JP5186996B2 - 工具ホルダ - Google Patents

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Description

本発明は、加工対象物を加工するための工具を保持する工具ホルダに関するものである。
従来、潤滑冷却用の流体(オイルミスト)を供給しながら加工対象物を加工する加工装置に用いられる工具ホルダの一例として特許文献1に示すものがあった。
特許文献1に示される工具ホルダは、自動交換時の把持用掴み体を外周に備え、中央内部の長さ方向には貫通孔を穿設すると共に、その貫通孔の一端には雌ネジを刻設し、かつ、その中央内部の長さ方向に穴を穿設したツールストッパーを螺着させ、これに対し貫通孔の他端側には外方へ突出形成した円錐状係合体が主軸装置のツールシャンクテーパー部とフランジ端面の二面と同時に当接して接続されるものとなる二面拘束型工具ホルダである。
この工具ホルダは、接続側となる貫通孔内部にはスプリングを介して主軸装置側へ弾撥したミスト受取管を設けると共に、そのミスト受取管とツールストッパーとの貫通孔内に主軸装置の流体供給管からの流体をストレートに流通させるための連通管を架橋状態に挿通させ、かつ、刃具の長短変化でツールストッパーが移動することに連動して連通管が貫通孔内を適宜摺動するものである。
特開2000−84791号公報
一方、主軸装置の流体供給管の先端部を工具ホルダに設けられた流体を流すための貫通孔内(例えば、クーラントホース内)に挿入するタイプの工具ホルダがある。このようなタイプの工具ホルダの場合、工具ホルダが主軸装置に対して着脱されることを考慮すると、流体供給管の先端部の外壁面と工具ホルダの貫通孔の内壁面との間にはある程度の隙間を設ける必要がある。しかしながら、流体供給管の先端部から工具ホルダの貫通孔内に流入した流体はこの隙間から外部に漏れ出してしまうため、十分な量の潤滑冷却用流体を工具に供給できないという問題が生じる。
そこで、流体供給管の先端部と工具ホルダの貫通孔又はクーラントホースとの間に流体の漏れを防止する環状の漏れ防止部材(パッキン)を設けることが考えられる。また、パッキンは、消耗品であるため交換が必要である。そして、工具ホルダの貫通孔又はクーラントホースにパッキンを取り付ける場合、貫通孔又はクーラントホースの開口部からパッキンを挿入して、貫通孔又はクーラントホースに設けられたパッキン取付部まで移動させる。一方、工具ホルダの貫通孔又はクーラントホースからパッキンを取り外す場合、パッキンをパッキン取付部から貫通孔又はクーラントホースの開口部まで移動させる。
貫通孔又はクーラントホースの内径は、パッキンの直径に比べて小さい。つまり、貫通孔にパッキンを設ける場合、パッキン取付部は貫通孔のその他の部位よりも内径が大きく、かつ、パッキンは、パッキン取付部に取り付けられた状態で貫通孔の内周面よりも突出している必要がある。このような条件においては、パッキンの取り付け、取り外しは難しく手間であった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、漏れ防止部材を容易に交換できる工具ホルダを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の工具ホルダは、潤滑冷却用の流体を噴出しながら加工対象物を加工するための工具を保持するものであり、回転駆動される主軸部と、主軸部の回転軸に沿って形成された貫通孔と、貫通孔内に配置され前記流体の流路である流体供給管とを備える主軸装置に着脱可能に保持される工具ホルダであって、主軸装置に気密に保持される装着部を一端側に備え、工具を保持する工具保持部を他端側に備えたホルダ本体と、そのホルダ本体に固定され流体供給管と工具との間で流体の流路を構成する流体供給部材を備え、その流体供給部材は、
