JP5187821B2 - ポリカーボネート積層体 - Google Patents
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Description
さらに、プラズマ処理中のプラズマからの加熱により、基板の樹脂材が溶けてしまうという問題があり、これを避けるために処理温度を低温にすると、ダイヤモンド膜や炭素膜の堆積が困難になるという問題があった。
また、従来のダイヤモンド膜をポリカーボネート基材に積層できたとしても、透過率が極端に低下し、ポリカーボネートの特性が失われることになる。
(1)ポリカーボネート樹脂材と、該ポリカーボネート樹脂材の表面上に堆積された膜厚50nm〜10μmで、表面粗さRaが20nm以下の炭素膜とを備え、該記炭素膜は、CuKα1線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.3°)の41〜42°にスペクトルのピークを有するポリカーボネート積層体であって、
波長500〜800nmにおける光透過率が80%以上であることを特徴とするポリカーボネート積層体。
(2)熱伝導率30W/mK以上、抵抗値1×107Ωcm以上(100℃)を有する、(1)に記載のポリカーボネート積層体。
本発明の炭素膜とPC樹脂との積層体は、PC樹脂材と膜厚50nm〜10μmの炭素膜とを積層し、かつ前記炭素膜は、CuKα1線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.3°)の41〜42°にスペクトルのピークを備える積層体である。
このようにして、表面にナノクリスタルダイヤモンド粒子を付着させる前処理を施したPC樹脂材を得ることができる。PC樹脂材への該ナノクリスタルダイヤモンド粒子の付着は超音波洗浄処理における物理的力により、該粒子の一部が基板表面へ埋没することによるものである。
基板表面に対するナノクリスタルダイヤモンド粒子の付着割合は、好ましくは1cm2当たり109〜1012個、さらに好ましくは1010〜1011個である。樹脂材に付着するダイヤモンド粒子は、プラズマCVD処理における炭素膜成長の種結晶として作用する。
このようにして、表面にクラスターダイヤモンド粒子が付着した樹脂材を得ることができる。PC樹脂材への該クラスターダイヤモンド粒子の付着は超音波洗浄処理における物理的力により、該粒子の一部が基板表面へ埋没することによるものである。
基板表面に対するクラスターダイヤモンド粒子の付着割合は、1cm2当たり好ましくは109〜1012個、さらに好ましくは1010〜1011個である。PC樹脂材に付着するダイヤモンド粒子は、プラズマCVD処理における炭素膜成長の種結晶として作用する。
このようにして、表面にグラファイトクラスターダイヤモンド粒子が付着したPC樹脂材を得ることができる。PC樹脂材への該グラファイトクラスターダイヤモンド粒子の付着は超音波洗浄処理における物理的力により、該粒子の一部が基板表面へ埋没することによるものである。
基板表面に対するダイヤモンド粒子の付着割合は、1cm2当たり好ましくは109〜1012個、さらに好ましくは1010〜1011個である。PC樹脂材に付着するダイヤモンド粒子は、プラズマCVD処理における炭素膜成長の種結晶として作用する。
この際、PC樹脂材が、生成するプラズマによって損傷を受けないようにするためには、操作条件として原料ガスの濃度やモル比、反応時間などを選定すること及び比較的低温下で操作することなどが必要である。本発明においては、樹脂材は室温から150℃に保持した。このような低温に保持することは、プラズマ損傷の防止に効果があるだけでなく、樹脂材の溶融や熱変形を防止する顕著な効果もある。本発明においては、マイクロ波プラズマCVD反応炉内に、反応ガスとして、含炭素ガスと、アルゴンガス及び/又は水素ガスとの混合ガスを導入し、かつガス圧を1〜100パスカルにてプラズマを発生させるとともに、プラズマの電子温度が0.5〜3.0eVの位置に前記基板を配置して、プラズマ中のラジカル粒子を該基板の表面上にほぼ均一に到達するように該プラズマの発生起源から該基板に向けて移動させてなる炭素膜堆積方法を採用することにより達成するものである。
