JP5175599B2 - 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 - Google Patents
固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5175599B2 JP5175599B2 JP2008101258A JP2008101258A JP5175599B2 JP 5175599 B2 JP5175599 B2 JP 5175599B2 JP 2008101258 A JP2008101258 A JP 2008101258A JP 2008101258 A JP2008101258 A JP 2008101258A JP 5175599 B2 JP5175599 B2 JP 5175599B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- column
- cylindrical container
- welding
- forming cylindrical
- column forming
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
Description
その内、代表的な発明は次の通りである。
(1)均質な充填密度の吸着性充填剤を充填剤カラムに充填する装置に関しては、充填時に充填剤の充填密度状態を観測しながら充填用懸濁液の粘度、濃度などを変化、調整して均質な充填密度を維持して充填する充填装置、方法などを開示した、特開平5−157744号公報、特開平8−94604号公報等が挙げられ、
(2)カラム内に充填された充填剤に均質な且つ経時的に安定な充填密度を維持するために、充填後の充填圧解除時の充填層体積膨張及び、経時後の充填密度増大変化に基づく充填剤層体積収縮により充填カラム内充填層上層部に発生する空隙に起因するカラム内充填密度変動、撹乱によるクロマトグラフィー用カラムの分離・分解能の変動、分析精度の低下を防止するため、カラム上部のフィルター厚み等を調整して充填剤層の体積膨張・収縮による充填密度の不安定化、ボイド発生の防止を行うカラム構造とした、特表2006−538376号公報に開示される充填剤密度を制御する方法も開示されており、
(4)また、充填剤充填用カラム形成用円筒容器が熱可塑性樹脂で構成される場合、その構成部材の接合に超音波が適用出来ることを示唆する技術の開示が、特開2004−316901号公報、特開2007−8731号公報等多くの特許に開示されている。
(5)熱可塑性樹脂をカラム構成材に用いたクロマトグラフィー用充填カラム製造法として、超音波を用い充填剤の均等・緻密充填を図ると同時に、該カラム構成材の接合一体化を同時に一工程で実施する方法として、本件特許出願人自身の特許第3261447号がある。
即ちその基本構成としては、カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3の溶着面4及び6のいずれか一方に、溶着凸部5を連続的に配し、且つ他方に溶着凸部5の断面積に対して0〜80%の断面積を有する溶着凸受部7を連続的に配すること、および溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22が0.6mm
〜5.0mmの範囲であり、更に要すれば前記カラム形成用円筒容器2と前記カラム形成用円筒容器キャップ3のいずれか一方に、溶着位置の横ズレを抑える横位置制御部15を備え、実質的に溶着は凸部5の接点で行われ、超音波処理による振動を阻害しないよう、横位置制御部15と横位置制御部15に相対する横位置制御受け部16との円周上の間隔差L9−L6およびL7−L10が0.1mm〜0.5mmの範囲を有するものである。その具体的な一例を以下に詳述する。
(イ)熱可塑性樹脂製のクロマトグラフィー用円筒形状充填カラムの構成(図1、図2)
カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3の溶着面4及び6のいずれか一方に、溶着凸部5を連続的に配し、幅0.6〜5.0mm、高さ0.6〜5.0mmの三角形、矩形、半円(半楕円)形状の溶着凸部5を同心円状に配したカラム形成用円筒容器2の充填室内10の下部に、充填剤のフィルター9を装着し、平均径5〜300μmの粉体吸着性充填剤11を該フィルター上に該カラム充填容量の85〜130容量%、好ましくは105〜130容量%に相当する量充填し、その上部にフィルター8を装着することになる。
