JP5177870B2 - 通信品質測定システム - Google Patents
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Description
このため、近年の通信回線においては高い回線品質の確保が求められる。それと同時に、回線品質を監視し、回線状態を確認することで、深刻な回線障害に至る前に回線の異常を発見できることが必要とされる。
付加的機能として、フレームエラーチェックを行うことで、フレームエラーの有無で回線品質を推定することが可能である。
又、上記特許文献2に開示された関連技術では、テスト用データ(テストフレーム)を送出し当該テストデータに対して返送されたデータに基づいて通信回線品質の監視を行うため、通信回線の上り/下りの異常個所特定が困難となるという不都合がある。
更に、上記特許文献3に開示された関連技術では、例えば、FCSを用いたフレームエラーチェックを行う場合、フレーム単位でのエラー検出のためビットエラーレートでの品質測定はできない。また、フレーム単位での品質測定の場合、エラーチェックに使用するフレーム長に依存し得られる回線品質結果の信頼性に差が生じてしまうという不都合があった。
本発明は、上記従来例の有する不都合を改善し、通信中であっても回線における通信状態を監視し通信品質を有効に測定する通信品質測定システム、通信品質測定方法、および通信品質測定プログラムを提供することを、その目的とする。
次に、本発明の実施形態1について、その基本的構成内容を説明する。
又、この通信品質測定システムでは、端末3および4が、各端末から送出された処理対象の通信データであるユーザフレーム(UF)を、メディアコンバータ1、メディアコンバータ回線10、およびメディアコンバータ2を介して相互に通信を行い、メディアコンバータ回線10を介して送り込まれた通信データに基づき、メディアコンバータ回線10上における通信品質の監視を行う。
又、メディアコンバータ2は、端末4から送り込まれたフレームデータをメディアコンバータ回線10に対して転送可能な通信データ形式に変換する変換部30と、変換部30に接続されデータ形式を変換されたフレームデータをメディアコンバータ回線10に転送する送信部32と、この送信部32に接続され、回線品質測定用のテストフレーム(TF)を生成し送信部32に対して送出するテストフレーム生成部31とを備えた構成となっている。
又、メディアコンバータ1には、回線品質測定用のテストフレームを生成するテストフレーム生成部21を有し、試験データを含むテストフレームTFが生成される。また、メディアコンバータ1の有する送信部22は、メディアコンバータ回線上へ転送すべきユーザフレームが存在しない場合には、テストフレーム生成部で生成されたテストフレームを送信する。
更に、メディアコンバータ回線10上へ転送すべきユーザフレームが発生した場合にはテストフレームの送信を停止する。
ここで、変換部20から送り込まれたフレームデータ中に、予め設定されたテストフレームが挿入可能な通信アイドル区間が存在する場合、つまり、ユーザフレーム間長がテストフレームより長い場合に、送信部22は、当該ユーザフレーム間長を通信アイドル区間として検知するアイドル区間検知機能を備えている。
更に、送信部22は、ユーザフレームが無いと判定された場合には、テストフレーム生成部21で生成されたテストフレームをメディアコンバータ回線10へテストフレーム送出機能を有する。
ここでは、フレーム受信上最低限必要なフレーム間のアイドル時間(最小フレーム間ギャップ時間)をIFG(Inter Frame Gap)MINとしたとき、(IFGMIN×2)+(識別子長+1byte)時間とする。
これは、テストフレームが最小長(TF識別子+試験データ1byte)であった場合に、テストフレームおよびテストフレーム後のユーザフレームのそれぞれの先頭にギャップ時間IFGMINを確保可能な時間である。
ここで、テストフレーム生成部21は、送信部22からテストフレームの生成停止指示が行われるまで、予め設定された擬似乱数列の生成ルール基づく数列パタンを生成し続ける。
また、テストフレーム生成部21は、送信部22からの指示に応じて、生成されたテストフレームを送信部22に送信する機能を有する。
本実施形態においては、試験データとして擬似乱数を用いるものとして説明する。この擬似乱数は、規則的に繰り返される擬似乱数であれば擬似乱数の生成法は任意に選択することができる。
この場合、テストフレームの識別は、ユーザフレームフォーマットの中で、宛先アドレスDA、送信元アドレスSA、又はLength/Typeのいずれかのフィールドを識別子として用いることにより可能となる。
ここでは、UF#1とUF#2との間の通信アイドル区間1、およびUF#2とUF#3との間の通信アイドル区間2は、それぞれテストフレームTFを挿入可能な長さ区間(時間)であるとする。
また、UF#3とUF#4との間の通信アイドル区間3は、テストフレーム挿入可能な長さ(時間)未満であるものとする。
