JP5165864B2 - 線状オレフィン誘導のアルキルアリールスルホネート清浄剤混合物 - Google Patents

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Description

本発明は、線状オレフィンから誘導された油溶性のアルキルアリールスルホネート清浄剤混合物に関するものである。本発明の組成物は、線状アルキルアリールスルホネートの1又は2−トリル又はキシリル異性体を比較的多量に含み、かつ線状オレフィンから誘導された重質アルキルベンゼンスルホネートを用いている。
先行技術において、種々のアルキルアリール炭化水素のスルホン化により得られたスルホン酸と過剰のアルカリ土類金属塩基とから、弱く又は強く過アルカリ性にしたスルホネートを製造する方法が知られている。これらの化合物は、潤滑油組成物に用いられると有用な清浄剤になる。スルホン化反応に処されるアルキルアリール炭化水素は、種々のアリール炭化水素、特に、異なる二種類のオレフィン、すなわち分枝オレフィンと線状オレフィンを持つ芳香族、のフリーデル・クラフツ反応によるアルキル化によって得られる。一般に分枝オレフィンは、プロピレンのC15−C42炭化水素へのオリゴ重合によって得られ、特にプロピレン四元共重合体を平均C24のオレフィンに二量化する。使用できる線状オレフィンは一般に、エチレンのC14−C40炭化水素へのオリゴ重合により得られる。
スルホン酸が、分枝オレフィンによるアリール炭化水素のアルキル化により得られた炭化水素から誘導されたなら、媒体中に塩の形で固定されていないアルカリ土類金属塩基を含む良好な分散物を得ることは比較的容易である。しかしながら、アルキル化が線状オレフィンで行われたなら、それは難しい。アリール炭化水素のアルキル化は、それがモノアルキルで、高比率のアルキルアリール炭化水素がアリール置換基を線状アルキル鎖の1又は2位に持つ場合には、開放系で皮膜を形成するために特に難しい。当該媒体がスルホネートをも高い割合で含むならば、すなわちASTM D−2896に従えば低い塩基価(BNが3から60の間)に相当し、よって遊離石灰の低い含量および二酸化炭素と炭酸塩の不在に相当するならば、この不充分な分散性はもっと明白になる。
事実、大過剰モルのベンゼンと別の芳香族又はアリール炭化水素との間でのアルキル化反応では、およそ25モル%のアルキルアリール炭化水素がアリール置換基を線状アルキル鎖の1及び2位に持つものの、望ましくない特性を示す。例えば特許文献1に記載された方法で製造すると、アリール基を線状アルキル鎖の1又は2位に持つこの高比率のアルキルアリール炭化水素は、結果として表面に「皮膜」を形成するような吸湿性を示すスルホネートを与える。このような「皮膜」は、この生成物を潤滑油用添加剤として不適格なものにする。さらに、このようにして製造されたスルホネートが検査のために10質量%の比率で標準的な潤滑油に添加されて保管されると、一般に表面皮膜の形成に付随して、非常に遅いろ過速度、高い粘度、少ないカルシウムの取込み、さび防止性能の劣化、および望ましくない濁った外観、更には沈降までも生じる。高比率のアリール置換基が線状アルキル鎖の1及び2位にあることは多少の性能利益ももたらすが、「皮膜」の形成がその用途を制限してしまう。
この現象を研究するために、本出願人は、線状アルキル鎖の炭素原子上のアリール基の位置が異なる種々の異性体の各々を確定するためにクロマトグラフィー分析を実施し、そしてこれら種々の異性体から得られた対応するアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの性状に対する異性体それぞれの影響を調べた。
特許文献2において、本出願人は、アリール置換基を線状アルキル鎖の1又は2位に持つベンゼン以外のアリール炭化水素のモル%が0から13%の間、特には5から11%の間、更に特には7から10%の間にある限りは、上述した欠点を克服できることを発見した。しかし、そのような方法にも幾らかの欠点がある:例えば、ベンゼンは皮膜の形成を招くのでベンゼンをアリール炭化水素として使用することができなかった、またアルキル化をHF法により行うならば時差反応(連続した二つの反応器)が必要であった。よって、アルキル化を固定床法により行うとしても二つの反応器が必要であった:炭素1と2の間の二重結合のレベルを13%以下に下げるための異性化反応器と、その後のアルキル化反応器。そのような上記の方法には少なくとも二つの欠点がある:塩素を利用する、またアルキル化反応に二つの反応器が必要である。
特許文献3において、本出願人は、芳香族炭化水素としてベンゼンを使用し、次のようなアルカリ土類金属の化合物の混合物を用いることにより、上記の欠点を克服できる(アルキル化工程での二つの反応器の必要性と塩素を回避できる)ことを発見した:
a)20質量%乃至70質量%の、線状モノアルキルフェニルスルホネートであって、線状モノアルキル置換基が炭素原子14〜40個、好ましくは炭素原子20〜40個を含み、線状アルキル鎖の1又は2位に固定されたフェニルスルホネート基のモル%が10%から25%の間、好ましくは13%から20%の間にある線状アルキルフェニルスルホネート、および
b)30質量%乃至80質量%の、分枝モノアルキルフェニルスルホネートであって、分枝モノアルキル置換基が炭素原子14〜18個を含む分枝アルキルフェニルスルホネート。
しかし、線状アルキル鎖の1又は2位に置換した線状モノアルキルフェニルスルホネートの高い含有量のために、皮膜形成および感湿性を避けるには、分枝モノアルキル置換基が炭素原子14〜18個を含む分枝モノアルキルフェニルスルホネートが大量に必要であったが、C14−C40線状アルキル鎖を持つ線状モノアルキルフェニルスルホネートの平均分子量もレベルも低過ぎるので、厳しい配合物での溶解度および開放系で20日経過後の皮膜形成性などの性能が低減する。
同様に特許文献4において、本出願人は、芳香族炭化水素としてベンゼンを使用し、下記の成分からなる過アルカリ性アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物によって、C14−C40線状鎖を持つ線状モノアルキルスルホネート全体のレベルを上げることにより、1又は2位にあるフェニルスルホネート置換基のモル比が減少するという事実のために、上記の欠点を克服できることを発見した:
a)50質量%乃至85質量%の、C14−C40線状鎖を持ち、1又は2位にあるフェニルスルホネート置換基のモル比が0から13%の間にあるモノフェニルスルホネート、および
b)15質量%乃至50質量%の、重質アルキルアリールスルホネートであって、アリール基がフェニルであってもなくてもよく、アルキル鎖が総炭素数16〜40の2個の線状アルキル鎖かまたは平均の総炭素数15〜48の複数の分枝アルキル鎖である重質アルキルアリールスルホネート。