該カラム形成用円筒容器2を、該カラム形成用円筒容器2上面の溶着凸部5に対峙し嵌合するカラム形成用円筒容器キャップ3の溶着面6に、溶着凸部5に対峙するように、溶着凸部5の断面積(近似的には容積)に対して0〜80%、好ましくは0〜50%、より好ましくは0〜10%の断面積(近似的には容積)を有する溶着凸受部7を連続的に配すること、および溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22が0.6mm〜5.0mmの範囲であることである。該溶着凸部5と凹凸嵌合する該溶着凸受部7は溶着過程において常に溶着凸部5の先端を中心に溶着凸受部7との接点が広がり、それ以外の部位が接触しないような形状であることが望ましく、該溶着凸受部は7溶着凸部5の断面積(近似的には容積)に対し0〜80%の断面積(近似的には容積)を有する凹状又は平坦な溶着凸受部7を同心円状に穿ったものである。熱可塑性樹脂製カラム形成用円筒容器キャップ3に、カラム形成用円筒容器2と該キャップ部の嵌め合い、挿入部間に、微小な隙間を持たせた嵌め合い状態で両者を挿入合体させ、溶着を確実にするためには、溶着凸部5の断面積(近似的には容積)が小さい場合には、溶着凸受部7の溶着凸部5に対する断面積(近似的には容積)は0或いは限りなく0に近づけること、即ち、溶着凸部5の凹状断面積(近似的には容積)が非常に小さい若しくは平面であることが望ましく、逆に溶着凸部5の容積が大きい時は溶着凸受部7の溶着凸部5に対する断面積(近似的には容積比)を大きくすることが望ましい。溶着凸受部7が溶着凸部5の断面積(近似的には容積)に対し0に満たない、即ち凸状になると、横ズレしやすくなったり、溶着ムラが起こりやすくなって好ましくない。反対に、80%を超えると溶着凸部5の溶着樹脂が溶着凸受部7を埋設するのに消費されすぎて、溶着が不十分となるので、好ましくない。
なお、溶着凸部5と接する他方の溶着部(即ち、溶着凸受部7に相当)は平坦であっても良い。また、溶着凸部5をカラム形成用円筒容器キャップ3側に設け(図2C−3)、溶着凸受部7をカラム形成用円筒容器2側に設けても良い(図2C−4)。
溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22は0.6mm〜5.0mmの範囲であるが、これは、粉体の充填高さは好ましくは1/30〜1/3、より好ましくは1/27〜1/4の範囲、即ち、粉体の充填高さが10mmの場合、L20−L22は0.6mm〜3.3mmが好ましく、0.6mm〜2.5mmとなるのがより好ましい。また、粉体の充填高さが20mmの場合、L20−L22は0.7mm〜5.0mmが好ましい。言い換えれば、粉体の充填高さの範囲は好ましくは150mm以下、より好ましくは135mm以下である。粉体の充填高さが、これを超えると、超音波の振動が十分に伝わらず、細密充填が難しくなることを意味する。更にまた、溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22が0.6mm〜5.0mmの範囲である。また、溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22は、好ましくは、0.7mm〜4.0mm、更に好ましくは0.7mm〜2.0mm、の範囲である。溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22が0.6mm〜5.0mmの範囲であることは、溶着凸部5の断面積と溶着凸受部7の断面積の差が0.09mm2〜12.50mm2の範囲、好ましくは0.25mm2〜5.0mm2の範囲である。
溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差が小さすぎると溶着しながら粉体に振動が与えられる前に溶着部以外の樹脂が変形を招く恐れがあり、溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差が大きすぎると横ズレしやすくなり、横位置制御部との異常合着が起きやすくなる。
この合体物のカラム形成用円筒容器キャップ部3を超音波ウエルダー13の溶着用治具12側に、該充填剤が充填されたカラム形成用円筒容器2が該溶着治具14(ホーン)側に来る如く装着し、圧着圧を負荷しながら超音波溶着処理を施し、カラム形成用円筒容器2上面の溶着凸部5とカラム形成用円筒容器カップ3の溶着面6の溶着凸受部7を超音波振動により溶着させることにより、該充填剤が充填されたカラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3を溶着させ一体化構造物となし、同時に該一体構造物化せしめたカラム形成用円筒容器内に充填された充填剤が超音波振動により均等、緻密に充填されたクロマトグラフィー用充填カラムとなる。即ち、充填カラム内充填剤の均等、緻密充填と充填カラムの密閉溶着一体化を、一段の超音波処理で行うクロマトグラフィー用充填カラムの製造方法となるのである。
