JP5175965B2 - 流量レンジ可変型流量制御装置 - Google Patents

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本発明は、半導体製造設備や化学産業設備、薬品産業設備、食品産業設備等の流体供給系の流量制御装置に関するものであり、特に圧力式流量制御装置や熱式質量流量制御装置に於いて、流量制御範囲の拡大と高い制御精度の維持の両方を容易に達成できるようにした流量レンジ可変型流量制御装置に関するものである。
半導体製造装置等で使用される流量制御装置には、高い流量制御精度が要求されるだけでなく、その流量制御範囲についても相当大きな制御範囲が要求されることになる。
一方、流量制御範囲が大きくなると、必然的に低流量域に於ける制御精度が低下することになり、流量制御装置に設けた測定値の補正機能だけでは低流領域に於ける制御精度の低下をカバーしきれなくなると云う問題がある。
そのため、一般的には、要求される流量制御範囲に対応して流量制御域を複数域、例えば大流量域と中流量域と小流量域に分割し、各流量域の流量制御を分担する3組の流量制御装置を並列的に設けることにより、広い流量制御範囲に亘って高い流量制御精度が維持されるようにしている。
しかし、流量制御範囲の異なる装置を複数組並列的に設けるシステムでは、設備費の高騰が不可避となり、設備費の低減が図れないうえ、流量制御装置の切換操作に手数を要すると云う問題がある。
また、半導体製造設備等においては、従前の熱式質量流量制御装置に替えて圧力式流量制御装置が多く利用されだしている。
圧力式流量制御装置は構造が簡素であるだけでなく、応答性や制御精度、制御の安定性、製造コスト、メンテナンス性等の点でも優れた特性を具備しており、更に、熱式質量流量制御装置とも簡単に交換することができるからである。
図7(a)及び図7(b)は、前記従前の圧力式流量制御装置FCSの基本構成の一例を示すものであり、コントロール弁2、圧力検出器6、27、オリフィス8、流量演算回路13、31、流量設定回路14、演算制御回路16、流量出力回路12等から圧力式流量制御装置FCSの要部が形成されている。
尚、図7(a)及び図7(b)において、3はオリフィス上流側配管、4は弁駆動部、5はオリフィス下流側配管、9はバルブ、15は流量変換回路、10、11、22、28は増幅器、7は温度検出器、17、18、29はA/D変換器、19は温度補正回路、20、30は演算回路、21は比較回路、Qcは演算流量信号、Qfは切換演算流量信号、Qeは流量設定信号、Qoは流量出力信号、Qyは流量制御信号、P1はオリフィス上流側気体圧力、P2はオリフィス下流側気体圧力、kは流量変換率である。
前記図7(a)の圧力式流量制御装置FCSは、オリフィス上流側気体圧力P1とオリフィス下流側気体圧力P2との比P2/P1が流体の臨界値に等しいか、若しくはこれより低い場合(所謂気体の流れが常に臨界状態下にあるとき)に主として用いられるものであり、オリフィス8を流通する気体流量Qcは、Qc=KP1(但し、Kは比例定数)で与えられる。
また、前記図7(b)の圧力式流量制御装置FCSは、臨界状態と非臨界状態の両方の流れ状態となる気体の流量制御に主として用いられるものであり、オリフィス8を流れる気体の流量は、Qc=KP2 m(P1−P2n(Kは比例定数、mとnは定数)として与えられる。
前記図7(a)及び図7(b)の圧力式流量制御装置においては、流量の設定値は、流量設定信号Qeとして電圧値で与えられる。例えば、上流側圧力P1の圧力制御範囲0〜3(kgf/cm2 abs)を電圧範囲0〜5Vで表示したとすると、Qe=5V(フルスケール値)は、3(kgf/cm2 abs)の圧力P1における流量Qc=KP1に相当することとなる。
例えば、いま流量変換回路15の変換率kが1に設定されているとき、流量設定信号Qe=5Vが入力されると、切換演算流量信号Qf(Qf=kQc)は5Vとなり、上流側圧力P1が3(kgf/cm2 abs)になるまでコントロール弁2が開閉操作されることになり、P1=3(kgf/cm2 abs)に対応する流量Qc=KP1の気体がオリフィス8を流通することになる。
