JP5176182B2 - 下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置 - Google Patents

下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置 Download PDF

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Description

この発明は、下水を浄化処理した後の下水処理水において藻類が増殖するのを抑制する方法、及び下水処理水中のエストロゲン濃度を低下させる方法、並びにそれらの方法に用いられる装置に関するものである。
近年、下水を浄化処理した後の下水処理水を都市内の水資源として有効利用することが求められている。しかしながら、下水処理水は、窒素やリン等の化合物である栄養塩類を高濃度に含むため、都市内水路や池などに再利用した場合に付着藻類や浮遊藻類などの大量発生を引き起こし、景観障害等の問題が発生してしまう。このような問題に対応するため、一般的な下水処理(2次処理)の後工程に高度処理(3次処理)を施し、これらの栄養塩類の濃度を極めて低くする方法、例えば、凝集剤(PAC:ポリ塩化アルミニウム等)を大量に加えて化学的にリンを沈殿させて取り除く方法(凝集剤添加活性汚泥法)や、逆浸透膜により窒素やリンを超高度に除去する方法(膜分離法)などが試験的に行われている。しかし、設備費や運転費が共に高価であるという問題があり、普及するには至っていない。
それに加え、下水には、人体で生成され尿から排出された人由来の女性ホルモン、及び、ある種の合成樹脂や植物由来の女性ホルモンに似た働きをして内分泌系を撹乱する物質(以下、両者を含めてエストロゲン様物質という。)が含まれており、通常の下水処理では、このようなエストロゲン様物質は完全には除去されない。そして、このエストロゲン様物質が下水処理水に極微量であっても含有されていると下水処理水が放流される先の河川等で、魚類等に雌性化の影響を及ぼすことが知られている。下水処理の方法として一般的である活性汚泥処理法において、このようなエストロゲン様物質を十分に除去するには、固形物滞留時間(SRT)を比較的大きく取り、溶存酸素濃度を高めに設定することが知られているが、それを実現するには生物反応槽の容量拡張、即ち装置を大型化しなければならず、また、細かな制御が必要となり、設備費、運転費が共に高価になってしまうという問題がある。また、オゾン処理によりエストロゲン様物質を分解する方法(オゾン処理法)も知られているが、この方法も高圧電源を有するオゾン発生装置などを設けなければならず設備費・運転費共に高価になるという問題がある。
例えば、特許文献1には、排水原水を、担体を流動させる曝気槽、第1の活性汚泥槽、第2の活性汚泥槽および沈殿槽の順で流し、沈殿槽で沈降した汚泥の全量を第1の活性汚泥槽に返送する排水の処理方法が開示されている。しかし、この特許文献1に記載の排水の処理方法は、前述した一般的な下水処理の方法を改良した、あくまでも排水の処理方法であって、藻類が増殖するのを抑制する方法、及び下水処理水中のエストロゲン濃度を低下させる方法については言及されていない。
また、特許文献2には、被処理水を供給する供給口と処理水を排出する排出口とを備え、アニオン交換基を有するグラフト重合材料を含んでなる担体にエストロゲン分解微生物を固定化した固定化物を内部に備える分解除去生物反応槽を含んでなる、エストロゲン処理装置が開示されている。しかし、この特許文献2に記載のエストロゲン処理装置も、下廃水及び河川水などの環境水中に含まれる17β−エストラジオールやエストロンなどのエストロゲンを安定かつ効率的に低濃度まで分解除去する技術であり、藻類が増殖するのを抑制する方法に関しては何ら言及されていない。
特開2001−145894号公報 特開2007−007569号公報
