JP5166573B2 - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、強化処理が施されたガラス母材であって、切断すべき位置である区画ラインをまたぐようにレジスト層が第1の主面および第2の主面に形成されたガラス母材を化学研磨処理によって切断分離することによって複数のガラス基板を得るガラス基板の製造方法に関する。
携帯電話等の表示装置のスクリーンに適用されるカバーガラスやタッチパネルには、その透明性からガラス基板が用いられることが多い。そのようなガラス基板は装置の携帯性を高める観点から薄型化が要求される一方で、安全性等の観点から高強度化が要求される。このため、従来、風冷強化法や化学強化法等によって強化処理が施された強化ガラスをガラス基板に用いる試みが為されている。とりわけ、薄さが要求される表示装置用のガラス基板に対しては、化学強化処理が広く用いられてきた。
ところが、化学強化処理等の強化処理が施された強化済みガラスは、切断等の加工が困難になる傾向がある。一般的には、σを圧縮応力[MPa]、DOLを化学強化層の厚み[μm]、Tを板厚[μm]、およびσをCT値(Calculated Tensile Stress)[MPa]としたときに、下記の式で計算されるσの値であるCT値が大きくなるほど化学強化ガラスの切断等の加工が困難になるとされている。
Figure 0005166573
切断等の加工ができない場合には、大型の強化処理済みガラス母材からガラス基板を複数枚採りをすることができなくなるため、単個のガラス基板に対して化学強化処理やチップ領域形成処理等を行うことが余儀なくされる。このため、強化ガラスを用いたガラス基板の生産性の向上を図ることができず、ガラス基板の生産コストが増大するという問題があった。
そこで、従来技術の中には、圧縮応力層の厚さ(上記DOLに相当)が10μm以上30μm以下、および圧縮応力の値(上記σに相当)が30kgf/mm2 以上60kgf/mm2 以下(294MPa以上588MPa以下)とすることによって切断性を向上させた化学強化ガラスが存在する(例えば、特許文献1参照。)。この技術によれば、市場ニーズを満たす化学強化ガラスの切断が安定してできるようになったとされている。
特開2004−83378号公報
しかしながら、上述の特許文献1に係る技術では、圧縮応力層(化学強化層)の厚さおよび圧縮応力の値が所定の範囲内のものしか切断することができないという不都合がある。実際に、上述したCT値が15程度であれば切断できているが、CT値が20程度になるとスクライブ線に沿って分断できない場合が生じたり、切断圧を強くするとガラスが破壊したりするという不都合が発生している。一方で、より薄型でより強固なガラス基板を求める市場ニーズが存在するため、CT値が20を超えるものについても安定して切断できる技術が求められていると言える。
この発明の目的は、強固な強化処理が施された大型のガラス母材からガラス基板を安定して複数枚採りをすることが可能なガラス基板の製造方法を提供することである。
この発明に係るガラス基板の製造方法は、強化処理が施されたガラス母材であって、切断すべき位置である区画ラインをまたぐようにレジスト層が第1の主面および第2の主面に形成されたガラス母材を化学研磨処理によって切断分離することによって複数のガラス基板を得るものである。ここで主面とは、ガラス母材の周囲6面のうちの4端面を除く表側と裏側の2平面を意味する。このガラス基板の製造方法は、第1の化学研磨ステップおよび第2の化学研磨ステップを含む。第1の化学研磨ステップでは、ガラス母材の第1の主面のみに所定の片面研磨量だけ化学研磨処理が施される。第2の化学研磨ステップでは、第1の主面および第2の主面の両方に化学研磨処理が施される。
第2の化学研磨処理を行う前または後に、第1の化学研磨処理を行うことにより、第1の主面に形成される第1の区画溝および第2の主面に形成される第2の区画溝が、ガラス母材の厚み方向の中心から前記片面研磨量に相当する量だけズレた位置にて貫通する。
