JP5160370B2 - 自律移動ロボット装置、移動体の操縦補助装置、自律移動ロボット装置の制御方法及び移動体の操縦補助方法 - Google Patents

自律移動ロボット装置、移動体の操縦補助装置、自律移動ロボット装置の制御方法及び移動体の操縦補助方法 Download PDF

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本発明は、制御装置を搭載し制御装置によって制御されて自律移動を行う自律移動ロボット装置及びこのような自律移動ロボット装置の制御方法、並びに、人間が行う移動体の操縦を補助する移動体の操縦補助装置及び移動体の操縦補助方法に関する。
従来、制御装置を搭載し、この制御装置によって制御されて自律移動を行う自律移動ロボット装置が提案されている。この自律移動ロボット装置は、周囲の障害物を避けながら所定の目標地点に到達するように、自らが決定した移動ルート上を移動する。また、このような制御装置は、人間が行う移動体の操縦の補助を行うこともできる。
自律移動の制御や操縦補助を行う制御装置においては、周囲の状況についての情報を得て、この情報に基づいて、安全に目的地に向かうことができる進路を決定する。そして、制御装置は、自律移動を行う場合には、決定した進路上を移動するように移動体を制御し、操縦補助を行う場合には、決定した進路を表示手段などにより操縦者に伝達する。
道路外や不整地などにおいて移動体の自律移動を実現するには、制御装置は、図10に示すように、移動体101に装備したレーザレンジファインダなどのセンサ102により、地面や地上に存在する構造物103や樹木の立体形状をスキャンして計測し、起伏の変化が小さい平坦部分を検出する。そして、制御装置は、図11に示すように、計測結果に基づいて、平坦部分を通過するように進路を決定し、この進路に沿って移動体を制御する。
また、制御装置は、操縦補助を行う場合には、安全性向上のため、地面や地上に存在する周囲の形状を検出し、危険距離まで接近した場合には、回避、または、停止するように移動体を制御し、あるいは、操縦者に危険を知らせる。
このように周囲の形状を検出して進路を決定する方法として、例えば、特許文献1には、路面外のデータやノイズデータを取り除いたデータを近似した曲線を求め、この曲線を進行方向に並べた列を求めて路面形状を検出する方法が提案されている。この方法においては、これら曲線及び曲線の列からそれぞれの計測点について距離を求めると、この距離の変化が大きいところが障害物の点となる。
また、特許文献2には、複数の2次元スキャンレーザレンジファインダを組み合わせて、障害物を検出する方法が提案されている。この方法においては、短時間で、進行方向には非常に短く横方向に長い長方形のスキャンエリアを持つ3次元スキャンを実現することができる。そして、この方法においては、進行方向及び横方向について、距離変化の微分値が周囲の微分値と大きく異なる箇所を障害物とする。
特開2000−075032公報 特開2000−181541公報
ところで、従来の自律移動ロボット装置においては、図12中の(a)に示すように、例えば草むら104に対して、レーザ測距のためのスキャンを行うと、図12中の(b)に示すように、レーザ光が雑草に当たって反射する部分と、レーザ光が草の隙間を通過して反射しない部分とがランダムに繰り返されるため、全体の高さが低くとも、非常に急峻な距離変化が生ずる箇所が草むら104の全体に散在しているという結果が得られる。
草むらについてこのような結果が得られると、自律移動ロボット装置が車輪によって移動する構成である場合、車輪の半径と同程度の高さ、例えば、35cm程度の草むらが存在した場合には、これと同程度の高さの急激な段差と同様の障害物として評価されることなり、通過不能と判断されることになる。
このような草むら104は、図13中の(a)及び(b)に示すように、道路105の踏み跡の中央部分や、公園、河原などにおいて頻繁に存在する。したがって、従来の自律移動ロボット装置においては、車輌が何度も通過してできた踏み跡をトレースする進路を辿ろうとしても、この踏み跡の中央部分に草むらがある場合には、この進路を通行できないことになり、不合理な結果となる。
また、操縦補助を行う場合においても、膝の高さ程度の草むらを通過しようとすると、実際には通行可能であるにも拘わらず、制御装置が障害物と判断するため、移動体が停止させられるなど、円滑な操縦ができなくなる。
そこで、本発明は、前述の実情に鑑みて提案されるものであり、例えば草むらが存在する進路など、実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うことができるようになされた自律移動ロボット装置及び自律移動ロボット装置の制御方法を提供し、また、このような移動体の操縦補助装置及び移動体の操縦補助方法を提供することを目的とする。
前述の課題を解決し、前記目的を達成するため、本発明は、以下の構成のいずれか一を有するものである。
〔構成1〕
本発明に係る自律移動ロボット装置は、移動可能となされた走行部と、走行部に搭載されこの走行部の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、走行部に搭載されこの走行部の周囲を撮像するカメラと、走行部に搭載されレーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出するとともにこの移動可能領域内において移動予定路を決定し走行部を制御して移動予定路上を移動させる制御手段とを備え、カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断することを特徴とするものである。
〔構成2〕
本発明に係る自律移動ロボット装置は、移動可能となされた走行部と、走行部に搭載されこの走行部の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、走行部に搭載されこの走行部の周囲を撮像するカメラと、走行部に搭載されレーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出するとともにこの移動可能領域内において移動予定路を決定し走行部を制御して移動予定路上を移動させる制御手段とを備え、カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断することを特徴とするものである。
〔構成3〕
