JP5188470B2 - インサート成形用金型及びそれを用いた複合部品の製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、プレス加工によって形成したインサートパーツをインサート成形により樹脂などの本体成形材料と一体化させて複合部品を製造するのに用いられるインサート成形用金型及びそれを用いた複合部品の製造方法に関するものである。
金属からなるインサートパーツと樹脂とをインサート成形により一体化させた複合部品を作る場合、インサートパーツは、プレス加工によって製造されたものがしばしば用いられる。
例えば、インサートパーツが電気部品の金属端子(ターミナル)などの場合、インサートパーツは、帯状の金属板を順送りプレス加工により打ち抜いて作製されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。
順送りプレス加工は、所定形状に形成された上部プレス用金型と下部プレス用金型との間に金属板を挟み込み、インサートパーツを構成するパーツ構成領域を残し、不要部をスクラップとする方法が一般的であるが、この方法として、片面打ち抜きが多用されている。
片面打ち抜きの順送りプレス加工によるターミナルの作製は、例えば、搬送機構が金属板を間欠的に順送りし、プレス機構が、順次送られてくる打ち抜き領域の両側に隣接する金属板の部位をその厚み方向から押さえて打ち抜き領域を一つずつ打ち抜くことで行われる。
特開2002−35838号公報
上記にように順送りプレス加工を片面打ち抜きで実施してターミナルを作製する場合、プレス機構により今回打ち抜かれる打ち抜き領域より順送り方向の前方の金属板の部位は、既に打ち抜き領域が打ち抜かれている。従って、打ち抜き領域を打ち抜く際、打ち抜き領域の順送り方向前方に隣接する金属板の押さえ幅は、パーツ構成領域の幅より小さくなる。
例えば、ターミナルの断面は矩形形状であり、パーツ構成領域の幅が金属板の厚さに対して十分に広くないと、プレス加工を行うときに、打ち抜き領域の順送り方向の前方側の押さえが不十分となるので、ターミナルの周囲形状不良(ころがり)が発生する場合がある。
そして、インサート成形用金型には、ターミナルの所定の形状を考慮した樹脂シール部が、樹脂がインサート成形用金型から漏れださないように設けられているものの、ころがりが発生したままのターミナルをインサートパーツとして用いると、樹脂が、樹脂シール部とターミナルとの間の隙間から漏れだしてしまう場合がある。また、このような樹脂漏れを防ぐには、インサート成形用金型のターミナル挿入溝を、ターミナルのころがりを考慮し、ターミナルとの隙間が極力狭くなるようにターミナルを挿入可能に構成する必要がある。しかし、ターミナルの形状が歪んでいるので、ターミナルをターミナル挿入溝に挿入する際の作業性が低下し、また、傷がターミナルにつく恐れがある。
また、ころがりが発生したままのターミナルが、複合品としてのオス形コネクタに用いられる場合、対応するメス形コネクタの孔へのターミナルの挿入性が悪化する。
さらに、ターミナルを曲げ加工する場合には以下の問題がある。
ターミナルの曲げ加工は、ターミナルの外面のいずれかを基準面として、基準面に対して所定方向に力を加えて行われる。従って、基準面が歪んでいると、ターミナルの曲げ加工が所望通りに行えなくなる場合がある。
そして、従来は発生したころがりに対し、インサート成形工程前に、長時間を要する削り加工や、所定の形状のプレス用金型を用意し、プレスによりターミナルを所望の形状に塑性変形させる加工によりころがりを解消していたので、ターミナルを用いた複合品の製造コストが増大してしまっていた。
この発明は上記の問題を解決するためになされたものであり、インサート成形工程の型締め動作において、型締め動作と同時にインサートパーツのころがりが解消されるように形状を工夫し、ころがりを解消するための工程をインサート成形工程とは別に設けることなしに、インサート成形時の樹脂の漏れを防止し、さらに、インサート成形後のターミナルの曲げ加工を、所望通りに行うことを可能にするインサート成形用金型及びそれを用いた複合部品の製造方法を得ることを目的とする。
この発明は、複数の分割金型により構成され、本体成形材料が充填されるキャビティ、及びインサートパーツが挿入されるインサートパーツ挿入穴が、複数の分割金型の型締めにより形成されるインサート成形用金型であって、複数の分割金型は、インサートパーツ挿入穴に挿入されたインサートパーツを、型締め動作によってインサートパーツ挿入穴の内形形状に合致する形状に塑性変形させるように構成されている。
