JP5155447B2 - 広帯域干渉計型偏波合成分離器 - Google Patents

広帯域干渉計型偏波合成分離器 Download PDF

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Description

本発明は入力偏光を分離、もしくは、合成する干渉計型偏波合成分離器に関する。より詳細には、二つの偏光状態の透過率の波長に対する変化率を等しくすることで波長依存性を抑え、単一の干渉計型光回路で広帯域動作を実現した広帯域干渉計型偏波合成分離器に関する。
図1に、従来の干渉計型偏波合成分離器の回路構成を示す(特許文献1を参照)。この干渉計型偏波合成分離器は、2つの光カプラ111、112と、それらを結ぶ2本の光導波路121、122からなるマッハツェンダ干渉計である。2本の光導波路121、122の光路長差の設定により、マッハツェンダ干渉計の動作は、次のように変化する。
(従来技術の第1例)
2本の光導波路121、122の光路長差を0に設定した場合、入力ポート101に入力した光は、出力ポート104(クロスポート)より出力され、出力ポート103(スルーポート)からは出力されない。入力ポート102に入力した光は、出力ポート103(クロスポート)より出力され、出力ポート104(スルーポート)からは出力されない。
次に、2本の光導波路121、122の光路長差を使用する波長λcの半波長λc/2に設定した場合、入力ポート101に入力した光は、波長λcで出力ポート103(スルーポート)より出力され、出力ポート104(クロスポート)からは出力されない。入力ポート102に入力した光は、波長λcで出力ポート104(スルーポート)より出力され、出力ポート103(クロスポート)からは出力されない。
そこで従来技術では、2本の光導波路121、122の複屈折(TM光とTE光の実効屈折率の差)が、互いにλc/2異なるように光導波路の複屈折を設定している。それにより、例えば、TM光にとっての光路長差がλc/2、TE光にとっての光路長差が0になるようにすることができ、入力ポート101に光を入力すると、波長λcでTE光とTM光は異なる出力ポートより出力され、偏波を分離することができる。
より具体的な実施例としては、光分岐部と光結合部に、マルチモード干渉計型光カプラを用いる(非特許文献1を参照)。光導波路121と光導波路122の光路長差ΔLは0.46μmに設定されている。光導波路の複屈折の制御方法としては、光導波路のコア幅を変える方法が用いられている。光導波路121には、テーパ導波路131と直線導波路133とテーパ導波路132が形成されている。テーパ導波路131は幅を7μmから20μmに変換し、直線導波路133は幅が20μmかつ長さが5mmであり、テーパ導波路133は幅を20μmから7μmに変換する。一方、光導波路122には、テーパ導波路141とテーパ導波路142が形成されている。テーパ導波路141は幅を7μmから20μmに変換し、テーパ導波路142は幅を20μmから7μmに変換する。光路長差付与部121と122におけるテーパ導波路の寄与分は互いに打ち消しあうので、図1の回路は、光路長差付与部の光導波路121に、幅20μm、長さ5mmの直線導波路のみを有する回路と等価である。
(従来技術の第2例)
しかし、製造誤差が生じると所望の偏波合成分離特性が得られない。そこで、マッハツェンダ干渉計の2本の光導波路121、122に複屈折調整手段を追加して光導波路の複屈折の誤差を補正するか、または屈折率調整手段を追加して光導波路の屈折率の誤差を補正することも可能である。例えば、複屈折調整手段や屈折率調整手段として、熱光学位相シフタを用いた手法が示されている(特許文献2、3を参照)。複屈折調整用熱光学位相シフタと位相調整用熱光学位相シフタを駆動することで、製造誤差を低減し、所望の偏波消光比に近い特性を得ることができる。
特許第4102792号明細書 特許第3703013号明細書 特許第3715206号明細書
Y. Hashizume他著、「Integrated polarisation beam splitter using waveguide birefringence dependence on waveguide core width,」、Electron. Lett、2001年12月、Vol.37、no.25、p.1517-1518 K. Jinguji他著、「Two-Port Optical Wavelength Circuits Composed of Cascaded Mach-Zehnder Interferometers with Point-Symmetrical Configurations,」、Journal of Lightwave Technology、1996年10月、vol.14、p.2301-2310
従来技術の第1例の偏波合成分離器は、偏波合成分離できる波長が信号光波長λcの近傍に限られていたため、広い波長範囲で動作させることはできなかった。また、従来技術の第2例における熱光学位相シフタを用いた調整は、製造誤差による偏波合成分離特性の劣化を調整しているにすぎないため、製造誤差が無い場合は、従来技術の第1例の偏波合成分離器と変わりはなかった。
本発明の目的とするところは、干渉型光回路で構成される偏波合成分離器の動作波長帯域を拡大させることである。それにより、広帯域で偏波合成分離できる高性能な干渉計型偏波合成分離器を提供することができる。
本発明の一実施形態では、光分岐部と、光結合部と、光分岐部と光結合部に挟まれた複数の光導波路からなる光路長差付与部と、光分岐部に接続された1つまたは2つの入力/出力ポートと、光結合部に接続された2つの入力/出力ポートとを備える干渉計型偏波合成分離器である。光路長差付与部の複数の光導波路に、複屈折率差を生じさせる手段および屈折率分散の差を生じさせる手段を備え、光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を入力し、光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートより光を出力して偏波合成するか、または、光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートに光を入力し、光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を出力して偏波分離することを特徴とする。
本発明の一実施形態では、第1の偏光状態と第2の偏光状態における光路長差付与部の規格化位相の差は、波長λcで半整数となるよう設定され、屈折率分散の差を生じさせる手段によって与えられた屈折率分散の差によって、規格化位相の差の波長変動が抑制される。
本発明の一実施形態では、規格化位相の差の波長変動は、第1の偏光状態と第2の偏光状態とで逆符号である。
本発明の一実施形態では、光路長差付与部の一方の光導波路に対する他方の光導波路の複屈折と長さの積の総和は、γ(λ-λc)+(m´+(1/2))λcで近似可能である。
本発明の一実施形態では、第1の偏光状態における光分岐部と光結合部と光路長差付与部との規格化位相の和をψ1(λ)、第2の偏光状態における光分岐部と光結合部と光路長差付与部との規格化位相の和をψ2(λ)としたとき、ψ1(λ)の波長に対する変化率とψ2(λ)の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号である。
本発明の一実施形態では、光分岐部および光結合部は、二つの方向性結合器と、二つの方向性結合器に挟まれた二本の光導波路からなる微小光路長差付与部とを備える波長無依存カプラである。光分岐部および光結合部の波長無依存カプラは、回路の中心に対し点対称に配置されている。
本発明の一実施形態では、光分岐部はY分岐であり、光結合部は光カプラであり、光分岐部の分岐率と光結合部の結合率は波長によらず50%である。
本発明の一実施形態では、光分岐部はY分岐であり、光結合部は光カプラであり、第1の偏光状態と第2の偏光状態とにおける光路長差付与部の規格化位相の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号である。
本発明の一実施形態では、複屈折率差を生じさせる手段は、光路長差付与部の光導波路の構造の差異によるものである。
本発明の一実施形態では、複屈折率差を生じさせる手段は、光路長差付与部の光導波路に付与される応力を調整するものである。
本発明の一実施形態では、屈折率分散の差を生じさせる手段は、光路長差付与部の光導波路の構造の差異によるものである。
本発明の一実施形態では、広帯域干渉計型偏波合成分離器は平面基板上に形成され、光導波路はコアとクラッドからなる石英系光導波路である。
本発明を適用することにより、広い波長範囲で偏波合成分離できる干渉計型偏波合成分離器を実現することができる。