本発明に係る移動体の操縦補助装置は、操縦可能な移動体に搭載されこの移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、移動体に搭載されこの移動体の周囲を撮像するカメラと、移動体に搭載されレーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出する制御手段と、制御手段により制御される表示手段とを備え、カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくすることを特徴とするものである。
〔構成4〕
本発明に係る移動体の操縦補助装置は、操縦可能な移動体に搭載されこの移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、移動体に搭載されこの移動体の周囲を撮像するカメラと、移動体に搭載されレーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出する制御手段と、制御手段により制御される表示手段とを備え、カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくすることを特徴とするものである。
〔構成5〕
本発明に係る自律移動ロボット装置の制御方法は、移動可能となされた走行部と周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと周囲を撮像するカメラとを有する自律移動ロボット装置を制御する方法であって、カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、走行部を制御して移動予定路上を移動させることを特徴とするものである。
〔構成6〕
本発明に係る自律移動ロボット装置の制御方法は、移動可能となされた走行部と周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと周囲を撮像するカメラとを有する自律移動ロボット装置を制御する方法であって、カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、走行部を制御して移動予定路上を移動させることを特徴とするものである。
〔構成7〕
本発明に係る移動体の操縦補助方法は、操縦可能な移動体に搭載され移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、移動体に搭載され移動体の周囲を撮像するカメラとを用いて、レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出して、移動体の操縦者を補助する操縦補助方法であって、カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくすることを特徴とするものである。
〔構成8〕
本発明に係る移動体の操縦補助方法は、操縦可能な移動体に搭載され移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、移動体に搭載され移動体の周囲を撮像するカメラとを用いて、レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出して、移動体の操縦者を補助する操縦補助方法であって、カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくすることを特徴とするものである。
構成1を有する本発明に係る自律移動ロボット装置においては、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断するので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うことができる。
構成2を有する本発明に係る自律移動ロボット装置においては、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断するので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うことができる。
構成3を有する本発明に係る移動体の操縦補助装置においては、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくするので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うべく補助することができる。
構成4を有する本発明に係る移動体の操縦補助装置においては、制御手段は、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくするので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うべく補助することができる。
構成5を有する本発明に係る自律移動ロボット装置の制御方法においては、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、走行部を制御して移動予定路上を移動させるので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することを防止して、円滑な移動が行えるように制御することができる。
構成6を有する本発明に係る自律移動ロボット装置の制御方法においては、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、走行部を制御して移動予定路上を移動させるので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することを防止して、円滑な移動が行えるように制御することができる。
構成7を有する本発明に係る移動体の操縦補助方法においては、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくするので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することを防止して、円滑な移動が行えるように補助することができる。
構成8を有する本発明に係る移動体の操縦補助方法においては、カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくするので、草むらなどが存在するが実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することを防止して、円滑な移動が行えるように補助することができる。