これらの混合物は、線状アルキル鎖の1又は2位に置換した線状モノアルキルフェニルスルホネートを10%以下で含む限りは、「皮膜」形成を回避し、高過ぎる湿度感受性も示さない。しかし、線状モノアルキルフェニルスルホネート(C14−C40線状アルキル鎖を持つ)全体のレベルが減少するにつれて、80℃での熱安定性や厳しい配合物での溶解度などの性能も相応じて低減する。さらに、この出願には、トルエンやキシレンよりも毒性の強いベンゼンを使用する、アルキル化工程で二つの反応器が必要である、という二つの欠点がある。
米国特許第4764295号明細書 米国特許第5939594号明細書 米国特許第6204226号明細書 米国特許第6054419号明細書
アルキルアリールスルホネートを硫化過塩基性アルキルフェネートと混合する最終パッケージにおいて、混合性、溶解度、熱安定性、発泡性、分散性および沈降物の減少を改善するには、高モル比のアリールスルホネート基が線状アルキル鎖の1又は2位に位置しているアルキレートの構造(線状で長いアルキル鎖)が重要である。従って、線状鎖の1又は2位にあるアリールスルホネート基を高いモル比で有して、許容できない皮膜を早急に生じることがなく、健康上の問題を軽減し、かつ清浄剤混合物の溶解度と混合性を改善する油溶性清浄剤混合物を開発する必要性がまだ存続している。
本発明は一部では、上記で確認された問題の多くを克服する清浄剤混合物に関する。特には、本発明は、下記の成分からなるアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの清浄剤混合物に関する:
a)50乃至90質量%の、モノC14−C40線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネートであって、15乃至30モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合している置換トリル又はキシリルスルホネート、
b)10乃至50質量%の、C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導された重質アルキルベンゼンスルホネートであって、下記の化合物から選ばれる重質ベンゼンスルホネート:
i)ジアルキルベンゼンスルホネート、
ii)アルキル置換基が線状オレフィンの二量化から誘導されたモノアルキルベンゼンスルホネート、および
iii)i)とii)の混合物。
本発明は、別の観点では、主要量の潤滑粘度の油および少量の上記清浄剤混合物を含む潤滑油組成物に関する。潤滑粘度の油の代わりに有機希釈剤を用いることにより、清浄剤濃縮物も製造することができる。
14−C40線状アルキルは一般に炭素留分のブレンドであり、炭素留分は一部では該線状アルキルを合成するのに用いた方法に依存する。よって、炭素分布の狭いものも広いものも得ることができる。特に好ましい線状アルキルは炭素約16〜30個を含み、より好ましくは炭素原子20〜24個を含む。
驚くべきことには、清浄剤混合物は、安定性や混合性の問題を呈することなく、線状アルキル鎖の1又は2位に結合したトリル又はキシリル環を大量に含むことができ、好ましくは18乃至25モル%、更に好ましくは20乃至25モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合している。この相互作用は、C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導された重質アルキルベンゼンスルホネートという特別な選択のためであるように思われる。他の組合せではこの相乗作用を共有できない。
特に好ましい本発明の清浄剤混合物は、60乃至80質量%の上に規定したa)成分と20乃至20質量%の上に規定したb)成分を含有することが好ましい。混合物の塩基価は、標準ASTM−D−2896に従って測定したときに3乃至60であることが好ましく、より好ましくは10乃至40である。
事実、該混合物は、潤滑油中での溶解度、ろ過速度、粘度、媒体中でのアルカリ土類金属の取込みによる不純物(炭質粒子)の分散性、80℃での熱安定性、濁り度無し、および開放ビーカーに室温で3日間保管した後の表面皮膜の形成無しといった一連の性状を示し、これらは、該混合物を潤滑油組成物用清浄分散剤として特に魅力的なものにしている。
最も広い観点では、本発明は、アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物、潤滑油用清浄分散剤としてのその用途、および該混合物の製造方法を包含している。本発明について詳しく述べる前に、以下の用語について定義する:
[定義]
本明細書で使用するとき、以下の用語は、特に断わらない限り以下の意味を有する:
「アルカリ土類アルキルアリールスルホネート」は、アルキルアリールスルホン酸のアルカリ土類金属塩を意味する。言い換えれば、(1)アルキル基と(2)金属塩を形成することが可能なスルホン酸基で置換された、アリール、トリルまたはキシリル等のアルカリ土類金属塩である。
「アルカリ土類金属」は、カルシウム、バリウム、マグネシウム、およびストロンチウムを意味する。
「線状アルキル鎖の1又は2位に固定されたアリール、トリル又はキシリルスルホネート基のモル%」は、線状アルキル鎖の第一位と第二位に固定されて線状アルキル鎖に固定された全アリール、トリル又はキシリルスルホネート基のモルパーセントを意味する。線状鎖の第一位は鎖の末端の位置である。第二位は第一位のすぐ隣りである。
「LAB」は、実質的に線状のC10−C14アルキル鎖の任意の炭素原子に付加したベンゼン環からなる線状アルキルベンゼンの混合物を意味する。
「塩基価」又は「BN」は、試料1グラムにおけるKOHのミリグラムと等価な塩基の量を意味する。従って、BN価が高いほど、生成物のアルカリ性が強いこと、よって保有するアルカリ度が大きいことを反映している。試料のBNは、ASTM試験D2896または他の任意の同等の方法により決定することができる。
「過塩基性アルカリ土類アルキルアリールスルホネート」は、希釈剤(例えば、潤滑油)と、アルキルアリールスルホネート、アルキルトリルスルホネートまたはアルキルキシリルスルホネートとからなる組成物であって、余分なアルカリ度が、スルホネートの酸性部と反応するのに要する量に基づく化学量論量よりも過剰のアルカリ土類金属塩基によって付与されている組成物を意味する。安全な作動温度での容易な取扱いを確保するためには、充分な量の希釈剤を過塩基性スルホネートに混合するべきである。
「低過塩基性アルカリ土類スルホネート」は、BNが約2乃至約60の過塩基性アルカリ土類アルキルアリールスルホネートを意味する。
「高過塩基性アルキルアリールスルホネート」は、BNが250かそれ以上の過塩基性アルカリ土類アルキルアリールスルホネートを意味する。一般に、高BNの過塩基性清浄剤組成物を得るには二酸化炭素処理が必要である。これにより、金属塩基のコロイド状分散液が生成すると考えられる。
特に断らない限り、パーセントは全て質量%であり、比は全てモル比であり、そして分子量は全て数平均分子量である。
[C14−C40線状オレフィンの説明]