図1は、従来の干渉計型偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図2は、本発明の実施形態における広帯域干渉計型偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図3は、本発明の実施形態における広帯域干渉計型偏波合成分離器において、光路長差付与部を5つの要素に分けた様子を示す図である。 図4Aは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す図である。 図4Bは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の遮断特性を示す図である。 図4Cは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の相対位相の波長依存性を示す図である。 図5は、(11)式で与えられる関数H(λ)の波長依存性を示す図である。 図6Aは、(12)式、(13)式で与えられる規格化位相の変化率の波長依存性(TE偏光の場合)を示す図である。 図6Bは、(12)式、(13)式で与えられる規格化位相の変化率の波長依存性(TM偏光の場合)を示す図である。 図7Aは、異なるγに対する干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す図である。 図7Bは、異なるγに対する干渉計型偏波合成分離器の遮断特性を示す図である。 図8Aは、近接する2本の光導波路からなる2入力2出力の方向性結合器を示す図である。 図8Bは、光分岐部と光結合器に方向性結合器を用いた例示的な偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図9Aは、波長無依存カプラ(WINC)を示す図である。 図9Bは、波長無依存カプラ(WINC)を示す図である。 図9Cは、光分岐部と光結合部にWINCを用いた例示的な偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図10Aは、Y分岐を示す図である。 図10Bは、波長無依存カプラ(WINC)を示す図である。 図10Cは、光分岐部にY分岐、光結合部にWINCを用いた例示的な偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図11は、本発明の実施形態における広帯域干渉計型偏波合成分離器の回路構成を示す図である。 図12Aは、平面基板上に形成された広帯域干渉計型偏波合成分離器の製造の工程を示す図である。 図12Bは、平面基板上に形成された広帯域干渉計型偏波合成分離器の製造の工程を示す図である。 図12Cは、平面基板上に形成された広帯域干渉計型偏波合成分離器の製造の工程を示す図である。 図12Dは、平面基板上に形成された広帯域干渉計型偏波合成分離器の製造の工程を示す図である。 図12Eは、平面基板上に形成された広帯域干渉計型偏波合成分離器の製造の工程を示す図である。 図13Aは、実施例1に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図13Bは、実施例1に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の断面図を示す図である。 図13Cは、実施例1で使用する幅変調導波路の拡大図を示す図である。 図14は、実施例2に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図15Aは、実施例3に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図15Bは、実施例3に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の断面図を示す図である。 図16Aは、実施例4に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図16Bは、実施例4に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の断面図を示す図である。 図17Aは、実施例5に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図17Bは、実施例5に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の変形を示す図である。 図18は、実施例6に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図19は、方向性結合器およびMMIカプラの規格化位相の波長依存性を示す図である。 図20Aは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す図である。 図20Bは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の遮断特性を示す図である。 図20Cは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の相対位相の波長依存性を示す図である。 図21は、本発明の干渉計型偏波合成分離器を多段に接続した干渉計型偏波合成分離器の実施形態を示す図である。 図22Aは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TE透過偏光子の透過特性を示す図である。 図22Bは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TE透過偏光子の遮断特性を示す図である。 図22Cは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TE透過偏光子の規格化位相の波長依存性を示す図である。 図23Aは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TM透過偏光子の透過特性を示す図である。 図23Bは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TM透過偏光子の遮断特性を示す図である。 図23Cは、本発明の実施形態で得られる広帯域干渉計型TM透過偏光子の規格化位相の波長依存性を示す図である。 図24Aは、本発明の実施形態を示す概略図である。 図24Bは、本発明の実施形態を示す概略図である。 図24Cは、本発明の実施形態を示す概略図である。 図24Dは、本発明の実施形態を示す概略図である。 図25は、実施例7に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す図である。 図26Aは、実施例7に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す図である。 図26Bは、実施例7に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器の遮断特性を示す図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を具体的に説明する。図2に、本発明の広帯域干渉計型偏波合成分離器の回路構成を示す。本回路は、入力/出力ポート201、202、203、204と、光分岐部211と、光結合部212と、2本の光導波路221、222からなる光路長差付与部とを備えるマッハツェンダ干渉計型の偏波合成分離器である。光導波路221、222は光分岐部211と光結合部212とに挟まれ、光路長差付与部は複屈折率差を生じさせる手段241および屈折率分散の差を生じさせる手段242を備える。図2では、複屈折率差を生じさせる手段241と屈折率分散の差を生じさせる手段242は同じ光導波路に形成されているが、複屈折率差を生じさせる手段241と屈折率分散の差を生じさせる手段242は異なる光導波路に形成されていてもよい。TE光を偏光状態1、TM光を偏光状態2とし、複屈折率差を生じさせる手段241によって、光路長差付与部におけるTE光とTM光の規格化位相の差が、波長λcで、m´+(1/2)(m´は整数)となるように設定している。さらに、屈折率分散の差を生じさせる手段242により規格化位相の差の波長変動を抑制することで、偏光状態1、2のどちらでも波長依存性を抑えて偏波合成、または、偏波分離を行うことが可能となる。
次に、式を用いてより具体的に説明する。図3に示すように、光路長差付与部を構成要素ごとに分けるとする。naTE,i(λ)とnaTM,i(λ)をそれぞれ第i要素の光路長差付与部の光導波路221におけるTE光(偏光状態1)とTM光(偏光状態2)の実効屈折率、nbTE,i(λ)とnbTM,i(λ)をそれぞれ第i要素の光路長差付与部の光導波路222におけるTE光とTM光の実効屈折率とする。この場合に、第i要素の光路長差付与部の光導波路221における複屈折Ba,i(λ)と第i要素の光路長差付与部の光導波路222における複屈折Bb,i(λ)は、それぞれ下記式で表される。
Figure 0005155447
Figure 0005155447
簡単のため、光分岐部211と、光結合部212の位相を無視し、光路長差付与部の位相のみを考慮する。光路長差付与部において、光導波路222に対する光導波路221の、TE光とTM光の相対的な規格化位相は、下記式で表される。
Figure 0005155447
Figure 0005155447
