JP5174832B2 - 道路網における移動ノードの密度を推定して信号伝達する方法 - Google Patents

道路網における移動ノードの密度を推定して信号伝達する方法 Download PDF

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Description

本発明の分野は、車両間通信ネットワーク(intervehicular communications network)の分野である。
車車間アドホックネットワーク(vehicular ad hoc network:VANET)としても知られている車両間通信ネットワークは、道路上を移動すると共に無線により相互に通信する移動(モバイル)ノード(車両)を含み、従って通信ネットワークを形成するアドホックモバイルネットワーク(ad hoc mobile network)である。
本発明は、更に具体的には、各移動ノードが特定の地理的ネットワークの道路に沿って移動すると共に道路が交差点を形成する車両間通信ネットワークにおける移動ノードの密度を推定すると共に、その情報をネットワークのノードを介して放送する分散的な方法に関係する。
当該技術において知られているように、車両間通信ネットワークの各移動ノードは、地理的ネットワークにおけるその位置を測定することができると共に、その近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブル(neighbor table)を保持するように構成される。
各ノードは、それ自身の近隣ノードテーブルからその局所的な道路交通条件を計算する。各ノードは、その場合に、その局所的な交通条件に関する情報を、通常の時間間隔で、それの近隣のノードの全てに対して放送する。
特に、もし道路網が多数のノードを含むならば、この大規模に放送することは、ネットワークの帯域幅の飽和につながり得る。更に、2つの近隣のノードが同じ一般的な局所的交通条件を共有すると仮定すると、各移動ノードで交通条件を計算することは、計算レベルにおいてだけでなく、それらの交通条件の放送のレベルにおいて反映される冗長性を含む。2つの近隣のノードは、一般的に同じ交通条件情報を提供する。
本発明は、各移動ノードが特定の地理的ネットワークの道路に沿って移動すると共に、道路が複数の交差点を形成し、そして各移動ノードが自らの位置を地理的ネットワークにおいて特定することができると共に、それらの近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブルを保持するように構成されるアドホックネットワークの移動ノードの密度を推定する方法を提案することによって、上述の欠点を緩和する。
本発明の方法は、2つの連続する交差点の間の各道路上の移動ノードの密度が、・道路を、隣り合うように、例えば道路に沿って分散される複数の適用範囲セルに分割する段階と、・好ましくは適用範囲セルの中心の周辺に位置すると共に、主要ノードと言われる少なくとも1つの移動ノードが、その間に、その近隣ノードテーブルから、例えば少なくともそのセル内の移動ノードの数を含む局所的な交通密度データを判定するセル内計数段階と、・各道路上の移動ノードの密度を判定するために、適用範囲セルにおける局所的な交通密度データを集約する段階とを含む第1のステージの間に判定されることを特徴とする。
本発明の方法は、完全に分散された方法で、道路上の交通密度を推定する。主要ノードが各セルにおける局所的な交通密度データの判定に関与すると仮定すると、主要ノードを使用することは、冗長性なしで、ノードの効果的な計数を可能にする。
道路を複数の適用範囲セルに分割することは、各セルに関して、そのセル内に位置する移動ノードのグループを定義する。主要ノードが適用範囲セルの中心の周辺に位置するノードであるという特別な状況において、いつでも自身を位置づけることができる移動ノードは、道路のこの固定の細分化によって、それが主要ノードの地位を有するということを判定すると共に、その結果としてそれが属するセルと関連付けられたノードのグループをそれが計数しなければならないということを知る。従って、移動ノードは、あらゆる追加の集中型の構造基盤を必要とせずに、自発的に主要ノードの地位を獲得する。主要ノードを選択するために、例えばノードが移動する速度、ノードがセルに入ってからの経過時間、その近隣のノードとの近接性等の他の基準が使用され得る。
各セルと関連付けられた移動ノードのグループを計数することは、道路上の移動ノードの空間的分布を与えることになる、交通密度の更に洗練された特性解析を提供する。特に、局所的な計数は、そのような高密度を有するセルを確認することによって、道路上の高い移動ノード密度を見つける。
本発明の1つの特徴によれば、集約段階の間に、それが属するセルの移動ノードの数をセル密度パケットに挿入する少なくとも1つの主要ノードによって、セル密度パケット(CDP)がセルからセルに送信される。
同じセル密度パケットは、関係のある道路に利用可能な交通密度データの全てを有利に集める。これは、情報を送るために送信する必要があるパケットの数を制限する。
非常に動的な接続形態を有する密度の高いアドホックネットワーク(すなわち、多数のノードを含むもの)において、これは、ネットワークに割り当てられた帯域幅を飽和状態にすることを回避する。従って、本発明の方法は、特に都会の環境に適している。
本発明の別の特徴によれば、セル密度パケットは、起点交差点を目標交差点に接続する道路の全体を移動したと共に、目標交差点の周辺に位置している生成ノードと呼ばれる移動ノードによって生成される。更に、セル密度パケットは、目標交差点に近接したセルから起点交差点に対して、1セルずつセル単位で(セルからセルに)送信される。
セル密度パケットは、目標交差点で生成され、その後、生成車両が移動している方向とは反対の方向に、すなわち目標交差点から起点交差点に送信される。このように、起点交差点で道路に進入する傾向がある各ノードは、目標交差点に到着するために、その道路に関する最新の既知の交通密度情報を含むセル密度パケットを受信する。
この情報は、セル密度パケットが生成される瞬間とそれが起点交差点に到着する瞬間との間に非常に短い時間(セル密度パケットが道路に沿って戻る時間)が経過するならば、そのノードが道路の入り口にある瞬間における道路上の交通密度の信頼できる推定値を構成する。
本発明の別の特徴によれば、生成ノードは、セル密度パケットを以前に変更した主要ノードの地位を有する移動ノードである。
従って、特定の時間間隔で目標交差点に到着する全ての移動ノードの内のわずか1つだけがセル密度パケットを生成する。このように、セル密度パケットを送信することが、やがて自動調整されて制限されると共に、従って、ネットワークの帯域幅が制限され得る。
本発明の第1の実施において、細分化段階の間に、各適用範囲セルは、そのセルの中心に位置すると共にその座標が記憶されているアンカーポイントに関連付けて、事前に地理的エリアを表すデジタル地図上で定義される。更に、集約段階の間に、セル密度パケットは、地理的ネットワークを表す地図上で定義されたアンカーポイントに従って、1セルずつセル単位で送信される。
細分化操作手段のせいで、ノードは、アンカーポイントの座標をリアルタイムに計算する必要がない。このために、もし道路を細分化することが多数のセルを必要とするならば(例えば、もし細分化されるべき道路が長いか、及び/またはノードの伝送距離が短いならば)、この実施は特に有利である。この実施は、特に非常に短い応答時間を必要とするアプリケーションに良く適している。
本発明の第2の実施において、細分化段階の間に、生成ノードは、道路の長さパラメータ及び移動ノードの伝送距離パラメータから、各セルの中心に対応するアンカーポイントの地理的な座標を計算すると共に、集約段階の間に、セル密度パケットは、細分化段階の間に計算されたアンカーポイントに従って、1セルずつセル単位で送信される。
リアルタイムにこの細分化を達成することは、標準のデジタル道路地図を使用するナビゲーションシステムにおいて、変更なしで本発明の直接的な実施を可能にする。
本発明の別の特徴によれば、各適用範囲セルのサイズは、移動ノードの伝送距離の関数として定義される。
