JP5160708B2 - サブバンド間超格子光エミッタおよび量子カスケード超格子レーザ - Google Patents

サブバンド間超格子光エミッタおよび量子カスケード超格子レーザ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、サブバンド間(ISB:intersubband)超格子(SL:superlattice)発光器(光エミッタ)に関し、特に、ほぼ平坦なミニバンドおよび空間的に対称な波動関数を有する量子カスケード(QC:quantum cascade)SLレーザに関する。
【0002】
【従来の技術】
ISB SLレーザでは、光学的遷移(光遷移)が、上側ミニバンド(すなわち、そのバンドの最下部またはその付近のエネルギー状態)と、下側サブバンド(すなわち、そのバンドの最上部またはその付近のエネルギー状態)との間で起こる。このようなレーザが正しく作用するためには、上側および下側(上下)のミニバンドのフラットバンド(平坦バンド)条件が存在しなければならない。すなわち、次の2つの条件が満たされなければならない。
(1)それぞれの放射遷移(RT:radiative transition)領域が、隣接する注入/緩和(I/R:injection/relaxation)領域と巨視的に整列する(揃う)こと。
(2)さらに重要なことであるが、それぞれのRT内で上側レーザエネルギーレベルが微視的に整列すること(かつ、下側レーザレベルが同様に整列すること)。
しかし、印加電界(例えば、レーザ発振を誘導するためにレーザを横断して加えられる外部バイアス)がある場合、量子井戸(QW:quantum well)層間の量子状態は、ほぼ同一のQW領域のSLを用いた場合、電界の方向でどんどん高いエネルギーにシフトする。この問題点は、米国特許第6,055,254号(発明者:Capasso et al.、発行日:2000年4月25日、以下「Capasso米国特許」という)で解決されている。Capasso米国特許に記載されているISB SLレーザでは、SL内の印加電界の存在にかかわらず、平均として上下のミニバンドのほぼ平坦なプロファイルを達成するように、SL周期を変化させることによって、内部電子ポテンシャルにプリバイアスされる。Capasso米国特許の図2(本願の図2とほぼ同一)には、印加電界がある場合の実質的フラットバンド条件が示されている。すなわち、各RT領域(例えば、RT14.5)内のミニバンド2の最下部またはその付近のエネルギー状態(その波動関数で表されている)は、ミニバンド1の最上部またはその付近のエネルギー状態と同様、そのRT領域にわたり十分に広がっている。それぞれの上側ミニバンド2において、波動関数は、単極放射遷移(RT)領域の中点を通る垂直面(以下、中間面(midplane)という)に関してほぼ空間的に対称である。これに対して、それぞれの下側ミニバンド1では、波動関数は実質的に空間的に非対称である(中間面の右側のほうが大きいローブを有することで示されている)。この非対称性は、ミニバンドの幅が減少するとともに増大する。この非対称性の1つの効果は、光双極子行列要素が小さくなり、したがってエミッタの効率が低くなることである。
【0003】
原理的に、Capasso米国特許の設計では、ミニギャップの両端(すなわち、光遷移に関連する2つのエネルギーレベル(状態))における2つの波動関数を対称にすることができるが、それは比較的狭い範囲の波長と電界においてのみである。しかし、これらの2つの状態の波動関数を対称にすると、他の多くの設計事項を最適化あるいは制御するのに必要な追加自由度がなくなる。例えば、次のパラメータ、すなわち、波動関数の形状と、2つのミニバンド内の残りの状態のエネルギー位置は、固定されることになり、これは、とりわけ、ミニバンドの電子の出入りや、ミニバンド内の光吸収に影響を及ぼす可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、ほぼ平坦なミニバンドを備えるのみならず、ほぼ空間的に対称な波動関数を備え、印加電界、所望の動作波長、波動関数の形状、および、ミニバンド内の残りの状態のエネルギー位置の独立制御が可能な設計のための、ISBSLエミッタの技術が必要とされている。ここで「独立制御」とは、あるパラメータセット内の1つのパラメータの値を、同じセット内の他のパラメータの値とは独立に選択することができることを意味する。以下では、このような選択を「任意」ということがある。
【0005】
アプリケーションによっては、上下のミニバンド内のほぼすべての波動関数がほぼ空間的に対称なISB SLエミッタにおいて、上記の特徴を達成することが必要になる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の1つの特徴によれば、ISB光エミッタのRT領域は、プリバイアスSLと、複数のスプリット量子井戸(SPQW:split quantum well)とを有する。ここで、SPQWとは、上側および下側のエネルギー状態がそれらの自然幅を超えて分離して各RT領域で相異なるミニバンドに寄与するほどに十分に薄い少なくとも1つの障壁層によって、複数のサブ井戸に分割された量子井戸をいう。これに対して、隣り合うSPQWは、ミニバンドが各RT領域を横切って生成されるような厚さを有する別の障壁層によって互いに結合する。
【0007】
一実施例では、本発明は、隣り合うRT領域間にI/R領域を有し、別の実施例では、I/R領域は省略される(すなわち、インジェクタレス(注入源のない)ISBエミッタ)。
【0008】