なお、La,iは光導波路221の第i要素の長さ、Lb,iは光導波路222の第i要素の長さ、λは波長である。また、光路長差付与部の遅延量はexp(−i・2π・φ)と表され、2πで規格化された位相のため、規格化位相と記した。
偏波合成分離器として機能させるには、まずは、使用する波長帯域の中心波長λcで、TE光とTM光の規格化位相の差がm´+(1/2)(m´は整数)となる必要がある。
Figure 0005155447
関数H(λ)を定義し、式で表すと、下記の通りである。
Figure 0005155447
上記条件式を満たすよう、回路を設計すれば、信号光波長λc近傍で偏波合成分離器となる。
次に、広帯域化に必要な要件を説明する。TE光とTM光の規格化位相の波長に対する変化率はそれぞれ、
Figure 0005155447
Figure 0005155447
と表される。波長依存性を小さくするには、波長に対する変化率を最小にすれば良いので、広帯域化の条件は、
Figure 0005155447
で表される。すなわち、TE光とTM光の規格化位相の波長変動が、互いに逆符号であれば、波長依存性を低減できる。より望ましいのは、∂φTE(λ)/∂λ=−(∂φTM(λ)/∂λ)の場合であるので、TE光とTM光の規格化位相の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号になるようにすれば、波長依存性を最も抑えることができる。
上記条件式は、次のように理解することができる。マッハツェンダ干渉計型偏波合成分離器では、偏光状態1と偏光状態2の相対的な規格化位相φ1(λ)とφ2(λ)の差がm´+(1/2)(m´は整数)となるようにする必要があるため、光路長差付与部に少なくとも半波長の光路長差を与える必要がある。例えば、偏光状態1の光路長差を0、偏光状態2の光路長差はλc/2とする。このとき、偏光状態1における光路長差付与部の光路長差は0であるため、波長に依存しないが、偏光状態2における光路長差付与部の光路長差は有限であるため、波長依存性が生じる。偏光状態1と偏光状態2の光を合成・分離する偏波合成分離器では、偏光状態1か2のどちらか一方ではなく、両方の偏光状態において、透過ポートの損失が低く、遮断ポートの偏波消光比が高いことが望ましい。そこで、偏光状態1と偏光状態2で、平均的に波長依存性が最小になるのは、TE光とTM光の規格化位相の波長に対する変化率が、大きさは等しくかつ逆符号になる場合である。これは、偏波合成分離器として動作させるのに必要な光路長差を、偏光状態1と偏光状態2で半々に分け、両状態で波長依存性を均等に負担していると理解することができる。
ここで、(7)式、(8)式、(9)式より、G(λ)は、
Figure 0005155447
である。ここで、H(λ)を下記式のように置くとする(0≦γ≦0.5)。
Figure 0005155447
(11)式を(10)式に代入すると、TE光とTM光の規格化位相の波長に対する変化率はそれぞれ、下記式のように変形される。
Figure 0005155447
Figure 0005155447
これらの式を積分することにより、TE光とTM光の規格化位相が求まる。
Figure 0005155447
Figure 0005155447
従って、(3)式、(4)式より、
Figure 0005155447
Figure 0005155447
となる。上記2つの条件式を満たすよう、干渉計型偏波合成分離器を設定することで、本発明の広帯域干渉計型偏波合成分離器が得られる。
図4に、本実施形態で得られる広帯域干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す。広い波長範囲に渡り、挿入損失が低く(図4A)、偏波消光比が高い(図4B)。図4Cにこのときの規格化相対位相を示す。TE偏光とTM偏光の規格化位相の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号になっている様子がわかる。
(11)式で定義した関数は一例であって、その他の表記を用いることができるし、波長に対する2次関数以上の高次の関数など、その他の関数を用いてもよい。異なる関数を用いれば、条件式である(16)式、(17)式も変化する。その場合は、本発明の特徴である上記手法により、最適な条件式を導出すればよい。
(11)式で定義した関数は、波長がλcのとき、(6)式と等しくなり、信号光波長λc近傍で偏波合成分離器となることを示している。ところで、(11)式におけるγは複屈折の波長依存性を表すパラメータで、通常、複屈折の波長依存性が無いときは、γ=0とおけばよい。一方、複屈折の波長依存性がある場合、γは有限の値となるが、γを(11)式に取り入れることで、複屈折の波長依存性を利用し、波長依存性をさらに改善することができる。図5に(11)式で定義したHの波長依存性、図6に(12)式、(13)式で与えられる規格化位相の変化率の波長依存性、図7に干渉計型偏波合成分離器の透過特性を示す。γ=0からγ=0.5に近づくにつれ、規格化位相の変化率が小さくなり、波長依存性が減少することがわかる。これは、従来の偏波合成分離器では得られなかった特徴である。そして、γ=0.5となるよう設定すれば、(12)式、(13)式より、偏光状態1と偏光状態2で、同時に波長無依存にすることができる。このように、パラメータγを取り入れ、0<γ≦0.5の範囲で値を調整することで、複屈折の波長依存性も新たに活用でき、偏光状態1と偏光状態2とで波長依存性を半々に分けたときよりも、さらに波長依存性を低減できる。
なお、ここでは基本的な条件式を導出することを主眼に置いたため、光分岐部と光結合部の位相は無視したが、実際の回路設計では、使用する光分岐部と光結合部の位相に応じて、光路長差付与部の設定を変える。具体的には、これまでの式のφ1(λ)、φ2(λ)をψ1(λ)、ψ2(λ)に置き換えればよい。ただし、ψ1(λ)は偏光状態1における光分岐部と光結合部と光路長差付与部の規格化位相の和、ψ2(λ)は偏光状態2における光分岐部と光結合部と光路長差付与部の規格化位相の和である。光分岐部と光結合部の組み合わせに対する実施形態を次に例示する。
<光分岐部:方向性結合器、光結合部:方向性結合器の場合>
一例として、図8Bに示すように、光分岐部と光結合部に、方向性結合器を用いる。この方向性結合器は、図8Aに示すように、近接する二本の光導波路からなる2入力2出力の方向性結合器である。方向性結合器の分岐率/結合率をγ(λ)とすると、方向性結合器のスルーポート(すなわち、図8Aで、301から入力し303から出力する場合、または、302から入力し304から出力する場合)の伝達関数は
Figure 0005155447
、方向性結合器のクロスポート(すなわち、図8Aで、301から入力し304から出力する場合、または、302から入力し303から出力する場合)の伝達関数は
Figure 0005155447
で与えられる。これは、方向性結合器のクロスポートを通った光は、スルーポートを通った光に対し位相がπ/2(規格化位相が1/4)遅れる(スルーポートを通った光は、クロスポートを通った光に対し位相がπ/2(規格化位相が1/4)進む)ことを示している。従って、図8Bのポート201より光を入力し、ポート203より光を出力する場合、光導波路221を通る経路では方向性結合器のスルーポートを2回通ることとなり、光導波路222を通る経路では方向性結合器のクロスポートを2回通ることとなる。従って、光分岐部と光結合部により加わる相対的な規格化位相は、-1/2である。他方、ポート201より光を入力し、ポート204より光を出力する場合、光導波路221と光導波路222のどちらを通る経路でも、方向性結合器のスルーポートとクロスポートをそれぞれ1回ずつ通ることになる。従って、光分岐部211と光結合部212による位相は打ち消しあう。以上をまとめると、ポート201より光を入力し、ポート203、204より光を出力したときの、TE偏光とTM偏光の相対的な規格化位相は、
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
となる。広帯域化の条件は、
Figure 0005155447
もしくは、
Figure 0005155447
であるので、(18)式、(19)式、(20)式、(21)式を代入すると、(9)式と等しくなる。従って、この例では、(16)式、(17)式を満たすよう、干渉計型偏波合成分離器を設定することで、本発明の広帯域干渉計型偏波合成分離器が得られる。なお、ポート202より光を入力する場合も同様に考えることができる。すなわち、ポート202から入力してポート204から出力するときの、光分岐部211と光結合部212により加わる相対的な規格化位相を1/2に置き換えるだけで良い。
<光分岐部:波長無依存カプラ(WINC)、光結合部:波長無依存カプラ(WINC)の場合>
