JP5167499B2 - 光角膜切除における角膜組織の保護のためのピレノキシンの使用 - Google Patents

光角膜切除における角膜組織の保護のためのピレノキシンの使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、光角膜切除(photokeratectomy)介入における角膜組織の保護のためのピレノキシンの使用に関する。さらに詳細には、本発明は、レーザー照射に続いて組織に生成する反応性酸素種(またはROS、反応性酸素種)によって決定される酸化的現象を角膜内で抑制することができる薬剤としてのピレノキシンおよびその塩の使用に関する。
【0002】
知られているように、眼の手術、特に屈折の手術であって、眼の屈折力を変更して無視し得ない視覚上の欠陥の矯正を目的とする手術では、様々な多少統合されたまたは進展している技術、例えば、放射状角膜切除術、エピケラトファキア(epikeratofachia)および角膜曲率形成術等が用いられる。これらの他に、眼科学の分野では、レーザー、特に固体レーザー(Nd:YAGとして知られているネオジミウム:イットリウム-アルミニウム-ガーネットレーザーなど)、とりわけエキシマーレーザーの使用が著しく増加している。
【0003】
エキシマーレーザーは、励起した希ガス二量体(ハロゲンと希ガスとの気体混合物から得たエキシマー)の崩壊により所定の時間、周波数およびフルエンス(fluence)を有するパルス列の形態で遠紫外(UV-C)の範囲内の放射線の形態で多量のエネルギーを放射することができるパルスレーザーである。照射の際に放射される光子は、暴露した材料の分子内結合を破壊するのに十分なエネルギーを有しており、そのようにして、照射された分子は超音速で放出される小さな揮発性断片に「砕け」、「光分解」として知られる工程を体現している。
【0004】
角膜手術介入におけるエキシマーレーザーを用いる応用では、通常は、193nmの波長を有する放射線を放出し、透過深度についての最適の制御、及び暴露組織隣接部への熱または機械的損傷の最小の影響で、高精度の介入を行うために適しているアルゴン−フッ素レーザーが用いられる。臨床分野で用いられる他のレーザーとは異なり、エキシマーレーザーは焦点に集中したエネルギーを放出しないが、これは、適当なスリットを通って暴露部分の形状および大きさの正確な制御を伴って、大表面の角膜部分に打ち当たるように向けられた大きな断面を有する半径を有する。放出されたエネルギーは数ミクロン以内の厚みの表面層によってほとんど全部が吸着され、蒸発により、パルス毎に分子より若干あつい角膜層を他の手法によっては達成し得ない再現性で切除する。
【0005】
エキシマーレーザーは、様々な屈折異常(そのうち最も多く見られるものが近視である)の矯正を目的とする光屈折角膜切除(photorefractive keratectomy)またはPRKおよびLASIK(レーザー基質内角膜曲率形成術)として知られている技術における角膜屈折改造に広く用いられている。周知のように、後者の近視は角膜曲率が眼球の長さが必要とするより大きいことにより引起こされる欠損であり、外部からの光線は屈折して、網膜に到達する前に焦点に収束してしまう。この場合には、エキシマーレーザーを用いて、中心に向かって厚みが増加している角膜組織の層を除去することにより、角膜の曲率を減少させる。この技術を遠視の矯正に用いる場合には、行われる修正は、反対に、角膜曲率の増加であり、暴露された部分の辺縁部において除去される組織の量が中心部におけるより重要である。最後に、周知のように、眼の表面の様々な経線の曲率差によって引起こされる屈折異常である乱視の矯正については、除去の深さが「平らにされる」べき経線によって非対称になり得る。
【0006】