この発明のインサート成形用金型によれば、複数の分割金型の型締め動作によってインサートパーツのころがりを解消することができるので、インサート成形工程とは別にインサートパーツのころがりを解消する工程を実施することを省略できる。これにより、インサート成形により製造される複合部品の製造コストを削減でき、また、インサート成形時の樹脂の漏れを防止し、さらに、インサート成形後のインサートパーツの曲げ加工を、所望通りに行うことが可能となる。
この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型の斜視図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート用金型の下部金型を第1圧接面からみた平面図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート用金型の上部金型を第2圧接面からみた平面図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムの構成図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによって製造された複合品の斜視図である。 この発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによって製造された複合品のターミナルの曲げ加工について説明する図である。 インサート成形に用いられるターミナル製造用に用いられる金属板、及び金属板をプレス加工してターミナルを製造するプレス成形機の構成図である。 片面打ち抜きの順送りプレス加工を行うプレス成形機によりターミナルを製造する方法を説明する要部断面図である。 図11のXII−XII矢視断面図である。 プレス成形機で金属板を加工して形成した各ターミナルの断面図である。
まず、本願のインサート成形用金型を用いたインサート成形を説明するのに先立って、本願の特徴を明確にするために、インサート成形に用いられるインサートパーツとしてのターミナルを、金属板に対して前述の順送りプレス加工を実施して製造する方法の詳細を、図面を参照しつつ説明する。例えば、断面矩形のターミナルを所望の形状として製造するものとする。
図10はインサート成形に用いられるターミナル製造用に用いられる金属板、及び金属板をプレス加工してターミナルを製造するプレス成形機の構成図、図11は片面打ち抜きの順送りプレス加工を行うプレス成形機によりターミナルを製造する方法を説明する要部断面図、図12は図11のXII−XII矢視断面図、図13はプレス成形機で金属板を加工して形成した各ターミナルの断面図である。
まず、プレス加工される金属板について説明する。
図10において、金属板10は、銅などの金属を材料とする帯状に形成され、予めパイロット穴11が、金属板10の一方の側辺の近傍に、長手方向に所定の間隔で金属板10の厚み方向に穿設して形成されている。
ここで、図10の一点鎖線で分離されている領域のうち、パイロット穴11が含まれる側の領域が、プレス加工後にターミナルを構成するターミナル形成領域10Aであり、残りの領域が、後述のプレス成形機20により打ち抜かれる打ち抜き領域10Bとなる。
プレス成形機20は、帯状の金属板10を順送り方向に隣接するターミナル形成領域10Aの間隔ずつ間欠的に移動させる搬送機構(図示せず)と、以下に説明するプレス機構20Aと、を有する。
なお、搬送機構は、表裏両面を水平に配置した金属板10を順送りするものとする。
図11及び図12において、プレス機構20Aは、金属板10が載置されるダイ側パーツ21、所定の型形状に構成され、ダイ側パーツ21に載置された金属板10を上方から金属板10の厚み方向にプレスし、所望の形状を残して金属板10を打ち抜くパンチ側パーツ23、及びパンチ側パーツ23に打ち抜かれる金属板10の領域の順送り方向の両側のそれぞれをダイ側パーツ21の上方から押さえつける2つの押さえ部22を有する。
2つの押さえ部22は、ダイ側パーツ21に対して上下方向に相対して配置され、ダイ側パーツ21に接離可能に構成されている。また、押さえ部22は、パンチ側パーツ23との間に僅かな隙間をあけて配置されている。
また、パンチ側パーツ23と相対するダイ側パーツ21の部位には逃げ穴24が形成されている。これにより、パンチ側パーツ23は、自身と相対するダイ側パーツ21上に載置された金属板10の部位を打ち抜き可能になっている。
以下、プレス機構20Aによる金属板10の打ち抜き動作の詳細について説明する。