そこでこの発明は、前記従来の技術の問題点を解決し、下水処理水を再利用する際に懸念される付着藻類や浮遊藻類などの大量発生による景観障害等を防止することができ、且つ、設備費、運転費が共に安価である下水処理水の藻類増殖抑制方法を提供することを目的とする。また、景観障害を防止しつつ下水処理水中のエストロゲン濃度を低下させる方法を提供すること、及びそれらに使用する藻類増殖抑制装置を提供することも目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水を、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体が収容された生物反応槽に通水し、この生物反応槽において、下部から空気を送り込んで曝気して前記微生物保持担体を流動させることを継続することにより、藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を自然発生的に前記微生物保持担体の表面に担持させ、この微量金属酸化微生物により前記下水処理水中に含まれる前記微量金属を酸化して不溶化させる微量金属酸化工程と、前記生物反応槽通過後の処理水から前記微量金属の酸化物を除去する微量金属酸化物除去工程と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、微量金属酸化物除去工程では、沈殿槽で微量金属の酸化物を沈殿させて除去することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1において、微量金属酸化物除去工程では、濾過装置で微量金属の酸化物を濾過して除去することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、微量金属酸化工程において、微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を自然発生的に前記微生物保持担体の表面に担持させ、下水処理水中に含まれる微量金属を酸化して不溶化させると共にエストロゲン様物質を分解することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水に対して、藻類増殖のポテンシャルを低減して藻類の増殖を抑制する藻類増殖抑制装置であって、空気を送り込んで曝気する曝気手段を有し、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体を収容する生物反応槽と、この生物反応槽の下流に配置され、前記生物反応槽で生物処理を施した反応槽処理水中に含まれる浮遊物質と共に不溶化された藻類の増殖に必要な微量金属の酸化物を除去する浮遊物質除去装置とを備え、前記微生物保持担体は、前記曝気手段で曝気されて流動することにより自然発生的に藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を担持することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5において、浮遊物質除去装置は、浮遊物質を沈殿させて除去する沈殿槽であることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5において、浮遊物質除去装置は、粒度の異なった複数の砂層からなる濾材の表面に浮遊物質を吸着させて濾過する砂濾過装置であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項5において、浮遊物質除去装置は、膜をフィルターとして浮遊物質を濾過する膜分離装置であることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項5ないし8のいずれかにおいて、微生物保持担体は、微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を担持することを特徴とする。
請求項1に記載の発明は、前記のように、下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水を、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体が収容された生物反応槽に通水し、この生物反応槽において、下部から空気を送り込んで曝気して前記微生物保持担体を流動させることを継続することにより、藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を自然発生的に前記微生物保持担体の表面に担持させ、この微量金属酸化微生物により前記下水処理水中に含まれる前記微量金属を酸化して不溶化させる微量金属酸化工程と、前記生物反応槽通過後の処理水から前記微量金属の酸化物を除去する微量金属酸化物除去工程と、を備えるので、下水処理水の藻類増殖ポテンシャルを大幅に低減することができる。そのため、下水処理水を再利用する際に問題となる夏場の藻類の大量発生を確実に防ぐことができ、景観障害等の問題を解決することができる。そのうえ、設備費や運転費も安価である。
