JP5178288B2 - 防眩フィルム - Google Patents
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Description
LCDにおいては表面に微細な凹凸を形成することによる映り込み防止が施されている。微細な凹凸による方法は、防眩処理とも呼ばれ、従来よりサンドブラスト加工、エンボス加工、微粒子を含有する塗膜の形成などが行なわれている。例えば、透過光の散乱特性が制御され、ギラツキ感が改良された防眩性ハードコートフィルムの製造方法として、透明プラスチック基材に活性エネルギー線硬化型樹脂を塗布し、活性エネルギー線を照射して硬化させ、活性エネルギー線硬化型樹脂層を形成したのち、該被膜に対してサンドブラスト加工またはエンボス加工のいずれかを施す方法が特許文献1に提案されている。
また、スチレンビーズなどの透明性微粒子を含んだ樹脂組成物を透明プラスチック基材に塗工することにより、透明性微粒子によって塗布膜に付与される凹凸の状態で塗膜の表面に良好な防眩層を形成する方法が特許文献3に開示されている。
一方、PDPにおいては、LCDに用いられているような防眩処理を施した場合、上記の特許文献1、特許文献2、特許文献3に示されたいずれの方法でも、外光による映り込みは低いものの、本来映像として映したい透過映像そのものがぼやけてしまい、PDPの特徴である映像の美しさを損ねてしまうという問題があった。LCDの技術が応用できないことは、PDPがLCDと異なり発光部から距離の離れた光学フィルターを用いていることも起因していると考えられる。
反射防止膜を製膜する方法として、内部に空洞を有する中空シリカ等の中空微粒子を、アルコキシシランの加水分解重縮合物から得られる無機成分を含むバインダー中に分散させて反射防止膜を製膜する方法が特許文献5に開示されている。
そこで本発明者らは、表面形状制御による方法を鋭意検討したところ、微粒子を用いて単純に表面形状を形成させるだけではすべての特性をバランスさせることが難しく、ギラツキが顕著に表れることが分かった。このギラツキは表面凹凸によるレンズ効果による輝度ムラで発生していた。
PDP、特にガラスフィルターを用いるタイプでは、空気との界面がガラスフィルターの表面以外にもガラスフィルターの裏面とPDPパネル表面の3箇所に存在し、またXe等のガスとの界面もPDPパネル内に存在している。したがって、外光の映り込みはこれら界面での反射を考慮する必要があるものの、透過と反射のバランスを満足しつつギラツキがないフィルムを得ることが非常に困難であった。
即ち、本発明は、以下の通りのものである。
(1)少なくとも平均波長が50〜500μm、高さが2〜20μmの凹凸を有する樹脂層を中間層に有し、平均波長が25〜250μm、中心面平均粗さ(SRa)が0.02〜0.30μmで転写による形状付与がなされた表面形状を有し、ヘーズ値が0.5〜3.0%であることを特徴とする防眩フィルム。
(2)該凹凸を有する樹脂層が、屈折率差0.003〜0.120の樹脂層と接していることを特徴とする上記(1)記載の防眩フィルム。
(3)該凹凸が、不規則な配列を有することを特徴とする上記(1)または(2)記載の防眩フィルム。
(4)該凹凸が、転写された形状であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の防眩フィルム。
本発明の防眩フィルムとは、表面と表面以外の樹脂層にそれぞれ特定の凹凸形状を有するフィルムであり、これにより映り込みを防止し、優れた透過性能を有したフィルムである。
図1aに本発明の防眩フィルムの好ましい実施態様の一例の概略断面図を示す。表面形状凹凸1側が表示装置で用いる場合の観察側になる面である。13が透明基板を表し、PETフィルム、TACフィルムなどの透明フィルム基板やアクリル板、ポリカーボネート板などの透明プラスチック基板などが基板として用いられる。これら基板の上に凹凸2をもつ樹脂層12が積層されている。この樹脂12は熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂などを用いることができる。この樹脂層12の凹凸2の形状は、凹凸1に比べてその凹凸ピッチが大きく、透過光の制御を行うために必要な形状を有している。
本発明はこのように特定の凹凸形状を層内に有することでそれぞれの機能を交絡させることなく発現することができる。