初期状態として、押さえ部22及びパンチ側パーツ23が、ダイ側パーツ21から離れて配置されているものとする。金属板10は、ダイ側パーツ21上に、順次間欠的に搬送されるが、搬送が一時停止されたときに、プレス機構20Aによる金属板10の打ち抜き動作が行われる。なお、プレス機構20Aによりプレス加工が行われる前の工程で、金属板10の他方の側辺側は、ターミナル形成領域10Aの先端部の形状に沿って打ち抜かれている。
そして、金属板10の搬送が一時停止されたときには、打ち抜き領域10Bがパンチ側パーツ23と一対一で相対するように、金属板10がダイ側パーツ21上に載置される。
次いで、押さえ部22は、パンチ側パーツ23と相対する打ち抜き領域10Bの両側に隣接する金属板10をその厚み方向から押さえるように下方に移動する。このとき、今回打ち抜かれる打ち抜き領域10Bの順送り方向の後方では、打ち抜かれる前の打ち抜き領域10Bを含む金属板10の幅広の部位が、押さえ部22により押さえられている。一方、今回打ち抜かれる打ち抜き領域10Bの順送り方向の前方では、打ち抜き領域10Bが既に打ち抜かれているので、今回打ち抜かれる打ち抜き領域10Bの順送り方向の前方に隣接する金属板10の押さえ部22による押さえ幅は、ターミナル形成領域10Aの幅より狭くなっている。
次いで、パンチ側パーツ23は下方に移動して、打ち抜き領域10Bを打ち抜いてターミナル形成領域10Aから分離する。なお、打ち抜いた金属板片は、逃げ穴24に落下する。次いで、パンチ側パーツ23及び押さえ部22は、上方に引き上げられて金属板10から離反する。
以下、同様の手順により、順次搬送される金属板10の打ち抜き領域10Bが打ち抜かれる。
プレス機構20Aを通過して順送りされる金属板10の部位は、ターミナル形成領域10Aを残して打ち抜かれた形状となり、おおよそ矩形形状の棒体からなる複数のターミナル25で構成される。以下、プレス加工により、ターミナル25で構成された金属板10の部位を加工金属板部12とする。
ここで、上述したように、打ち抜き領域10Bを打ち抜く際、打ち抜き領域10Bの順送り方向の前方に隣接する金属板10の押さえ部22による押さえ幅は、ターミナル形成領域10Aの幅より小さくなる。このため、ターミナル形成領域10Aの幅が金属板10の厚さに対して十分に広くない場合には、打ち抜き領域10Bの順送り方向の前方側の押さえが不十分となる。そして、ころがりがプレス加工により作製されるターミナル25に発生し、ターミナル25の断面形状は、図13に示されるように、一点鎖線で示した断面矩形の所望形状に対して歪んだものとなる。
なお、ターミナル形成領域の順送り方向の両側を同時に打ち抜く両面打ち抜きの順送りプレス加工によりターミナルを作製することで、ころがりの発生を極力抑制できる。しかし、この場合、ターミナル形成領域の間隔を広くとる必要があり、その結果、使用されない金属板の打ち抜き量が増大するので、ターミナルの製造コストが増大する。また、ターミナルの作製方法を片面打ち抜きの順送りプレス加工から両面打ち抜きの順送りプレス加工に変更してターミナルを製造する場合には、新たに両面打ち抜きの順送りプレス加工用の金型を用意する必要があり、また、プレス機構の大幅改造も必要となるので、多大なコストがかかる。
次いで、本願のインサート成形用金型について説明する。
図1はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型の斜視図、図2はこの発明の一実施の形態に係るインサート用金型の下部金型を第1圧接面からみた平面図、図3はこの発明の一実施の形態に係るインサート用金型の上部金型を圧接面からみた平面図、図4はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムの構成図、図5はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図であり、型締め動作前にターミナルが下部金型のインサートパーツ挿入溝内に配置された状態を示している。図6はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図であり、上部金型が下部金型に向かってターミナルをプレスしつつ接近しているときの状態を示している。図7はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによりインサート成形を実施するときの型締め動作について説明する断面図であり、圧接面同士を密接させて上部金型及び下部金型が押し付けられた状態を示している。図8はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによって製造された複合品の斜視図、図9はこの発明の一実施の形態に係るインサート成形用金型を有するインサート成形システムによって製造された複合品のターミナルの曲げ加工について説明する図である。
