JP5182009B2 - 電圧擾乱発生回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電圧補償装置の性能確認試験時に所望の電圧品質を得るために用いる電圧擾乱発生回路に関する。
近年、電力系統用のパワーエレクトロニクス製品における市場ニーズは、需要家の電力品質に対する意識の高まりと相まって、系統電圧の品質を維持するための製品が多くなっている。
系統電圧の品質に関わる電圧擾乱としては、整流器負荷群の集中による高調波電圧、アンバランスな単相負荷の接続による電圧不平衡、無効電力が頻繁に大きく変動する負荷(例えば、砕石クラッシャー等)による電圧フリッカ等が挙げられる。通常、これらの電圧擾乱は先に挙げたそれぞれの負荷(整流器負荷,単相負荷,無効電力が頻繁に大きく変動する負荷)が局所に集中する場合、またはそれらが大容量負荷である場合に発生し、その周囲の電圧品質を悪化させる。そのため、電圧補償装置はこれらの問題が頻繁に発生している地域で適用されている。
図9,図10は、前記電圧補償装置(図9は直列型電圧補償装置、図10は並列型電圧補償装置)の性能確認試験回路の一例を示す回路構成図である。図9,図10に示すように、電圧補償装置1は変圧器TとインバータINV1とを主として構成され、試験電源(電力会社から供給される電源)2と需要家負荷3との間に介挿される。そして、試験電源2から出力された電圧に含まれる電圧擾乱は、電圧補償装置(直列型電圧補償装置または並列型電圧補償装置)1によって補償される。
このような電圧擾乱を補償する電圧補償装置1は、その性能を確認するための試験が適宜行われることから、その性能確認試験時において、試験電源2から出力される電圧に上記の電圧擾乱が含まれていることが前提とされる。しかしながら、図9,図10に示す試験電源2は、通常の電力系統(電力会社より供給された電力)、すなわち電圧品質が高いレベル(理想電圧)に維持された電源であって、性能確認試験回路における試験電源としては不十分であった。そのため、電圧補償装置1の受電電圧(試験電源2から出力された電圧)に対して電圧擾乱を重畳させる必要があった。
この系統電圧を歪ませる(電圧擾乱を重畳させる)手段としては、例えば、図11に示すような、パワーエレクトロニクスを用いたBTB変換装置を電圧擾乱発生回路として適用したものが知られている(例えば、特許文献1)。
図11は、一般的なBTB変換装置を用いた電圧補償装置の性能確認試験回路の一例を示す回路構成図である。前記BTB変換装置4は、交流電力を直流電力に変換する整流器RECと、直流電力を交流電力に変換する逆変換部INV2と、前記逆変換部INV2に電圧指令値を出力する外部制御装置5と、を主として構成され、試験電源2と電圧補償装置(例えば、図11に示すような直列型電圧補償装置)1との間に介挿される。
前記のように構成されたBTB変換装置4は、通常の系統電力を一旦整流器RECによって直流電力に変換し、この直流電力を逆変換部INV2において再度交流電力に変換させる。この際(前記逆変換部INV2によって直流電力を交流電力に変換する際)、外部制御装置5から任意の電圧波形を指令値として逆変換部INV2に与えることにより、所望の電圧擾乱を発生させることが可能となる。
特開平10−14256号公報(段落[0002]〜[0015]、図11〜図15)
しかしながら、前記BTB変換装置を電圧擾乱発生回路に適用した場合、電力変換回路が複数(整流器RECと逆変換部INVとが)必要になるため、装置が大型化する恐れがあった。
また、高圧である系統電圧をそのままBTB変換装置に入力する場合、相応の耐圧を有する電力変換素子(例えば、ダイオードやスイッチング素子)が必要になるが、そのような電力変換素子は高価であるためコストアップとなってしまっていた。さらに、耐圧の低い電力変換素子を採用する場合は、系統電圧を降圧する変圧器が必要になるため、BTB変換装置が大型化してしまう問題があった。
以上示したようなことから、電圧補償装置の性能確認試験回路に備えられた電圧擾乱発生回路においては、回路を大型化またはコストアップさせることなく、電圧補償装置の性能確認試験回路に適切なレベルの電圧擾乱を発生させることが要求される。