14−C40線状オレフィンは、オレフィンの混合物、好ましくはC14−C16、C16−C18、C20−C22、C20−C24、C24−C28、C26−C28、C30+線状基の混合物にカットされたオレフィンの混合物であってよく、有利にはこれら混合物はエチレンの重合から生じたものである。これらの特別な留分を更にブレンドして、所望の範囲内で種々の炭素数を持つ留分の全く別なブレンドを作り出すことができる。これら線状オレフィンは、N−アルファオレフィンを多量に含むことが好ましく、一般に70質量%より多く、そして一般に80質量%より多く、しばしば90質量%に近い量である。
エチレン鎖生長法により誘導された線状オレフィンは、主としてアルファオレフィンである。この方法では、制御したチーグラー重合により偶数の直鎖1−オレフィンが生成する。非チーグラー・エチレン鎖生長オリゴマー化経路も当該分野では知られている。本発明のアルファオレフィンの他の製造方法としては、ろう分解、並びにノルマルパラフィンの触媒脱水素が挙げられる。しかし、これら後者の方法では一般に、好適なアルファオレフィン炭素分布とするために更なる処理技術が必要になる。アルファオレフィンの製造方法は、当該分野の一般熟練者にはよく知られ、カーク及びオスマー(Kirk and Othmer)著、化学技術大辞典(Encyclopedia of Chemical Technology)、第二版、補遺、p.632−657、インターサイエンス・パブリッシャーズ(Interscience Publishers)、ジョン・ウィリー・アンド・サン部、1971年に「オレフィン」の表題で詳しく記載されていて、その内容も参照事項として本明細書の記載とする。
有利には、線状オレフィンは主に線状アルファオレフィン留分であり、例えば、シェブロン・フィリップス・ケミカル・カンパニー(Chevron Phillips Chemical Company)よりノルマルアルファオレフィンC20−C24またはノルマルアルファオレフィンC26−C28の商品名で、ブリティッシュ・ペトロリウム(British Petroleum)社よりノルマルC20−C26オレフィンの商品名で、シェル・ケミカルズ(Shell Chemicals)社よりSHOP(Shell Higher Olefin Process)C20−C22の商品名で、NEODENEとも呼ばれているが、市販されているもの、あるいはこれら留分の混合物、またはこれらの会社による炭素原子数約16〜28のオレフィンがある。
[モノアルキル置換トリル又はキシリルスルホネート]
本発明の目的である混合物の組成物における二成分のうちの第一成分は、第二成分に対して圧倒的な割合であるが、線状オレフィンから誘導された線状モノアルキル置換基が、前に定義したように、線状アルキル鎖の1又は2位でトリル又はキシリル環に15%に等しいか、それ以上の割合で結合していなければならない、モノアルキル置換トリル又はキシリルスルホネートである。よって別の言い方をすれば、トリル又はキシリル基が線状脂肪族アルキル基の第一級又は第二級炭素に結合している。好ましくは、第一成分は、15乃至30モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合しているモノC14−C40線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネートであって、約50乃至90質量%で存在する。
これらのモノC14−C40線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネートについて、アルキル化は単一のアルキル化反応器で実施され、線状オレフィンに対して芳香族が大過剰モルで、日常的には最大10:1で使用され、そして線状アルキル鎖の1又は2位に固定されたアリール基のモル%は15%に等しいかそれ以上で、一般には約15%乃至約30%、好ましくは約18%乃至25%、更に好ましくは約20%乃至約25%の範囲にある。アルキル化反応は、従来通りHFおよびAlCl3などのフリーデル・クラフツ触媒、またはゼオライト触媒を用いて行われる。
[線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導された重質アルキルアリールスルホネート]
重質アルキルベンゼンスルホネートは、ベンゼンをC10−C14線状オレフィンでアルキル化することにより誘導され、よって、ジアルキルベンゼンスルホネート、モノアルキルベンゼンスルホネート、またはジアルキルベンゼンスルホネートとモノアルキルベンゼンスルホネートの混合物であってよい。モノアルキルベンゼンは、線状オレフィンの二量化から誘導される。出発原料の線状オレフィンは、一般に線状アルファオレフィンを少なくとも70モル%含み、好ましくは約90モル%含んでいる。ノルマルアルファオレフィンを用いることもできるが、一般的には線状オレフィンはノルマルパラフィンの脱水から得られる。これらパラフィンは普通は、水素化処理ケロセンの沸点範囲にある石油留分から直鎖炭化水素を抽出することによって生成する。上述したように、重質アルキルベンゼンスルホネートは線状オレフィンから誘導され、よってモノアルキルベンゼンスルホネートの炭素原子の数、同様にジアルキルベンゼンスルホネートの2個の線状アルキル基の合計は、炭素原子16〜40個の間にあり、好ましくは18〜38の間、より好ましくは20〜28の間にある。
これら重質ジアルキルアリールスルホネートは複数の方法で得ることができ、よって次の方法に限定されるものではない。一つの多段階法は、まず、線状モノアルキル基が炭素原子の最も短い鎖長を持つ対応するモノアルキルアリール炭化水素の合成を行い、その後この炭化水素を、少なくとも上記に示した範囲を満たすのに充分な数の炭素原子を含む線状オレフィンでアルキル化することからなる。別の方法は、2個の線状アルキル鎖の炭素原子の合計が上記の規定を満たすようなジアルキルアリール炭化水素を得るために、芳香族カーバイドをC8−C40の線状アルファオレフィンの混合物により、芳香族カーバイド/オレフィンモル比が0.5近くで直接アルキル化することからなる。別の方法は、線状オレフィンを二量化した後、続いてアルキル化し、スルホン化することからなる。
