JP5177085B2 - エアバッグ用織物 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、合成繊維製織物に樹脂組成物が少なくとも片面に塗布されてなるコート布であって、樹脂組成物は、ポリアミドエラストマー樹脂(A)、セルロース系誘導体(B)、酸化防止剤(C)及び顔料(D)を含み、ポリアミドエラストマー樹脂(A)は、ソフトセグメントとハードセグメントから構成され、かつ重量平均分子量Mwが60,000〜23,0000である共重合ポリエーテルポリアミドであり、セルロース系誘導体(B)は、重量平均分子量Mwが10,000〜100,000で、かつ重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が3.0以下であり、織物の片面に塗布される樹脂組成物の塗布量が、乾燥後の質量で0.1〜15g/m2であることを特徴とするエアバッグ用コート布である。
CF=[経糸密度(本/2.54cm)×√(経糸繊度(dtex)×0.9)]
+[緯糸密度(本/2.54cm)×√(緯糸繊度(dtex)×0.9)]
・・・(式1)
さらに、前記の顔料(D)がフタロシアニンの銅錯体であることが好ましい。
前記ポリアミドエラストマー樹脂(A)として、ソフトセグメントとハードセグメントから構成され、かつ重量平均分子量Mwが60,000〜230,000である共重合ポリエーテルポリアミドを用いることにより、同一の塗布量で比較した場合に初期通気度のバラツキが小さく、かつ熱処理後の通気度の変化が低くなる。
さらに、顔料(D)はエアバッグに着色するために一般に用いられるが、本発明ではポリアミドエラストマー樹脂(A)の熱劣化を抑える作用も有する。
(1)合成繊維製織物(基布)
本発明において、織物に使用する合成繊維としては、例えば、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン12等の脂肪族ポリアミド繊維、アラミド繊維のような芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル繊維が挙げられる。他の合成繊維としては、全芳香族ポリエステル繊維、超高分子量ポリエチレン繊維、ポリパラフェニン・ベンゾビス・オキサゾール繊維(PBO繊維)、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリエーテルケトン繊維などが挙げられる。
本発明のエアバッグ用コート布は、織物の少なくとも片面に塗布されるコーティング材料が、ポリアミドエラストマー樹脂(A)、セルロース系誘導体(B)、酸化防止剤(C)及び顔料(D)を含む樹脂組成物から構成される。
ポリアミドエラストマー樹脂(A)は、ソフトセグメントとハードセグメントから構成され、かつ重量平均分子量Mwが60,000〜230,000である共重合ポリエーテルポリアミドである。
本発明において、セルロース系誘導体(B)は、少ない塗布量でも初期通気度のバラツキを小さく、かつ平均の初期通気度も低く維持するために用いられる。さらに、熱処理後の通気度も悪化しにくくなる。
また、樹脂組成物を含む水性塗布液中で、セルロース系誘導体(B)は、水性塗布液の粘度を調整する増粘剤として作用し、織物内部への樹脂の浸透を低減し、塗布量を均一に制御することができる。
特に、本発明のコート布は、塗布量が15g/m2以下と少ない。塗布量が少なくなると、通気度が高くなりやすくなるため、重量平均分子量Mwが100,000を越えるセルロース系誘導体は好ましくない。
これらの混合比率(A/B)が1未満(樹脂(A)の混合比率が50質量%未満)の場合、コート布の燃焼性が低下しやすくなる。一方、前記の混合比率(A/B)が9を超える場合、水性塗布液の粘度が低くなりすぎて、織物内部へ樹脂(A)が浸透し、通気度が高くなりやすい。
本発明において、酸化防止剤(C)は、ポリアミドエラストマー樹脂(A)の熱劣化を防止し、熱処理後の通気度の変化を小さくするために、樹脂組成物中に含有される。
酸化防止剤(C)としては、芳香族アミン系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤のいずれであっても良いが、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。
本発明において、顔料(D)は、エアバッグ基布の着色及びポリアミドエラストマー樹脂(A)の熱劣化を抑える目的で使用される。
顔料(D)としては、無機顔料または有機顔料のいずれでもよいが、分散性から有機顔料が好ましい。有機顔料としては、例えば、縮合アゾ系、イソインドリノン系、フタロシアニン系、スレン系、ベンズイミダゾロン系、キナクドリン系、ハロゲン化銅フタロシアニン系、銅フタロシアニン(β)系などが使用できる。
本発明のコート布は、公知の方法で製織した合成繊維製織物の少なくとも片面に、ポリアミドエラストマー樹脂(A)、セルロース系誘導体(B)、酸化防止剤(C)及び顔料(D)を含む樹脂組成物を塗布することによって製造される。塗布の方法は、特に限定されず公知の方法を用いることができるが、コスト面や塗工後の織物の柔軟性を勘案すると、ナイフコーティング法を用いることが好ましい。
カバーファクター
=[経糸密度(本/2.54cm)×√(経糸繊度(dtex)×0.9)]
+[緯糸密度(本/2.54cm)×√(緯糸繊度(dtex)×0.9)]
・・・(式1)
(a)ポリアミドエラストマー樹脂(A)
GPC法を用いて、以下の条件で標準ポリメチルメタクリレート換算により、樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)を測定した。
装置:TOSOH HLCー8220GPC
カラム:TSKgel SuperHM−H×2+TSKgel SuperH2000(TOSOH)