本発明において凹凸形状を有する樹脂層を形成する上で、透明フィルム基板を用いることによって容易に構成させることができるため、便利に用いられる。透明フィルム基板としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、トリアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースアセテート系フィルム、延伸したポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ノルボルネン系フィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリアリレート系フィルムなどが挙げられる。透明フィルムは透過光の利用という観点から、ヘーズは、5.0%以下であることが好ましく、2.0%以下であることがさらに好ましい。
TACフィルムやPETフィルムの厚さは、光学基材としての取扱性という観点から12μm以上が好ましい。TACフィルムやPETフィルムの厚さの好ましい上限は、光線 透過率、光の利用効率の観点から200μmである。
本発明の透明フィルム基板としては、紫外線吸収剤を含有したものを用いてもよい。PDP前面板フィルタの構成要素、特に色調補正層などに用いる色素の保護に好ましく用いることができる。紫外線吸収剤として420nm以下の短波長側を吸収する紫外線吸収剤を用いることができ、特に350〜400nmの紫外線吸収剤を用いることができる。
耐擦傷性の一つの指標として、鉛筆硬度試験を用いることができる。本発明の反射防止フィルムは、鉛筆硬度がHB以上、好ましくはH以上、さらには2H以上のものが最も好ましく用いることができる。樹脂層の厚みとしては、0.5μm〜50μmのものを用いることができる。これらの内、図1aのような層構成を実施する場合は、凹凸2の形状を埋め込むために、凹凸2よりも厚くする必要があり、一方、図1bのような構成を実施する場合は、厚さとしては1〜30μmのように薄く設置することもできる。
アクリルシリコーン系では、シリコーン樹脂上にアクリル基を共有結合により結合させたものが好ましい。
また、アルコキシシラン系では、アルコキシシランを加水分解重縮合させることにより得られたシラノール基を有する縮合体を含んでいるものが好ましい。塗布後の熱硬化等により、シラノール基がシロキサン結合に変換されて硬化膜が得られる。
これらのハードコート材料は、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。屈折率の調整で複数のハードコート材料を混合することは好ましく行われる。この中でも製法の簡便さ、コスト、性能などからアクリルラジカル系が好ましく用いられ、多官能アクリレートオリゴマーがより好ましく用いられる。
ここで中心面平均粗さ(SRa)は、JIS−B0601−1994、ISO−4287−1997、ASME−1995に記載されている2次元粗さパラメータの中心線平均粗さ(Ra)を、3次元に面として計算させたもので、粗さ曲面の中心面上に直交座標軸X、Y軸を置き中心面に直交する軸をZ軸とし、粗さ曲面をf(X、Y)、基準面の大きさLx、Lyとしたとき、下記の式(1)で与えられる値である。
本発明の最表面の表面形状(凹凸1)においてその中心面平均粗さ(SRa)は0.02〜0.30μmと非常に平滑な表面を有している。表面形状(凹凸1)において、非常に小さな凹凸高さを有しているため、優れた透過特性を実現でき、さらに白浮きのないクリアな映像表示が可能である。中心面平均粗さ(SRa)が小さすぎると、表面での映り込み防止機能が低下する。中心面平均粗さ(SRa)が大きすぎると表面の白浮きが生じやすくなる。これら中心面平均粗さ(SRa)の内、特に0.05〜0.25μmのものは好ましく用いられ、0.10〜0.20μmのものは最も好ましく用いられる。
低屈折率層としては、ハードコート層よりも屈折率の低い層であり、好ましくは波長5550nmでの屈折率が1.25〜1.45のものが好ましく用いられる。低屈折率層の屈折率は、入射角5度における最低反射率を2%以下となるよう含有させる微粒子の種類や量、バインダーの種類や量を制御することが好ましい態様である。低屈折率層の厚みとしては50nm〜200nmの範囲で用いられ、可視光領域での反射防止性能の観点から、通常、入射角5度における最低反射率波長を400〜750nmに有するように厚みを調整されたものが好ましい。
シリカ微粒子として粒子内部に空洞を有する中空シリカ微粒子を用いることは、低屈折率層の屈折率を低くできるため好ましい。この空洞は、外殻によって包囲されているので、この空洞にバインダーが侵入することはない。そしてこの空洞が存在していることによって低屈折率化を図ることができるものであり、また空洞内へのバインダーの侵入が阻止されていることによって屈折率の増加を防止することができ、反射防止層の低屈折率化を実現できるものである。
中空シリカ微粒子の屈折率は、反射防止層の低屈折率化という観点から1.40以下であることが好ましい。屈折率が1.40より大きいと低屈折率化の効果が低い。好ましくは屈折率として1.10〜1.35のものが用いられる。