また、微生物保持担体は、比重が1程度の樹脂からなる中空筒状なので、前記効果に加え、微生物保持担体をより効果的に流動化させることができ、微量金属酸化微生物及びエストロゲン分解微生物の生物反応を促進することができる。このため、微量金属の酸化、及びエストロゲン様物質の分解が効率的になる。
請求項2に記載の発明は、微量金属酸化物除去工程では、沈殿槽で微量金属の酸化物を沈殿させて除去するので、つまり、運転費があまり掛からない沈殿槽で微量金属の酸化物を除去するので、前記効果に加え、更に運転費を安価にすることができる。
請求項3に記載の発明は、微量金属酸化物除去工程では、濾過装置で微量金属の酸化物を濾過して除去するので、前記効果に加え、微量金属酸化物の除去性能を向上することができ、且つ、設備費・運転費共に安価である。
請求項4に記載の発明は、微量金属酸化工程において、微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を自然発生的に微生物保持担体の表面に担持させ、下水処理水中に含まれる微量金属を酸化して不溶化させると共にエストロゲン様物質を分解するので、前記効果に加え、下水処理水中に含まれるエストロゲン様物質を分解することができ、下水処理水が放流される先の河川等で、魚類等に雌性化の影響を及ぼす虞が少なくなる。
請求項5に記載の発明は、下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水に対して、藻類増殖のポテンシャルを低減して藻類の増殖を抑制する藻類増殖抑制装置であって、空気を送り込んで曝気する曝気手段を有し、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体を収容する生物反応槽と、この生物反応槽の下流に配置され、前記生物反応槽で生物処理を施した反応槽処理水中に含まれる浮遊物質と共に不溶化された藻類の増殖に必要な微量金属の酸化物を除去する浮遊物質除去装置とを備え、前記微生物保持担体は、前記曝気手段で曝気されて流動することにより自然発生的に藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を担持するので、下水処理水の藻類増殖のポテンシャルを大幅に低減することができる。そのため、下水処理水を再利用する際に問題となる夏場の藻類の大量発生を確実に防ぐことができ、景観障害等の問題を解決することができる。そのうえ、設備費や運転費も安価である。
また、微生物保持担体は、比重が1程度の樹脂からなる中空筒状なので、前記効果に加え、微生物保持担体をより効果的に流動化させることができ、微量金属酸化微生物及びエストロゲン分解微生物の生物反応を促進することができる。このため、微量金属の酸化、及びエストロゲン様物質の分解が効率的になる。
請求項6に記載の発明は、浮遊物質除去装置は、浮遊物質を沈殿させて除去する沈殿槽であるので、前記効果に加え、更に運転費を安価にすることができる。
請求項7に記載の発明は、浮遊物質除去装置は、粒度の異なった複数の砂層からなる濾材の表面に浮遊物質を吸着させて濾過する砂濾過装置であるので、前記効果に加え、浮遊物質除去性能を向上させることができ、且つ、設備費も安価である。
請求項8に記載の発明は、浮遊物質除去装置は、膜をフィルターとして浮遊物質を濾過する膜分離装置であるので、前記効果に加え、更に浮遊物質除去性能を向上させることができ、且つ、装置を小型化することができる。
請求項9に記載の発明は、微生物保持担体は、微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を担持するので、前記効果に加え、下水処理水中に含まれるエストロゲン様物質を分解することができ、下水処理水が放流される先の河川等で、魚類等に雌性化の影響を及ぼす虞が少なくなる。
この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。