さらにまた原料ガス中の炭素源としてベンゼン、アセチレン、トルエン、または10%以上の高濃度のメタンガスなどを用いることにより、本手法をダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の堆積を行う手法として拡張することが可能である。
ポリカーボネイト(PC)基材に、ダイヤモンド微粒子を超音波処理によって付着させる等の前処理を施した後、これを低温マイクロ波プラズマCVD装置にて、成膜の源となるプラズマ中のラジカル粒子を、試料台に設置した樹脂基板の表面上にほぼ均一に到達するように、該プラズマの発生起源から該基板に向けて移動させるダウンフローにて供給し、プラズマCVD処理を行う。
成膜に適する混合ガスの混合比は、基材に用いるそれぞれの樹脂によって異なり、また、PC樹脂の表面処理の状態によっても異なるが、その含炭素ガスの濃度は0.5〜10モル%、好ましくは1〜4モル%である。含炭素ガスが前記範囲より多くなると炭素膜の光の透過率の低下等の問題が生じるので好ましくない。
また、前記混合ガスには、添加ガスとして、CO2やCOを添加することが好ましい。これらのガスは酸素源として作用し、プラズマCVD処理においては、不純物を除去する作用を示す。CO2及び/又はCOの添加量は、全混合ガス中、好ましくは0.5〜10モル%、さらに好ましくは1〜5モル%である。
アルゴンガス及び/又は水素の添加は、PC樹脂材表面のプラズマ損傷の防止に著しく有効である。特にPC樹脂の表面にプラズマ耐性膜を設けていない場合は、水素の割合に比べてアルゴンガスの割合を大きくすることが、プラズマ損傷の防止に有効である。水素ガスの割合は0〜95.5モル%、アルゴンガスの割合は0〜95.5モル%が適する。
本発明においては、プラズマCVD処理のガス圧力と、PC樹脂基材を配置する位置はたいへん重要であり、以下のようにして確認した。
図中、101はマイクロ波プラズマCVD反応炉(以下、単に「プラズマ発生室」という。)、102はマイクロ波をプラズマ発生室101に導入するためのスロット付き角型導波管、103はマイクロ波をプラズマ発生室101に導入するための石英部材、104は石英部材を支持する金属製支持部材、105は被成膜基材、106は被成膜基材を設置するための試料台であり、上下動機構と被成膜基材の冷却機構を備えており、107はその冷却水の給排水である。また108は排気であり、109はプラズマ発生用ガス導入手段である。110はプラズマCVD処理を行う反応炉である。
排気装置(図示せず)によりプラズマ発生室101を真空排気する。つづいてプラズマ発生室用ガス導入手段109を介して所定の流量でプラズマ発生室101にプラズマ発生用ガスを導入する。次に排気装置に設けられた圧力調節バルブ(図示せず)を調整し、プラズマ発生室101内を所定の圧力に保持する。2.45GHzのマイクロ波発生装置(図示せず)より所望の電力のマイクロ波を、スロット付き角型導波管102および石英部材103を介してプラズマ発生室101内に供給することにより、プラズマ発生室101内にプラズマが発生する。これにより、成膜の源となるプラズマ中のラジカル粒子を、試料台に設置したPC樹脂基板の表面上にほぼ均一に到達するように、該プラズマの発生起源となるマイクロ波導入用石英部材103の下面(CVD処理反応炉側)から該基板に向けて移動させ、ダウンフローにて供給することができる。
この図の測定に用いたガスは水素100%、圧力は10Paである。このようにプラズマ中の電子温度は、石英窓からの距離が大きくなるにしたがって減少するという特性を持っている。また図4は、プラズマ密度のマイクロ波導入用石英窓の下面(CVD反応炉側)からの距離依存性を示す。