本発明によれば、光遷移に関連する少なくとも2つの波動関数(一実施例では、ミニバンド内のほぼすべての波動関数)は、空間的に対称となり、ミニバンド内のエネルギー位置、したがって、電子の注入および抽出を最適化するのに重要な追加自由度が提供される。ミニバンドのエネルギー位置の自由度を、電界の任意選択可能性と組み合わせることにより、インジェクタレスISBエミッタ設計が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下の記述では、次の順序で説明する。
・ISB光エミッタの基本設計。
・RT領域のプリバイアスSL設計。
・RT領域のSPQW設計。
・ほぼ平坦なミニバンドおよびほぼ空間的に対称な波動関数の両方を有するようにこれらの設計特徴を組み込んだ、本発明によるレーザ。
RT領域を結合するI/R領域のあるISBレーザ、および、RT領域を結合するI/R領域のないISBレーザについても説明する。最後に、これらの両方のタイプのレーザの例について説明する。
【0010】
[一般的なISB SL光エミッタ]
図1を参照すると、ISB SL半導体光エミッタ(例えば、QCレーザ)10は、上側クラッド領域16と下側クラッド領域12の間に挟まれたSLコア領域14を有する。コア領域は、レーザの活性領域を含む。また、活性領域は、複数のRT領域を含む。一実施例では、隣り合うRT領域はI/R領域によって分離されるが、別の実施例でI/R領域は省略される。
【0011】
一般に、ISBという用語は、RT領域およびI/R領域で起こる光遷移および電子遷移の周知の単極性を指す。
【0012】
通常、エミッタのさまざまな層がその上に形成される基板は、下側クラッド領域として作用する。別法として、基板とは別に、下側クラッド領域を、基板とコア領域の間に形成することも可能である。実施例では、上側クラッド領域16は、リッジ導波路レーザ構造に典型的なメサ(台形)状に形成されている。メサは、図示のように、コア領域14で停止するように浅くエッチングされることも可能であり、あるいは、メサがコア領域内まで延びるように深くエッチングされる(ディープエッチ)ことも可能である。
【0013】
いずれの場合でも、電気的絶縁層18(例えば、SiやSiO)が、デバイスの最上部に形成され、メサの最上部の一部を露出する開口を形成するようにパターン形成される。別法として、絶縁層は、米国特許出願第09/611,886号(出願日:2000年7月7日、発明者:J. N. Baillargeon et al.)に記載されているタイプのカルコゲナイドガラスからなることも可能である。第1電極20が、絶縁層18の上、および、上側クラッド領域に接触するように開口内に(通常、高ドープ接触容易化層(図示せず)によって)形成され、第2電極22が、基板12上に形成される。
【0014】
基板自体は、単結晶半導体であることも、単結晶半導体と他の層(例えば、単結晶半導体の上面に成長されたエピタキシャル層)との組合せであることも可能である。実施例では、このタイプのレーザは、III−V族化合物半導体(例えば、GaInAsやAlInAsのようなIn系III−V族化合物)から製造される。
【0015】
外部電圧バイアスを供給し、発光に十分な大きさのポンピングエネルギーをレーザに供給するために、駆動電流(図示せず)が電極に接続される。しきい値より下では、エミッタは、インコヒーレントな自然放出光源として動作するが、しきい値より上では、コヒーレントな誘導放出光源として動作する。後者の場合、光フィードバックを設けると、光源はレーザとして作用する。適当な光フィードバックは通常、例えば劈開結晶端面、分布フィードバック(DFB)グレーティング、分布ブラッグ反射器(DBR)、あるいはこれらの組合せによって形成される光空洞共振器により提供される。
【0016】
[プリバイアスSL]
図2に示すように、実施例では、コア領域14は、複数(N個)の繰返しユニットを有する。各ユニットは、プリバイアスSL RT領域14.1と、I/R領域14.2を有する。SLの内部電子ポテンシャルにプリバイアスをかけることの効果は、印加バイアス電圧によって生成されるSL内の電界の存在にかかわらず、上下のミニバンドの実質的フラットバンド条件を生成することである。具体的には、巨視的な観点からいうと、ある1つのRT領域14.1の下側ミニバンド14.3は、隣のRT領域14.5の上側ミニバンド14.4と整列し、整列した2つのミニバンドは、介在するI/R領域14.2の単一のミニバンド14.6に整合しこれによって架橋(橋渡し)される。他方、前述のように、微視的な観点から、それぞれの下側ミニバンド1において、波動関数は実質的に空間的に非対称である(中間面の右側のほうが大きいローブを有することで示されている)。この非対称性の1つの効果は、光双極子行列要素が小さくなり、したがってエミッタの効率が低くなることである。
【0017】
このタイプのデバイスでは、レーザ発振は、ミニバンド間過程である。すなわち、波線の矢印15で示されるように、RT領域14.1において、波長λの誘導放出は、上側ミニバンド14.7の最低エネルギーレベル2(波動関数F2)と、下側ミニバンド14.3の最高エネルギーレベル1(波動関数F1)の間で起こる。同様の過程が他のRT領域でも起こる。例えば、RT領域14.5でも、レーザ発振は、同じ波長で、上側ミニバンド14.4の最低エネルギーレベル2と、下側ミニバンド14.8の最高エネルギーレベル1の間で起こる。
【0018】
RT領域の内部電子ポテンシャルは、実際のポテンシャルがデバイスに組み込まれるという意味で、プリバイアスされる。すなわち、RT領域のQW層の少なくとも第1のサブセットのエネルギーレベルは、QW層ごとにずらされる。一実施例では、プリバイアスは、これらのQW層を横切る第1の方向(例えば、(バイアス電圧によって生成される)印加電界の方向に)にQW層の厚さを単調増大させることによって達成される。好ましい実施例では、障壁層の第2のサブセットの厚さもまた、障壁層ごとに変えられる。好ましくは、これらの障壁層の厚さは、同じ第1方向に単調に減少または増大する。「サブセット」という用語は、RT領域内のすべてのQW(あるいは障壁)層より少ない層も、RT領域内のすべてのQW(あるいは障壁)層(すなわち、セット全体)も包含する。さらに、第1および第2のサブセットは、必ずしも同じ層のグループを包含する必要はなく、また、同数の層を含む必要もない。