商業的には、C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導される重質ベンゼンスルホネートは、家庭洗濯用清浄剤として普通は使用されている線状アルキルベンゼンスルホネート(LABS)の製造において副生物として生成する。石油化学工業の標準的な方法では、C10−C14線状パラフィンを脱水素して線状オレフィンにし、次いでベンゼンをHFアルキル化触媒(塩化アルミニウムはそれほど一般的でない)の存在下で、線状オレフィンでモノアルキル化することにより、LABを生成させている。他の好適なアルキル化触媒も当該分野では知られている。その製造は、上述したように、重質留分から蒸留により分離されるモノ線状C10−C14アルキルベンゼンを生成させることを目指していて、軽質留分は、スルホン化し苛性アルカリで中和したのち日常的に家庭用清浄剤に使用される。重質留分は、普通は「LAB残液」又は「LABの重質分」と呼ばれる副生物であり、主にパラ及びメタ位に置換されたジアルキルベンゼンと、開始線状オレフィンのオリゴ重合から得られたある種の重質モノアルキルベンゼンとからなる。LAB残液は、部分脱水素線状パラフィンの混合物でベンゼンをアルキル化しても得ることができる。一般にLAB残液はモノアルキレートとジアルキレートの混合物であり、所望によりこれを更に分画して、モノアルキレートおよびジアルキレート、並びに残液中の個々の物質とすることができる。一般にそのような分画は要求されないが、重質アルキルベンゼンは、30乃至80質量%のモノアルキレートベンゼン(出発原料の線状オレフィンの二量化)と、70乃至30質量%のジアルキルアルキレートベンゼン(主としてパラ及びメタ置換であり、好ましくはパラ異性体が優勢なジアルキル種である)との混合物であることが好ましい。これら組成物の好ましい分子量は、約350乃至約400の分子量である。任意に、「LAB残液」および/またはC10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導されたアルキルベンゼンスルホネートは、モノ線状C10−C14アルキルベンゼン生成物(蒸留過程で取り除かれなかったLAB)を少量(5質量%以下)で含有していてもよく、好ましくはこの組成物の3質量%以下、より好ましくは1質量%以下で含有していてもよい。
[アルキルアリールスルホネートの製造方法]
本発明の観点は、前に規定したようなアルキルアリールスルホネートの混合物を製造する方法にある。各種の方法が当該分野では知られていて、米国特許第4764295号明細書を参照されたい。第一の方法は、対応するアルキルアリール炭化水素を混合し、混合物をスルホン化し、そして得られたスルホン酸を過剰のアルカリ土類塩基と反応させることからなる。本発明の第二の方法は、混合したアルキレートをスルホン化し、それらを過剰のアルカリ土類金属と反応させることからなる。本発明の第三の方法は、混合物の組成物に使用されるアルキルアリールスルホネートの各々を別個に製造し、それらを必要な割合で混合することからなる。第一の方法が一般には好ましい。その理由は、得られたスルホネートは通常、残りの二つの方法で得られたスルホネートよりも潤滑油中で高い溶解度を示すからである。
以下に、本発明の清浄剤混合物を得るためのそのような一方法について、AからDまでの工程として更に概説する。
A)15乃至30モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合している、モノC14−C40線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネート。従来モル比である約80%のアルファオレフィンを含む線状アルファオレフィンによる置換フェニル(例えばトルエン)のアルキル化。
芳香族を線状アルファオレフィンに対して最大10:1という大過剰モルで使用する。フリーデル・クラフツ反応に使用される触媒は、フッ化水素酸、塩化アルミニウム、フッ化ホウ素、スルホン酸イオン交換樹脂、酸活性クレーおよびゼオライトから選ばれることが好ましい。このアルキル化反応の条件は、使用するフリーデル・クラフツ触媒の種類に依存する。
触媒がフッ化水素酸であるなら、温度は20から70℃の間にあり、圧力は大気圧から10×105Paの間にあることが好ましい。
触媒が塩化アルミニウムまたはフッ化ホウ素であるなら、これら条件はこの反応に関して文献に記載されている条件である。
最後に、スルホン酸イオン交換樹脂または酸活性クレーのような固体のフリーデル・クラフツ触媒が使用されるなら、アルキル化反応の温度は40から250℃の間にあり、圧力は大気圧から15×105Paの間にある。
ゼオライトを用いるなら、アルキル化反応は一般に約100℃乃至約250℃の範囲の工程温度で行う。
上記工程は、水を加えないで実施する。オレフィンの沸点が高いので、この工程を液相で行うことが好ましい。アルキル化工程はバッチ式で行っても連続式で行ってもよい。バッチ式では、代表的な方法は撹拌したオートクレーブまたはガラス製フラスコを使用することができ、それを所望の反応温度に加熱してもよい。連続法は、固定床法で最も効率良く実施できる。固定床法の空間速度は、0.01乃至10かそれ以上の毎時質量空間速度範囲であってよい。固定床法では、アルキル化触媒を反応器に入れ、少なくとも150℃の温度で、減圧下又は乾燥不活性ガス流中で活性化もしくは乾燥する。活性化した後、アルキル化触媒を周囲温度まで冷却し、芳香族炭化水素化合物、任意にトルエンの流れを導入する。背圧弁によって圧力を上げて、圧力が所望の反応温度で芳香族炭化水素の供給組成物の泡立ち点圧力より高くなるようにする。反応系を所望の圧力に加圧した後、温度を所望の反応温度に上げる。次いで、オレフィン流を芳香族炭化水素に混合し、触媒上を流れるようにする。アルキル化芳香族炭化水素、未反応オレフィンおよび過剰の芳香族炭化水素化合物からなる反応器からの流出液を集める。次に、過剰の芳香族炭化水素化合物を蒸留、ストリッピング、減圧蒸留、または当該分野の熟練者には知られている他の任意の手段により取り除く。
好適なゼオライト触媒も当該分野では知られており、天然でも産出されるし、また合成でも製造できる。合成のゼオライトとしては例えば、A、X、Y、L及びオメガ型ゼオライトが挙げられる。また、ホウ素やガリウム、鉄、ゲルマニウムなど他の物質を、骨格構造中のアルミニウムまたはケイ素を置換するのに使用してもよい。特に好ましいゼオライトは、次の工程からなる方法により製造される:(a)Y型ゼオライトを揮発物の存在下で結合剤と接触させて、Y型ゼオライトの質量%が得られる触媒複合体の全乾量に基づき約40乃至約99%の範囲にあり、そして混合物の揮発分が混合物の約30質量%乃至約70質量%の範囲にある混合物を形成する工程;(b)混合物を成形して複合体を形成する工程;(c)複合体を乾燥する工程;そして(d)複合体を実質的に乾燥した環境下で焼成する工程。他の好ましいアルキル化触媒は、BEA、MOR、MTWおよびNESから選ばれるゼオライト構造型を有するものからなる。そのようなゼオライトとしては、モルデナイト、ZSM−4、ZSM−12、ZSM−20、オフレタイト、およびグメリナイトを挙げることができる。上記のうちではモルデナイトが好ましい。特には、シリカとアルミナのモル比が約50:1乃至約105:1の範囲にあるモルデナイト型ゼオライトからなり、触媒のピーク孔径がASTM試験D4284−03で測定して約900オングストローム以下であり、かつ約500オングストローム以下の孔径の細孔の累積孔容積が、ASTM試験D4284−03で測定してグラム当り約0.30ミリリットル以下、好ましくは約400オングストローム以下の孔径でグラム当り約0.30ミリリットル未満、より好ましくは約400オングストローム以下の孔径でグラム当り約0.05ミリリットル乃至グラム当り約0.18ミリリットルの範囲にある、大孔径の細孔構造を持つ触媒である。
アルファオレフィンは、アルファオレフィンの相対比が高いほどフリーデル・クラフツ触媒とずっと容易に反応して、中間カルボニウムイオンが生成し、そして異性化される。このカルボニウムイオンのアルキル化は芳香族の親電子置換反応によって起こり、ベンゼンの水素原子が線状オレフィン鎖の炭素原子で置き換えられる。
