JP5190893B2 - ベンゾキサゾール誘導体 - Google Patents
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Description
特許文献1:国際特許出願PCT/US96/05918明細書
特許文献2:国際特許出願PCT/US98/07889明細書
特許文献3:特願平第2000−080082号明細書
特許文献4:特願平第2001−080083号明細書
特許文献5:特願平第2001−76075号明細書
特許文献6:国際特許出願PCT/JP01/02204明細書
特許文献7:国際特許出願PCT/JP01/02205明細書
特許文献8:国際特許出願PCT/JP03/01783明細書
特許文献9:国際特許出願PCT/JP03/15269明細書
特許文献10:国際特許出願PCT/JP03/15229明細書
特許文献11:国際特許出願PCT/JP03/01546明細書
非特許文献1:Puchtlerら、Journal of Histochemistry、第10巻、35頁、1962年
非特許文献2:Puchtlerら、Journal of Histochemistry、第77巻、431頁、1983年
非特許文献3:LeVine、Protein Science、2巻、404−410ページ
非特許文献4:Yanknerら、Science、245巻、417−420ページ、1989年
非特許文献5:Braak H and Braak E、Acta Neuropathol、82巻、239−259ページ、1991年
非特許文献6:Wischikら、Neurobiology of Alzheimer’s Disease、103−206ページ、Oxford University Press、 Oxford、2001年
非特許文献7:Ishiguroら、Neufosci.Lett.、270巻、81−84ページ、1999年
非特許文献8:Itohら、Ann.Neurol.、50巻、150−156ページ、2001年
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基を示すか、或いは、
R1、R2及びそれらが互いに結合する窒素原子が一緒になって形成する3乃至8員の含窒素脂肪族環(該含窒素脂肪族環を構成する炭素原子は、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子に置き換わっていてもよく、炭素原子が窒素原子で置き換わっている場合には、該窒素原子は、低級アルキル基で置換されていてもよい)を示し、
X1及びX2は、それぞれ独立して、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を示し、
R3は、−O−低級アルキル基(該アルキル基は、ハロゲン原子で置換されており、さらに、ヒドロキシ基で置換されていてもよい)を示し、
mは、1乃至3の整数を示す]で表される化合物(ただし、R3がハロゲン原子のみで置換された−O−低級アルキル基であり、かつ、R1及びR2がそれぞれ独立して、水素原子又は低級アルキル基である場合を除く)又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が、アミロイドβ蛋白および/または神経原線維変化に対する特異性が高く、脳移行性が高く、しかも変異原性が低いか、あるいはない、コンフォーメーション病の診断プローブとして使用できることを見出し、本発明を完成するに至った。
R1及びR2が示す「シクロアルキル基」とは、前記定義のシクロアルキル基と同様の基を意味する。
で表される基が、モルホリノ基を有する化合物は、変異原性が極めて低いか、或いは実施例に示すように変異原性が認められなかった。
式(I)中のR3が、
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基を示すか、或いは、
R1、R2及びそれらが互いに結合する窒素原子が一緒になって形成する3乃至8員の含窒素脂肪族環(該含窒素脂肪族環を構成する炭素原子は、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子に置き換わっていてもよく、炭素原子が窒素原子で置き換わっている場合には、該窒素原子は、低級アルキル基で置換されていてもよい)を示し、
X1及びX2は、それぞれ独立して、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を示し、
R4は、−O−低級アルキル基(該アルキル基は、トシル基で置換されており、さらに、ヒドロキシ基で置換されていてもよい)を示し、
mは、1乃至3の整数を示す]で表される化合物(ただし、R3がハロゲン原子のみで置換された−O−低級アルキル基であり、かつ、R1及びR2がそれぞれ独立して、水素原子又は低級アルキル基である場合を除く)又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物が挙げられる。
Gはフラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイミダゾールまたはインドール環であり;
上記環はハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRfRg、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CNまたはC=Oで置換されていてもよく;
R7は水素、ハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRfRg、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CNまたはC=Oであり;
R8は水素、ハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRfRg、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CN、C=O、ピロリジン環、または
RfおよびRgは独立して水素またはC1−4アルキルであり;
pは1ないし4の整数であり;
ZIIはO、CH2、N−Re'であり;
Re'は水素またはC1−4アルキルであり、
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよい]で示される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物である。
好ましいGはフラン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェンまたはインドール環であり;
上記環はハロゲン、C1−6アルキルまたはO−C1−6アルキルで置換されていてもよく;
好ましいR7は水素であり;
好ましいR8は水素またはNRfRgまたは
好ましいZIIはOであり;
好ましいRfおよびRgは独立して水素またはメチルであり;
pは1ないし4の整数であり;
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよい。
XIIIおよびYIIIは独立してCH2またはC=Oであり;
R9は水素、ハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRhRi、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CNまたはC=Oであり;
RhおよびRiは独立して水素またはC1−4アルキルであり;
*には下記の部分が結合し:
AIIIおよびBIIIは独立してCHまたはNであり;
R10、R11、R12、R14は独立して水素、ハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRIRII、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CN、C=O、ピロリジン環、または
R13は水素、ハロゲンまたはC1−4アルキルであり;
R10'、R11'、R12'、R14'は独立して水素、ハロゲンまたはC1−4アルキルであり;
rは0ないし2の整数であり;
a'は1ないし4の整数であり;
b'は1または2の整数であり;
c'は1ないし4の整数であり;
d'は1ないし4の整数であり;
ZIIIはO、CH2、N−Re''であり;
Re''は水素またはC1−4アルキルであり、
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置は、可能な場合はシス型、トランス型のいずれであってもよい]で示される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物である。
好ましくはXIIIおよびYIIIの一方または両方がC=Oであり;
好ましいR9は水素であり;
*には下記の部分が結合し:
好ましいAIIIおよびBIIIはCHであり;
好ましいR10、R11、R12、R14は独立して水素、C1−6アルキルまたはモルホリン環であり;
好ましいR13は水素またはメチルであり;
好ましいR10'、R11'、R12'、R14'は独立して水素またはC1−4アルキルであり;
好ましいrは0または1の整数であり;
置換基が水素以外の場合の好ましいa'、b'、c'、d'は独立して1または2の整数であり;
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置は、可能な場合にはシス型、トランス型のいずれであってもよい。
XIVはNまたはNRIVであり;
NRIVは水素またはC1−4アルキルであり;
YIVはCHまたはC=Oであり;
破線は存在してもよい一重結合であり;
**には下記の部分が結合し:
AIVおよびBIVは独立してCH、CCH3またはNであり;
R15、R16、R17、R19は独立して水素、ハロゲン、OH、COOH、SO3H、NO2、SH、NRjRk、C1−6アルキル、O−C1−6アルキル、CN、C=O、ピロリジン環、または
RjおよびRkは独立して水素またはC1−4アルキルであり;
R18は水素、ハロゲンまたはC1−4アルカリであり;
R15'、R16'、R17'、R19'は独立して水素、ハロゲンまたはC1−4アルカリであり;
r'は0ないし2の整数であり;
a''は1ないし4の整数であり;
b''は1または2の整数であり;
c''は1ないし4の整数であり;
d''は1ないし4の整数であり;
ZIVはO、CH2、N−Re'''であり;
Re'''は水素またはC1−4アルキルであり、
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置は、可能な場合はシス型、トランス型のいずれであってもよい]で示される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物である。
好ましいXIVはN、NHまたはNCH3であり;
好ましいYIVはCHまたはC=Oであり;
破線は存在してもよい一重結合であり;
**には下記の部分が結合し:
好ましいAIVおよびBIVは独立してCHまたはNであり;
R15、R16、R17、R19は水素、NH2、N(CH3)2またはモルホリン環
であり;
好ましいR18は水素であり;
好ましいR15'、R16'、R17'、R19'は独立して水素またはC1−4アルカリであり;
好ましいr'は1であり;
a''は1ないし4の整数であり;
b''は1または2の整数であり;
c''は1ないし4の整数であり;
d''は1ないし4の整数であり;
ZIVはO、CH2、N−Re'''であり;
Re'''は水素またはC1−4アルキルであり、
上記アルキルはハロゲンで置換されていてもよく;
2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置は、可能な場合はシス型、トランス型のいずれであってもよい。
R20は水素またはC1−4アルキル、ピロリジン環、または
ZVはO、CH2またはN−ReVであり;
ReVは水素またはC1−4アルキルである]で示される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物である。
好ましいR20は水素、メチルまたはモルホリン環である。R20がモルホリン環であるものは、変異原性が極めて低いか、あるいはないので、より好ましい化合物である。アミロイドβに対する特異性が高い式(V)の化合物はTHK−317などである。
R1 VIは水素、C1−6アルキル、ハロゲン、またはC1−6アルキル−ハロゲンであり、
R2 VIおよびR3 VIはそれぞれ独立して水素またはC1−6アルキルであり、
R4 VIは水素またはC1−6アルキルであり、
EVIはCH2または不存在であり、
AVIは5員環または6員環で、下記の構造:
XVIおよびYVIは独立してNまたはCHであり;
ZVIはO、S、CH2またはN−CpH2p+1であり;
GVIはNまたはCHであり;
JVIはO、S、CH2またはN−CqH2q+1であり;
R5 VIは水素、C1−6アルキル、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、トリアゾール、またはNRI VIRII VIであり、
R6 VIは水素、C1−6アルキル、またはハロゲンであり、
RI VI、RII VIはそれぞれ独立して水素またはC1−6アルキルであるか、あるいは一緒になってピロリジン環、モルホリン環、ピペリジン環または窒素原子がC1−3アルキルで置換されていてもよいピペラジン環を形成し、
n1 VIは1ないし4の整数であり;
n1' VIは1ないし4の整数であり;
nVIは1ないし4の整数であり;
pVIは1ないし4の整数であり;
qVIは1ないし4の整数であり;
上の式では2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置がトランス型であるが、この配置はシス型、トランス型のいずれであってもよい]
で示される化合物、またはその塩もしくは溶媒和物を提供する。
好ましいR1 VIは水素、C1−3アルキル、フッ素、塩素もしくは臭素であり、
好ましいR2 IVおよびR3 VIはメチルであり、
好ましいR4 IVは水素であり、
EVIはCH2または不存在であり、
AVIは5員環または6員環で、下記の構造:
XVIおよびYVIは独立してNまたはCHであり;
好ましいZVIはSであり;
GVIはNまたはCHであり;
好ましいJVIはO、SまたはCH2であり;
好ましいR5 VIは水素、N(CH3)2またはモルホリン環であり;
好ましいR6 VIはすべて水素であり;
好ましいn6 VIは1または2の整数であり;
2つの環部分をつなぐ二重結合まわりの配置はシス型、トランス型のいずれであってもよい。
[表1−2]
[表1−3]
[表1−4]
[表1−5]
[表1−6]
[表1−7]
(1)上記式(I)で示される化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくはその溶媒和物;
(2)X1が、酸素原子である(1)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(3)X1が、酸素原子であり、かつ、X2が、硫黄原子である(1)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(4)R3がヒドロキシ基及びハロゲン原子で置換された−O−低級アルキル基である(1)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(5)式(I)中の式:
(6)R3が
(7)式(I)で表される化合物が、
6−(2−フルオロ−エトキシ)−2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル]ベンゾキサゾール、
トルエン−4−スルホニックアシド 2−[2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル−ベンゾキサゾール−6−イロキシ]エチル エステル、
2−フルオロメチル−3−[2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル]ベンゾキサゾール−6−イルオキシ]−プロパン−1−オール、
(E)−2−[2−(2−モルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ジメチルアミノ−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−メチルアミノチアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−フルオロメチル−3−ヒドロキシ)プロポキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)チアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−フルオロメチル−3−ヒドロキシ)プロポキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−([1,3]オキサジナン−3−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ホモピペリジン−1−イル]チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−ホモモルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、、及び
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−チオモルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール
からなる群より選択される化合物である(1)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(8)標識された(1)乃至(7)のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(9)標識が放射性核種によるものである、(8)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(10)放射性核種がγ線放出核種である、(9)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(11)標識が陽電子放出核である(8)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(12)陽電子放出核が、11C、13N、15O、18F,62Cu、68Ga及び76Brからなる群より選択されるものである、(11)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(13)陽電子放出核が11C又は18Fである(11)記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物;
(14)(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬組成物;
(15)(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と溶解補助剤とを含む医薬組成物;
(16)溶解補助剤がポリソルベート80、ポリエチレングリコール、エタノール及びプロピレングリコールからなる群より選択されるものである、(15)記載の医薬組成物;
(17)注射剤である(14)乃至(16)のいずれか1項に記載の医薬組成物;
(18)(1)乃至(13)のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、コンフォーメーション病診断用組成物;
(19)(1)乃至(13)のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、コンフォーメーション病を治療及び/又は予防するための医薬組成物;
(20)(1)乃至(13)のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を必須の構成要素として含む、コンフォーメーション病診断用キット;
(21)(1)1乃至(13)のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を必須の構成要素として含む、βシート構造をとった蛋白又は神経原線維変化を検出又は染色するための組成物又はキット;
(22)画像診断用である、(20)記載又は(21)記載のキット;
(23)(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象に投与することを特徴とする、対象におけるコンフォーメーション病の治療及び/または予防方法;
(24)(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象に投与することを特徴とする、対象におけるコンフォーメーション病の診断方法;
(25)対象におけるコンフォーメーション病の診断用組成物又はキットを製造するための、(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用;
(26)対象におけるコンフォーメーション病の治療及び/又は予防のための医薬組成物を製造するための、(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用;
(27)(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いて試料を染色することを特徴とする、試料中のβシート構造をとった蛋白または神経原線維変化を検出又は染色する方法;
(28)試料中のβシート構造をとった蛋白又は神経原線維変化を検出又は染色するための組成物またはキットを製造するための、(1)乃至(13)のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用;