もし適用範囲セルの半径が移動ノードの伝送距離に少なくとも等しいならば、セルの主要ノードの近隣のノードのセットは、そのセルに関連付けられた移動ノードのセットと有利に対応すると共に、そのノードは、主要ノードの近隣ノードテーブルにおいて確認される。このために、主要ノードは、直接その近隣ノードテーブルから、このセルに関する局所的な交通密度データを獲得する。すなわち、そのような細分化は、簡単に、そして能率的に、主要ノードの近隣ノードテーブルから、セルの局所的な交通密度データを獲得する。
本発明の別の特徴によれば、本発明の方法は、・局所的な移動ノードの密度;・平均的な移動ノードの密度;・局所的な移動ノードの密度の分散;から選択された、道路上の交通密度の少なくとも1つの特徴付けパラメータを計算することによって、交差点において受信されたセル密度パケットに含まれる交通データを分析する段階を更に含む。
平均的な移動ノードの密度及び局所的な移動ノードの密度の分散は、特に道路の全体の交通密度の特性を示すことに適当である。
移動ノードの局所的な密度(セルと関連付けられたノードのグループの総数)は、細分化された交通密度情報を必要とするアプリケーションにおいて使用される。
本発明の別の特徴によれば、本発明の方法は、・もし道路上の交通密度が所定のしきい値を越えているならば、交差点に位置する移動ノードが、その道路に関連したセル密度パケットから信号伝達パケット(道路データパケット(RDP))を生成する生成段階と、・各セルの主要ノードに対して、信号伝達パケットを送信する段階とを有する信号伝達ステージを含み、ここで各主要ノードは、信号伝達パケットをその近隣のノードに対して放送する。
各道路に関するRDP信号伝達パケットを生成して放送することは、すぐ近くの移動ノードが、それらが通行する可能性のある道路上の交通状況を、リアルタイムに通知されることを可能にする。
各セル密度パケットの分析の後でRDP信号伝達パケットを生成するよりむしろ、その道路上の交通密度が所定のしきい値を越える場合に限り、道路に関するRDP信号伝達パケットが生成される。これは、ネットワークを介して送信される信号伝達パケットの数を制限すると共に、不必要にネットワークの帯域幅に負荷をかけ過ぎることを回避する。
その半径が移動ノードの伝送距離に少なくとも等しいセルに道路を分割することは、セルの中の主要ノードによるRDP信号伝達パケットの放送を最適化する。単一の放送動作の間に、主要ノードは、その近隣のノードに対応するセルと関連付けられたノードのグループに、RDP信号伝達パケットを送信する。
本発明の別の特徴によれば、信号伝達パケットは、交差されるべき所定数の交差点によって制限されたエリアにおいて、1セルずつセル単位で送信される。
各RDP信号伝達パケットは、ネットワークの至るところに伝送されるのではなく、制限されたエリア内で伝送されると共に、従って、ネットワークにおいて送信されるパケットの数が制限され得ると共に、そのネットワークの密度が高い場合に帯域幅飽和の問題が回避される。
本発明は、同様に、その中で道路が複数の交差点を形成する特定の地理的なネットワークの道路に沿って移動する複数の移動ノードを含むアドホックネットワークの移動ノードを形成することを意図している無線通信端末に対して方向付けられる。
本発明の端末は、地理的なネットワークにおけるその瞬間的な位置を判定するための位置選定手段と、その近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブルを維持するための手段とに関連付けられている。
本発明の端末は、・例えばそれが属するセルにおける移動ノードの数を少なくとも含む局所的な交通密度データを、その近隣ノードテーブルから判定するための計数手段と、・局所的な交通密度データをセル密度パケットに挿入するための書き込み手段と、・セル密度パケットを受信すると共に送信するための手段とを更に備える。
本発明の別の特徴によれば、その端末は、・端末が起点交差点を目標交差点に接続する道路の全体を移動したと共に、目標交差点の近くに位置している場合に、セル密度パケットを生成するための手段と、・目標交差点に近接したセルから起点交差点に対して、セル密度パケットを1セルずつセル単位で送信するための送信手段とを更に備える。
本発明の別の特徴によれば、本発明の端末は、・好ましくは循環経路に沿って隣接して配置される適用範囲セルの中心に対応するアンカーポイントの地理的な座標を計算するための手段と、・アンカーポイントの地理的な座標をセル密度パケットに挿入するための手段とを更に備える。
本発明は、同様に、その中で道路が複数の交差点を形成する特定の地理的ネットワークの道路に沿って移動する複数の移動ノードを含むアドホックネットワークにおけるデータパケットの経路指定(ルーティング:routing)の方法に対して方向付けられる。
経路指定方法は、少なくともいくつかの移動ノードを介してパケットを送信するためのルーティング経路を確立する段階を含み、ルーティング経路は、本発明の推定方法によって判定された道路上のリアルタイムの交通状況の関数として確立される。
本発明の推定する方法及び信号伝達する方法の各段階は、コンピュータプログラム命令によって実行され得る。
従って、本発明は、同様に、そのプログラムが通信端末のプロセッサによって実行される場合に上述の推定する方法及び信号伝達する方法の各段階を実行するための命令を含むコンピュータプログラムに対して方向付けられる。
このプログラムは、あらゆるプログラミング言語を使用することができると共に、部分的に編集された形式または他の望ましい形式のような、ソースコード、オブジェクトコード、またはソースコードとオブジェクトコードとの中間コードの形式を取ることができる。
本発明は、同様に、上述の推定する方法及び信号伝達する方法の各段階を実行するための命令を含むコンピュータプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に対して方向付けられる。
情報媒体は、プログラムを格納することが可能である、あらゆる主体または装置であり得る。例えば、その媒体は、ROM、例えばCD ROMまたは超小型電子回路ROM、または磁気記憶手段、例えばフロッピー(登録商標)ディスクまたはハードディスクのような記憶手段を含むことができる。
更に、情報媒体は、無線もしくは他の手段により、電気ケーブルもしくは光ケーブルを介して伝送され得る、電気信号または光信号のような伝送できる媒体であり得る。本発明のプログラムは、特に、インターネットタイプのネットワークを介してダウンロードされ得る。
その代りに、情報媒体は、プログラムを組み込む集積回路であり得ると共に、回路は、本発明の推定する方法及び信号伝達する方法を実行するように構成されるか、またはその実行において使用される。
本発明は、同様に、アドホック通信ネットワークの移動ノードを介して伝送されることを意図している信号に対して方向付けられると共に、セル密度パケットを伝送するその信号は、本発明の方法によって使用されることを意図している。本発明のセル密度パケットは、・セル密度パケットと関連付けられた道路の識別子と、・その道路の適用範囲セルの識別子と、・適用範囲セルとそれぞれ関連付けられたアンカーポイントの座標と、・各適用範囲セルに関する局所的な交通密度データを記憶するためのフィールドとを含む。
本発明の1つの特徴によれば、セル密度パケットは、本発明の方法の集約段階の間にそこまでセル密度パケットが経路指定される起点交差点の座標を更に含む。
本発明による道路の細分化の一例を示す図である。 本発明による方法の第1のステージの一つの実施を示す図である。 本発明による方法の第1の実施の第1のステージの一例を示すフローチャートである。 本発明による方法の第2の実施の第1のステージの一例を示すフローチャートである。 交通データを集約する本発明の方法の段階の一つの実施を示すフローチャートである。 セル密度パケットを送信する本発明の方法の段階の一つの実施を示すフローチャートである。 本発明による方法の第2のステージの一つの実施を示す図である。 セル密度パケットを送信する本発明の段階の一つの実施を示すフローチャートである。 道路に沿ったRDP信号伝達パケットの転送を示すフローチャートである。 本発明の方法がデータパケットを経路指定するために使用される車両間通信ネットワークを示す図である。 本発明の方法が移動ノードをナビゲートするために使用される車両間通信ネットワークを示す図である。