【0019】
プリバイアスSL RT領域が上下の伝導ミニバンドの所望のフラットバンド条件をどのようにして提供するかをさらによく理解することができるように、図3および図4を参照して説明する。印加電界Eがある場合の、SL内のミニバンド40および41の所望のフラットバンド条件を図3に示す。ここで、SLは、従来の通常の、電界補償周期構造として示されており、それぞれのQW層は同じ厚さtを有し、それぞれの障壁層は同じ厚さtを有する。しかし、何らかの形の補償電界ECがなければ、図3の各ミニバンドは、それぞれの量子井戸内で、相異なるエネルギーの別々の量子状態に分裂する。この効果を利用して、印加電界がないときにずれているSL量子状態が、印加電界があるときに同じ絶対エネルギーで互いに整列するようにする。そこで、図4に示すように、SLは、電界E(これはレーザの動作中にのみかけられるので、破線で示す)の方向に、QW層厚tを増大させることによってプリバイアスされる。したがって、例えば、tw1<tw2<tw3<tw4である。これは、狭いほうのQW内の量子状態が、広いほうのQW内の対応する状態よりも高いエネルギーにあり、狭いほうのQW内の上側と下側のレベルの間のエネルギー差が、広いほうのQWにおけるものより大きいことを意味する。したがって、QWの厚さに勾配をつけることによって、上下のミニバンドの所望のフラットバンド条件が実現されるように、QW間で量子状態をずらすことができる。
【0020】
ここで注意すべき点であるが、比較的短いSLでは、上下のミニバンドの所望の平坦なミニバンド条件は、前述のようにQWの厚さのみを変えることによって達成することができる。しかし、長いSLでは、QWおよび障壁層の両方の厚さを変えるのが好ましい。すなわち、本発明の別の実施例によれば、好ましくは、印加電界の方向に障壁層の厚さも変化(増大または減少)させる。障壁層の特定のサブセットの厚さを増大させるかそれとも減少させるかは、経験的に(コンピュータモデリングプログラムの利用を含む)決定される。tを変えることの目標は、QWの適当な結合を保証し、QW間の電子輸送を容易にし、比較的高い振動子強度(すなわち、光双極子行列要素z21)を提供することである。いずれにしても、(t+t)によって定義される周期は、RT領域のSL特性が実質的に害されるほど大幅に変化してはならない。
【0021】
現在のところ、最良の出力パワー結果は、障壁層のサブセットの厚さが印加電界の方向に減少するようなQC SLにおいて達成されている。しかし、最良のしきい値電流密度の結果は、障壁層のサブセットの厚さが印加電界の方向に増大するようなQC SLにおいて得られている。
【0022】
残念ながら、プリバイアスSLは、各QWの基底状態と、それと井戸の第1励起状態の間のエネルギー間隔とが独立ではないような、さまざまな幅のQW領域を含む。特に、図4に示すように、QW領域が薄くなると、QW内の最初の2つの状態の間隔が増大する。このため、孤立したQWの基底状態が、印加電界がないときに平坦なミニバンドが形成されるようにすべて整列している場合、第1励起状態も完全に整列することは不可能であり、またその逆も成り立つ。孤立井戸のエネルギーレベルが同じエネルギーに整列していないと、その結果得られるミニバンドの波動関数の空間的な広がりおよび対称性は少なくなり、その結果、例えば、レーザ発振遷移のための光双極子行列要素が小さくなってしまう。
【0023】
レベル1および2の波動関数(の絶対値の2乗)を図2に例示してある。注意すべき点であるが、それぞれのRT内で、これらの波動関数は、そのRTのすべてのQWにわたって広がっており、このことは、QWどうしが互いに有効に結合していることを示す。しかし、前述のように、上側ミニバンド14.4および14.7の最下部またはその付近の波動関数F2は実質的に空間的に対称であるが、下側ミニバンド14.3および14.8の最上部またはその付近の対応する波動関数F1は、実質的に空間的に非対称である。すなわち、RT領域の中間面19に関して測定される対称性について、中間面19の右側の各波動関数F1のローブの大きさは、左側のものより高い。このため、各波動関数F1は、その対応する中間面19に関する鏡映対称性を欠く。これに対して、各波動関数F2は、その中間面19に関してほぼ鏡映対称性を有する。前述のように、プリバイアスSL設計では一般に、波動関数対称性を、上側ミニバンドで(図示のとおり)、または、下側ミニバンドで(図示せず)のいずれかで達成することができるが、設計の他の重要な事項を犠牲にせずに両方を達成することはできない。
【0024】
[スプリット量子井戸]
RT領域30の伝導帯内のスプリット量子井戸(SPQW)を図5に例示する。この構成は、隣り合うQW30.2を互いに分離する比較的厚い標準障壁領域30.1を有する。さらに、各QWは、各量子井戸30.2を1対の隣り合うサブ井戸30.2aと30.2bに分割(すなわち、スプリット)する比較的薄い障壁領域30.3を有する。
【0025】
障壁30.3は、QWを半分に分割するように図示されているが、この比は、以下の基準が満たされる限り本質的ではない。さらに、各QWは、そのQWを2個より多くのサブ井戸に分割するように、複数の薄い障壁を含むことも可能である。
【0026】