また、制御すべき圧力範囲を0〜2(kgf/cm2 abs)に切換え、この圧力範囲を0〜5(V)の流量設定信号Qeで表示する場合(即ち、フルスケール値5Vが2(kgf/cm2 abs)を与える場合)には、前記流量変換率kが2/3に設定される。
その結果、流量設定信号Qe=5(V)が入力されたとすると、Qf=kQcから、切換演算流量信号QfはQf=5×2/3(V)となり、上流側圧力P1が3×2/3=2(kgf/cm2 abs)になるまで、コントロール弁2が開閉操作される。
即ち、Qe=5Vが、P1=2(kgf/cm2 abs)に相当する流量Qc=KP1を表すようにフルスケールの流量が変換される。
また、臨界状態下においては、オリフィス8を流通する気体流量Qcは、前述のとおりQc=KP1なる式で与えられるが、流量制御すべきガス種が変れば、同一オリフィス8を使用している場合には、前記比例定数Kが変化する。
尚、前記図5(b)の圧力式流量制御装置においても同様であり、オリフィス8を流通する気体の流量Qcは、Qc=KP2 m(P1−P2n(Kは比例定数、mとnは定数)として与えられ、ガス種が変われば前記比例定数Kが変化する。
特開平8−338546号公報 特開2000−66732号公報 特開2000−322130号公報 特開2003−195948号公報 特開2004−199109号公報
ところで、圧力式流量制御装置、特に臨界条件下で流量QcをQc=KP1として演算制御する方式図5(a)に示した装置にあっては、オリフィス二次側圧力P2(即ち、ガス供給先であるチャンバ装置等)が上昇するにつれて、流量制御範囲が漸次狭くなる。何故ならオリフィス一次側圧力P1は流量設定値に従って一定圧力値に制御されているため、P2/P1が臨界膨張条件を満たしている状態の下でオリフィス二次側圧力P2が上昇すると、必然的にオリフィス一次側圧力P1の調整範囲、即ちP1による流量Qcの制御範囲が狭くなるからである。
また、流体の流通状態が前記臨界条件を外れると、流量制御精度が大幅に低下することになり、結果として半導体製品の品質にばらつきを生ずることになる。
換言すれば、臨界条件下で流体の流量制御を行う型式の圧力式流量制御装置には、オリフィス二次側の圧力の上昇によって流量制御の可能な範囲が、従前の熱式質量流量制御装置や所謂差圧式流量制御装置に比較して大幅に狭まることになる。
その結果、流量制御範囲の異なる二つの圧力式流量制御装置を必要とすることになり、半導体製造装置等の製造コストの上昇を招くことになる。
本願発明は、従前の流体流量制御装置における上述の如き問題、即ちイ.広い流量制御範囲を必要とする場合には、所定の制御精度を確保するために流量範囲の異なる複数の流量制御装置を並列状に設け、これ等を切換え使用する必要があり、流量制御装置の費用の削減が困難なこと、ロ.臨界条件下における流量制御を基本とする圧力式流量制御装置にあっては、オリフィス2次側の圧力上昇と共に流量制御範囲が漸減し、これに対処するためには流量範囲の異なる複数の流量制御装置を必要とすること、等の問題を解決せんとするものであり、流量制御装置内部の流体通路を適宜に切換制御することにより、一基の流量制御装置の使用でもって広い流量制御範囲に亘って高精度な流体の流量制御を行えるようにした、流量レンジ可変型流量制御装置を提供することを発明の主目的とするものである。