(29)化合物が6−(2−フルオロ−エトキシ)−2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル]ベンゾキサゾール、2−フルオロメチル−3−[2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル]ベンゾキサゾール−6−イルオキシ]−プロパン−1−オール、(E)−2−[2−(2−モルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]ベンゾキサゾール又は(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ジメチルアミノ−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾールである(21)記載の組成物又はキット、(27)記載の方法、或いは、(28)記載の使用;
(30)式(I’)
[式中、
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基を示すか、或いは、
R1、R2及びそれらが互いに結合する窒素原子が一緒になって形成する3乃至8員の含窒素脂肪族環(該含窒素脂肪族環を構成する炭素原子は、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子に置き換わっていてもよく、炭素原子が窒素原子で置き換わっている場合には、該窒素原子は、低級アルキル基で置換されていてもよい)を示し、
X1及びX2は、それぞれ独立して、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を示し、
R4は、−O−低級アルキル基(該アルキル基は、p−トルエンスルホニル基、メタンスルホニル基又はトリフルオロメタンスルホニル基で置換されており、さらに、ヒドロキシ基で置換されていてもよい)を示し、
mは、1乃至3の整数を示す]で表される化合物(ただし、R3がハロゲン原子のみで置換された−O−低級アルキル基であり、かつ、R1及びR2がそれぞれ独立して、水素原子又は低級アルキル基である場合を除く);
(31)R4が式
(32)式(I’)で表される化合物が、
トルエン−4−スルホニックアシド 2−[2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル−ベンゾキサゾール−6−イロキシ]エチル エステル、
(E)−6−[(3−ヒドロキシ−2−トシロキシメチル)プロポキシ]−2−[2−(2−モルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[2−ヒドロキシ−1−トシロキシメチル)エトキシ]−2−[2−[2−ジメチルアミノ−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−ヒドロキシ−1−トシロキシメチル)エトキシ]−2−[2−[2−メチルアミノチアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(3−ヒドロキシ−2−トシロキシメチル)プロポキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−ヒドロキシ−1−トシロキシメチル)エトキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、又は
(E)−6−[(1−ヒドロキシメチル−2−トシロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール
である(30)記載の化合物。
を提供するものである。
の記号は前記に同じ]
本工程は、化合物(A−1)とアミノ化合物(B−1)とを反応させることにより、化合物(A−2)を製造する方法である。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−2)と化合物(B−2)とを反応させることにより、化合物(A−3)を製造する方法である。
用いられる塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)等が挙げられ、これらのうち、リチウムジイソプロピルアミドが好ましい。また、リチウムジイソプロピルアミドは、ブチルリチウム及びジイソプロピルアミンとから、用時調製して使用することもできる。
本工程は、化合物(A−4)と化合物(B−3)とを反応させることにより、化合物(A−5)を製造する方法である。本工程における反応は、いわゆる光延(Mitsunobu)反応であり、ホスフィン化合物及びアゾ化合物の存在下、文献記載の方法(例えば、ミツノブ(Mitsunobu.O)著、「ユース オブ ジエチル アゾジカルボキシレート アンド トリフェニルホスフィン イン シンセシス アンド トランスフォーメーション オブ ナチュラル プロダクツ(The use of diethylazodicarboxylate and triphenylphosphine in synthesis and transformation of natural products)」、シンセシス(synthesis)、第1巻、1981年、p1−28)、それに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−5)と化合物(A−3)とを反応させることにより、化合物(A−6)を製造する方法である。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−6)とMsClとを反応させることにより、化合物(A−7)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−7)中のR3のヒドロキシ基の保護基を除去することにより、本発明に係る化合物(I)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−8)と化合物(B−3)とを反応させることにより、化合物(A−7)を製造する方法である。本工程における反応は、いわゆる光延(Mitsunobu)反応であり、前記工程3と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
(工程8)
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−9)と化合物(A−3)とを反応させることにより、化合物(A−10)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−10)の有するヒドロキシ基の保護基を除去することにより、化合物(A−8)を製造する方法である。該ヒドロキシ基の保護基の除去は、前記Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.Green著、第2版、John Wiley&Sons社、1991年、等に記載の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、化合物(A−4)と化合物(B−4)とを反応させることにより、化合物(A−11)を製造する方法である。
本工程における反応は、前記工程3と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより製造することができる。
本工程は、化合物(A−4)と化合物(B−5)とを反応させることにより、化合物(A−12)を製造する方法である。本工程における反応は、いわゆる光延(Mitsunobu)反応であり、前記工程3又は7と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、化合物(A−12)の有するヒドロキシ基の保護基を除去することにより、化合物(A−13)を製造する方法である。
ヒドロキシ基の保護基の除去は、前記Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.Green著、第2版、John Wiley&Sons社、1991年、等に記載の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができ、例えば、ヒドロキシ基の保護基として、Bn(ベンジル)基を用いた場合には、水素雰囲気下、Pd−Cを用いることにより当該保護基を除去することができる。
本工程は、化合物(A−13)の2つのヒドロキシ基のうちの1つを保護して、化合物(A−14)を製造する方法である。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−14)とMsClとを反応させることにより、化合物(A−15)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−15)にフッ素原子を導入し、かつ、ヒドロキシ基の保護基であるTBS基を除去することにより、化合物(A−16)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−16)の有するヒドロキシ基に保護基を導入することにより、化合物(A−17)を製造する方法である。
本工程は、化合物(A−13)と2,2−ジメトキシプロパンとを反応させて、化合物(A−18)を製造する方法である。本工程における反応は、前記Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.Green著、第2版、John Wiley&Sons社、1991年、等に記載の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−18)と化合物(A−3)とを反応させることにより、化合物(A−19)を製造する方法である。本工程における反応は、前記工程8と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、化合物(A−19)の有するジオールの保護基を除去することにより、化合物(A−20)を製造する方法である。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−20)とp−トルエンスルホン酸無水物とを反応させることにより、本発明に係る化合物(I’−1)を製造する方法である。
また、反応系中に、ジメチルアミノピリジン等を触媒量加えてもよい。
本工程は、化合物(I’−1)をTBAFとを反応させることにより、本発明に係る化合物(I−3)を製造する方法である。
本工程における反応は、前記工程15と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、化合物(A−4)と化合物(B−6)とを反応させることにより、化合物(A−21)を製造する方法である。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−21)と化合物(A−3)とを反応させることにより、化合物(A−22)を製造する方法である。
本工程は、前記工程8、20等と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、化合物(A−22)を酸で処理することにより、化合物(A−23)を製造する方法である。
本工程における反応は、前記Protective Groups in Organic Synthesis)、T.W.Green著、第2版、John Wiley&Sons社、1991年、等に記載の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
本工程は、塩基の存在下、化合物(A−23)とp−トルエンスルホン酸無水物とを反応させることにより、本発明に係る化合物(I’−2)を製造する方法であり、前記工程22と同様の方法、これに準じた方法又はこれらと常法とを組み合わせることにより行うことができる。
式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を投与することを特徴とするアミロイドβ蛋白蓄積性疾患の治療および/または予防方法;
式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を用いることを特徴とするアミロイドβ蛋白蓄積性疾患の診断方法;ならびに
アミロイドβ蛋白蓄積性疾患の治療、予防または診断するための組成物またはキットを製造するための式(I)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用
を提供する。
該溶解補助剤としては、当該技術分野で用いられる非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤等を用いることができる。これらのうち、溶解補助剤としては、ポリソルベート80、ポリエチレングリコール、エタノール又はプロピレングリコールが好ましく、ポリソルベート80がより好ましい。
コンフォーメーション病の画像診断プローブとして使用される本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物;
本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含むコンフォーメーション病の画像診断用組成物またはキット;
本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物および薬学的に許容される担体を含有する、コンフォーメーション病の予防および/または治療用医薬組成物;
本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いることを特徴とする、コンフォーメーション病の診断方法;
コンフォーメーション病を診断するための、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用;
本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を対象に投与することを特徴とする、コンフォーメーション病の予防および/または治療方法;
コンフォーメーション病を予防および/または治療するための、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用;ならびに
コンフォーメーション病を予防および/または治療するための医薬組成物の製造における、本発明の化合物の使用
にも関する。
本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む、神経原線維変化を検出あるいは染色するための組成物;
本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を含む、神経原線維変化を検出あるいは染色するためのキット;
本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を用いることを特徴とする神経原線維変化を検出あるいは染色する方法;ならびに
神経原線維変化を検出あるいは染色するための組成物を製造するための本発明の化合物またはその塩もしくは溶媒和物の使用
を提供する。
以下に、本発明の化合物の合成例を示す。
実施例のシリカゲルカラムクロマトグラフィーには、富士シリシア化学社製のシリカゲルBW300を用いた。アミノ基結合型シリカゲルを用いる塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィーは富士シリシア化学社製クロマトレックスNH−DM1020を用いた。
1H−NMRはVARIAN社製UNITY INOVA500(500MHz)、日本電子社製JNM−LA400(400MHz)、VARIAN社製Gemini 2000(300MHz)テトラメチルシランを標準物質として用いて測定し、全δ値をppmで測定した。
またマススペクトルはThermoQuest社製LCQ−Advantage、またはFinniganMAT社製SSQ−7000Cを使用し、大気圧化学イオン化法(APCI)で測定した。
赤外線スペクトルについてはPerkin−Elmer社製Paragon1000 FT−IRを用い、融点測定にはBUCHI社製B−545を用いた。
s:シングレット
d:ダブレット
dd:ダブルダブレット
ddd:ダブルダブルダブレット
t:トリプレット
dt:ダブルトリプレット
q:カルテット
m:マルチプレット
br:ブロード
J:カップリン定数
Hz:ヘルツ
CDCl3:重クロロホルム
DMSO−d6:重ジメチルスルホキシド
2の製造
1(7.19g、43.84mmol)のモルホリン(18.7ml)溶液を120℃で9時間攪拌した。反応液を放冷、不溶物をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で精製し2(7.46g、100%)を淡黄色油状物として得た。
IR(Neat)2854、1524cm−1、APCI−MS m/z171[M+H]+
3の製造
ジイソプロピルアミン(7.41ml、52.58mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.58M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(33.3ml、52.58mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で2(7.46g,43.82mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し−78℃で1 時間撹拌した。同温で、ジメチルホルムアミド(5.08ml,65.73mmol)を一度に加え同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し3(7.54g,87%)を淡黄色結晶として得た。
mp164〜165℃、IR(Nujol)1650cm−1
APCI−MS m/z199[M+H]+
5の製造
4(0.95g、6.37mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に2−フルオロエタノール(0.82ml、14.01mmol)、トリフェニルホスフィン(3.67g、14.01mmol)を加え、氷冷攪拌下ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.76ml、14.01mmol)を滴下し室温で16時間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し5(0.82g、66%)を淡黄色油状物として得た。
IR(Neat)1726、1632、1618cm−
APCI−MS m/z196[M+H]+
6の製造
ジイソプロピルアミン(0.88ml、6.23mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.54M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(4.04ml、6.23mmol)を滴下、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で5(0.81g、4.15mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で、3(1.23g、6.23mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を一度に加え同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜酢酸エチル)で精製し6(1.40g、86%)を淡黄色結晶として得た。
mp157.5〜158.0℃、IR(Nujol)3306、1628、1617cm−1APCI−MS m/z394[M+H]+
7の製造
6(0.88g、2.24mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液にトリエチルアミン(1.25ml、8.95mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.35ml、4.47mmol)を滴下し室温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し7(0.49g、59%)を黄色結晶として得た。
mp174.5〜175.2℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 3.57(4H、t、J=5.0Hz),3.83(4H、t、J=5.0Hz)、4.27(2H、dt、J=27.8、4.2Hz)、4.79(2H、dt、J=47.2、4.2Hz)、6.42(1H、d、J=15.6Hz)、6.94(1H、dd、J=8.7、2.2Hz)、7.04(1H、d、J=2.2Hz)、7.36(1H、s)、7.54(1H、d、J=8.7Hz)、7.68(1H、d、J=15.6Hz)
IR (Nujol) 1631cm−1、APCI−MS m/z376[M+H]+
8の製造
エチレングリコール(130ml)を入れ、アルゴン雰囲気室温攪拌下60%水素化ナトリウム(4.83g、120.6mmol)を少しづつ加え室温40分攪拌、トルエンスルホニルクロライド(20.00g、104.9mmol)を加え同温で6時間攪拌した。ジクロロメタン(100ml)を加え室温で16時間攪拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=5/1〜1/1)で精製し8(7.30g、32%)を無色油状物として得た。
10の製造
9(1.00g、5.18mmol)及び3(1.03g、5.18mmol)をジメチルスルホキシド(10ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(2.0ml)を加え室温で30分撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥し10(1.55g、80%)を黄色結晶として得た。
mp156.0〜156.6℃、IR(Nujol)1631cm−1
APCI−MS m/z374[M+H]+
11の製造
10(1.55g、4.14mmol)のジクロロメタン(25ml)溶液に氷冷撹拌下トリフルオロ酢酸(17.5ml)を滴下し室温で40分撹拌した。反応液に冷水を加え、炭酸カリウム溶液でpH10とし、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで再結晶し11(1.04g、76%)を黄色結晶として得た。
mp233〜234℃、IR(Nujol)3491、1631cm−1
APCI−MS m/z330[M+H]+
12の製造