本発明は、前記従来の問題に鑑み案出されたもので、系統インピーダンスを増大させる受動素子を備えることにより、負荷回路で生じる擾乱電流が前記の増大した系統インピーダンスに流れ、電圧補償装置の性能確認試験に適切なレベルの電圧擾乱が発生するものである。
また、例えば、高調波電流、不平衡電流、断続的な電流が発生する負荷回路のうち少なくとも2つの負荷回路を備えることにより、それぞれの種類の電圧擾乱(例えば、高調波電圧、電圧不平衡、電圧フリッカ)が発生するとともに、それぞれの種類の電圧擾乱が組み合わされて発生する。
具体的に、請求項1記載の発明は、電源電圧に含まれる電圧擾乱を補償するための電圧補償装置の性能確認試験に用いられ、前記電源電圧を試験電源電圧とし電圧擾乱を重畳させる電圧擾乱発生回路であって、擾乱電流を発生させる負荷回路と、系統インピーダンスを増大させる受動素子と、を備え、前記負荷回路で生じた擾乱電流が前記系統インピーダンスに流れることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記受動素子はリアクトルであり、前記負荷回路は高調波電流を発生させる整流器負荷回路であって、前記整流器負荷回路によって発生する高調波電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記受動素子はリアクトルであり、前記負荷回路は単相リアクトルであって、前記単相リアクトルによって発生する不平衡電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記受動素子はリアクトルであり、前記負荷回路は、各相それぞれに逆並列に接続されたサイリスタとリアクトル負荷とを備えた電圧フリッカ発生回路であって、前記電圧フリッカ発生回路のサイリスタをオンオフすることにより発生する断続的な電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記リアクトルと共振する共振用コンデンサを備えたことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項2〜5記載の発明において、請求項2〜4の何れかに記載の負荷回路のうち少なくとも2つの負荷回路と、前記リアクトルとそれぞれの負荷回路との間に設けられた開閉器と、を備え、前記開閉器を投入することにより、その投入された開閉器に接続された負荷回路で発生する擾乱した電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする。
以上の説明で明らかなように、請求項1〜6記載の発明によれば、装置を大型化およびコストアップさせることなく、電圧補償装置の性能確認試験回路に適切なレベルの電圧擾乱を発生させることが可能となる。
請求項5記載の発明によれば、リアクトルと共振コンデンサとの共振次数である次数の高調波電圧が増大する。
請求項6記載の発明によれば、それぞれの種類の電圧擾乱を発生させることができるとともに、それぞれの種類の電圧擾乱を発生させることができ、電圧補償装置において複合的な性能確認試験を行うことが可能となる。
本実施形態の電圧擾乱発生回路は、擾乱電流(例えば、高調波電流や不平衡電流,断続した電流)を発生させる負荷回路(例えば、整流器負荷,単相負荷,後述する電圧フリッカ発生回路)と、配線系統インピーダンスを増大させる受動素子(例えば、リアクトル)と、を備え、前記負荷回路において生じた擾乱電流が前記系統インピーダンスに流れることにより、その系統インピーダンスによって電圧降下が生じ、電圧擾乱が発生されるものである。また、前記系統インピーダンスを増大させることにより、所望のレベルの電圧擾乱を小容量の負荷回路で発生させることが可能となる。
[実施例1]
まず、実施例1において、高調波電圧を発生させる電圧擾乱(高調波電圧)発生回路について説明する。
高調波電圧は、例えば、図2に示すような、最近コンピュータ等の負荷で多く見られるコンデンサインプット型整流器負荷(以下、整流器負荷回路と称する)等によって発生する高調波電流が配電系統側に流出し、電線のリアクトル分(以下、系統インピーダンスと称する)によって電圧降下が発生する現象である。また、この時、系統インピーダンスと例えば需要家に設置されている力率改善用コンデンサとが共振すると高調波電圧は増大することとなる。
