JP5187659B2 - 軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置 - Google Patents

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本発明は、コマツナやチンゲンサイ等の軟弱野菜を含む軟弱植物の栽培に悪影響を及ぼす飛翔害虫(コナガ,ハモグリバエ,キスジノミハムシ等)を効率的に捕獲する軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置に関するものである。
近年、農産物の安全性を求める消費者意識の高まりから、農産物の生産現場では、農薬をできるだけ使わずに品質の高い農産物を生産することが求められている。特に、都市農業地域では、小規模ながら施設等を用いて軟弱野菜を主品目とした周年・集約型の高収益野菜生産が展開されているが、安全な農産物を求める消費者と生産者とが生産現場や直売等を介して直接顔の見える関係を築いており、これには相互の強い信頼関係に基づいた生産活動を推進していくことが不可欠になっている。このためには、農薬に頼らないで、品質の高い新鮮野菜を周年生産するための技術開発が求められている。
コマツナやチンゲンサイ等の軟弱野菜の栽培では、高品質の新鮮野菜を得るために、軟弱野菜の葉に寄生する害虫を駆除することが不可欠である。この害虫駆除を農薬に頼らないで行う技術は従来から各種提案され、また実施されている。その一つとして、防虫ネットや近紫外線除去フィルムによる害虫侵入防止技術があるが、防虫ネット等で完全に害虫の侵入を防ぐことは不可能であり、また、侵入し難くするために防虫ネットの目合いを細かくすると、通気性が悪くなる等、良質な軟弱野菜を栽培するための条件が悪化するという不具合が生じる。
施設内又は栽培床に居る害虫を捕獲する技術としては、吸引式又は送風式の捕虫機や誘蛾灯等の光誘引や熱気流の噴射で害虫をおびき出して吸引ファンや送風ファンで回収袋内に送り込むもの等が知られている。しかしながら、吸引や送風によって害虫を回収袋等に送り込もうとすると、かなり大きな送風圧のブロアが必要になり、特に軟弱野菜の葉に寄生する害虫を捕獲する場合には、大きな送風圧で軟弱野菜を傷めることになり、品質の高い野菜の生産に支障を来す虞がある。また、吸引や送風の圧力を利用するものでは、ある程度一定の個所に圧力をかけ続けないと虫に圧力の影響が及ばないので、栽培床全体を作業するのに多大な時間を要することになり、効率的な害虫捕獲作業を行うことができないという問題がある。
また、エンジン駆動のブロアを用いる吸引又は送風式の捕虫機では、軟弱野菜によく寄生するコナガ,ハモグリバエ,キスジノミハムシ等の飛翔害虫を捕獲しようとすると、送風圧を当てる前に駆動音や振動で虫が飛翔して移動してしまうので、効率的に害虫を捕獲できない問題がある。また、エンジン駆動の騒音,振動,排気ガスなどで作業環境が著しく損ねられ、特にハウス内での作業では作業者の身体的な負荷が大きくなるという問題がある。
下記特許文献1に記載の従来技術は、飛翔害虫を捕獲するための捕虫機を開示している。これによると、送風口と捕獲網の開口との間に虫追い出し具を垂下させ、この虫追いだし具が植物に接触することで、植物に留まった害虫が飛翔して追い出され、送風口からの送風で飛翔した害虫を捕獲網内に追い込むことが示されている。しかしながら、この従来技術では、植物に留まった虫を捕獲するには、虫追いだし具を植物に接触させることが必要になるので、軟弱野菜や花などの軟弱植物を対象とする場合には、虫追いだし具の接触で軟弱野菜などを傷つけることになり、高品質の植物生産ができなくなる問題がある。
また、下記特許文献2に記載の従来技術では、ケーシングの一方の開放端側に光源を配置し、ケーシングの内部に光源の明かりに集まってきた虫を吸引するための回転ファンを組み込み、ケーシングの他方の開放端側に回転ファンで吸引した虫を捕集するための捕集袋を取り付けたものが示されている。この従来技術は例えば施設内等にケーシングを固定して設置するものであるが、必ずしも光源に全ての虫が集まってくるとは限らず、軟弱野菜の葉に寄生するような飛翔害虫を効果的に捕獲するには適用性に欠ける問題がある。
特開2004−329085号公報 特開2001−231424号公報
