本発明は、分散して配置されている通信伝送装置によって構成されるネットワーク制御情報に基づいて、自装置を経由して対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を含むネットワークを自律的に制御する自律分散制御部を有する通信伝送装置および該通信伝送装置における通信伝送方法に関する。
光通信ネットワークにおけるルータなどの光通信装置において、GMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)と呼ばれる、光信号の波長に基づいて転送経路を決定し、光信号を光信号のままで転送する技術が知られる。GMPLSによれば、光信号を電気信号に変換せず転送をおこなうため、信号変換のオーバーヘッドがなく、光信号を高速に転送することが可能になり、光通信の高速性を損ねることがない。
GMPLSを運用するためには、各光通信転送装置が管理している内部情報(自身の装置IDやインターフェースIDなど)のほかに、自装置単独では自動的に決定できない情報も必要である。具体的には、GMPLSの運用において、互いに制御メッセージ(IP(Internet Protocol)パケット)を送受信する相手となる隣接装置のIPアドレスおよび装置ID、また、光通信ネットワークにおいて光ファイバで接続されている対向装置の装置IDおよびインターフェースのIDなどである。これらの情報を、以下、必要情報と呼ぶ。
隣接装置のIPアドレスおよび装置IDは、シグナリングプロトコル(GMPLS RSVP-TE)やルーティングプロトコル(GMPLS OSPF-TE)のプロトコルメッセージをやり取りする際や、その処理のために用いられる。また、対向装置の装置IDおよびインターフェースのIDは、光通信装置で管理される、光通信装置同士の接続関係を示すファイバトポロジ情報を構築するために用いられる。
上記の必要情報を取得する方法として、装置起動時に、必要情報を装置間で自動的に交換して取得するプロトコルであるLMP(Link Management Protocol、RFC4204)を利用する方法がある。光通信装置が有するGMPLS運用のための複数のGMPLS機能は、LMPによって、それぞれ必要情報を取得する。ここで、各GMPLS機能間で重複して必要情報を取得するという無駄を回避するために、必要情報を単一のインターフェースを介して取得して共有管理する通信制御装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1に代表される従来技術では、必要情報の重複取得を排除し、取得した必要情報をGMPLS機能間で共有とすることによって、必要情報の効率的な管理が可能になるものの、いわゆるGMPLSのスケーラビリティの問題を解決するものではなかった。
GMPLSのスケーラビリティの問題とは、具体的には、次のようなものである。GMPLSのみでは、光通信ネットワークをフルメッシュに構成しなければならない。このため、光通信ネットッワークを外部IPネットワークと接続すると、全てのネットワークにおける経路数が膨大になるため、経路設定能力が低下するという問題があった。
また、光ファイバのみでユーザを収容する光通信装置間の光信号の到達性を確保しようとすると、光通信装置の数の2乗の数の光ファイバにて光通信ネットワークをフルメッシュ状に構成する必要があるが、このようにすると、総帯域に対して実際に使用される帯域の使用率が極端に低下するという問題があった。
したがって、光通信装置が、宛て先の光通信装置ごとに経路を設定すると、上記のように、経路数が膨大となるため、膨大な候補の中から経路を選択することとなり、光通信装置の光信号の転送能力の低下を招くという問題があった。
本発明は、上記問題点(課題)を解消するためになされたものであって、光信号を高速に転送することが可能であり、光通信の高速性を損ねることがないというGMPLSのメリットを十分に享受することが可能な通信伝送装置および通信伝送方法を提供することを目的とする。
上述した問題を解決し、目的を達成するため、本発明は、分散して配置されている通信伝送装置によって構成されるネットワークのネットワーク制御情報に基づいて、自装置を経由して対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を含むネットワークを自律的に制御する自律分散制御部を有する通信伝送装置であって、自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を記憶する制御情報記憶部と、前記入力側通信伝送装置から第1のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第2のインターフェースを介して転送する際の、該第1のインターフェースおよび該第2のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報を記憶する転送情報記憶部と、前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出する固定転送情報抽出部と、前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする制御情報更新部と、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置に対して、それぞれが記憶するネットワーク制御情報を、自装置における前記ネットワーク制御情報の更新に合わせて更新させるための制御情報更新メッセージを生成して送信する制御情報更新メッセージ処理部とを有することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御情報更新部は、前記制御情報更新メッセージを受信すると、該制御情報更新メッセージの指示内容に従って、自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、ユーザからのコマンドの入力を受け付けるコマンド入力受け付け部をさらに有し、前記固定転送情報抽出部は、前記コマンド入力受け付け部によって前記コマンドの入力が受け付けられた場合に、前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置が複数の伝送路で接続され、前記転送情報記憶部によって記憶される前記転送情報は、前記入力側通信伝送装置から第3のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第4のインターフェースを介して転送する際の、該第3のインターフェースおよび該第4のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報をさらに含み、前記固定転送情報抽出部は、前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第3のインターフェースおよび前記第4のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報をさらに抽出することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記ネットワーク制御情報は、前記制御情報更新部が、前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に含まれるインターフェースに接続される伝送路に関してのみ、該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる該ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とするよう制御する制御情報更新制御フラグをさらに記憶することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在し、前記固定転送情報抽出部が前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新部が該固定転送情報抽出部によって抽出された該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理を、各装置において順次おこなうことによって、対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在するすべての該各装置を、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して前記自律分散制御部の制御対象外とすることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在し、前記制御情報更新メッセージ処理部が前記制御情報更新メッセージを受信して該制御情報更新メッセージの指示内容に従って自装置の前記ネットワーク制御情報を更新した後に、さらに自律的に前記固定転送情報抽出部が前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新部が前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理をおこなわせるか否かを設定させるための制御情報更新許可フラグを記憶する制御情報更新許可フラグ記憶部をさらに有することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置において、前記制御情報更新部は、IPトンネリングを利用した情報で前記ネットワーク制御情報を更新することを特徴とする。
また、本発明は、分散して配置されている通信伝送装置によって構成されるネットワークのネットワーク制御情報に基づいて、自装置を経由して対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を含むネットワークを自律的に制御する自律分散制御部を有する通信伝送装置がおこなう通信伝送方法であって、前記入力側通信伝送装置から第1のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第2のインターフェースを介して転送する際の、該第1のインターフェースおよび該第2のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出する固定転送情報抽出ステップと、前記固定転送情報抽出ステップによって抽出された前記固定的な転送情報に対応する自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする制御情報更新ステップと、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置に対して、それぞれが記憶するネットワーク制御情報を、自装置における前記ネットワーク制御情報の更新に合わせて更新させるための制御情報更新メッセージを生成して送信する制御情報更新メッセージ処理ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御情報更新ステップは、前記制御情報更新メッセージを受信すると、該制御情報更新メッセージの指示内容に従って、自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新することを特徴とする。
本発明によれば、固定的なスイッチングをおこなって入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を中継している場合に、この固定的なスイッチングに対応する、自装置が記憶しているネットワーク制御情報を更新して自装置を自律分散制御部の制御対象外とするので、自律分散制御の負荷の低減を図ることができるという効果を奏する。また、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置に対して、ネットワーク制御情報に合わせてそれぞれが記憶しているネットワーク制御情報を更新させるために、制御情報更新メッセージを生成して送信するので、自動的に自装置、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置それぞれが記憶するネットワーク制御情報の整合性を取ることが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、制御情報更新部は、制御情報更新メッセージを受信すると、該制御情報更新メッセージの指示内容に従って、自装置、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新するので、自動的に自装置が記憶するネットワーク制御情報を、制御情報更新メッセージ送信元の通信伝送装置および出力側通信伝送装置それぞれが記憶するネットワーク制御情報と整合させることが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、固定転送情報抽出部は、コマンド入力受け付け部によってコマンドの入力が受け付けられた場合に、転送情報記憶部によって記憶されている転送情報から、第1のインターフェースおよび第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出するので、コマンドによってネットワーク制御情報を更新するか否かを制御することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置が複数の伝送路で接続され、固定転送情報抽出部は、転送情報記憶部によって記憶されている転送情報から、第3のインターフェースおよび第4のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報をさらに抽出するので、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置が複数の伝送路で接続されている場合であっても、それぞれの伝送路についてネットワーク制御情報を更新することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、ネットワーク制御情報が、制御情報更新制御フラグの情報に応じて制御情報更新部が固定転送情報抽出部によって抽出された固定的な転送情報に含まれるインターフェースに接続される伝送路に関してのみ、該固定的な転送情報に対応する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置にかかわる該ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を自律分散制御部の制御対象外とするよう制御するので、入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置が複数の伝送路で接続されている場合であっても、固定的な転送情報であるか否かに応じて、それぞれの伝送路についてネットワーク制御情報を更新するか否かを制御することが可能になるという効果を奏する。
また、本発明によれば、対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置に順次コマンドを入力することによって、各通信伝送装置において固定的なスイッチングをおこなって入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を中継している場合に、この固定的なスイッチングに対応する、各通信伝送装置が記憶しているネットワーク制御情報を更新して各自装置を自律分散制御部の制御対象外とするので、対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置を、順次自律分散制御の対象外として、負荷の低減を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置に記憶される制御情報更新許可フラグの情報に応じて、制御情報更新メッセージを受信して該制御情報更新メッセージの指示内容に従って自装置のネットワーク制御情報を更新した後に、さらに自律的にネットワーク制御情報の更新処理をおこなうので、1台の通信伝送装置にコマンドを入力するのみで、対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置に、それぞれ自律的にネットワーク制御情報の更新をおこなわせ、順次自律分散制御の対象外として、負荷の低減を図ることができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、制御情報更新部は、IPトンネリングを利用した情報でネットワーク制御情報を更新するので、対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置の間にIPトンネリングを設定するのみで、自装置を自律分散制御の対象外として、負荷の低減を図ることができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照し、本発明の通信伝送装置および通信伝送方法にかかる実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例1〜4では、ネットワークを、光ファイバを伝送路とする光通信ネットワークとする。また、光通信ネットワークのノードを構成する通信伝送装置は、GMPLSにて光信号を転送するGMPLS運用をおこなう機能を実装するものとする。しかし、本発明は、これに限らず、各種IPパケットを交換するネットワークに適用可能である。特に、GMPLS運用に限らず、ネットワーク上に分散する通信伝送装置を自律的に制御する自律分散制御プロトコルを実装する通信伝送装置およびこの通信伝送装置をノードとして構成されるネットワークに、本発明は、広く適用可能である。