更に最近では、ジストロフィー、変性、瘢痕または感染型などの様々な角膜異常および混濁の治療を目的とする表面角膜組織の除去治療のためのエキシマーレーザーの使用が提案されている。光治療角膜切除(phototherapeutic keratectomy)又はPTKと呼ばれるこのような手術は、例えば再発性角膜侵食(erosions)、術後角膜炎、Reis-Bucklerジストロフィーのような角膜ジストロフィー、単純疱疹によって引起される角膜混濁または瘢痕、例えば角膜移植または屈折角膜介入の結果としての外科的介入後の表面異常の治療に用いられてきた。屈折光角膜切除とは異なり、PTKは角膜表面の不整を除去してその形状を平らにしようとするものであり、従って治療した角膜表面の様々な区域において異なる厚みを有する組織層を除去することを含んでいる。
【0007】
上記の光角膜切除介入は眼の外科技術より外傷の少ない代替法と思われるが、光切除(photoablation)後の回復過程は幾分一時的で、かつ患者にとって退屈または能力を奪う(dis-enabling)欠陥がないとは言い切れず、例えば角膜瘢痕の問題、「かすみ」と呼ばれる、「光散乱」現象(光拡散)から生じる視認効率の減少を決定する上皮下混濁および幾つかの場合には手術の結果としての屈折率の減少が挙げられる。少なくとも部分的にはこのような効果は、紫外線照射および関連組織で起こる温度増加の副作用として検出されるフリーラジカルおよび一般的には反応性酸素種の形成によって生じることは当業者には議論の余地がないものと思われる。
【0008】
周知のように、「反応性酸素種(または物質)」またはROSという用語は、現在酸化的生物学的工程に貢献し且つ天然の平衡条件に関して過剰であることが常に増加する数の変性および病理学的現象の基礎であると考えられているフリーラジカルおよび非ラジカル化学種を現在は集合的に意味する。特に、ROSという用語は、超酸化物アニオンラジカルO2 -・、ヒドロキシルラジカルOH-、一重項酸素1O2および過酸化水素H2O2、並びに酸化的工程中で有機分子から生成するアルコキシドRO・および過酸化物ROO・ラジカルを含んでなる。これらの種の活性は、生体内では、多数の構造タンパク質および酵素、DNA、RNA、とりわけ膜脂質などの様々な細胞成分に対して発揮される。
【0009】
実際に、脂質過酸化は、ROSが細胞構造に対して変性活性を発揮して、しばしばリン脂質エステルとして、細胞質膜に含まれるポリ不飽和脂肪酸(PUFA)を損傷する最もよく知られている機構である。この工程の初期段階では、フリーラジカルの作用により脂質鎖から水素原子H・が引き抜かれてフリーラジカルR*を形成し、これが二重結合の分子転位を経て共役ジエンラジカルを生成する。後者のラジカルは酸素分子と速やかに反応して脂質過酸化物ラジカルROO・を形成し、これはきわめて強力なオキシダントであって別のPUFAを攻撃し、反応の増殖段階を開始する。このようにして、脂質ヒドロペルオキシドラジカルROOH、およびこれに相応して別の脂質ペルオキシドラジカルROO・が形成される。従って、上記の反応の主部門は膜脂質に対するラジカル連鎖攻撃によって起こり、これにより膜脂質はフリーラジカルにより連鎖停止まで相当するヒドロベルオキシドにおいて段階的に変換される。
【0010】
細胞組織に自然に存在する様々な作用物質は、スキャベンジャーまたは酸化防止剤として実際に機能する上記作用を行うことができる。これらの中で最もよく知られているものは、ビタミンC(アスコルビン酸)およびE(α−トコフェロール)、超酸化物ジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシダーゼのような酸化防止剤酵素、およびグルタチオン(GSH)、チロシン、尿酸のような各種低分子量化合物である。しかしながら、これらの物質によって行われる酸化的ストレスからの天然の防御はROSの分解作用に拮抗するほど強力ではなく、この場合には脂質の過酸化により、細胞膜に不可逆的損傷を生じることがある。
【0011】
Fe3+およびCu2+のような遷移金属イオンの酸化形態は、H2O2の存在下で、フェントン反応(Fenton reaction)として知られている非酵素反応による酸化機構を促進することができることがわかった。アスコルビン酸塩のような還元剤の存在下では、酸化されたイオンの一部が更に低い酸化状態(例えば、Fe2+)に還元され、反応速度がFe3+:Fe2+比に依存する反応が進行して、過酸化水素はヒドロキシルイオンOH-とヒドロキシルラジカルOH・を生成する。後者は、最も反応性の高いROSを表す。