上記測定の他、メタンガス0.5〜10モル%、炭酸ガス0〜10モル%、水素ガス0〜95.5モル%、アルゴンガス0〜95.5モル%の範囲で任意の割合で混合し、電子温度とプラズマ密度の測定を行った。その結果、測定したガス混合範囲では、プラズマの特性はほとんど変化しなかった。
その結果、電子温度が3eV以上となる基板の位置では成膜されないか、本発明の炭素膜ではなく、煤状の膜がわずかに堆積するだけであることがわかった。たとえば図5に示した圧力10Paでは、石英窓からの距離が20mm以下の領域が、成膜されないか、煤状の膜がわずかに堆積するだけの領域であった。
一方電子温度が3eV以下となる領域では本発明の炭素膜の形成が確認できた。たとえば圧力10Paでは、20mm〜200mmの領域で成膜されることを確認した。圧力10Paのとき、この領域では電子温度は3eV〜0.8eVであった。
本実験で使用した試料台の上下動可動範囲が最大で200mmであるため、これ以上の距離での実験は行うことができなかったが、試料台を工夫することにより、さらに大きな距離での実験が可能である。
このような、成膜に適するPC樹脂材の位置を選定できるのは、成膜の源となるプラズマ中のラジカル粒子を、試料台に設置した樹脂基板の表面上にほぼ均一に到達するように該プラズマの発生起源から該基板に向けて移動させたことにより、図5に示すような、該プラズマの発生起源から該基板に向けて徐々に減少するような電子温度の分布を形成することができたことによる。
また、ラマン散乱分光スペクトル(励起光波長244nm)において、図7〜9にみられるように、ラマンシフト1333cm−1付近に明瞭なピークがみられ、その半値全幅(FWHM)は10〜40cm−1である。
本発明の炭素膜の高い透明性は、前述の膜厚と、この表面粗さとによって実現されるものであって、得られた膜は、透明性に優れ屈折率が1.5以上、複屈折も殆ど示さないなど、光学的に優れた性質を持つ。また、100℃の温度でその抵抗率が107Ωcm以上と非常に高い電気絶縁性を示すなど、電気的にも優れた性質を持つ。
(炭素膜の成膜)
基材には板状のポリカーボネート(PC)樹脂を用いた。PC樹脂基材の形状は50mm×50mm、厚さ2mmであった。
これらのPC樹脂基材に、水中に分散させたナノクリスタルダイヤモンド粒子を付着させる前処理を施した。これには、この分散液にPC樹脂基材を浸して超音波洗浄器にかけ、その後、該基材をエタノール中に浸して超音波洗浄を行った後、該基材を取り出して乾燥させた。このようにして、表面にナノクリスタルダイヤモンド粒子を付着させたPC樹脂基材を得た。PC樹脂基材への該ナノクリスタルダイヤモンド粒子の付着は超音波洗浄処理における物理的力により、該粒子の一部が基板表面へ埋没することによるものである。PC樹脂基材に付着するダイヤモンド粒子は、プラズマCVD処理における炭素膜成長の種結晶として作用する。
CVD処理に用いたガスは、水素90モル%、メタンガス5モル%、二酸化炭素5モル%であった。ガス圧を20Paにてプラズマを発生させ、プラズマの電子温度が1eVとなる、石英窓から50mmの位置に基板を配置し、4時間プラズマCVD処理を行った。プラズマCVD処理中の基板の温度は、試料台106に設置した熱電対を基板の裏面に接触させることにより測定した。プラズマCVD処理を通じて基板の温度は120℃であった。このプラズマCVD処理により、およそ1.1μmの厚さの炭素膜が基材表面に堆積した。
他の多数の試料についても,同様に測定を行った結果,FWHMは10〜40 cm-1の範囲にあることが分かった。