また一例として、図9Cに示すように、光分岐部と光結合部に、波長無依存カプラ(WINC)を用いる。WINCは、図9Aに示すように、入力/出力ポート301、302、303、304と、光分岐部の方向性結合器311と、光結合部の方向性結合器312と、これら二つの方向性結合器に挟まれた二本の光導波路321、322からなる微小光路長差付与部とを備える波長依存性のないカプラである。ここで、光分岐部のWINC314は図9Aの向き、光結合部のWINC315は図9Bの向きとし、マッハツェンダ干渉計型の偏波合成分離器の回路の中心に対し点対称になるよう配置する(図9C)。なお、これらWINCは任意の向きで配置しても良いが、その場合はWINCで発生する位相差の波長依存性を考慮して設計を行う。点対称にすると、WINCで生じる位相差が打ち消し合い、設計が簡単になるので、ここでは点対称になるように配置した。図9AのWINCの301から入力して303から出力するとき、301から入力して304から出力するとき、302から入力して303から出力するとき、302から入力して304から出力するときの伝達関数はそれぞれ、a(λ)、b(λ)、−b*(λ)、a*(λ)と表され、図9BのWINCの301から入力して303から出力するとき、301から入力して304から出力するとき、302から入力して303から出力するとき、302から入力して304から出力するときの伝達関数はそれぞれ、a*(λ)、b(λ)、−b*(λ)、a(λ)と表される(*は複素共役を表す。非特許文献2を参照)。このような配置にすると、クロスポートは、方向性結合器を用いた場合と同じであるが、スルーポートの位相も打ち消し合い、ψ(λ)=φ(λ)となる。したがって、この例でも、(16)式、(17)式を満たすように干渉計型偏波合成分離器を設定することで、本発明の広帯域干渉計型偏波合成分離器が得られる。方向性結合器の分岐率/結合率が波長依存性を持つのに対し、WINCは波長によらず分岐率/結合率が50%になるようにすることができるので、広い波長範囲で高消光比を得たいときには、こちらの構成の方が優れた特性を得やすい。
<光分岐部:Y分岐、光結合部:WINCの場合>
さらにまた一例として、図10Cに示すように、光分岐部にY分岐、光結合部にWINCを用いる。Y分岐は、図10Aに示すように、入力/出力ポート305、306、307に接続される。WINCは、図10Bに示すように、入力/出力ポート301、302、303、304と、光分岐部の方向性結合器311と、光結合部の方向性結合器312と、これら二つの方向性結合器に挟まれた二本の光導波路321、322からなる微小光路長差付与部とを備える波長依存性のないカプラである。この場合において、Y分岐の分岐率とWINCの結合率が、波長によらず50%となるよう設定した。図10BのWINCの301から入力して303から出力するとき、301から入力して304から出力するとき、302から入力して303から出力するとき、302から入力して304から出力するときの伝達関数はそれぞれ、a(λ)、b(λ)、−b*(λ)、a*(λ)と表される。規格化位相を
Figure 0005155447
と置くと、このマッハツェンダ干渉計型の偏波合成分離器の出力ポート203より光が出力されるときの光結合器による位相は、-{arg[a(λ)]-arg[-b*(λ)]}/2π=-Φ(λ)と表され、出力ポート204より光が出力されるときの光結合器による位相は、{arg[a*(λ)]-arg[b(λ)]}/2π=-[Φ(λ)+(1/2)]と表される。従って、ポート201より光を入力し、ポート203、204より光を出力したときの、TE偏光とTM偏光の相対的な規格化位相は、
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
となる。広帯域化の条件は、
Figure 0005155447
もしくは、
Figure 0005155447
である。例えば、(28)式の場合、
Figure 0005155447
となる。従って、この構成の場合、(17)式に光結合器の位相による項を加え、(17)式を次式に置き換えればよい。
Figure 0005155447
この例では、上下対称のY分岐を用いたが、上下非対称のY分岐を用いてもよい。また、光結合器としてWINCを用いたが、その他の光カプラを用いてもよい。そのような場合は、使用するY分岐と光カプラに応じて、広帯域化の要件を導出する。
<光分岐部:Y分岐、光結合部:対称カプラ(マルチモード干渉(MMI)カプラなど)の場合>
図11に、本発明の広帯域干渉計型偏波合成分離器の回路構成を例示する図を示す。本回路は、入力/出力ポート201、203、204と、光分岐部211と、光結合部212と、光分岐部211と光結合部212に挟まれた2本の光導波路221、222からなる光路長差付与部とを備える。光分岐部211は上下対称の1入力2出力のY分岐であり、光結合部212は上下対称の2入力2出力の光カプラであり、光路長差付与部は光導波路221−222間に複屈折率差を生じさせる手段241と屈折率分散の差を生じさせる手段242とを備える。そして、TE光を偏光状態1、TM光を偏光状態2とし、複屈折率差を生じさせる手段241によって、光路長差付与部におけるTE光とTM光の規格化位相の差が、波長λcで、m´+(1/2)(m´は整数)となるよう設定している。さらには、屈折率分散の差を生じさせる手段242によって、この偏波合成分離器の透過率の波長に対する変化率が、TE光とTM光とで、等しくなるように設定している。それにより、偏光状態1、2どちらの偏光でも波長依存性を抑えて偏波合成、もしくは、偏波分離が可能となる。
上下対称の光カプラの分岐率/結合率をγ(λ)、損失をexp(−η・λ)と仮定し、スルーポートの伝達関数を
Figure 0005155447
クロスポートの伝達関数を
Figure 0005155447
と表す。ポート201より光を入力しポート203より光を出力する場合、光結合部で相対的に位相がΦ(λ)遅れ、ポート201より光を入力しポート204より光を出力する場合、光結合部で相対的に位相がΦ(λ)進む。従って、ポート201より光を入力し、ポート203、204より光を出力したときの、TE偏光とTM偏光の相対的な規格化位相は、
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
Figure 0005155447
となる。上記式で、(33)式のψTE,201⇒204(λ)と(34)式のψTM,201⇒203(λ)を等しくすれば良いので、Φ(λ)=−[H(λ)/(2・λ)]が導出される。このΦ(λ)を(33)式と(34)式に代入し、偏波合成分離器として動作するための条件ψTE,201⇒204(λ)= ψTM,201⇒203(λ)=[m-(1/2)]より、φTE(λ)=[m−(1/2)]+[H(λ)/(2・λ)]が求まる。従って、(17)式の代わりに、下記(36)式を用いればよい。
Figure 0005155447
あるいは、(32)式のψTE,201⇒203(λ)と(35)式のψTM,201⇒204(λ)を等しくしても良いので、このときは、Φ(λ)=[H(λ)/(2・λ)]となる。このΦ(λ)を(32)式と(35)式に代入し、偏波合成分離器として動作するための条件ψTE,201⇒203(λ)= ψTM,201⇒204(λ)=[m-(1/2)]より、φTE(λ)=[m−(1/2)]+[H(λ)/(2・λ)]となり、同じ条件式が導出される。なお、上記式の導出の過程では、光カプラの分岐率/結合率、損失、位相が、TE偏光とTM偏光とで等しいと仮定しているが、大きく異なる場合は、偏光依存性を考慮して式を導出する。また、上記の(36)式は、光結合器による位相とは独立である。(36)式の導出過程で、Φ(λ)=±[H(λ)/(2・λ)]という式が得られたが、Φ(λ)は任意であり、使用する光カプラごとに異なっていても良い。光路長差付与部の相対的な規格化位相φTE(λ)は(36)式に基づき設定し、実際に用いる光カプラの位相を(32)式、(33)式、(34)式、(35)式に代入すれば、その偏波合成分離器で得られる特性が求まる。
図19に、MMIカプラおよび方向性結合器の規格化位相の波長依存性を示す。例えば方向性結合器の場合、その規格化位相差は波長に対し一定値1/4となる。一方、MMIカプラの場合、その規格化位相差は波長依存性を有する。そこで、この波長依存性に着目し、これを利用することで、透過特性をさらに改善することができる。図20Cの点線は、図4Cの相対位相を表しているが、本実施形態の構成ではMMIカプラの位相が加わり、相対位相は図4Cの相対位相からずれたものとなる。この相対位相の波長に対する変化率が小さいほど波長依存性が小さいことを意味する。従って、図20Cに示したように、消光する偏光状態で相対位相の波長に対する変化率を小さくすることで、消光比をさらに改善することができる。このとき、透過する偏光状態では相対位相の波長に対する変化率は大きくなるが、透過率に換算すると損失増加は僅かであり、消光比改善の効果の方がより大きなものとなる。図20Aに透過時の透過スペクトル、図20Bに消光時の透過スペクトルを示す。僅かな損失増加はあるが、消光比が大幅に改善されている様子がわかる。このように、光カプラの位相を利用することで、さらに干渉計型偏波合成分離器の特性を良くすることができる。
上記実施形態では、単体の干渉計型偏波合成分離器に本発明を適用する例を示したが、もちろん、この干渉計型偏波合成分離器に別の干渉計型偏波合成分離器もしくは偏光子を接続してもよい。