このとき、ユーザフレームUFと挿入されたテストフレームTFとの間には、それぞれギャップIFGMINに相当するアイドル時間が確保されているものとする。
また、テストフレームTF#1には試験データとして擬似乱数パタン1〜iまで挿入されているとすると、TF#2の試験データの擬似乱数パタンは、i+1から始まる。
換言すると、二つ目のテストフレームTF#2の試験データである擬似乱数を、TF#1に連続した擬似乱数i+1からはじめるのではなく、TF#1と同様に擬似乱数1から開始する設定とする。
これにより、受信されたテストフレーム中の擬似乱数パタンと照合に使用する擬似乱数パタンとの同期を取る必要がなくなるため、テストフレーム照合部34は、各テストフレームTFについて、テストフレームの先頭から期待値照合を行うことができる。
また、このときのテスト用フレームとユーザフレームとの間のIFGは、例えばイーサネット規格が定める12byteが遵守されるものとする。
これにより、テスト用フレーム長が可変長に設定されるので、最小2byteから、ユーザフレームが存在しない限りテスト用フレームの送信を行うことができ、テスト用フレームの送出効率を向上することができる。
また、受信部35は、受信フレームの先頭の識別子に基づいて、フレーム種別を選別するフレーム選別機能を備えている。
又、受信部35は、受信フレーム内のテストフレーム区間を通信アイドル区間へと変換して転送を行うフレーム変換転送機能を有し、更に、受信部35は、上記送り込まれたフレームデータのうち、テストフレーム以外のフレームは全てユーザフレームであるため、そのまま変換部33へと転送を行うユーザフレーム転送機能を備えている。
したがって、ユーザフレーム1とそれに続き転送されるユーザフレーム2との間の通信アイドル区間ギャップAは、必然的に最小フレーム間ギャップ以上の時間となる。
このとき、受信部35は、図5に示すように、ユーザフレーム(1)から次フレームまでの通信アイドル区間を監視し、次フレームが検出された時の通信アイドル区間が最小フレーム間ギャップ未満であればテストフレーム、最小フレーム間ギャップ以上であればユーザフレームとして識別することができ、ユーザフレーム、およびテストフレームそれぞれを転送先(テストフレーム照合部、又は変換部33)へ識別転送することができる。
このため、本実施形態におけるテストフレームは、メディアコンバータ回線区間でのみ転送され、メディアコンバータ2へ接続される端末4へ送られることはない。
これにより、受信部35が、テストフレームTFを正常に識別できない場合でも、テストフレームTFが端末回線12側へ転送されるのを抑制することができる。
このとき、ユーザフレームUF識別は必ずしもすべてのコード(領域)に対して行う必要はなく、フレーム開始コードだけ、あるいはフレーム開始コードとプリアンブルと対して行われる設定としてもよい。
又、受信部35が、ユーザフレームUFであることを識別できなかった場合、更にテストフレームTFであるかの識別判定を行う(ステップS204)。
ここで、テストフレームTFであることが識別された場合は、テストフレームTFをテストフレーム照合部34へ転送し、テストフレーム照合部34は、テストフレームTF区間を通信アイドル区間に変換して、変換部33に転送する(ステップS205)。
ここで、テストフレームTFであることが識別できなかった場合は、当該区間はテストフレームTFの識別子に異常が生じたものとして、メディアコンバータ回線10から次の通信アイドル区間を受信するまでの区間を、通信アイドル区間として変換部33を転送する(ステップS206)。このとき、テストフレーム照合部34へはフレーム転送を行わない。
そのため、このテストフレームフォーマットでは、受信部35が、イーサネットフレームにおけるFCSフィールドのチェックを行うことにより、FCSフィールドを持たないテストフレームについてはFCSエラーを検出し、これらフレームを廃棄処理する設定とする。また、ここでは、ユーザフレームもFCSエラーの検出にて廃棄されるものとする。
ここで、上記試験データ抽出機能によりテストフレーム照合部34で抽出される試験データは擬似乱数であり、周期的に繰り返される擬似乱数パタンである。
尚、テストフレーム照合部34は、送り込まれた試験データと同じ擬似乱数を、予め期待値として記憶すると共に、当該期待値を利用して照合(以下「期待値照合」という)を行うものとする。
このため、テストフレーム照合部34は、例えば、使用する擬似乱数で現れる特定の乱数パタンを予め設定しておき、該当するビットパタンが検出されたところから期待値照合を開始する、設定としてもよい。
尚、上記の測定結果は、メディアコンバータ回線10におけるメディアコンバータ1からメディアコンバータ2方向での回線品質を定量的に表すものである。
これにより、テストフレーム照合部34は、ビット単位で期待値照合が可能な試験データを用いて、ビットエラーの発生有無を確認することができる。
又、ビット単位のエラーレート等の形で、回線品質を定量的に評価することができる。
