冷却されたセメントクリンカーを取り出すための搬出扉(排出部)1bが開閉自在に設けられている。
これにより、電気加熱トンネル炉1内は、搬入扉1aおよび搬出扉1bを閉じた状態において、内部雰囲気が外部の影響を受けない閉鎖空間となるように構成されている。
そして、この電気加熱トンネル炉1の内部には、搬入扉1aから搬出扉1bに向けて、順次搬入扉1aから搬入されたセメント原料を予熱する予熱領域2と、予熱されたセメント原料を焼成する焼成領域3と、この焼成領域3において焼成されたセメントクリンカーを冷却する冷却領域4とが連続して形成されている。
ここで、これらの予熱領域2、焼成領域3および冷却領域4間には、間仕切りが設けられておらず、中央の焼成領域3においては、上記電気ヒータによって内部が1500℃〜1600℃に保持されるように設定されている。また、予熱領域2においては、後述する予熱用の空気とともにセメント原料を加熱するための電気ヒータが設けられている。
さらに、この電気加熱トンネル炉1の焼成領域3には、内部の酸素濃度を検出する酸素濃度計(濃度測定手段)5と、内部の酸素を燃焼させるための燃焼ガス(可燃性流体)を供給する燃焼ガス供給管(第1の酸素濃度調整手段)6と、電気炉1内に空気を供給する空気供給管(第2の酸素濃度調整手段)7とが設けられている。
そして、図示されない制御手段によって、酸素濃度計5によって検出された酸素濃度が5体積%を超えた際に、燃焼ガス供給管6から内部に燃焼ガスを供給し、他方酸素濃度計5によって検出された酸素濃度が0.5体積%よりも低下した際に、空気供給管7から内部に空気(酸素)を供給するようになっている。
また、この電気加熱トンネル炉1には、冷却領域4内の空気を抜き出して予熱領域2に供給するための予熱空気供給ライン8と、予熱領域2内の空気を抜き出して冷却領域4に戻す冷却空気供給ライン9とが設けられており、これら予熱空気供給ライン8および冷却空気供給ライン9には、各々送気ファン10、11が介装されている。
ここで、予熱空気供給ライン8の抜出口8aは、冷却領域4の下流側に接続され、かつ供給口8bは予熱領域2の下流側に接続されている。また、冷却空気供給ライン9の抜出口9aは、予熱領域2の上流側に接続され、かつ供給口9bは冷却領域4の上流側に接続されている。さらに、予熱空気供給ライン8には、余剰の空気を排気するための排気ライン12が枝配管されるとともに、この排気ライン12に排気ファン13が介装されている。
これに加えて、排気ライン12の排気ファン13の下流側には、セメント原料の焼成とともに電気加熱トンネル炉1から上記余剰の空気として排出される主として二酸化炭素含有の排ガスを一時収容可能なガス回収装置17が接続されている。このガス回収装置17は、収容した排ガスを、冷却および/または圧縮することにより液化可能な装置であり、ガス回収装置17の下流側には、上記排ガスを密閉収容する保管容器18が接続されて、ガス回収装置17から取り外し可能に設けられている。これにより、保管容器18は、その所定容量の排ガスがガス回収装置17から充填されると、排ガス充填済みの保管容器18が取り外されて、新たな保管容器18が取り付けられる。
そして、これらの排気ライン12、排気ファン13、ガス回収装置17および保管容器18によって、回収手段を電気加熱トンネル炉1から排出される排ガスを回収する回収手段が構成されている。
他方、電気加熱トンネル炉1の搬入扉1aの外方には、セメント原料を貯蔵する原料タンク14と、この原料タンク14から排出されたセメント原料を計量するための計量ホッパ15とが配設されており、計量ホッパ15から排出された一定量のセメント原料が焼成用台車16に積み込まれて、搬入扉1aから電気加熱トンネル炉1内に送られるようになっている。なお、上記セメント原料は、従来のロータリーキルンを用いてセメントクリンカーを製造する場合と同一のものである。
次に、以上の構成からなるセメントクリンカーの製造装置の作用効果について説明する。
先ず、原料タンク14に貯蔵されているセメント原料を計量ホッパ15に排出し、ここで一定量に計量した後に、焼成用台車16に積み込んで、順次(図では1台のみを示している。)搬入扉1aから電気加熱トンネル炉1内に送り込んで行く。
すると、セメント原料は、先ず予熱領域2において、冷却領域4から抜き出された高温の空気および電気ヒータによって800℃〜900℃に加熱され、原料中の炭酸カルシウムが脱炭酸して生石灰になる。この際に、二酸化炭素ガスが生じて電気加熱トンネル炉1内の雰囲気が低酸素濃度となる。
次いで、予熱されたセメント原料は、焼成領域3に送られ、主として電気ヒータの熱源によって約1500℃に加熱され、焼成されることによりセメントクリンカーになる。