すなわち、本発明は、例えば草むらが存在する進路など、実際には通行可能である進路を、障害物があって通過不能な進路と誤って判断することが防止され、円滑な移動を行うことができるようになされた自律移動ロボット装置及び自律移動ロボット装置の制御方法を提供し、また、このような移動体の操縦補助装置及び移動体の操縦補助方法を提供することができるものである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔自律移動ロボット装置の構成〕
図1は、本発明に係る自律移動ロボット装置の外観構成を示す側面図である。
この自律移動ロボット装置は、図1に示すように、移動可能となされた走行部1を有し、この走行部1に、走行部1の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダ(LRF)2と、走行部1の周囲を撮像するカメラ3a,3bとが搭載されて構成されている。
レーザレンジファインダ2は、ラインスキャン(2次元スキャン)型、または、面スキャン(3次元スキャン)型のレーザレンジファインダであって、走行部1から周囲の形状までの距離情報を得ることができる。
カメラ3a,3bは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有している。すなわち、カメラ3a,3bは、2つの波長の像を個別に撮影する機能を有している。
植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域は、例えば、800nm乃至1300nmである。一方のカメラ3aは、この第1の波長帯域のうちの幅100nm以上の波長域の光を透過させるフィルタを備え、このフィルタを透過した光を撮像するように構成されている。なお、フィルタにおける透過光の波長幅を過度に狭くすると、撮像される光量が少なくなり、相対的にノイズが増大し、S/Nが悪くなる。
植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域は、葉の構成要素の吸収が生じている波長帯域であり、例えば、クロロフィルの吸収帯である640nm±40nmである。他方のカメラ3bは、この第2の波長帯域のうちの幅30nm乃至100nm程度の波長域の光を透過させるフィルタを備え、このフィルタを透過した光を撮像するように構成されている。フィルタにおける透過光の波長幅を過度に狭くすると、撮像される光量が少なくなり、相対的にノイズが増大しS/Nが悪くなるので、中心波長に対する幅80nm程度を透過させるフィルタが好適である。
なお、第2の波長帯域は、水の吸収帯としてもよい。例えば、1240nm±10nm(フィルタの透過幅を10nm〜50nmとする)、1450nm±50nm(フィルタの透過幅50nm〜150nmとする)、1940nm±100nm(フィルタの透過幅50nm〜250nmとする)などである。
このようにして、カメラ3a,3bは、撮像対象からの光量を2次元の受光素子で計測し、この光量に比例する値を輝度値として測定することができる。
図2は、本発明に係る自律移動ロボット装置の構成を示すブロック図である。
そして、図2に示すように、走行部1内には、制御手段21が搭載されている。この制御手段21は、レーザレンジファインダ2による計測結果及びカメラ3a,3bにより撮像された像に基づいて、移動可能領域を検出する。また、この制御手段21は、検出した移動可能領域内において移動予定路を決定し、走行部1を制御して、移動予定路上を移動させる。
制御手段21には、カメラ3a,3b及びレーザレンジファインダ2の他に、ジャイロ22及びGPS(受信機)23が接続されている。制御手段21は、カメラ3a,3bからの情報に基づいて、後述するように、植物の葉(植生)の検出を行う。また、制御手段21は、レーザレンジファインダ及びジャイロ22からの情報について、カメラ3a,3bによる撮影時のカメラ座標への変換を行う。そして、制御手段21は、これらカメラ3a,3b、レーザレンジファインダ及びジャイロ22からの情報に基づいて、画像上の対応する植生情報を獲得する。
さらに、制御手段21は、検出された植物の葉(植生)の位置とレーザレンジファインダからの情報とに基づいて、障害物の有無、すなわち、通行可能かの判定を行い、通行可能エリアを示す地図を作成する。この地図に基づき、制御手段21は、移動予定計画を生成し、また、GPS(受信機)23からの情報に基づいて、軌道ずれを補正する行動計算を行う。この計算結果に基づき、制御手段21は、ステアリング指示角及びアクセル指示量を計算する。
制御手段21には、ブレーキ駆動モータ24、アクセル駆動モータ25及びステアリング駆動モータ26が接続されている。制御手段21は、計算されたステアリング指示角及びアクセル指示量に基づいて、これらブレーキ駆動モータ24、アクセル駆動モータ25及びステアリング駆動モータ26を制御する。ブレーキ駆動モータ24は、ブレーキ27を駆動する。アクセル駆動モータ25は、アクセル28を駆動する。ステアリング駆動モータ26は、ステアリング29を駆動する。走行部1は、これらブレーキ27、アクセル28及びステアリング29が駆動されることにより、移動予定路上を移動する。
周囲の形状の検出は、レーザレンジファインダ2による計測結果、すなわち、距離情報を用いて、距離情報の連続データが各局所領域で大きく変化している箇所、例えば、微分量が大きい箇所を障害物と判断することにより行うことができる。または、レーザレンジファインダ2による計測結果のデータ列を近似する関数の曲線を求め、この曲線から大きく離れている部分を障害物と判断することによっても、障害物を検出することができる。
また、制御手段21は、カメラ3a,3bにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の輝度と第2の波長帯域の輝度との比を求め、この輝度比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別する。すなわち、制御手段は、空間上で対応する同じ位置の点における第1の波長帯域の輝度と第2の波長帯域の輝度との比率を求めて、この比率の大小により、植物の葉の判別を行う。
この判別を行うには、空間上で対応する同じ位置の各点について、輝度値の比に基づき、反射率比(第1の波長帯域の反射率/第2の波長帯域の反射率)を求める。