標準障壁領域30.1の厚さは、所望のエネルギー幅のミニバンドが各RT領域にわたって生成されるように選択される。この点に関して望ましいことは、下側ミニバンドのエネルギー幅は、光吸収を小さくするように光遷移のエネルギーより小さい一方、光遷移の下側の状態の熱分布を小さくするのに十分なだけ大きいことである。これに対して、障壁領域30.3の厚さは、(1)上側と下側の状態間のエネルギー間隔がそれらの自然幅より大きく、(2)これらの状態が各RT領域内の相異なるミニバンドに寄与するように、選択される。換言すれば、薄い障壁30.3の厚さは、ミニバンド間のエネルギー差が、各ミニバンド内の状態間のエネルギー差にほぼ等しくなるような厚さより小さい。
【0027】
薄い障壁領域30.3および標準障壁30.1の相対的な厚さについては、次のように言うことができる。特定のSPQWおよびそれに対応する標準障壁領域に関して、一般に、標準障壁領域30.1は、薄い障壁領域30.3より厚い。しかし、RT領域のある部分における(例えば、RT領域の一端における)特定の標準障壁領域を、そのRT領域のやや離れた部分における(例えば、そのRT領域の他端またはその付近における)特定の薄い障壁領域と比較すると、(SLの勾配により)これらの2つの障壁領域が同等の厚さを有するか、あるいは、標準障壁領域の厚さが、薄い障壁領域の厚さより小さい可能性もある。
【0028】
[プリバイアスSLとSPQWの組合せ]
本発明の1つの特徴によれば、ISB SL光エミッタは、ほぼ平坦な上下のミニバンドとともに、これらのそれぞれのミニバンドにおいてほぼ対称な波動関数を達成するように相互に適応した、プリバイアスSLとSPQWの両方の設計を含む。
【0029】
プリバイアスSLにおいてそれぞれの従来のQWをSPQWで置き換えることにより、本発明の発明者は、上側および下側のほぼ平坦なミニバンドを生成すると同時に、一実施例では、光遷移に関連する少なくとも2つの波動関数に対して、また、別の実施例では、ミニバンド内のほぼすべての波動関数に対して、ほぼ空間的に対称な(状態)波動関数を生成することができることを発見した。孤立SPQWにおいて、2つのサブ井戸の厚さ合計と、それらを分離する薄い障壁領域の厚さとは、基底状態と第1励起状態が任意の絶対エネルギーに互いに独立に配置されることを可能にする2個の独立なパラメータである。したがって、プリバイアスSLにおいて、従来技術のプリバイアスSLにおける標準的なQWを用いるのではなく、SPQWを用いると、印加電界を補償し個々のSPQWの基底状態を整列させることができると同時に、第1励起状態も整列させることができる。この組合せにより、光遷移に関連する少なくとも2つの状態に対して、設計電界においてほぼ空間的に対称な波動関数を有する、ほぼ平坦な上下のミニバンドが得られる。ミニバンド幅は、第3の独立なパラメータ、すなわち、隣り合うSPQWを分離する標準障壁領域の厚さのセットによって制御される。したがって、本発明のこの実施例では、最低ミニバンドのエネルギー位置、その幅、ミニバンド間のミニギャップの幅、および、印加電界は、すべて独立に選択することができる。これに対して、従来のプリバイアスSLでは、3個のパラメータはすべて強く相互依存している。
【0030】
また、本発明におけるこのパラメータの独立性によれば、ミニバンド内のほぼすべての状態において、ほぼ空間的に対称な波動関数を実現することができる。
【0031】
このタイプのISB SLエミッタにおいては一般に、ドーパントイオンによる電子散乱およびそれによる放出スペクトルの広がりを低減するように、I/R領域はドープ(例えば、Siでn型に)され、RT領域はアンドープとするのが好ましい。
【0032】
本発明の一実施例によるこのようなISBレーザのRT領域の伝導帯構造と波動関数の絶対値の2乗を図6に示す。このRT領域は、4個のSPQWを有するプリバイアスSLを有する。波動関数のフラットバンドおよび対称性に注意すべきである。RT領域(複数のSPQWと1個のプリバイアスSLを有する)とI/R領域とを含む繰返しユニット(RU:repeat unit)を図7に示す。次の例1では、ISBレーザなどから得られる実験結果について説明する。
【0033】
[例1:I/R領域を有するSPQWプリバイアスSL]
この例は、III−V族化合物半導体QCレーザについてのものである。このレーザでは、本発明の一実施例に従って、I/R領域が隣り合うRT領域を分離し、各RUは、プリバイアスSLと複数のSPQWを含む。さまざまな材料、寸法および動作条件は、特に明示的に断らなければ単なる例示であり、本発明の技術的範囲を限定することを意図するものではない。ここで、「アンドープ」という用語は、意図的にはドープされていない半導体の層あるいは領域を意味する。すなわち、このような領域あるいは層のドーピングは比較的低く、一般に、デバイスの層を成長するために用いられた容器内の残留あるいはバックグラウンドドーピングに由来するものである。
【0034】
レーザの一般的設計は、ディープエッチリッジ導波路構造を用いたことを除いては、図1に示したものと同様であった。ウェハD2636において、QC−SLレーザの、中間I/R領域を有する2個のRT領域の概略図を図7に示す。このレーザは、約10.8μmの中心波長で放射するように設計された。正確な層系列は表1〜表3に示す。分子線エピタキシー(MBE)を用いることにより、n型ドープInP基板に格子整合したInGaAs量子井戸層およびAlInAs障壁層を用いて、55個のRUを成長させた。その結果得られたスタックを、A. Tredicucci et al., Electronics Lett., Vol.36, No.10, pp.876-877 (May 2000)、に記載されているのと同一の誘電体QCレーザ導波路に埋め込んだ。このレーザを、リッジの中点で測定して11〜17μmの範囲のストライプ幅のディープエッチリッジ導波路レーザとして加工し、劈開して長さ2.25mmのバーを形成した。端面はコーティングしないままとした。このレーザを銅ヒートシンクにはんだ付けし、ワイヤボンディングした後、温度可変クライオスタットの冷フィンガ上にマウントした。