なお、2種類以上の粒子径のシリカ微粒子や中空シリカ微粒子を併用しても構わない。
バインダーとしては、単独でも複数を組み合わせてもよい。好ましいバインダーとしては、以下のものが挙げられる。
(1)テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ(i−プロポキシ)シラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、イソブチルトリエトキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、ジメトキシシラン、ジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ(i−プロポキシ)シラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルエチルジ(i−プロポキシ)シラン、
(4)水ガラス、オルトケイ酸ナトリウム、オルトケイ酸カリウム、オルトケイ酸リチウム、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム、メタケイ酸リチウム、オルトケイ酸テトラメチルアンモニウム、オルトケイ酸テトラプロピルアンモニウム、メタケイ酸テトラメチルアンモニウム、メタケイ酸テトラプロピルアンモニウムなどのケイ酸塩を酸やイオン交換樹脂に接触させることにより得られる活性シリカ。
(6)アルキル(メタ)アクリレート、アルキレンビス(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどのアクリル系モノマーを重合したもの。アルキレンビスグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキシドなどの重合性モノマー。ここで(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートの両方を指す。これらの重合物である。
(8)上記(1)〜(7)のアルキル基や水素基はフッ素に置換されたものを用いることができる。フッ素に置換されたものは屈折率が小さく、光学的性能に優れている。しかしながら単独では機械的に弱い場合もあるため、無機の微粒子と混合して用いることができる。
重合性モノマーの種類は、反応の形態、速度などに応じて適宜選択される。重合性モノマーまたは官能基を有するものを用いる場合には、さらに添加物として重合開始剤を添加することが有効である。重合開始剤としては、熱ラジカル発生剤、光ラジカル発生剤、熱酸発生剤、光酸発生剤など公知のものを、上記の重合性官能基や重合性モノマーの反応形態に合わせて選ぶことができる。
バインダー量は、低屈折率層の機械的強度、反射防止性能の観点から、シリカ微粒子と中空シリカ微粒子を合わせた重量を1とした場合に、重量比で0.5以上5.0以下が好ましい。
バインダーそのものの屈折率は、1.3〜1.55のものを用いるのが好ましい。比較的低い屈折率のものを用いることによって、非常に屈折率の低い反射防止層を得ることができる。
低屈折率層の厚みとしては、50〜300nmであるが、可視光領域での反射防止性能の観点から、通常、入射角5度における最低反射率波長を500〜750nmの範囲とするのが好ましい。低屈折率層の屈折率は、入射角5度における最低反射率を2%以下となるようにシリカ微粒子量、中空シリカ微粒子量、バインダー量を制御することが好ましい態様である。
例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリアセトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、3−アクリロキシプロピルトリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリアセトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルトリアセトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリス(トリクロロアセトキシ)シラン、3−グリシドキシプロピルトリス(トリフルオロアセトキシ)シラン、3−アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−アクリロキシプロピルトリブロモシラン、3−アクリロキシプロピルトリフルオロシラン、3−メタクリロキシプロピルトリクロロシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリブロモシラン、3−メタクリロキシプロピルトリフルオロシラン、3−グリシドキシプロピルトリクロロシラン、3−グリシドキシプロピルトリブロモシラン、3−グリシドキシプロピルトリフルオロシランなどの化合物、これらのアルキル基や水素基がフッ素に置換されたもの、およびこれらを反応させたものである。