ここで、カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器カップ3のいずれか一方に、溶着位置の横ズレを抑える横位置制御部15を設け、横位置制御部15と横位置制御部15に相対する横位置制御受け部16とを設けることが望ましく、これらとの円周上の間隔L9−L6及びL7−L10が0.1mm〜0.5mmの範囲の隙間を有するようにすることが望ましい。横位置制御部の隙間は、小さすぎると異常合着が起こりやすくなり、大きすぎると横ズレが発生して溶着不良を招きやすい。
(a)溶着により容易に一体化可能のクロマトグラフィー用充填カラムの構成、手段として、
・カラム形成用円筒容器構成材料を超音波溶着により溶着一体化可能の熱可塑性樹脂により構成させること
・該充填カラム構成容器を、溶着凸部5を有する充填剤を充填する形成用円筒容器2と、それを受ける溶着凸受部7を有する形成用円筒容器キャップ3より構成させ、効果的な好適溶着凸部及び溶着凸受部のサイズも指定した、例えば、幅0.3〜5.0mm、高さ0.6〜5.0mm
・該溶着凸部5を有するカラム形成用円筒容器2の上端部を、それを受ける溶着凸受部7を有すカラム形成用円筒容器キャップ3に挿入し、加圧下で超音波をかけ溶着し一体化する方法
・更に超音波溶着を容易ならしめるため、カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3との嵌め合い部間に微小な隙間(0.1〜0.5mm)を持たせた嵌め合い状態で両者を挿入合体させる如くしたこと
を規定したクロマトグラフィー用充填カラムの構成及び手段を開示し、
該カラム形成用円筒容器2に、該粉末状クロマトグラフィー用充填剤をカラム充填容量に対し85〜130容量%に相当する量充填させ、規定した充填剤層長を有する充填剤層を形成させる。この時、カラム充填容量に対する該粉末状クロマトグラフィー用充填剤の充填量が85容量%に満たないと、理論段数が減少し、逆に充填量が130容量%を超えると、充填剤が多すぎて溶着不良を招いたり、充填剤の破損や、使用時の検液の圧力損失の増大を招くので好ましくない。細密充填を保持する上では、均等緻密化処理後に空隙部が生じないよう、該粉末状クロマトグラフィー用充填剤をカラム充填容量に対し105〜130容量%に相当する量充填させるのが望ましい。但し、充填剤の均等緻密化処理後に、化学装飾や、親和性物質の吸着処理をする場合の保持充填カラムについては、充填密度が高すぎるとこれらの処理を阻害したり、これらの処理で充填剤が膨潤することもあるので、このような場合は85〜110容量%の充填を行うことが望ましい。
ここでカラム充填容量Vf1とは、図2における構造、寸法のカラム形成用円筒容器2における実効充填剤充填容量を示し、次式で規定されるものである。
ここで、 α;フィルターの圧蜜係数 Lf;フィルター厚みである。
本件発明の方法によれば、該クロマトグラフィー用充填カラムに充填される充填剤の均等、緻密充填は、該カラム構成部材を超音波処理で溶着一体化する際に同時に実施される。
・溶着する充填剤を充填したカラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ部3の合体物の、超音波ウエルダーによる充填剤均等、緻密化実施の際、その効率の最適化を考慮し、通常はカラム形成用円筒容器キャップ部3を超音波ウエルダー13の下方の溶着用治具12側に、該カラム形成用円筒容器部2が該溶着治具14(ホーン、上方側)に来る如く装着し、圧着圧を負荷しながら超音波溶着処理を行う。
但し、充填剤添加量をカラム充填剤充填容量の85〜105容量%しか充填しない充填カラムの際は、この溶着法では充填剤がカラム上方に充填され下方に空隙部が生じるか、又は生じやすくなり、カラム内充填剤が使用時に下方に移行しボイドを発生するか、又は発生しやすくなるため、溶着時の装着法を逆転倒立させた状態のカラム形成用円筒容器2が下方に来る如く配置し、カラム形成用円筒容器キャップ3を超音波ウエルダー13の上方の溶着用治具14(ホーン側)に、該カラム形成用円筒容器2が該溶着治具12(下方)側に来る如く配置した溶着用治具に装着し溶着するのが好ましい。
好ましい機能を発揮するカラムの充填剤充填長は、カラム形成用円筒容器2上面に配した溶着凸部5の高さL20−L22の4〜30倍であること。