先ず、実施例1〜4の説明に先立ち、すべての実施例に共通する概要と特徴について説明する。図1は、実施例の概要と特徴を示す図である。同図に示すように、IPアドレスがIPa、インターフェースIDがA1(インターフェースIDがA1であるインターフェースを、インターフェースA1と呼ぶ)である通信伝送装置Aと、IPアドレスがIPc、インターフェースIDがC1(インターフェースIDがC1であるインターフェースを、インターフェースC1と呼ぶ)である通信伝送装置Cとが、IPアドレスがIPb、インターフェースIDがB1およびB2(インターフェースIDがB1であるインターフェースを、インターフェースB1と呼び、インターフェースIDがB2であるインターフェースを、インターフェースB2と呼ぶ)である通信伝送装置Bを中継装置として対向している。
通信伝送装置A〜Cが光ファイバを伝送路として接続されることによって構成されるネットワークでは、GMPLS運用がおこなわれていることを前提とする。すなわち、通信伝送装置A〜CすべてがGMPLS運用の対象装置である。通信伝送装置Bは、インターフェースB1を介して通信伝送装置Aと接続されており、インターフェースB2を介して通信伝送装置Cと接続されている。逆に、通信伝送装置Aは、インターフェースA1を介して通信伝送装置Bと接続されており、通信伝送装置Cは、インターフェースC1を介して通信伝送装置Bと接続されている。
また、通信伝送装置Bは、インターフェースB1とインターフェースB2との間で、固定的なスイッチング機構にて光信号を交換する。ここで、固定的なスイッチング機構とは、入力側インターフェースと出力側インターフェースとの対応付けが固定であり、かつチャネルのリソースも同一番号のチャネル番号を有するリソース間で光信号を受け渡すストレート接続であることをいう。
なお、上記接続構成において、「通信伝送装置Aおよび通信伝送装置C」を『対向する通信伝送装置(対向ノード)』と呼び、「通信伝送装置Aおよび通信伝送装置B」および「通信伝送装置Bおよび通信伝送装置C」を『隣接する通信伝送装置(隣接ノード)』と呼ぶ。すなわち、通信伝送装置Aの対向ノードは通信伝送装置Cであり、通信伝送装置Cの対向ノードは通信伝送装置Aである。また、通信伝送装置Aの隣接ノードは通信伝送装置Bであり、通信伝送装置Bの隣接ノードは通信伝送装置Aおよび通信伝送装置Cであり、通信伝送装置Cの隣接ノードは通信伝送装置Bである。
このように、対向する通信伝送装置Aと通信伝送装置Cとが、通信伝送装置Bを経由する物理的な構成で接続されている場合に、通信伝送装置Bにインターフェース構成変更コマンドを入力する。すると、通信伝送装置Bにおいて、インターフェース構成変更がおこなわれ、図示するように、対向する通信伝送装置Aと通信伝送装置Cとが、通信伝送装置Bを透過し、インターフェースA1とインターフェースC1とが直接接続されるような仮想的な接続となる。このとき、GMPLS運用対象装置は、通信伝送装置Aおよび通信伝送装置Cのみであり、通信伝送装置Bは、GMPLS運用の対象外装置となっている。
このように、信号を中継するのみの通信伝送装置が伝送路上に存在する、対向する2つの通信伝送装置を、それぞれのインターフェースを論理的に直接接続するようにインターフェース構成を変更することによって、光信号を中継するのみの通信伝送装置をGMPLS運用対象外装置とし、当該通信伝送装置においてGMPLSプロセスを停止したことと同様の効果を奏する。また、GMPLSのスケーラビリティの問題を解決し、通信伝送装置Bは、光信号を高速に転送することが可能になる。
以下に、図2〜図9を参照して、実施例1を説明する。実施例1は、3台の通信伝送装置がそれぞれ1本の光ファイバにて接続されており、通信伝送装置100Aが、対向する2台の通信伝送装置間の光信号の中継をおこなっていることを前提とする。
先ず、通信伝送装置100Aの構成について説明する。図2は、実施例1にかかる通信伝送装置100Aの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、通信伝送装置100Aは、制御部101と、リソース情報記憶部102と、チャネル情報記憶部103と、各種定義情報記憶部104と、端末装置インターフェース部109と、通信インターフェース部A105と、通信インターフェース部B106とを有する。なお、図2においては、通信伝送装置100Aの通常の通信機能については、図示を省略している。
通信伝送装置100Aは、通信インターフェース部A105を介して、通信伝送装置A500と接続されており、通信インターフェース部B106を介して、通信伝送装置B700と接続されている。すなわち、通信伝送装置A500の隣接ノードは、通信伝送装置100Aであり、通信伝送装置100Aの隣接ノードは、通信伝送装置A500および通信伝送装置B700であり、通信伝送装置B700の隣接ノードは、通信伝送装置100Aである。実施例1では、通信伝送装置A500および通信伝送装置B700は、通信伝送装置100Aと同一構成である。
なお、通信伝送装置100Aの装置IDは『N2』、IPアドレスは『IP2』、通信インターフェース部A105のインターフェースIDは『IF101』、通信インターフェース部B106のインターフェースIDは『IF102』、である。通信伝送装置A500の装置IDは『N1』、IPアドレスは『IP1』、図示しない通信インターフェース部のインターフェースIDは『IF501』である。
通信伝送装置B700の装置IDは『N3』、IPアドレスは『IP3』、図示しない通信インターフェース部のインターフェースIDは『IF701』である。通信伝送装置A500および通信伝送装置100Aは、それぞれ『IF501』および『IF101』のインターフェースを介して接続されている。また、通信伝送装置100Aおよび通信伝送装置B700は、それぞれ『IF102』および『IF701』のインターフェースを介して接続されている。
制御部101は、通信伝送装置100A全体の制御をつかさどる制御装置であり、特に実施例1に関連する構成として、入力コマンド処理部101aと、インターフェース構成変更処理部101bと、隣接ノード検出処理部101cとを有する。
リソース情報記憶部102は、IPリンク情報テーブル102aと、インターフェース情報テーブル102bと、スイッチング情報テーブル102cとを格納している記憶装置である。また、チャネル情報記憶部103は、制御チャネル情報テーブル103aと、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bとを格納している記憶装置である。また、各種定義情報記憶部104は、通信伝送装置100Aの装置IDや、割り当てられているIPアドレスなどを記憶している記憶装置である。リソース情報記憶部102、チャネル情報記憶部103および各種定義情報記憶部104は、物理的に一体であっても、適切に分割されている別体であっても、いずれでもよい。
IPリンク情報テーブル102aは、図3−1に例を示すように、「識別子」と、「IPアドレス」と、「制御チャネル利用情報」とのカラムを有する、IPリンク情報をエントリするためのテーブルである。「識別子」は、IPリンク情報テーブル102aのエントリを一意に識別するための識別情報である。「IPアドレス」は、通信伝送装置100Aが相手側の通信伝送装置と通信をおこなう際のIPアドレスである。「制御チャネル利用情報」は、各エントリに登録されている「IPアドレス」の相手側通信伝送装置との通信の際に、GMPLSの制御チャネルを利用するか否かを示す情報である。
図3−1によれば、「識別子」が『1』のエントリに格納される「IPアドレス」が『IP2』を使用して相手側通信伝送装置と通信をおこなう際には「制御チャネル情報」を利用し、「識別子」が『2』のエントリに格納される「IPアドレス」が『IP2』を使用して相手側通信伝送装置と通信をおこなう際にも「制御チャネル情報」を利用することがわかる。
インターフェース情報テーブル102bは、図3−2に例を示すように、「識別子」と、「相手側通信伝送装置ID」と、「相手側通信伝送装置インターフェースID」と、「GMPLS制御」とのカラムを有する、インターフェース情報をエントリするためのテーブルである。「識別子」は、インターフェース情報テーブル102bのエントリを一意に識別するためのインターフェースの識別情報である。「相手側通信伝送装置ID」は、当該「識別子」で識別されるインターフェースを介して接続されている相手側通信伝送装置の装置IDである。また、「相手側通信伝送装置インターフェースID」は、当該「識別子」で識別されるインターフェースを介して接続されている相手側通信伝送装置のインターフェースのIDである。「GMPLS制御」は、当該「識別子」で識別されるインターフェースを介して接続されている相手側通信伝送装置との通信において、GMPLS制御をおこなうか否かを示す情報である。
図3−2によれば、「識別子」が『IF101』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N1』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。また、「識別子」が『IF102』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N3』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。
スイッチング情報テーブル102cは、図3−3に例を示すように、通信伝送装置A500側の「インターフェースID」と、「リソース」と、「スイッチング単位」と、通信伝送装置B700側の「インターフェースID」と、「リソース」と、「スイッチング単位」とのカラムを有する、スイッチング情報をエントリするためのテーブルである。
通信伝送装置A500側の「インターフェースID」は、通信伝送装置A500と接続されるインターフェースの識別情報である。通信伝送装置A500側の「リソース」は、当該「インターフェースID」で識別されるインターフェースが利用するチャネルに関する情報である。通信伝送装置A500側の「スイッチング単位」は、スイッチングをおこなうリソースの単位を示す情報である。
同様に、通信伝送装置B700側の「インターフェースID」は、通信伝送装置B700と接続されるインターフェースの識別情報である。通信伝送装置B700側の「リソース」は、当該「インターフェースID」で識別されるインターフェースが利用するチャネルに関する情報である。通信伝送装置B700側の「スイッチング単位」は、スイッチングをおこなうリソースの単位を示す情報である。
図3−3によれば、『IF101』の通信インターフェース部A105は、1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF102』の通信インターフェース部B106は、リソース1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF101』のすべてのチャネルが『IF102』の同一番号のチャネルへとストレート接続される「固定的なスイッチ機構」であることがわかる。
制御チャネル情報テーブル103aは、図4−1に例を示すように、「識別子」と、「IPリンク」と、「相手側通信伝送装置IPアドレス」と、「相手側通信伝送装置ID」とのカラムを有する、制御チャネル情報をエントリするためのテーブルである。「識別子」は、制御チャネル情報テーブル103aのエントリを一意に識別するための識別情報である。「IPリンク」は、IPリンク情報テーブル102aのエントリを指し示す「識別子」である。「相手側通信伝送装置IPアドレス」は、当該「IPリンク」を使用する通信の相手側通信伝送装置のIPアドレスを示す。「相手側通信伝送装置ID」は、当該「IPリンク」を使用する通信の相手側通信伝送装置の装置IDを示す。
図4−1によれば、「識別子」が『1』の「IPリンク」を使用する通信の相手側通信伝送装置のIPアドレスは『IP1』であり、「識別子」が『2』の「IPリンク」を使用する通信の相手側通信伝送装置のIPアドレスは『IP3』であることがわかる。
構成変更対象インターフェースリストテーブル103bは、図4−2に例を示すように、「インターフェースID」と、「相手側通信伝送装置IPアドレス」と、「相手側通信伝送装置ID」と、「相手側通信伝送装置インターフェースID」と、「直結対象インターフェースID」とのカラムを有する、構成変更対象インターフェースリストをエントリするためのテーブルである。
「インターフェースID」は、通信伝送装置100Aの通信インターフェース部のインターフェースIDである。「相手側通信伝送装置IPアドレス」は、当該「インターフェースID」のインターフェースを介して接続される相手側通信伝送装置のIPアドレスである。「相手側通信伝送装置ID」は、当該「インターフェースID」のインターフェースを介して接続される相手側通信伝送装置の装置IDである。「相手側通信伝送装置インターフェースID」は、当該「インターフェースID」のインターフェースを介して接続される相手側通信伝送装置のインターフェースIDである。「直結対象インターフェースID」は、当該「インターフェースID」のインターフェースと直結することによって、通信伝送装置A500および通信伝送装置B700の通信において、通信伝送装置100Aを仮想的に透過させてGMPLSの運用対象外とすることができる、通信伝送装置100AのインターフェースのIDである。
図4−2によれば、『IF101』および『IF102』の「インターフェースID」のインターフェース(すなわち、通信インターフェース部A105および通信インターフェース部B106)を直結させることによって、通信伝送装置100Aを論理的に透過させて、GMPLSの運用対象外とすることができることがわかる。
入力コマンド処理部101aは、端末装置インターフェース部109を介して端末装置300から入力された『インターフェース構成変更コマンド』を受け付け、インターフェース構成変更処理部101bに、インターフェース構成変更をおこなうことを指示する。
インターフェース構成変更処理部101bは、入力コマンド処理部101aからインターフェース構成変更をおこなう指示を受けると、スイッチング情報テーブル102cから「固定的なスイッチング機構」を抽出した結果に基づいて、構成変更対象インターフェースリストを生成する。構成変更対象インターフェースリストは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bにエントリされる。
そして、構成変更対象インターフェースリストの情報に基づいて、構成変更対象インターフェースに対応する制御チャネル情報を、制御チャネル情報テーブル103aから削除する。また、構成変更対象インターフェースに対応するIPリンク情報、インターフェース情報を適切に更新する。その後、構成変更が終了したインターフェースに関するエントリを構成変更対象インターフェースリストから削除する。
また、インターフェース構成変更処理部101bは、通信伝送装置100Aにおいて更新されたIPリンク情報、インターフェース情報に基づき、対象となる相手側通信伝送装置に対して、制御チャネル情報およびインターフェース情報を更新するよう指示するインターフェース構成変更要求メッセージを生成して送信する。
インターフェース構成変更要求メッセージのフォーマットは、図5に例を示すように、「宛て先IPアドレス」と、「送信元IPアドレス」と、「送信元装置ID」と、「変更後IPアドレス」と、「変更後装置ID」と、「変更対象通信伝送装置ID」と、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」と、「変更後通信伝送装置ID」と、「変更後通信伝送装置インターフェースID」とのフィールドを有する。
「宛て先IPアドレス」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置のIPアドレスである。「送信元IPアドレス」は、インターフェース構成変更要求メッセージを送信した通信伝送装置のIPアドレスである。「送信元装置ID」は、インターフェース構成変更要求メッセージを送信した通信伝送装置の装置IDである。「変更後IPアドレス」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置の変更後の制御チャネルの相手側通信伝送装置のIPアドレスである。「変更後装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置の変更後の制御チャネルの相手側通信伝送装置のIDである。
「変更対象通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置の装置IDである。「変更対象通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置のインターフェースIDである。