Figure 0005160370
・・・・(式26)
反射率比は計測された各波長帯の輝度値の比(V/V)に、係数(RefBase)を掛け、その時の露光時間の比(E/E)及びゲインの比(K/K)で除算することで求める。係数(RefBase)はカメラ3a,3bの受光素子の効率やゲイン係数、光源の分光光量比を補正するための値であり、既知反射率を持つ校正用の撮影対象を事前に、もしくは、計測と同時に撮影することにより求めることができる。
そして、制御手段21は、この反射率比が、2.0乃至3.0の間の所定の値、例えば、2.5より大きい箇所を植物の葉(植生)と判断する。以下の〔表1〕に示すように、日照下において、NIR(近赤外光(850nm〜1000nm))の反射率とVISR(可視赤色光(600nm〜680nm))の反射率との反射率比は、植物では3.0以上となり、非植物では2.0以下となっているので、2.0乃至3.0の間の所定の値を閾値とすることにより、植物の有無を判断することができる。
Figure 0005160370
そして、制御手段21は、レーザレンジファインダ2により計測された周囲の形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を1.5倍乃至4倍程度に変更したうえで、この形状を避けるか否かを判断する。すなわち、この制御手段21においては、障害物の有無の判定において、植物の葉(植生)の部分だけを障害物と判定しにくいように、判定ルールを変えている。
判定ルールの変更の仕方としては、高さの閾値を変更することの他に、植物の葉(植生)の部分について、距離データの変化量及び乖離量を関数f(x)により変換し、変換した値を用いて、所定の閾値に基づく判定を行うようにしてもよい。
ここで、関数f(x)は、例えば、f(x)<x、f(タイヤ半径)<タイヤ半径/2を満たす単調増加関数である。制御手段21は、関数f(x)により変換した高さが、例えば、走行部1を移動可能とするタイヤの半径よりも高い場合には、これを障害物と判断する。
また、関数f(x)は、ax+bで表される一次の増加関数とし、0.1<a≦0.7、−[タイヤ半径]≦b≦0とすることができる。この場合、反射率比(第1の波長帯域の反射率/第2の波長帯域の反射率)の増加に対して、a,bのどちらか、もしくは、両方を単調減少させるようにしてもよい。
制御手段21は、判定結果に基づいて、走行経路の変更や、移動速度の変更を行う。なお、移動速度の変更には、停止することも含まれる。
また、この制御手段21は、走行部1が操縦者により手動操縦される場合において、前述の判定結果を画像や音によって表示するようにして、操縦補助装置として構成することができる。
〔自律移動ロボット装置の動作〕
この自律移動ロボット装置は、動作を開始すると、カメラ3a,3bによる撮像と並行して、レーザレンジファインダ2による計測(スキャン)を行う。そして、カメラ3a,3bにより撮像した画像において、植物領域及び非植物領域の判別を行う。また、レーザレンジファインダ2により計測された各点に、植物領域及び非植物領域の判別結果を対応させる。
図3は、レーザレンジファインダ2により計測された各点と、カメラ3a,3bにより撮像された画像とを対応させる手順を示すフローチャートである。
レーザレンジファインダ2により計測された各点と、カメラ3a,3bにより撮像された画像との対応は、以下のようにして行う。すなわち、図3に示すように、ステップst1で動作を開始すると、ステップst2で、レーザレンジファインダ2により計測された方位及び距離から、レーザレンジファインダ2からの所定の点(測距点)までの相対位置を求め、測距点の座標を計算する。
次に、ステップst3において、レーザレンジファインダ2を原点とするカメラ撮影時の座標を計算する。さらに、ステップst4において、レーザレンジファインダ2とカメラ3a,3bとの相対位置関係から、カメラ3a,3bから所定の点(測距点)までの相対位置、すなわち、カメラ3a,3bを原点とするカメラ撮影時の座標を計算する。なお、レーザレンジファインダ2とカメラ3a,3bとの相対位置関係は、これらを自律移動ロボット装置に設置したときに既知となっている。
そして、ステップst5において、所定の点(測距点)までのカメラ3a,3bからの相対位置に基づいて、この所定の点の撮像画像上の位置を計算し、ステップst6で処理を完了する。
図4は、走行部1の移動を制御するための手順を示すフローチャートである。
そして、この自律移動ロボット装置において、制御手段は、図4に示すように、ステップst11で処理を開始すると、移動体1の動作中において(ステップst12)、ステップst13に進み、カメラ3a,3bによる撮影を行う。
次に、ステップst14において、ジャイロ22により、撮影時の走行部1の姿勢を計測し記憶しておく。次に、ステップst15において、植物の葉(植生)の有無を判別し、植生判定画像として記憶しておく。ステップst16において、次のフレームの画像の撮影時刻まで待機し、ステップst17に進み、レーザレンジファインダ2により、ラインスキャンを行う。ステップst18において、ジャイロ22により、ラインスキャン時の走行部1の姿勢を計測し記憶しておく。
制御手段21は、レーザレンジファインダ2により計測された距離値について、〔d(x)−d(xn+1)〕を微分して、各点間の距離の変化率を求める。ここで、xは、任意の測定点であり、xn+1は、その次に測定された点であり、d(x)は、任意の測定点について測定された距離である。
ステップst19において、1ラインスキャン内の各点を測距点として設定し、ステップst20に進み、撮像時の走行部1の姿勢、ラインスキャン時の走行部1の姿勢及びカメラ3a,3bとレーザレンジファインダ2との相対位置関係に基づいて、前述したように、画像上の対応位置を計算する。そして、ステップst21では、記憶された植生判定画像を参照し、ステップst22において、障害物の判定方式の切替を行う。
すなわち、制御手段21は、距離が測定された点が非植物と判定されている場合には、変化率の値をそのまま用いる。そして、距離が測定された点が植物と判定されている場合には、算出された変化率の値に係数(例えば、1/4)を掛けた値を変化率として用いる。このようにして得られた変化率を所定の閾値により判別し、ステップst23において、変化率が閾値以上である部分を通過不能エリアと判断し、変化率が閾値未満である部分を通過可能エリアと判断する。