溶媒:HFIP/トリフルオロ酢酸ナトリウム 10mM
流速:0.25ml/min 濃度:0.05%
温度:40℃、検出器:RI
溶媒に水を用いる以外は、上記の(a)に記載の方法で、セルロース系誘導体(B)の重量平均分子量(MW)、数平均分子量(Mn)、Mw/Mnを測定した。
なお、セルロース系誘導体(B)が水に溶解しにくい場合は、溶媒として、50質量%エタノール混合液を用いる。
粘度計(リオン株式会社製、ビスコテスターVT−04F)を用いて、水系分散液の粘度を測定した。
100kPa圧力下での通気度を高圧通気度測定機(OEMシステム(株)製)を用いて測定した。なお、ランダムに20箇所を測定し、その平均値とバラツキCV%を算出した。なお、CV%は20個の測定値の標準偏差を平均値で除して100倍して算出した。
pHメーター(堀場製作所製、カスタニーLAB pHメーター F−22)を用いて、固形分濃度が20質量%の水分散液(20質量%に達しない場合は、1〜19質量%の飽和溶液でもよい)の試料を、恒温槽にて25℃に制御し、25℃でのpHを測定する。水に溶けにくい場合は、80℃のお湯で攪拌して、分散あるいは溶解させ、25℃まで冷却した後に測定してもよい。
図1における織糸部の中央断面(断面A)及び織糸部間の境部の断面(断面B)を走査型電子顕微鏡(SEM)によって撮影し、単糸上の厚みを測定した。断面A及び断面Bの厚さは図2及び図3に示すマルチフィラメント幅を4分割する3点の位置にある単糸頂点部に存在する樹脂の繊維と垂直方向の厚さをそれぞれ測定し、これらの厚さの平均をとった。
コート布の中央部の目付を20mの間隔で400m分測定し(n=20)、その標準偏差を平均値で除して、100倍した値(CV%)を塗布量の均一性の尺度とした。
なお、目付は、JIS L 1096:1999 8.4.2に準拠して質量(g)を量り、その平均値を1m2当たりの質量(g/m2)で表した。
FMVSS302水平法記載の方法に準拠して測定し、燃焼速度の最大値(mm/min)を燃焼性とした。
熱処理前の100kpa差圧下でのコート布の初期通気度をAとする。また、120℃で200時間処理した後の100kpa差圧下でのコート布の通気度をaとする。熱処理後の通気度変化率は、上記のAとaより、次式で表される。
熱処理後の通気度変化率(%)=(a/A)×100
総繊度が400dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度58本/2.54cm、緯密度56本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比0.8質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリエチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:600)とアジピン酸がモル比で2.5:1:1となるように重合したポリマー(Mw:90,000)を用いて、固形分濃度が6質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH7.2)。次いで、フタロシアニンブルー顔料(BASF社製、LuconylBlue7080;固形分濃度 50質量%)を該水系分散液比で0.4質量%混合した。続けて、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105;Mw:60,000、Mw/Mn:2.5、エーテル化度:0.7)を該水系樹脂に対して10質量%追加し、粘度を25dPa・sに調整した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物の片面にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を4g/m2にした。このコート布の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が350dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度64本/2.54cm、緯密度61本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比1.2質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリテトラメチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:1,000)とアジピン酸がモル比で4.0:1:1となるように重合したポリマー(Mw:210,000)を用いて、固形分濃度が20質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH6.2)。次いで、フタロシアニンブルー顔料(BASF社製、LuconylBlue7080;固形分濃度 50質量%)を該水系分散液比で0.8質量%混合した。続けて該水系分散液に、カルボキシルメチルセルロース(ダイセル化学製、1105)を該水系樹脂に対して5質量%追加し、粘度を60dPa・sに調整した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物の片面にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を2g/m2にした。このコート布の特性を評価し、その結果を表1に示した。