発明は、オリフィス上流側圧力P及びオリフィス下流側圧力Pの少なくともオリフィス上流側圧力Pを用いて、オリフィスを流通する流体の流量をQc=KP(Kは比例定数)又はQc=KP (P−Pn(Kは比例定数、mとnは定数)として演算するようにした圧力式流量制御装置において、当該圧力式流量制御装置の第一のバルブの下流側と流体供給用管路との間の流体通路を二つの並列状の流体通路と前記第一のバルブと前記並列状の流体通路との間の流体通路の流体圧力を前記オリフィス上流側圧力P として検出する圧力センサを設け、前記並列状の流体通路の一方の流体通路には第二のバルブと該第二のバルブ下流側の第一のオリフィスを設け、前記並列状の流体通路の他方の流体通路にはバルブを設けずに第二のオリフィスを設け、前記一方の流体通路は、前記第二のバルブの開閉によって制御され、前記第一のオリフィスへ大流量域の流体を流通させ、前記他方の流体通路は常時連通され、前記第二のオリフィスへ小流量域の流体を流通させる構成とすると共に前記第二のバルブの開放制御時には、前記第一のオリフィスによる制御流量Q C =K C 1 (但し、Kcは第一のオリフィスに固有の定数)と第二のオリフィスによる制御流量Q S =K S 1 (但しK S は第二のオリフィスに固有の定数)との和として流量を演算するか、若しくは、前記第一のオリフィスによる制御流量Qc=K (P −P n (但し、Kcは第一のオリフィスに固有の定数)と第二のオリフィスによる制御流量Qc=K (P −P n (但しK S は第二のオリフィスに固有の定数)との和として流量を演算する構成としたことを発明の基本構成とするものである。
圧力式流量制御装置のオリフィスを流通する流体は、臨界条件下の流体とすることができる。
大流量用オリフィス8cと小流量用オリフィス8a(又は大流量用オリフィス8cと中流量用オリフィス8bと小流量用オリフィス8a)による流量制御を適宜に組み合わせすることにより流量制御を行う構成としているため、広範囲の流量域に亘って誤差が1%セットポイント以下の高精度な流量制御が行える。
また、切換弁の操作により自動的に流量制御域を切換選択することができ、操作の複雑化を招くこともない。
更に、臨界条件下における流体流量制御を基本とした場合には、フローファクタF.Fを活用することによってガス種の変更にも容易に対応することができ、各種の流体供給設備の流量制御に適用することができる。
本発明の参考となる実施形態に係る流量レンジ可変型流量制御装置の構成説明図である。 図1の流量制御装置の流量特性を示す線図である。 本発明の実施形態に係る流量レンジ可変型流量制御装置の構成説明図である。 図3の流量制御装置の流量特性を示す線図である。 圧力式流量制御装置FCSの臨界条件範囲外における流量制御特性の一例を示すものである。 本発明の参考となる実施形態に係る流量レンジ可変型流量制御装置の構成説明図である。 従前の圧力式流量制御装置の基本構成を示す説明図である。
以下、図面に基づいて本発明の各実施形態を説明する。
図1は、本発明の参考となる実施形態に係る流量レンジ可変型流量制御装置の構成図を示すものであり、図1に於いて1は制御部、2はコントロール弁、3はオリフィス上流側(一次側)管路、4は弁駆動部、5は流体供給用管路、6は圧力センサ、8aは小流量用オリフィス、8bは中流量用オリフィス、8cは大流量用オリフィス、32、33は切換用電磁弁、34、35は切換弁である。
前記圧力式流量制御装置FCSの制御部1、コントロール弁2、弁駆動部4、圧力センサ6等は公知のものであり、制御部1には流量の入出力信号(設定流量の入力信号、制御流量の出力信号・DC0−5V)端子Qe、Qo、電源供給端子(±DC15V)E、制御流量切換指令信号の入力端子SL、SM、SSが設けられている。
また、前記切換用電磁弁32、33は公知のエアー作動型電磁弁であり、制御部1から切換信号C1、C2が入力されることにより、駆動用ガス(0.4〜0.7MPa)Gcが供給され、切換用電磁弁32、33が作動する。これによって駆動用ガスGcが切換弁の弁駆動部34a、35aへ供給され、切換弁34、35が開閉作動される。
更に、各切換弁34、35の作動は、各弁駆動部34a、35aに設けた近接スイッチ34b、35bにより検出され、制御部1へ入力される。
尚、本実施形態においては、切換弁34、35として空気圧作動の常時閉鎖型バルブが使用されている。
図1の管路5a、5b、5c、5d、5e、5fは各オリフィス8a、8b、8cのバイパス通路を形成するものであり、制御流量が小流量域の場合には、小流量用オリフィス8aにより流量制御された流体が,主として管路5b、5d、5c,5eを通して流通する。