なお、計測される距離d(x)については、レーザレンジファインダ2による計測値をそのままを用いてもよいし、座標変換により走行部1の接地平面を基準とした高さを求めて用いてもよい。走行部1の接地平面を基準とした高さは、走行部1の車輪とレーザレンジファインダ2との位置関係に基づいて求めることができる。
測定された点が植物と判定されている場合に、算出された変化率の値に乗算する係数は、通過可能と判定するエリアは、通常、歩道の段差に相当する100mm程度の高さであり、一方、草むらなどは、車輪の半径に相当する400mm程度の高さ以下であれば通過可能であるため、〔1/4〕程度に設定することが適当である。また、高さが50mm程度の草地は、段差が何もないのと同じように扱うことができるため、係数として〔1/3.5〕を乗算した後、50を減算するようにしてもよい。
制御手段21は、このように換算された変化値を用いて、ステップst24において、移動予定経路が通過可能かについて判定を行うとともに、その起伏の程度から、移動予定経路を通過する最高速度を決定し、通過するべき経路及び速度を計画し、その結果を地図に登録する。この地図を障害物地図として記憶してゆく。
このようにして、この自律移動ロボット装置は、硬質の障害物であって走行部1の移動に支障のない程度の高さの障害物が存在する場合の計測距離の変化率と、植物であって走行部1の移動に支障のない程度の高さの障害物が存在する場合の計測距離の変化率とを一致させるので、いずれも同一の判定基準により、移動可能か否かの判定を行うことができる。
ステップst25においては、次のラインスキャンまでステップst19以降の処理をループし、ステップst26においては、次の画像撮影時刻までステップst16以降の処理をループして、ステップst27に進む。
ステップst27では、記憶された障害物地図に基づいて、移動計画を生成し、ステップst28では、ジャイロ22及びGPS(受信機)23により、現在位置を計測し、ステップst29に進む。
ステップst29では、ステアリング及びブレーキを制御して、走行部1の軌道修正を行い、ステップst30では、動作中ループとして、ステップst2に戻る。
〔他の実施の形態〕
図5は、本発明に係る自律移動ロボット装置におけるカメラの構成を示す平面図である。
本発明に係る自律移動ロボット装置において、2つの波長帯における撮影を行うカメラ3a,3bは、図5に示すように、撮像対象から対物レンズ4に入射した光をダイクロイックミラー5によって2つの波長帯域に分けて、それぞれを撮像素子6,7により撮像するように構成することができる。すなわち、対物レンズ4に入射した光は、ダイクロイックミラー5など、波長選択性を有する光学素子により、第1の波長帯域と第2の波長帯域とに分けられる。第1の波長帯域の光は、第1の波長帯域光を透過する第1のフィルタ8及び集光レンズ9を経て、第1の撮像素子6により撮像される。第2の波長帯域の光は、第2の波長帯域光を透過する第2のフィルタ10及び集光レンズ11を経て、第2の撮像素子7により撮像される。
図6は、本発明に係る自律移動ロボット装置におけるカメラの他の構成を示す平面図である。
また、カメラ3a,3bは、図6に示すように、第1の波長帯域の撮像を行うカメラ3aを一対のカメラ3aR,3aLとしてステレオカメラを構成し、これらとは別に第2の波長帯域の撮像を行うカメラ3bを設けて構成してもよい。第1の波長帯域の撮像を行うカメラ3aR,3aLは、それぞれ、第1の波長帯域光を透過する第1のフィルタ8及び対物レンズ4を介して、第1の撮像素子6により撮像するように構成されている。第2の波長帯域の撮像を行うカメラ3bは、第2の波長帯域光を透過する第2のフィルタ10及び対物レンズ4を介して、第2の撮像素子7により撮像するように構成されている。
これら各カメラ3aR,3aL,3bは、同一の保持具12上に位置決めされて設置されている。
また、本発明に係る自律移動ロボット装置においては、検出された周囲の形状が植物と判定された場合には、距離の変化率を補正するのではなく、移動可能か否かを判断する閾値を増加させるようにしてもよい。
さらに、本発明に係る自律移動ロボット装置においては、検出された周囲の形状が植物と判定された場合には、距離の変化率の計算方法を切り替えるようにしてもよい。例えば、植物と判定された場合には、距離の微分値を用いるのではなく、移動体1から推定される設置平面からの絶対的な高さが一定値以下ならば、常に低速で通過可能な領域と判断するようにしてもよい。
〔計算方法について(1)〕
カメラ3a,3bを、図5に示したように、対物レンズ4に入射した光をダイクロイックミラー5によって2つの波長帯域に分けて撮像する構成とした場合には、対物レンズ4の焦点距離及び撮像素子上での画素間隔が波長帯域ごとで異なるため、以下の〔式1〕及び〔式2〕により座標変換を行い、同じ位置の画素同士の重ね合わせを行う。
Figure 0005160370
・・・・(式1)
Figure 0005160370
・・・・(式2)
ここで、x,yは、一方のカメラ3aでの座標、x,yは、他方のカメラ3bでの座標であり、fx,fyは、カメラのx軸及びy軸の焦点距離であり、cx,cyは、カメラの焦点中心座標である。Rは、一方のカメラ3aの座標から他方のカメラ3bの座標への回転行列であり、光軸に垂直に正しく受光素子の受光面が設置されていれば、以下の単位行列となる。
Figure 0005160370
・・・・(式3)
〔計算方法について(2)〕
図7は、図6に示すカメラにおいて、データの対応付けを行う手順を示すフローチャートである。
カメラ3aR,3aL,3bを、図6に示したように、第1の波長帯域の撮像を行うカメラ3aを一対のカメラ3aR,3aLとしてステレオカメラとして構成した場合には、図7に示すように、ステップst31において、一対のカメラ3aR,3aLからの画像に基づいてステレオ計算を行い、ステップst32において、三次元座標の復元を行う。次に、ステップst33において、植物吸収帯域の部分をカメラ座標へ変換し、ステップst34において、植物吸収帯域の部分をカメラ上の画素位置に変換する。そして、ステップst35において、対応する画素値を読み出す。このようにして、別の周波数間で対応するカメラ上の位置を求め、データの対応付けを行う。
一対のカメラ3aR,3aL間の位置関係により座標の回転を表すRNIR及びカメラの座標中心間の移動TNIRをあらかじめ正確に測っておくことにより、両方のカメラ3aR,3aL上に対応する点(Xnir1,Ynir1),(Xnir2,Ynir2)を発見できた場合、ステレオ距離計測が可能である。これらを図9を用いて以下で説明する。