本発明の他の特徴及び利点は、制限しない例として与えられると共に、添付された図面に関連した本発明の実施の以下の説明から出現する。
本発明は、道路網の道路に沿って移動する移動ノードを含む車両間通信ネットワークに照らして以下で詳細に説明される。
当該技術において知られているように、各移動ノードは、車両に搭載される端末であると共に、近隣のノードと通信することができる。通信端末は、無線通信インタフェース、例えばIEEE802.11プロトコルを使用すると共に、約300メートルの最大伝送距離を有するWi−FiTMトランシーバを備える。
近隣のノードという表現は、ここで使用される場合、基準ノードを引用すると、基準ノードの伝送距離の中に存在するノードのことを意味する。
移動ノードは、それが移動している地理的な道路網を表すデジタル道路地図から構成される、移動ノードが位置する道路を識別するための手段を更に備える。
識別手段は、移動ノードの瞬間的な地上位置を判定することができる位置選定手段と連結される。位置選定手段は、GPS(Global Positioning System)受信機から構成され得る。
更に小型で経済的にするために、位置選定手段と識別手段は、同じ通信端末の中に統合され得る。
本発明の移動ノードは、
・それらの速度と方向のようなその近隣のノードの位置に関する情報を記憶する最新の近隣ノードテーブルを保持するための手段と、
・少なくともその近隣のノードの数を含む局所的な交通密度データを、その近隣ノードテーブルから判定するための計数手段と、
・局所的な交通密度データをセル密度パケットに挿入するための書き込み手段と、
・セル密度パケットを他の移動ノードから/に対して、受信する/送信するための手段と、
・セル密度パケットを生成するための手段と
を更に備える。
上述の手段は、本発明の通信端末の計算手段、例えばマイクロプロセッサによって実行されるソフトウェア手段である。
各移動ノードは、その近隣のノードと定期的に交換されたOLSR(Optimized Link State Routing)プロトコルに準拠するHELLOメッセージに基づいて、それ自身の近隣ノードテーブルを維持する。
図1は、道路網の2つの連続する交差点“In”及び“In+1”を接続する道路“X”の本発明による細分化の一例を示す図である。
例えば、道路“X”は、同じ半径「R」を有する4つの隣接する円形の適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”、“X4”に分割される。一般的に言えば、道路網の各道路は、道路“X”の全体が適用範囲セル“X1、...、Xk”のセットによって連続してカバーされるように、その中心“C1、...、Ck”が道路“X”に沿って規則正しく分散される、整数「k」個の隣接する適用範囲セル“X1、...、Xk”に分割され、ここで「k」は、道路“X”の長さ「L」と移動ノードの伝送距離「D」との関数として決定されることに注意するべきである。
道路“X”の各適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”、“X4”の中心は、その周囲がそれぞれ半径「W」の円形の中心エリア“Z1”、“Z2”、“Z3”、“Z4”として定義されるそれぞれのアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”、“C4”と関連付けられており、ここで「W<R」である。簡単にするために、適用範囲セルの中心“C1”、“C2”、“C3”、“C4”と、アンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”、“C4”は、同じ方法で表示される。
本発明によれば、適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”、“X4”の半径「R」の値は、ネットワークの移動ノードの伝送距離「Q」に等しい。このような方法で、アンカーポイントに位置するノードの近隣のノードのセットは、それが属するセル内に位置するノードのセットに対応し、従って、そのセルに関連付けられたノードのグループを形成する。
実際には、DSRC(Dedicated Short Range Communications)標準の勧告によれば、伝送距離「Q」は、100〜300メートルの値で固定されたシステムパラメータである。本願の例において、伝送距離の最適値は「Q=300[m]」である。当然、この値は、カバーされるべき道路の幅の関数として調整され得る。複数の道路に渡って同じセルが広がることを回避するために、もし道路の密度が高いならば、この伝送距離「Q」の値は特に縮小され得る。
図1において示されたように、道路“X”は、現在のセルから隣接のセルへ移動する各ノードが、ノードの少なくとも1つのグループに属するように、2つの連続するセル“X1−X2”、“X2−X3”、“X3−X4”(または関連するノードのグループ)がそれぞれのオーバラップエリア“O1”、“O2”、“O3”を有するような方法で分割される。不断の通信を保証するために、各オーバラップエリアは、移動ノードが1つのセルから別のセルに移行する正確な瞬間にハンドオーバ手続きを実行する。
以下では、アドホックネットワークの移動ノードは、それがアンカーポイント、すなわち適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”、“X4”の中心エリア“Z1”、“Z2”、“Z3”、“Z4”の内部に位置している場合に、主要ノードと呼ばれる。各ノードがGPS受信機によって供給されたそれ自身の瞬間的な地上位置を知っていると仮定すると、その上を各ノードが移動する道路“X”上の各アンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”、“C4”の座標を各ノードが知っているという条件において、いつでも各ノードは、それが適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”、“X4”の中心エリア“Z1”、“Z2”、“Z3”、“Z4”の中に存在するか否かを判定し得る。
これらのアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”、“C4”の座標は、道路“X”を分割する操作の間に、道路網を表すデジタル道路地図から獲得される。道路は前もって分割され得る(第1の変形)か、もしくは以下で説明されるように、移動ノードによってリアルタイムに分割され得る(第2の変形)。
本発明の方法は、図2、図3A、図3Bを参照して説明される。
本発明の方法の第1のステージの間に、移動ノードの密度は、2つの連続する交差点を接続する各道路上で判定され、特に図2における起点交差点“I1”と目標交差点“I2”との間の道路“X”上で判定される。
この例において、道路“X”は、各セルがそれぞれのアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”を含む3つのセル“X1”、“X2”、“X3”に分割される。この道路“X”上に、所定の時刻「t1」において道路“X“上を移動する一組の移動ノード1〜17が示される。各適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”は、アンカーポイントに位置した少なくとも1つの主要ノード1、3、6、8、12、14を含む。
道路“X”上の交通密度を判定する本発明の方法の第1のステージの第1の変形は、図2及び図3Aを参照して、以下で説明される。
この変形において、道路網の道路は、予備段階E0の間に、前もって道路網を表すデジタル道路地図上で細分化される。
細分化操作は、デジタル道路地図から、道路“X”をカバーするために必要な隣接する適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”の数と、対応するアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”の位置(地理的座標)を決定することから成り立つ。これらのアンカーポイン“C1”、“C2”、“C3”の地理的座標は、各道路の識別子に関連付けてデジタル道路地図上に記憶され、従って強化された道路地図を形成する。強化された地図は、その場合に、移動ノードに搭載されたナビゲーション装置に読み込まれる(ロードされる)。この細分化操作は、道路地図に表された道路網の各道路に関して実行される。従って、各道路識別子に関して、各移動ノードは、前もって道路“X”と関係がある全ての適用範囲セルの位置を定義する一連のアンカーポイント{C3、C2、C1}を知っている。
