JP5177634B2 - 液晶配向表面とこの表面を具備した液晶表示セル - Google Patents
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配向膜を形成する方法として、基体上に高分子樹脂などを形成した後、布などで一方向に擦るラビング法が一般的であった(特許文献1〜5)。しかしこの方法では、ラビング布と配向膜の機械的接触による汚染粒子や静電気の発生が問題となっている。ラビング法による配向効果は一方向に擦ることで発生する微細な溝に一因があることが分かっている。そのため、従来のリソグラフィー技術による微細な溝構造も液晶配向能を有するが、大面積での配向表面形成技術としては、ラビング法と比較して高価な方法であり現実的には利用されていない。このため非接触の方法として、光配向法が挙げられるが、これは偏光を光重合性の配向膜に照射するものである。またイオンビームを照射する方法も挙げられる。しかしながら、これらの方法では配向表面材料の化学的な設計において、液晶分子との相互作用と共に光化学的な特徴を考慮しなければならず、使用出来る材料が限られてしまう。また、その光やイオンビームの照射装置にはラビングに比べ大きな設備コストもかかる。その他、SiO2斜め蒸着(特許文献6)、反応性イオン(特許文献7)、光ラビング(特許文献8)、イオンビームラビング(特許文献9)等が知られている。
本発明は、以下の液晶配向表面、液晶配向膜及び液晶表示セルを提供することを目的とす
る。
項1. 微細凹凸構造を有する液晶配向表面であって、前記表面が座屈表面である、液晶配向表面。
項2. 前記表面が周期的な凹凸構造を有する項1に記載の表面。
項3. 前記構造が、50nm以上500μm以下の周期を有する、項1または2に記載の表面。項4. 項1〜3のいずれかの表面を有する液晶配向膜。
項5. 項4に記載の液晶配向膜表面の近傍に導電性材料を有する液晶表示セル。
した構造を用いて液晶セルを構成することで得られる。
が必要な場合、リターデーションの分布や光散乱を抑えるため、望ましくは低周期、低アスペクトが望まれる。
ができる)などの1種又は2種以上の延伸方法を組み合わせて延伸状態にすることができ
る。このような方法により延伸して基体を延伸状態とし、その表面上に表層を形成し、基体の延伸状態を解除して周期的凹凸構造を形成するので、延伸率は重要な因子である。好ましい基体の延伸率は1.01〜3程度、より好ましくは1.03〜1.8程度、さらに好まし
くは1.05〜1.4程度、最も好ましくは1.1〜1.2程度である。延伸率が大きくなりすぎると
基体と表層(E)が剥離することがある。また、アスペクト比が小さすぎると、液晶材料が十分に配向せず、液晶表示表面として機能しなくなる。延伸は、1軸方向に行っても良く、2軸方向に行ってもよい。基体を1軸延伸すると、表層を積層後延伸を解除した場合に延伸方向に異方的で周期的な凹凸が形成され、2軸延伸した場合には、その方向の異方性が低下した凹凸構造が形成される。高い配向度のためには座屈により凹凸構造を形成するための延伸は、1軸延伸が好ましい。配向度を調節する場合には、1軸延伸率を変化させてアスペクト比を調節するか、2軸延伸を用い凹凸の異方性を変化させることで調節することができる。
ート樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素化ポリマー(PTFE、PVdFなど)、ポリ塩化ビニル、ポリメチルハイドロゲンシロキサン、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサン単位のコポリマーなどのホモポリマー或いはコポリマー、さらにはこれらのブレンド、導電性ポリマーとのブレンド、ガラス、ITO(インジウムスズオキシド)などが挙げられる。
基体と表層を合わせた部材は透明又は半透明の材料であるのが好ましく、可視・赤外光の透過率は30%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上である。
することで、表層の特性や基体との密着性を向上させることができる。
コート、キャストなど)、セラミックであれば有機セラミック原料のプラズマ酸化処理(表面部分のみが酸化されてセラミックになる)が例示される。また電子線や紫外線、イオン
線照射によっても表面の変性を促し表層(E)を形成可能である。
実施例1