一方のカメラ3aLから見た他方のカメラ3aRの位置、および、発見した目標の方向(ともにカメラ3aLの座標系)から、θ1は、以下の〔式4〕により求める。
cos(θ1)= TNIR・P1−2/(|TNIR|・|P1−2|)
・・・・(式4)
他方のカメラ3aRから見た一方のカメラ3aLの方向、および、発見した目標の方向(ともにカメラ3aRの座標系)から、θ2は、以下の〔式5〕により求める。
cos(θ2)=(−TNIR)・P2−2/(|−TNIR|・|P2−2|)
・・・・(式5)
そして、一対のカメラ3aR,3aLの視点間の距離|TNIR|および、先に求めたθ1、θ2を用いて三角測量により距離が求められる。
対応点は、2つの画像間でブロックマッチングにより求めてもよいし、オプティカルフローで求めてもよい。また、F行列をTnir,Rnirから求め、以下の〔式6〕を満たすように、エピポーラ先上で探索して、一致する画素をみつける方法を用いてもよい。
Figure 0005160370
・・・・(式6)
1−2については、以下の〔式7〕により求められる。
Figure 0005160370
・・・・(式7)
ここで、A,Aは、レンズ、焦点のパラメータであり、P1−1、P2−2は、以下の〔式8〕に示すそれぞれのカメラでの観測位置である。
Figure 0005160370
・・・・(式8)
距離dが求まった場合には、PNIR=P・dとして、3次元上の位置(一方のカメラ3aRの座標系)となる。
ここでは、ステレオカメラにより距離を計測しているが、位置関係が明らかなレーザレンジファインダ2を用いて距離を計測してもよく、距離を計測する手段は多種の手法で代替可能である。また、大凡の3次元形状が地図やルールによって決まっている場合、例えば、殆ど起伏がない場合などにおいては、そのルールに基づいて位置を特定し、対応点の変換を行ってもよい。
別個のカメラ3bの座標系へは、一方のカメラ3aRの座標中心から、別個のカメラ3bの座標中心までの移動ベクトルTSWIR及びカメラ3bへの回転成分をあらわす回転行列RSWIRを用いて、PSWIR=RSWIRNIR+TSWIRとして求めることができる。
また、以下の〔式9〕を用いて、カメラ3bで観測したときの座標を求めることができる。
n・(Xswir,Yswir,1)=ASWIRSWIR
・・・・(式9)
この座標は整数であるとは限らないので、その周辺の画素からバイリニア補完により中間の画素の値を推定する。以上により対応する画素の値が求められる。
〔計算方法について(3)〕
(1)分光比別の基準光量の算出について
前述のようにして対応付けした点同士の輝度から、以下の方法により、反射率比を求めることができる。
重ね合わせる画像同士を、以下のように、単位時間あたりの受光光量〔I=V/(E・K)〕で正規化した値を求め、その2つの値の商により、以下の〔式10〕により、反射率比を求める。なお、カメラ内での効率Qは、RefBase(反射率比を求めるための外部要因を総合した係数)に吸収してある。
Figure 0005160370
・・・・(式10)
RefBaseは、キャリブレーション時に、既知反射率を観測した際の画素値をVInit ,VInit として、以下の〔式11〕に示すように決定する。
Figure 0005160370
・・・・(式11)
光源が同じときには、カメラの撮影条件が異なっても正しい反射率比を計算しつづけることができる。
また、光源の分光光量の比率が変化する場合には、常時画像の端にキャリブレーション用の被写体、例えば、可視光から短波長及び赤外光までにおいて分光反射率の変化が5%以内となる標準反射板などが撮影できるようにしておき、Ra/Rb=1で近似して常時キャリブレーションを行うようにしてもよい。
この場合には、常に標準反射板のデータを用いる必要がなくなり、色の異なる別の光源からの光が標準反射板に差し込んでも、その時のRefBaseは採用せず、信頼性の高いときのRefBase及びそれらを積算してノイズを取り除いたRefBaseを用いることにより、より正確性が高い計測が可能になる。常に標準反射板を見る必要がないので、ある間隔を置いて一瞬だけ標準反射板を見るようにしてもよい。これにより、通常は広い視界を確保し、行動が停止した際などに、再キャリブレーションするという使い方も可能になる。この場合、視野が有効に活用できるという利点がある。
また、反射率比は、反射率比をそのまま用いるのではなく、反射率比を1対1で変換する関数を用いて変換し、判りやすくしてもよい。この関数の1つの例として、以下の〔式12〕がある。
F(RefRate)=(RefRate−1)/(RefRate+1)
・・・・(式12)
また、以下の〔式13〕に相当する。
NDVI=(Ra−Rb)/(Ra+Rb)=F(RefRate)
・・・・(式13)
反射率比RefRateは、以下の計算式を用いることにより、観測した画素値からリアルタイムに求めることができる。
各カメラ3a,3b上の位置X,Yで得られる単位時間光量を、I(X,Y),I(X,Y)とする。各カメラ3a,3b上の位置X,Yの画素値を、V(X,Y),V(X,Y)とする。各カメラ3a,3bの露光時間を、E,Eとする。各カメラ3a,3bのゲイン設定を、K,Kとする。
観測対象の座標を(x,y,z)とする。光源の各波長での光量を、L,Lとする。観測対象の各帯域での反射率を、R(x,y,z),R(x,y,z)とする。観測対象の入射角を(ψ)、観測角(λ)依存の反射率をD(ψ、λ)とする。光源から観測対象までの経路上でのロス(光源から観測対象への向きに光量分布を含む)を、P(x,y,z),P(x,y,z)とする。観測対象から受光面までの経路上でのロスを、W(x,y,z),W(x,y,z)とする(大気中で、かつ、近距離なので、レンズのF値となる)。撮像素子の受光面での変換効率を、Q,Qとする(受光面積と変換効率との積となる。)。
(X,Y)=V(X,Y)/(E・K
(X,Y)=V(X,Y)/(E・K
・・・・(式14)
(X,Y)=L・P(x,y,z)・R(x,y,z)・D(ψ、λ)・W(x,y,z)・Q
(X,Y)=L・P(x,y,z)・R(x,y,z)・D(ψ、λ)・W(x,y,z)・Q
・・・・(式15)
ここで、既知の反射特性Rref を観測したときのパラメータを以下のようにアンダーバー付きで書くこととする。
Figure 0005160370
・・・・(式16)
Q,Wが固定でLの変動が少ないと考えると、以下の〔式17〕、〔式18〕となる。