溶着凸部5の高さL20と溶着凸受部7の深さL22の差L20−L22が0.6mm〜5.0mmの範囲、例えば、幅0.3〜5.0mm、高さ0.6〜5.0mmの三角形、矩形、半円(半楕円)形状の溶着凸部であり、溶着凸部5の断面積(近似的には容積)に対して0〜80%、好ましくは0〜50%、より好ましくは0%の断面積(近似的には容積)を有する溶着凸受部7を連続的に配すること。
超音波溶着を容易ならしめるため、カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3との嵌め合い部におけるカラム形成用円筒容器側の嵌め合い部直径L6及びL7と、カラム形成用円筒容器キャップ側の嵌め合い部直径L9及びL10との間に、L9−L6=L7−L10=0.1〜0.5mmの隙間を設けること。
好ましい超音波溶着と好ましい充填状態獲得のための超音波処理条件は請求項5、6、7に規定する処理が望ましいことが規定されているのである。
カラム構成容器の構成は図1(A)(B)、及び図2(A)(B)(C)に示す構造の熱可塑性樹脂よりなるものであり、そのカラム形成用円筒剤容器2は該円筒容器2内下部にフィルター9、その上部に粉末状吸着性充填剤11が充填され、更にその上部に上部フィルター8が装着され、カラム形成用円筒容器2の上端部をカラム形成用円筒容器キャップ3に挿入し、超音波処理により一体化溶着する構造を有し、更に超音波溶着を容易ならしめるため、カラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3との嵌め合い部におけるカラム形成用円筒容器側の嵌め合い部直径L6及びL7と、カラム形成用円筒容器キャップ側の嵌め合い部直径L9及びL10との間に、L9−L6=L7−L10=0.1〜0.5mmの横位置制御部を持たせて作成してある。
なお、上記構造形状を有する熱可塑性樹脂よりなる該カラム形成用円筒容器2、カラム形成用円筒容器キャップ3自体は、射出成型法で作成される。
周波数8〜25KHz、出力400W〜3KWの超音波で0.2〜11秒、最終負荷圧力0.1〜0.6MPaの溶着条件で溶着処理すること、或いは、周波数8〜25KHz、出力400W〜1.1KWの超音波で0.05〜8秒、最終負荷圧力0.1〜0.6MPaの溶着条件で超音波溶着処理した後、更に続けて周波数8〜25KHz、出力900W〜3KW、0.05〜8秒、最終負荷圧力0.1〜0.6MPaの溶着条件で超音波溶着する。
この際、粒子径が大きすぎると分解能(理論段数)が低下し、所望の分離、分解能が得られなくなり、又逆に粒子径が小さ過ぎると、移動相の流下圧損が増大する故、5〜300μmの物の使用が望ましい。
なお、実施例のクロマトグラフィー用充填カラムの性能評価は次の如く行った。
[クロマトグラフィ−用充填カラムの分解能評価]
カラムの分解能即ち、有効理論段数nは次の有効理論段数算出式より評価した。
ここで、 tR ; ピ−クのテーリングタイム、
t0 ; ピークのリテンションタイム
W ; ピークの半値幅 である。
[高速クロマトグラフィー操作条件に於ける液漏れ評価]
(a)高速クロマトグラフィー装置(ファルマシアLKBバイオテクノロジー社製)にクロマトグラフィー用充填カラムを装着するための装着管のみを取り付け、移動相を0.5〜9.0ml/min.まで流量を上げながら流し、流量を上昇させた際の圧損を0.5ml/min.ピッチで測定し、流量vs.圧力A曲線を作成する。
(b)次いで、該装着管に内径0.25mm.長さ35cmのステンレス製の抵抗管を取り付け、(a)と同様に移動相を0.5〜9.0ml/min.まで流量を上げながら流し、流量を上昇させた際の圧損を0.5ml/min.ピッチで測定し、流量vs.圧力B曲線を作成する。
(c)各流量における圧力Bと圧力Aの差から抵抗管の正味圧力を算出し、流量と正味圧力のグラフを作成する。
(d)装着管と抵抗管の間に固相抽出用カートリッジ充填カラム(クロマトグラフィー用充填カラム)試料を装着し、移動相を流量9ml/min.で流した時の圧力Cを測定し、流量9ml/min.で流した時の圧力Bとの差からカラム(出口)圧力を算出した。
(e)該カラム(出口)圧力Cが5.0Kg/cm2となる如く、先に測定した流量と正味圧力のグラフから流量を算出し、その流量で5min.移動相を流した時のカラム形成用円筒容器キャップとカラム形成用円筒容器間接合部位の液漏れ有無の確認を行う。
なお、上記測定、観測は、移動相として粉末充填剤がシリカゲルの時は、イソプロピールアルコールを、粉末充填剤がオクタデシルシリカゲルの際は水を用いて試験を行った。