本発明は、前述した事情に対処するために提案されたものであり、特に、軟弱野菜等の軟弱植物に寄生する飛翔害虫を効果的に捕獲することができる軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置を提供することを課題とするもので、詳しくは、軟弱植物を傷めることなく、高い作業効率で確実に飛翔害虫を捕獲できること、ハウス等の施設内で作業する場合にも、作業者に身体的な負荷を与えないこと、軟弱植物に留まっている飛翔害虫を逃避させることなく高い確率で捕獲できること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、軟弱植物の栽培床上に支持部を形成する機体と、前記支持部に支持され、前記栽培床に栽培される軟弱植物に対面するように配備して上向き気流を生成する上向き気流生成手段と、前記上向き気流生成手段によって生成された気流が内側を通過する網状の捕獲袋体とを備え、前記捕獲袋体の下向きの開口が前記上向き気流生成手段に取り付けられ、前記上向き気流生成手段は、当該上向き気流生成手段の下方に位置する軟弱植物に揺らぎを与えて、当該軟弱植物に留まっている害虫を飛び立たせることで、前記害虫を上向き気流に乗せて前記捕獲袋体内に捕獲することを特徴とする。
このような特徴の本発明は、栽培床に栽培されている軟弱植物に近接した状態で上向き気流生成手段を対面させることができ、上向き気流生成手段によって生じる上向き気流によって軟弱植物に揺らぎを与え、軟弱植物に留まっている害虫を飛び立たせ、この害虫を上向き気流に乗せて上向き気流生成手段の上側に取り付けられた捕獲袋体に送り込んで捕獲する。この際、飛翔害虫の飛び上がる上向きの勢いと上向き気流の流れの勢いが重畳することになるので、気流の勢いが僅かであっても、飛翔害虫は方向を変えて逃避することができなくなり、高い確率で捕獲袋体の中に送り込まれる。飛翔害虫の飛び上がりの勢いを利用するので、上向き気流生成手段によって生成される気流の勢いを最小限に抑えることができ、これによって、上向き気流生成手段は、負圧で害虫を吸引するような大きな駆動力や気密性を得るための吸引流路を必要としない簡略且安価な装置構成で実現することができる。
そして、上向き気流生成手段を低い駆動力で動作させると言うことは、動作時の騒音や振動を抑えることができるので、害虫が逃避する前に上向き気流生成手段を害虫が留まっている軟弱植物の上に対面させることができることになり、これによって高い捕獲率を実現することが可能になる。
このような特徴を有する本発明は、安価な装置で、軟弱野菜等の軟弱植物に寄生する飛翔害虫を効果的に捕獲することができる。また、本発明によると、軟弱植物を傷めることなく、高い作業効率で飛翔害虫を捕獲でき、低騒音,低振動での作動が可能であるから、ハウス等の施設内で作業する場合にも、作業者に身体的な負荷を与えることがない。より具体的な効果としては、軟弱植物に留まっている飛翔害虫を逃避させることなく高い確率で捕獲することができること、栽培条件に何ら影響を与えることなく施設内の飛翔害虫密度を積極的に低下させることができること、等を挙げることができる。
そして、本発明における軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置を採用することで、農薬に頼らないで、品質の高い軟弱野菜を生産することが可能になり、安全かつ高品質な農産物を求める消費者ニーズに合致した都市農業地域での周年・集約型高収益野菜生産を実現することが可能になる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の概略構成及び作用を説明するための説明図である。本発明の実施形態では、軟弱植物に付く飛翔害虫を対象にした捕獲を行う。ここで、軟弱植物とは、コマツナ,チンゲンサイ,シュンギク等の葉や茎が軟弱な野菜、花弁や茎が軟弱な花類等の植物であり、飛翔害虫とは、コナガ,ハモグリバエ,イエバエ,キスジノミハムシ,コナジラミ,アザミウマ類等のハネを持って飛ぶ害虫を指している。
本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置は、基本構成として、軟弱植物Pの栽培床Q上に支持部1Aを形成する機体1と、支持部1Aに支持され、栽培床Qに栽培される軟弱植物Pに対面するように配備される上向き気流生成手段2と、上向き気流生成手段2の上側に開口が取り付けられた捕獲袋体3とを備えている。
機体1は、後述するように栽培床Qを跨ぐように形成された枠体を備えるものや、栽培床Qに沿ったレール部材等に支持されるもの等からなり、栽培床Qの上に支持部1Aを形成できるものであればよい。