特に好ましいC14−C40線状オレフィンは、エチレンのオリゴ重合により得られ、そして炭素原子を14〜40個の間、好ましくは16〜30個の間、特には20〜24個の間で含み、モノアルファオレフィンのモル比が少なくとも70%である。この規定に合致する線状オレフィンの具体例は、C16及びC18オレフィン、C14−C16、C14−C18及びC20−C24オレフィン留分により、または複数のこれらの組合せにより与えられる。エチレンの直接オリゴ重合により得られたC14−C40線状モノアルファオレフィンは、鎖の末端でオレフィンの1又は2位を占める炭素原子にエチレン二重結合があることの特徴である、908cm-1に吸収ピークを示す赤外吸収スペクトルを有する:991及び1641cm-1の波長に2つの別の吸収ピークも見分けられる。
これら線状オレフィンと反応するアリール炭化水素は、少なくとも1個のメチル基で置換された芳香族炭化水素であってよく、特にはトルエン、キシレン、とりわけオルト−キシレンである。その理由は、芳香環上の既存の置換基の存在ゆえに、フリーデル・クラフツ反応に従って線状モノオレフィンでモノアルキル化するのに好都合であるからである。
B)C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化により重質アルキルベンゼンスルホネートを誘導することは既に述べた。特に好ましい重質アルキルベンゼンスルホネートは、商業的に製造したLABの重質分である。
C)スルホン酸
アルキル芳香族炭化水素の各々、または本発明の混合物に対応する種々のアルキル芳香族炭化水素の混合物をスルホン化する次の工程は、それ自体公知の方法、例えばアルキル化工程の生成物を濃硫酸、発煙硫酸、窒素又は空気中に希釈した三酸化硫黄、または二酸化硫黄に溶解した三酸化硫黄と反応させることにより実施する。このスルホン化反応は、成分(アルキレートと三酸化硫黄)を同じ又は逆方向の流れの中で流下フィルム形式で接触させることによっても行うことができる。スルホン化後、得られた酸又は種々のスルホン酸を、水洗などの従来法により、あるいは窒素吹込みによる撹拌を伴う熱処理により精製することができる(例えば、仏国特許第9311709号明細書(本出願人)に記載の方法を参照されたい)。
D)アルキルアリールスルホネート
スルホン酸又は酸類を過剰のアルカリ土類塩基を用いて処理する次の工程は、マグネシウム、カルシウム、バリウムなどのアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、特に石灰を添加することにより実施することができる。
中和工程は、特に米国特許第4764295号明細書に記載されているように(その内容も全て参照事項として本明細書の記載とする)、希釈油中で沸点が80℃より高いアルコールを用いて、好ましくは炭素原子1〜4個を含むカルボン酸を用いて、水の存在下で実施する。
沸点が80℃より高いアルコールのうちでも、炭素原子4〜10個を含む線状又は分枝脂肪族モノアルコールが好ましく選ばれ、例えばイソブタノール、2−エチルヘキサノールおよびC8−C10オキソアルコールがある。
使用できるカルボン酸のうちでもギ酸、酢酸およびそれらの混合物が好ましい。
中和工程に適した希釈油には100ニュートラル油などのパラフィン系油、並びにナフテン系又は混合油がある。
水および/またはアルコールを取り除いた後、ろ過により固形物を取り除き、そして得られたアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネート又はスルホネート類を集める。
対応するアルキルアリール炭化水素または対応するスルホン酸をまだ混合していないならば、この段階でアルキルアリールスルホネートを混合して本発明の混合物を所望の割合で得ることができる。
本発明のアルキルアリールスルホネートの混合物は、弱く過アルカリ性にすることが好ましく、すなわちそれらの塩基価BNは、標準ASTM−D−2896に従って測定したときに3乃至60の範囲にあってよく、好ましくは10乃至40、また5乃至20であり、そして該混合物は特に潤滑油用清浄分散剤として使用することができる。
本発明のアルキルアリールスルホネートの混合物は、それらの塩基価が低くて10から40の間のBN範囲に相当するならば、特に有利である。
低BNアルキルアリールスルホネートを塩化物イオンがあっても無くても製造できることは、述べるに値することである。従って、本発明のアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの清浄剤混合物を、本質的に塩化物イオン無しで製造することができる。
本発明について以下の実施例により更に説明するが、実施例は特に有利な方法の態様を示すものである。実施例は、本発明を説明するために記されるのであって、本発明を限定しようとするものではない。
これらの実施例には、下記の測定方法によって得られた多数の試験結果が含まれている。
(100℃粘度、CST)
全カルシウム含量が2.35質量%の溶液が得られるまで測定対象の生成物試料を100N油に希釈した後、100℃の温度で粘度を測定する。測定対象の生成物の全カルシウム含量が2.35質量%より低いならば、希釈しないで、ASTM D445法に従って粘度を測定する。
(混合性)
貯蔵安定度試験:a)試験の主な目的:潤滑油組成物の貯蔵における安定性を評価すること、b)試験の実施:生成物を80℃で試験管に15日間保管する。堆積物は、生成物が安定していなく、潤滑油添加剤でのその利用が推奨できないことを意味する。この期間の終了時に堆積物が出現していなければ、生成物を高温貯蔵で「安定な生成物」とみなして、「合格」に分類する。多少の堆積物が出現していれば、生成物を高温貯蔵で「不安定な生成物」とみなして、「不合格」に分類する。
外観:a)主目的:室温で貯蔵したときの生成物の外観を評価すること。基準との比較で生成物を分類する。b)試験の実施:生成物を室温で試験管で試験する:透明で澄んだ生成物が望ましい。生成物の外観が透明で澄んでいれば、分類は「合格」。生成物の外観が軽度の曇りまたは中程度の曇りであれば、分類は「不合格」。
15日後の10%600N中での外観:生成物10gを80℃で撹拌しながら600ニュートラル希釈油に溶解させる。濃度が希釈油中で10%となるように、そのような溶液100gにおける600ニュートラル希釈油の量を求める。試験では外観を次のように評価する:透明(1)、軽度の曇り(2)、中程度の曇り(3)。外観が透明で澄んでいるときだけ、生成物は潤滑油添加剤に使用できて、この場合には「合格」に分類する。何等かの曇りが現れていれば、「不合格」に分類する。
[実施例1]
アルキレートの製造:アルキレートは、80%のアルキルトルエンと20%のLAB重質分との混合物である。
A)ノルマルアルファオレフィンによるトルエンのアルキル化を、以下に記載するようにして実施した。