本発明のPC積層体の炭素層表面の原子間顕微鏡(AFM)による観察を行い、表面粗さの評価を行った。この場合、基板の表面粗さが膜の表面粗さに及ぼす影響を可能な限り低く抑えるため、鏡面研磨した表面粗さの小さいポリカーボネート基板(直径10mm×厚さ3mm)に炭素層を形成し、測定用試料とした。使用したAFM装置は、米国Digital Instruments社製Nanoscope走査型プローブ顕微鏡であり、カンチレバーはVeeco Instruments社製走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー単結晶シリコン製ローテーションプローブ Tap300を使用した。測定にはタッピングモードを用い、スキャンサイズ1μm×1μm、スキャンレート1.0Hzで観察を行った。その結果、炭素層の表面粗さは、炭素層の堆積条件によって表面粗さは異なるが、Raで3〜20nmの範囲にあることを確認した。なお、算術平均高さRaについては、例えば「JIS B 0601-2001」または「ISO4287-1997」に詳述されている。
本発明の炭素膜とPC樹脂との積層体をX線回折により観察した。以下、測定の詳細を記す。
使用したX線回折装置は株式会社リガク製X線回折測定装置RINT2100 XRD-DSCIIであり、ゴニオメーターは理学社製UltimaIII水平ゴニオメーターである。このゴニオメーターに薄膜標準用多目的試料台を取り付けてある。測定した試料は本発明の厚さ2mmのPC樹脂基材上に堆積した膜厚500nmの炭素膜である。PC樹脂基材ごと30mm角に切り出したものを測定した。X線は銅(Cu)のKα1線を用いた。X線管の印加電圧・電流は40kV・40mAであった。X線の検出器にはシンチレーションカウンターを用いた。まず、シリコンの標準試料を用いて、散乱角(2θ角)の校正を行った。2θ角のズレは+0.02°以下であった。次に測定用試料を試料台に固定し、2θ角を0°、すなわち検出器にX線が直接入射する条件で、X線入射方向と試料表面とが平行となり、かつ、入射するX線の半分が試料によって遮られるように調整した。この状態からゴニオメーターを回転させ、試料表面に対して0.5度の角度でX線を照射した。この入射角を固定して、2θ角を10度から90度まで0.02度きざみで回転し、それぞれの2θ角で試料から散乱するX線の強度を測定した。測定に用いたコンピュータープログラムは、株式会社リガク製RINT2000/PCソフトウェア Windows(登録商標)版である。
本発明の積層体の炭素膜のX線回折測定における2θが43.9°のピークの詳細な構成を知るために、2θ角が39度から48度の間で、ピークフィッティングを用いて解析した。第1ピークのフィッティングには、ピアソンVII関数と呼ばれる関数を用いた。この関数は、X線回折や中性子回折などの回折法のピークのプロファイルを表すものとして、最も一般的に用いられているものである。このピアソンVII関数については、「粉末X線解析の実際−リートベルト法入門」(日本分析化学会X線分析研究懇談会編、朝倉書店)を参照するとよい。また第2ピークのフィッティングには、いろいろな関数を検討した結果、非対称の関数を用いるとよいことが判明した。ここでは非対称正規分布関数(ガウス分布関数)を用いた。この関数はピーク位置の右側と左側で別々の分散(標準偏差)値を持つ正規分布関数であり、非対称ピークのフィッティングに用いる関数としては最も簡単な関数のひとつであるが、非常によくピークフィッティングができた。また、ベースライン(バックグラウンド)関数としては直線関数(一次関数)を用いた。
本発明の積層体の炭素膜の電気的特性を知るために、電気抵抗測定およびホール効果測定を行った。以下、測定の詳細を記す。使用した電気抵抗測定装置およびホール効果測定装置は東陽テクニカ製ResiTest8310S型機である。また使用した試料ホルダーは東陽テクニカ製 VHT型である。測定した試料は本発明の手法で厚さ2mmのPC樹脂基材に作製した膜厚500nmの炭素膜である。PC樹脂基材ごと4mm角に切り出したものを測定した。電極として試料の4角に真空蒸着により直径0.3mmの円形にTiを厚さ50nm堆積した。さらにこの上にPtを50nm、Auを100nm蒸着し、Ti電極の酸化を防止した。これを高抵抗アルミナ製の試料台に取り付け、φ250μmの金のワイヤーを電極に超音波ボンディングして配線を行った。