[実施の形態1]
先ず、本発明の第1の実施の形態について図1〜3を用いて説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図であり、図2は、本発明の実施の形態に係る生物反応槽の概略構成を示す構成説明図、図3は、本発明の実施の形態に係る微生物保持担体の写真である。図中の符号1は、下水処理施設であり、符号2は、生物反応槽であり、符号3は、沈殿槽である。
この下水処理施設1は、一般的な既知の下水処理施設であり、特に以下に述べる形態に限定されるものではない。この下水処理施設1について、例えば、通常の活性汚泥法によるものを例に挙げて説明すると、先ず、図示しない流入水沈砂池でゴミや土砂を取り除き、次に、最初の沈殿池において下水をゆっくり流すことで粒子径の大きな浮遊物質を沈殿させる(1次処理)。この沈殿させた浮遊物質は、別個の汚泥処理施設に搬送し、そこで減量化されて最終的にはその多くが焼却処分される。そして、下水を最初の沈殿池から図示しないエアレーションタンクに流入させて、そこで活性汚泥と混合させたのち曝気手段で曝気することにより空気を送り込んで活性汚泥中の(好気的な)微生物群の活動により下水を浄化する。次に、この処理された水と活性汚泥が入り混じった処理水を最終沈澱池に送り、処理水をゆっくり流すことにより活性汚泥を沈めて、下水に浄化処理を施した下水処理水を得る(2次処理)。通常の下水処理施設では、この後、下水処理水を塩素混和池へ送り、そこで塩素(例えば、次亜塩素酸塩)を混和して消毒して河川等に放流される。なお、活性汚泥法による下水処理施設の他に、例えば、生物膜法によるものが挙げられる。
本発明に係る藻類増殖抑制方法や装置が対象としているのは、このように、下水に一般的な浄化処理(例えば、活性汚泥法や生物膜法など)を施して有機物の濃度を低下させた下水処理水(2次処理水)である。勿論、この下水処理水に前記背景技術で述べた高度処理を施したり、活性汚泥法の処理条件や処理フローを工夫した高度処理法により下水の浄化処理を行ったりして、栄養塩類を低下させたもの(高度処理水)であっても構わない。また、下水とは、家庭からの生活雑排水や汚水、工場排水、雨水などが混合されたものを指している。
生物反応槽2は、空気を送り込んで曝気する曝気手段を有し、微生物を担持可能な微生物保持担体Sを収容しており、好気的な条件下で微生物保持担体Sを流動化して微生物保持担体Sに自然発生的に担持される微生物の生物反応により下水処理水に生物学的な処理を施して浄化する装置である。この生物反応槽2は、下水処理水を流入させて水理学的滞留時間が2時間程度になるように調整して、次工程である沈殿槽3に送水するよう構成されている。
図2に示すように、この生物反応槽2は、有底の略円筒状又は箱状の水密性がある上部が開放され、又は覆蓋された反応槽本体であるタンク20を備えている。このタンク20は、下部に曝気手段である散気板21が設けられ、この散気板21から図示しない空気圧送手段により空気の気泡を発生させて、曝気して微生物保持担体Sを流動化する構成となっている。また、タンク20には、下水処理水を処理した処理水の上澄み液を次工程に流すための流出口22と、この流出口22から微生物保持担体Sが処理水と一緒に流出しないようにするためのスクリーン23が設けられている。このスクリーン23は、耐蝕性を考慮してステンレス製にすると好ましい。
また、微生物保持担体は、表面に微生物が付着し易いようにある程度の凹凸があり、空気曝気により容易に流動化するものであれば形状及び材質については特に限定されないが、本実施の形態では、図3に示すように、微生物保持担体Sは、樹脂からなり1に近い比重を持ち、中空円筒状に成形されている。このように、本実施の形態に係る微生物保持担体Sは、中空円筒状に形成されているので、処理対象である下水処理水との接触面積を体積に比して大きく取ることができ、このため、担持している微生物の生物反応を促進することができる。また、比重が1程度の樹脂製であるので、下部から散気板21で曝気するだけで容易に流動化して、満遍なく下水処理水と接触して、均一に浄化することができる。
ところで、従来から藻類の増殖に必要な微量金属(例えば、マンガンMn)を酸化する微量金属酸化微生物やエストロゲン様物質の分解能を有するエストロゲン分解微生物が存在することが知られている。しかし、これらの微量金属酸化微生物やエストロゲン分解微生物は、増殖速度が遅く他の有機物分解微生物との競合に負けてしまい、下水処理施設1で説明したような通常の活性汚泥中には、優位的に存在することができない。