両端が開口した貫通孔を有する円筒形状部材であって、一方の開口から流体供給管の一部が挿入され、挿入された流体供給管との間に配置される流体の漏れを防止する環状の漏れ防止部材の取付部を備え、その取付部の流体供給管が挿入される開口側には貫通孔の他の部分よりも内径が小さく形成されている部分を有する第1部材と、両端が開口した貫通孔を有する円筒形状部材であって、第1部材の流体供給管が挿入される開口とは反対側の開口から取付部に取り付けられた漏れ防止部材に達する位置まで第1部材の貫通孔に挿入される挿入部を有する第2部材とを備えることを特徴とするものである。
上述のように第1部材における第2部材が挿入される側の開口から取付部までの貫通孔の内径は、第1部材の貫通孔に挿入される第2部材の貫通孔の内径に比べて大きい。したがって、漏れ防止部材を第1部材の取付部に取り付ける場合及び取付部から取り外す場合、第2部材の貫通孔を移動させる場合に比べて移動させやすい。また、漏れ防止部材を第1部材の取付部に取り付ける場合、第2部材で漏れ防止部材を取付部まで押し込むことができる。このように、請求項1に記載の第1部材及び第2部材を備える工具ホルダにおいては、漏れ防止部材を容易に交換することができる。また、第2部材と取付部と第1部材の内径が小さく形成されている部分とで漏れ防止部材が回転軸方向にずれないように保持することができる。
また、請求項2に示すように、第1部材及び第2部材は、挿入部が漏れ防止部材に達する位置まで挿入された状態において、互いに当接するフランジ部を備えるようにしてもよい。
このようにすることによって、第2部材を第1部材の貫通孔に挿入した場合、第2部材の端部は、漏れ防止部材に達する位置に規定されるので、漏れ防止部材を適切に取付部に押し込むことができると共に、取付部で適切に保持することができる。
また、第1部材及び第2部材は、請求項3に示すように、ホルダ本体と第1部材のフランジ部との間に第2部材のフランジ部が配置された状態で、第1部材のフランジ部と第2部材のフランジ部とがホルダ本体に押圧されることによってホルダ本体に固定されるようにしてもよい。
また、請求項4に示すように、漏れ防止部材は、流体の供給方向を向く部位に少なくとも二手に分割された分割部を有し、分割部における少なくとも回転軸側の手は、流体の供給方向にいくに連れて開口径が小さく形成されるようにしてもよい。
このようにすることによって、流体の漏れ量が増えるにしたがって、分割部における回転軸側の手の開口径が小さくなり、漏れ防止部材と流体供給管との密着力を強くすることができるので好ましい。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する
本発明の実施の形態について図1乃至図7を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における加工装置の概略構成を示す部分的断面図である。つまり、図1は、工具20(例えば、切削工具)を保持した工具ホルダ10が装着された主軸装置30の先端近傍について、回転軸を含む平面で切断した断面構成を模式的に示すものである。図2は、本発明の実施の形態におけるクーラントホースの概略構成を示す断面図である。図3は、図2のIII―III断面図である。図4は、図2のIV―IV断面図である。図5は、本発明の実施の形態における加工装置のパッキンを示す平面図である。図6は、図5のVI―VI断面図である。図7は、本発明の実施の形態におけるクーラントホースの組み付け工程を示す工程別断面図である。
本実施の形態における加工装置は、ワーク(被加工物、加工対象物)に対して切削加工などを施すための工具20が装着された工具ホルダ10を主軸装置30に脱着可能(交換可能)に保持し、この主軸装置30を回転させることによって、工具20が装着された工具ホルダ10を回転させてワークに対して加工を施すものである。
図1に示す、工具ホルダ10が着脱可能に装着される主軸部41は、主軸装置30の中空円筒状のハウジング(図示せず)に対し回転自在に支持され、モータ(図示せず)により回転駆動されるようになっている。主軸部41には、回転軸に沿って貫通する貫通孔42が形成されている。
主軸部41のうち貫通孔42の先端部近傍に位置するホルダ装着部43には、工具ホルダ10が装着されるホルダ装着穴44が形成されている。ホルダ装着穴44の内周面46は、主軸部41先端側ほど径の大きいテーパ状に形成されている。ホルダ装着穴44の外側には、回転軸にほぼ垂直な環状の端面45が形成されている。