本発明者は、前記整流器負荷回路等によって発生する高調波電流が、系統インピーダンスに流出することにより電圧降下が生じ、高調波電圧が発生する点に着目した。
ところで、電圧補償装置の性能確認試験回路において、高調波電圧を発生させる場合、試験電源において必要とされる高調波電圧歪みはTHD6%程度とされている。しかしながら、一般的に配電系統における系統インピーダンスは非常に小さいため、容量の小さい整流器負荷回路から発生した高調波電流が前記系統インピーダンスに流入することによって生じる高調波電圧は、高調波電圧歪(THD)6%よりも下回ることとなる。また、高調波電圧歪みがTHD6%以上になるように大容量の整流器負荷回路を適用した場合、そのような大容量の整流器負荷回路を別途製作する必要があるとともに、整流器負荷の容量を大きくするほど系統側に高調波が流出する可能性が高くなる。そこで、本実施例1では大容量の整流器負荷回路を別途要することなく、目安としてTHD6%以上の高調波電圧を発生させることを想定した。
例えば、6%以上の高調波電圧歪THDを整流器負荷回路に発生させる場合、入力電圧380V、周波数50Hz、整流器負荷回路内のコンデンサ5000μFとすると系統インピーダンス%Z[%]に対する整流器負荷の容量は表1のようになる。
Figure 0005182009
表1のように系統インピーダンス%Zが0.5[%]から5.0[%]になると整流器負荷回路の容量は5倍以上必要になる。
上記のことから、試験電源の系統インピーダンスを大きくすることによって、小容量の整流器負荷回路で、電圧補償装置の性能確認試験に適切なレベルの電圧擾乱(高調波電圧)を発生させることが可能な電圧擾乱発生回路を見出した。
図1は、本実施例1における電圧擾乱発生回路(高調波電圧発生回路)の一例を示す回路構成図である。図1に示すように、符号L1は、系統インピーダンスを増大させるためのリアクトル(例えば、数%程度の容量のリアクトル)、符号Cはデルタ結線された共振用コンデンサ、符号6は、開閉器SWを介して前記共振用コンデンサCの出力側に接続された整流器負荷回路を示す。なお、前記共振用コンデンサCは、配電系統において特に問題となる5次,7次高調波電圧が増大するように、前記リアクトルL1との共振次数が5次,7次付近になるように、適切な容量のものが選択される。
本実施例1における電圧擾乱発生回路は上記のように構成され、開閉器SWが投入されると、試験電源2から出力された電力が整流器負荷6に印加され、高調波電流が発生する。その高調波電流が配電系統側に流れ、前記リアクトルL1を含む系統インピーダンスにより電圧降下が生じて高調波電圧が発生する。また、前記リアクトルL1によって系統インピーダンスが増大されているため、前記高調波電流によって発生する高調波電圧も増大することとなる。さらに、前記共振用コンデンサCは、前記リアクトルL1との共振次数が5次,7次となる容量のものが適用されているため、前記リアクトルL1と共振用コンデンサCとは共振状態となり、5次高調波電圧,7次高調波電圧が増大する。
ここで、本実施例1にかかる電圧擾乱発生回路(高調波電圧発生回路)において、需要家負荷端の電圧特性例に基づいて説明する。図3は、リアクトルL1(配電系統の変圧器(図示省略)の容量を含む)=5%,電圧共振用コンデンサC=30%,整流器負荷回路6=10%を適用した場合における需要家負荷端電圧波形の一例を示すグラフである。なお、電圧補償装置の容量は100kVAを想定するとともに、需要家負荷3に入力される電圧は380Vとする。
試験電源2から出力される電圧は理想電圧であるため、3相(Vrs,Vst,Vtr)とも正弦波となる。しかしながら、需要家負荷3に印加される電圧は、図3に示すように3相(Vrs,Vst,Vtr)全てにおいて歪みが存在する。このことから、試験電源2から出力される理想電圧に対して高調波電圧が重畳していることが読取れる。
以上示したように、本実施例1の電圧擾乱(高調波電圧)発生回路は、回路を大型化およびコストアップさせることなく、試験電源2から出力される電圧に対し、電圧補償装置の性能確認試験において適切なレベルの高調波電圧を重畳させることが可能となる。
[実施例2]
次に、実施例2において、電圧不平衡を発生させる電圧擾乱(電圧不平衡)発生回路について説明する。