一方、本発明の実施の形態に係る生物反応槽2では、前述のように有機物濃度を低下させた下水処理水を流入させて原水としており、この下水処理水は、既に浄化処理がなされて一般的な有機物分解微生物の餌となる有機物の濃度が低下している。このため、一般的な有機物分解微生物があまり増殖することができず、反対に、微量金属酸化微生物やエストロゲン分解微生物が繁殖し易い環境となっている。その上、生物反応槽2には、繁殖したこれらの微生物が処理水の流れに流されて流出しないように微生物保持担体Sが添加され、それらの微生物保持担体Sが流出しないようにスクリーン23が設けられており、生物反応槽2内に微量金属酸化微生物やエストロゲン分解微生物がとどまって増殖できるようになっている。そのため、生物反応槽2において、下水処理水を水理学的滞留時間が2時間程度の一定の速度で通水し、散気板21で下部から空気を送り込んで曝気することを継続することにより、微量金属酸化微生物やエストロゲン分解微生物を自然発生的に微生物保持担体Sの表面に担持させて、他の微生物に比して優位的に存在させることができる。このため、生物反応槽2は、微量金属酸化微生物により下水処理水中に含まれる微量金属を酸化して不溶化させると共に、エストロゲン様物質を分解することができる。
また、図1に示す沈殿槽3は、浮遊物質除去装置の一例として示すものであり、生物反応槽2の下流側に配置され、下水処理水を生物反応槽2で前述のように処理した反応槽処理水中に含まれる浮遊物質SS(Suspended Solid)を沈殿させて除去する装置である。
図1で示すように、沈殿槽3は、生物反応槽2の下流側に配置して、処理対象を反応槽処理水としているので、この浮遊物質SSには、前述の微量金属酸化微生物で酸化して不溶化した微量金属の酸化物が含まれている。つまり、本実施の形態に係る沈殿槽3によれば、浮遊物質SSと共に微量金属酸化物を沈殿させて除去することができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の第2の実施の形態について図4を用いて説明する。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図である。第1の実施の形態と相違する点は、浮遊物質除去装置の1例として示した沈殿槽3が砂濾過装置3’に置き代わっている点だけであり、同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
図示する砂濾過装置3’は、生物反応槽2の下流側に配置され、濾材Fとして粒度の違う砂や砂利から構成された複数の砂の層を備え、この層に生物反応槽2で処理した反応槽処理水を通水して、この反応槽処理水に含まれる浮遊物質SSを濾材である砂粒の表面に吸着して濾過する装置である。前述のように、浮遊物質SSには、微量金属酸化微生物で酸化して不溶化した微量金属の酸化物が含まれているため、濾過することで、微量金属酸化物も除去することができる。また、濾過して除去するので、実施の形態1で示した沈殿槽3より微量金属酸化物の除去性能が格段に向上する。また、砂や砂利は安価であり、運転費も初期の設備費もあまり高価とならない。
[実施の形態3]
次に、本発明の第3の実施の形態について図5を用いて説明する。
図5は、本発明の第3の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図である。第1の実施の形態と相違する点は、浮遊物質除去装置の一例として示した沈殿槽3が膜分離装置3”になっている点だけであり、同じ構成は、同じ符号を付して説明を省略する。
膜分離装置3”は、生物反応槽2の下流側に配置され、精密濾過膜をフィルターとして浮遊物質SSを濾過する装置である。前述のように、浮遊物質SSには、微量金属酸化微生物で酸化して不溶化した微量金属の酸化物が含まれているため、濾過することで、微量金属酸化物も除去することができる。また、膜をフィルターとして濾過するので、実施の形態2で示した砂濾過装置3’より微量金属酸化物の除去性能がさらに向上する。
(効果確認実験1)
