JP5162988B2 - 無線icデバイス及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線ICデバイス、特に、RFID(Radio Frequency Identification)システムに用いられる無線ICチップを有する無線ICデバイス及びその製造方法に関する。
近年、物品の管理システムとして、誘導電磁界を発生するリーダライタと物品や容器などに付された所定の情報を記憶したICチップ(ICタグ、無線ICチップとも称する)とを非接触方式で通信し、情報を伝達するRFIDシステムが開発されている。
特許文献1には、書籍などの表紙に凹部を形成し、該凹部に非接触型データキャリア(ICチップとコイルアンテナとからなる)を搭載した冊子が記載されている。この冊子では、非接触型データキャリアを配置した部分に対応する本文用紙に切欠きを設けることにより、外部と確実に通信できるようにし、かつ、衝撃などによる非接触型データキャリアの破壊を防止している。
しかしながら、この冊子では、表紙や本文用紙に不自然な凹部や切欠きを形成する必要があり、製造に時間を要し、コストが上昇するという問題点を有していた。また、ICチップを含む非接触型データキャリアを配置するために、特許文献1の図3及び図4に示されているような複雑な構造にする必要があり、この点でも製造に時間を要し、コストが上昇するという問題点を有していた。
特開2002−42067号公報
そこで、本発明の目的は、簡単な作業でモジュールを対象物に取り付けることができ、安価に作製可能な無線ICデバイス及びその製造方法を提供することにある。
前記目的を達成するため、第1の形態である無線ICデバイスは、
送受信信号を処理する無線ICチップと、
インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
前記放射板を設けた包装材と、
を備え、
前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してジュールを構成し、
前記ジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
前記給電回路基板の表面に外部電極が形成され、該外部電極は前記放射板と電気的に接続されていること、
を特徴とする。
第2の形態である無線ICデバイスは、
送受信信号を処理する無線ICチップと、
インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
前記放射板を設けた包装材と、
を備え、
前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
前記給電回路基板は多層基板で構成されていること、
を特徴とする。
第3の形態である無線ICデバイスは、
送受信信号を処理する無線ICチップと、
インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
前記放射板を設けた包装材と、
を備え、
前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
前記モジュールはその実装面が前記包装材の主面側を向くように配置され、
前記放射板は前記包装材の主面上に前記モジュールの実装面を覆うように配置されていること、
を特徴とする。
第4の形態である無線ICデバイスは、
送受信信号を処理する無線ICチップと、
インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
前記放射板を設けた包装材と、
を備え、
前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
前記給電回路基板に共振回路及び/又は整合回路を備え、
複数の前記放射板が所定の間隔を保持して配置され、
前記共振回路及び/又は前記整合回路が複数の前記放射板と電磁界結合するように配置されていること、
を特徴とする。
前記無線ICデバイスにおいては、放射板で受信された信号によって無線ICチップが動作され、該無線ICチップからの応答信号が放射板から外部に放射される。そして、ジュールは包装材の主面に押し込まれた状態で実装されるため、包装材に凹部や切欠きを別途形成する工程を必要とすることなく、また、複雑な層状構成を必要とすることなく、ジュールを包装材に実装することができる。また、実装されたジュールの主面は包装材の主面よりも内側に押し込まれているため、外部からの衝撃などがジュールに直接加わることがなく、耐衝撃性が向上する。さらに、放射板は包装材の主面上に設けられるため、放射特性が低下することはない。
また、前記無線ICデバイスにおいては、無線ICチップを給電回路基板上に搭載してジュールを構成しているため、微小な無線ICデバイスを小型の給電回路基板上に容易に実装することができる。RFIDシステムの使用周波数に応じて無線ICチップを変更した場合、給電回路基板の共振回路及び/又は整合回路の設計を変更するだけでよく、放射板の形状やサイズ、配置、あるいは、放射板と給電回路基板との結合状態まで変更する必要はない。