第1の化学研磨処理(片面化学研磨処理)および第2の化学研磨処理(両面化学研磨処理)は、この順序で行っても良いし、順序を前後させて行っても同様の作用効果を享受することができる。
通常、上述したCT値が20程度を超えると、スクライブブレーク法等の物理的方法ではガラス母材の切断が困難になり、また、化学研磨処理によって切断した場合であっても、エッチングにより発生する区画溝の貫通と同時にガラス基板が割れる傾向がある。しかしながら、上述のように、第1の区画溝および第2の区画溝を、ガラス母材の厚み方向の中心から片面研磨量に相当する量だけズレた位置にて貫通させることにより、貫通と同時にガラス基板に発生する内部応力の変化が低減され、ガラス基板の割れが防止可能となる。
また、第1の区画溝および第2の区画溝が貫通した後に、さらに、ガラス基板の端面を断面視円弧状に変形させる端面処理を行うことが好ましい。この端面処理を行うことにより、ガラス基板における端面の突出部の厚み方向の中心からズレが矯正され、外観性や強度が向上することが期待できる。なお、ここで、円弧状とは、完全に曲率半径が一致する円の一部のみを意味するものではなく、曲率半径が互いに±5%程度の範囲内で互いに異なる複数の円弧が連続するような形状も含むものとする。
本発明によれば、強固な強化処理が施された大型のガラス母材からガラス基板を安定して複数枚採りをすることが可能になる。
本発明の実施形態に係るガラス基板の製造方法が施されるガラス母材の概略を示す図である。 ガラス母材をガラス支持具に縦置きにセットした状態を示す図である。 化学研磨処理によってガラス母材に区画溝が形成される状態を説明する図である。 ガラス母材をガラス支持具に横置きにセットした状態を示す図である。 区画溝が貫通した状態のガラス部材の状態を示す図である。 ガラス基板の端面に対して化学研磨処理を施す状態を示す図である。 本発明の他の実施形態を示す図である。 本発明が適用されるガラス母材の他の例を示す図である。
図1(A)および図1(B)は、本発明に係る製造方法が施されるガラス母材10の概略を示している。ガラス母材10は、例えば、400×500mm程度の面積を有し、板厚0.5mm〜1.2mm程度(この実施形態では、0.7mm程度)に薄型化されたアルミノシリケートガラスからなるガラス母材10が使用される。ガラス母材10は、例えば、350〜450℃程度の硝酸カリウム溶融塩中にて化学強化処理がされている。ガラス母材10は、化学強化処理がされた後、タッチパネル用のセンサ素子等を有する複数のチップ領域(使用領域)およびチップ領域を保護するオーバーコート層が第1の主面側に形成され、その後さらに、第1の主面および第2の主面に耐酸性のレジスト層14が形成される。
レジスト層14は、上記チップ領域を区画するための線幅1mm〜5mm程度の区画領域をまたぐように形成されている。レジスト層14に用いる耐フッ酸エッチングレジストについては、様々なものが使用可能であるが、例えば、この実施形態では日本ペイント株式会社製オプト(登録商標)を用いている。ガラス母材10の第2の主面には、さらにレジスト層14の上から耐酸性フィルム12が貼付されている。
耐酸性フィルム12は、通常、チップ領域が形成されている面とは反対側に添付される。その理由は、チップ領域側のレジスト層14の剥離性を良くするためである。また、耐酸性フィルム12は、ガラス母材10との間に空気が混入しないように貼り付けることが好ましい。この実施形態では、ガラスラミネータを用いて耐酸性フィルム12の貼付を行っているが、これに限定されるものではない。また、ここでは、耐酸性フィルム12として、厚み70μm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)からなる樹脂フィルムを用いているが、その他の素材のフィルムを用いることも可能である。なお、図1(A)では、耐酸性フィルム12を貼付する前のガラス母材10を示しており、図1(B)では、第2の主面に耐酸性フィルム12を貼付したガラス母材10を示している。