Figure 0005160370
〔式17〕÷〔式18〕により
Figure 0005160370
・・・・(式19)
照明利用時には、光源からの観察対象の方向に依存し、以下の〔式20〕で示すようになる。この〔式20〕を〔式19〕に代入することで最終的には〔式23〕が得られる。
Figure 0005160370
・・・・(式20)
光源が太陽である場合には、大気の影響があるため、太陽光が傾いて散乱が増加するなど、光路の状態が大きく変わるまではキャリブレーションが有効であると考えると、以下の〔式22〕で示される条件が満たされる。また、〔式19〕をさらに変形すると〔式21〕のようになる。この〔式21〕に〔式22〕を代入することで最終的には〔式23〕が得られる。
Figure 0005160370
・・・・(式21)
Figure 0005160370
・・・・(式22)
照明有り、太陽光源ともに以下のようになる。
Figure 0005160370
・・・・(式23)
RefBaseをキャリブレーション時の測定値と計測条件を用いて〔式24〕として定義されている。
Figure 0005160370
・・・・(式24)
〔式24〕は
Figure 0005160370
のIをキャリブレーション時の計測値、計測条件のV,E,Kで表した式であるため、〔式24〕は以下の〔式25〕となる。
Figure 0005160370
・・・・(式25)
よって、反射率比RefRateは、以下の〔式26〕のように求められる。
Figure 0005160370
・・・・(式26)
(2)自動補正機能について
図8は、日付及び時刻をパラメータとして、もしくは、太陽の傾きをパラメータとして、補正係数を得る手順を説明する側面図である。
ここでは、図8に示すように、日付及び時刻をパラメータとして、もしくは、太陽の傾きをパラメータとして、RefBaseを補正する補正係数Mod(T)をあらかじめ求めておき、RefBase’=RefBase×Mod(t)により補正済みの係数を用いて計算することを考える。
これにより、補正用の標準反射板を常に視界内にとどめる必要がなくなり、視野を有効活用することができるようになる。
太陽の角度(時刻及び季節)と雲量(その季節・時刻本来の明るさと照度計によって計測した照度により推測)とから、各周波数における透過率のテーブル(もしくは、近似式)を予め用意しておく。補正係数Mod(T)は、以下の〔式28〕により示される。
Figure 0005160370
・・・・(式27)
〔式27〕を〔式21〕にあてはめ、RefBase’=RefBase×Mot(t)となる補正後の値により、キャリブレーション時と現在の太陽の角度及び雲量を計算する。
Figure 0005160370
については、現在及びリファレンスを計測したときの時刻天候により決まる。特に、波長が長いほど大気の散乱は少なく、また、太陽の傾きが水平に近いほど散乱の影響が大きくなるため、夕方など太陽光が水平に近くなるほど、波長が短い波長の減衰率が大きくなるという変化がある。
そのため、太陽の角度を時刻から計算し、太陽の角度とMod(t)との関係を示すテーブルを作っておいてもよい。また、日付及び時刻から、Mot(t)をテーブル引きするようにしてもよい。中途半端な時間については、最も近い時刻を選ぶか、もしくは、前後の時刻の値の加重平均などで求めるとよい。
実際には、指標に関連するパラメータは、以下の〔表2〕に示すように変化している。このような太陽の角度と、Pa/Pbとの関係を示すテーブルを用いるとよい。
Figure 0005160370
本発明に係る自律移動ロボット装置の外観構成を示す側面図である。 本発明に係る自律移動ロボット装置の構成を示すブロック図である。 本発明に係る自律移動ロボット装置において、レーザレンジファインダにより計測された各点とカメラにより撮像された画像とを対応させる手順を示すフローチャートである。 本発明に係る自律移動ロボット装置において、走行部の移動を制御するための手順を示すフローチャートである。 本発明に係る自律移動ロボット装置におけるカメラの構成を示す平面図である。 本発明に係る自律移動ロボット装置におけるカメラの他の構成を示す平面図である。 図6に示すカメラにおいて、データの対応付けを行う手順を示すフローチャートである。 本発明に係る自律移動ロボット装置において、日付及び時刻をパラメータとして、もしくは、太陽の傾きをパラメータとして、補正係数を得る手順を説明する側面図である。 本発明に係る自律移動ロボット装置において、一対のカメラ上に対応する点を発見できた場合のステレオ距離計測を説明する側面図である。 従来の自律移動ロボット装置の外観構成を示す側面図である。 従来の自律移動ロボット装置における移動経路計画を示す平面図である。 従来の自律移動ロボット装置における植生に対するレーザスキャンの様子を示す側面図(a)及びスキャンにより計測されたデータを示すグラフ(b)である。 従来の自律移動ロボット装置が植生を跨いで移動する様子を示す平面図(a)及び自律移動ロボット装置から見た植生の様子を示す斜視図(b)である。
符号の説明
1 走行部
2 レーザレンジファインダ
3a カメラ
3b カメラ
21 制御手段
103 障害物

Claims (8)

  1. 移動可能となされた走行部と、
    前記走行部に搭載され、この走行部の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、
    前記走行部に搭載され、この走行部の周囲を撮像するカメラと、
    前記走行部に搭載され、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて、移動可能領域を検出するとともに、この移動可能領域内において移動予定路を決定し、前記走行部を制御して前記移動予定路上を移動させる制御手段と
    を備え、
    前記カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、
    前記制御手段は、前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断する
    ことを特徴とする自律移動ロボット装置。
  2. 移動可能となされた走行部と、
    前記走行部に搭載され、この走行部の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、
    前記走行部に搭載され、この走行部の周囲を撮像するカメラと、