図21に、本発明の干渉計型偏波合成分離器を2段に接続した干渉計型偏波合成分離器の実施形態を示す。本回路は、図2で説明した偏波合成分離器の一方の出力ポートに第1の偏波合成分離器(偏光子)、他方の出力ポートに第2の偏波合成分離器(偏光子)が接続されている。前段の偏波合成分離器に接続された、後段の第1の偏波合成分離器および第2の偏波合成分離器は、前段の偏波合成分離器と同じ要素で構成されているが、後段の2つの偏波合成分離器はそれぞれ、一つの偏光状態を透過する偏光子として機能させたので、図中、第1の偏光子および第2の偏光子と記している。
前段の偏波合成分離器は入力した光を偏光状態1と偏光状態2に分けるよう設定されており、第1の偏光子は偏光状態1を透過し、第2の偏光子は偏光状態2を透過するよう設定されているとする。前段の偏波合成分離器の一方の出力ポートから偏光状態1が出力され、第1の偏光子を透過することで、さらに偏波消光比を改善する。また、前段の偏波合成分離器の他方の出力ポートから偏光状態2が出力され、第2の偏光子を透過することで、さらに偏波消光比を改善する。このように、本発明の干渉計型偏波合成分離器の出力に、他の干渉計型偏波合成分離器もしくは偏光子を接続する構成により、回路全体の偏波消光比を大幅に改善することができる。
干渉計型偏波合成分離器を多段に接続する構成において、上記構成は一例であり、接続するポートは任意である。また、干渉計型偏波合成分離器を3段以上接続しても良いし、異なる回路構成同士を接続しても良いし、異なる材料で作製された偏波合成分離器同士を接続しても良い。また、本発明の干渉計型偏波合成分離器に、異なる偏波合成分離器や偏光子を接続することもできる。例えば、本発明の干渉計型偏波合成分離器を光90度ハイブリッド回路と接続し、デュアル偏波光90度ハイブリッドの構成要素として用いても良いし、LN変調器と接続して偏波多重光送信器の構成要素として用いても良い。
前段の偏波合成分離器と後段の偏波合成分離器は同一の構成でも良いし、別の構成でも良い。また、構成要素は同じであるがパラメータを変えることで機能が異なる素子としても良い。具体例として、偏光状態1をTE光、偏光状態2をTM光とし、第1の偏波合成分離器をTE光透過型の偏光子、第2の偏波合成分離器をTM光透過型の偏光子として設定し、機能させた場合を以下で説明する。
第1の偏光子は、図4で説明したように、TE光とTM光の規格化位相の差の波長に対する変化率が平均的に最小になるよう設定しても良いが、TE光透過型の偏光子として機能させたいので、図22Cに示すように、TM光の規格化位相の波長に対する変化率が一定になるよう設定することで、TM光を広い波長範囲に渡って消光させることができる。図22Aに示すように、TE光の透過率が減少し、回路の過剰損失が増大するが、図22Bに示すように、TM光の消光比を大幅に改善することができる。もちろん、反対にTE光の規格化位相の波長に対する変化率が一定になるよう設定することで、TE光を広い波長範囲に渡って透過させ、損失を抑制しても良い。
他方、第2の偏光子は、TM光透過型の偏光子として機能させたいので、図23Cに示すように、TE光の規格化位相の波長に対する変化率が一定になるよう設定することで、TE光を広い波長範囲に渡って消光させることができる。図23Aに示すように、TM光の透過率が減少し、回路の過剰損失が増大するが、図23Bに示すように、TE光の消光比を大幅に改善することができる。もちろん、反対にTM光の規格化位相の波長に対する変化率が一定になるよう設定することで、TM光を広い波長範囲に渡って透過させ、損失を抑制しても良い。
このように、本実施形態では、偏波合成分離器を多段に接続した偏波合成分離器において、前段の偏波合成分離器の一方の出力ポートより偏光状態1の光が出力される。この出力ポートに接続された第1の偏波合成分離器は、偏光状態1透過型の偏光子として機能する。この第1の偏波合成分離器の、偏光状態1もしくは偏光状態2のいずれかにおける規格化位相は波長に対し一定である。前段の偏波合成分離器の他方の出力ポートより偏光状態2の光が出力される。この出力ポートに接続された第2の偏波合成分離器は、偏光状態2透過型の偏光子として機能する。この第2の偏波合成分離器の、偏光状態1もしくは偏光状態2のいずれかにおける規格化位相は波長に対し一定である。このような構成にすることで、過剰損失を低減し、もしくは消光比をさらに改善することができる。
後段に使用した偏波合成分離器は、単体の偏光子として用いても良い。かかる偏波合成分離器は、光分岐部と、光結合部と、光分岐部と光結合部に挟まれた複数の光導波路からなる光路長差付与部と、光分岐部に接続された1つ以上の入力/出力ポートと、光結合部に接続された1つ以上の入力/出力ポートとから構成される。このような偏波合成分離器の光結合部の入力/出力ポートに光を入力したとき、光分岐部の入力/出力ポートより偏光状態1の光を透過し偏光状態2の光を遮断する偏光状態1透過型の干渉計型偏光子、もしくは、光結合部の入力/出力ポートに光を入力したとき、光分岐部の入力/出力ポートより偏光状態2の光を透過し偏光状態1の光を遮断する偏光状態2透過型の干渉計型偏光子において、光路長差付与部の複数の光導波路間に複屈折率差を生じさせる手段を備えることで、光路長差付与部の複数の光導波路間に屈折率分散の差を生じさせることもできる。
さらに、偏光状態1および偏光状態2における光路長差付与部の規格化位相の差φ2(λ)-φ1(λ)が、波長λcで、m´+(1/2)(m´は整数)となるよう設定され、屈折率分散の差を生じさせる手段によって与えられた屈折率分散の差異によって、偏光状態1もしくは偏光状態2のいずれかの規格化位相が波長に対し一定になるようにすることで、広帯域干渉計型偏光子が提供される。
また、干渉計型偏光子を構成する光分岐部と光結合部は、少なくとも1つ以上の入力/出力ポートを有することで、偏光子として機能させることができる。2入力2出力で分岐率が中心波長で50%の光分岐部、2入力2出力で結合率が中心波長で50%の光結合部を用い、光分岐部の2つの入力を干渉計型偏光子の2つの入力ポートとし、光結合部の2つの出力を干渉計型偏光子の2つの出力ポートとしたとき、干渉計型偏光子の一方の入力ポートより光を入力し、そのクロスポートとなる出力ポートを用いることで、製造誤差により光分岐部と光結合部の分岐率、結合率がずれたとしても高消光比を維持することができる。従って、図21においては、偏光子として機能させる後段の偏波合成分離器としてクロスポートを用いているが、当然のことながらスルーポートを用いることもできる。
偏波合成分離器や偏光子を構成する光分岐部や光結合部として、Y分岐、MMIカプラ、WINC、方向性結合器など、任意のものを用いることができる。さらに、偏光子として用いるときは、使用するポートは最低限1入力1出力で良く、光分岐部と光結合部を結合率の波長依存性を有する方向性結合器で構成してもクロスポートでは高消光比が得られるので、WINCなどを用いる場合に比べ、回路長を短くすることができる。
本発明の偏波合成分離器に偏波回転器を挿入することも可能である。図24Aには、図21で説明した2段接続の干渉計型偏波合成分離器が示されている。
図24Bでは、前段の偏波合成分離器の2つの出力ポートにそれぞれ偏光状態1(TE)透過型偏光子を接続し、偏波合成分離器の一方の出力ポートと偏光状態1(TE)透過型偏光子の間に偏波回転器401を挿入する。このような構成にすることで、二つの偏光子の出力ポートから共に偏光状態1(TE)の光を出力でき、後段の偏光子を1種類に揃えることができる。
図24Cでは、前段の偏波合成分離器の2つの出力ポートにそれぞれ偏光状態1(TE)透過型偏光子を接続し、偏波合成分離器の一方の出力ポートと偏光状態1(TE)透過型偏光子の間に偏波回転器を挿入し、さらに、後段の偏光状態1(TE)透過型偏光子の後にも偏波回転器401を挿入した。このような構成にすることで、後段の偏光子を1種類に揃えながら、二つの出力ポートより出力される偏光を、前段の偏波合成分離器からの出力偏光と同じにすることができる。
図24Dでは、前段の偏波合成分離器の2つの出力ポートにそれぞれ偏光状態1(TE)透過型偏光子を接続し、偏波合成分離器の一方の出力ポートと偏光状態1(TE)透過型偏光子の間に偏波回転器を挿入し、さらに、前段の偏波合成分離器のもう一方の出力ポートに接続された後段の偏光状態1(TE)透過型偏光子の後にも偏波回転器を挿入した。このような構成にすることで、後段の偏光子を1種類に揃えながら、二つの出力ポートそれぞれで偏波回転器を1回ずつ透過するので、二つの出力での損失を同じにすることができる。
図24B乃至図24Dでは、後段の偏光子を偏光状態1(TE)透過型偏光子に揃える場合で説明したが、後段の偏光子を偏光状態2(TM)透過型偏光子に揃える構成にすることも可能である。
本願の偏波合成分離器の作製例を示す。ここでは、シリコン基板上に形成された石英系平面型光回路で作製したとする。図12にその製造工程を示す。平面基板361上に火炎堆積法でSiO2を主体にした下部クラッドガラススート362、SiO2にGeO2を添加したコアガラススート363を堆積した(図12A)。その後、1000℃以上の高温でガラス透明化を行った。このとき、下部クラッドガラス層364、コアガラス365は設計した厚さとなるように、ガラスの堆積を行った(図12B)。引き続き、フォトリソグラフィ技術を用いてコアガラス365上にエッチングマスク366を形成し(図12C)、反応性イオンエッチングによってコアガラス365のパターン化を行った(図12D)。エッチングマスク366を除去した後、上部クラッドガラス367を再度火炎堆積法で形成した。上部クラッドガラス367にはB2O3やP2O5などのドーパントを添加してガラス転移温度を下げ、それぞれのコアガラス365とコアガラス365の狭い隙間にも上部クラッドガラス367が入り込むようにした(図12E)。上記工程の後、必要に応じて、薄膜ヒーターや断熱溝を形成しても良い。