上向き気流生成手段2は、対面した軟弱植物Pの周囲から上向きの気流を生じさせるものであって、この気流によって軟弱植物Pに揺らぎを与えるものであればよい。図示の例では、円筒状の筒体20内に軸流ファン21を鉛直軸に沿って配置し、この軸流ファン21をモータ22で駆動することで、上向き気流生成手段2を形成している。ここで、重要な構成事項としては、軸流ファン21の回転軸を鉛直軸に沿って配置して、上向きの気流を生成することである。この気流の方向が従来技術にない本発明の作用を得る上で不可欠な要素になる。
捕獲袋体3は、上向き気流生成手段2によって生成された気流が内側を通過するように通気性を有することが必要であり、一つの開口を有し害虫の捕獲が可能な網状の袋体によって形成することができる。図示の例では、捕獲袋体3の開口3Aが上向き気流生成手段2の筒体20を覆うように着脱自在に取り付けられている。
このような基本構成を有する飛翔害虫捕獲装置によると、上向き気流生成手段2によって生じた気流によって、その下に位置する軟弱植物Pに揺らぎが与えられ、そこに留まっていた飛翔害虫Vがこの揺らぎに反応して飛び立つことになるが、飛び立った空間には上向きの気流が生成されているので、飛び上がった飛翔害虫Vがこの上向きの気流に乗って捕獲袋体3の中に送り込まれることになる。この際、飛び立った飛翔害虫Vには、自身が飛び上がる際の上向きの勢いに上向き気流の勢いが重畳して作用することになるので、飛翔害虫Vは自由な逃避能力を失って上向き気流に乗って捕獲袋体3内に送り込まれることになる。
上向き気流生成手段2を構成する軸流ファン21は、動かないものに留まっている飛翔害虫を送風圧で吸引するような送風能力を有するものではなく、軟弱植物Pに揺らぎを与えることができる程度の送風能力があればよい。送風能力を必要最小限に抑えることで、騒音や振動を低く抑えることができるので、害虫が逃避する前に上向き気流生成手段2を害虫が留まっている軟弱植物Pの上に対面させることができることになり、これによって高い捕獲率を実現することができる。つまり、軸流ファン21の送風能力は、軸流ファン21が近づいても軟弱植物Pに留まっている飛翔害虫が逃避しない程度に低くすることが要件になる。
具体的には、軟弱植物の先端部で草丈15cmまでなら最大5m/s,平均2〜3m/s程度の風速の上向き気流が生成できればよく、これによって、軟弱植物Pに揺らぎを与えて、飛翔害虫を逃避させることなく捕獲袋体3内に送り込むことができる。軟弱植物の生育度合いにもよるが、軸流ファン21の上流側で9m/sを越えない範囲の風速設定を行う。これは、風圧や吸引圧で飛翔害虫を吹き飛ばす又は吸引する際に必要な風速に比べてかなり低い値である。
そして、本発明の実施形態に係る飛翔害虫捕獲装置は、栽培床Qに沿って支持部1Aを平行移動させることで、効率的に飛翔害虫を捕獲することができる。支持部1Aを栽培床Qに沿って平行移動させると、上向き気流生成手段2が対面するまで、飛翔害虫は逃避しないで軟弱植物Pに留まっており、上向き気流生成手段2が上に来て対面した時点で軟弱植物Pに揺らぎが付与されて飛翔害虫が飛び上がり、捕獲袋体3内に送り込まれることになる。一旦捕獲袋体3内に送り込まれた飛翔害虫は、上向き気流生成手段2の気流に逆らって捕獲袋体3の開口3Aに下から逃げ出すことはできないので、作業中は次々と捕獲袋体3内に飛翔害虫が取り込まれることになる。したがって、本発明の実施形態に係る飛翔害虫捕獲装置を栽培床Qの一端から他端に向けて平行移動させることで、ほぼ完全に軟弱植物Pに留まっている飛翔害虫を捕獲することができる。
この際の移動速度は、吸引圧で飛翔害虫を吸い込む場合と異なり、上向き気流生成手段2によって軟弱植物Pに揺らぎが与えられればよいので、上向き気流生成手段2を速く移動させても十分な捕獲効果を得ることができる。例えば、機体1を0.5m/s程度の作業速度で移動させた場合にも高い捕獲率を維持することができる。すなわち、本発明の実施形態によると、吸引圧で害虫を吸い込む従来方式の捕虫機に比べて高い作業性を得ることが可能になる。
図2は、本発明の他の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の概略構成及び作用を説明するための説明図である。前述の実施形態と同一箇所には同一符号を付して重複説明を一部省略する。この実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置は、機体1に上向き気流生成手段2の周囲を囲んで上向き気流生成手段2の下方へ入る光を遮断する遮光体4を配備し、捕獲袋体3を光透過性の網体で形成したものである。