耐酸性フィルム12が貼付されたガラス母材10は、化学研磨処理をする前にガラス支持具16内にセットされる。ガラス支持具16は、ポリ塩化ビニル等の耐フッ酸性を有する素材によって構成される。また、ガラス支持具16は、ガラス母材10の端部を支持するように構成されたガイド溝を複数備えており、開口面からガイド溝に沿ってガラス母材10を挿入できるように構成されている。複数のガラス母材10をガイド溝に沿ってガラス支持具16内に挿入すると、複数のガラス母材10が互いに間隙を設けた状態で、かつ、それぞれが垂直に立った状態でガラス支持具16内に配置されることになる。ガラス母材10に対して化学研磨処理をする際には、ガラス母材10を収容したガラス支持具16を化学研磨槽に浸漬させる。
続いて、図3(A)〜図3(B)を用いて、ガラス母材10に対する化学研磨処理を説明する。化学研磨液として、2〜10重量%のフッ酸、2〜6重量%の硫酸、5〜20重量%の塩酸を含有するものが用いられる。ガラス母材10を化学研磨液に浸漬させると、図3(A)に示すように、ガラス母材10の第1の主面におけるレジスト層14を設けていない部分がエッチングされ、第1の区画溝102が形成される。一方で、ガラス母材10の第2の主面には耐酸性フィルム12が貼付されているため、第2の主面はエッチングされない。
続いて、第1の区画溝102が所望の量だけ深化した段階で、ガラス支持具16を化学研磨槽から取り出し、ガラス母材10から耐酸性フィルム12を剥離する。耐酸性フィルム12が剥離されたガラス母材10は再度ガラス支持具16にセットされ、化学研磨槽内に戻される。第1の主面のみを片面化学研磨する片面研磨量は、ガラス母材10のCT値によって設定される。原則として、片面研磨量は、CT値が大きくなるに伴って増加させる必要があるが、後処理の便宜等を考慮するとなるべく小さい値にすることが好ましい。この実施形態では、CT値25程度の化学強化ガラスに対して50μm程度の片面研磨を施している。
その後、図3(B)に示すように、ガラス母材10の第1の主面では第1の区画溝102がさらに深化する一方で、ガラス母材10の第2の主面におけるレジスト層14を設けていない部分がエッチングされ、第2の区画溝104が形成される。さらに、化学研磨処理を続けていると、図3(C)に示すように、第1の区画溝102および第2の区画溝104がさらに深化する。ガラス母材10におけるレジスト層14が設けられていない部分の厚みが0.1mm程度になれば、ガラス支持具16を化学研磨槽から取り出す。
続いて、ガラス母材10は、第1の主面を上にした状態でガラス支持具18上に水平に載置される。ガラス母材10の上には必要に応じて図示しない別のガラス支持具18が載置される。そして、ガラス母材10を支持したガラス支持具18が化学研磨槽内に浸漬される。ガラス母材10が化学研磨槽に浸漬されると、図5(A)に示すように、第1の区画溝102および第2の区画溝104がさらに深化していき、やがて第1の区画溝102および第2の区画溝104が貫通する。第1の区画溝102および第2の区画溝104が貫通することによりガラス母材10が切断され、図4(B)および図5(B)に示すような複数のガラス基板100が得られる。
通常、上述したCT値が20程度を超える化学強化ガラスをエッチングによって切断した場合、区画溝の貫通と同時にガラス基板100が割れる。しかしながら、この実施形態のように、まず片面研磨を行うことにより、区画溝の貫通と同時にガラス基板100が割れることが防止される。
区画溝の貫通と同時にガラス基板100が割れることが防止されるメカニズムの詳細は不明であるが、数々の実験の結果、そのメカニズムは以下のとおりであると推測される。すわなち、通常、ガラス母材10における第1の主面および第2の主面を同時にエッチングした場合、図5(B)に示す中心ライン110上において区画溝が貫通し、稜線112が中心ライン110上に位置する。ここで、化学強化ガラスでは、表面に圧縮応力層が形成される一方で、裏面に引張応力層が形成され、中心ライン110上において引張応力が最も強くなると考えられている。この最も引張応力が強くなる箇所において区画溝が貫通すると、貫通と同時に発生する内部応力の変化が巨大化し、ガラス基板が割れるものと予想される。