電圧不平衡は、例えば、配電系統において単相負荷を接続することにより各相の負荷に偏りが生じて不平衡電流が発生し、電線における系統インピーダンスによって不平衡電圧降下が起きる現象である。
本実施例2における電圧擾乱発生回路(電圧不平衡発生回路)は、実系統で多く発生する場合と同様に単相負荷を備え、系統インピーダンスによって不平衡電圧降下を発生させるとともに、前記系統インピーダンスを増大させ、電圧補償装置の性能確認試験において適切なレベルの電圧不平衡を実現するものである。
図4は、本実施例2における電圧擾乱発生回路(電圧不平衡発生回路)の一例を示す回路構成図である。なお、図1と同様なものについては、同一符号を付して詳細な説明は省略する。図4において、符号L2はリアクトルL1と需要家負荷3との間に介挿された単相リアクトルを示す。なお、前記単相リアクトルL2は、R相とT相の間に接続されるとともに、開閉器SWが備えられる。
本実施例2における電圧擾乱発生回路は上記のように構成され、前記開閉器SWが投入されることにより、前記単相リアクトルL2に電流が印加されて不平衡電流が発生する。前記不平衡電流が発生するとリアクトルL1を含む系統インピーダンスにおいて不平衡の電圧降下が発生する。なお、リアクトルL1によって系統インピーダンスが増大されているため、前記不平衡電流によって生じる不平衡電圧降下が増大することとなる。
ここで、本実施例2にかかる電圧擾乱発生回路(高調波電圧発生回路)において、需要家負荷端の電圧特性例に基づいて説明する。図5は、リアクトルL1(配電系統の変圧器(図示省略)の容量を含む)=5%,単相リアクトルL2=50%を適用した場合における需要家負荷端電圧波形の一例を示すグラフである。なお、電圧補償装置の容量は100kVAを想定するとともに、需要家負荷3に入力される電圧は380Vとする。
試験電源2から出力される電圧は理想電圧であるため、3相(Vrs,Vst,Vtr)の振幅は等しい。しかしながら、図5に示すように、需要家負荷3に印加される電圧は、Vtrの振幅がVrs,Vstの振幅よりも小さい。このことから、t相r相間の電圧Vtrに対して電圧降下(電圧不平衡)が生じていることが読み取れる。
以上示したように、本実施例2の電圧擾乱(不平衡電圧)発生回路は、コストアップおよび回路を大型化させることなく、需要家負荷3に供給される電圧に対して、電圧補償装置の性能確認試験において適切なレベルの電圧不平衡を重畳させることが可能となる。
[実施例3]
次に、実施例3において、電圧フリッカを発生させる電圧擾乱(電圧フリッカ)発生回路について説明する。
電圧フリッカは、例えば、アーク炉や溶接機,砕石クラッシャー等のように無効電力が頻繁に大きく変動する負荷が繰り返し動作することで断続的な電流が流れ、系統インピーダンスにより電圧降下が繰り返し起きることによって生じる現象である。
本実施例3における電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)は、断続的にオンオフを繰り返す負荷を模擬するために、逆並列に接続されたサイリスタ(以下、サイリスタ回路と称する)を適用して断続的な電流を発生させるとともに、前記リアクトルにおいて増大した系統インピーダンスによって電圧降下を発生させるものである。
図6は、本実施例3における電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)の一例を示す回路構成図である。なお、図1,図4と同様なものについては、同一符号を付して詳細な説明を省略する。図6において、符号7は、リアクトルL1と需要家負荷3との間に介挿された電圧フリッカ発生回路を示す。前記電圧フリッカ発生回路は、各相(r,s,t相)それぞれに前記サイリスタ回路8とリアクトル負荷L3が備えられる。なお、各相のサイリスタ回路8とリアクトルL1との間には開閉器SWが備えられる。
本実施例3における電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)は、上記のように構成され、前記開閉器SWが投入されるとともに、サイリスタ回路8におけるサイリスタをオンオフすることにより、リアクトル負荷L3から断続的な電流が発生する。前記断続的な電流が発生すると、リアクトルL1を含む系統インピーダンスによって電圧降下が繰り返し発生する。なお、リアクトルL1によって系統インピーダンスが増大されているため、前記断続的な電流によって生じる電圧降下が増大することとなる。