「変更後通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置の装置IDである。「変更後通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置のインターフェースIDである。
上記インターフェース構成変更要求メッセージのフォーマットは、各フィールドが例えば32ビット長であり、RSVP(Resource reSerVation Protocol)やOSPF(Open Shortest Path First)で使用されるような可変長TLV(Type Length Value)形式をとってもよい。また、各フィールドの順序はいずれの順序であってもよく、各フィールドは、必要に応じて適宜併合されてもよいものである。
さらに、インターフェース構成変更処理部101bは、インターフェース構成変更要求メッセージを受信したならば、インターフェース構成変更要求メッセージの指示内容に従って、自装置の制御チャネル情報およびインターフェース情報を更新する。
隣接ノード検出処理部101cは、例えばLMPなどのプロトコルによって、隣接する通信伝送装置のIPアドレス、装置ID、インターフェースIDなどを収集し、制御チャネル情報を生成する。なお、図3−1、図3−2、図4−1それぞれに示したIPリンク情報、インターフェース情報、制御チャネル情報は、隣接ノード検出処理部101cによって生成された情報であり、インターフェース構成変更処理部101bによる更新以前の状態を示している。
次に、図2に示した通信伝送装置100Aでおこなわれるインターフェース構成変更コマンド受け付け時処理について説明する。図6−1は、実施例1のインターフェース構成変更コマンド受け付け時処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、入力コマンド処理部101aは、インターフェース構成変更コマンドが受け付けられたか否かを判定する(ステップS101)。インターフェース構成変更コマンドが受け付けられたと判定された場合に(ステップS101肯定)、ステップS102へ移り、インターフェース構成変更コマンドが受け付けられたと判定されなかった場合に(ステップS101否定)、ステップS101を繰り返す。
ステップS102では、インターフェース構成変更処理部101bは、スイッチング情報テーブル102cを参照して、固定的なスイッチングをおこなっているインターフェース情報を抽出する。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS102で抽出されたインターフェース情報に基づき、構成変更対象インターフェースリストを生成し、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bにエントリする。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照して、固定的なスイッチングをおこなっているインターフェース情報を1つ選択する(ステップS104)。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、インターフェース構成変更要求メッセージ処理をおこなう(ステップS105)。インターフェース構成変更要求メッセージ処理の詳細は、図6−2を参照して後述する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、制御チャネル情報テーブル103aにエントリされている制御チャネル情報を更新する制御チャネル情報更新処理をおこなう(ステップS106)。制御チャネル情報更新処理の詳細は、図6−3を参照して後述する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、インターフェース情報テーブル102bにエントリされているインターフェース情報を更新するインターフェース情報更新処理をおこなう(ステップS107)。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更処理が終了したインターフェース情報を、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bにエントリされている構成変更対象インターフェースリストから削除する(ステップS108)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照して、エントリが空であるか否かを判定する(ステップS109)。エントリが空であると判定された場合に(ステップS109肯定)、インターフェース構成変更コマンド受け付け時処理は終了し、エントリが空であると判定されなかった場合に(ステップS109否定)、ステップS104へ移る。
なお、ステップS102における固定的なスイッチングをおこなっているインターフェース情報の抽出は、次の3つの条件を満たすインターフェースの組み合わせを抽出することによっておこなう。
(条件1)第1のインターフェースおよび第2のインターフェースが、同じ属性(スイッチング能力、エンコーディング能力、ビットレートなど)を持つインターフェースであること。
(条件2)第1のインターフェースで受信する全てのリソースが、その位置(TDM(Time Division Multiplexing)であればデータ信号を運ぶタイムスロット、WDM(Wavelength Division Multiplexing)であればデータ信号を運ぶ波長)を変えずに第2のインターフェースにおいて出力されるよう、スイッチングされていること。すなわち、第1のインターフェースのリソースN番(N≧1)で受信したデータが第2のインターフェースのリソースM番(N=M)から出力されること。
(条件3)上記(条件2)のデータ信号スイッチングの向きが逆の場合。第2のインターフェースで受信する全てのリソースが、その位置(TDM(Time Division Multiplexing)であればデータ信号を運ぶタイムスロット、WDM(Wavelength Division Multiplexing)であればデータ信号を運ぶ波長)を変えずに第1のインターフェースにおいて出力されるよう、スイッチングされていること。すなわち、第2のインターフェースのリソースM番(M≧1)で受信したデータが第1のインターフェースのリソースN番(N=M)から出力されること。
これらの条件充足性は、次の方法に従って判定することができる。
(1)スイッチング情報にエントリされている(すなわち、設定が実施されている)インターフェースを1つ抽出する。この抽出されたインターフェースを、インターフェースXとする。ここで抽出されたインターフェースXが、以下に示す構成変更対象外インターフェースとしてチェック済みである場合は、他のインターフェースを選ぶ。
(2)インターフェースXで受信するデータを出力するようスイッチング設定されているインターフェースYを抽出する。ここで、インターフェースYの候補が複数存在する場合は、インターフェースXは固定的にスイッチング設定されていないと判断し、インターフェースXを構成変更対象外インターフェースとして所定の記憶領域に記憶する。同様に、インターフェースYも固定的にスイッチング設定されていないと判断し、インターフェースYを構成変更対象外インターフェースとして記憶する。
(3)上記(1)および(2)を繰り返し、スイッチング設定されている全てのインターフェースをチェックし、インターフェースという観点で1:1にスイッチングされているペアを全て挙げる。さらに、上記で抽出したインターフェースの組み合わせにおいて、ビットレートおよびそのほか属性(スイッチング能力やエンコーディング能力)が一致しない組み合わせは、構成変更対象外インターフェースとして除外する。
(4)抽出されたインターフェースの組み合わせにおいて、リソースが入れ替えされずスイッチング(ストレート接続)されているものだけを抽出する。つまり、インターフェースXで受信したデータが、Yにおいて同じリソース位置で出力されるようスイッチされている組である。これを抽出されたインターフェース組全てにおいて確認する。この条件を満たさないインターフェースの組み合わせに含まれるインターフェースは、いずれも構成変更対象外インターフェースとなる。
(5)上記(4)において残ったインターフェースの組み合わせを、続いて、スイッチングの向きを逆向きでチェックする。つまりインターフェースYからインターフェースXの方向でチェックする。逆向きでも上記(4)の条件を充足するインターフェースの組み合わせのみを抽出する。上記(4)の条件を充足しないインターフェースの組み合わせに含まれるインターフェースは、いずれも構成変更対象外インターフェースである。
(6)以上のチェックを経て残ったインターフェースの組み合わせが、固定的なスイッチングをおこなっているインターフェースの組み合わせであり、この組み合わせに含まれる各インターフェースが構成変更対象インターフェースとなる。
次に、図6−1のステップS105でおこなわれるインターフェース構成変更要求メッセージ処理について説明する。図6−2は、実施例1のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「宛て先IPアドレス」、「送信元IPアドレス」、「送信元装置ID」、「変更後IPアドレス」、「変更後装置ID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS132)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「変更対象通信伝送装置ID」、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「変更後通信伝送装置ID」、「変更後通信伝送装置インターフェースID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS133)。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、上記処理によって生成されたインターフェース構成変更要求メッセージを、宛て先の相手側通信伝送装置へ送信する(ステップS136)。この処理が終了すると、図6−1のステップS106へ復帰する。
次に、図6−1のステップS106でおこなわれる制御チャネル情報更新処理について説明する。図6−3は、実施例1の制御チャネル情報更新処理手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更処理をおこなうインターフェース情報に対応する制御チャネル情報のエントリを制御チャネル情報テーブル103aから削除する(ステップS152)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更処理をおこなうインターフェース情報に対応するIPリンク情報のエントリの「制御チャネル利用情報」を『利用しない』に変更する(ステップS153)。この処理が終了すると、図6−1のステップS107へ復帰する。
次に、図2に示した通信伝送装置100Aでおこなわれるインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理について説明する。図7−1は、実施例1のインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージの「宛て先IPアドレス」を参照し、自装置向けのメッセージであるか否かを判定する(ステップS201)。自装置向けのメッセージであると判定された場合に(ステップS201肯定)、ステップS202へ移り、自装置向けのメッセージであると判定されなかった場合に(ステップS201否定)、ステップS201を繰り返す。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)をおこなう(ステップS202)。この制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)の詳細は、図7−2を参照して後述する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、インターフェース情報テーブル102bにエントリされているインターフェース情報を更新するインターフェース情報更新処理をおこなう(ステップS203)。この処理が終了すると、インターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理は終了する。
なお、更新または消去される以前の隣接ノードの情報(IPアドレスと装置IDの組み合わせ)を、更新前の制御情報として、制御チャネルごとに、所定の記憶領域に保持しておいてもよい。このようにすると、何らかの理由でインターフェース構成変更を復旧させなければならない場合に、隣接ノード検出処理部101cによって1からIPリンク情報、制御チャネル情報およびインターフェース情報を収集する必要がなく、迅速に復旧させることが可能になる。
次に、図7−1のステップS202でおこなわれる制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)について説明する。図7−2は実施例1の制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、更新対象の制御チャネル情報を特定する(ステップS231)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、自装置がIPトンネリングを用いるシステムであるか否かを判定する(ステップS234)。自装置がIPトンネリングを用いるシステムであると判定された場合に(ステップS234肯定)、ステップS235へ移り、自装置がIPトンネリングを用いるシステムであると判定されなかった場合に(ステップS234否定)、ステップS239へ移る。
ステップS235では、インターフェース構成変更処理部101bは、更新対象の制御チャネル情報のエントリを、制御チャネル情報テーブル103aから削除する。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS235で削除された制御チャネル情報が利用していたIPリンク情報の制御チャネル利用情報を『利用しない』に変更する(ステップS236)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、IPトンネルを新規作成して、IPリンク情報テーブル102aのIPリンク情報にエントリする(ステップS237)。具体的には、ステップS236で制御チャネル利用情報を『利用しない』に変更した「識別子」が『1』のIPリンクを介してGRE(General Routing Encapsulation)によって、リモートエンドを『IP3』、ローカルエンドを『IP1』とし、トンネル内部IPアドレスを『IP3』とするIPトンネルの新規生成をおこなう。
そして、『IP3』宛てのパケット出力先としてIPリンク情報の「識別子」が『2』のIPアドレスを使用する。さらに、制御チャネル情報の「識別子」が『2』のIPアドレスを、IPリンク情報の「識別子」が『2』のエントリを介して登録する。このとき、「相手側通信伝送装置IPアドレス」および「相手側通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更要求メッセージに含まれる値を使用する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS237で新規生成されたIPトンネルを、制御チャネル情報テーブル103aの制御チャネル情報にエントリする(ステップS238)。具体的には、IPリンク情報の「識別子」を『2』にエントリする。この処理が終了すると、図7−1のステップS203に復帰する。
一方、ステップS239では、インターフェース構成変更処理部101bは、更新対象制御チャネル情報に、相手側通信伝送装置の情報(IPアドレスおよび装置ID)を上書きする。この処理が終了すると、図7−1のステップS203に復帰する。
なお、更新または消去される以前の隣接ノードの情報(IPアドレスと装置IDの組み合わせ)を、更新前の制御情報として、制御チャネルごとに、所定の記憶領域に保持しておいてもよい。このようにすると、何らかの理由でインターフェース構成変更を復旧させなければならない場合に、隣接ノード検出処理部101cによって1からIPリンク情報、制御チャネル情報およびインターフェース情報を収集する必要がなく、迅速に復旧させることが可能になる。
次に、図8−1、図8−2および図8−3を参照して、実施例1のインターフェース構成変更によるIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報の変化について説明する。図8−1は、実施例1のインターフェース構成変更前の通信伝送装置A500、通信伝送装置100A、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。