貫通孔42内には、主軸部41と共に回転するものであり、工具ホルダ10の一部を気密な状態で着脱可能に保持する保持部材を有する。この保持部材は、スリーブ51、クランプ部材56、引張コイルバネ58、ドローバ59を含むものである。
ドローバ59は、ホルダ装着穴44への工具ホルダ10の着脱を操作するためのものであり、主軸装置30の回転軸に沿って設けられている。このドローバ59は、引張コイルバネ58によって主軸部41後端側に付勢されている。また、ドローバ59には、回転軸に沿って貫通し、後ほど説明する流体供給管61が配置される貫通孔が形成されている。
ドローバ59の先端側には、ホルダ装着穴44に突出する円筒状のスリーブ51が取り付けられている。スリーブ51の外周面には、先端側ほど拡径された段差部52が形成されている。また、スリーブ51の主軸部41先端側には、パッキン取付部55が設けられる。そのパッキン取付部55には、工具ホルダ10に取り付けられた後述するクーラントホース(流体供給部材)70との間をシールするゴム製の環状パッキン53が設けられている。保持部材は、この環状パッキン53で工具ホルダ10(クーラントホース70)を気密な状態で着脱可能に保持している。
スリーブ51の外周側には、複数本のクランプ部材56がスリーブ51の外周面に対して摺動可能に設けられている。クランプ部材56の先端側には、外周側に突出した係止部57が形成されている。クランプ部材56がスリーブ51の外周面を摺動し、係止部57が段差部52に乗り上げると、後述する工具ホルダ10の被係止部16が係止部57により係止されるようになっている。一方、ドローバ59及びスリーブ51を引張コイルバネ58の付勢力に抗して主軸部41先端側に移動させると、段差部52に乗り上げていたクランプ部材56の係止部57は、スリーブ51の外周面を摺動しながら回転軸側に移動する。これにより、工具ホルダ10の被係止部16の係止部57による係止が解除されるようになっている。
ドローバ59の貫通孔には、貫通孔62を有し潤滑冷却用流体としてのオイルミストを工具に供給するための流体供給管61が内挿されている。流体供給管61は、例えばOリング等を介して主軸装置30の非回転部分(図示省略)に固定されている。また流体供給管61は、オイレスベアリング(図示省略)を介してスリーブ51に回転自在に支持されている。なお、流体供給管61は、例えば軸受け等を介して主軸装置30の非回転部分(図示省略)に回転自在に固定されるようにしてもよい。オイルミストは、主軸部41後端側から流体供給管61内に導入され、流体供給管61内を先端部側(工具側)に向かって流通するようになっている。なお、流体供給管61は、主軸装置30の非回転部分(図示省略)に回転自在に固定されているため、加工装置の稼動時(主軸装置30の回転時)であっても回転しない。したがって、流体供給管61内を流れるオイルミストは、主軸装置30の回転に伴う遠心力の影響を受けることなく流れる。
工具ホルダ10は、主軸部41に装着されたときに、ホルダ装着穴44の内周面46及び端面45の双方に当接する2面拘束型(例えばHSKシャンク型、HSKタイプ)である。工具ホルダ10は、ホルダ本体11と、ホルダ本体11の回転軸に沿って貫通する空間部12と、クーラントホース取付部19と、クーラントホース70などを有している。
ホルダ本体11の一端側には、主軸部41に装着するためのテーパ部15が設けられている。テーパ部15は、ホルダ本体11から中空の筒状に突出して形成されている。テーパ部15の外周には、ホルダ本体11側ほど径の大きいテーパ状に形成されたテーパ面15aが形成されている。工具ホルダ10が主軸部41のホルダ装着穴44に挿入されると、テーパ面15aはホルダ装着穴44の内周面46に当接するようになっている。テーパ部15の先端には、内周側に突出して部分的に厚肉に形成され、クランプ部材56の係止部57により係止可能な環状の被係止部16が形成されている。