このため、本発明の実施形態では、この最も引張応力が強くなる中心ライン110から所定のズレ量114だけズラした位置にガラス基板の稜線112を発生させるために、上述した片面研磨処理を採り入れている。上記のズレ量114は、原則として、CT値が高くなるにつれて大きく設定する必要があることが実験によって明らかになっている。その理由は、ズレ量114が大きくなり中心ラインから遠ざかるほど、ガラス母材10の内部の引張応力が低下するからであると考えられる。一方で、ズレ量114を必要以上に大きくした場合には、強度や意匠性が低下する可能性があるため、ズレ量114は、ガラス基板100の割れの発生を防止可能な範囲で可能な限り小さく設定することが好ましいと言える。
例えば、ガラス母材10の板厚が0.5mm〜1.2mm程度であってCT値が30程度までであれば、ズレ量114を50μm〜100μmに設定することによりガラス基板100の割れが防止される。例えば、ズレ量114を50μmに設定するためには、約2〜3μm/分程度のエッチングレートで20分程度片面化学研磨処理を実行した後、4〜6μm/分程度のエッチングレートで区画溝が貫通するまで両面化学研磨処理を行うようにすると良い。この実施形態では、片面研磨速度を2.5μm/分、かつ、両面研磨速度を5μm/分に設定しているが、研磨速度は必要に応じて適宜増減させることが可能である。
続いて、図6(A)〜図6(B)を用いて、各ガラス基板100の端面に適用する端面処理について説明する。図6(A)に示すように、区画溝が貫通した時点ではガラス基板100の端面は稜線112の位置にて尖るような形状になっている。このため、区画溝が貫通して複数のガラス基板100が得られた後も、ガラス基板100の端面が断面視で円弧状になるように端面処理を行うことが好ましい。
ガラス基板100に対して端面処理を施す場合には、ガラス支持具18にて複数のガラス基板100の上下面を支持した状態で、ガラス基板100を化学研磨槽に1時間〜10時間程度浸漬する。このとき、より多くエッチングしたい側(この実施形態では第2の主面側)を上にすることが好ましい。その理由は、上側の面の方がスラッジ等が滞留しにくくより新鮮な化学研磨液が循環され易くなるため、研磨速度が下側よりも高くなる傾向があるからである。図6(A)に示すように、第2の主面側の研磨量が第1の主面側よりも大きくなる結果、第1の主面側および第2の主面側のバランスがとれるようになる。この実施形態では、より多くエッチングしたい側を上にして端面処理を行うことによって第1の主面側および第2の主面側のバランスをとるようにしているが、端面処理の方法はこれに限定されるものではない。例えば、エッチング液の循環速度を上下で差を設けたり、エッチング液の粘度を上下で差を設けたりすることによっても同様の作用効果を得ることができる。
端面処理が完了したガラス基板100は、苛性ソーダまたはTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロキシド)およびDMI(1,3−ジメチルー2−イミダゾリジノン)の混合液等のアルカリ性剥離液が収容する剥離槽に浸漬されて、図6(C)に示すように、レジスト14が剥離される。以上の処理を行うことにより、化学強化済みのガラス母材から安定的にかつ効率的に複数のガラス基板を得ることが可能になる。なお、この実施形態では、レジスト層14の剥離の前に端面処理を行う例を説明したが、端面処理を行うことは必ずしも必須ではない。ガラス基板100の端面に形成される稜線112が厚み方向の中心からズレても実用上問題がないようであれば、端面処理を行うことなくガラス基板100を使用することが可能である。
上述の実施形態では、まず片面化学研磨処理を行った後に両面化学研磨処理を行う例を説明したが、まず両面化学研磨処理を行った後に片面化学研磨処理を行うことによっても同様の作用効果を奏するため、必要に応じて処理の順序を変更することが可能である。