【0012】
ROSは反応性に富み、従って寿命が短いため検出が困難であるが、エキシマーレーザーを用いる光切除を施した組織におけるフリーラジカルの形成は広く報告されている。例えば、ArFレーザーを用いる照射に暴露されたウシの角膜におけるフリーラジカルの存在がEPR分光法(電子常磁性共鳴)によって明らかにされており(R.J. Landry ら., Laser and Light in Ophthalmol., 6: 87-90, 1994)、角膜内皮のレベルでの温度上昇の測定および房水のレベルでのSOD活性の減少の分析測定により、PRK治療したウサギの角膜におけるROSの形成が確認された(K. Bigihan ら., Jpn. J. Ophthalmol., 40, 154-157, 1996)。脂質過酸化は、エキシマーレーザーを用いて行ったPTK治療後のウサギ角膜でも組織化学試験および角膜脂質抽出物中の分解生成物、特に共役ジエンおよびケトジエンの存在の分析的検出によって検出されている(S. Hayashi ら., British J. Ophthalmol., 81, 141-144, 1997)。
【0013】
更に、アルゴン-フッ素エキシマーレーザーに典型的な193nmよりは213nmの波長で、固体Nd:Yagレーザーを用いて角膜組織を照射したときにも、フリーラジカルの生成がEPR分光法によって指摘されている。しかしながら、この場合には、エキシマーレーザーを用いて得たものに匹敵する酸化による損傷の他に、どういうわけか放射線の高波長に依存する更に顕著な細胞毒性効果も検出された(E. Ediger et al., Lasers Surg. Med., 21:88-93, 1997)。
【0014】
ROSの一次生成に対するUV光線の効果の他に、このようにして形成された脂質ヒドロペルオキシドの走化性(chemiotaxis)活性によりインシチューで(in situ)多形成核細胞およびマクロファージが引き付けられ、次いでこれが更にROSを生成することによって放射線の損傷作用を増強し、一連の細胞毒性効果を誘発することも観察されている(H. Goto et al., Curr. Eye Res., 10:1009-1014, 1991)。
【0015】
上記文献は光切除治療においてフリーラジカルと反応性酸素種が形成されることを示しており、この現象を他の起こり得る術後合併症に関連付けているが、術前および術後の両方にROS拮抗活性を有する外来化合物を投与することによって角膜組織を保護することが特に重要であるとは考えられていない。要するに、光角膜切除治療の目的で現在用いられている薬理学的療法は、瘢痕化過程中に眼の表面を無菌状態に維持する明確な目的のための抗生物質、および術後の炎症疾患に対して作用する抗炎症薬(ステロイド性、または最近の傾向では非ステロイド性)を手術後に眼へ局所適用することからなっている。
【0016】
従って、本発明の目的は、UV照射に関与した角膜組織に治療の前および直後の両方に反応性酸素種によって引起される細胞損傷に対して防御活性を行うのに適当な薬剤を提供し、その作用を除去することである。特に、提案される化合物は、角膜細胞組織における脂質過酸化を防止するのに有効でなければならない。
【0017】
ROSの効果および除去または酸化防止活性を有する様々な異種分子による脂質過酸化の阻害についての研究において、既知であり且つ別の眼の部分である水晶体で治療上用いられる活性成分であるピレノキシンが角膜組織における脂質過酸化の阻害について顕著な活性を示し、従って、レーザー照射によって生じる細胞改質に対して防御作用を行うことができることが見いだされた。
【0018】
ピレノキシンまたは1−ヒドロキシ−5−オキソ−5H−ピリド−[3,2−a]−フェノキサジン−3−カルボン酸(ピルフェノソンとも呼ばれる)は、眼科学において通常はそのナトリウム塩の形態で白内障の治療に用いられる下記式:
Figure 0005167499