起点交差点“I1”から目標交差点“I2”までの道路“X”の全体を移動したと仮定して、目標交差点“I2”に隣接する最後のセル“X3”に存在する移動ノード17は、目標交差点“I2”に進入しようとしている。もしその移動ノード17が、以前に、それが位置するセル“X3”の主要ノードになっていたならば、それが目標交差点“I2”に進入するとき、それは、選択段階E2の間に、生成ノードの地位を獲得する(生成ノードの選択)。以後、そのノードは、セルの中心エリア、すなわちそのセルの中心に位置するとすぐに主要ノードになる。
選択段階E2の間に決定された生成ノード17は、生成段階E4の間に、各適用範囲セルに関する局所的な交通密度データを結合することを目的とするセル密度パケット(CDP)を生成する。
セル密度パケットの一般的構造またはフォーマットは、以下の表1において説明され、ここで“N1、...、Nk”は、例えばそれぞれのセル“X1、...、Xk”のノードの数である。
Figure 0005174832
選択段階E2の間に、時刻「t1」において移動ノード17が生成ノードの地位を獲得するとき、移動ノード17は、即座にセル密度パケットを生成すると共に、セル密度パケットの中に以下のものを挿入する。具体的には、移動ノード17は、
・移動ノード17がまだ部分的に位置していると共にちょうど移動した道路の識別子“X”を“現在の道路の識別子”フィールドに挿入し、
・生成ノード17によるセル密度パケットの生成時刻に対応する時刻「t1」を“伝送時刻”フィールドに挿入し、
・起点交差点“I1”の座標「S」を“起点交差点”フィールドに挿入し、
・道路“X”の各適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”の識別子“X1”、“X2”、“X3”を“セル識別子”フィールドに挿入し、
・各セルの中心に対応するアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”の地理的な座標(GPS基準)を“セルの中心の位置”フィールドに挿入する。
第1の実施において、セルの識別子“X1”、“X2”、“X3”、及びそれらの各セルの中心の座標(アンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”)は、予備の細分化段階E0の間に前もって各移動ノードのナビゲーション装置に読み込まれた(ロードされた)デジタル道路地図上に記憶される。その結果、その位置と、従ってそれが位置する道路“X”の識別子とを知っている生成ノード17は、デジタル地図を読むことによって瞬時に道路“X”のアンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”の座標を獲得する。
セル内計数段階E5の間に、適用範囲セル“X1”、“X2”、“X3”の各主要ノード1、3、6、8、12、14は、そのそれぞれの近隣ノードテーブルから、各セルに関する局所的な交通密度データを判定する。以下では、“局所的な交通”という表現は、適用範囲セルの中の交通のことを指す。ここで、局所的な交通密度データは、各セル内の移動ノードの数「N1」、「N2」、「N3」、すなわち各セルと関連付けられたノードのグループの総数に対応する。
生成段階E4の間に、生成ノード17が、セル密度パケットにおける識別された各セルに関する“交通密度データ”フィールドを、フリーの状態にしておく点に注意が必要である。このフィールドは、続いて、集約段階E6の間に、各適用範囲セルの主要ノードによって記入される。
集約段階E6の間に、セル密度パケットは、生成ノード17から起点交差点“I1”に対して1セルずつセル単位で伝送され、セル“X3”、“X2”、“X1”の主要ノード14、6、1を連続して通過する。
セル“X1”(第1の交差点“I1”の隣接セル)の主要ノード1が、セル“X1”の移動ノードの数「N1」をセル密度パケットの中に挿入することによって、セル密度パケットを充実させるや否や、セル密度パケットは、各セルの全ての局所的な交通密度データ(すなわち、移動ノードの数「N1」、「N2」、「N3」)を包含する。
放送段階E8の間に、セル密度パケットは、次に、起点交差点“I1”を横断して放送される。このために、セル密度パケットは、起点交差点“I1”に存在する全てのノードに対して伝送される。図2の例において、セル密度パケットは、起点交差点“I1”、すなわち起点交差点“I1”の座標「S」を有するポイントを中心とするエリアの内部に位置する移動ノード18によって受信される。
セル密度パケットが第1の交差点“I1”における少なくとも1つの移動ノード18によって受信される場合(検査段階E10の肯定の結果)、処理の第1のステージは終了する(最終段階E12)。もしそうでなければ(検査段階E10の否定の結果)、放送段階E8は、セル密度パケットが起点交差点“I1”における移動ノードによって受信されるまで続く。実際には、道路“X”の交通状況がセル密度パケットの送信時刻「t1」以後に急激に変化した可能性があるので、もしセル密度パケットが所定時刻の終りにおいてノードによって受信されなかったならば、セル密度パケットは放棄される(最終段階E12)。
本発明の方法の第2の変形(図3B)において、道路網の道路は、選択段階E2の間に決定された生成ノード17によって、段階E’0の間に、リアルタイムで分割される。
このために、リアルタイムの細分化関数“F”が、生成ノード17のナビゲーション装置によって実行されたソフトウェアによって実施される。この関数は、生成ノード17が位置する道路“X”の識別子、道路“X”の長さ「L」、そして適用範囲セルの半径「R」の関数として、アンカーポイント“C1”、“C2”、“C3”の座標を生成する。
段階E’0の間にリアルタイムの細分化を実行したとすると、生成段階E4の間に、上述のように、生成ノード17は、セル密度パケットを生成する。
第1の変形と比較した差異点は、細分化が前もって達成されないが、しかし移動ノードによってリアルタイムに達成されることである。これのために、第1の変形との関連で図3Aを参照して説明された他の全ての段階E4、E5、E6、E8、E10、E12は、第2の変形のための段階と同じであると共に、従ってもう一度説明されない。
リアルタイムの細分化は、各移動ノードが、その内蔵されたナビゲーション装置に、各道路に関するアンカーポイントがその上に記憶された強化されたデジタルナビゲーション地図を前もって読み込まなければならないことを回避する。この第2の変形は、従って、標準のデジタル道路地図、すなわち強化されない地図を使用するナビゲーションシステムにおける本発明の使用を可能にする。
集約段階E6は、図4及び図2を参照して、以下で詳細に説明される。
確認副段階E60の間に、生成ノード17は、セル密度パケットが、予備の細分化段階E0(第1の変形)の間に決定された、または細分化段階E’0(第2の変形)の間にリアルタイムに決定された、アンカーポイント“C3”、“C2”、“C1”の座標及び起点交差点“I1”の座標「S」を含むことを確認する。これらの座標は、上述のように、通常はセル密度パケットを生成する生成ノード17によって段階E4の間に挿入される。
アンカーポイント{C3、C2、C1}の座標及び起点交差点“I1”の座標「S」は、セル密度パケットによって起点交差点“I1”に到達するためにたどられる経路を定義する。その経路は、それぞれの適用範囲セル“X3”、“X2”、“X1”の中心エリア“Z3”、“Z2”、“Z1”を通過する。
伝送副段階E62の間に、セル密度パケットは、パケットを次のアンカーポイントに運ぶノードによって伝送される。図2の例において、セル密度パケットは、伝送中に、それぞれのセル“X3”、“X2”、“X1”の中心における主要ノード14、6、1を連続して通過する。