図1(A)(B)、図2(A)(B)(C)に示した構成を有し次の寸法を有するクロマトグラフィー用充填カラム形成用円筒容器2、該カラム形成用円筒容器キャップ3を、高分子量高密度ポリエチレン(日本ポリエチレン(株)製、ノバテックHB439R)を用い射出成型法で作成し、請求項1に規定した方法に従い、該カラム形成用円筒容器下部に円盤状の厚さ2.4mmで平均孔径30μmの高分子量高密度ポリエチレン製フィルター9((有)プライフ製H-PE-66)を装着し、その上部に粉体充填剤11として粒径75〜150μmのシリカゲル(和光純薬工業(株)製ワコーゲル-C200)を、充填後超音波による充填剤均等・緻密化処理終了後の容積1.33mlになる如く、カラム容積の105容量%に当たる1.40ml投入し、下部フィルター9と同一材質の上部フィルター8を取り付け、該充填剤を充填したカラム形成用円筒容器2をカラム形成用円筒容器キャップ3に挿入合体させ、超音波ウエルダー13の下方溶着用治具12にカラム形成用円筒容器キャップ側を装着、上方治具(ホーン側)14に充填カラム側を装着し、超音波ウエルダー13(精電舎電子工業(株)製 SONOPET−Σ1200S)を用い、カラム形成用円筒容器キャップ3とカラム形成用円筒容器2の接触部の凹凸溶着代部5(4),7(6)に最終圧力が0.205MPaになるよう加圧しながら、19.15KHzの超音波にて出力1020Kwで0.2秒間処理し、続けて19.15KHzの超音波に出力1020Kwで溶着部に加えられた総エネルギーが93Wsとなるまで処理して超音波溶着処理を行った後、その圧力を保ったまま超音波発振開始時から2.001秒後となるまで静止し、その後0.1025MPaで0.0999秒間加圧しながら静置して溶着部位の冷却処理を施すことで充填剤の均質緻密化を行うと共に、該充填剤を充填したカラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3を溶着一体化し、クロマトグラフィー用充填カラム試料No.3を作成した。
(図2(B))(円筒状カラム形成用充填剤容器2の寸法)
L1:35.0mm, L2:7.7mm, L3:7.9mm, L4:6.2mm,
L5:4.0mm. L6:15.5mm, L7:10.2mm
(図2(A))(カラム形成用円筒容器キャップ3の寸法)
L8:19.2mm, L9:15.8mm L10:9.9mm L11:6.0mm,
L12:4.0mm, L13:2.0mm, L14:22.2mm,
L15:21.0mm, L14:22.2mm, L15:21.omm,
L16:15.0mm, L17:13.0mm L18:8.0mm,
(図2(C-1)(C-2))(溶着凸部5、溶着凸受部7寸法)
L19:0.5mm, L20:1.0mm, L21:0.5mm, L22:0mm
また同様に、L6が15.8mmのカラム形成用円筒容器2とL10が10.2mmのカラム形成用円筒容器キャップ3、L6が15.7mmのカラム形成用円筒容器2とL10が10.1mmのカラム形成用円筒容器キャップ3、L6が15.3mmのカラム形成用円筒容器2とL10が9.7mmのカラム形成用円筒容器キャップ3、L6が14.8mmのカラム形成用円筒容器2とL10が9.2mmのカラム形成用円筒容器キャップ3を用いてクロマトグラフィー用充填カラムNo.6,No.7,No.8,No.9を得た。
得られたクロマトグラフィー用充填カラム試料No.1〜10に、移動相としてヘキサン:アセトニトリル=99:1を35℃にて流速2.0ml/min.で流しながら、ベンゼン:ジメチールフタレート:移動相=1:1:48の試料液を5μl注入した。
これを紫外線吸光光度計(日立製作所(株)製:HITACHI UV Detector L−7405)を用いて254nmの吸収についてクロマトグラフを得、ベンゼンのピークをt0として該クロマトッグラフィー用充填カラムの有効理論段数を算出し、又該カラムの圧力測定、カラムからの液漏れ試験を行った。 その結果を表1に示した。
又逆に試料No.5の試料は溶着部が過大すぎ溶着時に横ずれが発生し異常接合となり液漏れが発生した。
又、超音波伝達の障害を除去するためにカラム形成用円筒容器2とカラム形成用円筒容器キャップ3の挿入・嵌め合い部L9―L6,L7―L10に隙間を設けなかった試料No.6の試料は、異常接合が生じた上に、超音波振動の伝播状態が不良のためかカラムの分離・分解能を示す有効理論段数が低くなった。
また更に、超音波溶着を行わず溶融ポリエチレンによる溶着を試みた試料No.10の試料は、熱圧着のみでクロマトクラフィー用充填カラムの溶着構成が行われるため、溶着が不充分で液漏れが発生する上に、カラム充填剤の均等、緻密化処理がないに等しいため、充填剤の均等、緻密充填状態が不充分で、充填カラムの分離・分解能を示す有効理論段数が低くなった。