また、制御流量が中流量域の場合には、管路5a、5b、5dを通して流体が中流量オリフィス8bへ流入し、主として中流量用オリフィス8bにより流量制御された流体が流体供給用管路5内へ流出して行く。
更に、制御流量が大流量域の場合には、流体は管路5aを通して大流量用オリフィス8cへ流入し、大流量用オリフィス8cにより主に流量制御された流体が、流体供給用管路5内へ流入する。
より具体的には、例えば最大制御流量が2000SCCMの場合、小流量用オリフィス8aとして最大流量20SCCMのオリフィスが、中流量用オリフィス8bとして最大200SCCMのオリフィスが、最大流量用オリフィス8cとして最大流量1780SCCMのオリフィスが夫々利用される。
即ち、20SCCM以下の小流量流体の流量制御を行う場合には、制御部1へ切換信号Ssを入力し、No2切換用電磁弁33を開放して駆動用ガスGcをNo2切換弁35へ送り、当該No2切換弁35を開放する(No1切換弁34は閉鎖状態に保持)。
その結果、流体は管路3・小流量オリフィス8a・管路5b・バルブ35・大流量オリフィス8c・管路5c及び管路5d・中流路オリフィス8b・管路5fを通して、管路5へ流通し、小流量オリフィス8aにより流量QLがQ=KL1(KLは小流量オリフィス8aに固有の定数)として流量制御される。
尚、その流量特性は図2の特性Aの如くになり、20〜2SCCMの流量範囲に亘って誤差±1%セットポイント以下の精度でもって流量制御を行うことが出来る。
また、制御流量が200SCCM(中流量程度)の場合には、No1切換弁34を開及びNo2切換弁35を閉の状態に切換え、流体を管路3・管路5a・バルブ34・管路5b及び管路3・小流量オリフィス8aを通して中流量オリフィス8bへ流通させ、当該中流量オリフィス8bにより流量QMがQM=KM1(但し、KMは中流量オリフィス8bに固有の定数)として流量制御される。
尚、この場合の流量制御特性は図2の特性Bの如き状態となり、200〜20SCCMの流量範囲に亘って、誤差±1%セットポイント以下の精度でもって流量制御が行われる。
更に、制御流量が2000SCCM(最大流量)の場合には、両切換用電磁弁32、33を介して両切換バルブ34、35を開放させ、流路3・流路5a・バルブ34・バルブ35・大流量オリフィス8c・管路5c及び小流量オリフィス8a・中流量オリフィス8b・管路5fを通して管路5へ流体を供給する。
この場合、流体の流量は主として大流量オリフィス8cにより流量QM=KM1(但し、KMは大流量オリフィス8cに固有の定数)として流量制御されるが、厳密には中流量オリフィス8bを通る流量QM=KM1と大流量オリフィス8cを通る流量QL=KL1の和として、管路5の流量が制御されることになる。
尚、この場合の流量制御特性は図2の特性Cのようになり、2000〜200SCCMの流量範囲に亘って、誤差±1%セットポイント以下の精度で流量QLの制御が行える。
図3は、本発明の実施形態を示すものであり、小流量用オリフィス8aと大流量用オリフィス8cと用い、流量制御を適宜に切換えつつ行うようにしたものである。
例えば、最大流量2000SCCMの流量制御を行う場合、小流量用オリフィス8aにより200SCCMまでの流量を、また大流量用オリフィス8cにより2000SCCMまでの流量を夫々流量制御する構成とする。
具体的には、200SCCMまでの流量を制御する場合には、切換弁34を閉の状態に保持し、小流量オリフィス8aを流通する流体流量QSをQS=KS1(但し、KSはオリフィス8aに固有の定数)として流量制御する。
当該小流量オリフィス8aを用いた流量制御により流量200SCCM〜20SCCMの範囲に亘って、誤差±1%セットポイント以下の精度でもって流量制御を行うことができる。
尚、図4の特性Dは、この時の流量制御特性を示すものであり、オリフィス下流側管路5が100Torr以下の場合には、流量20SCCMにおいて、誤差±1%セットポイント以下に押え得ることが確認されている。