前記無線ICデバイスにおいて、放射板はその一部分がジュールの実装面と前記包装材の主面との間に介在されるように配置されていてもよい。あるいは、ジュールはその実装面が包装材の主面側を向くように配置され、放射板は包装材の主面上にジュールの実装面を覆うように配置されていてもよい。
第1の形態である無線ICデバイスにおいて、給電回路基板の表面に外部電極を形成し、該外部電極を放射板と電気的に接続している。外部電極と放射板とは金属間の接続であるため、接合強度が向上する。無線ICチップ及び/又は給電回路基板が保護膜により覆われていることが好ましい。耐環境性が向上する。
また、第4の形態である無線ICデバイスにおいて、複数の放射板が所定の間隔を保持して配置され、共振回路及び/又は整合回路が複数の放射板と電磁界結合するように配置されてい。複数の放射板を設けて共振回路及び/又は整合回路と電磁界結合させることにより、放射特性及び指向性が向上する。
給電回路基板はセラミックや液晶ポリマなど樹脂からなる多層基板で構成されていてもよい。多層基板で構成すれば、共振回路及び/又は整合回路を構成するインダクタンス素子やキャパシタンス素子を高精度に内蔵可能であり、電極の形成の自由度が向上する。
なお、無線ICチップは、本無線ICデバイスが取り付けられる物品に関する各種情報がメモリされている以外に、情報が書き換え可能であってもよく、RFIDシステム以外の情報処理機能を有していてもよい。
5の形態である無線ICデバイスの製造方法は、
主面上に放射板を形成した包装材を用意する工程と、
インダクタンス素子を有する共振回路及び/又は整合回路を含む給電回路基板上に、送受信信号を処理する無線ICチップを該共振回路及び/又は該整合回路と接続状態で搭載し、ジュールを構成する工程と、
前記ジュールを前記共振回路及び/又は前記整合回路が前記放射板と電磁界結合するように実装する工程と、
を備え、
前記実装工程において、押込み器具を用いて前記モジュールをその主面が前記包装材の主面よりも内側に位置するように押し込むこと、
を特徴とする。
さらに、第6の形態である無線ICデバイスの製造方法は、
インダクタンス素子を有する共振回路及び/又は整合回路を含む給電回路基板上に、送受信信号を処理する無線ICチップを該共振回路及び/又は該整合回路と接続状態で搭載し、ジュールを構成する工程と、
前記ジュールを包装材の所定位置に実装する工程と、
放射板を前記共振回路及び/又は前記整合回路と電磁界結合するように前記包装材の主面上に形成する工程と、
を備え、
前記実装工程において、前記ジュールをその実装面が前記包装材の主面よりも内側に位置するように押し込むこと、
を特徴とする。
前記製造方法によれば、ジュールを包装材の主面に押し込むだけで、包装材に凹部や切欠きを別途形成する工程を必要とすることなく、簡単な工程で給電回路基板が放射板と結合した無線ICデバイスを製造することができる。
第5の形態である製造方法では、実装工程において、押込み器具により包装材の主面であって電磁結合モジュールの近傍に切込みを形成してもよい。
本発明によれば、ジュールを包装材の主面に押し込むだけで、包装材に凹部や切欠きを別途形成する工程を必要とすることなく、簡単な工程で給電回路基板が放射板と結合した無線ICデバイスを得ることができる。ジュールは包装材の主面の内側に配置されるため、耐衝撃性に優れている。また、給電回路基板は小型に構成されており、微小な無線ICチップであっても従来の実装機を用いて給電回路基板上に容易に実装することができ、実装コストが低減する。しかも、使用周波数帯を変更する場合には、共振回路及び/又は整合回路の設計を変更するだけでよい。
以下、本発明に係る無線ICデバイス及びその製造方法の実施例について添付図面を参照して説明する。なお、各図において、共通する部品、部分は同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
(電磁結合モジュール、図1及び図2参照)
まず、本発明に係る無線ICデバイスを構成する電磁結合モジュールについて図1及び図2を参照して説明する。この電磁結合モジュール1は図1(A),(B),(C)に示すように、所定周波数の送受信信号を処理する無線ICチップ5と、該無線ICチップ5を搭載した給電回路基板10とからなる。
無線ICチップ5は、クロック回路、ロジック回路、メモリ回路などを含み、必要な情報がメモリされており、図2に示すように、裏面に入出力端子電極6,6及び実装用端子電極7,7が設けられている。入出力端子電極6,6が給電回路基板10の表面に設けた電極12a,12b(図10参照)に金属バンプ8を介して電気的に接続されている。また、実装用端子電極7,7が電極12c,12dに金属バンプ8を介して電気的に接続されている。なお、金属バンプ8の材料としては、Au、半田などを用いることができる。
また、給電回路基板10の表面と無線ICチップ5の裏面との間には保護膜9が設けられている。