遮光体4は、軟弱植物Pに接触した場合にも軟弱植物Pを傷つけないように、黒色のゴム板等の可撓性を有する部材で形成することができる。遮光体4による光の遮断は、完全な遮断である必要はなく、上向き気流生成手段2の下側に陰ができる程度であればよい。
これによって、遮光体4で囲まれた中で、飛翔害虫が留まっている軟弱植物Pに上向き気流生成手段2によって揺らぎが与えられると、飛翔害虫は、明かりが差し込む捕獲袋体3内に向けて飛び立つ習性があるので、上向き気流生成手段2によって生成される上向きの気流に乗りやすくなり、より確実に飛翔害虫を逃避させることなく捕獲袋体3内に送り込むことが可能になる。
一旦捕獲袋体3内に送り込まれた飛翔害虫は、上向き気流生成手段2の気流に逆らって捕獲袋体3の開口3Aに下から逃げ出すことができないだけでなく、明るい光透過性の捕獲袋体3内に留まろうとするので、作業中は捕獲袋体3内から逃げ出すことはない。したがって、本発明の実施形態に係る飛翔害虫捕獲装置を栽培床Qの一端から他端に向けて平行移動させることで、ほぼ完全に軟弱植物Pに留まっている飛翔害虫を捕獲することができる。
図3は、本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の全体構成の一例を示す説明図(正面図)である(前述した説明と同一箇所は同一符号を付して重複説明を省略する)。この例では、機体1は、栽培床Qを跨ぐように形成された枠体1Bを備えると共に、枠体1Bの栽培床Qを挟む両側に手押し走行可能な走行車輪6を備えている。枠体1Bは、栽培床Qを跨ぐ門型のフレームである。この枠体1Bの下端部に車輪支持部が形成され走行車輪6が回転可能に支持されている。走行車輪6は機体1を安定に走行させるために、左右2輪ずつ配備されている。
ここでは、軸流ファン21からなる上向き気流生成手段2が栽培床Qを横断するように3連配備されており、栽培床Qの長手方向に沿って走行車輪6を走行させながら上向き気流生成手段2を平行移動させるようになっている。また、上向き気流生成手段2は、栽培床Qに栽培されている軟弱植物Pとの距離を調整可能な昇降手段5を介して支持部1Aに支持されている。この昇降手段5は、伸縮自在な昇降シリンダ5Aとこの昇降シリンダ5Aを支持するシリンダ支持枠5Bからなる。昇降シリンダ5Aは、電動によって上下に伸縮して上向き気流生成手段2を昇降させるものである。機体1には、軸流ファン21及び昇降シリンダ5Aを駆動するための電源となるバッテリが備えられている(図示省略)。
このような構成例では、図示のように、左右の走行車輪6を栽培床Qの左右両側に位置させて、栽培床Qの長手方向に沿って機体1を走行させながら、上向き気流生成手段2を駆動させることで、軟弱植物Pの留まっている飛翔害虫を捕獲袋体3内に捕獲する。この際、作業前に昇降手段5によって上向き気流生成手段2を軟弱植物Pに適度に近づける調整を行う。この近接度合いは、上向き気流生成手段2によって生成された気流によって栽培床Qで栽培されている軟弱植物Pに揺らぎを与えることができる程度に調整される。この昇降手段5を備えることで、軟弱植物Pの生育度合いに合わせて、適度に軟弱野菜Pに上向き気流生成手段2を近接させる調整を行うことができる。
前述した構成例では、走行車輪6によって機体1を栽培床Qの長手方向に沿って移動させているが、これに限らず、栽培床Qに沿ってレールを設けて、そのレールに沿って機体を自動走行させることも可能である。
上向き気流生成手段2を構成する軸流ファン21は、機体1に搭載されたバッテリを電源とするモータによって駆動される。動力源として電動モータを使用するので、内燃機関を駆動源とする場合と比較して排気ガス,騒音,振動の発生がなく、作業者に身体的な負荷を与えることがない。また、上向き気流生成手段2の駆動に大きな騒音や振動が無いので、飛翔害虫を逃避させることなく、軟弱植物Pに留まっている飛翔害虫の上に上向き気流生成手段2を位置させることができ、この上向き気流生成手段2によって軟弱植物Pに揺らぎを与えて、そこに留まっている飛翔害虫を飛び立たせ、これを上向き気流に乗せて捕獲袋体3内に確実に送り込むことができる。
図4は、前述した上向き気流生成手段2の変形例を示した説明図である。この変形例では、送風方向の異なる軸流ファン21A,21Bを交互に配置して上向き気流生成手段2を構成している。図示の例では、中央に下向きに送風する軸流ファン21Bを配備し、その両側に上向きに送風する軸流ファン21Aを配備している。これによると、下向きに送風する軸流ファン21B及び上向きに送風する軸流ファン21Aによって、栽培床Qに栽培されている軟弱植物Pに揺らぎが与えられ、飛び上がった飛翔害虫が軸流ファン21Aによる上向きの気流に乗って捕獲袋体3内に送り込まれることになる。