11(0.50g、1.52mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に8(0.72g、3.34mmol)、トリフェニルホスフィン(0.88g、3.34mmol)を加え、氷冷攪拌下ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.66ml、3.34mmol)を滴下し室温で16時間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:トルエン/酢酸エチル=2/1)で精製、酢酸エチルで再結晶し12(0.38g、48%)を橙色結晶として得た。
mp168〜169℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.44(3H、s),3.55〜3.62(4H、m)、3.77〜3.87(4H、m)、4.11〜4.22(2H、m)、4.37〜4.43(2H、m)、6.38(1H、d、J=15.7Hz)、6.78(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、6.90(1H、d、J=2.3Hz)、7.34(2H、dd、J=7.6、0.7Hz)、7.37(1H、s)、7.49(1H、d、J=8.7Hz)、7.67(1H、d、J=15.7Hz)、7.71〜7.84(2H、m)
IR (Nujol) 1633cm−1、APCI−MS m/z528[M+H]+
14の製造
13(4.90g、46.17mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)懸濁液に室温攪拌下アセトンジメチルアセタール(6.56ml、53.54mmol)、トルエンスルホン酸・水和物(0.26g、1.39mmol)を加え室温3時間攪拌した。反応液にトリエチルアミン(3ml)を加え減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール=10/1)で精製し14(6.38g、95%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z147[M+H]+
15の製造
14(6.38g、43.64mmol)のジクロロメタン(100ml)溶液にトリエチルアミン(9.08ml、65.47mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(3.69ml、48.01mmol)を滴下し同温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2)で精製し15(9.66g、99%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z225[M+H]+
16の製造
15(9.66g、43.07mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に室温攪拌下1Mテトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(260ml、260mmol)を加え還流30分した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1)で精製し16(5.22g、82%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z149[M+H]+
17の製造
16(5.22g、35.23mmol)のアセトン(100ml)溶液に1N塩酸(10ml、10mmol)を加え室温2時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1〜1/1)で精製し17(3.16g、83%)
を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z126[M+NH4]+
18の製造
17(3.16g、29.23mmol)のジクロロメタン(40ml)溶液にトリエチルアミン(10.19ml、73.08mmol)を加え氷冷攪拌下t−ブチルジメチルシリルクロライド(4.41g、29.23mmol)を加え室温16時間攪拌した。反応懸濁液を減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで懸濁し、ろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1)で精製し18(5.16g、79%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z223[M+H]+
19の製造
11(0.55g、1.67mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)懸濁液に18(0.82g、3.67mmol)、トリフェニルホスフィン(0.96g、3.67mmol)を加え、氷冷攪拌下ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.72ml、3.67mmol)を滴下し室温で16時間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1)で精製し19(0.67g、75%)を黄色粘体物として得た。
APCI−MS m/z:534[M+H]+
20の製造
19(0.67g、1.26mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液に氷冷攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(1.26ml、1.26mmol)を滴下し室温で40分攪拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1〜1/1)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し20(0.34g、65%)を黄色結晶として得た。
mp134〜135℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.38〜2.53(1H、m),3.64(4H、m)、3.85(4H、m)、3.92(2H、d、J=5.2Hz)、4.16(2H、d、J=5.5Hz)、4.71(2H、dd、J=47.2、5.3Hz)、6.42(1H、d、J=15.8Hz)、6.92(1H、dd、J=8.8、2.3Hz)、7.04(1H、d、J=2.3Hz)、7.39(1H、s)、7.54(1H、d、J=8.8Hz)、7.67(1H、d、J=15.8Hz)
IR (Nujol) 3324、1634cm−1、APCI−MS m/z420[M+H]+
21の製造
4(3.00g、20.11mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に1,3−ジベンジルオキシ−2−プロパノール(6.57g、24.14mmol)、トリフェニルホスフィン(6.33g、24.14mmol)を加え、アルゴン雰囲気氷冷攪拌下40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液(10.51g、24.14mmol)を滴下し室温で3日間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をイソプロピルエーテルで不溶物を懸濁させ、ろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1)で精製し21(7.22g、89%)
を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z404[M+H]+
22の製造
21(7.22g、17.89mmol)のメタノール/酢酸(50/10ml)溶液にアルゴン雰囲気下10%パラジウムー炭素(0.7g)を加え、水素雰囲気下、常圧、50℃24時間攪拌した。反応液のパラジウムー炭素をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで希釈し、炭酸カリウム水溶液洗、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=3/1〜1/1)で精製し22(3.01g、75%)を赤茶色固体として得た。
APCI−MS m/z224[M+H]+
23の製造
22(3.01g、13.48mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液にトリエチルアミン(4.70ml、33.71mmol)を加え、室温攪拌下t−ブチルジメチルシリルクロライド(2.03g、13.48mmol)を加え室温2日間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1〜1/1)で精製し23(2.00g、44%)を赤色油状物として得た。
APCI−MS m/z338[M+H]+
24の製造
23(2.00g、5.93mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液にトリエチルアミン(1.24ml、8.89mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.55ml、7.11mmol)を滴下し同温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1)で精製し24(2.46g、100%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z416[M+H]+
25の製造
24(2.46g、5.92mmol)に1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(23.7ml、23.7mmol)を加え70℃16時間攪拌した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1)で精製し25(0.89g、67%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z226[M+H]+
26の製造
25(0.75g、3.33mmol)のジメチルホルムアミド(10ml)溶液にイミダゾール(0.27g、4.00mmol)を加え、室温攪拌下t−ブチルジメチルシリルクロライド(0.60g、4.00mmol)を加え室温16時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=9/1〜4/1)で精製し26(0.99g、88%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z340[M+H]+
27の製造
ジイソプロピルアミン(0.62ml、4.37mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(2.79ml、4.37mmol)を滴下し、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で26(0.99g、2.92mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し−78℃で1 時間撹拌した。同温で、3(0.64g、3.21mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/2)で精製し27(1.26g、80%)を黄色泡状物として得た。
APCI−MS m/z538[M+H]+
28の製造
27(1.26g、2.34mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液にトリエチルアミン(1.31ml、9.36mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.40ml、5.15mmol)を滴下し室温で50分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し28(1.22g、100%)を黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z520[M+H]+
29の製造
28(1.22g、2.35mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(2.35ml、2.35mmol)を加え室温30分した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し29(0.44g、46%)を黄色結晶として得た。
mp152〜153℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.06(t、J=5.3Hz、D2O消去)、3.57(4H、t、J=5.0Hz)、3.83(4H、t、J=5.0Hz)、3.94(2H、m)、4.50〜4.57(1H、m)、4.67(1H、dd、J=46.8、2.2Hz)、4.69(1H、dd、J=46.8、2.3Hz)、6.38(1H、dd、J=15.8、0.5Hz)、6.98(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、7.13(1H、d、J=2.3Hz)、7.37(1H、t、J=0.6Hz)、7.54(1H、d、J=8.7Hz)、7.69(1H、dd、J=15.8、0.8Hz)
IR (Nujol) 3284、1631cm−1、APCI−MS m/z406[M+H]+
30の製造
4(1.74g、11.67mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に14(2.05g、14.00mmol)、トリフェニルホスフィン(3.68g、14.00mmol)を加え、氷冷攪拌下40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液(6.11g、14.00mmol)を滴下し室温で3日間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1)で精製し30(2.80g、87%)を無色固体として得た。
APCI−MS m/z278[M+H]+
31の製造
30(2.06g、 7.43mmol)及び3(1.47g、7.43mmol)のジメチルスルホキシド(20ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(2.8ml)を加え室温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥し31(2.58g、76%)を黄色結晶として得た。
mp182.0〜182.5℃、IR(Nujol)1621cm−1
APCI−MS m/z458[M+H]+
32の製造
31(2.58g、5.64mmol)のメタノール(40ml)懸濁液に1N塩酸(11.3ml、11.3mmol)を加え室温1時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を水/酢酸エチルで溶解、炭酸カリウム溶液でpH10とし、分液後、有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し32(2.35g、100%)を黄色結晶として得た。
mp162.0〜163℃、APCI−MS m/z418[M+H]+
33の製造
32(1.85g、4.43mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(220ml)懸濁液にトリエチルアミン(0.93ml、6.65mmol)、トルエンスルホン酸無水物(1.45g、4.43mol)、ジメチルアミノピリジン(0.054g、0.44mmol)を加え、70℃で16時間攪拌した。反応液を放冷、酢酸エチルで希釈、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し33(1.00g、39%)を黄色結晶として得た。
mp139〜140℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.84(1H、t、J=5.6Hz、D2O消去)、2.37(3H、s)、2.43(1H、m)、3.52〜3.62(4H、m)、3.78〜3.87(6H、m)、4.29(2H、dd、J=5.2、1.0Hz)、6.38(1H、dd、J=15.8、0.6Hz)、6.76(1H、dd、J=8.8、2.3Hz)、6.90(1H、d、J=2.3Hz)、7.26(2H、dd、J=8.6、0.5Hz)、7.37(1H、t、J=0.6Hz)、7.49(1H、d、J=8.8Hz)、7.68(1H、dd、J=15.8、0.8Hz)、7.77(2H、d、J=8.2Hz)IR (Nujol) 3490、1633cm−1、APCI−MS m/z572[M+H]+
35の製造
4(1.00g、6.70mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に34(1.45g、8.05mmol)、トリフェニルホスフィン(2.11g、8.05mmol)を加え、氷冷攪拌下40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液(3.50g、8.05mmol)を滴下し室温で4日間撹拌した。更に34(1.45g、8.05mmol)、トリフェニルホスフィン(2.11g、8.05mmol)を加え、氷冷攪拌下40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液(3.50g、8.05mmol)を滴下し室温で1日間撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1)で精製し35(1.71g、82%)を無色固体として得た。
APCI−MS m/z312[M+H]+
36の製造
35(0.80g、2.57mmol)及び3(0.51g、2.57mmol)のジメチルスルホキシド(8ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(0.96ml)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥した。得られた粗結晶を酢酸エチル/n−ヘキサンて゛再結晶し36(0.74g、59%)を黄色結晶として得た。
mp202〜203℃、IR(Nujol)1637cm−1
APCI−MS m/z492[M+H]+
37の製造
36(0.74g、1.51mmol)のメタノール(40ml)懸濁液に1N塩酸(3.01ml、3.01mmol)を加え70℃1時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を水(5ml)/トリエチルアミン(3ml)/酢酸エチルで加熱溶解、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し37(0.52g、85%)を黄色結晶として得た。
mp172〜174℃、APCI−MS m/z404[M+H]+
38の製造
37(1.37g、3.40mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(200ml)懸濁液にトリエチルアミントルエン(0.71ml、5.10mmol)、トルエンスルホン酸無水物(1.11g、3.40mol)、ジメチルアミノピリジン(0.041g、0.34mmol)を加え70℃16時間攪拌した。反応液を放冷、酢酸エチルで希釈、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し38(0.42g、22%)を黄色結晶として得た。
mp184〜185℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.03(t、J=6.4Hz、D2O消去)、2.42(3H、s)、3.55〜3.63(4H、m)、3.80〜3.94(6H、m)、4.28(2H、d、J=4.9Hz)、4.49〜4.56(1H、m)、6.38(1H、dd、J=15.8、0.6Hz)、6.84(1H、dd、J=8.8、2.4Hz)、7.00(1H、d、J=2.4Hz)、7.30(2H、dd、J=8.6、0.7Hz)、7.37(1H、t、J=0.7Hz)、7.48(1H、d、J=8.8Hz)、7.69(1H、dd、J=15.8、0.6Hz)、7.76(2H、d、J=
8.2Hz)
IR (Nujol) 3320、1733、1632cm−1
APCI−MS m/z558[M+H]+
THK−763((E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ジメチルアミノ−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール):(45)の製造
40の製造
ジオール22(3.7g、16.57mmol)をトルエン(100ml)に加え、さらに2,2−ジメトキシプロパン39(2.08g,20mmol),p−トルエンスルホン酸(100mg)を加えて加熱攪拌し95℃にて1時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて中和した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥。溶媒留去後、得られた粗生成物はへキサンージイソプロピルエーテル中で固化し、40(3.10g、71%)を無色結晶として得た。
mp66−68℃
IR(Nujol)1621cm−1
APCI−MS m/z264[M+H]+
1HNMR(CDCl3) δ1.460(3H,s)1.504(3H,s)2.60(3H,s)3.93(2H,dd)4.13(2H,dd)4.31−4.39(1H,m)6.91(1H、dd、J=11.5Hz,J=3.2Hz)7.03(1H,d、J=3.2Hz)7.51(1H,d、J=11.5Hz)
42の製造
アルデヒド41(2g、12.8mmol) とベンゾキサゾール誘導体40 (3.3g、12.8mmol)を溶解させたジメチルスルホキシド(30ml)溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液(5ml)を滴下し、室温にて2時間攪拌反応させた。黄色の固体が析出した。反応液に水100mlを加え20分程攪拌した後、黄色固体をろ取、水洗し、70℃にて減圧乾燥し、42(3.34g,65%)を得た。