【0035】
このレーザ設計において、各RTは8個の状態を有する。すべての状態はほぼ空間的に対称であった。
【0036】
約7K〜195Kの範囲のさまざまな動作温度に対する、幅17μmのストライプを有するレーザのパルスL−I特性を図8に示す。この測定には、継続時間約50ns、繰返しレート5kHzの電流パルスを用いた。レーザからの光出力(放射)は、高速の較正された室温HgCdTe(MCT)光起電力検出器と、ボックスカー方式を用いて収集された。ピークパワーは、7Kで120mW、195Kで12.5mWであった。
【0037】
レーザの測定されたしきい値電流密度Jthは、ヒートシンク温度7Kでは3.5kA/cmであり、最高動作温度の195Kでは7.5kA/cmに上昇した。低温測定値は、1.7kA/cmという推定値とよく一致している。測定値のほうが2倍高いのは、リッジのSiN/金属側壁からの損失や、低い注入効率に起因する可能性があり、これらは計算において考慮に入れられなかったものである。レーザ遷移は、第2のミニバンドの最低状態(レベル2)と第1のミニバンドの最高状態(レベル1)の間で起こった。これらの2つの状態間での縦方向光学フォノンによる電子散乱時間を計算したところτ21=3.2psであり、これは、最低レーザレベルの全寿命の計算値τ=0.3psよりもずっと長く、反転分布を保証する。上側レーザレベルの全散乱寿命はτ=0.7psであった。光双極子行列要素はz21=2.7nmと計算され、利得尖鋭化効果を避けるために円形メサ形状を有するデバイスで測定したエレクトロルミネセンススペクトルの幅は20meVであった。しきい値においてデバイスにかけられた電圧12Vは、RTおよびI/R領域のスタックの両端の設計電圧10.4ボルトに近いものであった。この電圧の不一致の一部は、クラッド層と接点層における追加電圧降下による。
【0038】
図8の挿入図は、パルスモードで動作する、中心波長が11.6μm付近のわれわれのレーザのうちの1つのファブリ・ペロー設計の特性モードスペクトルを示す。スペクトル測定は、Nicoletフーリエ変換赤外分光器(FTIR)と冷却されたMCT検出器を用いて実行した。
【0039】
QCレーザ全体の設計を表1に与える。ディジタル勾配領域の詳細は当業者に周知であり、重要でない限り示していない。表2および表3はそれぞれ、I/R領域およびRT領域の追加の詳細を示す。
【0040】
【表1】
Figure 0005160708
【0041】
なお、本発明のこの実施例では、I/R領域は、(Siで)n型にドープされているが、RT領域はドープされていない。
【0042】
従来のGaInAs/AlInAs I/R領域のそれぞれの詳細を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0005160708
【0044】
表3は、本発明の一実施例による、サンプルD2636のRT領域(プリバイアスSLおよび4個のSPQW)を構成するアンドープ層の、さまざまな層厚を示す。印加電界(示していない)は、上向き、すなわち、表の下から上への向きとなる。
【0045】
【表3】
Figure 0005160708
【0046】
この表に示したように、QWの全厚(薄い障壁を含む)は約46〜55Åであり、サブ井戸の厚さは約17〜24Åであり、QWを分ける薄い障壁の厚さは約7〜11Åであり、標準障壁の厚さは約20〜29Åである。
【0047】
[インジェクタレスISB SL光エミッタ]
以上の記述では、RT領域がプリバイアスSLと複数のSPQWの組合せからなるようなISB SLレーザについて説明した。この新規な設計の特徴によれば、従来のSL ISBレーザよりもずっと自由度が高くなり、本発明のさらに別の実施例の可能性が開ける。そのような設計の1つは、インジェクタレスISB SLレーザ、すなわち、RT SL領域(定義は前述)どうしの間にI/R領域を含まないレーザである。I/R領域を省略すると、与えられた導波路コア内に入るRT領域の数を増大させながら、RT領域とのモード強度プロファイルの重なりが増大する。(隣り合うRT領域の間の境界線となるI/R領域がなくても、それらのRT領域は互いに区別可能である。各RT領域のSLの勾配は、そのRT領域の最初から再び始まるからである。)コンピュータモデリングによれば、この設計は、I/R領域を利用するISB SLレーザに比べて、しきい値を低くし、出力パワーを増大させるはずである。
【0048】
図9に、本発明のこの実施例によるISB SLレーザの1対の隣り合うRT領域を示す。それぞれのRT領域は、前述のように、プリバイアスSLと複数のSPQWの組合せからなる。光遷移(直線の矢印)に関連する波動関数の絶対値の2乗は、1周期全体の長さにわたって(すなわち、各RT領域の長さにわたって)広がる。斑点の領域は、SLミニバンドのエネルギー範囲を表す。この設計によれば、相対エネルギーレベル(このグラフにおける高さ)は、I/R領域がなくても、電流が、あるRTの下側ミニバンドから次のステージの上側ミニバンドへ流入することができるように配置することができる。(従来のISBレーザでは、あるRT領域の下側ミニバンドは、隣のRT領域の上側ミニバンドと整列しないため、その設計においてはI/R領域が必要である。)
【0049】
さらに、本発明のこの実施例では、現在のところ、ドーパントイオンの存在により放出スペクトルの広がりが生じる可能性があっても、少なくとも一部のRT領域はドープされることが好ましい。そうしないと、(電子の流れの方向に関して)下流のRT領域は、放射遷移が起こりうる前に上流の電子が到着するのを「待つ」必要が生じる可能性がある。この潜在的な問題点を避けるには、コアの下流端またはその付近のRT領域にドーピングを制限することが好ましい。しかし、他のドーピングパターン(すべてのRT領域にドープすることを含む)も排除されるわけではない。