これにより、回線品質測定信頼度Fが1に近いほど、得られた回線品質測定結果が、回線品質を高い信頼度で表しているということを示す。
次に、本実施形態の全体の動作について、説明する。
まず、送信部22が、送信されるフレームデータの通信アイドル区間が検知された場合に、テストフレーム生成部21に対してテストフレームの生成を指示する(テストフレーム設定工程)。次いで、送信部22は、検出された通信アイドル区間にテストフレーム送出する(テストフレーム送信工程)。次いで、メディアコンバータ2の受信部35が、フレームデータを受信すると共にフレーム種別を選別する(フレーム種別選別工程)。次に、テストフレーム照合部34が、受信部35から転送されたテストフレームと予め設定されたデータ列との照合を行い通信品質の測定を行う(通信品質測定工程)。
変換部20が、このユーザフレームUFを受信すると共に、このフレームデータをメディアコンバータ回線10の通信用にデータ変換を行い、送信部22にフレームデータを送信する(ステップS102)。
次いで、送信部22は、検知された通信アイドル区間にテストフレームを挿入すると共に、フレームデータ(ユーザフレームUFおよびテストフレームTFを含む)をメディアコンバータ回線10に送出する(ステップS105:テストフレーム送信工程)。
次いで、メディアコンバータ2の受信部35が、フレームデータを受信すると共に、フレーム種別を選別する(ステップS106:フレーム種別選別工程)。
又、変換部33は、受信部35から転送されたユーザフレームを受信すると共にデータフォーマットも変換を行い端末4に転送する(ステップS108)。
又、これにより、メディアコンバータ1で生成されたテストフレームは、ユーザフレームに影響しない範囲において、挿入可能なタイミングで常に生成されるため、受信部35は、ユーザフレームが存在する運用中の状態において、回線品質を常時測定することができる。
更に、テストフレームのフォーマットが、最小1byteの識別子と試験データだけで構成可能であることにより、このテストフレームを受信した受信部35におけるテストフレームの識別処理、およびテストフレーム照合部34における転送処理にかかる負荷を軽減することができる。
3、4 端末
10 メディアコンバータ回線
11、12 端末回線
20、30 変換部
21、31 テストフレーム生成部
22、32 送信部
23、33 変換部
24、34 テストフレーム照合部
25、35 受信部
40 物理層処理部
50 ブリッジ処理部
Claims (1)
- 通信回線を介して相互に接続された異なる通信中継装置と、前記各通信中継装置それぞれに接続した通信端末を備え、前記通信中継装置および前記通信回線を介して前記通信端末が相互にユーザフレームを通信するときに、前記一方の通信中継装置が他方の通信中継装置に対して処理対象である処理データを含む通信データを送信し、前記通信データに基づき前記他方の通信中継装置が前記通信回線における通信品質の測定を行う通信品質測定システムであって、
前記一方の通信中継装置が、
前記処理データ間における通信アイドル区間の長さを測定するアイドル区間検知部と、通信品質測定用のテスト用データを生成するテストフレーム生成部と、前記通信アイドル区間の長さが予め設定された区間長より長い場合に前記通信アイドル区間に前記テスト用データを挿入して送信するテストフレーム送出部とを備え、
前記他方の通信中継装置が、
前記一方の通信中継装置から送り込まれたデータの種別を識別する受信部と、予め設定された照合用データと前記テスト用データとを照合するデータ照合部と、
前記送り込まれたテスト用データに基づき前記通信回線上における通信エラーを検出するテストフレーム照合部と、
前記受信した通信データのうちのテスト用データとユーザフレームと判別することができないフレーム区間を前記通信アイドル区間に変換することにより前記テスト用データが前記通信端末に転送されることを抑制するフレーム変換転送部とを有し、
前記テスト用データは、前記通信データ内でテスト用データであることを示す識別子と周期性を有する乱数パタンとしての試験データとから成り、
前記通信中継装置は、
前記テスト用データを識別するテスト用データ識別手段と、
前記乱数パタンの周期性に基づき前記試験データを特定すると共に当該試験データを予め設定された照合用データと照合する試験データ照合手段と、
複数の処理データを含む通信データを受信した場合に、前記各通信データの受信タイミングの差異に基づき前記通信データ内におけるテスト用データを識別する受信データ間隔識別手段と、
予め設定された測定時間内で受信された通信データ量における前記テスト用データおよび処理データそれぞれの割合値を算出する受信データ割合算出手段と、
前記算出された割合値に基づき前記通信中継装置により行われた通信品質測定結果に対する信頼度を算出する測定信頼度算出手段とを備えた、
ことを特徴とする通信品質測定システム。
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