このアルキル化試験には、内径15.54ミリメートルのスケジュール160ステンレス鋼製パイプで組み立てた固定床反応器を使用した。反応器の圧力を適当な背圧弁により維持した。反応器および加熱器を、アルキル化実施過程で断熱温度制御を維持できるように組み立てた。反応器の底部に、850マイクロメートル乃至2ミリメートルのアランダム粒子192グラムの床を詰めて、予備加熱区域とした。次に、固定床反応器に、後述するY型ゼオライト触媒複合体12を100グラム充填した。充填の間反応器を穏やかに振動させて反応器内の触媒が最大充填嵩密度となるようにした。最後に、間隙充填として触媒床の空隙を150マイクロメートルのアランダム粒子351グラムで満たした。
次に、反応器を閉め、密封し、そして窒素下で圧力を調べた。次いで、アルキル化触媒を、周囲温度及び圧力で測定して毎時20リットルの窒素流中で200℃で15時間脱水した後、窒素中で100℃まで冷却した。触媒床には次に、トルエンを逆流で毎時195グラムの流速で導入した。温度を(断熱温度制御下で)170℃の実施開始温度まで上げ(触媒床の直前で測定して)、圧力を10気圧まで上げた。
温度および圧力が所望の実施開始条件である170℃と10気圧になったときに、モル比が10:1のトルエンとC20-24NAOおよび乾燥しきった活性アルミナからなる供給混合物を向流で導入した。供給物が反応器内の触媒に達するにつれて、反応が起こり始めて内部の触媒床温度が入口温度よりも高くなった。約8時間の操業後、反応器の発熱量は20℃であった。26時間の操業では、生成物のオレフィン転換は99.1%であった。408時間の操業後に実施を止めたが、実施し続けることも可能であった。この時点で、オレフィン転換は99.45%であった。
実施過程で、余分なトルエンを含むアルキル化芳香族炭化水素生成物を集めた。蒸留して余分な芳香族炭化水素を除去した後、分析は、99%より高いオレフィンの転換が実施過程で達成されたことを示した。
1又は2−トリル−エイコサン(C20)異性体が最長滞留時間に対応している、というのは、文献から、アルキル鎖の末端からの長さが最も長いアルキル基を持つ異性体の滞留時間が最短で炭素数が同じであればそのとおりであることが分かっているからである。この実験では、20%のアリール基が炭素1又は2に固定されている。残り(80%)のアリール基は他の炭素に固定されている。
ゼオリスト・インターナショナル(Zeolyst International)社より入手した市販のY型ゼオライト(商品名CBV760)の試料について、試料を538℃で1時間加熱することにより、Y型ゼオライト触媒複合体12−灼熱減量(LOI)を求めた。得られたLOIは、使用したY型ゼオライトのバッチのパーセント揮発分になる。ゼオライト粉末およびアルミナ粉末の揮発分はそれぞれ、12.24質量%と23.89質量%であった。対応するゼオライト粉末とアルミナ粉末の量はそれぞれ、1185.1グラムと341.6グラムであった。この製造でゼオライトとアルミナの乾量における硝酸の最終質量%は0.75%であり、硝酸12.9グラムを脱イオン水300グラムに溶解させた。粉末をプラスチック袋の中で5分間混合した後、ベーカー・パーキンス混合機内で5分間の混合をした。追加の脱イオン水619.7グラムを20分かけて混合物に加えた。混合を続けながら、酸溶液をポンプで8分かけて加えた。混合を更に40分間続けた。この時点で、混合物はまだ粉末であった。3時間混合した後、追加の脱イオン水50グラムを混合物に加えた。3時間半混合した後、追加の脱イオン水25グラムを混合物に加え、そして4時間および4時間15分混合した後、脱イオン水もう15グラムを混合物に加えた。4時間55分混合した後、揮発分は45.2質量%であった。湿潤混合物を押し出し、乾燥し、そしてサイジング(分割)した。押出物を、マッフル炉内で実質的に乾燥した環境下で、次のような温度プログラムに従って焼成した:押出物を全力で593℃まで加熱した。加熱温度の行過ぎは避けた。次に、押出物を593℃で1時間保持し、そして149℃まで冷却した。水銀圧入式ポロシメトリは、ピーク孔径が900オングストロームで、300オングストローム未満の孔径の細孔の累積孔容積が0.144mL/グラムであることを示した。
B)C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導した重質アルキルベンゼン
「LAB重質分」と呼ばれ、C10−C14オレフィンによるベンゼンのLABアルキル化の製造過程で得られる重質分に由来し、次のような分析結果を有する「LAB重質分」1−A市販物質の明細。
100℃粘度:4.27mm2/s、分子量(数)=355。ガスクロマトグラフィーで、出発オレフィン(C10−C14)から生じた「LAB」のレベルを測定して1%以下であった。赤外測定では下記のように示された:
40.8%モノアルキレート(出発C10−C14オレフィンの重合から生じた)
34.5%パラジアルキル
24.7%メタジアルキル
そのような市販アルキレートは、ベンゼンをフッ化水素酸または塩化アルミニウムの存在下で線状オレフィンC10−C14により、オレフィンに対して大過剰モルのトルエン(およそ10:1)を用いて、アルキル化することによって得られる「LAB」の製造過程で得られる。
ベンゼンおよび軽質留分を蒸留により分離した後、C10−C14からのアルキル鎖を持つ「LAB」留分が得られる。「LAB重質分」は最質量部分である。
(スルホン化)
80%のアルキルトルエンと20%のこの実施例に記載した「LAB重質分」との混合物から生じたアルキレートを、次のような条件を用いて、チューブ状反応器(長さ2メートル、内径1センチメートル)内に三酸化硫黄(SO3)と空気を順流で同時に流すことによりスルホン化した:反応器温度は60℃であり、SO3流速は毎時73グラムであり、アルキレート流速は毎時327グラムで、アルキレートに対するSO3のモル比は1.05であった。酸素と二酸化硫黄(SO2)の混合物を酸化バナジウム(V25)を含む触媒炉に通すことにより、SO3を発生させた。
アルキルアリールスルホン酸の粗製混合物を、粗製アルキルアリールスルホン酸の全質量に基づき10質量%の100ニュートラル希釈油で希釈し、そして300から350rpmの間で回転するステンレス鋼製機械撹拌器、冷却器および撹拌翼の真上に位置する窒素ガス導入用のガス導入管(内径2ミリメートル)を備えた4リットル四つ口ガラス製反応器に入れた。反応器の内容物を撹拌しながら110℃に加熱し、そしてH2SO4の質量%が生成物の全質量に基づき約0.3質量%以下になるまで約30分間から1時間の間、窒素ガスを減圧下で毎時約30〜40リットルで混合物に吹き込んだ。
この最終アルキルアリールスルホン酸(80%のアルキルトルエンと20%の「LAB重質分」)は、生成物の全質量に基づき次のような性状を示す:第1表に、HSO3の質量%とH2SO4の質量%を報告する。
前の工程で得られたスルホン酸を低過塩基性スルホネートに変換した。この工程では、最終生成物中にスルホン酸で中和されていない石灰をおよそ30〜50%の比率で得るために、相当なモル比のCa(OH)2と前工程で得られたスルホン酸を反応させる。この30〜50%の比率の未中和石灰によって、最終スルホネートで、標準ASTM D2896に従ってBN約20を得ることが可能になる。