シリカ微粒子や中空シリカ微粒子の表面は、1nm2あたり0.1〜100個OH基を有している場合が多く、反応性シラン化合物と処理するにおいて、シリカ微粒子や中空シリカ微粒子の表面の1/20以上のOH基対応分以上を反応性シラン化合物と反応させるのは好ましい態様であり、さらにフルオロアルキル(トリアルコキシ)シランと併用して処理するのも好ましい態様である。フルオロアルキル(トリアルコキシ)シランとの処理は、シリカ微粒子や中空シリカ微粒子と反応性シラン化合物存在下に行ってもよいし、それぞれ別々に行ってもよい。
CF3(CF2)xCH2CH2Si(OR)3
R:−CH3、−C2H5、−イロプロピル基
x:1〜10の整数
などのアルキル基を用いることができる。フルオロアルキル(トリアルコキシ)シランとの処理は、シリカ微粒子や中空シリカ微粒子の表面の1/20以上のOH基対応分以上を反応させて結合させるのは好ましい態様である。これにより反射防止層の耐磨耗性をさらに向上させることができるとともに、表面の防汚性の向上、指紋の拭取り性を向上させることができる。
フルオロアルキル(トリアルコキシ)シランのシリカ微粒子や中空シリカ微粒子との反応性の観点から、R:−CH3が好ましく、xは3〜7が好ましく用いられる。
また、反応性シラン化合物とフルオロアルキル(トリアルコキシ)シランとの合計モル数を表面OH基の総量とほぼ当量モルとすることにより、反応性シラン化合物とフルオロアルキル(トリアルコキシ)シランのシリカ微粒子や中空シリカ微粒子の表面での量比に対応させることができる。反応性シラン化合物とフルオロアルキル(トリアルコキシ)シランの割合としては、重量比で10:1〜1:10の範囲で好ましく用いられる。
凹凸2の形状は、平均波長が50〜500μm、高さが2〜20μmを有していることが必要である。ここで、平均波長は、フィルムの断面を観察してJIS−B0601規定(Sm)と同様にして凹凸の周期から平均波長を求めることができる。この平均波長としては測定断面を10面以上観察してその平均を用いるのが好ましい。また高さは、断面観察でのJIS−B0601規定の十点平均粗さ(Rz)と同様にして求めることができる。この値に関しても測定断面を10面以上観察してその平均値を用いるのが好ましい。これらはまた積層前の表面形状から求めることもできる。平均波長は短いと映り込み像のぼやけ方が不十分になる傾向があり、平均波長が長すぎると映像がぎらつく傾向がある。これらの内、平均波長は、60〜300μmが好ましく用いられ、特に60〜150μmは最も好ましく用いられる。また凹凸2の高さは、低いと映り込みのぼやけが不十分になり、高さが高すぎると、ぎらつきが大きくなるとともに内部ヘーズも大きくなる傾向がある。これらの内、3〜10μmは特に好ましく用いられる。
本発明において、凹凸2は、転写により形成されるのが好ましい。転写による凹凸の形成とは、凹凸形状を有する型からその形状をフィルムに写し取ることをいう。凹凸形状を有する型としては、ロール形状のもの、板状のもの、フィルム状の連続形態など様々な形態のものを用いることができ、特にシームレスのロール状のもの、ベルト状のもの、フィルム状のものが好ましく用いられる。その材質としては、金属、ガラス、セラミック、樹脂など様々なものを用いることができる。これらは転写する方法によって種々選択される。型への凹凸形状の形成は、精密機械加工によるもの、精密レーザー加工によるもの、電子線加工(EB描画)によるもの、光露光によるもの、干渉露光によるものなど様々な方法を用いることができる。これらは直接型に凹凸を付与してもよく、また、別の材料に凹凸を付与したのちに凹凸を数回転写することによって最終的に型に凹凸を付与してもよい。1回の転写により凹凸の形状は保持され、その保持率は65%以上特に90%以上であることが好ましい。
なお、凹凸1の形状も同様の方式により転写することができる。
なお、凹凸1の形状付与においても、干渉露光による凹凸の不規則性は好ましい態様の一つである。
この際の硬化手段は、半硬化手段と異なる手法を用いることもできる。型から凹凸の形状が写し取られた樹脂を剥離させるとき、型から樹脂を欠損なく剥離させるために離型剤を樹脂に添加することができ、また型の表面にフッ素系の化合物を塗工して薄膜を形成させることによって離型しやすくする方法などを行うことができる。凹凸の転写方法については、例えば、特表2001−511725号公報、特開2005−10231号公報、特開2005−10230号公報などに記載されている方法を用いることができる。