藻類増殖の抑制効果を確認するために、下水処理水、沈殿槽処理水、砂濾過処理水を試験池に滞留時間14日で連続的に供給した場合の藻類の発生状況を確認する以下の実験を行った。図6は、下水処理水、沈殿槽処理水、砂濾過処理水の藻類の発生状況を示す写真である。写真の左からaが下水処理水、bが沈殿槽処理水、cが砂濾過処理水であり、目視で明らにb、cの水の色(濃さ)が薄く、沈殿槽処理水及び砂濾過処理水において藻類増殖の抑制効果が認められる。
上記表1は、下水処理水、沈殿槽処理水、砂濾過処理水のそれぞれの水質を示す表である。特筆すべきは、下水処理水に比べて、沈殿槽処理水及び砂濾過処理水の溶解性マンガン(D−Mn)の濃度が大きく低下していることである。また、砂濾過処理水においては、全マンガン(T−Mn)の濃度も低くなっている。これは、砂濾過装置により、粒子状のマンガンも除去できたことを示しており、粒子状のマンガンが放流先で後々、溶解する可能性も少なくなっていることが分かる。
図7は、藻類増殖をクロロフィルaの濃度を累積頻度分布で示すグラフである。(a)が下水処理水と沈殿槽処理水を比較したもので、(b)が下水処理水と砂濾過処理水を比較したものである。図6の目視確認でも明らかであったが、図7のクロロフィルa量(濃度)[μg/L]からも、試験池において、沈殿槽処理水や砂濾過処理水を供給した場合に、藻類増殖が顕著に抑制されていることが認められる。
(増殖抑制メカニズム)
以上のように、この実験においては、外部から薬剤等を加えていないことから、前述のように藻類増殖抑制効果が認められる原因は、藻類に必要な栄養素が不足したことによると推察される。通常、環境水中における藻類増殖の律速因子はリンであり、この濃度の高低によって藻類増殖可能性の大小が論議される場合が多い。しかし、沈殿槽処理水及び砂濾過処理水のリン(T−P)濃度は0.40mg/L(表1参照)程であり、一般的に藻類増殖が抑制されると云われるリン濃度0.01mg/Lを大きく超えていることから、リン濃度が藻類増殖を抑制しているとは考え難い。一方、従来、マンガンMnは、環境水中に通常、0.1mg/L度含まれるが、これが藻類増殖を抑制することはないと考えられていた。
しかし、本願発明者らは、下水処理水には、平均値として溶解性マンガン(D−Mn)が0.045mg/L程度含まれているのに対して、沈殿槽処理水には、平均値として溶解性マンガン(D−Mn)が0.01mg/L、砂濾過処理水に至っては、溶解性マンガン(D−Mn)が平均値として0.0007mg/Lしか含まれておらず、微量金属酸化微生物の働きにより、溶解性マンガンを含む藻類の増殖に必要な微量金属が、藻類が摂取することができる状態で処理水中に殆ど存在しなくなったため、藻類の増殖が抑えられたのではないかと考えている。
(効果確認実験2)
次に、エストロゲン分解効果を確認するために、下水処理水と沈殿槽処理水中のエストロン濃度を測定した。図8は、エストロン濃度を累積頻度分布で示すグラフである。グラフから明らかなように、エストロゲン分解微生物の働きによりエストロゲンの1種であるエストロンが低下していることが認められる。この結果は、英国における魚類雌性化抑制のための下水処理に係わる環境水質目標値(エストロン:3ng/L)(下水処理水が河川に放流され、河川水で希釈された後の環境水の目標値)をほぼ満足している。このことから、本発明の下水処理水の藻類増殖抑制方法により処理した処理水における魚類等の雌性化影響は、略抑止されるものと考えられる。
以上のように、この発明の実施の形態を説明してきたが、あくまでも一例を示すものであり、下水処理施設、生物反応槽、沈殿槽、砂濾過装置、膜分離装置等は、従来技術と置換可能である。その場合であっても、前記効果を奏することは明らかである。また、図面で示した各構成の形状や材質等は、あくまでも好ましい一例を示すものであり、その実施に際しては特許請求の範囲に記載した範囲内で、任意に設計変更・修正ができるものである。なお、藻類とは、主に水中に生息する光合成生物(植物)の総称であり、海藻類や植物プランクトンなどを含む意味で使用している。この海藻類は、アオノリなどの緑藻類、コンブやワカメなどの褐藻類、アサクサノリなどの紅藻類といったそれぞれ色も形も生活様式も異なる3群を含み、植物プランクトンは、渦鞭毛藻類や珪藻類,ミドリムシ類などを含んでいる。