なお、溶着凸部5をカラム形成用円筒容器キャップ3側に設け(図2C−3)、溶着凸受部7をカラム形成用円筒容器2側に設け、凹/凸容積比を変化させた実施例11〜15を追加した。本発明の規定範囲の試料No.12〜14の試料は異常接合や液漏れもなく、カラムの分離・分解能を示す有効理論段数についても良好な結果を示している。試料No.15は、凸部に対する凸受部の容積が大きいために変形し、液漏れが発生した。
2 ; カラム形成用円筒容器
3 ; カラム形成用円筒容器キャップ
4 ; カラム形成用円筒容器2の溶着面
5 ; 溶着凸部
6 ; カラム形成用円筒容器キャップの溶着面
7 ; 溶着凸受部
8 ; 上部フィルター
9 ; 下部フィルター
10 ; 紛体吸着性充填剤充填室
11 ; 紛体吸着性充填剤
12 ; 超音波溶着用治具(キャップ部用
13 ; 超音波ウエルダー
14 ; 超音波溶着用治具
15; 横位置制御部
L 1〜L22 ; 各部位の寸法
Claims (2)
- 熱可塑性合成樹脂製のカラム形成用円筒容器の円柱状材料充填室に下部フィルターを挿着し、粉体充填材料を充填し、上部フィルターと熱可塑性合成樹脂製のカラム形成用円筒容器キャップとを前記カラム形成用円筒容器に取り付けた後、超音波ウエルダーで加圧下充填カラムに振動を与えながら前記カラム形成用円筒容器と前記カラム形成用円筒容器キャップとを一体化させる固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法において、前記カラム形成用円筒容器と前記カラム形成用円筒容器キャップの溶着面のいずれか一方に、溶着凸部を連続的に配し、他方に前記溶着凸部に対して溶着凸受部を連続的に配し、前記カラム形成用円筒容器と前記カラム形成用円筒容器キャップのいずれか一方に、溶着位置の横ズレを抑える横位置制御部を備え、実質的に溶着は前記凸部の接点で行われ、超音波処理による振動を阻害しないよう、前記横位置制御部と前記横位置制御部に相対する横位置制御受け部との円周上の間隔差が0.1mm〜0.5mmの範囲を有することを特徴とする固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法。
- 前記超音波ウエルダー13に溶着する条件が、周波数8〜25kHz、出力400W〜1.1kWの範囲の超音波を、0.05〜8秒、最終圧力0.1〜0.6MPaの範囲で処理した後、続けて周波数8〜25kHz、出力900W〜3kWの範囲の超音波を、0.05〜8秒、最終圧力0.1〜0.6MPaの範囲で処理することを特徴とする請求項1記載の固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101258A JP5175599B2 (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008101258A JP5175599B2 (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009250862A JP2009250862A (ja) | 2009-10-29 |
JP5175599B2 true JP5175599B2 (ja) | 2013-04-03 |
Family
ID=41311728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008101258A Active JP5175599B2 (ja) | 2008-04-09 | 2008-04-09 | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5175599B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2785198C (en) | 2009-12-22 | 2018-02-27 | Ge Healthcare Bio-Sciences Ab | Method for dry packing of chromatography columns |
CN102662017B (zh) * | 2012-05-22 | 2014-06-18 | 天津出入境检验检疫局动植物与食品检测中心 | 一种农药残留检测前处理装置 |
CN107941929B (zh) * | 2017-10-24 | 2021-01-01 | 康美药业股份有限公司 | 一种用于参类的农残检测方法 |
EP3578969B1 (en) * | 2018-04-11 | 2023-11-22 | Great Engineering Technology Corp. | Rapid screening tubular column |
CN110361480B (zh) * | 2019-08-14 | 2024-07-19 | 求工(天津)机械科技有限公司 | 筛板装填机构以及自动装柱机 |