そして、このセメントクリンカーは、冷却領域4に送られて、冷却空気供給ライン9から供給される給気によって約600℃まで冷却された後に、搬出扉1bを開いて電気加熱トンネル炉1内から取り出される。
これらの工程と併行して、冷却領域2においてセメントクリンカーと熱交換することにより高温となった空気が、送気ファン10によって予熱空気供給ライン8から抜き出され、予熱領域2に供給されてセメント原料の予熱に供される。
また、この予熱ライン2において、セメント原料を予熱することにより温度が低下した空気が、送気ファン11によって冷却空気供給ライン9から抜き出され、再び冷却領域4に供給されてセメントクリンカーの冷却に供される。
そして、電気加熱トンネル炉1内における余剰の空気、すなわち、二酸化炭素含有の排ガスは、排気ファン13によって排気ライン12からガス回収装置17に供給されて、このガス回収装置17において液化された後に保管容器18に充填される。
さらに、酸素濃度計5によって、5体積%を超える電気加熱トンネル炉1内の酸素濃度が検出された場合には、制御手段によって燃焼ガス供給管6から内部に燃焼ガスが供給される。そして、上記燃焼ガスが燃焼することにより、内部の酸素濃度が低下する。他方、上記酸素濃度計5によって、0.5体積%以下の酸素濃度が検出された場合には、上記制御手段によって空気供給管7から内部に空気(酸素)が供給されることにより、上記酸素濃度が上昇する。この結果、電気加熱トンネル炉1内は、常時0.5〜5体積%の酸素濃度の雰囲気下に保持されている。
以上のように、上記電気加熱トンネル炉を用いたセメントクリンカーの製造装置によれば、セメント原料を、電気ヒータの加熱によるトンネル炉内において焼成しているために、ロータリーキルン内において焼成する場合と比較して、二酸化炭素の排出量を大幅に減少させることができる。これに加えて、トンネル炉内においてセメント原料の焼成とともに排出される二酸化炭素は、排気ライン12を通じてガス回収装置17に収容されて、液化された後に、保管容器18に充填される。このため、二酸化炭素は、工業用原料として販売する等して再利用が可能となるとともに、保管容器18ごと地中に埋めて、周囲に放出しないように長期保管することもできる。従って、二酸化炭素の大気中への排出を阻止できる。
しかも、制御手段により、電気加熱トンネル炉内における焼成領域および冷却領域の酸素濃度を、0.5〜5体積%の範囲に保持しているために、最終的に冷却されたセメントクリンカーとなって電気加熱トンネル炉から排出されるまで、セメント原料中等に含まれるクロムが過度に酸化されることがなく、よって六価クロムの生成を抑制することができるとともに、エーライトの分解を防止して、所望のセメント強度を確保することもできる。
加えて、冷却領域4内の空気の一部を予熱領域2に供給するとともに、予熱領域2内の空気を冷却領域4に供給しているための、装置全体としての熱効率も向上させることができ、この結果セメントクリンカーの製造に要する全体のコストも一段と低減させることが可能になる。
この際に、予熱空気供給ライン8においては、セメントクリンカーを冷却することにより最も温度が高くなった冷却領域4の下流側から空気を抜き出して、予熱領域2の下流側に供給し、冷却空気供給ライン9については、セメント原料を予熱することにより、温度が低下した予熱領域2の上流側から空気を抜き出して、最も温度が高い冷却領域4の上流側に供給しているために、上記熱効率を一層向上させることができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明に係るセメントクリンカーの製造装置の第2の実施形態を示すもので、図1に示したものと同一構成部分については、同一符号を付してその説明を簡略化する。
図2に示すように、このセメントクリンカーの製造装置においては、電気加熱トンネル炉20内に、一端側の搬入扉20aから他端側の搬出扉20bに向けて、順次焼成領域3および冷却領域4が形成されており、予熱領域2は、当該電気加熱トンネル炉20の前段に設けられている。
この予熱領域2は、従来のロータリーキルンを用いたセメントクリンカーの製造設備におけるプレヒータ(予熱設備)を用いたものである。
すなわち、この予熱領域2は、上下方向に直列的に配置された複数段(図では2段)のサイクロン21a、21bによって構成されており、上段のサイクロン21aに供給管22を介して原料タンク14内のセメント原料が供給されている。また、上段サイクロン21aの底部には、下方のサイクロン21bへとセメント原料を送るための移送管23aが接続されており、下段のサイクロン21bの底部には、内部のセメント原料を焼成用台車16に向けて供給するための移送管23bが接続されている。