図8−1によれば、実施例1のインターフェース構成変更前のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、次の通りである。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP2』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』であるエントリを含む。また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF101』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
通信伝送装置100AのIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP2』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリ、および、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP2』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。通信伝送装置100Aの制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』であるエントリ、および、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』であるエントリを含む。また、通信伝送装置100Aのインターフェース情報は、「識別子」が『IF101』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、および、「識別子」が『IF102』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP2』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』であるエントリを含む。また、通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF102』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
図8−2は、実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100A、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含み、インターフェース構成変更前後で変更はない。
しかし、通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−2のステップS239の処理結果である。
また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』、「GMPLS制御」が『おこなう』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
また、通信伝送装置100AのIPリンク情報は、「識別子」が『1』および『2』であるエントリの「IPアドレス」は『IP2』で変更ないものの、いずれのエントリも「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図6−3のステップS153の処理結果である。
通信伝送装置100Aの制御チャネル情報は、「識別子」が『1』および『2』のいずれのエントリも、「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除されている。この変更は、図6−3のステップS152の処理結果である。
また、通信伝送装置100Aのインターフェース情報は、すべてのエントリの「GMPLS制御」が『おこなわない』へと変更されている。この変更は、図6−1のステップS107の処理結果である。
さらに、通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含み、インターフェース構成変更前後で変更はない。
しかし、通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−2のステップS239の処理結果である。
また、通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
図8−3は、実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100A、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』であるエントリの「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図7−2のステップS236の処理結果である。そして、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP1(トンネル:IP3、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS237の処理結果である。
また、通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリの「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除され、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS235およびステップS238の処理結果である。
また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』、「GMPLS制御」が『おこなう』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置100AのIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)と同様である。
通信伝送装置100Aの制御チャネル情報は、「識別子」が『1』および『2』のいずれのエントリも、「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除されている。この変更は、図6−3のステップS153の処理結果である。
また、通信伝送装置100Aのインターフェース情報は、「識別子」が『IF101』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』であるエントリ、および、「識別子」が『IF102』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』であるエントリは、これらの格納値は変更がないものの、いずれのエントリも「GMPLS制御」が『おこなわない』へと変更されている。この変更は、図6−1のステップS107の処理結果である。
さらに、通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』であるエントリの「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図7−2のステップS236の処理結果である。そして、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP3(トンネル:IP1、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS237の処理結果である。
また、通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリの「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除され、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS235およびステップS238の処理結果である。
通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
なお、図9に示すように、対向する通信伝送装置(通信伝送装置Aおよび通信伝送装置D)間に、上記実施例1に示した通信伝送装置100Aが複数存在する場合(通信伝送装置Bおよび通信伝送装置C)に、通信伝送装置Bおよび通信伝送装置Cに順次インターフェース構成変更コマンドを投入することによって、インターフェース構成変更をおこない、通信伝送装置Bおよび通信伝送装置Cを仮想的に透過させて、通信伝送装置Aおよび通信伝送装置Dのそれぞれのインターフェースを論理的に直接接続することができる。
上記実施例1では、端末装置300から入力されたインターフェース構成変更コマンドを、入力コマンド処理部101aが受信したことを契機として、インターフェース構成変更処理部101bが一連のインターフェース構成変更をおこなうこととしたが、これに限らず、インターフェース構成変更処理部101bが周期的にスイッチング情報テーブル102cを参照して、固定的なスイッチングをおこなっているインターフェースの組み合わせを発見したならば、自動的に、一連のインターフェース構成変更をおこなうこととしてもよい。
以下に、図10〜図15−3を参照して、実施例2を説明する。実施例2は、3台の通信伝送装置がそれぞれ2本の光ファイバにて接続されており、通信伝送装置100Bが、対向する2台の通信伝送装置間の光信号の中継をおこなっていることを前提とする。通信伝送装置100Bは、対向する2台の通信伝送装置の2本の伝送路いずれにおいても固定的なスイッチングをおこなっているとする。なお、実施例2では、実施例1との差分のみについて説明することとする。
先ず、通信伝送装置100Bの構成について説明する。図10は、実施例2にかかる通信伝送装置100Bの構成を示す機能ブロック図である。同図に示すように、実施例2にかかる通信伝送装置100Bは、実施例1にかかる通信伝送装置100Aに、通信インターフェース部C107および通信インターフェース部D108が追加された構成となっている。また、これにあわせて、インターフェース情報テーブル102b、スイッチング情報テーブル102c、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bのエントリ内容が異なっている。しかし、その他の構成は、実施例1にかかる通信伝送装置100Aと同一であるので、差分のみを説明する。なお、図10においても、通信伝送装置100Bの通常の通信機能については、図示を省略している。
通信伝送装置100Bは、通信インターフェース部A105およびを通信インターフェース部C107を介して、通信伝送装置A500と2本の光ファイバで接続されており、通信インターフェース部B106および通信インターフェース部D108を介して、通信伝送装置B700と2本の光ファイバで接続されている。実施例2においても、通信伝送装置A500および通信伝送装置B700は、通信伝送装置100Bと同一構成である。
なお、実施例2では、通信インターフェース部C107の「インターフェースID」を『IF103』とし、通信インターフェース部D108の「インターフェースID」を『IF104』とする。
図11−1によれば、実施例2にかかるインターフェース情報テーブル102bを参照すると、「識別子」が『IF101』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N1』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。また、「識別子」が『IF102』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N3』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。
さらに、「識別子」が『IF103』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N1』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF502』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。また、「識別子」が『IF104』のエントリに格納される「相手側通信伝送装置ID」が『N3』である相手側通信伝送装置とは、相手側通信伝送装置の「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF702』を介して接続されており、「GMPLS制御」を利用するということがわかる。
また、図11−2によれば、実施例2にかかるスイッチング情報テーブル102cを参照すると、『IF101』の通信インターフェース部A105は、リソース1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF102』の通信インターフェース部B106は、リソース1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF103』のインターフェース部C107は、1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF104』の通信インターフェース部D108は、リソース1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこなうことがわかる。
さらに、『IF101』のすべてのチャネルが『IF102』の同一番号のチャネルへとストレート接続され、『IF103』のすべてのチャネルが『IF104』の同一番号のチャネルへとストレート接続されることがわかり、いずれも「固定的なスイッチ機構」であることがわかる。
また、図12によれば、実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照すると、『IF101』および『IF102』の「インターフェースID」のインターフェース(すなわち、通信インターフェース部A105および通信インターフェース部B106)を直結させることによって、通信伝送装置100Bを論理的に透過させて、GMPLSの運用対象外とすることができることがわかる。また、『IF103』および『IF104』の「インターフェースID」のインターフェース(すなわち、通信インターフェース部C107および通信インターフェース部D108)を直結させることによって、通信伝送装置100Bを論理的に透過させて、GMPLSの運用対象外とすることができることがわかる。
実施例2にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマットは、図13に例を示すように、「宛て先IPアドレス」と、「送信元IPアドレス」と、「送信元装置ID」と、「変更後IPアドレス」と、「変更後装置ID」と、「第1変更対象通信伝送装置ID」と、「第1変更対象通信伝送装置インターフェースID」と、「第2変更対象通信伝送装置ID」と、「第2変更対象通信伝送装置インターフェースID」と、「第1変更後通信伝送装置ID」と、「第1変更後通信伝送装置インターフェースID」と、「第2変更後通信伝送装置ID」と、「第2変更後通信伝送装置インターフェースID」のフィールドを有する。
「第1変更対象通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される第1の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置の装置IDである。「第1変更対象通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される第1の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置のインターフェースIDである。実施例2では、第1の通信伝送装置は、通信伝送装置A500である。
同様に、「第2変更対象通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される第2の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置の装置IDである。「第2変更対象通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される第2の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更対象となる通信伝送装置のインターフェースIDである。実施例2では、第2の通信伝送装置は、通信伝送装置B700である。
また、「第1変更後通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される第1の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置の装置IDである。「第1変更後通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される第1の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置のインターフェースIDである。