前記図3の流量制御方式においては、オリフィス下流側圧力が100Torrを越える場合や、オリフィス下流側圧力が100Torr以下であっても流体流量Qsが20SCCM以下となった場合には、流量制御誤差を±1%セットポイント以下に保持することが困難である。
従って、この場合には、図4に示すように、流量20SCCM以下の領域を所謂パルス制御により流量制御を行なっても良い。
尚、ここで云うパルス制御とは、オリフィス上流側のコントロール弁2の開閉をパルス信号によって行い、流体をパルス状に管路3内へ流通させるようにした制御方式であり、開閉パルスの数を調整することにより、小流量オリフィス8aを流通する流体流量を比較的高精度でもって制御するものである。
一方、流量2000SCCM以下の流体を制御する場合には、切換用電磁弁32を介して切換バルブ34を開放する。これにより、流体は管路5a・切換弁34・大流量オリフィス8c及び小流量オリフィス8a・管路5gを通して管路5へ流入する。
即ち、管路5へ流入する流体流量は、大流量オリフィス8cによる制御流量QC=KC1(但し、Kcは大流量オリフィス8cに固有の定数)と小流量オリフィス8aによる制御流量QS=KS1(但しKSは小流量オリフィス8aに固有の定数)との和となり、その流量特性曲線は図4の特性Eで示されたものとなる。
上述したように、本願の実施形態においては、大流量オリフィス8cと小流量オリフィス8aによる流量制御を適宜に組み合わせすることにより、例えば2000〜2SCCMの広範囲の流量制御域に亘って、誤差±1%セットポイント以下の高精度な流量制御が可能となる。
また、小流量用オリフィス8aによる流量制御の状態下でガス流量を変更するような場合には、迅速な切換え操作が要求される。このような場合、本発明においてはオリフィス8aの流路と並列にバイパス流路(5a、34、8c、5c)を設け、当該バイパス流路を開放することにより、オリフィス2次側管路の圧力降下時間の短縮を容易に図ることができる。
更に、本発明においては、流体の流量制御を臨界条件下において行う構成としているため、ガス種が変っても所謂フローファクタF.Fを利用して演算流量Qを実ガスの流量に変換することができ、圧力式流量制御装置の優れた特性をフルに活用することが可能となる。
図5は、本発明で使用をする圧力式流量制御装置の流体の臨界条件を外れた状態における流量制御精度を、オリフィス2次側圧力P2をパラメータとして示したものであり、例えばP2=100Torrの場合には、曲線Fで示すように、制御流量が定格設定流量の
約5%の点で、誤差が−1%F.Sを越えることになる。
その結果、例えば図4の特性D(小流量オリフィス8aによる200〜20SCCM)に示すように、200〜20SCCMの間は、誤差±1%セットポイント以下の精度で確実に流量制御を行えるが、制御流量が20SCCM以下になると、オリフィス2次側圧力P2が100Torrの場合には臨界条件を外れた状態となるため、設定流量の約5%の流量(200SCCM×5%=10SCCM)の点まで誤差を確実に1%F.S以下に押えることは、事実上困難である。
その結果、図4に示すように、設定流量の10%〜5%の小流量域(20SCCM〜10SCCM)では、パルス制御方式を採用してもよい(勿論、パルス制御方式を採用しなくても、誤差0.1%(大流量オリフィスのフルスケールを基準とした場合)F.S以下に保持可能である)。
図6は、本発明の参考となる実施形態を示すものであり、流量制御装置に所謂熱式質量流量制御装置MFCを使用したものである。
当該熱式質量流量制御装置MFCは、図6に示す如く制御部36と、流量制御バルブ37と、層流素子バイパス部38と、流量センサ部39と、切替バルブ40等から構成されており、流量センサ部39で流体の質量流量に比例した温度変化を検出し、当該検出温度に基づいて流量制御バルブ37を開閉制御することにより、一定の設定流量の流体を流出せしめるものである。