上記で述べた平面型光回路は、主にシリコン基板上の石英系ガラス導波路を用いた例を
示したが、その導波路材料が多成分酸化物ガラスや、ポリイミドなどの高分子、InPなどの半導体、LiNbO3などの誘電体結晶であってもよい。また、その製造方法が、例えばスピンコート法、ゾルゲル法、スパッタ法、CVD法、イオン拡散法、イオンビーム直接描画法などであってもよい。また、基板もシリコンに限定するものではなく、石英などその他の材料を用いても良い。
以下、本発明の実施例をいくつか示す。
図13Aに、実施例1に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例では、光分岐部と光結合部にWINCを使用し、光分岐部のWINC314と光結合部のWINC315が回路の中心に対し、互いに点対称になるよう配置した。光路長差付与部の一方の光導波路222の近傍の両脇に溝331を形成し、光導波路の応力を開放することで、複屈折率差を生じさせた。これを応力調整溝と呼ぶことにする。また、光路長差付与部の他方の光導波路221に、光導波路の幅を変化させた要素を設け、屈折率分散の差を生じさせる手段として用いた。これを幅変調導波路341と呼ぶことにする。そして、(16)式、(17)式を満たすよう、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。ここでは、光導波路の幅が異なると屈折率分散が異なることを利用し、光路長差付与部の一方の光導波路に、幅の異なる光導波路を設け(幅変調導波路)、屈折率分散の差を生じさせる手段として用いたが、このような幅変調導波路は加工が容易であるという特徴がある。もちろん、光路長差付与部を構成する光導波路間で厚みを変えてもいいし、断面形状を変える以外にも、光照射や熱光学効果などにより屈折率分散を変えても良く、光導波路のV値を変えることで屈折率分散の差を生じさせる手段として用いることができる。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段(幅変調導波路341)、または複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331)のいずれかが形成された光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.5μmとした。また、図13Bに示すように、応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.05mmとし、応力調整溝331の深さは0.05mm、幅は0.05mmとした。応力調整溝331の長さLgは1.2mmとした。また、図13Cに示すように、幅変調導波路341は、テーパ導波路342と直線導波路343とテーパ導波路344から成り、テーパ導波路342は光導波路の幅を4.5μmから5.5μmまで変換する長さ0.2mmの導波路であり、直線導波路343は幅が5.5μm、長さが0.1mmの導波路であり、テーパ導波路344は光導波路の幅を5.5μmから4.5μmまで変換する長さ0.2mmの導波路である。なお、この実施例で用いた幅変調部の幅はわずか5.5μmであるため、幅4.5μmの周辺の光導波路との間に複屈折率差は生じず、屈折率分散の差のみ生じる。また、周辺の光導波路と幅がわずか1μmしか違わないため、光導波路幅の偏差に対しても安定に製造できるという特長がある。
図14に、実施例2に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例は、光分岐部に、WINCの代わりにY分岐313を用いた点で実施例1と異なるが、他は実施例1と同様である。(16)式、(31)式を満たすよう、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段(幅変調導波路341)、または複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331)のいずれかが形成された光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.4μmとした。また、応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.04mmとし、応力調整溝331の深さは0.03mm、幅は0.04mm、長さLgは1mmとした。また、幅変調導波路341は、光導波路の幅を4.5μmから5.5μmまで変換する長さ0.1mmのテーパ導波路と、幅が5.5μm、長さが0.3mmの直線導波路と、光導波路の幅を5.5μmから4.5μmまで変換する長さ0.1mmのテーパ導波路とから成る幅変調導波路を用いた。
図15Aに、実施例3に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例は、複屈折率差を生じさせる手段が複数ある点と、複屈折率差を生じさせる手段が光路長差付与部の異なる光導波路上にある点で実施例1と異なるが、他は実施例1と同様である。本実施例では、複屈折率差を生じさせる第2の手段として、光路長差付与部の一方の光導波路221の近傍の両脇に別の光導波路を設けた。これを複屈折調整導波路332と呼ぶことにする。ここで、図15Aに示すように、複屈折調整導波路332と幅変調導波路341は、部分的に重なっていて良い。そして、(16)式、(17)式を満たすよう、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段(幅変調導波路341)、または複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331、複屈折調整導波路332)のいずれかが形成されている光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.5μmとした。また、図15Bに示すように、応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.03mmとし、応力調整溝331の深さは0.05mm、幅は0.05mmとした。応力調整溝331の長さLgは0.6mmとした。また、幅変調導波路341は、光導波路の幅を4.5μmから6.0μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路と、幅が6.0μm、長さが0.05mmの直線導波路と、光導波路の幅を6.0μmから4.5μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路とから成る幅変調導波路を用いた。また、図15Bに示すように、複屈折調整導波路332間の距離は0.04mmとし、複屈折調整導波路332の幅は0.07mmとした。複屈折調整導波路332の長さLcは0.6mmとした。ここで、複屈折調整導波路と応力調整溝を異なる光導波路上に形成したのは、複屈折調整導波路と応力調整溝とで生じる複屈折率差の符号が逆であるため、両者を反対の光導波路上に形成することで、同一方向に複屈折率差を強めあうことができるからである。当然のことながら、同一光導波路上に形成することも可能である。また、複屈折調整導波路は、複屈折率差を生じさせる手段として単独で用いることもできる。例えば、実施例1または2で適用した応力調整溝の代わりに用いてもよい。
図16Aに、実施例4に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例では、光分岐部にY分岐313、光結合部にMMIカプラ316を用いた。また、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段は実施例3と類似するが、光路長差付与部の一方の光導波路222上に、製造誤差調整用の熱光学位相シフタ351が形成されている点で実施例3と相違する。本実施例では、熱光学位相シフタは一方の光導波路のみに形成されているため、光路長差付与部の複屈折率差や屈折率差が変化する。そこで、この熱光学位相シフタなどの応力付与膜による変化分を考慮して、(16)式、(36)式を満たすよう、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。(16)式、(36)式において、mは1.5、γは0.06、m´は0、λcは1.57μmに設定した。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段(幅変調導波路341)、または複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331、複屈折調整導波路332)のいずれかが形成されている光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.3μmとした。また、図16Bに示すように、応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.07mmとし、応力調整溝331の深さは0.04mm、幅は0.06mmとした。応力調整溝331の長さLgは1.2mmとした。また、熱光学位相シフタの幅は0.03mm、長さは1mmとした。また、幅変調導波路341は、光導波路の幅を4.5μmから4.0μmまで変換する長さ0.4mmのテーパ導波路と、幅が4.0μm、長さが0.05mmの直線導波路と、光導波路の幅を4.0μmから4.5μmまで変換する長さ0.4mmのテーパ導波路とから成る幅変調導波路を用いた。また、図16Bに示すように、複屈折調整導波路332間の距離は0.05mmとし、複屈折調整導波路332の幅は0.08mmとした。複屈折調整導波路332の長さLcは0.5mmとした。