を有する既知化合物である。白内障は、透明度の喪失が増加することを特徴とする眼の水晶体の異常進行性疾患である。周知のように、白内障は50歳以後に見られることが多い退行性変異によって起こることが多いが、稀には外傷や毒物への暴露によって起こる可能性もある。初期には、視野がかすみ、次いで明るい光が反射してまぶしく、歪みや複視が生じる可能性がある。最終的には、白内障を治療しなければ、無眼球症が起こる。更に進行した変性状態になると必要になり、且つ水晶体の切除(眼内レンズの外科的移植を行うまたは行わない)を含む外科的治療の他に、白内障は洗眼剤の形態でピレノキシンを眼に局所投与することによって治療することができる。
【0019】
水晶体の混濁形成を阻害するピレノキシンの能力は、(a)水晶体タンパク質上のキノン分子の酸化活性の、その-SH基に結合することによる阻害、(b)水晶体の嚢によって行われるカチオンポンプ活性(cation pumping activity)の活性化および正常化、(c)ソルビトール合成の阻害およびこの物質の保存によって生じる浸透による損傷の減少:の少なくとも三種類の異なる作用機構から生じると仮定されている(S. Iwata, J. Pharmac. Soc. Jap., 1964, 844; 435-440; F. Ikemoto ら, in: Proc. 50th Congr. Pharmacol. Soc. Jap., Kanto Region, 1974: I. Korte et al., Ophthalmic Res., 1979; 11; 123-125)。
【0020】
ピレノキシンの生物活性に関する最新の研究の中で、この分子は白内障の治療における活性の他に抗炎症特性も有することが見いだされ、これは本出願人に与えられた欧州特許出願第EP0885612号の目的である。動物モデルで証明されているこれらの特性は上記特許出願では解明されていない作用機構を包含しているが、これは、上記の特許出願明細書の説明ではプロスタグランジンを産生するアラキドン酸の酸化的異化作用の阻害活性であると仮定されている。
【0021】
本発明によれば、既報のように、ピレノキシンはエキシマーレーザー治療中に角膜組織の保護に有利に用いることができ、これは角膜細胞組織における脂質過酸化の阻害において活性であるからであることを見いだした。
【0022】
従って、本発明の目的は、光角膜切除介入における角膜組織の保護に適当な局所眼薬の製造のための1−ヒドロキシ−5−オキソ−5H−ピリド−[3,2a]−フェノキサジン−3−カルボン酸(ピレノキシン)またはその薬学上許容可能な塩の使用である。すでに指摘したように、提案される薬剤は角膜組織のレベルでのROS活性(反応性酸素種)の阻害薬として、特に上記組織のレベルでの脂質過酸化の阻害薬としてデザインされる。
【0023】
術前および術後の保護薬としてのピレノキシンの使用は、現在一層普及している治療、すなわち屈折および治療のいずれのエキシマーレーザーによる、および第一の場合にはPRKおよびLASIK法による角膜光切除における一層広汎な用途であると思われる光角膜切除治療のいずれにも応用される。
【0024】
本発明の眼科用製剤は、好ましくは活性成分、すなわちピレノキシンまたはその薬学上許容可能なその塩を遊離酸として表して0.0001重量%〜0.01重量%の量で含む。更に好都合には、上記医薬品は、遊離酸として表したピレノキシン0.001重量%〜0.005重量%を含み、最適濃度は現在白内障の治療に用いられている量と同一であり、すなわち0.005重量%である。最も好都合には、上記ピレノキシンはナトリウム塩の形態である。活性成分0.005重量%を含む洗眼薬の形態で用いるときには、本発明による製剤は、ROS阻害の所望な効果を得るために、1〜2滴の投薬量で1日2または3回、好ましくは2滴ずつ1日3回、少なくとも手術の1または2日前に開始し、手術後少なくとも1または2日間継続して投与することができる。一般に、投薬量および薬量学は、生成物によって発揮されるROSに対する全般的保護効果を損なうことなく広範に変化させることができる。
【0025】