攪拌機、温調計、圧力計、窒素ガス導入口、縮合水排出口及び圧力調整装置を備えた容積約5Lの反応容器に、酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1098)をポリマー比1.2質量%になる量を加えて、ポリエーテルジアミン(HUNTSMAN社製、ジェファーミンED900;全アミン:2.16meq/g 数平均分子量:900)1005.45g、アジピン酸(AA)158.68g、ε−カプロラクタム(ε−CL)375.00g、及びリン酸水溶液(63.2g/L)22.5mLを仕込み、容器内を十分窒素置換した後、0.5時間かけて230℃まで昇温し、さらに230℃で4.0時間重合を行った。その後、減圧下で1.5時間重合を行い、引き続き、230℃のまま圧力調整装置により1.0時間かけて容器内を減圧し、さらに230℃で0.5時間重合を行い、ポリマーを得た。
実施例2において、顔料をアゾ系のナフォトールレッドFGR顔料(BASF社製、LuconylRed3855:固形分濃度 50質量%)に変更すること以外は実施例2と同様にして、コート布を得た。このコート布の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が400dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度58本/2.54cm、緯密度56本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比1.2質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリエチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:600)とアジピン酸がモル比で2.5:1:1となるように重合したポリマー(Mw:50,000)を用いて、固形分濃度が6質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH7.2)。次いで、フタロシアニングリーン(三国色素社製、SAグリーンDY−4;固形分濃度 25質量%)を該水系分散液比で1.8質量%混合した。続けて該水系分散液に、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105)を該水系樹脂に対して2質量%追加し、粘度を4dPa・sに調整した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を6g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が350dtex、108フィラメントのポリアミド66フィラメントを平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度63本/2.54cm、緯密度61本/2.54cmの織物を得た。この織物に無溶剤シリコーン樹脂(粘度:300dPa・s)をナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を25g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が470dtex、72フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度46本/2.54cm、緯密度46本/2.54cmの織物を得た。ポリアミド6とポリエチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:600)とアジピン酸がモル比で2.5:1:1となるように重合したポリマーを用いて、固形分濃度が6質量%の水系樹脂分散液を作製した。次いで、フタロシアニングリーン(三国色素社製、SAグリーンDY−4;固形分濃度 25質量%)を該水系分散液比で1.0質量%混合した。続けて、該水系分散液に、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105)を該水系樹脂に対して10質量%追加し、粘度を25dPa・sに調整した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を4g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が400dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度58本/2.54cm、緯密度56本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比1.2質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリエチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:900)とアジピン酸がモル比で3:1:1となるように重合したポリマー(Mw:250,000)を用いて、固形分濃度が30質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH6.0)。次いで、フタロシアニングリーン(三国色素社製、SAグリーンDY−4;固形分濃度 25質量%)を該水系分散液比で1.0質量%混合した。続けて、該水系分散液に、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105)を該水系樹脂に対して5質量%追加した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を5g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が400dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度58本/2.54cm、緯密度56本/2.54cmの織物を得た。カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105)を水に対して8質量%追加した。このカルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を6g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が350dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度64本/2.54cm、緯密度61本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比1.2質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリプロピレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:1000)とアジピン酸がモル比で2.0:1:1となるように重合したポリマー(Mw210,000)を用いて、固形分濃度が10質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH7.3)。次いでフタロシアニンブルー顔料(BASF社製、LuconylBlue7080:固形分濃度 50質量%)を該水系分散液比で0.2質量%混合した。続けて、該水系分散液に、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1140;Mw:620,000、Mw/Mn:3.1、エーテル化度:0.9)を該水系樹脂に対して8質量%追加した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を10g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
総繊度が400dtex、108フィラメントのポリアミド66繊維を平織りにてウオータージェットルームにて製織後、沸水にて収縮加工し、110℃で乾燥仕上げをし、経密度58本/2.54cm、緯密度56本/2.54cmの織物を得た。酸化防止剤(チバ・ジャパン社製、IRGANOX1010)をポリマー比0.8質量%になる量を加えて、ポリアミド6とポリエチレングリコール−プロピルアミン付加物(数平均分子量:600)とアジピン酸がモル比で2.5:1:1となるように重合したポリマー(Mw:90,000)を用いて、固形分濃度が6質量%の水系樹脂分散液を作製した(pH7.2)。次いで、カルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学製、1105;Mw:60,000、Mw/Mn:2.5、エーテル化度:0.7)を該水系樹脂に対して10質量%追加し、粘度を25dPa・sに調整した。この樹脂組成物の水系分散液を上記織物にナイフコートにて塗布し、乾燥後の樹脂量を4g/m2にした。この織物の特性を評価し、その結果を表1に示した。
Claims (5)
- 合成繊維製織物に樹脂組成物が少なくとも片面に塗布されてなるコート布であって、
樹脂組成物は、ポリアミドエラストマー樹脂(A)、セルロース系誘導体(B)、酸化防止剤(C)及び顔料(D)を含み、
ポリアミドエラストマー樹脂(A)は、ソフトセグメントとハードセグメントから構成され、かつ重量平均分子量Mwが60,000〜230,000である共重合ポリエーテルポリアミドであり、セルロース系誘導体(B)は、重量平均分子量Mwが10,000〜100,000で、かつ重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比(Mw/Mn)が3.0以下であり、
織物の片面に塗布される樹脂組成物の塗布量が、乾燥後の質量で0.1〜15g/m2であることを特徴とするエアバッグ用コート布。 - 共重合ポリエーテルポリアミドは、融点が110〜140℃であり、水に分散させた際の水素イオン指数pHが4.0〜7.0であり、
セルロース系誘導体(B)が水溶性のカルボキシメチルセルロースであり、ポリアミドエラストマー樹脂(A)とセルロース系誘導体(B)の混合比率(A/B)が、質量比で1〜9であることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ用コート布。 - 合成繊維製織物は、式1で示すカバーファクター(CF)が2,000〜2,500であり、100kPa差圧下でのコート布の通気度が0.01〜1.00L/cm2/minであり、織糸部の中央断面において樹脂組成物からなる被膜が単糸上部に2μm以下の厚さで存在し、かつ、織糸部間の境部の断面において樹脂組成物からなる被膜が単糸上部に2〜30μmの厚さで存在していることを特徴とする請求項1または2に記載のエアバッグ用コート布。
CF=[経糸密度(本/2.54cm)×√(経糸繊度(dtex)×0.9)]
+[緯糸密度(本/2.54cm)×√(緯糸繊度(dtex)×0.9)]
・・・(式1) - 共重合ポリエーテルポリアミドは、ソフトセグメントが、下記一般式(I)で表されるポリエーテルジアミン化合物と下記一般式(II)で表されるジカルボン酸化合物とから構成され、
ハードセグメントが、下記一般式(III)で表されるアミノカルボン酸化合物、及び/又は下記一般式(IV)で表されるラクタム化合物から構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエアバッグ用コート布。
- 顔料(D)がフタロシアニンの銅錯体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエアバッグ用コート布。
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