本発明の防眩フィルムの表面抵抗については、表面抵抗率が106Ω/□〜1018Ω/□の範囲であることが好ましい。表面抵抗率を下げることによって塵の付着等を押さえることができ、ディスプレイなどに組み込む場合の収率を向上させることができる。このような表面抵抗はこれまでに記載した帯電防止機能を構成する層に持たせることによって達成することができる。
本発明の反射防止フィルムにおいて、凹凸1および凹凸2の形状付与を微粒子を用いず、転写で行ったものは、微粒子の凝集構造を利用した系に比較して透過特性に優れているため最も好ましい態様の一つである。
本発明の反射防止フィルムの全光線透過率は88%以上が好ましい。そのうち90%以上がより好ましく用いられる。88%未満の場合は透過像がぼやける傾向があるため好ましくない。さらに、透過映像の輝度が低下してしまうため好ましくない。
本発明の防眩フィルムは、表面に滑り性や防汚性などを付与するために、最表面に被覆層を設けてもよい。被覆層は、例えばフッ素樹脂、湿気硬化型シリコーン樹脂、熱硬化型シリコーン樹脂、2酸化ケイ素、(メタ)アクリル系樹脂、(メタ)アクリル系UV硬化性樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ノボラック樹脂、シリコーンアクリレート樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、尿素樹脂など、公知の任意の材料で形成される。被覆層の膜厚は、通常、50nm以下、好ましくは10nm以下である。被覆層は単層または複数層で構成されていてもよい。防汚効果を発現させるために、上記の中でも、フッ素樹脂、湿気硬化型シリコーン樹脂および熱硬化型シリコーン樹脂が好ましい。
[各種測定方法]
(1)射角5度における最低反射率および最低反射率波長;
ガラス板(NHテクノグラス社製、NA35、0.70mmt、TFT用)にアクリル系光学用粘着剤を用いて防眩フィルム(透明フィルム側)を貼り、ガラス板の裏面の反射光をカットするため、裏面を紙やすりで荒した後に黒色インクで塗りつぶした。その後、分光光度計UV−2450/MPC2200型5°絶対反射率測定装置(島津製作所株式会社製)を用いて、波長300nm〜800nmの範囲の反射率スペクトルを0.5nm間隔で測定し、最も低い反射率を最低反射率とし、その時の波長を最低反射率波長とした。
屈折率は反射率測定データとフィッティングするように計算で求めた。
スガ試験機株式会社製写像性測定器ICM−1Tを用い、防眩フィルムに垂直に光が透過するようにセッティングし、ICM−1Tの光学くしのうち、2mm、1mm、0.5mm、0.25mmの4種類の光学くしにおける透過像鮮明度を測定した。
(3)中心面平均粗さ(SRa)、平均波長(Sλa);
厚さ5mm以上のオプティカルフラット(ガラス製)上にフィルムを貼り、株式会社小坂研究所の表面形状測定器「サーフコーダ ET4000」を用いて、1mm×1mm〜3mm×3mmの領域を測定した。測定エリアの選択はSλaが200μmを超える場合は3mm×3mmで測定し、それ以外は1mm×1mmのエリアで評価した。X軸の送り速度は0.2mm/s、Yピッチ10μmとし、生データは最小二乗法によってレベリングされたもので、カットオフを用いずに表面形状パラメータを算出させた。用いたソフトはET4000の標準ソフト「3次元表面粗さ解析プログラム TDA−22」を用いてSRa、Sλaを算出させた。
JIS−S−6006に規定される試験用鉛筆を用いて、JIS−K−5400に規定される鉛筆硬度の評価方法に従い、500g荷重における鉛筆硬度を評価した。
(5)全光線透過率およびヘーズの測定;
日本電色工業株式会社製濁度計(曇り度計)NDH2000を用いて、JIS−K−7361−1に規定される方法にて測定した。
測定装置として東亜ディーケーケー社製超絶縁計SM−8210、電極としては平板試料用電極SME−8311を用い、JIS K6911に規定される方法によって表面抵抗率を測定した。(20℃、65RH%)
(7)PDP透過像評価;
前面フィルターを有するPDP表示装置の前面板フィルターに、外側の表面にフィルムを光学用アクリル系粘着剤を用いて貼り付けた。そしてPDP表示装置へ画像を表示し、透過像を55°斜めから観察して以下の判定基準により目視にて判定した。
◎・・・透過像が完全に鮮明に見える
○・・・透過像が鮮明であるが、真正面から見たときに比べてややボケる
△・・・透過像がぼける
×・・・透過像がぼやけて不鮮明
透過像評価と同様に防眩フィルムを設置し、信号発生器によってグリーン単一色での輝度斑によるギラツキを以下の判定基準により目視にて判定した。
◎・・・ギラツキがほとんど見られない。
○・・・ギラツキが少し確認できる。
△・・・ギラツキが確認できるが、通常の映像では気にならない。