第1の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る生物反応槽の概略構成を示す構成説明図である。 本発明の実施の形態に係る微生物保持担体の写真である。 第2の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図である。 第3の実施の形態に係る下水処理水の藻類増殖抑制方法及びその装置の概要を示す概略図である。 下水処理水、沈殿槽処理水、砂濾過処理水の藻類の発生状況を示す写真である。 藻類増殖をクロロフィルaの濃度の累積頻度分布で示すグラフである。 エストロン濃度を累積頻度分布で示すグラフである。
符号の説明
2 生物反応槽
20 タンク(反応槽本体)
21 散気板(曝気手段)
23 スクリーン
3 沈殿槽(浮遊物質除去装置)
3’ 砂濾過装置(濾過装置、浮遊物質除去装置)
3” 膜分離装置(濾過装置、浮遊物質除去装置)
S 微生物保持担体

Claims (9)

  1. 下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水を、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体が収容された生物反応槽に通水し、この生物反応槽において、下部から空気を送り込んで曝気して前記微生物保持担体を流動させることを継続することにより、藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を自然発生的に前記微生物保持担体の表面に担持させ、この微量金属酸化微生物により前記下水処理水中に含まれる前記微量金属を酸化して不溶化させる微量金属酸化工程と、
    前記生物反応槽通過後の処理水から前記微量金属の酸化物を除去する微量金属酸化物除去工程と、を備えることを特徴とする下水処理水の藻類増殖抑制方法。
  2. 前記微量金属酸化物除去工程では、沈殿槽で前記微量金属の酸化物を沈殿させて除去することを特徴とする請求項1に記載の下水処理水の藻類増殖抑制方法。
  3. 前記微量金属酸化物除去工程では、濾過装置で前記微量金属の酸化物を濾過して除去することを特徴とする請求項1に記載の下水処理水の藻類増殖抑制方法。
  4. 前記微量金属酸化工程において、前記微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を自然発生的に前記微生物保持担体の表面に担持させ、前記下水処理水中に含まれる前記微量金属を酸化して不溶化させると共にエストロゲン様物質を分解することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の下水処理水の藻類増殖抑制方法。
  5. 下水に浄化処理を施して有機物濃度を低下させた下水処理水に対して、藻類増殖のポテンシャルを低減して藻類の増殖を抑制する藻類増殖抑制装置であって、
    空気を送り込んで曝気する曝気手段を有し、微生物を担持可能な比重が1程度の樹脂からなる中空筒状の微生物保持担体を収容する生物反応槽と、この生物反応槽の下流に配置され、前記生物反応槽で生物処理を施した反応槽処理水中に含まれる浮遊物質と共に不溶化された藻類の増殖に必要な微量金属の酸化物を除去する浮遊物質除去装置とを備え、前記微生物保持担体は、前記曝気手段で曝気されて流動することにより自然発生的に藻類の増殖に必要な微量金属を酸化する微量金属酸化微生物を担持することを特徴とする下水処理水の藻類増殖抑制装置。
  6. 前記浮遊物質除去装置は、前記浮遊物質を沈殿させて除去する沈殿槽であることを特徴とする請求項5に記載の下水処理水の藻類増殖抑制装置。
  7. 前記浮遊物質除去装置は、粒度の異なった複数の砂層からなる濾材の表面に前記浮遊物質を吸着させて濾過する砂濾過装置であることを特徴とする請求項5に記載の下水処理水の藻類増殖抑制装置。
  8. 前記浮遊物質除去装置は、膜をフィルターとして前記浮遊物質を濾過する膜分離装置であることを特徴とする請求項5に記載の下水処理水の藻類増殖抑制装置。
  9. 前記微生物保持担体は、前記微量金属酸化微生物に加え、エストロゲン様物質を分解するエストロゲン分解微生物を担持することを特徴とする請求項5ないし8のいずれかに記載の下水処理水の藻類増殖抑制装置。
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