テーパ部15内側の底面18には、クーラントホース70を取り付ける凹状(底面18に対して工具側に凹状)のクーラントホース取付部19が形成されており、このクーラントホース取付部19の底面にはクーラントホース70が挿入される貫通孔が形成されている。クーラントホース取付部19の内周面には、ネジ70a(おねじ)に対応する螺子溝(めねじ)が形成されている。なお、ネジ70aは、中心部にクーラントホース70の一部が貫通可能な孔を有している。そして、クーラントホース70は、クーラントホース取付部19の底面に形成された貫通孔にクーラントホース70の一部が挿入された状態(クーラントホース70のフランジ部722がクーラントホース取付部19の底面に接触した状態)で工具ホルダ10に対してネジ70aで固定される。
つまり、クーラントホース70が配置されたクーラントホース取付部19にネジ70aをネジ止めすることによって、ネジ70aがクーラントホース70のフランジ部712及びフランジ部722をクーラントホース取付部19の底面に押圧する。このようにして、クーラントホース70は、工具ホルダ10に固定される。
また、工具ホルダ10が主軸部41に装着されたときには、クーラントホース70がスリーブ51内に(パッキン53を介して)嵌入されるとともに、流体供給管61の先端部がクーラントホース70内の貫通孔80に(パッキン54を介して)嵌入されるようになっている。なお、クーラントホース70に関しては、後ほど詳しく説明する。
ホルダ本体11は、テーパ部15に隣接して設けられてテーパ部15よりも外径の大きいフランジ部14を有している。フランジ部14のうちテーパ面15aに隣接する環状の端面17は、回転軸にほぼ垂直に形成されている。工具ホルダ10が主軸部41のホルダ装着穴44に挿入されると、フランジ部14の端面17は主軸部41の端面45に当接するようになっている。
ホルダ本体11の他端側には、加工対象物を加工するための工具20を保持する工具保持部13が設けられている。工具20の工具本体21には、工具保持部13に保持される後端部から先端部側に貫通する貫通孔22が形成されている。工具20が工具保持部13に保持されると、工具20に形成された貫通孔22とクーラントホース70の貫通孔80とが工具ホルダ10の空間部12を介して同軸に配置される。これにより、流体供給管61から工具ホルダ10の空間部12に流出したオイルミストは、工具20の貫通孔22内を先端側に流通するようになっている。
次に、本実施の形態における工具ホルダ10及び主軸装置30の作動について説明する。加工対象物を加工する際には、主軸部41、工具ホルダ10及び工具20が回転する一方、流体供給管61は主軸装置30の非回転部に固定されているため回転しない。このため、流体供給管61の後端部から導入されたオイルミストは、遠心力の影響を受けずに流体供給管61を先端部側(工具側)に流通する。流体供給管61の先端部から流出したオイルミストは、クーラントホース70の貫通孔80、工具ホルダ10の空間部12及び工具20の貫通孔22を介して工具20の先端側に供給され、工具20及び加工対象物の潤滑冷却が行われる。このように、流体供給管61の後端側から導入されたオイルミストは、主軸装置30の回転に伴う遠心力の影響を受けずに工具20まで供給される。したがって、工具20の先端側に十分な量のオイルミストを供給できる。
ここで、パッキン54及びクーラントホース70に関して説明する。
工具ホルダ10は、主軸装置30に対して着脱可能である。つまり、工具ホルダ10は、加工対象や工具の種類などによって交換可能である。そして、本実施の形態における工具ホルダ10はHSKタイプであり、主軸装置30はHSKタイプの工具ホルダ10に対応するものである。つまり、工具ホルダ10を主軸装置30に装着した状態において、流体供給管61の一部(先端部分)が工具ホルダ10に固定されているクーラントホース70内部に配置されるものである。このような場合、クーラントホース70の内周面と流体供給管61の外周面との間には、必ず隙間が必要になる。
しかしながら、このようにクーラントホース70と流体供給管61との間に隙間がある場合、この隙間からオイルが漏れる可能性がある。通常、オイルミストは、工具20の先端方向に向かって流れるものである。ところが、工具20の先端のオイルミスト供給穴の径(つまり、オイルミストの出口の径)が流体供給管61の直径よりも十分に小さい場合などは、流体供給管61、貫通孔80、空間部12、貫通孔22内の内圧が高まってオイルミストが隙間から漏れる可能性がある。