ピレノキシンまたはその塩を含む眼科用局所薬剤は、一般に上記欧州特許公表EP-A-0885612号に記載されているように、白内障または眼の炎症治療のための同一の活性成分の使用について調製されまたは提案されるものと同一形態であることができる。特に、生成物は、洗眼薬用の水性溶液または懸濁液の形態、またはエマルション、軟膏、ゲルまたはクリームの形態であることができる。好ましくは、生成物は、眼科用水溶液として投与される。活性成分が不安定であるため、ピレノキシンは白内障の治療のために既に用いられている医薬品では通常2成分製剤として処方され、第一成分は凍結乾燥したピレノキシンを含んでなり、第二成分は眼に許容可能な水性キャリヤーまたは希釈剤を含んでなる。これらの2成分を使用前に戻し、このようにして得られる溶液は一般に周囲温度で約2週間分解なしに保管することができる。
【0026】
一般に、本発明によるピレノキシンまたはその塩を含む組成物は、例えば、「レミントンの薬科学ハンドブック(Remington’s Pharmaceutical Sciences Handbook)」, Hack Publ. Co., 米国によって提案された教示に従って処方することができる。通常は、張性を調節するため1種類又はそれ以上の化合物を加えることによって、溶液が適当な浸透圧モル濃度値を有するようにする。当該技術分野で普通に用いられる生成物の任意のもの、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、デキストロース、ホウ酸、プロピレングリコールを用いることができる。この製剤は、pHを調節するための薬剤および/または緩衝液として酸または塩基、例えば、リン酸一ナトリウム〜リン酸二ナトリウム、ホウ酸ナトリウム〜ホウ酸、またはコハク酸ナトリウム〜コハク酸系を含んでなることもできる。眼における耐性を良好にするため、pHを4.5〜8.5とする。更に、組成物は、塩化ベンザルコニウム、ナトリウムメルチオレートまたはチメロサール、メチル-、エチル-およびプロピル-パラベン、クロロブタノールのような防腐剤および抗微生物剤、並びにエデト酸塩またはEDTAのようなキレート化剤または金属イオン封鎖剤も含んでなるべきである。生成物を単位用量容器に包装するときには、防腐剤の存在を回避することができるが、例えば5〜15mlを含む洗眼薬用のバイアルなどの複数回用量容器を用いるときには、防腐剤の存在が必要である。
【0027】
更に、眼科用製剤は、増粘剤、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤などの任意成分をも含んでなることができる。例示目的のためにのみ、白内障の治療用にデザインされた既に市販されている製品の組成物を、下記において説明する。処方物は、フリーラジカルおよびROSに対する角膜保護剤としての製品の使用にも適するものとすることができる。
【0028】
本発明の範囲内で得た幾つかの実験結果を、添付図面とともに例として下記に報告する。
【0029】
(例)
凍結乾燥したナトリウムピレノキシンの処方
製品の乾燥粉末成分は下記の組成を有し、量は7ml溶液での戻し(recoustitution)用に示す。
ナトリウムピレノキシン 0.376mg
(ピレノキシン0.350mgに相当)
タウリン 34.34mg
【0030】
調製においては、タウリンとナトリウムピレノキシンを別々に脱イオン水に溶解し、2種類の溶液を濾過殺菌した後、互いに混合し、凍結乾燥工程を行った。
【0031】
水性溶媒は、下記の組成を有する:
ポリビニルアルコール 98mg
コハク酸 2.31mg
コハク酸ナトリウム・6H2O 89.215mg
塩化ナトリウム 34.3mg
塩化ベンザルコニウム 0.175mg
エデト酸ナトリウム 0.89mg
脱イオン水 適量加えて総量を 7ml
【0032】
上記説明で示した成分の他に、上記処方物はPVAを増粘剤として含む。溶媒成分のpHは6である。処方物は、最初に塩化ベンザルコニウムを除く全成分を混合して、水に溶解することによって調製する。総ての生成物が完全に溶解した後、攪拌を継続しながら塩化ベンザルコニウムを加え、混合物を濾過殺菌する。戻した生成物のpHは、6〜6.3である。
【0033】