給電回路基板10は、インダクタンス素子を有する共振回路(図1では省略)を内蔵したもので、表面には接続用電極12a〜12d(図10)が形成されている。図1(A)に示すモジュール1では、共振回路が給電回路基板10の表面に配置された放射板21a,21b(図3参照)と電磁界結合する。
図1(B)に示すモジュール1では、給電回路基板10の裏面に設けた外部電極19a,19bが共振回路と電磁界結合する。このモジュール1においては、放射板21a,21b(図3参照)が導電性接着剤、半田などを介して外部電極19a,19bに電気的に導通状態で接続される。なお、外部電極19a,19bは基板10の裏面から両側部、さらには上面にわたって形成されていてもよい。
図1(C)に示すモジュール1は給電回路基板10の表面に無線ICチップ5を覆うエポキシ系、ポリイミド系などの樹脂製の保護膜23を設けたものである。保護膜を設けることで、耐環境性が向上する。
給電回路基板10には所定の共振周波数を有する共振回路が内蔵されており、無線ICチップ5から発信された所定の周波数を有する送信信号を外部電極19a,19bを介して、あるいは直接的に、放射板21a,21b(図3参照)に伝達し、かつ、放射板21a,21bで受けた信号から所定の周波数を有する受信信号を選択し、無線ICチップ5に供給する。それゆえ、この無線ICデバイスは、放射板21a,21bで受信された信号によって無線ICチップ5が動作され、該無線ICチップ5からの応答信号が放射板21a,21bから外部に放射される。
また、外部電極19a,19bを設けた場合には、外部電極19a,19bと放射板21a,21bとは金属間の接続であるため、接合強度が向上する。
(第1実施例、図3〜図8参照)
図3に本発明に係る無線ICデバイスの第1実施例を示す。この無線ICデバイスは、ダンボールなどの包装材50の表面(主面とも称する)に放射板21a,21bが導電性ペーストの塗布などによって設けられており、前記電磁結合モジュール1はその裏面(実装面とも称する)を包装材50に向けて包装材50の表面に押し込まれた状態で実装されている。この実装状態において、電磁結合モジュール1は無線ICチップ5の表面(電磁結合モジュールの主面とも称する)が包装材50の表面よりも内側に押し込まれている。
第1実施例である無線ICデバイスは以下の工程によって製造される。
(1)表面上に放射板21a,21bを形成した包装材50を用意する工程。
(2)給電回路基板10上に、無線ICチップ5を基板10に内蔵されている共振回路と電気的に導通状態で搭載し、電磁結合モジュール1を構成する工程。
(3)電磁結合モジュール1を共振回路が放射板21a,21bと電磁界結合するように実装する工程。
そして、実装工程においては、図3(B)に示すように、押込み器具61を用いて電磁結合モジュール1を無線ICチップ5の表面が包装材50の表面よりも内側に位置するように押し込む。押込み器具61としては、電磁結合モジュール1を空気吸引方式で保持するチャッキングノズルを用いることができる。なお、押込み器具61の押込み面は、無線ICチップ5を押圧しないように凹部61aが形成されており、リジッドな給電回路基板10の表面を押圧する。
以上の製造方法において、電磁結合モジュール1は包装材50の主面に押し込まれた状態で実装されるため、包装材50に凹部や切欠きを別途形成する工程を必要とすることなく、また、複雑な層状構成を必要とすることなく、電磁結合モジュール1を包装材50に実装することができる。また、実装された電磁結合モジュール1の主面は包装材50の主面よりも内側に押し込まれているため、外部からの衝撃などが電磁結合モジュール1に直接加わることがなく、耐衝撃性が向上する。さらに、放射板21a,21bは包装材50の主面上に設けられるため、放射特性が低下することはない。
図4に前記第1実施例の変形例を示す。この無線ICデバイスは、図1(B)に示したように、給電回路基板10に外部電極19a,19bを設けた電磁結合モジュール1を用いたもので、放射板21a,21bの端部を外部電極19a,19bに導電性接着剤22にて接合している。なお、放射板21a,21bの端部は給電回路基板10の裏面に回り込んでいてもよい。
図5に前記第1実施例のいま一つの変形例を示す。この無線ICデバイスは、図1(C)に示したように、保護膜23で無線ICチップ5や給電回路基板10を覆った電磁結合モジュール1を用いたものである。また、保護膜23を包装材50の凹部50aに充填することにより、保護膜23にて電磁結合モジュール1を全体的に覆うようにしてもよい。
図6に押込み器具62を用いた場合を示す。この押込み器具62は給電回路基板10の側面を覆うエッジ部62aを設けたものである。エッジ部62aによって包装材50に凹部50aを容易にかつ安定した形状で形成することができ、押込み実装時における電磁結合モジュール1への負荷を軽減できる。
図7及び図8に押込み器具63を用いた場合を示す。この押込み器具63は、包装材50に対して、給電回路基板10の長辺側面の近傍に切込み50bを形成するエッジ部63aを設けたものである。エッジ部63aによって包装材50に凹部50aを容易にかつ安定した形状で形成することができ、押込み実装時における電磁結合モジュール1への負荷を軽減できる。