以上説明した各実施形態によると、安価な装置で、軟弱野菜等の軟弱植物に寄生する飛翔害虫を効果的に捕獲することができる。また、軟弱植物を傷めることなく、高い作業効率で確実に飛翔害虫を捕獲でき、低騒音,低振動での作動が可能であるから、ハウス等の施設内で作業する場合にも、作業者に身体的な負荷を与えることがない。更には、軟弱植物に留まっている飛翔害虫を逃避させることなく高い確率で捕獲することができ、栽培条件に何ら影響を与えることなく施設内の飛翔害虫密度を積極的に低下させることができる。
このような本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置を採用することで、農薬に頼らないで、品質の高い軟弱野菜を生産することが可能になり、安全かつ高品質な農産物を求める消費者ニーズに合致した都市農業地域での周年・集約型高収益野菜生産を実現することが可能になる。
本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の概略構成及び作用を説明するための説明図である。 本発明の他の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の概略構成及び作用を説明するための説明図である。 本発明の実施形態に係る軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置の全体構成の一例を示す説明図(正面図)である。 本発明の実施形態における上向き気流生成手段の変形例を示した説明図である。
符号の説明
1:機体,1A:支持部,1B:枠体,
2:上向き気流生成手段,20:筒体,21:軸流ファン,22:モータ,
3:捕獲袋体,
4:遮光体,
5:昇降手段,
6:走行車輪,
P:軟弱植物,
Q:栽培床,
V:飛翔害虫

Claims (5)

  1. 軟弱植物の栽培床上に支持部を形成する機体と、
    前記支持部に支持され、前記栽培床に栽培される軟弱植物に対面するように配備して上向き気流を生成する上向き気流生成手段と、
    前記上向き気流生成手段によって生成された気流が内側を通過する網状の捕獲袋体とを備え、
    前記捕獲袋体の下向きの開口が前記上向き気流生成手段に取り付けられ、
    前記上向き気流生成手段は、当該上向き気流生成手段の下方に位置する軟弱植物に揺らぎを与えて、当該軟弱植物に留まっている害虫を飛び立たせることで、前記害虫を上向き気流に乗せて前記捕獲袋体内に捕獲することを特徴とする軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置。
  2. 前記上向き気流生成手段は、鉛直軸に沿って回転軸を配置した軸流ファンと、該軸流ファンを駆動するモータとによって形成され、前記機体に前記モータの電源となるバッテリを搭載したことを特徴とする請求項1に記載された軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置。
  3. 前記機体に前記上向き気流生成手段の周囲を囲んで当該上向き気流生成手段の下方へ入る光を遮断する遮光体を配備し、前記捕獲袋体を光透過性の網体で形成したことを特徴とする請求項1又は2に記載された軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置。
  4. 前記機体は、栽培床を跨ぐように形成された枠体を備えると共に、該枠体の栽培床を挟む両側に手押し走行可能な走行車輪を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載された軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置。
  5. 前記上向き気流生成手段は、栽培床に栽培されている軟弱植物との距離を調整可能な昇降手段を介して前記支持部に支持されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載された軟弱植物用の飛翔害虫捕獲装置。
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