mp161〜163℃
IR(Nujol)1635cm−1
APCI−MS m/z402[M+H]+
43の製造
メタノール120mlに42(3.52g、8.89mmol)を加え、室温にて攪拌しながら1N 塩酸(18ml)を滴下した。反応液はしばらく攪拌すると均一な透明溶液になった。2時間反応させた後、溶媒を減圧にて留去し、残渣を水に溶解し、続いて炭酸カリウム水溶液でアルカリ性にすると黄色の沈殿物が析出した。これをろ取し、水洗、減圧乾燥により43(2.82g、87.5%)を得た。
mp190〜192℃
IR(Nujol)3236,1629cm−1
APCI−MS m/z362[M+H]+
44の製造
ジオール43(3.0g、8.3mmol)を無水ジメトキシエタン(170ml)に加え、更にp−トルエンスルホン酸無水物(2.71g、8.3mmol)とジメチルアミノピリジン(90mg),トリエチルアミン(1.3g)を加えて攪拌、油浴にて加熱し、70〜75℃にて8 時間反応させた。反応液を冷却し、不溶物をろ去し、ろ液を濃縮して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/2、1/4、酢酸エチル、酢酸エチル/メタノール=1/10)にて精製し、未反応の43(1.44g、48%)と44(1.64g、38%)を得た。
mp201〜202℃
IR(Nujol)3200,1617cm−1
APCI−MS m/z:516[M+H]+
1H−NMR(DMSO−d6)δ2.360(3H,s)3.131(6H,s)3.54−3.62(2H,m)4.18−4.33(2H,m)4.54(1H,br)5.06(1H,t,J=5.5Hz)6.33(1H,dd,J=15.7Hz,J=0.54Hz)6.84(1H,dd,J=8.8Hz,2.4Hz)7.187(1H,d,J=2.4Hz)7.39((2H,d)7.48(2H,d,J=8.8Hz)7.60(1H,s)7.72(1H,d,J=8.3Hz)7.76(1H,dd,J=15.7Hz,J=0.54Hz)
45の製造
トシレート44(1.6g、3.1mmol)をテトラヒドロフラン(15ml)に溶解させ、フッ化テトラn−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン 1モル溶液15ml
(15mmol)を加えて攪拌、2時間加熱還流させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水洗、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥。溶媒留去後、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/アセトン=5/4)で分離精製し、45(660mg)を得た。さらに酢酸エチルから再結晶し淡黄色結晶として45(490mg、44%)を得た。
mp164−165℃
IR(Nujol)3173,1633cm−1
APCI−MS m/z364[M+H]+
1H−NMR(DMSO−d6)δ3.127(6H,s)3.61−3.67(2H,m)4.54−4.82(3H,s)5.06(1H,t,J=5.7Hz)6.33(1H,dd,J=15.75Hz,J=0.54Hz)6.99(1H,dd,J=8.8Hz,J=2.4Hz)7.36(1H,d,J=2.4Hz)7.53(1H,d,J=8.6Hz)7.59(1H,br,s)7.75(1H,dd,J=15.75Hz,J=0.54Hz)7.53(1H,d,J=8.6Hz)7.59(1H,br,s)7.75(1H,dd,J=15.75Hz,J=0.54Hz)
47の製造
46(10.0g、99.9mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に(Boc)2O(27.5ml、119.9mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液の溶媒を減圧留去、得られた結晶にn−ヘキサンを加えて粉砕し47(19.25g、96%)を無色結晶として得た。
mp181.5〜182.5℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.60(9H、s)、6.88(1H、d、J=3.7Hz)、7.38(1H、d、J=3.7Hz)、11.9(1H、s)
IR(Nujol)1713 cm−1、APCI−MS m/z201[M+H]+
48の製造
47(10.0g、49.9mmol)のテトラヒドロフラン(100ml)溶液に0℃攪拌下、t−ブトキシカリウム(6.72g、59.9mmol)を加え、同温で10分攪拌、ヨードメタン(4.66ml、74.9mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液の不溶物をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し48(6.53g、61%)を無色固体として得た。
mp51〜52℃、1H NMR(500MHz、DMSO−D6)δ 1.53(9H、s)、3.47(3H、s)、7.25(1H、d、J=3.5Hz)、7.45(1H、d、J=3.5Hz)、IR(Neat)1734cm−1、APCI−MS m/z215[M+H]+
49の製造
ジイソプロピルアミン(5.12ml、36.4mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、−60℃以下で1.58M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(23.0ml、36.4mmol)を滴下、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で48(7.08g、33.1mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し、−78℃で1 時間撹拌した。同温で、N−ホルミルモルホリン(4.98ml、49.6mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し49(6.40g、80%)を黄色固体として得た。
mp80〜81℃、 1H NMR(500MHz、DMSO−D6)δ 1.55(9H、s)、3.52(3H、s)、8.38(1H、s)、9.90(1H、s)
IR(Nujol)1714、1659cm−1、APCI−MS m/z243[M+H]+
50の製造
ジイソプロピルアミン(0.90ml、6.36mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(4.05ml、6.36mmol)を滴下、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で26(1.44g、4.24mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し、−78℃で1 時間撹拌した。同温で、49(1.23g、5.09mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し50(2.06g、84%)を淡黄色粘体物として得た。
APCI−MS m/z582[M+H]+
51の製造
50(2.06g、3.54mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液にトリエチルアミン(1.98ml、14.16mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.60ml、7.79mmol)を滴下し室温で1時間撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し51(1.85g、93%)を淡黄色固体として得た。
APCI−MS m/z564[M+H]+
52の製造
51(1.85g、3.28mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に氷冷攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(3.28ml、3.28mmol)を滴下し室温で1時間攪拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜1/1)で精製、酢酸エチルで再結晶し52(1.02g、69%)を黄色結晶として得た。
mp181.0〜181.5℃、IR (Nujol) 3352、1700、1631cm−1
APCI−MS m/z450[M+H]+
53の製造
52(1.13g、2.51mmol)のジクロロメタン(18ml)懸濁液に氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸(12ml)を滴下し室温で1時間20分攪拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで希釈、炭酸カリウム液でpH=9とし、分液後抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し53(0.72g、82%)を黄色結晶として得た。
mp178〜179℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 3.06(3H、s)、3.89〜4.01(2H、m)、4.50〜4.78(3H、m)、5.50(1H、m、D2O消去)、6.38(1H、d、J=15.7Hz)、6.99(1H、dd、J=8.7、2.4Hz)、7.14(1H、d、J=2.4Hz)、7.32(1H、s)、7.55(1H、d、J=8.7Hz)、7.69(1H、d、J=15.7Hz)
IR (Nujol) 3231、1631cm−1、APCI−MS m/z350[M+H]+
54の製造
22(5.51g、24.68mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液にイミダゾール(4.03g、59.24mmol)を加え、室温攪拌下t−ブチルジメチルシリルクロライド(8.93g、59.24mmol)を加え室温2時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=50/1〜20/1)で精製し54(11.2g、100%)を無色油状物として得た。
55の製造
ジイソプロピルアミン(2.38ml、16.91mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液に、アルゴン雰囲気下、−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(10.63ml、16.91mmol)を滴下、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で54(5.09g、11.27mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下し、−78℃で1 時間撹拌した。同温で、49(2.73g、11.27mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1〜3/1)で精製し55(6.90g、88%)を黄色粘体物として得た。
APCI−MS m/z695[M+H]+
56の製造
55(6.90g、9.94mmol)のジクロロメタン(70ml)溶液にトリエチルアミン(5.55ml、39.8mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(1.69ml、21.9mmol)を滴下し室温で50分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)
で精製し55(6.20g、92%)を淡黄色固体として得た。
APCI−MS m/z677[M+H]+
57の製造
56(6.20g、9.17mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(18.34ml、18.34mmol)を加え室温1時間した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し57(3.21g、78%)を黄色結晶として得た。
mp180〜181℃、APCI−MS m/z448[M+H]+
58の製造
57(3.21g、7.17mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(200ml)懸濁液にトリエチルアミン(1.50ml、10.8mmol)、トルエンスルホン酸無水物(2.34g、7.17mol)、ジメチルアミノピリジン(0.088g、0.72mmol)を加え、還流24時間した。反応液を放冷、酢酸エチルで希釈、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し58(1.65g、38%)を黄色結晶として得た。
mp108〜109℃、APCI−MS m/z602[M+H]+
59の製造
58(0.78g、1.30mmol)のジクロロメタン(18ml)懸濁液に氷冷攪拌下トリフルオロ酢酸(12ml)を滴下し室温で1時間15分攪拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで希釈、炭酸カリウム液でpH=9とし、分液後抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し59(0.52g、79%)を黄色結晶として得た。
mp174.5〜175.5℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.36(3H、s)、2.89(3H、d、J=4.6Hz、D2O、s)、3.53〜3.64(2H、m)、4.19〜4.33(2H、m)、4.54(1H、m)、5.06(1H、t、J=5.6Hz、D2O消去)、6.29(1H、d、J=15.8Hz)、6.84(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、7.18(1H、d、J=2.3Hz)、7.39(2H、d、J=8.1Hz)、7.48(1H、d、J=8.7Hz)、7.52(1H、s)、7.73(2H、d、J=8.1Hz)7.75(1H、d、J=15.8Hz)、8.27(1H、q、J=4.6Hz、D2O消去)、IR (Nujol) 3227、1634、1621cm−1
APCI−MS m/z502[M+H]+
1(15.0g 91.45mmol)のピペリジン(70ml)溶液を100℃で2.5時間攪拌した。反応液を放冷、不溶物をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1)で精製し60(15.39g、100%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z 169[M+H]+
61の製造
ジイソプロピルアミン(15.47ml、109.7mmol)のテトラヒドロフラン(200ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(69.0ml、109.7mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で60(15.39g,91.45mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液を滴下し−78℃で1 時間撹拌した。同温で、ジメチルホルムアミド(14.15ml、182.9mmol)を一度に加え同温で40分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し61(17.55g、98%)を淡黄色固体として得た。
mp 58〜59℃、APCI−MS m/z 197[M+H]+
62の製造
4(0.53g、3.55mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に18(0.79g、3.55mmol)、トリフェニルホスフィン(0.93g、3.55mmol)を加え、氷冷攪拌下40%ジエチルアゾジカルボキシレート/トルエン溶液(1.55g、3.55mmol)を滴下し室温で3日撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し62(1.12g、89%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 354[M+H]+
63の製造
ジイソプロピルアミン(0.67ml、4.75mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(3.03ml、4.75mmol)を滴下し、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で62(1.12g、3.17mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で、61(0.75g、3.80mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1.5/1)で精製し63(1.50g、86%)を黄色粘体物として得た。
APCI−MS m/z 550[M+H]+
64の製造
63(1.50g、2.73mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液にトリエチルアミン(1.52ml、10.9mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.46ml、6.00mmol)を滴下し室温で20分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し64(1.31g、90%)を黄色固体として得た。
mp 96〜98℃、IR (Nujol) 1628cm−1
APCI−MS m/z 532[M+H]+
65の製造
64(1.31g、2.46mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(2.46ml、2.46mmol)を加え室温で40分した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜1/1)で精製、酢酸エチルで再結晶し65(0.68g、66%)を黄色結晶として得た。
mp 169〜170℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.72(6H、s)、2.38〜2.53(1H、m)、3.62(4H、s)、3.91(2H、d、J=5.7Hz)、4.16(2H、dd、J=5.8、0.5Hz)、4.71(2H、dd、J=47.0、5.3Hz)、6.35(1H、d、J=15.7Hz)、6.91(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、7.03(1H、d、J=2.3Hz)、7.35(1H、s)、7.52(1H、d、J=8.7Hz)、7.64(1H、dd、J=15.7Hz)
IR (Nujol) 3343、1623cm−1、APCI−MS m/z 418[M+H]+
66の製造
30(1.50g、5.41mmol)及び61(1.06g、 5.41mmol)のジメチルスルホキシド(14.2ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(2.03 ml)を加え室温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥、粗結晶を酢酸エチルで再結晶し66(1.26g、51%)を黄色結晶として得た。
mp 151.0〜151.5℃、IR(Nujol)1601cm−1
APCI−MS m/z 456[M+H]+
67の製造
66(1.26g、2.77mmol)のメタノール(30ml)懸濁液に1N塩酸(5.53ml、5.53mmol)を加え室温1時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を水/酢酸エチルで溶解、炭酸カリウム溶液でpH10とし、分液後、有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで再結晶し67(1.09g、95%)を黄色結晶として得た。
mp 170〜171℃、APCI−MS m/z 416[M+H]+
68の製造
67(1.09g、2.62mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(100ml)懸濁液にトリエチルアミン(0.55ml、3.93mmol)、トルエンスルホン酸無水物(0.86g、2.62mol)、ジメチルアミノピリジン(0.032g、0.26mmol)を加え、70℃16時間攪拌した。反応液を放冷後、酢酸エチルで希釈し、水洗、乾燥、減圧溶媒留去の操作後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し68(0.76g、51%)を黄色結晶として得た。
mp 149〜150℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.72(6H、m)、2.37(3H、s)、2.41(1H、m)、3.63(4H、m)、3.83(2H、d、J=5.7Hz)、4.02(2H、dd、J=5.8、4.3Hz)、6.35(1H、d、J=15.7Hz)、6.77(1H、dd、J=8.8、2.4Hz)、6.90(1H、d、J=2.4Hz)、7.24〜7.28(2H、m)、7.36(1H、s)、7.49(1H、d、J=8.8Hz)、7.64(1H、d、J=15.7Hz)、7.66〜7.79(2H、m)
IR (Nujol) 3298、1630cm−1、APCI−MS m/z 570[M+H]+
712((E)−6−[(2−ヒドロキシ−1−トシロキシメチル)エトキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール
):(71)の製造