尚、熱式質量流量制御装置MFCそのものは公知であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
又、図6において、36aはブリッジ回路、36bは増幅回路、36cは補正回路、36dは比較回路、36eはバルブ駆動回路、36fはアクチュエータである。
本発明においては、層流素子バイパス部38のバイパス通路として2個の通路40a、40bが別に設けられており、且つ各通路に切換バルブ41、42が夫々設けられている。
即ち、バイパス流路の一方の流体通路40aには粗い層流素子38aが設けられており、中流量流体の流量制御に適用される。また、他方の流体通路40bにはより粗い層流素子38bが設けられており、大流量流体の流量制御に適用される。
具体的には、大流量の流量制御時には、切替バルブ41及び切替バルブ42を開にする。
また、小流量の流量制御時には切換バルブ42及び切替バルブ41を閉にすると共に、制御部36の増幅回路36bの増幅レベルを小流量の検出に適したレベルに切換えする。
更に、中流量の流量制御時には、切換バルブ41を閉、切換バルブ42を開にすると共に、前記増幅回路36bの増幅レベル等を中流量の検出に適したレベルに切換える。
上記各切換バルブ41、42の切換及び制御部36の増幅レベル等の切換えにより、1基の熱式質量流量制御装置MFCを用いて大、中及び小の三種の流量範囲に亘って高精度な流量制御を行うことが可能となる。
本発明は、半導体製造や化学産業、薬品産業、食品産業等における各種流体の流体供給設備に適用されるものである。
FCSは圧力式流量制御装置
MFCは熱式質量流量制御装置
1は制御部
2はコントロール弁
3はオリフィス一次側管路
4は駆動部
5は流体供給用管路
6は圧力センサ
8aは小流量用オリフィス
8bは中流量用オリフィス
8cは大流量用オリフィス
32はNo1切換用電磁弁
33はNo2切換用電磁弁
34はNo1切換弁
34aは弁駆動部
34bは近接センサ
35はNo2切換弁
35aは弁駆動部
35bは近接センサ
36は制御部
36aはブリッジ回路
37は流量制御バルブ
38.38a.38bは層流素子バイパス
39は流量センサ部
40a・40bは流体通路
41.42は切換バルブ

Claims (1)

  1. オリフィス上流側圧力P及びオリフィス下流側圧力Pの少なくともオリフィス上流側圧力Pを用いて、オリフィスを流通する流体の流量をQc=KP(Kは比例定数)又はQc=KP (P−Pn(Kは比例定数、mとnは定数)として演算するようにした圧力式流量制御装置において、当該圧力式流量制御装置の第一のバルブの下流側と流体供給用管路との間の流体通路を二つの並列状の流体通路と前記第一のバルブと前記並列状の流体通路との間の流体通路の流体圧力を前記オリフィス上流側圧力P として検出する圧力センサを設け、前記並列状の流体通路の一方の流体通路には第二のバルブと該第二のバルブ下流側の第一のオリフィスを設け、前記並列状の流体通路の他方の流体通路にはバルブを設けずに第二のオリフィスを設け、前記一方の流体通路は、前記第二のバルブの開閉によって制御され、前記第一のオリフィスへ大流量域の流体を流通させ、前記他方の流体通路は常時連通され、前記第二のオリフィスへ小流量域の流体を流通させる構成とすると共に前記第二のバルブの開放制御時には、前記第一のオリフィスによる制御流量Q C =K C 1 (但し、Kcは第一のオリフィスに固有の定数)と第二のオリフィスによる制御流量Q S =K S 1 (但しK S は第二のオリフィスに固有の定数)との和として流量を演算するか、若しくは、前記第一のオリフィスによる制御流量Qc=K (P −P n (但し、Kcは第一のオリフィスに固有の定数)と第二のオリフィスによる制御流量Qc=K (P −P n (但しK S は第二のオリフィスに固有の定数)との和として流量を演算する構成としたことを特徴とする流量レンジ可変型圧力式流量制御装置。
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