また、同様に、「第2変更後通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更を要求される第2の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置の装置IDである。「第2変更後通信伝送装置インターフェースID」は、インターフェース構成変更を要求される第2の通信伝送装置のインターフェース情報に含まれる変更後の通信伝送装置のインターフェースIDである。
上記実施例2にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマットは、各フィールドが例えば32ビット長であり、RSVP(Resource reSerVation Protocol)やOSPF(Open Shortest Path First)で使用されるような可変長TLV(Type Length Value)形式をとってもよい。また、各フィールドの順序は問わない。また、各フィールドは、必要に応じて適宜併合されてもよいものである。
次に、実施例2のインターフェース構成変更要求メッセージ処理について説明する。インターフェース構成変更要求メッセージ処理以外の処理は実施例1と同一であるので、説明を省略する。実施例2のインターフェース構成変更要求メッセージ処理も、図6−1のステップS105でおこなわれる。図14は、実施例2のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。
先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、同一の対向装置を有するエントリを確認する(ステップS131)。
次に、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「宛て先IPアドレス」、「送信元IPアドレス」、「送信元装置ID」、「変更後IPアドレス」、「変更後装置ID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS132)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「第1変更対象通信伝送装置ID」、「第1変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「第2変更対象通信伝送装置ID」、「第2変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「第1変更後通信伝送装置ID」、「第1変更後通信伝送装置インターフェースID」、「第2変更後通信伝送装置ID」、「第2変更後通信伝送装置インターフェースID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS133)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、同一の対向装置であるエントリが存在するか否かを判定する(ステップS134)。同一の対向装置であるエントリが存在すると判定された場合には(ステップS134肯定)、ステップS133へ移り、同一の対向装置であるエントリが存在すると判定されなかった場合には(ステップS134否定)、ステップS136へ移る。
ステップS136では、インターフェース構成変更処理部101bは、上記処理によって生成されたインターフェース構成変更要求メッセージを、宛て先の相手側通信伝送装置へ送信する。この処理が終了すると、図6−1のステップS106へ復帰する。
次に、図15−1、図15−2および図15−3を参照して、実施例2のインターフェース構成変更によるIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報の変化について説明する。図15−1は、実施例2のインターフェース構成変更前の通信伝送装置A500、通信伝送装置100B、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。
図15−1によれば、実施例2のインターフェース構成変更前のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、次の通りである。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP2』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』であるエントリを含む。
通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF101』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、および、「識別子」が『IF502』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF103』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
通信伝送装置100BのIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP2』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリ、および、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP2』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。
通信伝送装置100Bの制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』であるエントリ、および、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』であるエントリを含む。
通信伝送装置100Bのインターフェース情報は、「識別子」が『IF101』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、「識別子」が『IF102』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、「識別子」が『IF103』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF502』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、および、「識別子」が『IF104』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF702』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含む。通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP2』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』であるエントリを含む。また、通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF102』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリ、および、「識別子」が『IF702』、「相手側通信伝送装置ID」が『N2』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF104』、「GMPLS制御」が『おこなう』であるエントリを含む。
図15−2は、実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100B、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含み、インターフェース構成変更前後で変更はない。
しかし、通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−2のステップS239の処理結果である。
また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』、「GMPLS制御」が『おこなう』、「識別子」が『IF502』、「GMPLS制御」が『おこなう』と変更はないものの、いずれのエントリも「相手側通信伝送装置ID」が『N3』と変更され、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が「識別子」が『IF501』のエントリは『IF701』と変更され、「識別子」が『IF502』のエントリは『IF702』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
通信伝送装置100BのIPリンク情報は、「識別子」が『1』および『2』であるエントリの「IPアドレス」は『IP2』で変更ないものの、いずれのエントリも「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図6−3のステップS153の処理結果である。
通信伝送装置100Bの制御チャネル情報は、「識別子」が『1』および『2』のいずれのエントリも、「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除されている。この変更は、図6−3のステップS152の処理結果である。
また、通信伝送装置100Bのインターフェース情報は、すべてのエントリの「GMPLS制御」が『おこなわない』へと変更されている。この変更は、図6−1のステップS107の処理結果である。
さらに、通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』であるエントリを含み、インターフェース構成変更前後で変更はない。
しかし、通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』、「IPリンク」が『1』と変更はないものの、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』と変更されたエントリを含む。この変更は、図7−2のステップS239の処理結果である。
また、通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』のエントリは、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF501』と変更され、「識別子」が『IF702』、「GMPLS制御」が『おこなう』のエントリは、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF502』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
図15−3は、実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100B、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP1』であるエントリの「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図7−2のステップS236の処理結果である。そして、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP1(トンネル:IP3、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS237の処理結果である。
通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリの「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除され、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS235およびステップS238の処理結果である。
実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置100BのIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)と同様である。
通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』、「IPアドレス」が『IP3』であるエントリの「制御チャネル利用情報」が『利用しない』へと変更されている。この変更は、図7−2のステップS236の処理結果である。そして、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP3(トンネル:IP1、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS237の処理結果である。
通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリの「IPリンク」、「相手側通信伝送装置IPアドレス」、「相手側通信伝送装置ID」の格納値が削除され、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−2のステップS235およびステップS238の処理結果である。
通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』、「GMPLS制御」が『おこなう』のエントリの「相手側通信伝送装置ID」および「相手側通信伝送装置インターフェースID」はそれぞれ『N1』および『IF501』と変更され、「識別子」が『IF702』、「GMPLS制御」が『おこなう』のエントリの「相手側通信伝送装置ID」および「相手側通信伝送装置インターフェースID」はそれぞれ『N1』および『IF502』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
以上実施例2を説明したが、3台の通信伝送装置がそれぞれN本(N≧3)の光ファイバにて接続され、対向する2台の通信伝送装置の伝送路がN本の場合でも、通信伝送装置100Bと同様の構成および処理をおこなうことによって、実施例2は適用可能である。この場合、実施例2にかかるインターフェース構成変更要求メッセージの「変更対象通信伝送装置ID」、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「変更後通信伝送装置ID」および「変更後通信伝送装置インターフェースID」は、N回の繰り返し構造となる。
以下に、図16〜図25−3を参照して、実施例3を説明する。実施例3は、3台の通信伝送装置がそれぞれ2本の光ファイバにて接続されており、通信伝送装置100Cが、対向する2台の通信伝送装置間の光信号の中継をおこなっていることを前提とする。実施例3にかかる通信伝送装置100Cは、対向する2台の通信伝送装置の1本の伝送路のみについて固定的なスイッチングをおこない、他方の伝送路については、固定的なスイッチングをおこなっていないとする。なお、実施例3にかかる通信伝送装置100Cの構成は、実施例2にかかる通信伝送装置100Bと同一の構成である。通信伝送装置100Cがおこなう処理について、通信伝送装置100Bとの差分のみについて説明することとする。
先ず、実施例3の隣接する複数の通信伝送装置を透過させてインターフェースの構成変更をおこなう概要を説明する。図16は、実施例3の隣接する複数の通信伝送装置を透過させてインターフェースの構成変更をおこなう概要を示す図である。同図に示すように、対向する通信伝送装置Aと通信伝送装置Cとが、通信伝送装置Bを経由する物理的な構成で、伝送路Aおよび伝送路B、伝送路Cおよび伝送路Dによって接続されている。通信伝送装置Bは、伝送路Aおよび伝送路Bは固定的なスイッチングをおこなわず、伝送路Cおよび伝送路Dについてのみ固定的なスイッチングをおこなっている。
このような場合、通信伝送装置Bにインターフェース構成変更コマンドを入力すると、固定的なスイッチングをおこなっている伝送路についてのみインターフェース構成変更がおこなわれ、図示するように、対向する通信伝送装置Aと通信伝送装置Cとが、伝送路Dにて通信伝送装置Bを透過して、それぞれのインターフェースが直接接続されるような仮想的な接続となる一方で、伝送路Aおよび伝送路Bは、依然として、通信伝送装置Bを中継する構成のままである。
すなわち、通信伝送装置Bにおいて、あるインターフェース間では固定的なスイッチングをおこなっているが、その他のインターフェース間では固定的なスイッチングをおこなっていない場合には、固定的なスイッチングをおこなっていないインターフェースは、制御チャネル情報を削除してGMLPS運用の対象外とすることができない。実施例3は、固定的なスイッチングをおこなっていないインターフェースについては、制御チャネル利用を継続する制御をおこなうものである。