    前記走行部に搭載され、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて、移動可能領域を検出するとともに、この移動可能領域内において移動予定路を決定し、前記走行部を制御して前記移動予定路上を移動させる制御手段と
    を備え、
    前記カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、
    前記制御手段は、前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断する
    ことを特徴とする自律移動ロボット装置。
  3. 操縦可能な移動体に搭載され、この移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、
    前記移動体に搭載され、この移動体の周囲を撮像するカメラと、
    前記移動体に搭載され、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて、移動可能領域を検出する制御手段と、
    前記制御手段により制御される表示手段と
    を備え、
    前記カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、
    前記制御手段は、前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を前記表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくする
    ことを特徴とする移動体の操縦補助装置。
  4. 操縦可能な移動体に搭載され、この移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、
    前記移動体に搭載され、この移動体の周囲を撮像するカメラと、
    前記移動体に搭載され、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて、移動可能領域を検出する制御手段と、
    前記制御手段により制御される表示手段と
    を備え、
    前記カメラは、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有し、
    前記制御手段は、前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を前記表示手段により表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくする
    ことを特徴とする移動体の操縦補助装置。
  5. 移動可能となされた走行部と、周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、周囲を撮像するカメラとを有する自律移動ロボット装置を制御する方法であって、
    前記カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、
    前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、前記走行部を制御して前記移動予定路上を移動させる
    ことを特徴とする自律移動ロボット装置の制御方法。
  6. 移動可能となされた走行部と、周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、周囲を撮像するカメラとを有する自律移動ロボット装置を制御する方法であって、
    前記カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、
    前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるか否かを判断することにより、移動可能領域を検出し、この移動可能領域内において移動予定路を決定して、前記走行部を制御して前記移動予定路上を移動させる
    ことを特徴とする自律移動ロボット装置の制御方法。
  7. 操縦可能な移動体に搭載され移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、前記移動体に搭載され移動体の周囲を撮像するカメラとを用いて、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出して、前記移動体の操縦者を補助する操縦補助方法であって、
    前記カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、
    前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、この形状を避けるか否かを判断するための高さの閾値を変更し、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を前記操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくする
    ことを特徴とする移動体の操縦補助方法。
  8. 操縦可能な移動体に搭載され移動体の周囲の形状を計測するレーザレンジファインダと、前記移動体に搭載され移動体の周囲を撮像するカメラとを用いて、前記レーザレンジファインダによる計測結果に基づいて移動可能領域を検出して、前記移動体の操縦者を補助する操縦補助方法であって、
    前記カメラとして、植物の葉の分光反射率において反射率の高い第1の波長帯域の像を撮像する機能と、植物の葉の分光反射率において反射率が局所的に低い第2の波長帯域の像を撮像する機能とを有するものを用い、
    前記カメラにより撮像された像の各点について、第1の波長帯域の反射率と第2の波長帯域の反射率との比を求め、この反射率比が所定値よりも高い点を植物の葉であると判別し、前記レーザレンジファインダにより計測された形状のうち、植物の葉であると判別された箇所については、増加関数によって高さを変換し、変換した高さと走行部を移動可能とする一定の閾値とによって、該形状を避けるべきか否かを判断して、この判断結果を前記操縦者に対して表示し、または、衝突が予測される方向には進めなくする
    ことを特徴とする移動体の操縦補助方法。
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