そこで、図1及び図2などに示すように、クーラントホース70の内周面にパッキン取付部714を設け、そこにシール部材(クーラントの漏れを防止する環状の漏れ防止部材)であるパッキン54を設ける。このパッキン54は、図5及び図6に示すように、隙間から漏れたオイルミスト(供給方向とは反対方向に流れるオイルミスト)によって作用する力が大きくなるにしたがって開口径(開口部540の直径)が小さくなるように変形するようになっている。具体的には、パッキン54は、流体供給管61が挿入される開口部540を有する環状の弾性部材であり、断面Y字形状をなすものである。つまり、パッキン54は、溝部543によって分割された第1の手541、第2の手542を有する分割部を有する。そして、このパッキン54は、分割部(溝部543、第1の手541、第2の手542)がオイルミストの供給方向を向くようにクーラントホース70(パッキン取付部714)に配置される。さらに、第1の手541がオイルミストの供給方向に対して傾斜して設けられると共に、クーラントホース70と流体供給管61との間に配置される。
このようにすると、隙間からオイルミストが漏れた場合、漏れたオイルミストがパッキン54の第1の手541に接触して、第1の手541を押し広げることになる。このように、第1の手541を押し広げられると、パッキン54と流体供給管61との密着度が向上することになる。つまり、パッキン54は、オイルミストが隙間から漏れてない場合であっても流体供給管61と密着しているが、オイルミストの漏れが増加するほど流体供給管61との密着度が増して開口径が小さくなり、漏れ防止効果が向上するので好ましい。
また、パッキン54は主軸装置30と共に回転するのに対して、流体供給管61は主軸装置30と共に回転しない。したがって、パッキン54と流体供給管61とが常に密着しているとパッキン54の寿命が短くなる可能性がある。しかしながら、本実施の形態におけるパッキン54は、わずかなオイルミストが隙間から漏れた場合、オイルミストによる第1の手541を押し広げる力は弱く、パッキン54と流体供給管61との間にわずかなオイルミストが入りこみやすくなる。このように、パッキン54と流体供給管61との間にわずかなオイルミストが入りこむと、このオイルミストが潤滑油となってパッキン54の寿命を延ばすことが出来る。
なお、本実施の形態においては、漏れを防止するための漏れ防止部材として断面Y字形状のパッキン54を用いる例を採用したが、本発明はこれに限定されるものではない。オイルミストの漏れを防止できるものであればよい。
パッキン54は、上述のように、オイルミストが潤滑油の役目を果たすことによって寿命を延ばすことができるものの、消耗品であるためいずれは取り替える必要がある。しかしながら、パッキン54を取り付けるクーラントホース70の構造によっては、パッキン54の取り付け、取り外し作業がやりにくいものがある。
そこで、本実施の形態におけるクーラントホース70は、パッキン54の取り付け、取り外し作業をやりやすくすることができるものであり、図2に示すように、二つの部材(第1部材71と第2部材72)を備えている。この第1部材71と第2部材72とを有するクーラントホース70は、一方の開口部713に流体供給管61が嵌入されて、他方の開口部726は工具20に対して対向配置されるものである。
第1部材71は、図2、図3に示すように、両端部が開口した円筒形状をなすものであり、筒部711の一方の端部にはフランジ部712が設けられ、他方の端部にはパッキン取付部714が設けられると共にブッシュ73が配置されて開口部713が形成される。
