JP5154847B2 - オイルチェックセンサ - Google Patents
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Description
エンジンの燃焼室や伝達系の機械部品は、一般に磁性金属を含む素材から形成されることが多い。
前記少なくとも一対の電極間に磁力で磁性金属粉を集め、集まった磁性金属粉によって電極間の短絡や抵抗値の変化といった導通状態の変化が生じるようにし、その導通状態の変化を検出すれば、潤滑油に含まれる磁性金属粉の混在量と電極間への集まり具合との間に相関性があるため、間接的ながら潤滑油の汚れ度合いや機械部品の摩耗程度を把握することができる(例えば、特許文献1乃至4参照)。
ナットは、前記樹脂絶縁体のオイル容器外側の一端部に取り付けられた回路基板を収納するようになっている。貫通孔の外側開放口に外側から蓋が装着され、その蓋から電源接続、信号接続等の各種ラインが引き出されるようになっている。
各電極の絶縁及び位置決めは樹脂絶縁体の内部で行われる。オイル容器の外側からナットを螺着脱すれば、ナットと一体化された各電極等を一まとまりで容易に交換することが可能である。
従来のように樹脂絶縁体をナットに圧入嵌合する場合、樹脂絶縁体の外周が縮む圧縮クリープで嵌合が緩むと、樹脂絶縁体は圧入軸方向及びこれと直交する方向にがたつくため、樹脂絶縁体の外周とナットの内周の間にスクィーズパッキンを組み込んだとしても、スクィーズパッキンの潰し代の設定方向に関らずクリープの影響を受け易いシールとなる。
この発明のように樹脂絶縁体をナットに螺着する場合、クリープを生じた樹脂絶縁体はねじ軸方向にがたつく。このため、ねじ軸方向の潰し代でシールするスクィーズパッキンとすれば、クリープの影響を受け易いシールとなる。
そこで、前記貫通孔の内周と前記樹脂絶縁体の外周間に、径方向の潰し代でシールするスクィーズパッキンを組み込めば、クリープの影響を受け難いシールとなり、樹脂絶縁体とナットの間から潤滑油が漏出し難くなる。
この構成によれば、スクィーズパッキンを円筒部に嵌めた樹脂絶縁体をナットに螺着することにより、スクィーズパッキンを、樹脂絶縁体側のシール接触面とナット側のシール接触面との間に簡単に組み込むことができる。
この構成によれば、ナットに別体の基板収納部材を設けなくとも、ナットの外で各電極と回路基板の接続作業を行い、その後、樹脂絶縁体の頭部に回路基板を取り付けた状態で螺着作業を行い、樹脂絶縁体の螺進により貫通孔内に頭部が入っても、ねじ回し部を利用して樹脂絶縁体に回転トルクを与えることができる。
因みに、樹脂絶縁体をナットに圧入嵌合する場合、回路基板をホルダに取り付けた状態で圧入嵌合をすると、樹脂絶縁体の一端部に、回路基板から離れた十分な押し面を確保する必要がある。ナットサイズの関係から押し面を確保できない場合、回路基板を取り付ける前に樹脂絶縁体の一端部を押して圧入嵌合し、その後、回路基板を一端部に取り付け、各極と回路基板の接続作業を行なっている。しかしながら、これらの作業をナットの貫通孔の内部で行なうため、作業性が悪い。この問題は、ナットに回路基板収納室の側周部を後付けすることで解決できるが、部品数が増大する欠点がある。
前記少なくとも二つの爪は、前記樹脂絶縁体の回転中心から同一円周上に位置する回転方向端面を有するため、これらの爪に治具を係合させて回転トルクを与えられる。したがって、ホルダを利用して前記ねじ回し部を形成することになり、頭部の形態を単純化することができる。
図1は、第1実施形態に係るオイルチェックセンサをオイル容器Oに装着した状態を示している。
第1実施形態に係るオイルチェックセンサは、潤滑油に含まれた磁性金属粉による汚れ度合をチェックするものとなっており、オイル容器Oは、自動車エンジンに備わるオイルパンからなる。
図1、図2に第1実施形態に係るオイルチェックセンサの全体構成を示す。