これを達成するために、Ca(OH)2を、反応するスルホン酸の量の化学量論的中和、すなわちこのスルホン酸モル当りCa(OH)20.5モルに一致しない量で添加するが、Ca(OH)2を化学量論量に対して過剰に、すなわちスルホン酸モル当りCa(OH)20.73モルの割合で添加して、BN約20を得る。使用した反応の条件は、米国特許第4764925号明細書に記載されている条件である。
[実施例2]
出発アルキレートは実施例1と同じアルキレートの混合物であるが、比率は異なっていて、80/20の代わりに60/40質量である。
実施例1と同じ方法に従って、スルホン酸および対応するスルホネートを製造する。第1表に、操作条件および分析結果を記載する。
[実施例3]
出発アルキレートは実施例1と同じアルキレートの混合物であるが、「LAB重質分」2と呼ばれて下記のような分析結果を有する別の「LAB重質分」を使用した。
100℃粘度:4.78mm2/s、分子量(数)=380。ガスクロマトグラフィーで、出発オレフィン(C10−C14)から生じた「LAB」のレベルはおよそ2.9%である。赤外測定では下記のように示された:
−69%モノアルキレート(出発C10−C14オレフィンの重合から生じた)
−20%パラ−ジアルキルベンゼン
−11%メタ−ジアルキルベンゼン
実施例1と同じ方法に従って、スルホン酸および対応するスルホネートを製造する。第1表に、操作条件および分析結果を記載する。
[実施例4]
この実施例は、ノルマルアルファオレフィンC20−C24によるトルエンのアルキル化を、触媒として「固定床」の代わりにHFの存在下で行うこと以外は実施例1と同様である。
フッ化水素酸(触媒として)を用いて連続アルキル化のパイロットプラントでアルキレートを合成する。パイロットプラントを、1.125リットルの一つの反応器と、有機相がフッ化水素酸を含む相から分離している15リットルの沈降タンクとで構成し、全ての装置を圧力約3.5×105Paに維持する。トルエン/オレフィンの充填モル比は10:1である。フッ化水素酸/オレフィンの体積比は1:1である。滞留時間は6分であり、温度は64℃である。
有機相をバルブにより取り出して大気圧まで膨張させ、そしてトルエンを常圧蒸留により、すなわち大気圧で200℃に加熱することにより取り除く。
スルホン化:80%の上記アルキルトルエンと20%の実施例1に記載した「LAB重質分」の混合物から生じたアルキレートを、実施例1と同様の条件でスルホン化した。第1表に、操作条件および分析結果を記載する。
[比較例]
[比較例A]
A)アルキル化
出発アルキレートは、実施例1と同じアルキルトルエン(80%)の混合物であるが、第二のアルキレートは異なる。第二アルキレートは、分枝モノアルキル置換基が炭素原子14〜18個を含む分枝モノアルキルベンゼンとして米国特許第6204226号明細書に記載されていて、下記の工程により得られたものである。
フッ化水素酸(触媒として)を用いて連続アルキル化のパイロットプラントでアルキレートを合成する。パイロットプラントを、1.125リットルの一つの反応器と、有機相がフッ化水素酸を含む相から分離している15リットルの沈降タンクとで構成し、全ての装置を圧力約3.5×105Paに維持する。次に、有機相をバルブにより取り出して大気圧まで膨張させ、そしてベンゼンを常圧蒸留により、すなわち大気圧で160℃に加熱することにより取り除く。目標は主としてモノアルキレートを得ることにあるので、常に大過剰モルのベンゼンが、およそ10:1で存在する。
フッ化水素酸とオレフィンとの体積比は1:1である。この場合に、出発オレフィンは重質プロピレンオリゴマー(分子量は196乃至256)である。よって、触媒アルキル化反応過程で軽質留分が生じるが、減圧蒸留カラムには過剰のベンゼンが丁度あるように、この留分は取り除かなければならない。軽質留分は、C13より小さいアルキル鎖を持つアルキルベンゼンであれば如何なるものも意味する。そのような軽質留分を取り除くために、最終蒸留は次の通りである:
−カラム上部の温度:262℃
−カラム底部の温度:302℃
−圧力:187×102Pa(187mbar)
B)80%の実施例1のアルキルトルエンと20%のモノアルキルベンゼン(分枝モノアルキル置換基が炭素原子C14−C18を含む)の混合物のスルホン化(実施例1参照)。第2表に、操作条件および分析結果を記載する。
[比較例B]
出発アルキレートは、実施例1と同じアルキルトルエンと「BABの重質残液」と呼ばれる第二アルキレートとの混合物である。この後者のアルキレートは、フッ化水素酸(触媒として)を用いて連続アルキル化パイロットで合成する。パイロットを、1.125リットルの一つの反応器と、有機相がフッ化水素酸を含む相から分離している15リットルの沈降タンクとで構成し、全ての装置を圧力約3.5×105Paに維持する。オレフィン(ここではプロピレン四量体)に対して大過剰モルのベンゼンを使用し、またフッ化水素酸とオレフィンの体積比は1:1である。
次に、有機相をバルブにより取り出して大気圧まで膨張させ、そしてベンゼンを常圧蒸留により取り除く。第二のカラムがあり、軽質留分(C11より小さいアルキル鎖を持つアルキレート)を取り除き、そしてその後者のカラムの上部から、分枝アルキル鎖がC11−C13のBABモノアルキルベンゼンを取り除くと、カラム底部の生成物が「BABの重質残液」と呼ばれるものである。分枝した物質である。
モノアルキルベンゼンは30乃至60質量%である
パラ−ジアルキルベンゼンは25乃至50質量%である
メタ−ジアルキルベンゼンは12乃至25質量%である
分子量は310乃至355まで。この比較例に使用した物質は、37%モノ、47%パラジアルキル、16%メタジアルキルであり、分子量は330である。
比較例Bは、次のような混合物である:80%のアルキルトルエン(実施例1)と20%のBAB重質残液。
スルホン化およびアルキルスルホネートを得ることは、実施例1に記載した条件で行う。第2表に、操作条件および分析結果を記載する。
[比較例C及びD]
ここでは、使用した主なアルキレートは、芳香族が0から13%の間(好ましくは5から11%の間)のモル比で線状アルキル鎖の1又は2位に固定され、かつアルキル鎖が炭素原子14〜40個(好ましくは20〜24個)を含む線状鎖であるモノ線状アルキルベンゼンである。
(この線状モノアルキルベンゼンの合成)
フッ化水素酸を用いてアルキル化パイロットプラントでアルキレートを合成するが、パイロットプラントを、1.125リットルの連続した二つの反応器と、有機相がフッ化水素酸を含む相から分離している15リットルの沈降タンクとで構成し、全ての装置を圧力約5×105Paに維持する。
ベンゼン/オレフィンのモル比は、第一反応器では比較的低く1.2:1であり、第二反応器ではそれより高く約6:1である。
さらに、フッ化水素酸とオレフィンの体積比は、第一反応器では1:1で第二反応器では1.5:1であり、滞留は各反応器で6分であり、そして温度は64℃である。
軽質留分は生成しない。これにより、対応するアルキレートを得るためには未反応ベンゼンの常圧蒸留を行うことで充分である。
A表に、比較例C及びDを構成するアルキレートの混合物を記載する。
A 表 − 配合物データ
─────────────────────────
アルキルベンゼン LAB重質分
2 1
─────────────────────────
比較例C 80 20
比較例D 80 20
─────────────────────────
スルホン化およびアルキルスルホネートを得ることは、実施例1に記載した条件で行う。第2表に、操作条件および分析結果を記載する。
Figure 0005165864
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Claims (21)

  1. 下記の成分からなるアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの清浄剤混合物:
    a)50乃至90質量%の、モノC14−C40線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネートであって、15乃至30モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合している置換トリル又はキシリルスルホネート、
    b)10乃至50質量%の、C10−C14線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化により誘導された重質アルキルベンゼンスルホネートであって、下記の化合物から選ばれる重質ベンゼンスルホネート:
    i)ジアルキルベンゼンスルホネート、
    ii)アルキル置換基が線状オレフィンの二量化から誘導されたモノアルキルベンゼンスルホネート、および
    iii)i)とii)の混合物、但し、上記清浄剤混合物の塩基価BNは、ASTM−D−2896に規定の標準法に従って測定した値として3乃至60である
  2. a)成分に規定された線状アルキル鎖が炭素原子16〜30個を含む請求項1に記載の清浄剤混合物。
  3. a)成分に規定された線状アルキル鎖が炭素原子20〜24個を含む請求項2に記載の清浄剤混合物。
  4. a)成分に規定された置換トリル又はキシリルスルホネートがトリルスルホネートである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  5. a)成分に規定された置換トリル又はキシリルスルホネートがキシリルスルホネートである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  6. キシリルスルホネートがオルトキシリルスルホネートである請求項5に記載の清浄剤混合物。
  7. a)成分において18乃至25モル%のトリル又はキシリル環が、線状アルキル鎖の1又は2位に結合している請求項1に記載の清浄剤混合物。
  8. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、C11−C13線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化により誘導される請求項1に記載の清浄剤混合物。
  9. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、平均分子量350乃至400である請求項1に記載の清浄剤混合物。
  10. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、ジアルキルベンゼンスルホネートである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  11. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、モノアルキルベンゼンスルホネートである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  12. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、ジアルキルベンゼンスルホネートとモノアルキルベンゼンスルホネートの混合物である請求項1に記載の清浄剤混合物。
  13. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが、C10−C14線状アルキルベンゼンの製造で副生物として生成したものである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  14. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが更に、モノC10−C14線状アルキルベンゼンスルホネートを5質量%以下で含む請求項13に記載の清浄剤混合物。
  15. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが更に、モノC10−C14線状アルキルベンゼンスルホネートを3質量%以下で含む請求項14に記載の清浄剤混合物。
  16. b)成分に規定された重質アルキルベンゼンスルホネートが更に、モノC10−C14線状アルキルベンゼンスルホネートを1質量%以下で含む請求項14に記載の清浄剤混合物。
  17. 該混合物が、80乃至60質量%のa)成分、および20乃至40質量%のb)成分を含む請求項1に記載の清浄剤混合物。
  18. 該混合物が塩化物イオンを本質的に含まない請求項1に記載の清浄剤混合物。
  19. 該混合物の塩基価BNが、ASTM−D−2896に規定の標準法に従って測定した値として10乃至40である請求項1に記載の清浄剤混合物。
  20. アルカリ土類金属がカルシウムである請求項1に記載の清浄剤混合物。
  21. 次の成分を含む潤滑油組成物:主要量の潤滑粘度の油、および下記の成分からなるアルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの清浄剤混合物:
    a)50乃至90質量%の、モノC 14 −C 40 線状アルキル置換トリル又はキシリルスルホネートであって、15乃至30モル%のトリル又はキシリル環が線状アルキル鎖の1又は2位に結合している置換トリル又はキシリルスルホネート、
    b)10乃至50質量%の、C 10 −C 14 線状オレフィンによるベンゼンのアルキル化から誘導された重質アルキルベンゼンスルホネートであって、下記の化合物から選ばれる重質ベンゼンスルホネート:
    i)ジアルキルベンゼンスルホネート、
    ii)アルキル置換基が線状オレフィンの二量化から誘導されたモノアルキルベンゼンスルホネート、および
    iii)i)とii)の混合物、但し、上記清浄剤混合物の塩基価BNは、ASTM−D−2896に規定の標準法に従って測定した値として3乃至60である
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