セル密度パケットが主要ノードによって受信されるとき、前記ノードは、書き込み副段階E64の間に、セル密度パケットの中にその適用範囲セル内のノードの数を挿入することによって、セル密度パケットを充実させる。
その結果、セル密度パケットは、それぞれのセル“X3”、“X2”、“X1”の主要ノード14、6、1によって連続して充実される。従って、図2において示されたように、セル密度パケットが、伝送中に、主要ノード14、6、1を通過するので、それぞれのセル“X3”、“X2”、“X1”におけるノードの数「N3」、「N2」、「N1」が連続して挿入され、それで、セル密度パケットは、それがセル“X1”の主要ノード1によって起点交差点“I1”に対して送信されるときに、完全に完成される。
セル密度パケットが事前に定義された道路上の最後のセル“X1”、すなわち第1の交差点“I1”の隣接のセルに到達しない限り(検査段階E66の否定の結果)、上述のように、伝送副段階E62及び書き込み副段階E64は、連続して繰り返される。
セル密度パケットがこの最後のセル“X1”に到達したらすぐに(検査段階E66の肯定の結果)、完全に完成されたセル密度パケットが、伝送副段階E68の間に、起点交差点“I1”に伝送される。
セル密度パケットが第1の交差点“I1”に到達する場合に、集約段階E6は終了する(最終副段階E70)。
上述の実施において、計数段階は、各適用範囲セルの主要ノードによって、通常の時間間隔で実行される。しかしながら、異なる実施において、セル内計数段階E5は、集約段階E6に含まれると共に、一度だけ実行され、例えば、それは、主要ノードのセル密度パケットの受信によって誘発される。
セル密度パケットを次のアンカーポイントに伝送する副段階E62は、図5及び図2を参照して、以下で詳細に説明される。この伝送副段階E62は、以下で説明される段階E620〜E628を含む。
セル密度パケットCDPを運ぶノードがパケットを伝送する準備が整っている場合に、伝送副段階E62は始まる(ステップE620)。図2の例において、セル密度パケットが生成ノード17によって生成される瞬間に、セル密度パケットを運んでいると共に、パケットをアンカーポイント“C3”に伝送する準備が整っているのは、生成ノード17そのものである。
選択段階E621の間に、パケットを運ぶノードは、その近隣ノードテーブルの中から、第1の交差点“I1”の方向に移動する整数「M」個の近隣のノードを選択する。
図2の例において、生成ノード17は、アンカーポイント“C3”の方に向かって移動する近隣のノード14、16を選択する。
もしキャリアノードがこの時に近隣のノードを有していないならば、キャリアノードは、それがセル密度パケットを伝送することができる近隣のノードを発見するまで、それが運搬段階E623の間に第1の交差点“I1”の方に向かって運んでいるセル密度パケットを持ち続ける。セル密度パケットが、常に起点交差点“I1”の方に向かって移動する移動ノードに転送されることに注意するべきである。これは、セル密度パケットが起点交差点“I1”から離れることを防止する。
もしキャリアノードが第1の交差点“I1”の方に向かって移動すると共にキャリアノードそれ自身よりも次のアンカーポイントの近くに位置する近隣のノードを有するならば、選択段階E624において、それは、次のアンカーポイントの最も近くに位置している近隣のノードを選択する。
伝送段階E625の間に、キャリアノードは、選択段階E624の間に選択された近隣のノードにセル密度パケットを伝送する。
もしそのパケットが主要ノードによって受信されるならば(検査段階E626の肯定の結果)、伝送副段階E62は終了する(最終段階E628)と共に、その手順は、図4を参照して説明された書き込み段階E64の実行を続ける。もしそうでなければ(検査段階E626の否定の結果)、キャリアノードは上述の段階を繰り返す。
図2の例において、第1の時間期間に、生成ノード17は、セル密度パケットを次のアンカーポイント“C3”(セル密度パケットを運ぶノードに最も近くのアンカーポイント)に伝送する。
このために、生成(キャリア)ノード17は、選択段階E621の間に、その近隣ノードテーブルの中から、起点交差点“I1”の方に向かって移動する近隣のノード14及び近隣のノード16を選択する。キャリアノード17が少なくとも1つの近隣のノードを有すると仮定すると、選択段階E624において、それは、次のアンカーポイント“C3”に最も近くの近隣のノード14を選択する。この時点で、セル密度パケットは、交通密度情報を含んでいない。この近隣のノード14は、適用範囲セル“X3”の主要ノード14であると仮定すると(検査段階E626の肯定の結果)、伝送副段階E62は終了する(段階E628)と共に、書き込み段階E64において、主要ノード14は、セル“X3”内に位置するノードの数に対応するその近隣のノードの数「N3」を、セル密度パケットに挿入する。
第2の時間期間において、伝送副段階E62の間に、セル密度パケットを運ぶ主要ノード14は、前記パケットを次のアンカーポイント“C2”に伝送する。このために、主要(キャリア)ノード14は、起点交差点“I1”の方に向かって移動する(段階E621)と共にアンカーポイント“C2”に最も近くのその近隣のノード10を選択し(段階E624)、そしてセル密度パケットをそれに送信する(段階E625)。
セル密度パケットを受信すると、上述のように、移動ノード10は、起点交差点“I1”の方に向かって移動する(段階E621)と共に、アンカーポイント“C2”の最も近くの近隣のノード(段階E624)を選択し、その近隣のノードに対して、それは、セル密度パケットを即座に伝送する(段階E625)。この例において、これは、セル“X2”の主要ノード6である。セル“X2”の2つの主要ノード6、8の内、それが起点交差点“I1”の方に向かって移動しているので、主要ノード6が選択されるということに注意するべきである。書き込み段階E64の間に、セル“X2”の主要なノードは、セル“X2”におけるノードの数「N2」に対応するその近隣のノードの数を、セル密度パケットに挿入する。この時点で、セル密度パケットは、セル“X1”及びセル“X2”に関する交通密度情報「N1」及び「N2」を含む。
第3の時間期間において、伝送副段階E62の間に、セル“X2”の主要ノード6は、セル密度パケットをセル“X1”の移動ノード4に伝送し、それは、即座にそして変更なしに、それをセル“X1”の主要ノード1に伝送する。このために、セルX2の主要ノード6は、起点交差点“I1”の方に向かって移動する(段階E621)と共に、次のアンカーポイント“C1”の最も近くに位置する(段階E624)近隣のノード4を選択し、そして次に、それに対して、セル密度パケットを送信する(段階E625)。セル密度パケットが主要ノードによって受信されたので(検査段階E626の肯定の結果)、伝送段階E62は終了する(段階E628)。
書き込み段階E64の間に、主要ノード1は、その近隣ノードテーブルから獲得された、適用範囲セル“X1”に位置するノードの数「N1」に対応するその近隣のノードの数を、セル密度パケットに記入する。セル密度パケットは、この時点で、各セル“C1”、“C2”、“C3”内のノードの数「N1」、「N2」、「N3」を含む。
セル密度パケットが起点交差点“I1”の隣接するセルの主要ノード1によって受信されたので(検査段階E66の肯定の結果)、セル密度パケットは、起点交差点“I1”に伝送される。このために、セル“X1”の中心エリア“Z1”に位置する主要ノード1は、セル密度パケット内の、生成ノード17によって以前に記憶された起点交差点“I1”の座標を使用する。セル密度パケットは、起点交差点“I1”に位置すると共に、主要ノード1の伝送距離内に位置する移動ノード18によって受信される(最終副段階E70)。
その間に、道路データパケット(RDP)からなる第2のステージの信号伝達メッセージが、高いノード密度を有する道路をネットワークのノードに知らしめるために生成されると共にネットワークを介して放送される、本発明の方法の第2のステージは、図6、図7、及び図8を参照して、以下で説明される。これらのRDP信号伝達メッセージは、道路網の特定の道路上の交通密度状況を報告するために使用される。
図6は、別の道路“Y”を横切ると共に、起点交差点“I1”を別の目標交差点“I3”に接続する道路“X”によって形成された起点交差点“I1”を前方から図式的に表す。細分化段階E0(またはE’0)の間に、道路“Y”は、その中を複数の移動ノード19〜26が移動する2つの適用範囲セル“Y1”及び“Y2”に分割された。