図1〜図3において、インサート成形用金型1は、第1分割金型としての下部金型2と、第2分割金型としての上部金型5と、を備えている。
下部金型2は、一面にインサートパーツ挿入溝2a、及び第1樹脂充填凹部2cが開口するように形成された所定の長さのブロック体に構成されている。
そして、例えば2つの第1樹脂充填凹部2cが、互いに離間して下部金型2の一面に開口するように形成されている。
また、インサートパーツ挿入溝2aが、第1樹脂充填凹部2cのそれぞれと下部金型2の一端面とを連通して下部金型2に形成されている。このとき、2つのインサートパーツ挿入溝2aは、前述の加工金属板部に連設されているターミナルの間隔に一致する間隔をあけ、互いに平行に下部金型2に形成されている。また、インサートパーツ挿入溝2aの深さは、ターミナル25の厚さより数%〜数十%程度浅く形成され、インサートパーツ挿入溝2aの幅はターミナル25の幅より数%〜数十%程度広く形成されている。以下、インサートパーツ挿入溝2aが開口する下部金型2の一面を第1圧接面2bとする。また、第1樹脂充填凹部2cと下部金型2の外部とを連通する充填用穴2dが、下部金型2に形成されている。
上部金型5は、その一面に第2樹脂充填凹部5aが開口するように形成されたブロック体に形成されている。そして、第2樹脂充填凹部5aが開口する一面が第2圧接面5bを構成し、第2圧接面5bは、下部金型2の第1圧接面2bの外形と同一サイズで同一形状に構成されている。
第2樹脂充填凹部5aは、上部金型5の第1圧接面2bに第2圧接面5bを相対させたときに、第1樹脂充填凹部2cと相対するように形成されている。
そして、第1圧接面2b及び2圧接面5bが互いに押しあうように下部金型2及び上部金型5を型締めしたときに、キャビティ(図示せず)が第1樹脂充填凹部2c及び第2樹脂充填凹部5aに囲まれるスペースにより形成され、インサートパーツ挿入穴7が、図1に示されるように、インサートパーツ挿入溝2aとインサートパーツと相対する第2圧接面5bに囲まれるスペースにより形成される。このとき、インサートパーツ挿入穴7の長手方向に垂直な外形形状が、ターミナル25が実際に使用されるときの所望の断面形状になるように下部金型2のインサートパーツ挿入溝2aの形状を設定している。
次いで、ターミナル25をインサートパーツとし、インサート成形用金型を用いたインサート成形システムによりインサート成形を行って複合品を製造する方法について説明する。
まず、インサート成形システムの構成について図4を参照しつつ説明する。
インサート成形システム30は、下部金型2及び上部金型5を第1圧接面2b及び第2圧接面5bを上下方向に相対させて配置したインサート成形用金型1、及び第1圧接面2b及び第2圧接面5bが相対する方向に上部金型5を下部金型2に向けて移動させる金型移動手段(図示せず)を有するターミナル塑性加工/成形本体部31と、インサート成形用金型1のキャビティ内に本体成形材料としての樹脂を供給する充填部32と、ターミナル25が連設形成された加工金属板部12を、パイロット穴11を利用してターミナル塑性加工/成形本体部31に間欠的に順送り可能に構成された加工板搬送手段(図示せず)と、加工板搬送手段、金型移動手段を制御する駆動制御部(図示せず)と、などを主要構成に有している。なお、金型移動手段は、例えば、モータ(図示せず)の回転力をモータの軸方向に変換した出力を、上部金型5を下部金型2に向かって移動させる駆動力に利用するなどすれば簡単に構成可能である。
充填部32は、周知であるので詳細には図示しないが、樹脂を溶融射出する加熱シリンダ、加熱シリンダに供給する樹脂を貯蔵するホッパー、及び加熱シリンダとキャビティと下部金型2の外部とを連通する充填用穴2dとを接続し、加熱シリンダで溶融した樹脂をキャビティに導く湯道などを有する。なお、駆動制御部が、充填部32からの樹脂の供給を制御可能になっている。
次いで、インサート成形システム30による複合品の製造方法について説明する。
なお、充填部32からは樹脂の供給が停止されている状態を初期状態とする。また、加工金属板部12は、ターミナル25の厚み方向を鉛直方向に一致させて、加工板搬送手段によって搬送される。
駆動制御部は、加工金属板部12を搬送方向の先頭から2つのターミナル25の幅中心が2つのインサートパーツ挿入溝2aの幅中心に相対する位置まで搬送させた後、加工金属板部12の搬送を一時停止する。言い換えれば、ターミナル25を、インサートパーツ挿入穴7を構成する下部金型2及び上部金型5の壁面間に配置する。