図17によれば、実施例3にかかるスイッチング情報テーブル102cを参照すると、『IF101』の通信インターフェース部A105のリソース1CH−24CHのチャネルは、この24CH単位でスイッチングをおこない、『IF101』の通信インターフェース部A105のリソース25CH−48CHのチャネルは、この24CH単位でスイッチングをおこない、『IF103』のインターフェース部C107は、リソース1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこない、『IF104』の通信インターフェース部D108は、1CH−48CHのチャネルを有し、この48CH単位でスイッチングをおこなうことがわかる。
さらに、『IF101』のリソース1CH−24CHのチャネルは、『IF102』のリソース25CH−48CHのチャネルへとクロス接続され、『IF101』のリソース25CH−48CHのチャネルは、『IF102』のリソース1CH−24CHのチャネルへとクロス接続され、『IF103』のすべてのチャネルが『IF104』の同一番号のチャネルへとストレート接続されることがわかり、『IF103』および『IF104』の間のみが「固定的なスイッチ機構」であることがわかる。
また、図18によれば、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照すると、『IF103』および『IF104』の「インターフェースID」のインターフェース(すなわち、通信インターフェース部C107および通信インターフェース部D108)のみを直結させることによって、通信伝送装置100Cを一部だけ論理的に透過させて、GMPLSの運用対象外とすることができることがわかる。なお、『IF101』および『IF102』の「インターフェースID」のインターフェース(すなわち、通信インターフェース部A105および通信インターフェース部B106)は、直結させることはできない。
従って、同一の通信伝送装置内において、スイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせが複数存在する場合であって、固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせと、固定的なスイッチングをおこなわないインターフェースの組み合わせとが混在する場合には、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bに「制御チャネル継続要求フラグ」のカラムを設け、抽出された固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせのほかに固定的なスイッチングをおこなわないインターフェースの組み合わせが存在するため、制御チャネルのエントリ削除をおこなわないように制御する必要がある。
具体的には、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかるスイッチング情報テーブル102cを参照して、固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせと固定的なスイッチングをおこなわないインターフェースの組み合わせとが混在するなかから固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせを抽出して実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bにエントリしたならば、このエントリの「制御チャネル継続要求フラグ」を「1(オン)」にする。
実施例3にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマットは、図19に例を示すように、「宛て先IPアドレス」と、「送信元IPアドレス」と、「送信元装置ID」と、「変更後IPアドレス」と、「変更後装置ID」と、「制御チャネル継続要求フラグ」と、「変更対象通信伝送装置ID」と、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」と、「変更後通信伝送装置ID」と、「変更後通信伝送装置インターフェースID」とのフィールドを有する。
なお、3台の通信伝送装置がそれぞれN本(N≧3)の光ファイバにて接続され、対向する2台の通信伝送装置の伝送路がN本の場合であって、そのうち通信伝送装置100CによってM組(M<N、N≧2)の固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせが抽出されたとする。この場合、実施例3にかかるインターフェース変更変更要求メッセージの「変更対象通信伝送装置ID」、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「変更後通信伝送装置ID」および「変更後通信伝送装置インターフェースID」は、M回の繰り返し構造となる。
次に、実施例3のインターフェース構成変更要求メッセージ処理について説明する。インターフェース構成変更要求メッセージ処理以外の処理は実施例2と同一であるので、説明を省略する。実施例3のインターフェース構成変更要求メッセージ処理も、図6−1のステップS105でおこなわれる。図20は、実施例3のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。
先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、同一の対向装置を有するエントリを確認する(ステップS131)。
次に、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「宛て先IPアドレス」、「送信元IPアドレス」、「送信元装置ID」、「変更後IPアドレス」、「変更後装置ID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS132)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「変更対象通信伝送装置ID」、「変更対象通信伝送装置インターフェースID」、「変更後通信伝送装置ID」、「変更後通信伝送装置インターフェースID」をインターフェース構成変更要求メッセージのそれぞれのフィールドに格納する(ステップS133)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、同一の対向装置であるエントリが存在するか否かを判定する(ステップS134)。同一の対向装置であるエントリが存在すると判定された場合には(ステップS134肯定)、ステップS133へ移り、同一の対向装置であるエントリが存在すると判定されなかった場合には(ステップS134否定)、ステップS135へ移る。
ステップS135では、インターフェース構成変更処理部101bは、実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブル103bを参照し、「制御チャネル継続要求フラグ」が「1(オン)」であるならば、実施例3にかかるインターフェース構成変更要求メッセージの「制御チャネル継続要求フラグ」フィールドに「1(オン)」を格納する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、上記処理によって生成されたインターフェース構成変更要求メッセージを、宛て先の相手側通信伝送装置へ送信する(ステップS136)。この処理が終了すると、図6−1のステップS106へ復帰する。
次に、図6−1のステップS106でおこなわれる、実施例3の制御チャネル情報更新処理について説明する。図21は、実施例3の制御チャネル情報更新処理手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージの「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であるか否かを判定する(ステップS151)。「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であるであると判定された場合に(ステップS151肯定)、実施例3の制御チャネル情報更新処理は終了し、図6−1のステップS107へ復帰する。「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であると判定されなかった場合に(ステップS151否定)、ステップS152へ移る。
ステップS152では、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更処理をおこなうインターフェース情報に対応する制御チャネル情報のエントリを制御チャネル情報テーブル103aから削除する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更処理をおこなうインターフェース情報に対応するIPリンク情報のエントリの「制御チャネル利用情報」を『利用しない』に変更する(ステップS153)。この処理が終了すると、図6−1のステップS107へ復帰する。
次に、図6−1のステップS103の更新対象インターフェースリスト生成処理の詳細について説明する。図22は、実施例3の更新対象インターフェースリスト生成処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、抽出された固定的なスイッチングをおこなうインターフェースの組み合わせに関する情報(相手側通信伝送装置IPアドレス、相手側通信伝送装置ID、相手側通信伝送装置インターフェースID、自装置インターフェースIDなど)を取得して構成変更対象インターフェースリストテーブル103bにエントリする(ステップS161)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、固定的なスイッチングをおこなわないインターフェースの組み合わせを抽出して構成変更対象外インターフェースリストを生成し、所定の一時記憶装置の記憶領域に記憶させる(ステップS162)。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS161で抽出された構成変更対象インターフェースリストテーブル103bから、未選択のエントリを1つ選択する(ステップS163)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象外インターフェースリストを検索した結果、ステップS163で選択されたエントリと一致する相手側通信伝送装置が構成変更対象外インターフェースリストに存在するか否かを判定する(ステップS164)。ステップS163で選択されたエントリと一致する相手側通信伝送装置が構成変更対象外インターフェースリストに存在すると判定された場合に(ステップS164肯定)、ステップS165へ移り、ステップS163で選択されたエントリと一致する相手側通信伝送装置が構成変更対象外インターフェースリストに存在すると判定されなかった場合に(ステップS164否定)、ステップS166へ移る。
ステップS165では、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS164で選択された当該エントリの制御チャネル継続要求フラグを「1(オン)」にする。この処理が終了すると、ステップS167へ移る。
一方、ステップS166では、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS164で選択された当該エントリの制御チャネル継続要求フラグを「0(オフ)」にする。この処理が終了すると、ステップS167へ移る。
ステップS167では、インターフェース構成変更処理部101bは、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bのすべてのエントリをチェックしたか否かを判定する。すべてのエントリをチェックしたと判定された場合に(ステップS167肯定)、ステップS168へ移り、すべてのエントリをチェックしたと判定されなかった場合に(ステップS167否定)、ステップS163へ移る。
ステップS168では、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS165またはステップS166で設定された制御チャネル継続要求フラグの値を、構成変更対象インターフェースリストテーブル103bの当該エントリの「制御チャネル継続要求フラグ」のカラムに格納する。この処理が終了すると、図6−1のステップS104へ復帰する。
次に、図7−1のステップS202でおこなわれる制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)について説明する。図23は実施例3の制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、更新対象の制御チャネル情報を特定する(ステップS231)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、制御チャネル情報更新判定処理をおこなう(ステップS232)。制御チャネル情報更新判定処理の詳細は、図24を参照して後述する。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS232の処理結果に基づいて、すべての制御チャネル情報を更新するか否かを判定する(ステップS233)。すべての制御チャネル情報を更新すると判定された場合に(ステップS233肯定)、ステップS234へ移り、すべての制御チャネル情報を更新すると判定されなかった場合に(ステップS233否定)、ステップS240へ移る。
ステップS234では、インターフェース構成変更処理部101bは、自装置がIPトンネリングを用いるシステムであるか否かを判定する。自装置がIPトンネリングを用いるシステムであると判定された場合に(ステップS234肯定)、ステップS235へ移り、自装置がIPトンネリングを用いるシステムであると判定されなかった場合に(ステップS234否定)、ステップS239へ移る。
ステップS235では、インターフェース構成変更処理部101bは、更新対象の制御チャネル情報のエントリを、制御チャネル情報テーブル103aから削除する。続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS235で削除された制御チャネル情報が利用していたIPリンク情報の制御チャネル利用情報を『利用しない』に変更する(ステップS236)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、IPトンネルを新規作成して、IPリンク情報テーブル102aのIPリンク情報にエントリする(ステップS237)。具体的には、ステップS236で制御チャネル利用情報を『利用しない』に変更した「識別子」が『1』のIPリンクを介してGRE(General Routing Encapsulation)によって、リモートエンドを『IP3』、ローカルエンドを『IP1』とし、トンネル内部IPアドレスを『IP3』とするIPトンネルの新規生成をおこなう。
そして、『IP3』宛てのパケット出力先としてIPリンクの「識別子」が『2』のIPアドレスを使用する。さらに、制御チャネル情報の「識別子」が『2』のIPアドレスを、IPリンクの「識別子」が『2』のエントリを介して登録する。このとき、「相手側通信伝送装置IPアドレス」および「相手側通信伝送装置ID」は、インターフェース構成変更要求メッセージに含まれる値を使用する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS237で新規生成されたIPトンネルを、制御チャネル情報テーブル103aの制御チャネル情報にエントリする(ステップS238)。具体的には、IPリンク情報の「識別子」を『2』にエントリする。この処理が終了すると、図7−1のステップS203に復帰する。
一方、ステップS239では、インターフェース構成変更処理部101bは、更新対象制御チャネル情報に、相手側通信伝送装置の情報(IPアドレスおよび装置ID)を上書きする。この処理が終了すると、図7−1のステップS203に復帰する。また、ステップS240では、インターフェース構成変更処理部101bは、制御チャネル情報を制御チャネル情報テーブル103aに新規追加する。
次に、図23のステップS232でおこなわれる制御チャネル情報更新判定処理について説明する。図24は、制御チャネル情報更新判定処理手順を示すフローチャートである。先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージは、「制御チャネル継続要求フラグ」を含むか否かを判定する(ステップS251)。「制御チャネル継続要求フラグ」を含むと判定された場合に(ステップS251肯定)、ステップS252へ移り、「制御チャネル継続要求フラグ」を含むと判定されなかった場合に(ステップS251否定)、ステップS254へ移る。