69の製造
35(3.00g、9.64mmol)及び61(3.28g、16.71mmol)のジメチルスルホキシド(36.5ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(5.23ml)を加え室温で1.5時間撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥、粗結晶を酢酸エチルで再結晶し69(3.55g、75%)を黄色結晶として得た。
mp 207〜208℃、IR(Nujol)1631cm−1
APCI−MS m/z 490[M+H]+
70の製造
69(3.55g、7.25mmol)のメタノール(60ml)懸濁液に1N塩酸(14.5ml、14.5mmol)を加え70℃1時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をトリエチルアミン(3ml)、水(5ml)及び酢酸エチルで溶解、溶解液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し70(2.57g、88%)を黄色結晶として得た。
mp 161.0〜161.5℃、IR(Nujol)3332、1632cm−1
APCI−MS m/z 402[M+H]+
71の製造
70(2.57g、6.40mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(100ml)懸濁液にトリエチルアミン(1.34ml、9.60mmol)、トルエンスルホン酸無水物(2.09g、6.40mol)、ジメチルアミノピリジン(0.078g、0.64mmol)を加え、70℃24時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し71(1.47g、41%)を黄色結晶として得た。
mp 170〜172℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.72(6H、m)、2.15(1H、m、D2O消去)、2.42(3H、s)、3.62(4H、m)、3.81〜3.95(2H、m)、4.28(2H、d、J=5.1Hz)、4.48〜4.56(1H、m)、6.34(1H、d、J=15.7Hz)、6.84(1H、dd、J=8.7、2.2Hz)、7.00(1H、d、J=2.2Hz)、7.30(1H、d、J=8.7Hz)、7.36(1H、s)、7.48(2H、d、J=8.5Hz)、7.66(1H、d、J=15.7Hz)、7.76(2H、d、J=8.5Hz)
IR (Nujol) 3332、1632cm−1、APCI−MS m/z 556[M+H]+
72の製造
71(1.05g、1.89mmol)にテトラヒドロフラン(10ml)懸濁液に1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(9.45ml、9.45mmol)を加え還流7.5時間した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1)で精製、酢酸エチルで再結晶し72(0.35g、46%)を黄色結晶として得た。
mp 146.5〜147.5℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.71(6H、m)、2.35(1H、m、D2O消去)、3.60(4H、m)、3.95(2H、m)、4.55(1H、m)、4.68(2H、ddd、J=47.7、4.6、2.6Hz)、6.33(1H、d、J=15.7Hz)、6.98(1H、dd、J=8.7、2.3Hz)、7.13(1H、d、J=2.3Hz)、7.34(1H、s)、7.53(1H、d、J=8.7Hz)、7.66(1H、d、J=15.7Hz)
IR (Nujol) 3323、1625cm−1、APCI−MS m/z 404[M+H]+
73の製造
1(10g、61.0mmol)とN−メチルピペラジン(40ml)の混合物を、140℃で1時間攪拌した。反応液を放冷し、氷−10%水酸化ナトリウム水溶液で希釈して酢酸エチルで抽出した。抽出液を乾燥後、減圧下溶媒を留去して残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製し73(8.62g、77%)を黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 184[M+H]+
74の製造
ジイソプロピルアミン(3.39g、33.5mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(21.1ml、33.5mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で73(5g、30.5mmol)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を滴下し−78℃で40分撹拌した。同温で4−ホルミルモルホリン(5.26g、45.7mmol)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を滴下し、同温で30分撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加え、飽和重曹水で塩基性として酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順に洗浄後、乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣をn−ヘキサン−ジイソプロピルエーテルで洗浄して74(4.14g、65%)を淡黄色固体として得た。
APCI−MS m/z 212[M+H]+
75の製造
ジイソプロピルアミン(326mg、3.22mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(2.03ml、 3.22mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で26(911mg、2.68mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し−78℃で40分撹拌した。同温で74(680mg、3.22mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し、同温で30分撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水を加え、飽和重曹水で塩基性として酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順に洗浄後、乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1および酢酸エチル)で精製し75(1.28g、87%)を黄色固体として得た。
76の製造
75(1.28g、2.32mmol)のクロロホルム(25ml)溶液にトリエチルアミン(1.94ml、13.9mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.36ml、4.65mmol)を滴下し室温で30分撹拌した。反応液に氷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順に洗浄後、乾燥して溶媒を減圧留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/3)で精製し76(1.07g、86%)を黄色油状物質として得た。
APCI−MS m/z 533[M+H]+
77の製造
76(1.07g、2.01mmol)のテトラヒドロフラン(25ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(2.21ml、2.21mmol)を加え室温で30分攪拌した。反応液に氷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順に洗浄して、乾燥後溶媒を減圧留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルムおよびクロロホルム/メタノール=50/1)で精製後、酢酸エチルで洗浄し77(485mg、58%)を黄色固体として得た。
mp 151〜153℃
IR (Nujol) 1629cm−1、APCI−MS m/z 419[M+H]+
78の製造
1(10.21g、62.25mmol)のピロリジン(60ml)溶液を90℃で1.3時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し78(9.47g、99%)を無色固体として得た。
mp 45〜46℃、APCI−MS m/z 155[M+H]+
79の製造
ジイソプロピルアミン(10.38ml、73.68mmol)のテトラヒドロフラン(150ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(46.34ml、73.68mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で78(9.47g,61.40mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で、ジメチルホルムアミド(9.50ml、122.8mmol)を一度に加え同温で40分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製、n−ヘキサン/酢酸エチルで再結晶し79(10.41g、93%)を淡黄色結晶として得た。
mp 92.0〜92.5℃、IR (Nujol) 1635cm−1
APCI−MS m/z 183[M+H]+
80の製造
30(3.00g、10.82mmol)及び79(1.97g、 10.82mmol)のジメチルスルホキシド(15.0ml)溶液に室温撹拌下50%(w/w)水酸化ナトリウム水溶液(4.07ml)を加え室温で1時間撹拌した。反応液に水を加え、ろ取、水洗、乾燥、粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1:1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し80(2.10g、44%)を黄色結晶として得た。
mp 175〜176℃、IR(Nujol)1633cm−1
APCI−MS m/z 442[M+H]+
81の製造
80(3.53g、7.99mmol)のメタノール(90ml)懸濁液に1N塩酸(16.0ml、16.0mmol)を加え室温35分攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を水/酢酸エチルで溶解、炭酸カリウム溶液でpH10とし、分液後、有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで再結晶し81(3.10g、97%)を黄色結晶として得た。
mp 196.0〜196.5℃、IR(Nujol)3330、1624cm−1
APCI−MS m/z 402[M+H]+
82の製造
81(3.10g、7.72mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(200ml)懸濁液にトリエチルアミン(1.62ml、11.6mmol)、トルエンスルホン酸無水物(2.52g、7.72mol)、ジメチルアミノピリジン(0.094g、0.77mmol)を加え、70℃16時間攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し82(1.26g、29%)を黄色結晶として得た。
mp 168〜170℃、IR (Nujol) 3311、1736、1636cm−1
APCI−MS m/z 556[M+H]+
83の製造
82(1.26g、2.27mmol)にテトラヒドロフラン(10ml)懸濁液に1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(11.3ml、11.3mmol)を加え還流1時間10分した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2)で精製、酢酸エチルで再結晶し83(0.59g、64%)を黄色結晶として得た。
mp 175.5〜176.5℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.06〜2.18(4H、m)、2.35〜2.53(2H、m、D2O、1H)、3.58(4H、t、J=6.4Hz)、3.91(2H、d、J=5.7Hz)、4.16(2H、d、J=6.0Hz)、4.70(2H、dd、J=47.0、5.5Hz)、6.35(1H、dd、J=15.7、0.6Hz)、6.90(1H、dd、J=8.7、2.4Hz)、7.03(1H、d、J=2.4Hz)、7.38(1H、s)、7.52(1H、d、J=8.7Hz)、7.65(1H、dd、J=15.7、0.6Hz)
IR (Nujol) 3218、1625cm−1、APCI−MS m/z 404[M+H]+
752((E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール):(87)の製造
84の製造
アルデヒド79(2.55g、14mmol) とベンゾキサゾール誘導体40 (3.7g、14mmol) を溶解させたジメチルスルホキシド(37.5ml)溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液(5.4ml)を滴下し、室温にて2時間攪拌反応させた。黄色の固体が析出した。反応液に水150mlを加え20分程攪拌した後、黄色固体をろ取、水洗し、70℃にて減圧乾燥した。さらに酢酸エチルから再結晶させて84(2.85g, 48%)を得た。
mp193−194℃
IR(Nujol)1628,1600cm−1
APCI−MS m/z428[M+H]+
85の製造
メタノール90mlに84(2.65g、6.08mmol)を加え、室温にて攪拌しながら1N塩酸(12ml)を滴下した。反応液は直ちに均一な透明溶液になった。4時間反応させた後、溶媒を減圧にて留去、残渣を水に溶解し、炭酸カリウム水溶液でアルカリ性にすると黄色の沈殿物が析出した。これを酢酸エチルにて抽出、有機層を水洗、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を減圧留去して85(2.26g,96%)を得た。
mp179−182℃
APCI−MS m/z388[M+H]+
86の製造
ジオール85(3.50g,9.68mmol)を乾燥ジメトキシエタン(200ml)に溶解させ、これにp−トルエンスルホン酸無水物(3.16g,9.68mmol)、トリエチルアミン(1.5g,14.85mmol)、ジメチルアミノピリジン(100mg)を加えて攪拌、75℃の加熱下に6時間半反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、沈殿物をろ去、ろ液を減圧留去して反応混合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/2〜酢酸エチル)にて分離精製し、86(2.10g,40%)及び未反応ジオール85(1.40g,37%)を得た。
mp147−148℃
IR(Nujol)3231,1629,1613cm−1
APCI−MS m/z542[M+H]+
1HNMR(DMSO−d6)δ1.98−2.05(4H,m)2.36(3H,s)3.42−3.50(4H,m)3.55−3.62(2H,m)4.26(2H,m)4.40−4.60(1H,m)5.06(1H,t,J=5.7Hz)6.32(1H,d,J=15.7Hz)6.48(1H.dd,J=8.6Hz,2.4Hz)7.18(1H,d,J=2.2Hz)7.39(2H,d,J=7.9Hz)7.48(1H,d,J=8.6Hz)7.61(1H,s)7.72(2H,d,8,0Hz)7.76(1H,d,J=15.7Hz)
87の製造
モノトシル体86(1.27g,2.34mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(12ml)に溶解させ、フッ化テトラn−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン1モル溶液(10ml)を加えて加熱2時間半還流下に反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水を加えて分液し、有機層を水洗、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製後、酢酸エチルにて再結晶させて87(520mg、57%)を得た。
mp159−161℃
IR(Nujol)3192,1630cm−1
APCI−MS m/z390[M+H]+
1HNMR(DMSO−d6)δ1.97−2.04(4H,m)3.45(4H,br t)3.64(2H,br t)4.55−4.83(3H,m)5.06(1H,t,J=5.7Hz)6.31(1H,d,J=15.8Hz)6.99(1H,dd,J=8.6Hz,2.4Hz)7.36(1H,d,J=2.4Hz)7.53(1H,d,J=8.6Hz)7.60(1H,s)7.75(1H,d,J=15.7Hz)
89の製造
47(5.00g、25.0mmol)のジメチルホルムアミド(50ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下室温で60%水素化ナトリウム(1.50g、37.5mmol)を数回に分けて加え、室温20分攪拌した。次に88(12.65g、50.0mmol)を加え室温2時間攪拌した。反応液に氷片を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=30/1)で精製し89(7.89g、85%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z 373[M+H]+
90の製造
89(7.89g、21.18mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液に氷冷撹拌下トリフルオロ酢酸(30ml)を滴下し室温で3日撹拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで希釈、炭酸カリウム溶液でpH8とし、分液後有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜酢酸エチル)で精製し90(3.35g、100%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 159[M+H]+
91の製造
90(2.95g、18.65mmol)の水(73ml)溶液に室温撹拌下36%ホルムアルデヒド水溶液(37ml)を加え室温で5分撹拌した。反応液に酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1(1100ml)を加え、室温16時間攪拌した。分液後、水層を酢酸エチルで抽出、有機層を合わせ、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1)で精製し91(1.75g、55%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 171[M+H]+
92の製造
ジイソプロピルアミン(2.51ml、17.80mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(11.19ml、 17.80mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で91(2.02g,11.87mmol)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で、ジメチルホルムアミド(1.84ml、23.74mmol)を一度に加え同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1)で精製、n−ヘキサン/酢酸エチルで再結晶し92(1.89g、80%)を無色結晶として得た。
mp 94.0〜94.5℃、IR (Nujol) 1655cm−1
APCI−MS m/z 199[M+H]+
93の製造
ジイソプロピルアミン(2.02ml、14.3mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(8.99ml、 14.3mmol)を滴下し、除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で54(4.31g、9.54mmol)のテトラヒドロフラン(40 ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で、92(1.89g、9.54mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を一度に加え、同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)で精製し93(4.60g、74%)を黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 650[M+H]+
94の製造
93(4.60g、7.08mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液にトリエチルアミン(3.95ml、28.3mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(1.21ml、15.6mmol)を滴下し室温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し94(3.90g、87%)を黄色固体として得た。
mp 131〜132℃、APCI−MS m/z 632[M+H]+
95の製造
94(3.90g、6.17mmol)のテトラヒドロフラン(40ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(12.34ml、12.34mmol)を加え室温1時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し95(1.96g、79%)を黄色結晶として得た。