×・・・ギラツキがひどく、通常の映像でも明確に見えてしまうレベル。
ガラスフィルターを有するPDP表示装置のガラスフィルターに、外面側の表面に防眩フィルムの凹凸1がくるように光学用アクリル系粘着剤を用いて貼り付けた。防眩フィルムが形成されている側に蛍光灯の光を直接反射させ、映り込んだ蛍光灯の像のイメージを以下の判定基準により目視にて判定した。
◎・・・蛍光灯の像のイメージがぼやける。
○・・・蛍光灯の像のイメージが少しぼやける。またはぼやけているが像が明るく見える。
△・・・蛍光灯の像のイメージがやや鮮明であるが、周りの景色の映りこみはほとんどない。
×・・・蛍光灯の像のイメージが明確に認識できる。
反射特性評価と同様に防眩フィルムを設置し、蛍光灯の光が表面で反射して白っぽく見える程度を以下の判定基準により目視にて判定した。
◎・・・表面の白っぽさが認識できず、黒がしまって見える。
○・・・表面が僅かに白っぽく見える。黒はしまって見える
△・・・表面が少し白っぽく見える。黒が多少くすんで見える。
×・・・表面が白く見え、コントラストの低下が目視で明確に分かる。
(ハードコート層塗工液HC−A)
A−DPH(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学社製)100重量部を、メチルエチルケトン50重量部とメチルイソブチルケトン50重量部の混合溶液に溶解した。その溶液に開始剤として「イルガキュア(商標登録);184」を3重量部加えて溶解した。
(ハードコート層塗工液HC−B)
A−DPH(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学社製)50重量部とUV硬化型ハードコート塗料HIC−3100(共栄社化学株式会社製、UV硬化樹脂)50重量部を、メチルエチルケトン50重量部とメチルイソブチルケトン50重量部の混合溶液に溶解した。その溶液に開始剤として「イルガキュア(商標登録);184」を3重量部加えて溶解した。
A−DPH(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学社製)25重量部とUV硬化型ハードコート塗料HIC−3100(共栄社化学株式会社製、UV硬化樹脂)75重量部を、メチルエチルケトン50重量部とメチルイソブチルケトン50重量部の混合溶液に溶解した。その溶液に開始剤として「イルガキュア(商標登録);184」を3重量部加えて溶解した。
(ハードコート層塗工液HC−D)
A−DPH(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、新中村化学社製)100重量部を、メチルエチルケトン50重量部とメチルイソブチルケトン50重量部の混合溶液に溶解した。その溶液に開始剤として「イルガキュア(商標登録);184」を3重量部加えて溶解した。これに、IPA−ST(日産化学工業株式会社製、SiO2、粒径10〜15nm、30wt%のIPA分散液)を15重量部加え、さらに、5wt%に調整したプレンアクトALM(アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート、川研ファインケミカル(株))MIBK溶液を6重量部加と精製水3重量部を加え、1時間攪拌を行いハードコート層塗工液HC−Dを調整した。
中空シリカ微粒子として触媒化成工業株式会社製、平均粒径60nm、屈折率1.30、固形分20wt%のイソプロパノール(以後「IPA」と記載する。)分散液を用いた。この中空シリカ/IPA分散液100重量部に対し、フッ素系低屈折材料(JSR株式会社製、オプスターTU2085、固形分10.5wt%)50重量部を加えた。プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/t−ブタノール=25/75(重量比)で希釈し、固形分3wt%の低屈折率層塗工液L−Aを調製した。
ITO微粒子のエタノール分散液(触媒化成工業社製「ELECOM;V−2506」固形分20.5wt%)20重量部に対して、ジペンタエリスリトールヘキサメタアクリレート1重量部、ITOの分散助剤(燐酸エステル系)0.1重量部、開始剤として「イルガキュア(商標登録);184」を0.1重量部用い、これらをエタノール溶媒中で混合・分散させて、固形分濃度4wt%の帯電防止層塗工液H−Aを調整した。
特表2004−508585号公報に記載に順じて、型A〜Dの4種類のものを準備した。これらは簡易的に評価するためにロール形状とせずに1辺が約10cmの正方形板状のニッケル金属メッキ層に形状を有する型とした。型A〜Dは、レーザー光源、対物レンズ、感光材などそれぞれの種類や距離、露光時間を変化させて4種類のものを作製した。作製した型A〜Dの凹凸面に、離型処理としてフッ素系表面処理剤(ハーベス社製「デュラサーフHD2101Z」を塗工した後、100℃で1時間熱処理させ、リンス剤(ハーベス社製 HD−ZU)を用いて過剰の離型剤を除去したものを用いた。塗工厚みとしては乾燥後の厚みが約5nmになるように調整した。