なお、このブッシュ73は、パッキン取付部714を容易に形成するために用いるものである。つまり、筒部711の端部を開口径を広げるように削り、ブッシュ73で蓋をすることによって容易にパッキン取付部714を形成することができる。しかしながら、筒部711の内周面715におけるパッキン取付部714の箇所だけに溝を掘るようにすれば、ブッシュ73を設ける必要はない。なお、このパッキン取付部714と第2部材72は、加工装置の稼動時にパッキン54が回転軸方向にずれないように保持する必要がある。したがって、パッキン取付部714の深さは、図2などに示すように、パッキン54をパッキン取付部714に配置し、第2部材72を第1部材71に挿入した状態において、パッキン54の第1の手541が第2部材2の内周面よりも内側(回転軸側)となり、第2の手542がパッキン取付部714内に配置される程度の深さが好ましい。
第2部材72は、図2、図4に示すように、両端部が開口した円筒形状をなすものであり、第1部材71内部に挿入される挿入部723と、第1部材71内部に挿入されない非挿入部721とを有し、この非挿入部721と挿入部723との境にフランジ部722が形成される。
第2部材72の挿入部723の外径は、第1部財71の筒部711の内径と略等しいか若干小さいものである。したがって、挿入部723が第1部材71に挿入された状態においては、第2部材72の外周面725と第1部財71の内周面715とが密接した状態となる。
また、第2部材72の挿入部723の長さは、第1部財71のフランジ部712からパッキン取付部714までの長さに略等しいものである。したがって、挿入部723が第1部材71に挿入された状態においては、第2部材72の一方の(挿入部723の)端部724は、パッキン54と接触しているか、もしくは、パッキン54の近傍に位置するものである。換言すると、第1部材71のフランジ部712及び第2部材72のフランジ部722は、挿入部723がパッキン54(パッキン取付部714)に達する位置まで挿入された状態において互いに当接する。これによって、パッキン54は、第2部材72によって回転軸方向への移動が抑制される。したがって、クーラントホース70は、パッキン54を適切にパッキン取付部714に押し込み、パッキン取付部714に保持することができる。
ここで、このクーラントホース70におけるパッキン54の取り付け方法に関して説明する。まず、図7(a)に示すよう、第1部材71の一方の開口部にパッキン54及び第2部材72を配置する。次に図7(b)に示すように、第2部材72でパッキン54を第1部材71内に押し込んでいく。このとき、パッキン54は、第2の手542が押しつぶされながら第2部材72によって押し込まれていく。そして、図7(c)に示すように、パッキン54は、クーラントホース70のパッキン取付部714に取り付けられる。一方、クーラントホース70からパッキン54を取り外すときは、第1部材71から第2部材72を抜き取り、図示しない細いピンなどでパッキン54を押し出すことによって取り外すことができる。
ここで、比較例として、例えば、図2に示されるクーラントホース70の第1部材71と第2部材72が一体となったクーラントホースの場合を考える。パッキン54は、加工装置の稼動時に回転軸方向にずれないようにパッキン取付部714に保持する必要がある。したがって、パッキン54は、クーラントホースへの取り付け作業及びクーラントホースからの取り外し作業を行う場合、第2部材72と同等の内径の貫通孔内を移動させる必要がある(第2部材72内を移動させるのと同等)。ところが、第2部材72の内径はパッキン54の直径に比べて十分小さいため、パッキン54を第2部材72と同等の内径の貫通孔内を移動させるのは難しく時間がかかってしまう。
これに対して、本実施の形態のクーラントホース70においては、パッキン54のクーラントホース70への取り付け作業及びクーラントホース70からの取り外し作業を行う場合、第2部材72の内径よりも大きい内径を有する第1部材71内においてパッキン54を移動させることになる(一方の開口部から挿入してパッキン取付部714まで移動させる)。また、クーラントホース70の一部である第2部材72を用いて、パッキン54を一方の開口部から挿入してパッキン取付部714まで移動させる。