電気抵抗測定はヘリウム1ミリバールの雰囲気中で行った。室温と100℃で行った。この結果100℃では1×109Ωcm以上、また室温(20℃)では1×1010Ωcm以上の高い抵抗値を示した。
ホール効果測定により電気伝導性のタイプの決定も試みたが、高抵抗のため、p形かn形かの判定はできなかった。
以上のような電気的な性質は、本発明の積層体の炭素膜が大変良い電気的絶縁膜として機能することを示している。
本発明のPC樹脂基材に形成する炭素膜の熱伝導測定を、レーザーフラッシュ法を用いて行った。この測定法ではPPS樹脂基材に炭素膜を堆積した状態での熱伝導測定が困難であるため、基材には石英ガラスを用いた。石英ガラス基材に炭素膜を堆積し、炭素膜の熱伝導性の評価を行った。5mm×5mm、厚さ100μmの石英ガラス基材に、膜厚1μmの炭素膜を形成した。これを30枚重ねて5mm×5mm、側面の厚さおよそ3mmの直方体形状の試料を作成した。この厚さおよそ3mmの側面に赤外光レーザーを照射し、レーザーフラッシュ法により炭素膜を形成した石英ガラスの面内方向の熱拡散率を求めた。赤外光レーザー照射面は赤外光の吸収を高めるため、黒化処理を行った。(本実施例で用いたレーザーフラッシュ法による測定およびデータ解析では、「最新熱測定−基礎から応用−」(八田一郎監修、アルバック理工(株)編集、アグネ技術センター)に記載の手法に則った。)同時に、炭素膜のない石英ガラス基材のみを同様に30枚重ねた直方体形状の試料を作成し、石英ガラス基材のみの熱拡散率を測定した。以上の測定から、炭素膜のある石英ガラス基材と、炭素膜のない石英ガラス基材の熱拡散率を比較し、炭素膜のみの面内方向の25℃における熱拡散率を得た。またこの積層体の炭素膜の比熱および密度を測定した。これらを熱拡散率に乗算することにより、本発明の炭素膜について熱伝導率、30W/mK以上、を得た。
本発明のPC樹脂基材に形成する炭素膜の光透過性の評価を行った。測定に用いた装置および設定は以下のとおりである。
測定装置:株式会社島津製作所製UV−3101PC型自記分光光度計
スリット幅:30nm
スリットプログラム:ノーマル
光源:ハロゲンランプ(340nm以上)、水素ランプ(340nm以下)
検出器:PMT(860nm以下)、PbS(860nm以上)
副白板:BaSO4
入射角:0°
図8は、本発明の炭素膜とPC樹脂の積層体の、可視光透過率の波長依存性を示す図である。炭素膜の膜厚はおよそ1.1μmであった。図には、比較のため、炭素膜のないPC樹脂基材のみの可視光透過率も示してある。炭素膜とPC樹脂の積層体の、平均の可視光(400-800nm)透過率は82.7%であった。このように、本発明の炭素膜とPC樹脂の積層体は十分な透明性を保持していることが分かった。
102 スロット付き角型導波管
103 マイクロ波導入するための石英部材
104 石英部材を支持する金属製支持部材
105 被成膜基材
106 被成膜基材を設置するための試料台
107 冷却水の給排水
108 排気
109 プラズマ発生用ガス導入手段
110 反応炉
Claims (2)
- ポリカーボネート樹脂材と、該ポリカーボネート樹脂材の表面上に堆積された膜厚50nm〜10μmで、表面粗さRaが20nm以下の炭素膜とを備え、該炭素膜は、CuKα1線によるX線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.3°)の41〜42°にスペクトルのピークを有するポリカーボネート積層体であって、
波長500〜800nmにおける光透過率が80%以上であることを特徴とするポリカーボネート積層体。 - 熱伝導率30W/mK以上、抵抗値1×107Ωcm以上(100℃)を有する、請求項1に記載のポリカーボネート積層体。
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