(第2実施例、図9参照)
図9に本発明に係る無線ICデバイスの第1実施例を示す。この無線ICデバイスは、給電回路基板10の裏面(実装面)が包装材50の表面側を向くように配置され、包装材の表面に設けた放射板21a,21bの端部が給電回路基板10の裏面(実装面)に接合されている。他の構成は前記第1実施例と同様であり、作用効果も同様である。特に本第2実施例では、電磁結合モジュール1が放射板21a,21bにて覆われているので、電磁結合モジュール1の耐衝撃性がより向上する。また、包装材50の表面が平坦性を維持できる。
第2実施例である無線ICデバイスは以下の工程によって製造される。
(1)給電回路基板10上に、無線ICチップ5を基板10に内蔵されている共振回路と電気的に導通状態で搭載し、電磁結合モジュール1を構成する工程。
(2)電磁結合モジュール1を包装材50の所定位置に実装する工程。
(3)放射板21a,21bを給電回路基板10の共振回路と電磁界結合するように包装材50の表面上に形成する工程。
そして、実装工程においては、前述したチャッキングなどの押込み器具を用いて電磁結合モジュール1をその実装面が包装材50の表面よりも内側に位置するように押し込む。
(共振回路の一例、図10参照)
給電回路基板10に内蔵された共振回路の一例を図10に示す。この給電回路基板10は、誘電体からなるセラミックシート11A〜11Hを積層、圧着、焼成したもので、シート11Aには接続用電極12a,12bと電極12c,12dとビアホール導体13a,13bが形成され、シート11Bにはキャパシタ電極18aと導体パターン15a,15bとビアホール導体13c〜13eが形成され、シート11Cにはキャパシタ電極18bとビアホール導体13d〜13fが形成されている。さらに、シート11Dには導体パターン16a,16bとビアホール導体13e,13f,14a,14b,14dが形成され、シート11Eには導体パターン16a,16bとビアホール導体13e,13f,14a,14c,14eが形成され、シート11Fにはキャパシタ電極17と導体パターン16a,16bとビアホール導体13e,13f,14f,14gが形成され、シート11Gには導体パターン16a,16bとビアホール導体13e,13f,14f,14gが形成され、シート11Hには導体パターン16a,16bとビアホール導体13fが形成されている。
以上のシート11A〜11Hを積層することにより、ビアホール導体14c,14d,14gにて螺旋状に接続された導体パターン16aにてインダクタンス素子L1が構成され、ビアホール導体14b,14e,14fにて螺旋状に接続された導体パターン16bにてインダクタンス素子L2が構成され、キャパシタ電極18a,18bにてキャパシタンス素子C1が構成され、キャパシタ電極18b,17にてキャパシタンス素子C2が構成される。
インダクタンス素子L1の一端はビアホール導体13d、導体パターン15a、ビアホール導体13cを介してキャパシタ電極18bに接続され、インダクタンス素子L2の一端はビアホール導体14aを介してキャパシタ電極17に接続される。また、インダクタンス素子L1,L2の他端は、シート11H上で一つにまとめられ、ビアホール導体13e、導体パターン15b、ビアホール導体13aを介して接続用電極12aに接続されている。さらに、キャパシタ電極18aはビアホール導体13bを介して接続用電極12bに電気的に接続されている。
そして、接続用電極12a,12bが金属バンプ8(図1参照)を介して無線ICチップ5の端子電極6,6(図2参照)と電気的に接続される。電極12c,12dは無線ICチップ5の端子電極7,7に接続される。
また、給電回路基板10の裏面には外部電極19a,19bが導体ペーストの塗布などで設けられ、外部電極19aはインダクタンス素子L(L1,L2)と電磁界により結合し、外部電極19bはビアホール導体13fを介してキャパシタ電極18bに電気的に接続される。
なお、この共振回路において、インダクタンス素子L1,L2は2本の導体パターン16a,16bを並列に配置した構造としている。2本の導体パターン16a,16bはそれぞれ線路長が異なっており、異なる共振周波数とすることができ、無線ICデバイスを広帯域化できる。
なお、各セラミックシート11A〜11Hは磁性体のセラミック材料からなるシートであってもよく、給電回路基板10は従来から用いられているシート積層法、厚膜印刷法などの多層基板の製作工程により容易に得ることができる。
また、前記シート11A〜11Hを、例えば、ポリイミドや液晶ポリマなどの誘電体からなるフレキシブルなシートとして形成し、該シート上に厚膜形成法などで電極や導体を形成し、それらのシートを積層して熱圧着などで積層体とし、インダクタンス素子L1,L2やキャパシタンス素子C1,C2を内蔵させてもよい。
前記給電回路基板10において、インダクタンス素子L1,L2とキャパシタンス素子C1,C2とは平面透視で異なる位置に設けられ、インダクタンス素子L1,L2により外部電極19aと磁界的に結合し、キャパシタンス素子C1により外部電極19bと電界的に結合している。