その間にRDP信号伝達パケットが放送される第2のステージは、図6及び図7を参照して詳細に説明される。
最初の段階E14の間に、起点交差点“I1”に位置するノードは、もう一方の道路“Y”に進入しようとしている。
もしそれがセル密度パケットを受信したならば(段階E16)、それは、生成段階E18の間に、そのセル密度パケットから、RDP信号伝達パケットを生成する。図6において示されたように、これは、道路“X”上の主要ノード1によるセル密度パケットを受信したノード18に適用される。
そこからノード18が移動して来る元の道路の交通密度が所定の基準しきい値「δ」を越えている場合に限り、RDP信号伝達パケットは生成される。この例において、移動ノード18は、1つだけセル密度パケットを受信する。しかしながら、実際には、移動ノード18は、それが進入する対象である各道路からセル密度パケットを受信する義務がある。
所定のしきい値「δ」を越える移動ノードの密度を有する道路だけを考慮すると、各交差点における移動ノードによって送信されるRDP信号伝達パケットのストリームは、最小限に抑えられ、それは、ネットワークの帯域幅に負荷をかけ過ぎることを回避する。
交差点で生成するかまたは受信するRDP信号伝達メッセージに基づいて、各移動ノードは、高いノード密度を有する道路のリストを含む最新の交通情報ベース(traffic information base:TIB)を維持する。
この交通情報ベースは、セル密度パケットを分析することによって獲得される、移動ノードの密度がしきい値「δ」を越えている道路の識別子を、それらの移動ノードの密度に関連付けて記憶する。各ノードがもはや有効ではない期限切れの交通データを廃棄するように、交通情報ベース内で確認される各道路に関する交通密度データを区別する時刻に関する時刻パラメータが、同様に記憶される。以下では、道路は、もしその交通密度が所定のしきい値「δ」を越えているならば、“過密な道路”と言われる。
更に、かなり過密な道路のみリストアップすることは、各ノードに記憶される交通情報ベースのサイズを減少させる。
道路“X”は過密であると仮定する。起点交差点“I1”における移動ノード18は、その場合に、生成段階E18の間に、その交通情報ベースに記憶されるRDP信号伝達パケットを生成する。
転送段階E20の間に、ノード18は、別の道路“Y”上を起点交差点“I1”の方に向かって移動する移動ノード20、23、24、27に、道路“X”が混雑していることを通知するために、別の道路“Y”にRDP信号伝達パケットを送信する。この転送段階E20の間に、RDP信号伝達パケットは、起点交差点“I1”から他の目標交差点“I3”に対して、道路“Y”に沿って、1セルずつセル単位で伝送される。最終段階E22の間に、RDP信号伝達パケットが他の目標交差点“I3”に位置する少なくとも1つのノードによって受信される場合に、RDP信号伝達パケットの伝送は終了する。
表2は、一例として、そして一般的な方法で、交差点に位置する移動ノードによってセル密度パケットの分析の後で生成された、RDP信号伝達パケットのフォーマットを示す。
Figure 0005174832
分析は、
・局所的な移動ノードの密度;
・平均的な移動ノードの密度;
・局所的な移動ノードの密度の分散;
から選択された、道路上の交通密度の少なくとも1つの特性解析パラメータを計算することから成り立つ。
例えば、道路“X”上の局所的な移動ノードの密度は、以下の数列Hによって特徴付けられる。
Figure 0005174832
道路“X”上の移動ノードの平均密度Nは、以下の式に等しい。
Figure 0005174832
生成段階E18の間に、移動ノード18は、道路データパケットを生成すると共に、道路データパケットの中に以下のものを挿入する。具体的には、移動ノード18は、
・その交通密度「N」が基準しきい値「δ」を越えている(N>δ)道路“X”の識別子“X”を“道路の識別子”フィールドに挿入し、
・道路データパケットの生成時刻に対応するか、または道路データパケットが生成されたらすぐに送信されるならば、その伝送時刻に対応する時刻「t2」を“伝送時刻”フィールドに挿入し、
・道路データパケットが無視される前に交差しなければならない交差点の数を“TTL(有効期限)”フィールドに挿入する。
もし「N>δ」であるならば、数列Hから、最も高い交通密度(または最も高いノード数)を有するセルを識別することが可能である。これは、道路上の交通渋滞を見つけるために特に有利である。
例えば、「TTL=3」は、RDP信号伝達パケットが、3つの連続する交差点を越えて伝送されない、ということを意味する。交差点と交差するたびに、TTLの値は、1ずつ減らされる。もし「TTL=0」ならば、道路データパケットは無視され、従ってこれ以上転送されない。
その結果、各RDP信号伝達パケットは、3つの交差点に制限されたエリア上で伝送される。これは、受信時には有効ではないであろう交通密度情報を提供することを回避する。従ってパラメータTTLを使用することは、ネットワークを介して送信されるパケットの数を制限すると共に、そのネットワークの密度が高い場合に帯域幅飽和の問題が回避される。
交差点に位置する移動ノードによって生成された道路データパケットが、転送段階E20の間に、移動ノードが交差点を離れ、そして道路に進入する瞬間において伝送されることに注意するべきである。図2の例において、RDP信号伝達パケットは、ノード18が起点交差点“I1”を離れ、別の道路“Y”に進入する瞬間に送信される。RDP信号伝達パケットを道路“Y”の入り口に運ぶことによって、そのノードは、それが交差点に存在すると仮定するとその動きを予測することが難しいノードに、道路データパケットを伝送することを回避する。
転送段階E20は、図6及び図8を参照して、以下で詳細に説明される。
初期副段階E200の間に、ノード18(信号伝達パケットを運ぶ生成ノード)が道路“Y”に進入するとき、それは、RDP信号伝達パケットの“経路”フィールドに、転送段階E20の間にRDP信号伝達パケットによって利用されるべき経路を定義する座標のシーケンスを挿入する。このシーケンスは、道路“Y”に関連付けられたアンカーポイント“C’2”、“C’1”の座標、及び到達されるべき他の目標交差点“I3”の座標“S’”を含む。それぞれの適用範囲セル“Y1”、“Y2”の中心に対応するアンカーポイント“C’1”、“C’2”は、上述の細分化段階E0またはE’0の間に決定される。
伝送副段階E202の間に、RDP信号伝達パケットは、適用範囲セル“Y2”に関連付けられたアンカーポイント“C’2”の方に向かって伝送される。この伝送副段階E202は、セル密度パケットの送信との関連で図5を参照して上述された伝送副段階E62と同じ方法で達成される。
放送副段階E204において、RDP信号伝達パケットを受信した主要ノード21は、それをその近隣のノード19、20、22、23に対して、すなわち適用範囲セル“Y2”に関連付けられた移動ノードのグループに対して放送する。
伝送副段階E202及び放送副段階E204は、RDP信号伝達パケットを1セルずつセル単位で伝送するために、他の目標交差点“I3”に到達するまで繰り返される。
RDP信号伝達パケットが他の目標交差点“I3”に隣接するセル“Y1”に到達するとすぐに(検査段階E206の肯定の結果)、転送段階E20は終了する(最終副段階E208)。
図6の例において、セル“Y2”の主要ノード21が適用範囲セル“Y2”を介してRDP信号伝達パケットを放送した(段階E204)後で、セル“Y2”の主要ノード21は、それをセル“Y1”に関連付けられたアンカーポイント“C’1”に対して伝送する。道路データパケットは、アンカーポイント“C’2”の最も近くに位置する他の目標交差点“I3”の方に向かって移動する移動ノード25によって受信される。移動ノード25は、セル“Y1”の主要ノードであり、それはRDP信号伝達パケットをその近隣のノード22、23、24、27に対して放送し(段階E204)、そして道路データパケットを他の目標交差点“I3”に位置するノード31に伝送する。