【0050】
[例2:SPQWプリバイアスSLを有するインジェクタレスISBエミッタ]この例は、III−V族化合物半導体のインジェクタレスQC SLレーザ、すなわち、直前で説明した本発明の実施例に従って、隣り合うRT領域を分離するI/R領域がなく、各RT領域がプリバイアスSLおよび複数のSPQWを含むようなQCレーザについてのものである。前と同様に、さまざまな材料、寸法および動作条件は、特に明示的に断らなければ単なる例示であり、本発明の技術的範囲を限定することを意図するものではない。また、「アンドープ」という用語は、意図的にはドープされていない半導体の層あるいは領域を意味する。すなわち、このような領域あるいは層のドーピングは比較的低く、一般に、デバイスの層を成長するために用いられた容器内の残留あるいはバックグラウンドドーピングに由来するものである。
【0051】
レーザの一般的設計は、ディープエッチリッジ導波路構造を用いたことを除いては、図1に示したものと同様であった。複数のQC SLレーザのうちの2個の代表的なRT領域を示す概略図を図9に示す。各RT領域は、プリバイアスSLと、4個(ウェハD2666)または5個(ウェハD2630)のSPQWを含んでいた。レーザは、約10.8μmの中心波長で放射するように設計された(ウェハD2630およびD2666)。正確な層系列は表4〜表6に示す。一方の場合、50個のRTを成長させ(ウェハD2630)、もう一方の場合、80個のRTを成長させた(ウェハD2666)。いずれの場合でも、RTは、分子線エピタキシー(MBE)を用いることにより、n型InP基板に格子整合したInGaAs量子井戸層およびAlInAs障壁層を含んでいた。その結果得られたスタックを、A. Tredicucci et al.(前掲)に記載されているのと同一の誘電体QCレーザ導波路に埋め込んだ。このレーザを、リッジの中点で測定して11〜17μmの範囲のストライプ幅のディープエッチリッジ導波路レーザとして加工し、劈開して長さ2.25mmのバーを形成した。端面はコーティングしないままとした。このレーザを銅ヒートシンクにはんだ付けし、ワイヤボンディングした後、温度可変クライオスタットの冷フィンガ上にマウントした。
【0052】
ウェハD2666からのレーザは、各RT領域に8個の状態を有し、そのうちの4個はほぼ空間的に対称であった。一方、ウェハD2630からのレーザは10個の状態を有し、そのすべてがほぼ空間的に対称であった。
【0053】
図10に、1.5A〜6Aの範囲のさまざまな駆動電流における、ウェハD2630からのリッジ導波路エミッタのエレクトロルミネセンスを示す。挿入図は、同じデバイスのI−V特性である。高い電流密度は、エミッタが比較的大きい電流を運ぶことが可能であることを示す。これは、例えば、高出力パワーレーザに要求されることである。エレクトロルミネセンスが示すところによれば、放出光は、設計周波数/波長にあり、特性における他のピークは、十分に広がった状態を有するSLの存在を示す。他方、図11には、中心波長が12.2〜12.3μm付近の、ウェハD2666からのレーザのマルチモードファブリ・ペロースペクトルを示す。
【0054】
QCレーザ全体の設計を表4に与える。ディジタル勾配領域の詳細は当業者に周知であり、重要でない限り示していない。表5および表6はそれぞれ、ウェハD2630およびD2666からのレーザのRT領域の追加の詳細を示す。
【0055】
【表4】
Figure 0005160708
【0056】
ウェハD2666の設計は、RT領域に隣接するすぐ上のディジタル勾配領域のドーピングをn=5×1016に下げ、厚さが173Åしかないことを除いては、表4に示したものとほぼ同一である。また、ウェハD2666には80個のRT領域があり、各RT領域は、全厚が274Åであり、5個ではなく4個のSPQWを有していた。表5および表6は、本発明の一実施例によるRT領域(サンプルD2630については、プリバイアスSLおよび5個のSPQW、サンプルD2666については、プリバイアスSLおよび4個のSPQW)を構成する層の、さまざまな層厚を示す。印加電界(示していない)は、上向き、すなわち、表の下から上への向きとなる。
【0057】
【表5】
Figure 0005160708
【0058】
なお、D2630の3個の中央SPQW領域(およびそれらの対応する薄い障壁層)は(Siで)n型にドープされたが、両端のSPQW領域はドープされていない。
【0059】
表5に示したように、QWの全厚は約43〜61Åであり、サブ井戸の厚さは約15〜29Åであり、薄いSPQW障壁の厚さは約23〜32Åであり、標準障壁の厚さは約17〜24Åである。
【0060】
【表6】
Figure 0005160708
【0061】
ここで、4番目のSPQW領域と、その対応する薄い障壁層は、SPQW3の1個のサブ井戸とともに、(Siで)n型にドープされたが、残りのSPQW領域および障壁はドープされていない。
【0062】
表6に示したように、QWの全厚は約37〜58Åであり、サブ井戸の厚さは約15〜29Åであり、薄いSPQW障壁の厚さは約4〜8Åであり、標準障壁の厚さは約12〜39Åである。
【0063】
表2、表5および表6を組み合わせるとわかるように、これらの厚さの適当な範囲は以下の通りである。すなわち、QWの全厚は約37〜61Åであり、サブ井戸の厚さは約15〜29Åであり、薄いSPQW障壁の厚さは約4〜12Åであり、標準障壁の厚さは約12〜39Åである。個々の設計に対して選択される層厚は、所望の放出周波数/波長、ミニバンド幅、電界強度、およびSPQW数のようなさまざまなパラメータに依存する。