従って、給電回路基板10上に前記無線ICチップ5を搭載した電磁結合モジュール1は、図示しないリーダライタから放射される高周波信号(例えば、UHF周波数帯)を放射板21a,21bで受信し、外部電極19a,19bと磁界結合及び電界結合している共振回路を共振させ、所定の周波数帯の受信信号のみを無線ICチップ5に供給する。一方、この受信信号から所定のエネルギーを取り出し、このエネルギーを駆動源として無線ICチップ5にメモリされている情報を、共振回路にて所定の周波数に整合させた後、外部電極19a,19bを介して放射板21a,21bに伝え、該放射板21a,21bからリーダライタに送信、転送する。
給電回路基板10においては、インダクタンス素子L1,L2とキャパシタンス素子C1,C2で構成された共振回路にて共振周波数特性が決定される。放射板21a,21bから放射される信号の共振周波数は、共振回路の自己共振周波数によって実質的に決まる。
ところで、共振回路は無線ICチップ5のインピーダンスと放射板21a,21bのインピーダンスを整合させるためのマッチング回路を兼ねている。給電回路基板10は、インダクタンス素子やキャパシタンス素子で構成された共振回路とは別に設けられたマッチング回路を備えていてもよい(この意味で、共振回路を整合回路とも称する)。共振回路にマッチング回路の機能をも付加しようとすると、共振回路の設計が複雑になる傾向がある。共振回路とは別にマッチング回路を設ければ、共振回路、マッチング回路をそれぞれ独立して設計できる。
また、マッチング回路のみを備えた構成でも構わない。さらに、インダクタンス素子のみで給電回路基板10内の回路を構成しても構わない。その場合、インダクタンス素子は、アンテナである放射板21a,21bと無線ICチップ5とのインピーダンス整合をとる機能を有している。なお、インピーダンスの整合については、放射板21a,21bと無線ICチップ5のインピーダンスにおいて少なくとも虚数部を共役とするように設計しても構わない。このようにインピーダンスの虚数部を共役とすることにより、無線ICデバイスの放射特性を向上させることができる。
なお、図10に示した給電回路基板10において、外部電極19a,19bは必ずしも必要ではなく、放射板21a,21bを外部電極19a,19bに代えて給電回路基板10の裏面に直接接合されていてもよい。
(他の実施例)
なお、本発明に係る無線ICデバイス及びその製造方法は前記実施例に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変更することができる。
例えば、共振回路及び/又は整合回路は様々な構成のものを採用でき、放射板21a,21bは1本に連続しているものであってもよい。また、前記実施例に示した外部電極や給電回路基板の材料はあくまで例示であり、必要な特性を有する材料であれば、任意のものを使用することができる。さらに、無線ICチップを給電回路基板に実装するのに、金属バンプ以外の処理を用いてもよい。
本発明に係る無線ICデバイスを構成する各種の電磁結合モジュールを示す断面図である。 無線ICチップを示す斜視図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第1実施例を示し、(A)は平面図、(B)は断面図である。 無線ICデバイスの変形例の要部を示す断面図である。 無線ICデバイスのいま一つの変形例の要部を示す断面図である。 他の押込み器具を用いて無線ICデバイスを製造する工程を示す断面図である。 さらに他の押込み器具を用いて製造された無線ICデバイスを示す平面図である。 実装時における図7のX−X断面図である。 本発明に係る無線ICデバイスの第2実施例を示す断面図である。 共振回路の一例を内蔵した給電回路基板を示す分解斜視図である。
符号の説明
1…電磁結合モジュール
5…無線ICチップ
10…給電回路基板
19a,19b…外部電極
21a,21b…放射板
23…保護膜
50…包装材
61,62,63…押込み器具
L1,L2…インダクタンス素子
C1,C2…キャパシタンス素子

Claims (13)

  1. 送受信信号を処理する無線ICチップと、
    インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
    前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
    前記放射板を設けた包装材と、
    を備え、
    前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してジュールを構成し、
    前記ジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
    前記給電回路基板の表面に外部電極が形成され、該外部電極は前記放射板と電気的に接続されていること、
    を特徴とする無線ICデバイス。
  2. 送受信信号を処理する無線ICチップと、
    インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