mp 163〜165℃、IR (Nujol) 3276、1629cm−1
APCI−MS m/z 404[M+H]+
96の製造
95(1.66g、4.11mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(80ml)懸濁液にトリエチルアミン(0.86ml、6.17mmol)、トルエンスルホン酸無水物(1.34g、4.11mol)、ジメチルアミノピリジン(0.050g、0.41mmol)を加え、70℃16時間攪拌した。反応液を放冷、酢酸エチルで希釈、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し96(0.74g、32%)を黄色結晶として得た。
mp 115〜117℃、APCI−MS m/z 558[M+H]+
97の製造
96(1.92g、3.44mmol)にテトラヒドロフラン(20ml)懸濁液に1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(17.22ml、17.22mol)を加え還流6時間した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し97(0.29g、21%)を黄色結晶として得た。
mp 162〜163℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.82〜1.92(2H、m)、1.97(1H、t、J=6.3Hz、D2O消去)、3.80(2H、t、J=5.7Hz)、3.91〜4.00(4H、m)、4.51〜4.59(1H、m)、4.68(2H、ddd、J=46.7、4.7、2.3Hz)、5.10(2H、s)、6.40(1H、dd、J=15.8、0.6Hz)、6.98(1H、dd、J=8.8、2.4Hz)、7.14(1H、d、J=2.4Hz)、7.37(1H、t、J=0.6Hz)、7.54(1H、dd、J=8.8、0.4Hz)、7.69(1H、dd、J=15.8、0.6Hz)
IR (Nujol) 3265、1634cm−1、APCI−MS m/z 406[M+H]+
1(10.0g、60.97mmol)のホモピペリジン(20.61ml、182.9mmo)及びトリエチルアミン(42.55ml、304.8mmol)溶液を95℃で16時間、115℃で8時間攪拌した。反応液を放冷、不溶物をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1〜4/1)で精製し98(8.77g、79%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z 183[M+H]+
99の製造
ジイソプロピルアミン(10.17ml、72.17mmol)のテトラヒドロフラン(130ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.59M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(45.39ml、 72.17mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で98(8.77g、48.11mmol)のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温でジメチルホルムアミド(7.40ml、96.2mmol)を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=3/1〜2/1)で精製し99(9.36g、93%)を黄色固体として得た。
mp 32〜34℃、APCI−MS m/z 211[M+H]+
100の製造
ジイソプロピルアミン(1.61ml、11.4mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(7.26ml、 11.4mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で40(2.00g,7.60mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で99(1.92g、9.12mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液を一度に加え、同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し100(2.80g、78%)を淡黄色結晶として得た。
mp 149〜150℃、IR (Nujol) 3273cm−1
APCI−MS m/z 474[M+H]+
101の製造
100(2.80g、5.91mmol)のジクロロメタン(30ml)溶液にトリエチルアミン(3.30ml、23.7mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(1.01ml、13.0mmol)を滴下し室温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1〜1/2)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し101(2.35g、87%)を橙色結晶として得た。
mp 152〜153℃、APCI−MS m/z 456[M+H]+
102の製造
101(2.35g、5.16mmol)のメタノール(60ml)懸濁液に1N塩酸(5.67ml、5.67mmol)を加え室温で4時間、60℃で30分攪拌した。反応液を減圧溶媒留去、残渣を水/酢酸エチルで溶解、炭酸カリウム溶液でpH10とし、分液後、有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣を酢酸エチルで再結晶し102(2.11g、98%)を黄色結晶として得た。
mp 161〜162℃、IR(Nujol)1624cm−1
APCI−MS m/z 416[M+H]+
103の製造
102(2.11g、5.08mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(100ml)懸濁液にトリエチルアミン(1.06ml、7.62mmol)、トルエンスルホン酸無水物(1.66g、5.08mol)を加え80℃で16時間攪拌した。反応液を酢酸エチルで希釈、水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=1/2〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し103(1.35g、47%)を黄色泡状物として得た。
APCI−MS m/z 570[M+H]+
104の製造
103(1.35g、2.37mmol)にテトラヒドロフラン(10ml)溶液に1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(11.85ml、11.85mmol)を加え4時間還流した。反応液を放冷、冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロホルム/メタノール/25%アンモニア水=1000/10/1)で精製、酢酸エチルで再結晶し104(0.42g、42%)を黄色結晶として得た。
mp 137〜138℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.54〜1.68(4H、m)、1.81〜1.91(4H、m)、2.00(1H、t、J=6.2Hz、D2O消去)、3.64(4H、t、J=5.9Hz)、3.88〜4.02(2H、m)、4.50〜4.58(1H、m)、4.68(2H、ddd、J=46.8、4.6、2.3Hz)、6.31(1H、d、J=15.4Hz)、6.97(1H、dd、J=8.7、2.4Hz)、7.13(1H、d、J=2.4Hz)、7.36(1H、s)、7.53(1H、d、J=8.7Hz)、7.69(1H、d、J=15.4Hz)
IR (Nujol) 3232、1630cm−1、APCI−MS m/z 418[M+H]+
105の製造
1(6.06g、36.9mmol)のジイソプロピルエチルアミン(64.5ml、369mmol)溶液にホモモルホリン塩酸塩(5.08g、36.9mmol)を加え、アルゴン雰囲気攪拌下125℃で24時間攪拌した。反応液を放冷、メタノールで溶解、シリカゲル(100ml)を加え減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=9/1〜2/1)で精製し105(2.10g、31%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 185[M+H]+
106の製造
ジイソプロピルアミン(2.41ml、17.1mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(10.89ml、17.1mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で105(2.10g、11.4mmol)のテトラヒドロフラン(30ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温でジメチルホルムアミド(1.75ml、22.8mmol)を一度に加え、同温で1時間撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し106(1.56g、65%)を黄色固体として得た。
mp 70〜72℃、IR (Nujol) 1633cm−1
APCI−MS m/z 213[M+H]+
107の製造
ジイソプロピルアミン(0.50ml、3.53mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.57M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(2.25ml、3.53mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で26(0.80g、2.36mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で106(0.60g、2.83mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を一度に加え、同温で40分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製し107(1.30g、100%)を淡黄色粘体として得た。
APCI−MS m/z 552[M+H]+
108の製造
107(1.30g、2.36mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液にトリエチルアミン(1.32ml、9.44mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.40ml、5.19mmol)を滴下し室温で30分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=1/1)で精製し108(1.10g、87%)を黄色粘体として得た。
APCI−MS m/z 534[M+H]+
109の製造
108(1.10g、2.06mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(2.06ml、2.06mmol)を加え室温で1時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し109(0.45g、53%)を黄色結晶として得た。
mp 119〜120℃、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 1.99(1H、t、J=6.3Hz、D2O消去)、2.04〜2.18(2H、m)、3.77〜3.98(10H、m)、4.51〜4.59(1H、m)、4.68(2H、ddd、J=46.7、4.6、2.2Hz)、6.34(1H、d、J=15.3Hz)、6.98(1H、dd、J=8.8、2.4Hz)、7.13(1H、d、J=2.4Hz)、7.35(1H、s)、7.53(1H、d、J=8.8Hz)、7.69(1H、d、J=15.3Hz)
IR (Nujol) 3310、1624cm−1、APCI−MS m/z 420[M+H]+
ブロモチアゾール1(8g,48.7mmol)にチオモルホリン(20g,194mmol)を加え、攪拌しながら加熱、85〜90℃で終夜反応させた。反応終了後、反応物を酢酸エチルに溶解させ、不溶物をろ去し、ろ液を減圧留去して粗生成物の混合物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−へキサン/酢酸エチル=4/1)にて精製し、110(8.80g、100%)を褐色油状物として得た。
APCI−MS m/z187[M+H]+
111の製造
5℃に冷却した乾燥ジメチルフォルムアミド(10.3g,0.14mol)にオキシ塩化リン(8.86g,57.8mmol)を滴下し、5℃で30分攪拌した。この溶液にチアゾール誘導体110(8.8g、47mmol)とジメチルフォルムアミド(35g,0.48mol)を含む1,2−ジクロルエタン(40ml)溶液を滴下した後、反応温度を上げて還流下、4時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、氷を含む炭酸カリウム水溶液に加えて中和させた後、生成物をクロロフォルムで抽出。有機層を分離し、水洗、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた粗生成物を酢酸エチルから再結晶して、111(8.92g,88%)を得た。
mp137−138℃
IR(Nujol)1657cm−1
APCI−MS m/z215[M+H]+
112の製造
アルデヒド111(2.35g、11mmol) とベンゾキサゾール誘導体40 (2.9g、11mmol) を溶解させたジメチルスルホキシド(30ml)溶液に50%水酸化ナトリウム水溶液(5.0ml)を滴下し、室温にて3時間半攪拌反応させた。黄色の固体が析出した。反応液に水50mlを加え20分程攪拌した後、黄色固体をろ取、水洗し、70℃にて減圧乾燥し、112(4.06g, 80%)を得た。
mp173−175℃
IR(Nujol)1633cm−1
APCI−MS m/z460[M+H]+
113の製造
メタノール120mlに112(4.56g、9.92mmol)を加え、室温にて攪拌しながら1N塩酸(20ml)を滴下した。その後、反応液を加熱し、55℃にて3時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧にて留去、残渣を水に溶解し、続いて炭酸カリウム水溶液でアルカリ性にすると黄色の沈殿物が析出した。これをろ取、水洗を繰り返した後、酢酸エチル−メタノール混液中で洗浄後、再びろ取し減圧乾燥して113(3.77g,90%)を得た。
mp177−178℃
APCI−MS m/z420[M+H]+
114の製造
ジオール113(3.70g,8.82mmol)を乾燥ジメトキシエタン(170ml)に溶解させ、これにp−トルエンスルホン酸無水物(2.87g,8.8mmol)、トリエチルアミン(1.38g,13.7mmol)、ジメチルアミノピリジン(95mg)を加えて攪拌、75℃に加熱、5時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、沈殿物をろ去、ろ液を酢酸エチル(200ml)で希釈した後、水を加えて分液した。有機層を水洗、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:クロロフォルム/メタノール=20/1)にて分離精製し、114(1.85g,36.5%)
及び未反応ジオール113(1.52g,41%)を得た。
mp191−193℃
APCI−MS m/z574[M+H]+
115の製造
モノトシル体114(1.8g,3.13mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(16ml)に溶解させ、フッ化テトラn−ブチルアンモニウムのテトラヒドロフラン1モル溶液(16ml)を加えて加熱1時間半還流下に反応させた。反応終了後、反応液を酢酸エチルで希釈し、水を加えて分液し、有機層を水洗、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた粗生成物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/アセトン=3/2)で精製し、さらにエタノールにて再結晶させて115(470mg、36%)を得た。
mp137−138℃
IR(Nujol)3248,1633cm−1
APCI−MS m/z422[M+H]+
1HNMR(DMSO−d6)δ2.70−2.75(4H,m)、3.62−3.64(2H,br.t)、3.84−3.90(4H,m)4.58−4.79(3H,m)5.07(1H,t,J=5.75Hz)6.37(1H,d,J=15.7Hz)7.00(1H,dd,J=8.7Hz,2.2Hz)7.37Hz(1H,d,J=2.3Hz)7.55(1H,d,J=8.7Hz)7.61(1H,s)7.77(1H,d,J=15.7Hz)
117の製造
ジイソプロピルアミン(4.15ml、29.5mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.58M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(18.64ml、 29.5mmol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で26(4.00g、11.78mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で116(4.03g、17.7mmol)のテトラヒドロフラン(80ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル =4/1〜1/1)で精製し117(5.20g、78%)を淡黄色泡状物として得た。
APCI−MS m/z 568[M+H]+
118の製造
117(5.20g、9.16mmol)のクロロホルム(80ml)溶液にトリエチルアミン(5.11ml、36.6mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(1.56ml、20.2mmol)を滴下し室温で1時間撹拌した。更にトリエチルアミン(2.56ml、18.3mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(0.78ml、10.1mmol)を滴下し室温で20分撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し118(5.03g、100%)を淡黄色固体として得た。
APCI−MS m/z 550[M+H]+
119の製造
118(5.03g、9.16mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(18.3ml、18.3mmol)を加え室温40分攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)で精製し119(3.36g、84%)を黄色固体として得た。
mp 218〜219℃、APCI−MS m/z 436[M+H]+
120の製造
119(3.36g、7.72mmol)のクロロホルム(36ml)溶液に氷冷撹拌下トリフルオロ酢酸(24ml)を滴下し室温で2時間40分撹拌した。反応液を酢酸エチルで希釈、炭酸カリウム溶液でpH9とし、分液後有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチル/n−ヘキサンで再結晶し120(1.97g、76%)を黄色結晶として得た。
mp 220〜220℃、APCI−MS m/z 336[M+H]+
122の製造
120(1.97g、5.87mmol)、121(1.00g、7.04mmol)及びトルエンスルホン酸1水和物(56mg、0.29mmol)のトルエン(200ml)懸濁液を16時間還流した。
反応液を放冷、酢酸エチルで希釈、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル)で精製、酢酸エチルで再結晶し122(0.77g、34%)を黄色結晶として得た。
mp 205〜207℃、1H NMR(500MHz、DMSO−D6)δ 3.66(2H、t、J=5.0Hz)、4.59〜4.79(3H、m)、5.09(1H、t、J=5.6Hz、D2O消去)、7.08(1H、d、J=16.3Hz)、7.06(1H、m)、7.44(1H、d、J=2.1Hz)、7.65(1H、d、J=8.7Hz)、7.96(1H、d、J=16.3Hz)、8.19(1H、s)、9.31(2H、s)
IR (Nujol) 3333、1637、1620cm−1
APCI−MS m/z 388[M+H]+
4−アミノ安息香酸エチルエステル123(20g,0.12mol)を溶解したトルエン(200ml)溶液に121(13.2g,0.093mol)、p−トルエンスルホン酸(300mg)、酢酸(20ml)を加え、終夜、加熱還流させた。反応液を5℃に冷却し、析出物をろ取、減圧にて乾燥し、6.87g(34%)の無色結晶124を得た。
APCI−MS m/z218[M+H]+
IR(Nujol)1700,1630,1611cm−1
125の製造
エステル124(6.8g,31.3mmol)をエタノール(70ml)に分散させ、1N水酸化ナトリウム(70ml)を加えて、30分加熱還流させた。反応終了後、減圧にて溶媒を留去し、得られた残留物を水に溶解させた。1N塩酸(70ml)を加え、析出した無色固体をろ取、水洗後、減圧乾燥し、125(5.88g、99%)を得た。
>mp330℃
APCI−MS m/z190[M+H]+
IR(Nujol)1692,1609cm−1
127の製造