ステップS252では、インターフェース構成変更処理部101bは、「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であるか否かを判定する。「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であると判定された場合に(ステップS252肯定)、ステップS253へ移り、「制御チャネル継続要求フラグ」は「1(オン)」であると判定されなかった場合に(ステップS252否定)、ステップS255へ移る。ステップS253では、インターフェース構成変更処理部101bは、「制御チャネル情報を新規追加」と判定する。この処理が終了すると、図23のステップS233へ復帰する。
また、ステップS254では、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージが特定する制御チャネル情報の相手側通信伝送装置のインターフェースが、当該インターフェース構成変更要求メッセージ内ですべて指定されているか否かを判定する(ステップS254)。
受信したインターフェース構成変更要求メッセージが特定する制御チャネル情報の相手側通信伝送装置のインターフェースが、当該インターフェース構成変更要求メッセージ内ですべて指定されていると判定された場合に(ステップS254肯定)、ステップS255へ移り、受信したインターフェース構成変更要求メッセージが特定する制御チャネル情報の相手側通信伝送装置のインターフェースが、当該インターフェース構成変更要求メッセージ内ですべて指定されていると判定されなかった場合に(ステップS254否定)、ステップS253へ移る。
ステップS255では、インターフェース構成変更処理部101bは、「すべての制御チャネル情報を更新」と判定する。この処理が終了すると、図23のステップS233へ復帰する。
次に、図25−1、図25−2および図25−3を参照して、実施例3のインターフェース構成変更によるIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報の変化について説明する。図25−1は、実施例3のインターフェース構成変更前の通信伝送装置A500、通信伝送装置100C、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。
図25−1によれば、実施例3のインターフェース構成変更前のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、図15−1で示した実施例2のものと同一である。ただし、図18に示したように、固定的なスイッチングをおこなうインターフェースは、『IF103』および『IF104』のインターフェースの組み合わせのみである。
図25−2は、実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100C、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、インターフェース構成変更前後で変更はない。
しかし、通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』であるエントリに加え、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』のエントリが新たに追加されている。この追加は、図23のステップS240の処理結果である。このように、制御チャネル情報が2つのエントリを持たなければならない理由は、通信伝送装置A500は、通信伝送装置B700とインターフェースを直結させることができる伝送路と、通信伝送装置B700とインターフェースを直結させることができない伝送路との2種類の伝送路で接続されることになるからである。
また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』のエントリには変更はないものの、「識別子」が『IF502』のエントリは、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF702』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
通信伝送装置100CのIPリンク情報、制御チャネル情報は、いずれも変更がない。通信伝送装置100Cのインターフェース情報は、「識別子」が『IF103』および『IF104』のエントリの「GMPLS制御」が『おこなわない』へと変更されている。この変更は、図21のステップS153の処理結果である。
通信伝送装置B700のIPリンク情報は、インターフェース構成変更前後で変更はない。しかし、通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』であるエントリに加え、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『1』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』のエントリが新たに追加されている。この追加は、図23のステップS240の処理結果である。このように、制御チャネル情報が2つのエントリを持たなければならない理由は、通信伝送装置B700は、通信伝送装置A500とインターフェースを直結させることができる伝送路と、通信伝送装置B700とインターフェースを直結させることができない伝送路との2種類の伝送路で接続されることになるからである。
また、通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF701』のエントリには変更はないものの、「識別子」が『IF702』のエントリは、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF502』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
図25−3は、実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置A500、通信伝送装置100C、通信伝送装置B700のIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報を示す図である。通信伝送装置A500のIPリンク情報は、「識別子」が『1』のエントリの制御チャネル情報が『利用しない』に変更されている。この変更は、図23のステップS236の処理結果である。そして、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP1(トンネル:IP3、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図23のステップS237の処理結果である。
また、通信伝送装置A500の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリに加え、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP3』、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図23のステップS238の処理結果である。
また、通信伝送装置A500のインターフェース情報は、「識別子」が『IF501』のエントリには変更はないものの、「識別子」が『IF502』のエントリは、「相手側通信伝送装置ID」が『N3』、「相手側通信伝送装置インターフェースID」が『IF702』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムである場合)の通信伝送装置100CのIPリンク情報、制御チャネル情報、インターフェース情報は、実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネルを用いるシステムでない場合)と同様である。
通信伝送装置B700のIPリンク情報は、「識別子」が『1』のエントリに加え、「識別子」が『2』、「IPアドレス」が『IP3(トンネル:IP1、リンク1)』、「制御チャネル利用情報」が『利用する』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図7−1のステップS237の処理結果である。
通信伝送装置B700の制御チャネル情報は、「識別子」が『1』のエントリに加え、「識別子」が『2』、「IPリンク」が『2』、「相手側通信伝送装置IPアドレス」が『IP1』、「相手側通信伝送装置ID」が『N1』のエントリが新たに追加されている。この変更は、図23のステップS238の処理結果である。
通信伝送装置B700のインターフェース情報は、「識別子」が『IF702』のエントリの、「相手側通信伝送装置ID」および「相手側通信伝送装置インターフェースID」がそれぞれ『N1』および『IF501』と変更されている。この変更は、図7−1のステップS203の処理結果である。
以下に、図26〜図28を参照して、実施例4を説明する。実施例4は、3台の通信伝送装置がそれぞれ1本の光ファイバにて接続されており、通信伝送装置100Dが、対向する2台の通信伝送装置間の光信号の中継をおこなっていることを前提とする。なお、実施例4にかかる通信伝送装置100Dの構成は、実施例1にかかる通信伝送装置100Aと同一の構成である。通信伝送装置100Dがおこなう処理について、通信伝送装置100Aとの差分のみについて説明することとする。
実施例4にかかる通信伝送装置100Dの各種定義情報記憶部104には、「インターフェース構成変更許可フラグ」がさらに格納されている。この「インターフェース構成変更許可フラグ」は、端末装置300からユーザによって設定変更可能である。「インターフェース構成変更許可フラグ」が「1(オン)」であれば、通信伝送装置100Dは、他の通信伝送装置からインターフェース構成変更要求メッセージを受信したことに応じてインターフェースの構成変更をおこなったのち、さらに自律的に自装置内で固定的なスイッチングをおこなっているインターフェースの組み合わせを抽出して、インターフェース構成変更をおこなう。
先ず、実施例4にかかる通信伝送装置100Dでおこなわれるインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理について説明する。図26は、実施例4のインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージの「宛て先IPアドレス」を参照し、自装置向けのメッセージであるか否かを判定する(ステップS201)。自装置向けのメッセージであると判定された場合に(ステップS201肯定)、ステップS202へ移り、自装置向けのメッセージであると判定されなかった場合に(ステップS201否定)、ステップS201を繰り返す。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)をおこなう(ステップS202)。この制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)の詳細は、図7−2で説明したものと同一である。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、受信したインターフェース構成変更要求メッセージに基づいて、インターフェース情報テーブル102bにエントリされているインターフェース情報を更新するインターフェース情報更新処理をおこなう(ステップS203)。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、インターフェース構成変更継続判定処理をおこなう(ステップS204)。インターフェース構成変更継続判定処理の詳細は、図27を参照して後述する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS204の判定に基づき、インターフェース構成変更を継続するか否かを判定する(ステップS205)。インターフェース構成変更を継続すると判定された場合に(ステップS205肯定)、ステップS206へ移り、インターフェース構成変更を継続すると判定されなかった場合に(ステップS205否定)、インターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理は終了する。
ステップS206では、インターフェース構成変更処理部101bは、インターフェース構成変更コマンドを擬似的に生成して、入力コマンド処理部101aへと投入する。
次に、実施例4にかかる通信伝送装置100Dでおこなわれるインターフェース構成変更継続判定処理について説明する。図27は、実施例4のインターフェース構成変更継続判定処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、先ず、インターフェース構成変更処理部101bは、各種定義情報記憶部104に格納されている「インターフェース構成変更継続許可フラグ」を参照し、値が「1(オン)」であるか否かを判定する(ステップS261)。
「インターフェース構成変更継続許可フラグ」の値が「1(オン)」であると判定された場合に(ステップS261肯定)、ステップS262へ移り、「インターフェース構成変更継続許可フラグ」の値が「1(オン)」であると判定されなかった場合に(ステップS261否定)、ステップS265へ移る。
ステップS262では、インターフェース構成変更処理部101bは、スイッチング情報テーブル102cを参照し、固定的なスイッチングをおこなっているインターフェース情報(インターフェースの組み合わせ情報)を抽出する。
続いて、インターフェース構成変更処理部101bは、ステップS262の抽出結果に、今回のインターフェース構成変更要求メッセージ受信に伴って更新されたインターフェース情報が含まれているか否かを判定する(ステップS263)。
ステップS262の抽出結果に、今回のインターフェース構成変更要求メッセージ受信に伴って更新されたインターフェース情報が含まれていると判定された場合に(ステップS263肯定)、ステップS264へ移り、ステップS262の抽出結果に、今回のインターフェース構成変更要求メッセージ受信に伴って更新されたインターフェース情報が含まれていると判定されなかった場合に(ステップS263否定)、ステップS265へ移る。
ステップS264では、インターフェース構成変更処理部101bは、「インターフェース構成変更を継続する」と判定する。一方、ステップS265では、インターフェース構成変更処理部101bは、「インターフェース構成変更を継続しない」と判定する。ステップS264またはステップS265の処理が終了すると、図26のステップS205へ復帰する。
なお、図28に示すように、対向する通信伝送装置(通信伝送装置Aおよび通信伝送装置D)間に、上記実施例4に示した通信伝送装置100Dが複数存在する場合(通信伝送装置Bおよび通信伝送装置C)であって、通信伝送装置Cに設定されている「インターフェース構成変更継続許可フラグ」の値が「1(オン)」であるとき、(1)通信伝送装置Bにインターフェース構成変更コマンドを投入すると、インターフェース構成変更をおこない、(2)通信伝送装置Bからインターフェース構成変更要求メッセージを受信した通信伝送装置Cは、インターフェース構成変更要求メッセージが指示するインターフェースの構成変更をおこなったのち、(3)さらに自律的にインターフェース構成変更をおこなうので、1台の通信伝送装置にインターフェース構成変更コマンドを入力するのみで、隣接する「インターフェース構成変更継続許可フラグ」の値が「1(オン)」の通信伝送装置が逐次的にインターフェース構成変更をおこない、通信伝送装置Aおよび通信伝送装置Dの接続に関し、自装置を透過させることになる。
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、更に種々の異なる実施例で実施されてもよいものである。また、実施例に記載した効果は、これに限定されるものではない。
また、上記実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記実施例で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU(Central Processing Unit)(またはMPU(Micro Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)などのマイクロ・コンピュータ)および当該CPU(またはMPU、MCUなどのマイクロ・コンピュータ)にて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現されてもよい。
(付記1)分散して配置されている通信伝送装置によって構成されるネットワークのネットワーク制御情報に基づいて、自装置を経由して対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を含むネットワークを自律的に制御する自律分散制御部を有する通信伝送装置であって、
自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を記憶する制御情報記憶部と、