図17Aに、実施例5に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例は、光路長差付与部の光導波路221に熱光学位相シフタ351が、光路長差付与部の光導波路222に熱光学位相シフタ352が形成されている点で実施例3と異なるが、他は実施例3と同様である。二つの熱光学位相シフタ351、352を同一形状とした場合、熱光学位相シフタを形成したことによる光路長差付与部での複屈折率差や屈折率分散の差は生じない。従って、実施例3の構成を保ったまま、熱光学位相シフタで製造誤差を調整することができる。(16)式、(17)式を満たすよう、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。なお、本実施例では、熱光学位相シフタは、複屈折率差を生じさせる手段や屈折率分散の差を生じさせる手段から離れた位置に形成したが、図17Bに示すように、複屈折率差を生じさせる手段や屈折率分散の差を生じさせる手段に重なる位置に形成しても良い。その場合は、熱光学位相シフタの寄与により複屈折率差や屈折率分散が僅かにずれるので、そのずれを補正するように設定する。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段(幅変調導波路341)、または複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331、複屈折調整導波路332)のいずれかが形成されている光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.5μmとした。応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.06mmとし、応力調整溝331の深さは0.05mm、幅は0.05mm、長さLgは1.5mmとした。また、幅変調導波路341は、光導波路の幅を4.5μmから5.5μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路と、光導波路の幅を5.5μmから4.5μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路とから成る幅変調導波路を用いた。また、複屈折調整導波路332間の距離は40μmとし、複屈折調整導波路332の幅は0.1mm、長さLcは1.5mmとした。また、熱光学位相シフタ351、352の幅は0.02mm、長さは0.5mmとした。なお、テーパ導波路は、幅が均一に変化する線形テーパの他に、指数関数的に変化するテーパなど、任意のテーパ形状を用いることができる。
図18に、実施例6に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本実施例は、光路長差付与部の光導波路221に、幅変調導波路ではなく複屈折調整導波路332が形成されている点で実施例2と異なるが、他は実施例2と同様である。ただし、本実施例では、応力調整溝331を複屈折率差と屈折率分散の差の両方を生じさせる手段として用い、複屈折調整導波路332を複屈折率差と屈折率分散の差の両方を生じさせる手段として用いた。このように、1つの手段で複屈折率差と屈折率分散の差の両方を生じさせても良い。(16)式、(31)式を満たすよう、複屈折率差および屈折率分散の差を生じさせる手段を設定した。
具体的な数値例を示す。光導波路の幅は4.5μmとした。光路長差付与部上の屈折率分散の差および複屈折率差を生じさせる手段(応力調整溝331、複屈折調整導波路332)が形成されている光導波路を除く、光導波路において、光導波路221と光導波路222との光路長差ΔLは−0.4μmとした。また、応力調整溝331間の距離(リッジ幅)は0.03mmとし、応力調整溝331の深さは0.06mm、幅は0.1mm、長さLgは1.0mmとした。また、複屈折調整導波路332間の距離は60μmとし、複屈折調整導波路332の幅は0.05mm、長さLcは0.7mmとした。
以上、本実施例では、屈折率分散の差を生じさせる主な手段として複屈折調整導波路を用い、複屈折率差を生じさせる主な手段として応力調整溝を用いたが、その他の組み合わせを用いることができる。2種類以上の複屈折率差を生じさせる手段を適用した場合、本発明の実施形態の条件式を満たすよう、複屈折率差と屈折率分散の差を設定すればよい。
また、同一手段であっても、形状によって、複屈折率差を生じさせる手段と屈折率分散の差を生じさせる手段の両方になりうるものがある。例えば、幅変調導波路の場合、実施例5の幅5.5μmでは、屈折率分散の差のみが生じるが、幅を18μmにすれば複屈折率差が生じる。そこで、幅を4.5μmから5.5μmまで変換するテーパ導波路と、幅5.5μmの直線導波路(屈折率分散の差を生じさせる手段)と、幅を5.5μmから18μmまで変換するテーパ導波路と、幅18μmの直線導波路(複屈折率差を生じさせる手段)と、幅を18μmから4.5μmまで変換するテーパ導波路を光長差付与部に形成し、本発明の実施形態の条件式を満たすよう、幅5.5μmの直線導波路の長さと、幅18μmの直線導波路の長さと、光路長差ΔLを設定すればよい。ただし、その際には、テーパ導波路での屈折率や複屈折率も考慮する必要がある。ここで示した数値は一例であり、使用する材料、組成、製造方法などに応じて、最適値を設定すればよい。
以上、各実施例では、複屈折率差を生じさせる手段として、応力調整溝、複屈折調整導波路、幅変調導波路、応力付与膜などを適用した例を示したが、その他の手段を用いてもよい。また、レーザーなどの光照射や、薄膜ヒーターを用いた局所加熱などにより、光導波路を形成した後に、複屈折率差や屈折率分散の差を調整してもよい。
図25に、実施例7に係る広帯域干渉計型偏波合成分離器を示す。本回路は、偏波合成分離器を多段に接続した回路である。前段の偏波合成分離器は、図13Aに示した広帯域干渉計型偏波合成分離器と類似の構成である。後段の2つの偏波合成分離器を偏光子、即ちTM光透過型偏光子およびTE光透過型偏光子として用いている。図26に、本回路の特性を示す。図26Aが透過特性、図26Bが遮断特性を表す。図26を参照すると、図4で示す特性に対し、消光特性が大幅に改善していることがわかる。
具体的な数値例を示す。前段の偏波合成分離器について、光導波路の幅は6.0μm、厚みは6.0μmとし、上部と下部のクラッドの厚みはそれぞれ20μmとした。光導波路のコアとクラッドの比屈折率差は1.5%とした。光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段と複屈折率差を生じさせる手段が形成されている光導波路を除く、幅6.0μmの光導波路において、上側と下側の光導波路の光路長差ΔLは、−0.4μmに設定した。応力調整溝間の距離(リッジ幅)は0.04mmとし、応力調整溝の深さは0.04mm、幅は0.05mm、長さLgは1.1mmとした。上の光導波路には、幅6.0μmから8.0μmまで変換する長さ0.2mmのテーパ導波路と、幅8.0μm、長さLが0.5mmの直線導波路と、幅8.0μmから6.0μmまで変換する長さ0.2mmのテーパ導波路とからなる、幅変調導波路を用いた。
後段の偏光子について、前段の偏波合成分離器と類似の構成を用いたが、光結合器として、WINCの代わりに近接した2本の光導波路からなる方向性結合器を用いた。TM透過偏光子について、光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段と複屈折率差を生じさせる手段が形成されている光導波路を除く、幅6.0μmの光導波路において、上側と下側の光導波路の光路長差ΔLは、−0.05μmに設定した。応力調整溝間の距離(リッジ幅)は0.04mmとし、応力調整溝の深さは0.04mm、幅は0.05mm、長さLgは1.2mmとした。上の光導波路には、幅6.0μmから8.5μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路と、幅8.5μm、長さLが0.7mmの直線導波路と、幅8.5μmから6.0μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路とからなる、幅変調導波路を用いた。TE透過偏光子について、光路長差付与部上の屈折率分散の差を生じさせる手段と複屈折率差を生じさせる手段が形成されている光導波路を除く、幅6.0μmの光導波路において、上側と下側の光導波路の光路長差ΔLは、−0.6μmに設定した。応力調整溝間の距離(リッジ幅)は0.04mmとし、応力調整溝の深さは0.04mm、幅は0.05mm、長さLgは1.2mmとした。上の光導波路には、幅6.0μmから9.0μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路と、幅9.0μm、長さLが0.6mmの直線導波路と、幅9.0μmから6.0μmまで変換する長さ0.3mmのテーパ導波路とからなる、幅変調導波路を用いた。本実施例では、クラッドの厚みが20μmの例を示したが、10μm、40μmなど任意の厚みでも良いし、上部と下部クラッドで厚みを変えても良い。また、比屈折率差は1.5%としたが、0.75%や2.5%でも良いし、10%以上であってもかまわない。