【0064】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明によれば、ほぼ平坦なミニバンドを備えるのみならず、ほぼ空間的に対称な波動関数を備え、印加電界、所望の動作波長、波動関数の形状、および、ミニバンド内の残りの状態のエネルギー位置の独立制御が可能なISB SLエミッタが実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるISB SL光エミッタの概略断面図である。
【図2】45kV/cmの設計電界において2個のSL領域がI/R領域により架橋される、従来のISB光エミッタの伝導帯プロファイルの概略図である。
【図3】さまざまな従来技術により、外部印加電界と適当な内部補償電界とがある場合に、ミニバンドの代表的なフラットバンド条件を示す伝導帯プロファイルの概略図である。
【図4】 Capasso米国特許の一実施例による、印加電界がない場合のプリバイアスSLの伝導帯プロファイルの概略図である。
【図5】本発明の一実施例による、印加電界がない場合のSPQW RT領域の伝導帯プロファイルの概略図である。
【図6】本発明の一実施例による、SPQW RT領域の伝導帯プロファイルの概略図である。この図は、印加電界がある場合に、ほぼ対称な波動関数(の絶対値の2乗)を有するミニバンドの代表的なフラットバンド条件を示す。閉込め基底状態のエネルギー(A)、ミニバンド幅(B)、ミニギャップ(C)および電界強度は、互いに独立な設計によって選択することができる。
【図7】図6の実施例による、注入/緩和(I/R)領域によって結合された1対のSPQW RT領域の伝導帯プロファイルの概略図である。この図もまた、印加電界がある場合に、ほぼ対称な波動関数(の絶対値の2乗)を有するミニバンドの代表的なフラットバンド条件を示す。薄い斑点の領域は、RT領域内のミニバンドを構成する状態によって占められるエネルギー領域を表し、濃い斑点の領域は、注入状態によって占められるエネルギー領域を表す。直線の矢印は、レーザ遷移に対応する。
【図8】図7に示したタイプのISB SLレーザのパルス光パワーを、さまざまなヒートシンク温度に対する駆動電流の関数として示す図である。パワーは、深エッチ(深くエッチングされた)ストライプ型レーザの単一の端面(収集効率はほぼ1)から抽出される。ストライプは、長さ2.25mm、幅17μmである。点線は、7KにおけるI−V特性を示す。挿入図は、7Kにおけるしきい値を超えるファブリ・ペロースペクトルの測定値を示す。
【図9】本発明のもう1つの実施例による、インジェクタレスISB SLレーザの伝導帯プロファイルの概略図である。この図もまた、印加電界がある場合に、ほぼ対称な波動関数(の絶対値の2乗)を有するミニバンドの代表的なフラットバンド条件を示す。薄い斑点の領域は、RT領域内のミニバンドを構成する状態によって占められるエネルギー領域を表す。直線の矢印は、レーザ遷移に対応する。
【図10】さまざまな駆動電流における、図9に示したタイプのISB SL光エミッタのエレクトロルミネセンススペクトルを示す。10.5μm(約125meV)における矢印は、単に参考のために付与されているだけである。挿入図は、デバイスのI−V曲線を示す。
【図11】パルスモードで約10Kで動作する、図9に示したタイプのISB SLレーザのファブリ・ペロースペクトルの図である。明確化および簡略化のため、図1〜図7および図9は正確な縮尺では描かれていない。さらに、記号Aは、物理的または光学的な値について記述するときはオングストロームを表し、電流について記述するときはアンペアを表すことがある。
【符号の説明】
1 下側ミニバンド
2 上側ミニバンド
10 ISB SL半導体光エミッタ
12 下側クラッド領域
14 SLコア領域
14.1 プリバイアスSL RT領域
14.2 I/R領域
14.3 下側ミニバンド
14.4 上側ミニバンド
14.5 RT領域
14.6 ミニバンド
14.7 上側ミニバンド
14.8 下側ミニバンド
16 上側クラッド領域
18 絶縁層
19 中間面
20 第1電極
22 第2電極
30 RT領域
30.1 障壁領域
30.2 量子井戸
30.2a サブ井戸
30.2b サブ井戸
30.3 障壁領域
40 ミニバンド
41 ミニバンド

Claims (16)

  1. 複数の繰返しユニットを含むコア領域を有するサブバンド間(以下ISBと略す)超格子(以下SLと略す)光エミッタにおいて、
    それぞれの繰返しユニットは、単極放射遷移領域(以下RT領域と略す)を含むSL領域(以下、RTSL領域と略す)を有し、それぞれの前記RTSL領域は、複数の第1障壁領域と交互に配置された複数の量子井戸(以下QWと略す)領域を有し、QW領域は、上側および下側ミニバンドによって特徴づけられるエネルギー状態を有し、
    前記エミッタはさらに、前記RT領域が、前記ミニバンド内の上側および下側エネルギー状態によって決定されるエネルギーで発光するように前記エミッタに電界を印加する電極を有し、
    前記複数のQW領域のうちの少なくとも第1のサブセットにおいて、内部電子ポテンシャルは、前記第1のサブセット内のQW領域からQW領域へとエネルギーレベルをずらすことによって、前記SL内に印加電界があるにもかかわらず、前記上側および下側の両方のミニバンドのフラットバンド条件が達成されるようにプリバイアスされ、
    それぞれのQW領域は、該QW領域を複数の結合したサブ井戸に分割する少なくとも1つの第2障壁領域を有し、第2障壁領域の厚さは、前記第1障壁領域の厚さよりも薄く、かつ、少なくとも前記上側および下側エネルギー状態の波動関数が各RT領域の中間面に関して空間的に対称になり、前記ミニバンドが前記QW領域内で独立に配置可能であるような厚さであることを特徴とするサブバンド間超格子光エミッタ。