脂質過酸化の阻害薬としての活性試験
角膜組織におけるROSの作用に対する、特に脂質過酸化に対する保護剤としてのピレノキシンの性能を評価するため、Fe(III)-アスコルビン酸酸化系の存在下での角膜ホモジネート中のピノレキシンのイン−ビトロ活性および自系マクロファージから生成したROSの作用を施した角膜全体に対するピレノキシンのイン・ビトロ活性の両方を評価した。
【0034】
更に、角膜に対するUV光線の効果を注意深く検査したが、これは角膜組織が外部環境、従って酸素および放射線の組合せ作用に連続的に暴露されているからである。
【0035】
角膜上皮細胞のUV312照射によって行った第一の実験は、この場合にもピレノキシンが抗酸化保護を提供することを示唆している。
【0036】
同一分子を、鉄が含まれることによって触媒される酸化的なイン・ビトロ攻撃並びにあらかじめUV照射した後角膜ストロマに注射した鉄の生理学的複合体であるフェリチンの作用に対する角膜の保護におけるエクス・ビボ作用について分析した。いずれの場合にも、ピレノキシンは良好な結果を与えた。
【0037】
これまで行った実験から、ピレノキシンは反応性酸素種によって生じた病状に冒された角膜を保護する有効な手段である。
【0038】
ウサギの角膜の上皮および内皮に誘発した ROS の作用に対するピレノキシンのイン・ビトロ効果
角膜上皮および内皮細胞においてピレノキシンによって発揮された脂質過酸化に対する阻害作用を評価するための実験手続きでは、Fe(III)-アスコルビン酸系を用いて過酸化現象を誘発した。膜脂質に対する酸化的攻撃は、共役ジエンおよび脂質可溶性の蛍光物質であって、周知のように、脂質分子の酸化的分解によって生成するものの分光光度法によって確かめた。
【0039】
用いた実験手続きは、a)実験用に適当に選択して調製した雄の着色ウサギの眼から角膜の抜取り、b)1000Uコラゲナーゼおよび5μM CaCl2の存在下での100μMリン酸緩衝液中,pH7.5中で角膜を37℃で20時間インキュベーション、c) 35000rpmで0℃にて10分間遠心分離し、沈澱をリン酸緩衝液で洗浄、d)細胞沈殿物を緩衝液,pH7.4(10%w/v)1ml中でホモジナイズ、およびe) 10-5Mピレノキシンの存在下および不在下におけるリン酸緩衝液,pH7.4中で適当なホモジネート分量を10μM FeCl3およびアスコルビン酸と共に27℃で30分間インキュベーション、f)クロロホルム/メタノール混合物(2:1v/v)を用いる脂質可溶性物質の抽出の段階を含んでいた。脂質抽出物に含まれる共役ジエンの測定は、Buege ら.(Methods Enzymol., 52: 302-310, 1974)に従って行い、脂質可溶性の蛍光物質はFletcher ら.(Anal. Biochem., 52: 1-2, 1973)に従って測定した。試験結果を、下記表に示す。
【0040】
Figure 0005167499
それぞれの値±SEMは、少なくとも3回(×2)の測定の平均値である。
*: p<0.05および#: p<0.001 対相対基底値。
**: p<0.001および##:p<0.005 対相対対照。
【0041】
上表に記載のデータから、ピレノキシンはFe(III)-アスコルビン酸系によって誘発されるROSの脂質過酸化作用に対して、上記分子が含まれているときに共役ジエンの顕著な減少および脂質可溶性の蛍光物質の有意な減少から推定することができるように、明確な阻害活性を示すことは明らかである。
【0042】
f-MLP によって刺激される自系ウサギマクロファージから産生される ROS からの作用を施した角膜に対するピレノキシンのイン・ビトロでの保護効果
角膜のレベルでのマクロファージから産生されるROSの酸化活性に対するピレノキシンによって示される阻害を評価するため、(a)マクロファージを得るためのウサギの気管支-肺胞洗浄、(b)ウサギの目からの角膜の抜取り、(c)10-5Mピレノキシンの存在下および非存在下における10-7M f-MLPで刺激したまたは刺激しないマクロファージ(800000個/ウェル)と共に角膜の37℃、5%CO2下での2時間のインキュベーション、(d)上皮および内皮角膜細胞の分離およびホモジナイゼーション、およびそれに次ぐ上記方法の段階b、c、dおよびfに記載の蛍光の測定の手続きを行った。