続いて、図7(A)および図7(B)を用いて、片面研磨処理のバリエーションを説明する。上述の実施形態では、ガラス母材10の第2の主面に耐酸性フィルム12を貼付した状態で所定時間だけ化学研磨処理を行うことにより区画溝が厚み方向の中心で貫通することを防止している。区画溝が厚み方向の中心で貫通することを防止するための手法は、上述の耐酸性フィルム12を貼付する以外の方法によっても達成することができる。
図7(A)および図7(B)は、ガラス母材10を搬送ローラ36によって搬送しつつ、搬送ローラ36の上下に配置された上側シャワーノズル34および下側シャワーノズル32によって化学研磨処理を行う枚葉式の化学研磨装置30である。この研磨装置30において、図7(A)に示すように、下側シャワーノズル34からのみエッチング液を噴射しつつ所定時間だけ片面化学研磨処理を行うことによっても、上記の耐酸性フィルム12と用いて片面研磨処理と同様の作用効果を得ることができる。このとき、図7(A)に示すように片面化学研磨処理を行った後に、図7(B)に示すような両面化学研磨処理に移行しても良いし、図7(A)に示すように片面化学研磨処理を行った後に、上述の化学研磨液槽への浸漬処理を行うようにしても良い。また、必要に応じて、上述のガラス支持具18を用いてガラス母材10を支持しつつ搬送するようにしても良い。さらに、片面化学研磨処理および両面化学研磨処理の順序を変更することも可能である。
また、上述の実施形態では、大型のガラス母材10を切断して複数の長方形ガラス基板を得る例を説明したが、ガラス基板100の形状は図8(A)に示すような長方形には限定されない。ガラス基板の形状は、レジスト層14に形成される区画領域の形状をフォトリソグラフィ技術によって適宜変更することにより任意の形状とすることができる。ガラス母材を化学研磨処理によって切断する場合、図8(B)に示すように、曲率半径が小さい複数の円弧が連続するような複雑な形状であっても問題なく、また、端部近傍に貫通孔152が設けられるような形状であっても問題ない。
上述の製造方法によって得られるガラス基板100は、タッチパネル一体型の液晶ディスプレイを構成する使用者側のガラス基板として使用することができる。また、携帯電話機の液晶ディスプレイのカバーガラスとして使用することも可能である。
チップ領域に設けられるセンサ素子は一般的に熱に弱いため、チップ領域を形成したガラスに対して化学強化処理を行うことが困難であったが、この発明の実施形態によればチップ領域が形成された化学強化済みの大型ガラス母材10を安定的に切断して複数のガラス基板100を得ることが可能であるため、特にタッチパネル用のセンサ素子を搭載したガラス基板において生産性を顕著に向上させることが可能になる。
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10−ガラス母材
12−耐酸性フィルム
14−レジスト層
16−ガラス支持具
18−ガラス支持具
100−ガラス基板
102−第1の区画溝
104−第2の区画溝

Claims (2)

  1. 強化処理が施されたガラス母材であって、切断すべき位置である区画ラインをまたぐようにレジスト層が第1の主面および第2の主面に形成されたガラス母材を化学研磨処理によって切断分離することによって複数のガラス基板を得るガラス基板の製造方法であって、
    第1の主面のみに所定の片面研磨量だけ化学研磨処理を施す第1の化学研磨ステップと、
    第1の主面および第2の主面の両方に化学研磨処理を施す第2の化学研磨ステップと、
    を含み、
    第1の主面に形成される第1の区画溝および第2の主面に形成される第2の区画溝を、ガラス母材の厚み方向の中心から前記片面研磨量に相当する量だけズレた位置にて貫通させることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 前記第1の区画溝および前記第2の区画溝が貫通した後に、さらに、ガラス基板の端面を断面視円弧状に変形させる端面処理を行う端面処理ステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のガラス基板の製造方法。
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