次いで、例えば、作業員が、図4に示されるように、ターミナル25をインサートパーツ挿入溝2a内に配置する。このとき、インサートパーツ挿入溝2aの深さは、ターミナル25の厚さより数%〜数十%程度浅く形成され、インサートパーツ挿入溝2aの幅はターミナル25の幅より数%〜数十%程度広く形成されている。これにより、ターミナル25の上面は、図5に示されるように、インサートパーツ挿入溝2aの開口より上方に突出し、ターミナル25の幅方向の両側には隙間が形成される。また、ターミナル25の幅に対して、インサートパーツ挿入溝2aの幅が広いので、インサートパーツ挿入溝2a内にターミナル25に配置させる動作はスムーズに行われる。
次いで、駆動制御部は、上部金型5を下部金型2に向かって移動させる。そして、上部金型5の第2圧接面5bにターミナル25の上面が当接すると、ターミナル25はインサートパーツ挿入溝2aの底部と第2圧接面5bとの間に挟まれ、上部金型5の下降に伴って、厚み方向に圧力を受ける。
さらに、上部金型5が下降すると、図6に示されるように、ターミナル25はその幅方向に伸びるように塑性変形され、インサートパーツ挿入溝2aの側壁に当接する。さらに、上部金型5が下降するのに伴い、ターミナル25は、インサートパーツ挿入溝2aの内壁に沿って伸びるように塑性変形する。そして、上部金型5が下部金型2に押しあてられると、図7に示されるように、ターミナル25は、インサートパーツ挿入溝2aと第2圧接面5bとで構成されるインサートパーツ挿入穴7の形状に略合致する形状に塑性変形されて、インサートパーツ挿入穴7の壁面に接するようにインサートパーツ挿入穴7に収納される。
この状態で、駆動制御部は、充填部32を制御して樹脂をインサート成形用金型1のキャビティ内に流しこんで充填する。その後、樹脂が固化されるまで待機する。そして、駆動制御部は下部金型2及び上部金型5を相反する方向に移動させることで、図8に示されるように、ターミナル25が樹脂で構成される樹脂本体部26に一体化された複合品40が形成される。次いで、複合品40を下部金型2及び上部金型5との間から搬送させた後、複合品40の搬送を停止する。このとき、加工金属板部12が、複合品の搬送に連動して搬送されるが、加工金属板部12の先頭側2つのターミナル25が2つのインサートパーツ挿入溝2aに対応する位置に配置されるように、搬送幅を設定している。以下、上記と同様にして複合品40を順次製造することができる。
このように形成された複合品40のターミナル25は、ころがりのない所望の形状となっている。従って、例えば、パイロット穴11側の加工金属板部12の部位を切り離し、図8の状態から図9に示されるようにターミナル25を垂直に曲げる曲げ加工を行う場合、曲げ加工される部位から樹脂本体部に至る平坦な一面28(基準面28)を押さえ、基準面28に対して垂直に力を加えることにより、ターミナル25は、基準面28に対して傾くことなく垂直に折り曲げられる。
この実施の形態のインサート成形用金型1は、下部金型2及び上部金型5により構成され、下部金型2及び上部金型5の型締めにより、本体成形材料が充填されるキャビティ、及びキャビティと外部とを連通し、ターミナル25が挿入されるインサートパーツ挿入穴7が形成されるようになっている。そして、下部金型2及び上部金型5は、インサート成形時、インサートパーツ挿入穴7に挿入されたターミナル25を、型締め動作によってインサートパーツ挿入穴7の内形形状に合致する形状に塑性変形させるように構成されている。
従って、下部金型2及び上部金型5の型締め動作と同時にころがりを解消することができるので、インサートパーツ挿入穴7の形状を、ターミナル25が実際に使用されるときに望まれる所定の形状に一致する形状に予め設定しておくことで、インサート成形工程前に、ターミナルの削り加工や塑性変形加工などのターミナル25のころがりを解消する工程を省略できる。これにより、ターミナル25をインサートパーツとする複合品40の製造コストを削減できる。
さらに、インサート成形前の塑性変形加工を省くことによって以下の効果も得られる。
従来のようにインサート成形前に塑性変形加工を行う場合、ごく小さい寸法精度の塑性変形量を管理しなければならならず、場合によっては、所望とするターミナルの幅より広く塑性変形してしまい、金型に設けられたインサートパーツ挿入溝への挿入性が悪化する恐れもある。
インサート成形用金型1を用いることで、インサートパーツ挿入溝2aへの挿入性の悪化を考慮しつつ塑性変形量の寸法管理を行う必要がなくなる。
また、例えば、複合品40がオス形コネクタであり、ターミナル25がコネクタ端子に用いられる場合、対応するメス形コネクタの孔へのターミナルの挿入性を向上できる。
また、ころがりを解消してからインサート成形用金型1内に樹脂を充填するので、樹脂のキャビティへの充填時に樹脂がインサート成形用金型1から漏れ出すことが防止できる。