セル密度パケット及びRDP信号伝達パケットは、アンカーポイントによって事前に定義される経路に沿ってノードからノードまで連続してパケットを転送する欲張りな転送戦略(greedy forwarding strategy)を使用して経路指定されるということに注意するべきである。この転送戦略を与えられると、パケットを運ぶノードは、アンカーポイントの近くに存在する対象の近隣のノードにそのパケットを転送しようと常に試みている。パケットが受信されるとすぐに、今度はパケットを近隣のノードに転送しようと試みる等、対象の近隣のノードは今度はキャリアノードになる。
本発明のアプリケーションの第1の例は、図9を参照して、以下で説明される。この例は、移動ノード50、60を含む車両間通信ネットワークにおけるデータパケットの経路指定に関係すると共に、移動ノード50、60の各々は、複数の交差点“J”、“J1〜J8”を形成する道路上を移動する車両に搭載された本発明の移動端末である。
この例において、本発明の方法は、ネットワークのノードの間でデータパケットを伝送するための経路指定プロトコルにおいて実施される。
セル密度パケットにおいて提供された交通密度情報を考慮して、データパケットのためのルーティング経路(ルーティングパス:routing path)は、非常に高い接続性によって伝送軸を構成する高いノード密度を有する道路を確認することによって、リアルタイムに計算され得る。これらの伝送軸は、最適な(高品質のサービスを必要とするデータストリームを伝送するための理想の)方法において、データパケットが伝送中に通過し得る好ましい主軸を構成する。
この例において、ある時刻において、現在の交差点“J”に位置する送信元車両50がデータパケット“P”を運んでいると共に、それは、この時に交差点“J7”の近くに位置する送信先車両60に伝送することを要求するということが考えられる。このために、送信元車両50は、それに対して送信元車両50がデータパケット“P”を伝送する、現在の交差点“J”の次の中間の交差点“J1”または“J2”または“J3”を選択する。この選択は、中間の交差点から送信先車両60までに必要とする経路“U1”、“U2”、“U3”の曲線の長さと、現在の交差点“J”をそれぞれの中間の交差点“J1”、“J2”、“J3”に接続する道路上の移動ノードの交通密度を考慮に入れる。
現在の交差点“J”に位置しているとすると、送信元車両50は、本発明の方法によって、交差点“J”と“J1”、交差点“J”と“J2”、交差点“J”と“J3”を接続する隣接の道路から到来するセル密度パケットを受信する。様々なセル密度パケットの内容の分析の後で、送信元車両50は、関連する道路上の交通密度を判定し、送信先車両60の最も近くにあると共に、現在の交差点“J”と最も高い接続性を有する中間の交差点を選択する。
図9の例において、中間の交差点“J2”を送信先車両60に接続する経路“U2”が最小であると共に、現在の交差点“J”を中間の交差点“J2”に接続する道路上の交通密度が最適であると仮定すると、送信元車両50は、交差点“J2”を選択する。経路“U2”の長さは、それぞれの中間の交差点“J1”及び“J3”から送信先車両60までの経路“U1”及び“U3”の長さより短い。現在の交差点“J”を中間の交差点“J2”に接続する道路上の移動ノードの密度は、交差点“J”と“J1”及び“J”と“J3”を接続する道路上の移動ノードの交通密度より大きい。
このアプリケーションの状況では、現在の交差点で必要な唯一の交通情報が、現在の交差点に隣接する道路上の移動ノードの密度であるので、RDP信号伝達パケットが必要ではないことに注意するべきである。伝送されるべきデータパケット“P”を運ぶ送信元車両50は、隣接する道路に関するセル密度パケットによって供給された局所的な交通密度に基づいて中間の交差点を選択する。
本発明のアプリケーションの第2の例は、図10を参照して、以下で説明される。このアプリケーションの例は、道路網におけるナビゲーションを向上させるために、リアルタイムに交通渋滞を検出して報告するためのシステムに関係する。
本発明の方法は、ネットワークの各ノードに搭載されたナビゲーションシステムによって実施されると共に、ナビゲーションシステムは、本発明に従って、セル密度パケットから過密な道路を確認すると共に、RDP信号伝達パケットを使用して、それをリアルタイムにそれらのネットワークのノードに通知するように構成される。これらのパケットを用いてネットワークを通して広められた交通密度情報の関数として、ノードに搭載されたナビゲーションシステムは、過密な道路を回避する適切な道程をいつでも定義し得る。図10の道路網は、その上を移動ノード(本発明の移動端末を装備した車両)が循環している複数の道路の交差によって形成された8つの交差点“J1〜J8”を含む。
出発交差点“J1”に位置する車両40は、到着交差点“J8”に到着することを希望していると仮定されている。本発明の方法によってRDP信号伝達パケットを生成すると共にネットワークのノードの間でそれらを交換することを用いて、車両40は、交差点”J1”と“J6”、交差点”J2”と“J4”、交差点”J4”と“J5”、交差点”J7”と“J8”を接続する道路が過密であるということを通知される。ここでは、パラメータ“TTL=3”ということが仮定されており、従って、どのRDP信号伝達パケットも、放棄される前に最大でも3つの交差点としか交差しない。その結果、車両40は、交差点“J7”、“J6”、“J5”、“J4”において送信されたRDP信号伝達パケットを受信することができる。従って、パラメータ“TTL=3”は、交差されるべき所定数の交差点によって制限されたエリアに、RDP信号伝達パケットの放送を制限する。
この情報を考慮して、車両40のナビゲーションシステムは、過密な道路を回避する道程を計算する。この例において、車両40は、交差点“J1”と“J2”、交差点“J2”と“J3”、交差点“J3”と“J5”、交差点“J5”と“J8”を接続する道路上の交通密度が所定のしきい値未満であると仮定すると、これらの交差点“J1”と“J2”、交差点“J2”と“J3”、交差点“J3”と“J5”、交差点“J5”と“J8”を接続する道路から到来するRDP信号伝達メッセージを受信しない。従って、これらの道路は混雑していないと考えられると共に、ナビゲーションシステムは、車両40の道程を確立するためにそれらを考慮し得る。この例において、従って計算された道程は、交差点“J1”−“J2”−“J3”−“J5”−“J8”を通過する。
上述の両方のアプリケーションの例において、本発明の方法は、高いノードの交通密度を有する道路を確認するために、リアルタイムに各道路上の移動ノードの密度を推定する。
第1のアプリケーションの例では、データパケットが適切に運ばれるように、高い交通密度を有する道路が期待され、一方、第2のアプリケーションの例では、車両の移動時間が最適化されるように、そのような道路は回避されるということに注意するべきである。
本発明の方法は、特に過密な都会の環境における車両間通信ネットワークに適しているが、しかし、リアルタイムの交通密度の推定及び信号伝達を必要とする他のタイプのアドホックモバイルネットワークに適用され得る。
In、In+1 交差点
X 道路
Y 別の道路
X1、X2、X3、X4、・・・、Xk 適用範囲セル
Y1、Y2 適用範囲セル
Z1、Z2、Z3、Z4、・・・、Zk 中心エリア
C1、C2、C3、C4、・・・、Ck アンカーポイント
O1、O2、O3 オーバラップエリア
N1、・・・、Nk 適用範囲セル“X1、・・・、Xk”のノードの数
I1 起点交差点
I2 目標交差点
I3 別の目標交差点
J、J1、J2、J3、J4、J5、J6、J7、J8 交差点
U1、U2、U3 経路
1〜31 移動ノード
17 生成ノード(移動ノード)
1、3、6、8、12、14、21 主要ノード(移動ノード)
40 車両
50 送信元車両
60 送信先車両

Claims (14)

  1. その中で移動ノード(1〜18;19〜31、40、50、60、D)が、特定の地理的ネットワークの道路(X、Y)に沿って移動し、少なくともいくつかの移動ノードが、自らの位置を地理的ネットワークにおいて特定することができると共に、それらの近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブルを保持するように構成されるアドホックネットワークの移動ノードの密度を推定する方法であって、