【0043】
図1に示した結果は、ピレノキシンの存在下にて自系マクロファージと共に角膜全体をインキュベーションすることによって、誘導される蛍光のレベルは対照より著しく低くなり、通常の角膜のレベル(基底値)に標的することを示している。
【0044】
UVB を照射した上皮細胞において誘発される ROS の作用に対するピレノキシンのイン・ビトロでの保護効果
UV312光線(80mJ/cm2)を用いて36秒間照射した角膜上皮細胞(SIRC)に対するピレノキシンの保護作用を、(a)角膜細胞を直径が35mmのウェルに塗布し、(b) 80%コンフルエンスにおいて、細胞を低(0.2%)血清含量の培地と接触させて実験中のその増殖を阻害し、(c)細胞を10-5ピレノキシンの存在下および非存在下にてUV光線を照射し、37℃で17時間インキュベーションし、10mMリン酸緩衝液,pH7.4中でホモジナイズし、(d)適当なホモジネート分量に含まれる脂質可溶性の蛍光物質およびタンパク質を測定する、の手続きに従って測定した。
【0045】
図2および表2に示す結果は、ピレノキシンが保護効果を示すことを示している。実際に、UV312照射後に上記分子の存在下にて角膜上皮細胞から産生した脂質可溶性の蛍光物質は、同じ方法で照射したがピレノキシンによって保護されていない細胞から生成したものより著しく低く(約2.5倍)、照射していない細胞と等しい蛍光値を示す。
【0046】
Figure 0005167499
【0047】
イン・ビトロで ROS の作用を施したウサギ角膜に対するピレノキシンのエックス・ビボでの効果
最初に記載した試験と同じ脂質過酸化を誘発するFe(III)−アスコルビン酸系を用いて、ピレノキシンの保護作用を下記の実験手続きa)前試験と同じ種類のウサギの右眼に1時間毎に8時間、2日間にわたって0.005%ピレノキシンを0.145M NaClに溶解したもの2滴(1滴=30μl、約1.5μgに相当)を局所投与し、左眼には食塩水滴のみ(60μl)を投与し、b)3日目にウサギをペントバルビタール注射(100mg/kg体重)によって屠殺し、c)抜出した角膜(115-120mg)を取り出して、1000Uコラゲナーゼおよび5μM CaCl2の存在下にて100μMリン酸緩衝液中,pH7.5中で37℃で20時間インキュベーションした後、d)0℃で3500rpmにて10分間遠心分離し、沈澱物をリン酸緩衝液で洗浄し、e)細胞沈澱物をpH7.5緩衝液1ml中でホモジナイズし、f)クロロホルム/メタノール混合物で抽出し、共役ジエンを分光分析法により測定する、という実験方法によりエクス・ビボで評価した。実験結果を、図3および下記の表3に示す。
【0048】
Figure 0005167499
それぞれの値±SEMは、少なくとも3回(×2)の測定の平均値である。
*: p<0.05
【0049】
表3に示した値は、ウサギの目に局所投与したピレノキシンがROSの脂質過酸化作用とイン・ビトロで対照となるような濃度で角膜に達することを示唆しており、実際に0.005%ピレノキシンを点滴注入した眼(右)の角膜における共役ジエンの形成は食塩水のみで処置した眼(左)に含まれるものより低かった。
【0050】
UV 照射したフェリチンの基質内注入を施したウサギ角膜に対するピレノキシンのイン・ビボでの効果
ピレノキシンのイン・ビボでの効果を、
(a)ウサギを低用量のペントバルビタール(20mg/kg)によって麻酔し、(b)0.15M NaCl中の50μMフェリチン25μlを0.33×13mm/29Gインスリン注射器によって角膜の基質に投与し、一方対照を25μlの生理学的溶液で処理し、(c)眼に1時間毎に0.145M NaCl中の0.005%ピレノキシン2滴(1滴=30μl)ずつ1日8回4日間にわたって点滴注入し、一方対照は溶媒のみを同じ量および頻度で投与し、(d)5日目に、動物をペントバルビタールの過剰投与量(100mg/kg)を用いて屠殺し、(e)角膜を取出して、組織細胞をエクス・ビボ実験で記載した手続きに従って分離して、回収し、(f)適当な分量のホモジネートに含まれる共役ジエンおよび可溶性蛍光脂質を測定することによって評価した。