この第1実施形態に係るオイルチェックセンサは、オイル容器O内の潤滑油(図示省略)に浸ける複数対の電極と、これら複数対の電極の各極10、11a、11b、11c、11d・・・を保持する樹脂絶縁体20とを備えており、潤滑油に含まれた磁性金属粉による汚れ度合をチェックするものとなっている。オイル容器Oは、自動車エンジンに備わるオイルパンからなる。
他方の極11a等は、それぞれ棒状の導通体から構成されており、同一円周上に周方向に等配されている。
一方の極10は、他方の極11a等の端面に対向する円周状の極端部を他方の極11a等の配置中心上に位置する導通棒12で支持したものからなる。
具体的には、樹脂絶縁体20が、ナット40の貫通孔の内周に螺着されるおねじ部品となっており、その外周に、雌ねじ41に螺合する雄ねじ21と、オイル容器O外側の方の端部に形成された頭部22と、雄ねじ21と頭部22の間に形成された円筒部23とを有するものとされている。
他方の極11a等は、それぞれ樹脂絶縁体20の外周と導通棒12との間の内部に通されており、各々の周囲の肉部で絶縁されている。
なお、一方の極10の導通棒12と樹脂絶縁体20との間、他方の極11a等と樹脂絶縁体20との間は、上記肉部の密着により潤滑油が漏出しないようになっている。
また、第1実施形態に係るオイルチェックセンサは、複数対の電極を備えているが、前掲の特許文献3のオイルチェックセンサのように一対の電極を備えたものに変更することもできる。
上記の接続を終えた後、図6、図7に示すように、3箇所の爪24、24、24の回転方向端面24a、24bに、治具70の切欠き71の回転方向端面71a、71bを合わせることができる。
この合わせ状態で、治具70と回転方向に等配された3箇所の爪24、24、24とを螺着側、螺脱側のいずれの回転方向にも係合させることができる。なお、上記同一円周上に位置する爪24が少なくとも2つあれば、治具70の芯ずれが防止される。
3箇所の爪24、24、24は、樹脂絶縁体20の螺着に要する回転トルクを与えられる強度を有している。すなわち、3箇所の爪24、24、24は、頭部22のねじ回し部となっている。
また、ナット40の貫通孔の内周のうち、頭部22の座面25を受ける座面45と前記雌ねじ41との間に、樹脂絶縁体20の螺進によりスクィーズパッキン50が嵌り込むナット側のシール接触面46が形成されている。このシール接触面46は、樹脂絶縁体20の円筒部23に装着されたスクィーズパッキン50の外径に対し小径の筒面からなる。
樹脂絶縁体20の雄ねじ21と頭部22で軸方向に位置決めされたスクィーズパッキン50は、樹脂絶縁体20の螺進と共にナット40側のシール接触面46で設定された径方向の潰し代Aが潰されるので、簡単に組み込むことができる。なお、図3中においては、スクィーズパッキン50が潰れていない状態を一点鎖線で示し、シール接触面46に押し付けられて潰れる様子を実線で示している。潰し代Aは、シール接触面46の円筒部内径と、円筒部23に装着されたスクィーズパッキン50の自然状態の外径との径差として与えられている。
したがって、第1実施形態に係るオイルチェックセンサは、樹脂絶縁体20とナット40の間からオイル容器O内の潤滑油を漏出し難くすることができる。
さらに、第1実施形態に係るオイルチェックセンサは、回路基板60を支持する部分を各爪24と一体に形成したため、頭部22の外径より内径側の部分の形状が単純化することができ、ひいては、樹脂絶縁体の成形、回路基板60の設置空間の確保が容易になる。
したがって、第2実施形態に係るオイルチェックセンサは、上記他方の極11a等を回路基板60の端子孔に嵌める場合と比して、回路基板60を各爪24に押し込むとき、他方の極11a等との位置関係の許容範囲が広く、部品数よりも、組み立て作業や寸法管理の容易化を図る場合に好適なものである。
11a、11b、11c、11d 他方の極
12 導通棒