    前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
    前記放射板を設けた包装材と、
    を備え、
    前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
    前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
    前記給電回路基板は多層基板で構成されていること、
    を特徴とする無線ICデバイス。
  3. 前記給電回路基板に共振回路を備えたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の無線ICデバイス。
  4. 前記給電回路基板に整合回路を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の無線ICデバイス。
  5. 前記放射板はその一部分が前記モジュールの実装面と前記包装材の主面との間に介在されるように配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
  6. 送受信信号を処理する無線ICチップと、
    インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
    前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
    前記放射板を設けた包装材と、
    を備え、
    前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
    前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
    前記モジュールはその実装面が前記包装材の主面側を向くように配置され、
    前記放射板は前記包装材の主面上に前記モジュールの実装面を覆うように配置されていること、
    を特徴とする無線ICデバイス。
  7. 送受信信号を処理する無線ICチップと、
    インダクタンス素子を含み、該インダクタンス素子が前記無線ICチップと接続されている給電回路基板と、
    前記インダクタンス素子と結合するように配置された放射板と、
    前記放射板を設けた包装材と、
    を備え、
    前記無線ICチップを前記給電回路基板上に搭載してモジュールを構成し、
    前記モジュールが前記包装材の主面に該主面よりも内側に押し込まれた状態で実装され、
    前記給電回路基板に共振回路及び/又は整合回路を備え、
    複数の前記放射板が所定の間隔を保持して配置され、
    前記共振回路及び/又は前記整合回路が複数の前記放射板と電磁界結合するように配置されていること、
    を特徴とする無線ICデバイス。
  8. 前記無線ICチップ及び/又は前記給電回路基板が保護膜により覆われていることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の無線ICデバイス。
  9. 主面上に放射板を形成した包装材を用意する工程と、
    インダクタンス素子を有する共振回路及び/又は整合回路を含む給電回路基板上に、送受信信号を処理する無線ICチップを該共振回路及び/又は該整合回路と接続状態で搭載し、ジュールを構成する工程と、
    前記ジュールを前記共振回路及び/又は前記整合回路が前記放射板と電磁界結合するように実装する工程と、
    を備え、
    前記実装工程において、押込み器具を用いて前記モジュールをその主面が前記包装材の主面よりも内側に位置するように押し込むこと、
    を特徴とする無線ICデバイスの製造方法。
  10. 前記押込み器具により前記包装材の主面であって前記ジュールの近傍に切込みを形成することを特徴とする請求項に記載の無線ICデバイスの製造方法。
  11. インダクタンス素子を有する共振回路及び/又は整合回路を含む給電回路基板上に、送受信信号を処理する無線ICチップを該共振回路及び/又は該整合回路と接続状態で搭載し、ジュールを構成する工程と、
    前記ジュールを包装材の所定位置に実装する工程と、
    放射板を前記共振回路及び/又は前記整合回路と電磁界結合するように前記包装材の主面上に形成する工程と、
    を備え、
    前記実装工程において、前記ジュールをその実装面が前記包装材の主面よりも内側に位置するように押し込むこと、
    を特徴とする無線ICデバイスの製造方法。
  12. 前記実装工程において、押込み器具を用いて前記ジュールを前記包装材に押し込むことを特徴とする求項11に記載の無線ICデバイスの製造方法。
  13. 前記押込み器具により前記包装材の主面であって前記ジュールの近傍に切込みを形成することを特徴とする請求項12に記載の無線ICデバイスの製造方法。
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