アルコール126(24g、0.13mol)、ベンゾキサゾール誘導体4 (19.4g、0.13mol)を溶解した乾燥テトラヒドロフラン(500ml)溶液にトリフェニルフォスフィン(40.9g、0.16mol)を加えて溶解させ、この溶液を5℃に冷却下、40%ジエチルアゾジカルボキシレート(69.5g、0.16mol)のトルエン溶液を滴下した。その後、反応液を室温にて終夜攪拌反応させた。さらにトリフェニルフォスフィン(8.18g、0.031mol)、40%ジエチルアゾジカルボキシレート(13g、0.031mol)を反応液に加え、室温にて4時間攪拌させたのち、反応を終結させた。溶媒を減圧にて留去し、残渣をイソプロピルエーテルに溶解後、氷水にて冷却するとトリフェニルフォスフィンオキシドが析出、これをろ去し、ろ液をシリカゲルに吸着後、カラムクロマトグラフィー(シリカゲルBW300;溶出液 n−へキサン−酢酸エチル=3:1)により粗生成物を得た。さらにカラムクロマトグラフィー(シリカゲルBW300;溶出液 クロロフォルム:メタノール=50:1)にて精製し、無色透明油状物として127(27.7g、68%)を得た。
APCI−MS m/z316[M+H]+
128の製造
ベンゾキサゾール誘導体127(10.0g、31.7mmol)をエタノール(50ml)に溶解させ、これに水(30ml)と6N塩酸(20ml)を加えて攪拌、加熱還流下で4時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、減圧にて溶媒を留去、得られた粗生成物を酢酸エチルと飽和重曹水にて分液し、有機層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒留去後、得られた生成物をイソプロピルエーテルと酢酸エチル混液で処理して固化させ、無色固体として128(6.5g,71%)を得た。
mp115〜117℃
APCI−MS m/z292[M+H]+
129の製造
カルボン酸125(1.89g、10mmol)を乾燥ジメチルフォルムアミド(50ml)に溶解させ、さらに1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(2.026g、15mmol)、水溶性カルボジイミド塩酸塩(WSC−HCl)(2.875g、15mmol)、トリエチルアミン(2.02g、20mmol)を加えて、室温にて2時間攪拌し反応させた。つぎに128(2.92g、10mmol)を反応液に加え温度を50℃に上げてさらに3時間反応させた。冷却後、反応液を水に注ぎ、生成物を酢酸エチルで抽出、水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥。溶媒留去後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲルBW300、溶媒 クロロフォルム:メタノール=20:1)で精製して129(2.52g、54%)を得た。
mp175−177℃
IR(Nujol)3312,1652,1610cm−1
APCI−MS m/z463[M+H]+
130の製造
アミド129(2.52g、5.4mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(80ml)に溶解させ、この溶液にトリフェニルフォスフィン(2.14g、8.17mmol)、40%ジエチルアゾジカルボキシレート(3.52g、8.17mmol)を加え、室温にて終夜攪拌反応させた。反応終了後、反応液をNH−シリカ(富士シリシア)に吸着させ、カラムクロマトグラフィー(NH−シリカ;溶媒 n−へキサン−酢酸エチル=1:3)にて精製し、130(2.22g、92%)を無色固体として得た。
mp105−107℃
APCI−MS m/z445[M+H]+
131の製造
化合物130(2.22g、5mmol)をメタノール(100ml)、酢酸(10m)の混液に溶解させ、10%パラジウム炭素触媒(1.0g)を加えて、水素雰囲気下に50℃に加熱し7時間攪拌反応させた。反応終了後、ろ過して触媒を除き、ろ液を減圧にて留去し、131(1.25g、70%)を得た。メタノールより再結晶し無色結晶として131を得た。
mp219−220℃
IR(Nujol)3484,1618cm−1
APCI−MS m/z355[M+H]+
1H NMR(DMSO−d6)δ3.68(2H,bt)、4.59−4.83(3H,m)、5.11(1H,t,J=5.6Hz)、7.10(1H,dd,J=8.8Hz,2.4Hz)、7.55(1H,d,J=2.4Hz)、7.73(1H,d,J=8.8Hz)、7.98(2H,bd,J=8.8Hz)、8.30(2H,bd,J=8.8Hz)、9.29(2H,s)
146の製造
145(5.18g、45.78mmol)のエタノール(62ml)溶液にオルトギ酸トリエチル(10ml)及びSP−112[H+](1.0g)を加え5時間還流した。反応液のSP−112[H+]をろ別、ろ液を減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=4/1)で精製し146(8.57g、100%)を無色油状物として得た。
APCI−MS m/z 188[M+H]+
147の製造
146(9.02g、48.17mmolのテトラヒドロフラン(100ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−70℃以下で1.60M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(45.2ml、72.3mmol)を滴下し、−78℃で1時間撹拌した。同温でジメチルホルムアミド(7.45ml、96.3mmol)を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル =9/1)で精製し147(5.55g、54%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 216[M+H]+
148の製造
ジイソプロピルアミン(2.85ml、20.20mmol)のテトラヒドロフラン(60ml)溶液に、アルゴン雰囲気攪拌下−60℃以下で1.60M n−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶液(12.62ml、 20.20mol)を滴下し除々に0℃まで昇温した。次に−70℃以下で62(4.76g、13.47mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下し−78℃で1時間撹拌した。同温で147(3.20g、16.16mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を一度に加え、同温で30分撹拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル =4/1〜1/1)で精製し148(5.25g、69%)を淡黄色油状物として得た。
APCI−MS m/z 569[M+H]+
149の製造
148(5.25g、9.23mmol)のジクロロメタン(50ml)溶液にトリエチルアミン(5.15ml、36.9mmol)を加え、氷冷撹拌下メタンスルホニルクロライド(1.57ml、20.3mmol)を滴下し室温で2時間撹拌した。反応液に冷水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=4/1)で精製し149(4.24g、83%)を淡黄色固体として得た。
APCI−MS m/z 551[M+H]+
150の製造
149(1.00g、1.82mmol)のテトラヒドロフラン(10ml)溶液に室温攪拌下1M テトラブチルアンモニウムフロリド/テトラヒドロフラン溶液(1.82ml、1.82mmol)を加え室温で1.5時間攪拌した。反応液に水を加え酢酸エチルで抽出した。抽出液を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n−ヘキサン=2/1〜1/1)で精製し150(0.65g、82%)を黄色固体として得た。
APCI−MS m/z 437[M+H]+
151の製造
150(0.65g、1.49mmol)のジクロロメタン(20ml)溶液に2、4、6−コリジン(1.18ml、8.94mmol)を加え、氷冷撹拌下トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネート(1.08ml、5.96mmol)を滴下し同温で40分攪拌した。反応液に水(20ml)を加え室温で1時間攪拌、酢酸エチル(40ml) を加え70℃で12時間攪拌した。反応液を放冷、分液後有機層を水洗、乾燥、減圧溶媒留去、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:n−ヘキサン/酢酸エチル=2/1〜1/1)で精製し151(0.48g、89%)を黄色固体として得た。
mp 134〜135℃、IR (Nujol) 1685cm−1
APCI−MS m/z 363[M+H]+
152の製造
151(0.48g、1.32mmol)のエタノール(27ml)溶液にマロノニトリル(0.11g、1.58mmol)及びビペリジン(0.004ml、0.04mmol)を加え、60℃で40分攪拌した。
反応液を氷冷、ろ取、エタノール洗浄、乾燥し152(0.45g、83%)を赤紫色結晶として得た。、
mp 192〜193℃(dec)、1H NMR(300MHz、CDCl3)δ 2.39〜2.55 (1H、m)、3.93(2H、d、J=5.7Hz)、4.19(2H、d、J=5.9Hz)、4.72(2H、dd、J=47.1、5.4Hz)、6.97(1H、dd、J=8.8、2.3Hz)、7.07(1H、dd、J=16.1、0.4Hz)、7.08(1H、d、J=2.3Hz)、7.62 (1H、d、J=8.8Hz)、7.82(1H、dd、J=16.1、0.6Hz)、7.94(1H、s)、8.25(1H、s)
IR (Nujol) 2225、1617cm−1、APCI−MS m/z 411[M+H]+
アミロイドが脳内に蓄積するトランスジェニック(Tg)マウスを用いた検討
(1)Tgマウス(Tg2576またはAPPswe2576/Tau JPL3)を使用した。被検化合物をTgマウスの尾静脈より投与し、その1時間後にペントバルビタールNa深麻酔下で開胸、経心的に10%中性緩衝ホルマリンを潅流して固定した。
(2)開頭して脳を摘出し、30%シュークロースに12時間以上浸漬させた。次に、摘出された脳を微細に粉砕したドライアイス内で速やかに凍結させ、クリオスタット(Bright社、Model−OT)を用いて、ポリ−L−リジンコート付きのスライドグラス上に凍結切片を作成した。
(3)作成した脳切片を封入しない状態で、蛍光顕微鏡(ニコン、エクリプス80i)で鏡検し、デジタルカメラ(ニコンDxm1200FまたはPhotometrics社Cool SNAP ES)で写真撮影した。結果を図1−3に示す。
静脈内投与された被検化合物は、血液−脳関門を通過し、Tgマウス脳内アミロイド斑に結合した。
(1)同一切片に90%蟻酸を約150μl滴下し、室温で5分間静置した。水道水で5分間洗浄した後、冷PBS−Tween20に2分間浸漬し、その後、0.05%トリプシン溶液を150μl滴下して、37℃、15分間反応させた。
(2)氷浴中、冷PBS−Tween20で5分間×2回洗浄した後、ブロッキング用血清を2滴滴下して、37℃、30分間反応させた、余分な水分を除去した後に、アミロイドβ蛋白の特異抗体である4G8(Chemicon社、1:100希釈)を約150μl滴下して、37℃、1時間反応させた。
(3)さらに、冷PBS−Tween20で2分間×5回洗浄した後、抗マウスIg(H+L)、ヤギ、ビオチン結合溶液を2滴滴下して37℃、1時間反応させ、冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した上で、ABC溶液(ストレプトアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合体溶液)を2滴滴下して、30分間静置した。再び、冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した後、DAB溶液(20mlの0.05mol/トリス塩酸緩衝液にDAB10mgを溶解し、使用直前に3%過酸化水素水100μlを添加)を約150μl滴下して、十分な発色を得たのち、蒸留水で1分間洗浄し、反応を停止させ、封入後、鏡検した。
結果を図4および図5に示す。THK−702は血液−脳関門を通過し、Tgマウスのアミロイド斑に結合し(図3上段パネル)、同結合部位は同一切片の抗Aβ抗体染色部位と一致していた(図3下段パネル)。図4は図3の強拡大画像を示す。A、B、Cはそれぞれ図3のA、B、Cに対応。THK−702はTgマウスのアミロイド斑に結合し(図4左パネル)、同結合部位は同一切片の抗Aβ抗体染色部位と完全に一致していた(図4右パネル)。
(1)病理学的にアルツハイマー病と確定診断された患者および正常高齢者の、側頭葉または海馬における脳標本を使用した。標本は共同研究先である福祉村病院長寿医学研究所から提供を受け、患者遺族から研究目的での使用に対する承諾を得ている(福祉村病院倫理委員会許可No.20)。
(2)パラフィン包埋された脳組織は厚さ6μmあるいは8μmで薄切し、スライドグラス上に伸展、乾燥させた。パラフィン脳切片はキシレン10分×2、100%エタノール5分×2、90%エタノール5分、流水洗10分の順で脱パラフィン化した。
(3)本発明に化合物による染色の前処理として、リポフスチンによる自己蛍光を除去する処置を行った。はじめに、脳パラフィン化した切片を0.25%、KMnO4溶液に20分間浸漬した。PBSにて2分間×2回洗浄した後、0.1%K2S2O5/シュウ酸溶液中に約5秒間浸し、さらにPBSにて2分間×3回洗浄を行った。
(4)50%エタノールに溶解した100μM本発明化合物溶液を約150μl滴下し、10分間反応させた。水道水中に5回つけた後、Flour Save Reagent(Calbiochem)で封入し、蛍光顕微鏡(ニコン、エクリプス80i)を用いて鏡検した。画像はデジタルカメラ(ニコンDxin1200FまたはPhotometrics社Cool SNAP ES)にて撮影した。
(a)アミロイドβ蛋白の免疫染色方法:
(1)脱パラフィン後、蒸留水中で2分×2で洗浄を行い、イムノペンにより組織を囲んだ後、蟻酸を約150μl滴下し、室温で5分間静置した。水道水で5分間洗浄した後、冷PBS−Tween20に2分間浸漬し、その後、0.05%トリプシン溶液を約150μl滴下して、37℃、15分間反応させた。
(2)氷浴中、冷PBS−Tween20で5分間×2回洗浄した後、ブロッキング用血清を2滴滴下して、37℃、30分間反応させ、余分な水分を除去した後に、アミロイドβ蛋白の特異抗体である6F/3D(DAKO社、1:50希釈)を約150μl滴下して、37℃、1時間反応させた。
(3)さらに、冷PBS−Tween20で2分間×5回洗浄した後、抗マウスIgG(H+L)、ヤギ、ビオチン結合溶液を2滴滴下して37℃、1時間反応させ、冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した上で、ABC溶液(ストレプトアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合体溶液)を2滴滴下して、30分間静置した。再び、冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した後、DAB溶液(20mlの0.05mol/トリス塩酸緩衝液にDAB10mgを溶解し、使用直前に3%過酸化水素水100μlを添加)を約150μl滴下して、十分な発色を得たのち、蒸留水で1分間洗浄し、反応を停止させ、封入後、鏡検した。
(b)神経原線維変化の免疫染色方法
(1)脱パラフィン処理後、冷却PBS−Tween20に5分間×2回洗浄した後、ブロッキング用血清を2滴滴下して、37℃、30分間反応させた。余分な水分を除去した後に、タウの特異抗体であるAT−8(Mia Nobel社、1:100希釈)を2滴滴下して、4℃、1晩反応させた。
(2)翌日、冷PBS−Tween20で2分間×5回洗浄した後、抗ウサギIgG、ヤギ、ビオチン結合溶液を2滴滴下して、37℃、1時間反応させ冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した上でABC溶液(ストレプトアビジン−ビオチン−ペルオキシダーゼ複合体溶液)を2滴滴下し、30分間静置した。
(3)再び、冷PBS−Tween20で2分間×3回洗浄した後、DAB溶液(20mlの0.05mol/トリス塩酸緩衝液にDAB10mgを溶解し、使用直前に過酸化水素水100μlを添加)を約150μl滴下して、十分な発色を得たのち、蒸留水で1分間洗浄し、反応を停止させ、封入後、鏡検した。なお、ブロッキング用血清、抗ウサギIgG、ヤギ、ビオチン結合溶液、ABC溶液は、Phosphorylated Tau Immunohistostain Kit(Wako299−57301)に含まれるものを使用した。
このように、本発明の化合物は、アルツハイマー病患者脳切片においてアミロイドβ蛋白および神経原線維変化を特異的に認識することがわかった。また、上記以外の本発明の化合物も特異的にアミロイドβ蛋白に結合することがわかった。
以下に、本発明の化合物の特性に関する試験方法を説明する。
本発明の化合物の急性毒性についてはマウスを用いて静脈内投与で検討した。Crj:CDI系雄性マウスを一群4匹として使用した(各群の平均体重は、31〜32gであった)。各化合物は、1N HCl、ポリエチレングリコール400、蒸留水の混合液に溶解、またはDMSOに溶解後、蒸留水にて希釈し、尾静脈を介して投与し、以後7日まで観察した。観察結果を表2に示す。
I. HPLCを用いた脳内移行試験
マウスに本発明化合物を静脈内投与し、インビボにおける脳内移行性を測定した。
(1)マウスは30〜40g(n=3)のSlc:ICR(日本SLC)を用いた。
(2)被験化合物は、5%のTween80−5%エチルアルコール−5% 1NHCl−生理食塩水溶液の混合液で溶解して、尾静脈より注入して、投与より2分後にエーテル麻酔下で頸椎脱臼を行い、心臓からヘパリン処理注射筒を用いての採血、及び、脳の採材をおこなった。
(3)血液は、採血後4℃、10,000rpmで10分間遠心し、上澄みを血漿としてー80℃で保存した。脳(小脳を含む)は、採材後−80℃で保存した。
(4)血漿は0.1mlを取り、アセトニトリルを0.3ml加え、vortexした後、4℃、10,000Gで5分間遠心した。遠心を終えた上澄み0.2mlをMini−Uniprep(Whatman)に移し、20mMリン酸バッファーを0.2ml加え、ろ過した。ろ過した溶液のうち、0.2mlをHPLC(SHISEIDO NANOSPACE SI−2、ポンプ:3001、UV−VIS検出器:3002、カラム恒温槽:3004、蛍光検出器:3013)により分析した。
(5)脳はメタノールを2ml加えてホモジェナイズし、4℃、3000または4000rpmで10分間遠心した。遠心を終えた上澄みを500μとり、20mMリン酸bufferで10倍希釈した。固相抽出用カートリッジに(i)アセトニトリル2〜3ml、(ii)メタノール2〜5ml、(iii)超純水4〜6mlの順番で通し、固相抽出用カートリッジ(J.T.Baker Speedisk)に10倍希釈した上澄み溶液を通した。固相抽出用カートリッジに空のシリンジで空気を2〜3回通し水分除去した後、アセトニトリルまたはメタノール約500μlで溶出、20mMリン酸bufferで2倍希釈した。その溶液0.2mlをHPLCで分析した。
(6)血漿、脳それぞれについて、投与量に対する脳内および血漿の被験化合物含有量(%ID(injected dose)/gまたはml)を求めた。
II.[18F]標識体を用いた検討
本発明の化合物は、当業者に公知の方法を用いて標識体とすることができる。以下に、いくつかの本発明の化合物の[18F]標識体の合成例を示す。
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液300μL(3.28GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(16mg)、アセトニトリル(3mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(3mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体のTHK−575(1.9mg)を溶解したDMSO溶液(0.8mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、このDMSO反応溶液をSep−Pak(登録商標) Aluminaカートリッジ(Waters社製)とフィルター(0.5μm)に通し、得られた濾液をセミ分取HPLC(カラム:Inertsil(登録商標) ODS−3(10×250mm)、移動相:EtOH/MeCN/20mM NaH2PO4=15/45/40、流速:5.0mL/min)にかけて、約11−12分に溶出する[18F]THK525由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は42%であった。
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液200μL(3.24GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(16mg)、アセトニトリル(3mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(3mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体のTHK−703(2.2mg)を溶解したDMSO溶液(0.8mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、反応溶液を蒸留水(8mL)で希釈してSep−Pak tC18カートリッジ(Waters社製)にロードし、蒸留水でカートリッジを洗浄後、EtOHで溶出した粗生成物の溶液をセミ分取HPLC(カラム: Inertsil(登録商標) ODS−3(10×250mm)、移動相:MeCN/20mM NaH2PO4=40/60、流速:7.0mL/min)にかけて、約11分に溶出する[18F]THK−702由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は21%であった。