CN112915589B (zh) * | 2019-12-06 | 2022-06-14 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种固相萃取柱的填料装填装置及其应用 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3261447B2 (ja) * | 1997-05-01 | 2002-03-04 | 富士紡績株式会社 | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 |
EP1110611A1 (en) * | 1999-12-23 | 2001-06-27 | 3M Innovative Properties Company | Micro-titer plate and method of making same |
-
2008
- 2008-04-09 JP JP2008101258A patent/JP5175599B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009250862A (ja) | 2009-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5175599B2 (ja) | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 | |
JP5129321B2 (ja) | 脱気装置 | |
KR20190130679A (ko) | 친화성 크로마토그래피 장치 | |
EP2832423A1 (en) | Hollow fiber membrane module | |
WO2014014967A1 (en) | Hplc frit filter assembly | |
TWI600443B (zh) | Hollow fiber membrane blood purifier | |
CA3118664C (en) | Spiral wound protein separation device | |
JP2007319854A (ja) | 脱気装置 | |
TW201302282A (zh) | 中空纖維型過濾器及中空纖維型過濾器製造方法 | |
JP2023528209A (ja) | クロマトグラフィーデバイスのスペーサリング | |
JP3261447B2 (ja) | 固相抽出用カートリッジ充填カラムの製造方法 | |
CN113272643B (zh) | 样品大小色谱装置 | |
JPS62454B2 (ja) | ||
US7604736B2 (en) | Laser welded frit | |
CN110743374B (zh) | 一种有机管式膜接触器及其制造方法 | |
AU2019372079B2 (en) | Packed incompressible chromatography resins and methods of making the same | |
WO2019046623A1 (en) | LOCKED BED CHROMATOGRAPH COLUMN AND METHOD OF PACKING THE COLUMN | |
JP6746395B2 (ja) | 内部空間を備えた金属積層体 | |
KR101474535B1 (ko) | 모노리스 컬럼 케이스의 제조방법 및 이를 통해 제조된 모노리스 컬럼 케이스 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110309 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120426 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20120502 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120608 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20121218 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130107 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5175599 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |