JP5163289B2 - 粉末圧延装置 - Google Patents
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Description
当該粉末圧延装置は、粉末を一対の圧延ロールのいずれか一方との間で予備圧下する予備圧下ロールを有することにより、圧延ロールの咬み込み角に対応する厚さよりも薄型に粉末を圧延することができるため従来よりも薄いシート材を安定して製造する構成となっている。また、予備圧下ロールは、圧延ロール間の咬み込み角より小さな咬み込み角とするため圧延ロールより小径の構成とすることを特徴の一つとしている。
このような構成を採用することで、予備圧下による予備圧下ロールの撓みを抑制することができ、圧延ロールと予備圧下ロールとの間の距離を安定させることができる。
このような構成を採用することで、撓みが発生し易い払出し方向側から予備圧下ロールを支持することによって、予備圧下ロールの撓みを抑制することができる。
このような構成を採用することで、大きな撓みが発生しやすい予備圧下ロールの軸方向中央部の撓みを抑制することができる。
このような構成を採用することで、予備圧下ロールの周面より摩擦係数が低い、例えば、テフロン(登録商標)等から成るフッ素樹脂材を当接部に設けることで、予備圧下ロールの回転運動を阻害することなく円滑にさせることができる。また、例えば、硬質アルミナや炭化珪素等から成るセラミック材を当接部に設けることで、予備圧下ロールの回転運動を阻害することなく円滑にさせることができると共に、摺接熱等に対して耐熱性を備えさせることができる。
このような構成を採用することで、バックアップロールにより予備圧下ロールを支持することで、予備圧下ロールの回転運動を阻害することなく円滑に所定の回転運動をさせることができる。
このような構成を採用することで、バックアップロールのように回転機構を設ける必要がないため、コスト安を図ることができる。
このような構成を採用することで、予備圧下ロールに付着した粉末がバックアップ装置と予備圧下ロールとの間に咬み込むことに起因した予備圧下ロールの撓み及び周面の摺動傷を抑制し、予備圧下ロールと圧延ロールとの間の距離を精度良く保つことができる。
したがって、本発明によれば、幅広で厚さが均一な薄型のシート材を製造することができる効果がある。
以下、本発明の粉末圧延装置および粉末圧延方法の第1実施形態を、図1を参照して説明する。
図1は、第1実施形態における粉末圧延装置1の概略構成図である。
粉末圧延装置1は、水平且つ平行に配した一対の圧延ロール4A、4Bと、一方の圧延ロール4Aの上方に配置され、ベルトフィーダ5Aを介して金属粉末(粉末)2を供給するホッパ3Aと、圧延ロール4Aとの間で金属粉末2を予備圧下する予備圧下ロール7Aと、予備圧下ロール7Aの撓みを抑制するバックアップ装置10とを備えており、圧延ロール4A、4B間の下方には圧延成形されたシート材を次工程へ導くための不図示のシートガイドが配設されている。
なお、バックアップロール11は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの軸間距離の調整に合わせて設置位置が調整できる構成となっている。
なお、ブラシロール12はバックアップロール11と同様に、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの軸間距離の調整に合わせて設置位置が調整できる構成となっている。
先ず、粉末圧延装置1は、ホッパ3A内に貯蓄された金属粉末2をホッパ3A底部に接続されたベルトフィーダ5Aを介して圧延ロール4Aの周面に向けて、圧延ロール4Aの幅方向に亘り連続的に供給する。
圧延ロール4A上に供給された金属粉末2は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの間で予備圧下される。ここで、予備圧下ロール7Aは、圧延ロール4Aに対して小径に設定され接触弧長が小さいため、引き込まれる金属粉末も少なくなり、結果として圧延ロール4A、4B間で圧延する場合に比較して薄く圧延することができる。
そして、金属粉末2は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの間で予備圧下されることで脱気され、一定の密度及び一定の厚さを有する金属粉末2が定量、圧延ロール4A、4B間に供給されることになる。
圧延ロール4A、4B間で所望の厚さに圧延されたシート材は、シートガイドに沿って次工程(例えば焼結工程)に送られる。なお、予備圧下ロール7Aの外周面に形成された凹凸がシート材に転写されていても、圧延ロール4A、4Bによる圧延により平滑に成形されるため、予備圧下ロール7Aの表面形状はシート材の表面光沢に影響を及ぼすことはない。
したがって、本発明の第1実施形態によれば、幅広で厚さが均一な薄型のシート材を製造することができる効果がある。
次に、本発明の第2実施形態について図2を参照して説明する。なお、第1実施形態と構成を同じくする部分の説明は割愛する。
図2は、第2実施形態における粉末圧延装置1の概略構成図である。
第2実施形態における粉末圧延装置1に設けられたバックアップ装置10は、予備圧下ロール7Aと当接して支持するバックアップブロック13と、バックアップブロック13を支持すると共にバックアップブロック13を予備圧下ロール7Aと当接する位置に位置決めする支持部材14とから構成される。
支持部材14は、正面視略方形であって幅方向に延びる長尺部材であり、下面にバックアップブロック13が接続される構成となっている。また、支持部材14は、予備圧下ロール7Aの圧延ロール4Aとの軸間距離の調整に合わせてバックアップブロック13の設置位置を調整できる構成となっている。
ホッパ3A及びベルトフィーダ5Aにより圧延ロール4A上に供給された金属粉末2は、予備圧下ロール7Aと圧延ロール4Aとの間で予備圧下される。
このとき、予備圧下ロール7Aは、金属粉末2から払出し方向に撓みを生じさせる負荷を受けるが、全幅に亘ってバックアップブロック13により払出方向側から支持されているため撓みを抑制されて、圧延ロール4Aとの間の距離は幅方向に亘って一定となり安定することとなる。また、バックアップブロック13の当接部13aは、低摩擦のフッ素樹脂材で形成されているため、摺動による予備圧下ロール7Aの回転運動の効率の低下を低減させることができる。
また、予備圧下を受けた金属粉末2の一部が相対速度がほぼ零の状態で予備圧下ロール7Aの周面に付着することがあるが、当接部13aが予備圧下ロール7Aの周と略同一の曲率で形成される曲面を有しているため、予備圧下ロール7Aの周面と当接部13aの曲面とが摺接し始める摺接開始位置15において予備圧下ロール7Aに付着した金属粉末2が払い落とされ、予備圧下ロール7Aとバックアップブロック13との間に金属粉末2が咬み込まれる事が防止されることとなる。
さらに、第2実施形態においても第1実施形態と同様に、予備圧下ロール7Aに付着した金属粉末2を除去するブラシロール12等の除去装置を設けても良い。この場合、例えば、バックアップブロック13の当接部13aが予備圧下ロール7Aの周と略同一の曲率で形成される曲面を有しておらず当接部13aと予備圧下ロール7Aとの間に隙間がある等の場合に、金属粉末2の咬み込みを防止できるため有効である。
Claims (5)
- 粉末を圧延する圧延ロールと、前記粉末を前記圧延ロールとの間で予備圧下する予備圧下ロールとを備える粉末圧延装置であって、
前記予備圧下ロールと当接して前記予備圧下による前記予備圧下ロールの変形を抑制するバックアップブロックを備えるバックアップ装置を有することを特徴とする粉末圧延装置。 - 前記バックアップ装置は、前記予備圧下ロールを、前記予備圧下して前記粉末を払出す払出方向側から支持するように設けられることを特徴とする請求項1に記載の粉末圧延装置。
- 前記バックアップ装置は、少なくとも前記予備圧下ロールの軸方向中央部を支持するように設けられることを特徴とする請求項1または2に記載の粉末圧延装置。
- 前記予備圧下ロールの周面と当接する前記バックアップ装置の当接部は、前記予備圧下ロールの周面より摩擦係数が低いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の粉末圧延装置。
- 前記バックアップ装置は、前記予備圧下ロールに付着した前記粉末を除去する除去装置を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の粉末圧延装置。
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