また、複合品のターミナル25を曲げ加工する場合、ターミナル25の外面は、所望の通りの平坦面に塑性変形されているので、ターミナル25の外面のいずれか一面を基準面にして、当該基準面を押さえながらターミナル25を曲げ加工したときに、所望の形状にターミナル25を曲げることができる。
また、インサート成形用金型1を用いたインサート成形による複合品40の製造方法によれば、型締めを実施する前に、インサートパーツ挿入穴7を形成する下部金型2及び上部金型5の型締め方向に相対する壁面間にターミナル25を配置する工程と、型締めを実施して、ターミナル25をインサートパーツ挿入穴7の内形形状に合致するように塑性変形させる工程と、を備えている。この複合品40の製造方法によれば、型締め動作と同時にターミナル25のころがりが解消できるので、上記したインサート成形用金型1による効果と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、インサートパーツは、矩形断面形状のターミナル25であり、インサート成形用金型1は、ターミナル25の断面形状に応じたインサートパーツ挿入穴7を下部金型2及び上部金型5の型締めにより形成するものとした。しかしながら、インサートパーツ及びインサートパーツ挿入穴7は上記のものに限定されず、インサートパーツは矩形形状以外の断面形状を有するものなどでもよい。この場合、下部金型及び上部金型の型締めにより形成されるインサートパーツ挿入穴が、所望するインサートパーツの断面形状に一致するように、下部金型2及び上部金型5を構成すればよい。
また、下部金型2に形成する第1樹脂充填凹部2cとインサートパーツ挿入溝2aの数、及び上部金型5に形成する第2樹脂充填凹部5aの数は、2つずつであり、下部金型2及び上部金型5を型締めしたときに、下部金型2と上部金型5とでキャビティ(図示せず)及びインサートパーツ挿入穴7が2つずつ構成されるものとして説明した。しかし、下部金型2に形成する第1樹脂充填凹部2cとインサートパーツ挿入溝2aの数、及び上部金型5に形成する第2樹脂充填凹部5aの数は、2つずつに限定されず、下部金型2及び上部金型5を型締めしたときに、下部金型2と上部金型5とで構成されるキャビティ(図示せず)及びインサートパーツ挿入穴7の必要な数に応じて適宜設定すればよい。
また、インサート成形用金型1は、第1分割金型としての下部金型2、及び第2分割金型としての上部金型5からなる2つの分割金型により構成するものとして説明したが、2以外の複数の分割金型によりインサート成形用金型を構成してもよい。
また、順送りプレス加工を片面打ち抜きで行ってターミナル25を製造する場合にターミナル25のころがりが発生するものとして説明したが、順送りプレス加工を両面打ち抜きで行ってターミナルを製造する場合でも、ターミナルの幅が短いときなどは、製造したターミナルにころがりが発生する。
1 インサート成形用金型、2 下部金型(分割金型)、5 上部金型(分割金型)、7 インサートパーツ挿入穴、25 ターミナル(インサートパーツ)。

Claims (2)

  1. 複数の分割金型により構成され、本体成形材料が充填されるキャビティ、及びインサートパーツが挿入されるインサートパーツ挿入穴が、上記複数の分割金型の型締めにより形成されるインサート成形用金型であって、上記複数の分割金型が、上記インサートパーツ挿入穴に挿入された上記インサートパーツを、上記型締め動作によって上記インサートパーツ挿入穴の内形形状に合致する形状に塑性変形させるように構成されているインサート成形用金型を用意し、
    上記インサートパーツ挿入穴における長手方向に垂直な高さは、上記インサートパーツの高さ方向寸法より低く、且つ、上記インサートパーツ挿入穴における幅は、上記インサートパーツの幅方向寸法より広く形成されており、
    上記インサートパーツを得る打ち抜き工程と、
    上記型締めを実施するのに先立って、上記インサートパーツ挿入穴を形成する上記複数の分割金型の型締め方向に相対する壁面間に上記インサートパーツを配置する工程と、
    上記型締めを実施して、上記インサートパーツを上記パーツ挿入穴の内形形状に合致するように塑性変形させる工程と、
    上記キャビティに上記本体成形材料を充填して固化する工程と、
    を備えることを特徴とする複合部品の製造方法。
  2. 上記分割金型は、少なくとも上下方向に2分割され、上記インサートパーツ挿入穴は、その下側の金型に設けられていることを特徴とする請求項1の複合部品の製造方法。
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