20 樹脂絶縁体
21 雄ねじ
22 頭部
23 円筒部
24 爪
24a、24b 回転方向端面
24c 基板受け部
25、45 座面
40 ナット
41 雌ねじ
42 内周拡大部
46 シール接触面
50 スクィーズパッキン
60 回路基板
70 治具
71 切欠き
71a、71b 回転方向端面
81 絶縁被覆線
82 導線
83 絶縁被覆チューブ
Claims (6)
- オイル容器内の潤滑油に浸ける少なくとも一対の電極と、前記少なくとも一対の電極の各極を保持する樹脂絶縁体と、前記オイル容器に外側から螺着されるナットとを備え、前記ナットに前記オイル容器の内外を連通させる貫通孔を形成し、この貫通孔の内周に前記樹脂絶縁体を嵌め付け、前記少なくとも一対の電極の各極を、前記樹脂絶縁体の内部に通して前記オイル容器の外部に導通させたオイルチェックセンサにおいて、
前記樹脂絶縁体を、前記ナットの前記貫通孔の内周に螺着されるおねじ部品とし、前記貫通孔の内周と前記樹脂絶縁体の外周間に、径方向の潰し代でシールするスクィーズパッキンを組み込んだものであって、
前記樹脂絶縁体を、前記ナットの雌ねじに螺合する雄ねじと頭部との間に円筒部を有するものとし、前記円筒部の外周面を、前記スクィーズパッキンを嵌める樹脂絶縁体側のシール接触面とし、前記雄ねじと前記頭部とで前記スクィーズパッキンをねじ軸方向に位置決めし、前記ナットの前記貫通孔の内周のうち、前記頭部を受ける座面と前記雌ねじとの間に、前記樹脂絶縁体の螺進により前記スクィーズパッキンが嵌り込むナット側のシール接触面を形成したことを特徴とするオイルチェックセンサ。 - オイル容器内の潤滑油に浸ける少なくとも一対の電極と、前記少なくとも一対の電極の各極を保持する樹脂絶縁体と、前記オイル容器に外側から螺着されるナットとを備え、前記ナットに前記オイル容器の内外を連通させる貫通孔を形成し、この貫通孔の内周に前記樹脂絶縁体を嵌め付け、前記少なくとも一対の電極の各極を、前記樹脂絶縁体の内部に通して前記オイル容器の外部に導通させたオイルチェックセンサにおいて、
前記樹脂絶縁体を、前記ナットの前記貫通孔の内周に螺着されるおねじ部品とし、前記貫通孔の内周と前記樹脂絶縁体の外周間に、径方向の潰し代でシールするスクィーズパッキンを組み込んだものであって、
前記樹脂絶縁体のオイル容器外側の端部に頭部を形成し、この頭部の座面と反対側の端面に、回路基板のホルダを形成し、前記ナットを、前記樹脂絶縁体の螺着により前記頭部及び回路基板が前記貫通孔内に収まるものとし、前記頭部の座面と反対側の端面に、前記螺着の回転トルクを与えられるねじ回し部を形成したことを特徴とするオイルチェックセンサ。 - 前記樹脂絶縁体を、前記ナットの雌ねじに螺合する雄ねじと頭部との間に円筒部を有するものとし、前記円筒部の外周面を、前記スクィーズパッキンを嵌める樹脂絶縁体側のシール接触面とし、前記雄ねじと前記頭部とで前記スクィーズパッキンをねじ軸方向に位置決めし、前記ナットの前記貫通孔の内周のうち、前記頭部を受ける座面と前記雌ねじとの間に、前記樹脂絶縁体の螺進により前記スクィーズパッキンが嵌り込むナット側のシール接触面を形成した請求項2に記載のオイルチェックセンサ。
- 前記ホルダを、前記回路基板を前記頭部に押さえ付ける複数の爪から構成し、前記複数の爪のうち、少なくとも二つの爪に、前記樹脂絶縁体の回転中心から同一円周上に位置する回転方向端面を形成し、前記少なくとも二以上の爪を前記ねじ回し部とした請求項2又は3に記載のオイルチェックセンサ。
- 前記少なくとも二つの爪と一体に、各爪を乗り越えた前記回路基板を支持する回路基板受け部を形成した請求項4に記載のオイルチェックセンサ。
- 自動車エンジンのオイルパンからなる前記オイル容器に装着した請求項1から5のいずれかに記載のオイルチェックセンサ。
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