図1aの構成を作成した。以下にその詳細を具体例を示す。
(帯電防止層の形成)
透明フィルム基板として、東レ株式会社製の光学用PETフィルムU46(厚み100μm)を用い、これに「帯電防止層塗工液H−A」をバーコーターを用いて塗工したのち、60℃で2分乾燥後、フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製UV露光装置(Hバルブ)を用いて、照度2600mW/cm2、光量500mJ/cm2で硬化させて帯電防止層とした。帯電防止層の厚さは約150nmだった。
(樹脂層12の準備)
得られたフィルムをバーコーターを用いて乾燥後の厚みがおよそ20μmになるように「ハードコート層塗工液HC−B」を帯電防止層の上に塗工した。バーコーターで塗工後の膜を80℃で3分乾燥させ、凹凸形成させる前の状態にした。
乾燥を行った樹脂層側と型Aとを空気が入らないように張り合わせ、ローラーで軽くPETフィルム表面をならした。その後、PET側からフュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製、UV露光装置(Hバルブ)を用いて、照度2600mW/cm2、光量750mJ/cm2のUVを照射して硬化させた。樹脂層と型Aとをゆっくりと剥離させ、PETフィルムと帯電防止層の上に凹凸2の転写した樹脂層(12)が得ることができた。このフィルムをさらに樹脂層側から上記同様のUV装置を用いて、UVを500mJ/cm2照射して硬化を促進させた。得られた樹脂層12の550nmでの屈折率は、1.580だった。
この凹凸2の形状を小坂研究所製、サーフコーダET4000を用いて測定したところ、凹凸2の平均波長(Sλa)は約70μmであり、高さ(SRz)は9μmだった。測定した形状の正面鳥瞰図を図2に示した。
凹凸2の形状を有する樹脂層12が形成されたフィルムを、バーコータを用いて乾燥後の厚みがおよそ15μになるように「ハードコート層塗工液HC−A」を塗工した。バー
コータでの塗工後の膜を80℃で3分乾燥させ、凹凸1を形成させる前の状態にした。
(樹脂層11への凹凸1の転写)
乾燥を行った樹脂層側と型Bとを空気が入らないように張り合わせ、ローラーで軽くPETフィルム表面をならした。その後、PET側からフュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製、UV露光装置(Hバルブ)を用いて、照度2600mW/cm2、光量750mJ/cm2のUVを照射して硬化させた。樹脂層と型Bとをゆっくりと剥離させ、PETフィルムと帯電防止層の上に凹凸1の転写した樹脂層(11)が得ることができた。このフィルムをさらに樹脂層側から上記同様のUV装置を用いて、UVを500mJ/cm2照射して硬化を促進させた。得られた樹脂層12の550nmでの屈折率は、1.523だった。
この凹凸1の形状を小坂研究所製サーフコーダET4000を用いて測定したところ、凹凸1の平均波長(Sλa)は約40μmであり、中心面平均粗さ(SRa)は0.08μmだった。
得られたフィルム(PETフィルム/帯電防止層/凹凸2を有する樹脂層/表面形状凹凸1を有する樹脂層)を「各種測定方法」に記載した方法で評価し、その結果を表1に要約した。
用いた型A、Bについてフィルムと同様にして表面形状を測定したところ、フィルムの凹凸の方が僅かに小さくなっていたものの、型とほぼ同様の形状であることが分かった。
表面抵抗を測定したところ108〜109Ω/□であった。また鉛筆硬度は3Hだった。
(低屈折率層の形成)
実施例1で得られたフィルムに「低屈折率層塗工液L−A」をバーコーターを用いて塗工した。その後、120℃で1分乾燥させた後、フュージョンUVシステムズ・ジャパン株式会社製UV露光装置(Hバルブ)を用いて、酸素濃度100ppm以下、照度2600mW/cm2、光量1500mJ/cm2で硬化させておよそ50〜150nmの厚みの低屈折率層を形成し、PETフィルム/帯電防止層/凹凸2を有する樹脂層/表面形状凹凸1を有する樹脂層/低屈折率層からなる防眩フィルムを得た。
(防眩フィルムの評価)
得られた防眩フィルムを「各種測定方法」に記載した方法で評価した。この評価方法による結果を表1に要約した。
ET4000を用いた1mm×1mmの形状測定において、表面形状は、実施例1と実施例2において大きな有意差は見られなかった。
図1bの構成を作成した。以下にその詳細を具体例を示す。
(帯電防止層の形成)