他方、下段のサイクロン21bには、電気加熱トンネル炉20の冷却領域4に接続された予熱空気供給ライン8の供給口8bが接続されている。そして、このサイクロン21bからの排気管24が上段のサイクロン21aに導入されるとともに、このサイクロン21aからの排気が冷却空気供給ライン9の抜出口9aに接続されている。
以上の構成からなるセメントクリンカーの製造装置においては、原料タンク14内のセメント原料は、供給管22を介して上段のサイクロン21aに送られ、次いで移送管23aを介して下段のサイクロン21bへと送られる。そして、この過程で、電気加熱トンネル炉20の冷却領域4から予熱空気供給ライン8を通じて抜き出された高温の空気によって加熱される。
そして、これらのサイクロン21a、21bにおいて800℃〜900℃に加熱されたセメント原料は、移送管23bから焼成用台車16に積み込まれ、第1の実施形態と同様にして電気加熱トンネル炉20内へと送られて行く。
他方、サイクロン21a、21bにおけるセメント原料との熱交換によって温度が低下した空気は、送気ファン11によって冷却空気供給ライン9から再び電気加熱トンネル炉20の冷却領域4へと戻されて、セメントクリンカーの冷却に供される。
以上のように、第2の実施形態のセメントクリンカーの製造装置によっても、第1の実施形態に示したものと同様に作用効果を得ることができる。
なお、上記第1および第2の実施形態においては、電気加熱トンネル炉1、20の冷却領域4内の空気を、そのまま予熱空気供給ライン8を通じて予熱領域2に送気する場合について説明したが、これに限るものではなく、上記予熱空気供給ライン8に、さらに電気ヒータを設け、当該電気ヒータによって予熱空気供給ライン8の空気を昇温させた後に、予熱領域2に送るようにしてもよい。
本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。 本発明の第2の実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1、20 電気加熱トンネル炉
1a 搬入扉(供給部)
1b 搬出扉(排出部)
2 予熱領域
3 焼成領域
4 冷却領域
5 酸素濃度計(濃度測定手段)
6 燃焼ガス供給管(第1の酸素濃度調整手段)
7 空気供給管(第2の酸素濃度調整手段)
8 予熱空気供給ライン
9 冷却空気供給ライン
8a、9a 抜出口
8b、9b 供給口

Claims (5)

  1. 一端部に形成されたセメント原料の供給部から他端部に形成されたセメントクリンカーの排出部に向けて、内部にセメント原料を焼成する焼成領域とこの焼成領域において焼成されたセメントクリンカーを冷却する冷却領域とが順次連続して形成された電気加熱トンネル炉と、この電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられてに可燃性流体を供給する第1の酸素濃度調整手段と、上記電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられてに酸素または空気を供給する第2の酸素濃度調整手段と、上記電気加熱トンネル炉の上記焼成領域に設けられての酸素濃度を検出する濃度測定手段と、この濃度測定手段によって検出された酸素濃度が5体積%を超えた際に、上記第1の酸素濃度調整手段を作動させるとともに上記酸素濃度が0.5体積%よりも低下した際に、上記第2の酸素濃度調整手段を作動させる制御手段とを備えてなることを特徴とするセメントクリンカーの製造装置。
  2. 上記電気加熱トンネル炉内には、上記供給部と上記焼成領域との間に、上記セメント原料を予熱する予熱領域が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のセメントクリンカーの製造装置。
  3. 上記電気加熱トンネル炉には、上記冷却領域内の空気の少なくとも一部を上記予熱領域に供給する予熱空気供給ラインと、上記予熱領域内の空気を上記冷却領域に供給する冷却空気供給ラインとが設けられていることを特徴とする請求項2に記載のセメントクリンカーの製造装置。
  4. 上記電気加熱トンネル炉から排出される排ガスを回収する回収手段が備えられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のセメントクリンカーの製造装置。
  5. 上記回収手段には、上記電気加熱トンネル炉から排出される排ガスを密閉収容する保管容器が備えられていることを特徴とする請求項4に記載のセメントクリンカーの製造装置。
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