このように、本実施の形態におけるクーラントホース70は、第2部材72よりも大きい内径を有する第1部材71内においてパッキン54を移動させるため、第2部材72内を移動させる場合に比べて簡単に移動させることができる。よって、本実施の形態のクーラントホース70においては、簡単にパッキン54をパッキン取付部714に取り付けることができると共に、簡単にパッキン取付部714からパッキン54を取り外すことができる。
本発明の実施の形態における加工装置の概略構成を示す部分的断面図である。 本発明の実施の形態におけるクーラントホースの概略構成を示す断面図である。 図2のIII―III断面図である。 図2のIV―IV断面図である。 本発明の実施の形態における加工装置のパッキンを示す平面図である。 図5のVI―VI断面図である。 本発明の実施の形態におけるクーラントホースの組み付け工程を示す工程別断面図である。
符号の説明
10 工具ホルダ、11 ホルダ本体、12 空間部、13 工具取付部(工具保持部)、14 フランジ部、15 テーパ部、15a テーパ面、16 被係止部、17 端面、18 底面、19 クーラントホース取付部、20 工具、21 工具本体、22 貫通孔、30 主軸装置、41 主軸部、42 貫通孔、43 ホルダ装着部、44 ホルダ装着穴、45 端面、46 内周面、51 スリーブ、52 段差部、53 パッキン、54 パッキン、55 パッキン取付部、56 クランプ部材、57 係止部、58 引張コイルバネ、59 ドローバ、61 流体供給管、62 貫通孔、70 クーラントホース、71 第1部材、711 筒部、712 フランジ部、713 開口部、714 パッキン取付部、715 内周面、70a 固定部材、72 第2部材、721 非挿入部、722 フランジ部、723 挿入部、724 端部、725 外周面、726 開口部、73 ブッシュ、80 貫通孔、540 開口部、541 第1の手、542 第2の手、543 溝部

Claims (4)

  1. 潤滑冷却用の流体を噴出しながら加工対象物を加工するための工具を保持するものであり、回転駆動される主軸部と、前記主軸部の回転軸に沿って形成された貫通孔と、前記貫通孔内に配置され前記流体の流路である流体供給管とを備える主軸装置に着脱可能に保持される工具ホルダであって、
    前記主軸装置に気密に保持される装着部を一端側に備え、前記工具を保持する工具保持部を他端側に備えたホルダ本体と、
    前記ホルダ本体に固定され、前記流体供給管と前記工具との間で前記流体の流路を構成する流体供給部材を備え、
    前記流体供給部材は、
    両端が開口した貫通孔を有する円筒形状部材であって、一方の開口から前記流体供給管の一部が挿入され、挿入された前記流体供給管との間に配置される前記流体の漏れを防止する環状の漏れ防止部材の取付部を備え、当該取付部の前記流体供給管が挿入される開口側には前記貫通孔の他の部分よりも内径が小さく形成されている部分を有する第1部材と、
    両端が開口した貫通孔を有する円筒形状部材であって、前記第1部材の前記流体供給管が挿入される開口とは反対側の開口から前記取付部に取り付けられた前記漏れ防止部材に達する位置まで前記第1部材の貫通孔に挿入される挿入部を有する第2部材と、
    を備えることを特徴とする工具ホルダ。
  2. 前記第1部材及び前記第2部材は、前記挿入部が前記漏れ防止部材に達する位置まで挿入された状態において、互いに当接するフランジ部を備えることを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
  3. 前記第1部材及び前記第2部材は、前記ホルダ本体と前記第1部材のフランジ部との間に前記第2部材のフランジ部が配置された状態で、前記第1部材のフランジ部と前記第2部材のフランジ部とが前記ホルダ本体に押圧されることによって前記ホルダ本体に固定されることを特徴とする請求項2に記載の工具ホルダ。
  4. 前記漏れ防止部材は、前記流体の供給方向を向く部位に少なくとも二手に分割された分割部を有し、前記分割部における少なくとも回転軸側の手は、前記流体の供給方向にいくに連れて開口径が小さく形成されることを特徴とする請求項1乃至3に記載の工具ホルダ。
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