実施例1と同様に、東レ株式会社製の光学用PETフィルムU46(厚み100μm)を用い、これに「帯電防止層塗工液H−A」を塗工、乾燥、硬化させて帯電防止層とした。帯電防止層の厚さは約120nmだった。
(樹脂層15の準備)
帯電防止層が形成されたフィルムを、バーコータを用いて乾燥後の厚みがおよそ5μになるように「ハードコート層塗工液HC−A」を塗工した。バーコータでの塗工後の膜を80℃で3分乾燥させ、凹凸1を形成させる前の状態にした。
型Cを用いて実施例1と同様にして凹凸1形状を樹脂層15へ転写した。得られた樹脂層15の550nmでの屈折率は、1.525だった。
この凹凸1の形状を小坂研究所製、サーフコーダET4000を用いて測定したところ、凹凸1の平均波長(Sλa)は約70μmであり、中心面平均粗さ(SRa)は0.15μmだった。
(低屈折率層の形成)
得られたフィルムに実施例2と同様に「低屈折率層塗工液L−A」を塗工、乾燥、硬化させておよそ50〜150nmの厚みの低屈折率層を形成し、PETフィルム/帯電防止層/凹凸1を有する樹脂層15/低屈折率層からなるフィルムを得た。
ET4000を用いた1mm×1mmの形状測定において、表面形状は、低屈折率層形成前と大きな有意差は見られなかった。
得られたフィルムの樹脂層15とは反対面のPETフィルム表面に、バーコータを用いて乾燥後の厚みがおよそ10μになるように「ハードコート層塗工液HC−C」を塗工した。バーコータでの塗工後、膜を80℃で3分乾燥させ、凹凸2を形成させる前の状態にした。
(樹脂層17への凹凸2の転写)
型Dを用いて実施例1と同様にして凹凸2形状を樹脂層17へ転写した。得られた樹脂層17の550nmでの屈折率は、1.605だった。
この凹凸2の形状を小坂研究所製、サーフコーダET4000を用いて測定したところ、凹凸1の平均波長(Sλa)は約120μmであり、高さ(SRz)は3μmだった。
総研化学社製「SKダイン2094」と硬化剤「E−AX」を用いて、樹脂層17の凹凸2の上に樹脂層として粘着材層18を乾燥後の厚さが30μmになるように塗工し、90℃で2分間乾燥後、室温で1週間熟成させ、粘着材層18を形成した。
粘着材層18の550nmの屈折率は1.445だった。
(防眩フィルムの評価)
得られた防眩フィルムを「各種測定方法」に記載した方法で評価した。この評価方法による結果を表1に要約した。
実施例1において凹凸2の転写を行わずに凹凸1形状のみを有するフィルムを得た。フィルムの層構成は、PETフィルム/帯電防止層/樹脂層12(凹凸なし)/樹脂層11(凹凸1)とした。
得られたフィルムを「各種測定方法」に記載した方法で評価した。この評価方法による結果を表1に要約した。
実施例1において凹凸1の転写を行わずに凹凸2形状のみを有するフィルムを得た。フィルムの層構成は、PETフィルム/帯電防止層/樹脂層12(凹凸2)/樹脂層11(凹凸なし)とした。
得られたフィルムを「各種測定方法」に記載した方法で評価した。この評価方法による結果を表1に要約した。
最表面での反射による映り込みが激しく、透過映像を認識することができなかった。
実施例1と同様にしてPETフィルム上に帯電防止層を形成させた。その後、この層に「ハードコート層塗工液HC−D」を塗工して微粒子の凝集を用いた凹凸形状を有するハードコート層を形成させた。このハードコート層の厚さは5μmだった。
ハードコート層の上に実施例2と同様にして低屈折率層を形成させた。フィルムの層構成は、PETフィルム/帯電防止層/ハードコート層(凹凸)/低屈折率層とした。
得られたフィルムを「各種測定方法」に記載した方法で評価した。この評価方法による結果を表1に要約した。
表面形状は、小坂研究所製ET4000で測定したところ、凹凸の平均波長(SRa)が約40μm、中心面平均粗さ(SRa)は0.2μmだった。
12、17・・・凹凸2を有する樹脂層
13、16・・・透明フィルム基板
14、18・・・樹脂層
Claims (4)
- 少なくとも平均波長が50〜500μm、高さが2〜20μmの凹凸を有する樹脂層を中間層に有し、平均波長が25〜250μm、中心面平均粗さ(SRa)が0.02〜0.30μmで転写による形状付与がなされた表面形状を有し、ヘーズ値が0.5〜3.0%であることを特徴とする防眩フィルム。
- 該凹凸を有する樹脂層が、屈折率差0.003〜0.120の樹脂層と接していることを特徴とする請求項1記載の防眩フィルム。
- 該凹凸が、不規則な配列を有することを特徴とする請求項1または2記載の防眩フィルム。
- 該凹凸が、転写された形状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防眩フィルム。
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