101,102,103,104 入力/出力ポート
111,112 光カプラ
121,122 光導波路
131,132 テーパ導波路
133 直線導波路
141,142 テーパ導波路
201,202,203,204 入力/出力ポート
211 光分岐部
212 光結合部
221,222 光導波路
241,243 複屈折率差を生じさせる手段
242 屈折率分散の差を生じさせる手段
301,302,303,304 光カプラの入力/出力ポート
305,306,307 Y分岐の入力/出力ポート
311,312 方向性結合器
313 Y分岐
314,315 WINC
316 MMIカプラ
321,322 光導波路
361 平面基板
362 下部クラッドガラススート
363 コアガラススート
364 下部クラッドガラス
365 コアガラス
366 エッチングマスク
367 上部クラッドガラス
331 応力調整溝
332 複屈折調整導波路
341 幅変調導波路
342,344 テーパ導波路
343 直線導波路
351,352 熱光学位相シフタ
401 偏波回転器

Claims (9)

  1. 光分岐部と、光結合部と、前記光分岐部と前記光結合部に挟まれた複数の光導波路からなる光路長差付与部と、前記光分岐部に接続された1つまたは2つの入力/出力ポートと、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートとを備える干渉計型偏波合成分離器であって、
    前記光路長差付与部は、前記複数の光導波路に、複屈折率差を生じさせる手段および屈折率分散の差を生じさせる手段を備え、
    前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を入力し、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートより光を出力して偏波合成するか、または、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートに光を入力し、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を出力して偏波分離し、
    前記光路長差付与部の一方の光導波路に対する他方の光導波路の複屈折と長さの積の総和は、γ(λ-λc)+(m´+(1/2))λcで近似可能である(ただし、0<γ≦0.5)ことを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  2. 光分岐部と、光結合部と、前記光分岐部と前記光結合部に挟まれた複数の光導波路からなる光路長差付与部と、前記光分岐部に接続された1つまたは2つの入力/出力ポートと、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートとを備える干渉計型偏波合成分離器であって、
    前記光路長差付与部は、前記複数の光導波路に、複屈折率差を生じさせる手段および屈折率分散の差を生じさせる手段を備え、
    前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を入力し、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートより光を出力して偏波合成するか、または、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートに光を入力し、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を出力して偏波分離し、
    前記屈折率分散の差を生じさせる手段により、前記第1の偏光状態における光分岐部と光結合部と光路長差付与部との規格化位相の和をψ1(λ)、前記第2の偏光状態における光分岐部と光結合部と光路長差付与部との規格化位相の和をψ2(λ)としたとき、前記ψ1(λ)の波長に対する変化率と前記ψ2(λ)の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号となるように設定されたことを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  3. 請求項2に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記光分岐部および前記光結合部は、二つの方向性結合器と、前記二つの方向性結合器に挟まれた二本の光導波路からなる微小光路長差付与部とを備える波長無依存カプラであり、
    前記光分岐部および前記光結合部の波長無依存カプラは、回路の中心に対し点対称に配置されていることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  4. 請求項2に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記光分岐部はY分岐であり、前記光結合部は光カプラであり、前記光分岐部の分岐率と前記光結合部の結合率は波長によらず50%であることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  5. 光分岐部と、光結合部と、前記光分岐部と前記光結合部に挟まれた複数の光導波路からなる光路長差付与部と、前記光分岐部に接続された1つまたは2つの入力/出力ポートと、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートとを備える干渉計型偏波合成分離器であって、
    前記光路長差付与部は、前記複数の光導波路に、複屈折率差を生じさせる手段および屈折率分散の差を生じさせる手段を備え、
    前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を入力し、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートより光を出力して偏波合成するか、または、前記光分岐部に接続された1つもしくは2つの入力/出力ポートに光を入力し、前記光結合部に接続された2つの入力/出力ポートよりそれぞれ第1の偏光状態と第2の偏光状態を有する光を出力して偏波分離し、
    前記光分岐部はY分岐であり、前記光結合部は光カプラであり、前記屈折率分散の差を生じさせる手段により、前記第1の偏光状態と前記第2の偏光状態とにおける前記光路長差付与部の規格化位相の波長に対する変化率は、大きさが等しくかつ逆符号となるように設定されたことを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  6. 請求項1ないし5に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記複屈折率差を生じさせる手段は、前記光路長差付与部の光導波路の構造の差異によるものであることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  7. 請求項1ないし5に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記複屈折率差を生じさせる手段は、前記光路長差付与部の光導波路に付与される応力を調整するものであることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  8. 請求項1ないし5に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記屈折率分散の差を生じさせる手段は、前記光路長差付与部の光導波路の構造の差異によるものであることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
  9. 請求項1ないし8に記載の広帯域干渉計型偏波合成分離器において、
    前記広帯域干渉計型偏波合成分離器は平面基板上に形成され、前記光導波路はコアとクラッドからなる石英系光導波路であることを特徴とする広帯域干渉計型偏波合成分離器。
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