  2. 前記第2障壁領域の厚さは、前記波動関数のすべてが前記中間面に関して空間的に対称となるような厚さであることを特徴とする請求項1記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  3. 前記第2障壁領域は、前記状態が
    (1)その自然幅を超えて分裂し
    (2)各RT領域内の相異なるミニバンドに寄与する
    ほどに十分に薄いことを特徴とする請求項1記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  4. 前記第2障壁領域の厚さは、4ないし12Åの範囲にあることを特徴とする請求項3記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  5. 前記第1障壁領域の厚さは、12ないし39Åの範囲にあり、前記QW領域の全厚は、37ないし61Åの範囲にあり、前記サブ井戸の厚さは、15ないし29Åの範囲にあることを特徴とする請求項4記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  6. 前記繰返しユニットはそれぞれ、注入/緩和(I/R)領域を含まないことを特徴とする請求項1記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  7. 一部のRT領域のみがドープされることを特徴とする請求項6記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  8. ドープされたRT領域は、前記コア領域内の電子の流れの方向に関して下流に位置することを特徴とする請求項7記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  9. それぞれの繰返しユニットは、そのRT領域に隣接する注入/緩和(I/R)領域をさらに有することを特徴とする請求項1記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  10. 前記I/R領域はドープされ、前記RT領域はアンドープであることを特徴とする請求項9記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  11. 前記コア領域は、In系III−V族化合物半導体層からなることを特徴とする請求項1記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  12. 前記コア領域は、GaInAs層およびAlInAs層からなることを特徴とする請求項11記載のサブバンド間超格子光エミッタ。
  13. 複数の繰返しユニットを含むコア領域と、
    前記コア領域と境を接する1対のクラッド領域と
    を有する量子カスケード超格子(以下SLと略す)レーザにおいて、
    それぞれの繰返しユニットは、単極放射遷移領域(以下RT領域と略す)を含むSL領域(以下、RTSL領域と略す)を有し、それぞれの前記RTSL領域は、複数の第1障壁領域と交互に配置された複数の量子井戸(以下QWと略す)領域を有し、QW領域は、上側および下側ミニバンドによって特徴づけられるエネルギー状態を有し、
    前記レーザはさらに、前記RT領域が、前記QW領域の上側および下側エネルギー状態によって決定されるエネルギーでレーザ作用を行うように前記レーザに電界を印加する電極を有し、
    前記上側および下側のレベルはそれぞれ前記上側および下側ミニバンド内に位置し、
    前記印加電界があるとき、1つのRT領域の上側ミニバンドは隣のRT領域の下側ミニバンドと整列し、
    各RT領域内のQW領域の少なくとも第1サブセットにおいて、QW領域の厚さはQW領域から次のQW領域へと印加電界の方向に増大し、各RT領域内の第1障壁領域の少なくとも第2サブセットにおいて、第1障壁領域の厚さは障壁領域から次の障壁領域へと印加電界の方向に増大することにより、前記印加電界がないとき、前記上側および下側エネルギー状態はそれぞれ前記第1サブセット内の領域ごとに相異なるエネルギーに位置するとともに、前記印加電界があるとき、前記上側および下側の両方のミニバンドのフラットバンド条件が隣り合うRT領域にわたって達成され、
    それぞれのQW領域は、該QW領域を複数の結合したサブ井戸に分割する少なくとも1つの第2障壁領域を有し、第2障壁領域の厚さは、前記第1障壁領域の厚さよりも薄く、かつ、少なくとも前記上側および下側エネルギー状態の波動関数が各RT領域の中間面に関して空間的に対称になり、前記ミニバンドが前記QW領域内で独立に配置可能であるような厚さであり、
    前記第2障壁領域は、前記状態が
    (1)その自然幅を超えて分裂し
    (2)各RT領域内の相異なるミニバンドに寄与する
    ほどに十分に薄いことを特徴とする量子カスケード超格子レーザ。
  14. 前記第2障壁領域の厚さは、前記波動関数のすべてが前記中間面に関して空間的に対称となるような厚さであることを特徴とする請求項13記載の量子カスケード超格子レーザ。
  15. 前記第2障壁領域の厚さは、4ないし12Åの範囲にあることを特徴とする請求項13記載の量子カスケード超格子レーザ。
  16. 前記第1障壁領域の厚さは、12ないし39Åの範囲にあり、前記QW領域の全厚は、37ないし61Åの範囲にあり、前記サブ井戸の厚さは、15ないし29Åの範囲にあることを特徴とする請求項15記載の量子カスケード超格子レーザ。
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