ここで、本実施例3にかかる電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)において、需要家負荷端の電圧特性例に基づいて説明する。図7は、リアクトルL1(配電系統の変圧器(図示省略)の容量を含む)=5%,リアクトル負荷L3=50%を適用し、前記サイリスタ回路9のサイリスタをオンオフさせた場合の需要家負荷端電圧波形の一例を示すグラフである。なお、電圧補償装置の容量は100kVAを想定するとともに、需要家負荷3に入力される電圧は380Vとする。また、図7のグラフにおける縦軸の左側は、各相の電圧値(瞬時値)を示し、縦軸の右側は、電圧値の実効値を示す。
試験電源2から出力される電圧は理想電圧であるため、試験電源2から出力される電圧は、瞬時値が3相(Vrs,Vst,Vtr)とも一定の振幅の正弦波となるとともに、実効値は一定となる。しかしながら、図7に示すように、需要家負荷3に印加される電圧は、瞬時値の振幅が断続的に低下しているとともに、実効値も断続的(瞬時値の振幅が低下している時)に低下している。上記のように、瞬時値および実効値電圧が断続的に降下していることから、試験電源2から出力される理想電圧に対して電圧フリッカが発生していることが読取れる。
以上示したように、本実施例3の電圧擾乱(電圧フリッカ)発生回路は、回路を大型化およびコストアップさせることなく、需要家負荷3に供給させる電圧に対し、電圧補償装置の性能確認試験において適切なレベルの電圧フリッカを重畳させることが可能となる。
[実施例4]
次に、実施例4において、複合的な電圧擾乱を発生させる複合電圧擾乱発生回路について説明する。
本実施例4における複合電圧擾乱発生回路は、実施例1〜3で挙げた回路を組み合わせ、開閉器を投入または開放させることにより、それぞれの種類の電圧擾乱(高調波電圧,電圧不平衡,電圧フリッカ)を系統電圧に重畳させるものである。
図8は、本実施例4における電圧擾乱発生回路(複合電圧擾乱発生回路)の一例を示す回路構成図である。なお、図1,図4,図6と同様なものについては同一符号を付して詳細な説明は省略する。図8に示すように、リアクトルL1と需要家負荷3との間には、複合電圧擾乱発生回路9が介挿される。前記複合電圧擾乱発生回路は、共振用コンデンサ回路Cと、整流器負荷回路6と、単相リアクトル負荷L2と、電圧フリッカ発生回路7と、がそれぞれ並列に接続される。前記それぞれの回路(共振用コンデンサ回路C,整流器負荷6,単相リアクトルL2,電圧フリッカ発生回路7)とリアクトルL1との間にはそれぞれ開閉器SW1〜SW4が介挿される。
本実施例4における複合電圧擾乱発生回路は上記のように構成され、前記それぞれの開閉器が投入されることにより、その投入された開閉器に接続された負荷回路(整流器負荷回路6,単相リアクトル負荷L2,電圧フリッカ発生回路7)から擾乱した電流が発生する。前記擾乱した電流が発生すると、リアルトルL1を含む系統インピーダンスによって電圧降下が生じて電圧擾乱が発生する。なお、リアクトルL1によって系統インピーダンスが増大されているため、前記擾乱した電流によって生じる電圧降下も増大することとなる。また、それぞれの電圧擾乱を組み合わせて発生させることも可能である。
Figure 0005182009
表2に各電圧擾乱を発生させる場合における開閉器の操作を示す。表2に示すように高調波電圧を系統電圧に重畳させたい場合は、開閉器SW1,SW2を投入し、電圧不平衡を系統電圧に重畳させたい場合は開閉器SW3を投入し、電圧フリッカを系統電圧に重畳させたい場合は、開閉器SW4を投入させる。なお、すべての電圧擾乱(高調波電圧、電圧不平衡,電圧フリッカ)を系統電圧に重畳させたい場合は、開閉器SW1〜SW4全てを投入する。
上記のような構成および制御にすることにより、本実施例の(複合)電圧擾乱発生回路は、回路を大型化およびコストアップさせることなく、需要家負荷3に供給される電圧に対して、電圧補償装置の性能確認試験において適切なレベルの電圧擾乱(高調波電圧,電圧不平衡,電圧フリッカ)を発生させることができる。また、少なくとも2つ以上の前記電圧擾乱を組み合わせて発生させることも可能となり、電圧補償装置の複合的な性能確認試験を実施することができる。