【0051】
表4に示した得られたデータは、共役ジエンおよび可溶性の蛍光脂質物質の減少によって示されるようにピレノキシンで処置した眼の角膜における脂質過酸化の減少を示している。
【0052】
Figure 0005167499
【0053】
ウサギの目にUV照射したフェリチンの基質内注射を施し且つピレノキシン溶液を局所点滴注入(1時間毎に2滴ずつ8時間4日間)した5日後の角膜におけるイン・ビボでの共役ジエンおよび脂質可溶性の蛍光物質の形成
【0054】
本発明をその幾つかの具体的態様に関して説明したが、当業者であれば修飾または変更を発明の範囲から離反することなく行うことができることが理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 f-MLPで刺激した自系マクロファージと共にインキュベーションした後のウサギ角膜における脂質可溶性物質の蛍光形成に対する10-5Mピレノキシンの効果を示す図である。それぞれの棒線±SEMは平均値(括弧内は加工した角膜の数)を示す。*: p<0.01対対照。対照値は、基底値(p<0.0002)より有意に高い。
【図2】 10-5Mピレノキシンの存在下および不在下でのインキュベーション後のUV312照射した(80mJ/cm2)上皮角膜細胞における脂質可溶性物質のイン・ビトロでの蛍光の形成を示す図である。結果は、3回の実験の平均である。
【図3】 イン・ビトロで鉄によって誘発される脂質過酸化を施した角膜における共役ジエンの形成に対するウサギの目におけるピレノキシン点滴注入(60μl、1時間毎に8時間、2日間にわたる)のエクス・ビボ効果を示す図である。それぞれの棒線±SEMは平均値(括弧内は加工した角膜の数)を示す。(a): 試料と基底値との差によって表した(鉄による誘発なし: 1.3±0.21ナノモル/半角膜; n08)。*: p<0.02対対照。

Claims (9)

  1. −ヒドロキシ−5−オキソ−5H−ピリド−[3,2−a]−フェノキサジン−3−カルボン酸(ピレノキシン)またはその薬学上許容可能な塩を含む、光角膜切除介入における角膜組織の保護のための眼科用局所薬剤。
  2. 上記薬剤が角膜組織のレベルでのROS(反応性酸素種)作用の阻害剤である、請求項1に記載の眼用局所薬剤。
  3. 上記薬剤が角膜組織のレベルでの脂質過酸化の阻害剤である、請求項2に記載の眼用局所薬剤。
  4. 上記光角膜切除介入がエキシマーレーザーを用いる角膜光切除介入である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の眼用局所薬剤。
  5. 上記薬剤が遊離酸として表したピレノキシン0.0001重量%〜0.01重量%を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の眼用局所薬剤。
  6. 上記薬剤が遊離酸として表したピレノキシン0.001重量%〜0.005重量%を含む、請求項5に記載の眼用局所薬剤。
  7. 上記ピレノキシンが相当するナトリウム塩の形態である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の眼用局所薬剤。
  8. 眼科用局所が、洗眼剤用の水溶液若しくは懸濁液の形態またはエマルジョン、軟膏、ゲル、若しくはクリームの形態である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の眼用局所薬剤。
  9. 上記水溶液が、二成分製剤であって、第一の成分がナトリウム塩の形態の凍結乾燥したピレノキシンを眼に許容可能なキャリヤーと共に含んでなり、第二の成分が眼に許容可能な水性キャリヤーまたは希釈剤を含んでなる上記二成分製剤の戻しによって得られる、請求項8に記載の眼用局所薬剤。
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