    前記方法は、
    ・前記道路(X;Y)が、適用範囲セル(X1、X2、X3;X1、X2、X3、X4;Y1、Y2)に細分化され、前記適用範囲セル(X1、X2、X3)の所定の中心エリア(Z1、Z2、Z3)に位置する主要ノードと呼ばれる移動ノード(1、6、14)が、その間に、その近隣ノードテーブルから局所的な交通密度データを判定する、前記適用範囲セルの内の1つにおいて実行されるセル内計数段階(E5)と、
    ・前記主要ノードが、そのように判定された前記局所的な交通密度データを、その間に、セル密度パケット(CDP)に挿入する集約段階(E6)と
    によって、道路(X;Y)上の移動ノードの密度が判定される
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記集約段階(E6)の間に、前記主要ノードが、そのセルの移動ノードの数(N1、N2、N3)を前記セル密度パケット(CDP)に挿入すると共に、前記セル密度パケット(CDP)を隣接の適用範囲セルの主要ノードに伝送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記道路がそれらの間で交差点(I1;I2;I3;J、J1〜J8)を形成し、
    ・前記セル密度パケット(CDP)が、起点交差点(I1)を目標交差点(I2)に接続する道路(X)の全体を移動したと共に、前記目標交差点(I2)の近くに位置している生成ノード(17)によって生成され、
    ・前記セル密度パケット(CDP)が、前記目標交差点(I2)に近接したセルから前記起点交差点(I1)に対して、1セルずつセル単位で伝送される
    ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記生成ノード(17)が、主要ノードとして前記セル密度パケット(CDP)を以前に変更した移動ノードである
    ことを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 前記適用範囲セル(X1、X2、X3;Y1、Y2)が、前記セルの中心に位置すると共にその座標が記憶されているアンカーポイント(C1、C2、C3;C'1、C'2)に関連付けて、地理的ネットワークを表すデジタル地図上で事前に定義され、
    前記集約段階(E6)の間に、前記セル密度パケット(CDP)が、地理的ネットワークを表す地図上で定義された前記アンカーポイント(C1、C2、C3;C'1、C'2)に従って、セルからセルに伝送される
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記生成ノード(17)が、道路(X)の長さパラメータ(L)及び移動ノードの伝送距離パラメータから、前記セルの中心に対応するアンカーポイント(C1、C2、C3;C'1、C'2)の地理的な座標を計算し、
    前記集約段階(E6)の間に前記セル密度パケット(CDP)が、前記生成モードによって計算された前記アンカーポイント(C1、C2、C3;C'1、C'2)に従って、セルからセルに伝送される
    ことを特徴とする請求項3または請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記方法が、交差点(I1)において受信された前記セル密度パケット(CDP)に含まれる交通データを分析する段階を更に含み、
    前記分析することが、
    ・局所的な移動ノードの密度;
    ・平均的な移動ノードの密度;
    ・局所的な移動ノードの密度の分散;
    から選択された、道路上の交通密度の特性を示す少なくとも1つのパラメータを計算することから成り立つ
    ことを特徴とする請求項5または請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記方法が、
    ・もし道路(X)上の交通密度が所定のしきい値(δ)を越えているならば、交差点(I1)に位置する移動ノードが、道路(X)に関連したセル密度パケット(CDP)から信号伝達パケット(RDP)を生成する生成段階(E18)と、
    ・前記セル(Y1;Y2)の主要ノード(21;25)に対して、前記信号伝達パケット(RDP)を伝送する段階(E20)と
    を有する信号伝達ステージを更に含み、
    前記主要ノード(21;25)が、前記信号伝達パケット(RDP)をその近隣のノードに対して放送する
    ことを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記信号伝達パケット(RDP)が、交差されるべき所定数(TTL)の交差点によって定義されたエリアにおいてセルからセルに伝送される
    ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 特定の地理的ネットワークの道路に沿って移動する移動ノードを含むアドホックネットワークにおけるデータパケットの経路指定の方法であって、
    前記方法が、少なくともいくつかの移動ノードに対してパケットの伝送のためのルーティング経路を確立する段階を含み、
    前記ルーティング経路が、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の推定方法によって判定される道路上の移動ノードの密度の関数として確立され、高いノード密度を有する道路を確認する
    ことを特徴とする方法。
  11. 特定の地理的ネットワークの道路上を移動する移動ノードを含むアドホックネットワークの移動ノードを形成するように構成される無線通信端末であって、
    前記端末が、
    地理的ネットワークにおける前記端末の位置を判定するように構成される手段と、
    その近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブルを保持するための手段とに関連付けられると共に、
    前記端末が、
    ・複数の適用範囲セルに分割された道路(X;Y)の適用範囲セル(X1、X2、X3;Y1、Y2)における局所的な交通密度データを、その近隣ノードテーブルから判定するためのセル内計数手段と、
    ・前記局所的な交通密度データをセル密度パケット(CDP)に挿入するための書き込み手段と、
    ・前記セル密度パケット(CDP)を受信すると共に伝送するための手段と
    を更に備え、
    前記セル内計数手段が、前記端末が前記適用範囲セル(X1、X2、X3)の所定の中心エリア(Z1、Z2、Z3)に位置する場合に使用される
    ことを特徴とする無線通信端末。
  12. コンピュータによって実行された場合に請求項1に記載の方法における各段階を実行するための命令を含む
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. 請求項12に記載のコンピュータプログラムを格納している
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  14. その中で移動ノードが、特定の地理的ネットワークの道路に沿って移動し、少なくともいくつかの移動ノードが、自らの位置を地理的ネットワークにおいて特定することができると共に、それらの近隣のノードの位置に関する情報を含む最新の近隣ノードテーブルを保持するように構成されるアドホックネットワークにおいて、コンピュータに信号を伝送させるためのプログラムであって、
    前記信号が、
    ・セル密度パケット(CDP)と関連付けられた道路(X)の識別子と、
    ・前記道路(X)に属する適用範囲セル(X1、X2、X3)の識別子と、
    ・それぞれが適用範囲セル(X1、X2、X3)と関連付けられたアンカーポイント(C1、C2、C3)の座標と、
    ・前記適用範囲セル(X1、X2、X3)の内の少なくとも1つに対して局所的である交通密度データ(N1、N2、N3)を記憶するための少なくとも1つのフィールドと
    を含むセル密度パケット(CDP)を運ぶ
    ことを特徴とするプログラム
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