(1)ポリアミック酸のNMP溶液(2.6wt%)をポリジメチルシロキサン弾性体表面に3000回転でスピンコート後、その基体を一軸方向に110%延伸した状態で、100℃1時間加熱し、空冷後延伸を解除することで微細凹凸構造を得る。凹凸周期は約2ミクロン、高低差は約0.3ミクロンであった。その基体2枚をスペーサーを用いて溝の方向平行に対
向させることで液晶セルを作成し、そのセルに室温ネマチック液晶である4-cyano-4’-n-pentyl biphenyl (5CB)を注入することでホモジニアス配向した液晶セルを完成した。こ
のホモジニアス配向液晶セルを、図2のように偏光方向が直行する2枚の偏光板間に配置し、可視光の透過顕微鏡で観察すると、直行する偏光軸のどちらかと配向方向が一致する場合(θ=0°)に暗くなり、一方その角度が45度(θ=45°)の場合は明るくなること
が分かり、液晶配向を確認できた(図2)。また、5CBのCN伸縮振動に対する赤外吸収(波数2227cm-1)の偏光特性も液晶の厚みは約2ミクロンの場合について調べた。5CBのCN伸縮方向は5CBの長軸方向と一致するため、5CBの配向方向と一致する偏光成分を最も吸収し、逆に直行する偏光成分の吸収は小さくなる。この吸収の最大の方向は図3のように、凹凸構造の溝の方向に一致するため、この配向が微細凹凸構造の由来であることが確認できた。また、この吸収の比、すなわち二色比から液晶の配向秩序度(オーダーパラメーター)を算出すると、0.6程度となり、5CBをSiO2配向膜で配向させた状態と同程度の配向
が達成されていることが確認された。(偏光赤外吸収からの配向秩序度の算出は以下を参考にした:Khoo, I. -C. & Wu, S. -T. Optics and nonlinear optics of liquid crystals (World Scientific, Singapore, 1993))
(2)上記(1)で凹凸構造の方向を直行させることで90度捩れ配向した(TN)液晶セルを完成した。
(3)上記(1)、(2)でポリアミック酸の代わりにシリコンレジン(トルエン溶液、約10wt%)を用いて液晶セルを完成した。
(4)上記(1)(2)でポリアミック酸の代わりに導電性のポリチオフェン誘導体PEDOT/PSS(水溶液、約1.3wt%)を用いて液晶セルを完成した。
(5)上記(4)における、TN液晶セルの上下の配向基体間に矩形波の交流電場(100Hz)をかけることで電気光学応答を観察した。図4に、それぞれの透過光(波長436nm)の強度の電圧依存性を示す。その結果、配向の電場による可逆的なスイッチングを確認した。偏光板をクロスニコル(直交)の状態で、ノーマリーホワイト(NW:電圧印加時、暗状態)を、また平行ニコル(平行)の状態で、ノーマリーブラック(NB:電圧印加時、明状態)のモードでの上記スイッチングを確認した。
Claims (5)
- 基体を延伸した状態で表層を積層し、次に基体の延伸状態を解除することで、表層に座屈変形を起こさせて得られる、微細凹凸構造を有する液晶配向表面であって、基体の材料の弾性率は0.5〜10MPaであり、表層の材料の弾性率は0.5〜100GPaであり、基体の材
料の弾性率(Ea)と表層の材料の弾性率(Eb)の比(Ea/Eb)は、10-5〜10-1 であり、微細凹凸構造が50nm以上500μm以下の凹凸の周期を有する、液晶配向表面。 - 表層の材料は金属、セラミック、カーボン、シリコーン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート樹脂(PC)またはアクリル樹脂であり、表層の厚みは1〜50000nmである、請求項1に記載の液晶配向表面。
- 基体の材料は、ポリシロキサン系ポリマー、シリコーン樹脂/シリコーンゴム、天然ゴム、合成ゴム、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フッ素化ポリマー、ポリ塩化ビニル、ポリメチルハイドロゲンシロキサン、ジメチルシロキサンとメチルハイドロジェンシロキサン単位のコポリマーあるいはこれらのブレンド、導電性ポリマーとのブレンド、ガラスまたはITOであり、基体の厚みは0.3〜20mmである、請求項1又は2に記載の液晶配向表面。
- 請求項1〜3のいずれかの表面を有する液晶配向膜。
- 請求項4に記載の液晶配向膜表面の近傍に導電性材料を有する液晶表示セル。
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