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液100μL(1.27GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(10mg)、アセトニトリル(3mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(3mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体のTHK−726(1.9mg)を溶解したDMSO溶液(0.4mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、このDMSO反応溶液をSep−Pak(登録商標) Aluminaカートリッジ(Waters社製)とフィルター(0.5μm)に通し、さらに追加的にDMSO(0.2mL)を通して得られた濾液をセミ分取HPLC(カラム: Inertsil(登録商標) ODS−3(10×250mm)、移動相:MeCN/20mM NaH2PO4=40/60、流速:5.0mL/min)にかけて、約23分に溶出する[18F]THK−727由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は44%であった。
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液400μL(3.73GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(16mg)、アセトニトリル(2mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(2mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体のTHK−760(4.0mg)を溶解したDMSO溶液(0.7mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、反応溶液を蒸留水(7mL)で希釈してSep−Pak tC18カートリッジ(Waters社製)にロードし、蒸留水およびMeCN/20mM NaH2PO4(v/v=3/7、2mL)で順次カートリッジを洗浄後、EtOHで溶出した粗生成物の溶液をセミ分取HPLC(カラム: Inertsil(登録商標) ODS−3(10×250mm)、移動相:MeCN/20mM NaH2PO4=30/70、流速:5.5mL/min)にかけて、約15.5−16.0分に溶出する[18F]THK−761由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は11%であった。
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液200μL(3.02GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(16mg)、アセトニトリル(2mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(2mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体のTHK−762(3.1mg)を溶解したDMSO溶液(0.7mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、反応溶液を蒸留水(7mL)で希釈してSep−Pak tC18カートリッジ(Waters社製)にロードし、蒸留水およびMeCN/20mM NaH2PO4(v/v=3/7、5mL)で順次カートリッジを洗浄後、EtOHで溶出した粗生成物の溶液をセミ分取HPLC(カラム:Inertsil(登録商標) ODS−3(10×250mm)、移動相:MeCN/20mM NaH2PO4=35/65、流速:6.0mL/min)にかけて、約24−25分に溶出する[18F]THK−763由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は38%であった。
[18F]BF−227の標識合成
サイクロトロンHM12(住友重機械社製)で加速した12MeVの陽子ビームを同位体純度95%以上の[18O]H2Oに30分間照射して18F−を合成した。続いてその溶液を陰イオン交換樹脂(AG1−X8)に通して18F−を樹脂上に捕捉し、33mM K2CO3溶液で溶出させた。この18F−含有K2CO3水溶液200μL(1.58GBq)を褐色バイアル(容量10mL)にとり、Kryptofix222(16mg)、アセトニトリル(2mL)を加えてオイルバス(110℃)で加熱しながらHeガスを吹き付け、水を共沸させながらアセトニトリルを完全に除去した。さらにアセトニトリル(2mL)を加え同様に加熱条件下でアセトニトリルを除去する操作を3回繰り返して、バイアル内を無水の状態にした。そこに、標識前駆体(TsO体,2.0mg)を溶解したDMSO溶液(0.7mL)を加え、オイルバス(110℃)で10分間加熱攪拌した。その後、反応溶液を蒸留水(8mL)で希釈してSep−Pak tC18カートリッジ(Waters社製)にロードし、蒸留水およびMeCN/H2O(v/v=1/1、1.5mL)で順次カートリッジを洗浄後、EtOHで溶出した粗生成物の溶液をセミ分取HPLC(カラム:YMC−Pack Pro C18 RS(10×250mm)、移動相:EtOH/MeCN/20mM NaH2PO4=15/40/45、流速:5.0mL/min)にかけて、約12−13分に溶出する[18F]BF−227由来の放射性ピークを分取した。このフラクションの放射能から求めた減衰補正後の放射化学的収率は42%であった。
上記標識合成により得られた[18F]THK−702、[18F]THK−761、[18F]THK−763または[18F]BF−227を含有する分取HPLCフラクションを蒸留水(約20ml)で希釈してSep−Pak tC18カートリッジ(Waters社製)にロードし、蒸留水(5〜10ml)でカートリッジを洗浄後、EtOH(3〜5ml)で標識化合物を溶出した。このEtOH溶出液に5%ポリソルベート80エタノール溶液を適量加えて80℃で加熱しながらロータリーエバポレーターで溶媒を留去し、得られた残渣(標識化合物とポリソルベート80の混合物)を生理食塩液に溶解させることで標識化合物含有生理食塩液を調製した。調製後の薬液の放射化学的純度は95%以上であった。
[18F]BF−227、[18F]THK−702、[18F]THK−761、または[18F]THK−763を含有する生理食塩液を雄性ICRマウス(6〜7週齢)に尾静脈内投与し、2、30、及び60分後における脳組織及び骨組織における放射能の集積性から各標識化合物の脳移行性及び骨集積性を評価した。
なお、BF−227(2−[2−(2−ジメチルアミノチアゾール−5−イル)エテニル]−6−(2−フルオロエトキシ)ベンゾキサゾール)はその化学構造が本発明化合物のそれらと比較的類似していること、また、BF−227は[11C]標識体として用いられてきたが、その化学構造の中にFを有している(Kudoら、Journal of Nuclear Medicine、48巻、553−561ページ、2007年)ことから、実験において、アルツハイマー病診断用PETプローブとしての[18F]BF−227と本発明の[18F]標識化合物の特性の相違を検討した。
使用した標識化合物含有生理食塩液の放射化学的純度は95%以上、比放射能は18.5〜148GBq/μmolであり、マウス1匹あたり1.11〜2.22MBqの標識化合物を投与した。放射集積性の評価では、全投与放射能に対する評価組織の単位重量あたりの放射能の割合(% Injected Dose/g of tissue;%ID/g)を指標とした。放射能の計測には、ガンマーカウンター(1480 WIZARD、パーキンエルマー社製)を使用した。実験手順としては、標識化合物を尾静脈内投与して2、30、及び60分後にエーテル麻酔下でマウスの頚椎脱臼を行い、速やかに心臓から血液を採取したのち、全脳(小脳、脳幹含む)及び大腿部骨を摘出した。そして各サンプルの放射能及び組織重量の計測を行い、そのデータを用いて%ID/gを算出した。
表4にこの評価実験の結果をまとめて示す。また、図38に骨集積性評価結果を示す。
[18F]標識化合物においてしばしば問題となるのはインビボにおける脱フッ素(defluorination)に基づく18Fイオンの骨集積である(Tipreら、Journal of Nuclear Medicine、47巻、345−353ページ、2006年)。18Fイオンは骨集積性が高いことから、もし脱フッ素を受けやすい[18F]標識化合物をアルツハイマー病等の診断プローブとして用いるならば、得られるPET画像はあたかも骨(頭蓋骨)画像となるであろう。しかしながら、現状では、満足のいく程度に脱フッ素を受けにくい標識化合物が得られているとはいえない(Caiら、Journal of Medicinal Chemistry、47巻、2208−2218ページ、2004年、Zhangら、Journal of Medicinal Chemistry、48巻、5980−5988ページ、2005年、Changら、Nuclear Medicine and Biology、33巻、811−820ページ、2006年、およびStephensonら、Bioconjugate Chemistry、18巻、238−246ページ、2007年参照)。
脳移行性評価時に同時に測定した[18F]THK−702、[18F]THK−761、[18F]THK−763および[18F]BF−227の骨集積性の結果を示すと表4の通りであった。[18F]THK−702、[18F]THK−761および[18F]THK−763には骨集積は認められなかったが、一方、[18F]BF−227には投与後時間依存性の著明な骨集積性が認められた。以上より、インビボにおいて[18F]THK−702、[18F]THK−761および[18F]THK−763は脱フッ素を受けないが、[18F]BF−227は容易に脱フッ素を受け18Fイオンが骨に集積することが示唆された。
以上より、アルツハイマー病診断用PETプローブとして見た場合、本発明の[18F]標識化合物、特に[18F]THK−702、[18F]THK−761および[18F]THK−763は、本発明の化合物の構造を有していないBF−227と比較して極めて有用性が高い。
本発明の化合物はその用途から、変異原性が無いか、あるいは問題とならないレベルであることが望ましい。本発明化合物の遺伝子突然変異誘発性を検討するために、ヒスチジン要求性のネズミチフス菌(Salmonella typhimurium)TA100およびTA98株を用いる復帰突然変異試験を行った。試験は用量設定試験と本試験の2回実施した。
以下に試験方法および本発明化物の変異原性試験を示す。用量設定試験は、0.160、0.800、4.00、20.0、100および500μg/プレートを最高用量として、6用量程度(公比2)で本試験を実施した。
滅菌した試験管に被験化合物液あるいは陰性対照(DMSO)溶液を100μl分注し、次いで、代謝活性化系非存在下(−S9mix)の場合は、0.1mol/ナトリウム・リン酸緩衝液(pH7.4)を500μl、また代謝活性化系存在下(+S9mix)の場合は、S9mixを500μl分注した。
次いで、37℃で8時間振盪培養した試験菌株懸濁液を100μl加えた後、振盪恒温器を用いて37℃で20分間インキュベーションした。振盪終了後、トップアガー2mlを添加し、内容物を混合した。
その後、混合液を最小グルコース寒天平板培地(プレート)上に注ぎ一様に広げ、トップアガーを固化させ、プレート上の試験菌株の生育状態について、実体顕微鏡を用いて観察し、さらに被験物質の析出状態を肉眼で観察した後、復帰突然変異により生じたコロニー数を計測した。
計測に関しては、コロニーアナライザーを用い、面積補正ならびに数え落とし補正を実施してコロニー数を算出した。被験化合物の析出あるいは生育阻害等により、コロニーアナライザーの使用が不適当な場合、目視で計数した。
復帰突然変異コロニー数が陰性対照の2倍以上に増加し、かつその増加に用量依存性あるいは再現性が認められた場合に陽性と判定した。なお、陽性と判定した場合には、変異原性の強さの相対的比較値である比活性を下式で求めた。
比活性=
{(当該濃度によるプレート当たりのコロニー数)−(陰性対照のプレート当たりのコロニー数)}/当該濃度値(mg/プレート)
THK−097、THK−336、THK−525、THK−683、THK−702、THK−708、THK−711、THK−713、THK−727、THK−752はS9mix非存在および存在にかかわらず、復帰突然変異コロニー数が陰性対照の2倍以上に増加せず、その比活性はマイナスであり、またS9mix存在下のTHK−707、THK−761、THK−763の活性は弱かったが、一方FDDNP(Agdeppaら、ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス(J.Neurosci.)、21巻、RC189ページ、2001年)およびIMPY(Kungら、ブレイン・リサーチ(Brain Research)、956巻、202ページ、2002年)のS9mix存在下の比活性は極めて高かった。表5に示す結果から、この試験に供された本発明化合物は変異原性が認められないか、または認められたとしてもその比活性はFDDNPおよびIMPYと比較して極めて弱いことが確かめられた。
蛍光コンゴーレッド法
(1)アミロイドβ蛋白1−40(ペプチド研より購入)はリン酸緩衝液(pH7.4)で溶解し、37℃で4日間放置した。
(2)同緩衝液に溶解したコンゴーレッド50μlを96穴マイクロプレートに分注した(最終濃度0.1、0.3、1μM)。
(3)アミロイドβ蛋白100μlずつを添加(最終濃度5μM)し、30分間放置した。
(4)同緩衝液に溶解した被験化合物を100μlずつ添加(最終濃度10μM)し、60分間放置した。
(5)蛍光マイクロプレートリーダー(モレキュラーデバイス社製、Spectra Max 190)を用いて、あらかじめ測定してあった、最適励起および測定波長で測定した。
(6)被験化合物とアミロイドβ蛋白とコンゴーレッド共存下の蛍光度をA、被験化合物とコンゴーレッド共存下のそれをB、被験化合物とアミロイドβ蛋白のそれをC、被験化合物単独のそれをDとすると被験化合物のβ構造認識度は以下の式で算出した。
被験化合物β構造認識度(%)={(A−B)/(C−D)}×100
(7)このβ構造認識度が大きいほど被験化合物はアミロイドβ蛋白に対する結合特異性が高いといえる。
Claims (25)
- 式I:
R1及びR2は、それぞれ独立して、水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基を示すか、或いは、
R1、R2及びそれらが互いに結合する窒素原子が一緒になって形成する3乃至8員の含窒素脂肪族環(該含窒素脂肪族環を構成する炭素原子は、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子に置き換わっていてもよく、炭素原子が窒素原子で置き換わっている場合には、該窒素原子は、低級アルキル基で置換されていてもよい)を示し、
X1及びX2は、それぞれ独立して、窒素原子、硫黄原子又は酸素原子を示し、
R3は、ヒドロキシ基及びハロゲン原子で置換された−O−低級アルキル基を示し、
mは、1乃至3の整数を示す]で表される化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。 - X1が、酸素原子である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- X1が、酸素原子であり、かつ、X2が、硫黄原子である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 式(I)中の式:
- R3が
- 式(I)で表される化合物が、
2−フルオロメチル−3−[2−[2−(2−モルホリン−4−イル−チアゾール−5−イル)−ビニル]ベンゾキサゾール−6−イルオキシ]−プロパン−1−オール、
(E)−2−[2−(2−モルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−メチルアミノチアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ジメチルアミノ−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−フルオロメチル−3−ヒドロキシ)プロポキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−ピペリジノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)チアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(2−フルオロメチル−3−ヒドロキシ)プロポキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)チアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−(ピロリジン−1−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−([1,3]オキサジナン−3−イル)−チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−[2−ホモピペリジン−1−イル]チアゾール−5−イル]エテニル]ベンゾキサゾール、
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−ホモモルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール、及び
(E)−6−[(1−フルオロメチル−2−ヒドロキシ)エトキシ]−2−[2−(2−チオモルホリノチアゾール−5−イル)エテニル]ベンゾキサゾール
からなる群より選択される化合物である請求項1記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。 - 標識された請求項1乃至6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 標識が放射性核種によるものである、請求項7記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 放射性核種がγ線放出核種である、請求項8記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 標識が陽電子放出核である請求項7記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 陽電子放出核が、11C、13N、15O、18F、35mCl、76Br、45Ti、48V、60Cu、61Cu、62Cu、66Ga、89Zr、94mTc及び124Iからなる群より選択されるものである、請求項10記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 陽電子放出核が11C又は18Fである請求項10記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する医薬組成物。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物と溶解補助剤とを含む医薬組成物。
- 溶解補助剤がポリソルベート80、ポリエチレングリコール、エタノール及びプロピレングリコールからなる群より選択されるものである、請求項14記載の医薬組成物。
- 注射剤である請求項13乃至15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
- 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、コンフォーメーション病診断用組成物。
- 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を含有する、コンフォーメーション病を治療及び/又は予防するための医薬組成物。
- 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を必須の構成要素として含む、コンフォーメーション病診断用キット。
- 請求項1乃至12のいずれか1つに記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を必須の構成要素として含む、βシート構造をとった蛋白又は神経原線維変化を検出又は染色するための組成物又はキット。
- 画像診断用である、請求項19記載又は20記載のキット。
- 対象におけるコンフォーメーション病の診断用組成物又はキットを製造するための、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物、又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
- 対象におけるコンフォーメーション病の治療及び/又は予防のための医薬組成物を製造するための、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
- 請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物を用いて試料を染色することを特徴とする、試料中のβシート構造をとった蛋白または神経原線維変化を検出又は染色する方法。
- 試料中のβシート構造をとった蛋白又は神経原線維変化を検出又は染色するための組成物またはキットを製造するための、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の化合物又はその薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物の使用。
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