以上示したように、本発明は、通常の電力系統に依存した場合では実現困難な電圧擾乱を発生させ、電圧補償装置の試験用電源を確立したものである。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、実施例1〜4において、系統インピーダンスを増大させる受動素子にリアクトルを適用したが、インピーダンスを増大できれば、その他の受動素子でも適用可能である。
実施例1における電圧擾乱発生回路(電圧高調波発生回路)の一例を示す回路構成図。 コンデンサインプット型整流器負荷の一例を示す回路構成図。 実施例1の電圧擾乱発生回路(高調波電圧発生回路)における需要家負荷端の電圧特性図。 実施例2における電圧擾乱発生回路(電圧不平衡発生回路)の一例を示す回路構成図。 実施例2の電圧擾乱発生回路(電圧不平衡発生回路)における需要家負荷端の電圧特性図。 実施例3の電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)の一例を示す回路構成図。 実施例3の電圧擾乱発生回路(電圧フリッカ発生回路)における需要家負荷端の電圧特性図。 実施例4の(複合)電圧擾乱発生回路の一例を示す回路構成図。 一般的な直列型電圧補償装置の性能確認試験回路の一例を示す回路構成図。 一般的な並列型電圧補償装置の性能確認試験回路の一例を示す回路構成図。 BTB変換装置を電圧擾乱発生回路に適用した電圧補償装置の性能確認試験回路の一例を示す回路構成図。
符号の説明
1…電圧補償装置
2…試験電源
3…需要家負荷
6…整流器負荷
7…電圧フリッカ発生回路
8…サイリスタ回路
9…複合電圧擾乱発生回路
L1…リアクトル
L2…単相リアクトル負荷
L3…リアクトル負荷
C…共振用コンデンサ回路
SW,SW1,SW2,SW3,SW4…開閉器

Claims (6)

  1. 電源電圧に含まれる電圧擾乱を補償するための電圧補償装置の性能確認試験に用いられ、前記電源電圧を試験電源電圧とし電圧擾乱を重畳させる電圧擾乱発生回路であって、
    擾乱電流を発生させる負荷回路と、
    系統インピーダンスを増大させる受動素子と、を備え、
    前記負荷回路で生じた擾乱電流が前記系統インピーダンスに流れることを特徴とする電圧擾乱発生回路。
  2. 前記受動素子はリアクトルであり、
    前記負荷回路は高調波電流を発生させる整流器負荷回路であって、
    前記整流器負荷回路によって発生する高調波電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする請求項1記載の電圧擾乱発生回路。
  3. 前記受動素子はリアクトルであり、
    前記負荷回路は単相リアクトルであって、
    前記単相リアクトルによって発生する不平衡電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする請求項1の電圧擾乱発生回路。
  4. 前記受動素子はリアクトルであり、
    前記負荷回路は、各相それぞれに逆並列に接続されたサイリスタとリアクトル負荷とを備えた電圧フリッカ発生回路であって、
    前記電圧フリッカ発生回路のサイリスタをオンオフすることにより発生する断続的な電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする請求項1記載の電圧擾乱発生回路。
  5. 前記リアクトルと共振する共振用コンデンサを備えたことを特徴とする請求項2記載の電圧擾乱発生回路。
  6. 請求項2〜4の何れかに記載の負荷回路のうち少なくとも2つの負荷回路と、
    前記リアクトルとそれぞれの負荷回路との間に設けられた開閉器と、を備え、
    前記開閉器を投入することにより、その投入された開閉器に接続された負荷回路で発生する擾乱電流が系統インピーダンスに流れることを特徴とする請求項2〜5記載の電圧擾乱発生回路。
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