前記入力側通信伝送装置から第1のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第2のインターフェースを介して転送する際の、該第1のインターフェースおよび該第2のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報を記憶する転送情報記憶部と、
前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出する固定転送情報抽出部と、
前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする制御情報更新部と、
前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置に対して、それぞれが記憶するネットワーク制御情報を、自装置における前記ネットワーク制御情報の更新に合わせて更新させるための制御情報更新メッセージを生成して送信する制御情報更新メッセージ処理部と
を有することを特徴とする通信伝送装置。
(付記2)前記制御情報更新部は、前記制御情報更新メッセージを受信すると、該制御情報更新メッセージの指示内容に従って、自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新することを特徴とする付記1に記載の通信伝送装置。
(付記3)ユーザからのコマンドの入力を受け付けるコマンド入力受け付け部をさらに有し、
前記固定転送情報抽出部は、前記コマンド入力受け付け部によって前記コマンドの入力が受け付けられた場合に、前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出することを特徴とする付記1または2に記載の通信伝送装置。
(付記4)前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置が複数の伝送路で接続され、
前記転送情報記憶部によって記憶される前記転送情報は、前記入力側通信伝送装置から第3のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第4のインターフェースを介して転送する際の、該第3のインターフェースおよび該第4のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報をさらに含み、
前記固定転送情報抽出部は、前記転送情報記憶部によって記憶されている前記転送情報から、前記第3のインターフェースおよび前記第4のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報をさらに抽出する
ことを特徴とする付記1、2または3に記載の通信伝送装置。
(付記5)前記ネットワーク制御情報は、前記制御情報更新部が、前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に含まれるインターフェースに接続される伝送路に関してのみ、該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる該ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とするよう制御する制御情報更新制御フラグをさらに記憶することを特徴とする付記4に記載の通信伝送装置。
(付記6)対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在し、
前記固定転送情報抽出部が前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新部が該固定転送情報抽出部によって抽出された該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理を、各装置において順次おこなうことによって、対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在するすべての該各装置を、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して前記自律分散制御部の制御対象外とすることを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の通信伝送装置。
(付記7)対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在し、
前記制御情報更新メッセージ処理部が前記制御情報更新メッセージを受信して該制御情報更新メッセージの指示内容に従って自装置の前記ネットワーク制御情報を更新した後に、さらに自律的に前記固定転送情報抽出部が前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新部が前記固定転送情報抽出部によって抽出された前記固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理をおこなわせるか否かを設定させるための制御情報更新許可フラグを記憶する制御情報更新許可フラグ記憶部をさらに有することを特徴とする付記1〜6のいずれか一つに記載の通信伝送装置。
(付記8)前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置において、前記制御情報更新部は、IPトンネリングを利用した情報で前記ネットワーク制御情報を更新することを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の通信伝送装置。
(付記9)分散して配置されている通信伝送装置によって構成されるネットワークのネットワーク制御情報に基づいて、自装置を経由して対向する入力側通信伝送装置および出力側通信伝送装置を含むネットワークを自律的に制御する自律分散制御部を有する通信伝送装置がおこなう通信伝送方法であって、
前記入力側通信伝送装置から第1のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第2のインターフェースを介して転送する際の、該第1のインターフェースおよび該第2のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出する固定転送情報抽出ステップと、
前記固定転送情報抽出ステップによって抽出された前記固定的な転送情報に対応する自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする制御情報更新ステップと、
前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置に対して、それぞれが記憶するネットワーク制御情報を、自装置における前記ネットワーク制御情報の更新に合わせて更新させるための制御情報更新メッセージを生成して送信する制御情報更新メッセージ処理ステップと
を含むことを特徴とする通信伝送方法。
(付記10)前記制御情報更新ステップは、前記制御情報更新メッセージを受信すると、該制御情報更新メッセージの指示内容に従って、自装置、前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわるネットワーク制御情報を更新することを特徴とする付記9に記載の通信伝送方法。
(付記11)ユーザからのコマンドの入力を受け付けるコマンド入力受け付けステップをさらに含み、
前記固定転送情報抽出ステップは、前記コマンド入力受け付けステップによって前記コマンドの入力が受け付けられた場合に、前記転送情報から、前記第1のインターフェースおよび前記第2のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報を抽出することを特徴とする付記9または10に記載の通信伝送方法。
(付記12)前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置が前記通信伝送装置を経由して複数の伝送路で接続され、
前記転送情報は、前記入力側通信伝送装置から第3のインターフェースを介して入力された通信データを、前記出力側通信伝送装置へと第4のインターフェースを介して転送する際の、該第3のインターフェースおよび該第4のインターフェースの間の各リソースの対応関係を示す転送情報をさらに含み、
前記固定転送情報抽出ステップは、前記転送情報から、前記第3のインターフェースおよび前記第4のインターフェースの間でそれぞれ同一のリソースが対応付けられている固定的な転送情報をさらに抽出する
ことを特徴とする付記9、10または11に記載の通信伝送方法。
(付記13)前記ネットワーク制御情報は、前記制御情報更新ステップが、前記固定転送情報抽出ステップによって抽出された前記固定的な転送情報に含まれるインターフェースに接続される伝送路に関してのみ、該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる該ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とするよう制御する制御情報更新制御フラグをさらに記憶することを特徴とする付記12に記載の通信伝送方法。
(付記14)対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置において、
前記固定転送情報抽出ステップが前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新ステップが該固定転送情報抽出ステップによって抽出された該固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理を各装置において順次おこなうことによって、対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在するすべての該各装置を、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して前記自律分散制御部の制御対象外とすることを特徴とする付記9〜13のいずれか一つに記載の通信伝送方法。
(付記15)対向する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置の伝送路上に複数存在する通信伝送装置において、
予め設定されている制御情報更新許可フラグがオンである場合に、前記制御情報更新メッセージ処理ステップが前記制御情報更新メッセージを受信して該制御情報更新メッセージの指示内容に従って自装置の前記ネットワーク制御情報を更新した後に、さらに自律的に前記固定転送情報抽出ステップが前記固定的な転送情報を抽出し、前記制御情報更新ステップが前記固定転送情報抽出ステップによって抽出された前記固定的な転送情報に対応する前記入力側通信伝送装置および前記出力側通信伝送装置にかかわる前記ネットワーク制御情報を更新し、該入力側通信伝送装置および該出力側通信伝送装置に関して自装置を前記自律分散制御部の制御対象外とする処理をおこなうことを特徴とする付記9〜14のいずれか一つに記載の通信伝送方法。
(付記16)前記制御情報更新ステップは、IPトンネリングを利用した情報で前記ネットワーク制御情報を更新することを特徴とする付記9〜15のいずれか一つに記載の通信伝送方法。
本発明は、通信伝送装置および通信伝送方法において、光信号を高速に転送することが可能であり、光通信の高速性を損ねることがないというGMPLSのメリットを十分に享受することを可能としたい場合に有用である。
実施例の概要と特徴を示す図である。
実施例1にかかる通信伝送装置の構成を示す機能ブロック図である。
実施例1にかかるIPリンク情報テーブルの例を示す図である。
実施例1にかかるインターフェース情報テーブルの例を示す図である。
実施例1にかかるスイッチング情報テーブルの例を示す図である。
実施例1にかかる制御チャネル情報テーブルの例を示す図である。
実施例1にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブルの例を示す図である。
実施例1にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマット例を示す図である。
実施例1のインターフェース構成変更コマンド受け付け時処理手順を示すフローチャートである。
実施例1のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。
実施例1の制御チャネル情報更新処理手順を示すフローチャートである。
実施例1のインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理手順を示すフローチャートである。
実施例1の制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)手順を示すフローチャートである。
実施例1のインターフェース構成変更前の各種テーブルの格納値を示す図である。
実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムでない場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例1のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムである場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例1を応用して、隣接する複数の通信伝送装置を透過させてインターフェースの構成変更をおこなう概要を示す図である。
実施例2にかかる通信伝送装置の構成を示す機能ブロック図である。
実施例2にかかるインターフェース情報テーブルの例を示す図である。
実施例2にかかるスイッチング情報テーブルの例を示す図である。
実施例2にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブルの例を示す図である。
実施例2にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマット例を示す図である。
実施例2のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。
実施例2のインターフェース構成変更前の各種テーブルの格納値を示す図である。
実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムでない場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例2のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムである場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例3の隣接する複数の通信伝送装置を透過させてインターフェースの構成変更をおこなう概要を示す図である。
実施例3にかかるスイッチング情報テーブルの例を示す図である。
実施例3にかかる構成変更対象インターフェースリストテーブルの例を示す図である。
実施例3にかかるインターフェース構成変更要求メッセージのフォーマット例を示す図である。
実施例3のインターフェース構成変更要求メッセージ処理手順を示すフローチャートである。
実施例3の制御チャネル情報更新処理手順を示すフローチャートである。
実施例3の構成変更対象インターフェースリスト生成処理手順を示すフローチャートである。
実施例3の制御チャネル情報更新処理(インターフェース構成変更要求メッセージ受信時)手順を示すフローチャートである。
実施例3の制御チャネル情報更新判定処理手順を示すフローチャートである。
実施例3のインターフェース構成変更前の各種テーブルの格納値を示す図である。
実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムでない場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例3のインターフェース構成変更後(IPトンネリングを用いるシステムである場合)の各種テーブルの格納値の変化を示す図である。
実施例4のインターフェース構成変更要求メッセージ受信時処理手順を示すフローチャートである。
実施例4のインターフェース構成変更継続判定処理手順を示すフローチャートである。
実施例4を適用して、隣接する複数の通信伝送装置を透過させてインターフェース構成変更を継続しておこなう概要を示す図である。
符号の説明
100A、100B、100C、100D 通信伝送装置
101 制御部
101a 入力コマンド処理部
101b インターフェース構成変更部
101c 隣接ノード検出処理部
102 リソース情報記憶部
102a IPリンク情報テーブル
102b インターフェース情報テーブル
102c スイッチング情報テーブル
103 チャネル情報記憶部
103a 制御チャネル情報テーブル
103b 構成変更対象インターフェースリストテーブル
104 各種定義情報記憶部
105 通信インターフェース部A
106 通信インターフェース部B
107 通信インターフェース部C
108 通信インターフェース部D
109 端末装置インターフェース部
300 端末装置
500 通信伝送装置A
700 通信伝送装置B