JP5146194B2 - ジクロロプロパノールの製造方法 - Google Patents
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Description
攪拌器と吹き込み管を備え、更に蒸留塔と留去用蒸留器を備え付けた200mlの丸底四つ口フラスコに、水を17重量%含有した3−クロロ−1,2−プロパンジオール 36.8g(0.33mol)、セバシン酸1.35g(6.7mmol)及び塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を入れ、反応器内に塩化水素ガスを0.06モル/時間で供給しながら、攪拌下で120℃まで昇温し、続けて同条件で25時間反応を行った。反応終了後に得られた留出液及び反応液についてガスクロマトグラフィー分析(内部標準法)を行った結果、3−クロロ−1,2−プロパンジオールのピークは消失し、1,3−ジクロロ−2−プロパノールが87.2%及び2,3−ジクロロ−1−プロパノールが7.6%得られたことを確認した。
実施例1で、塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を使用した代わりに、塩化亜鉛7.72g(56.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。
他の例とともに実施例2の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を使用した代わりに、酸化亜鉛2.30g(28.3mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。
他の例とともに実施例3の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、ラウリン酸1.34g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに実施例4の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、ドデカン二酸1.54g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに実施例5の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、ヘキサデカン二酸1.91g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに実施例6の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で使用した塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を使用しなかった以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに比較例1の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、酢酸0.40g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに比較例2の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、コハク酸0.79g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに比較例3の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、グルタル酸0.88g(6.7mmol)を使用した以外は全て実施例1と同様に反応を行った。他の例とともに比較例4の12時間後の転化率を表1に示す。
実施例1と同様に、攪拌器と吹き込み管を備え、更に蒸留塔と留去用蒸留器を備え付けた200mlの丸底四つ口フラスコに、水を28重量%含有したグリセリン42.8g(0.33mol)、セバシン酸1.35g(6.7mmol)及び塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を入れ、反応器内に塩化水素ガスを0.06モル/時間で供給しながら、攪拌下に120℃まで昇温した。続けて同条件で15時間反応を行った。15時間後の反応液についてキャピラリーカラムを備えたガスクロマトグラフィー分析(面積%法)を行った結果、3−クロロ−1,2−プロパンジオールの残存率は10.7%であった。また、25時間反応を継続し、反応終了後得られた留出液及び反応液についてガスクロマトグラフィー分析(内部標準法)を行った結果、1,3−ジクロロ−2−プロパノールが87.6%及び2,3−ジクロロ−1−プロパノールが3.7%得られたことを確認した。実施例7の結果を表2に示す。
実施例7で使用した塩化亜鉛3.86g(28.3mmol)を使用しなかった以外は全て実施例7と同様に反応を行った。15時間後の反応液についてキャピラリーカラムを備えたガスクロマトグラフィー分析(面積%法)を行った結果、3−クロロ−1,2−プロパンジオールの残存率は20.7%であり、反応は遅かった。そこで、更に150℃まで昇温して同条件で10時間反応を行った。反応終了後に得られた留出液及び反応液についてガスクロマトグラフィー分析(内部標準法)を行った結果、1,3−ジクロロ−2−プロパノールが72.7%及び2,3−ジクロロ−1−プロパノールが11.5%得られたことを確認した。比較例5の結果を表2に示す。
比較例5で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、セバシン酸4.04g(20.0mmol)を使用した以外は全て比較例5と同様に反応を行った。比較例6の結果を表2に示す。
比較例5で、セバシン酸1.35g(6.7mmol)を使用した代わりに、セバシン酸5.72g(28.3mmol)を使用した以外は全て比較例5と同様に反応を行った。比較例7の結果を表2に示す。
Claims (12)
- 金属塩化物及び/又は金属酸化物と炭素数が9個以上の脂肪族カルボン酸及び/又は当該脂肪族カルボン酸誘導体との混合触媒を用い、塩化水素ガスの存在下でグリセリン及び/又はグリセリン誘導体の水酸基を塩素化することを特徴とするジクロロプロパノールの製造方法。
- グリセリン誘導体が、3−クロロ−1,2−プロパンジオール、ジグリセロール、ジグリセロールモノクロロヒドリン、ジグリセロールジクロロヒドリン、グリセロールカルボン酸エステル、グリセロールモノクロロヒドリンカルボン酸エステル、ジグリセロールモノクロロヒドリンカルボン酸エステル、グリセロールジカルボン酸ジエステル、グリセロールモノクロロヒドリンジカルボン酸ジエステル、ジグリセロールモノクロロヒドリンジカルボン酸ジエステル、グリセロールジカルボン酸モノエステル、グリセロールモノクロロヒドリンジカルボン酸モノエステル、及びジグリセロールモノクロロヒドリンジカルボン酸モノエステルからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 金属塩化物が、塩化亜鉛、塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化銅、塩化マグネシウム、及び塩化カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜2に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 金属酸化物が、酸化亜鉛、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化銅、酸化マグネシウム、及び酸化カルシウムからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜2に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 脂肪族カルボン酸が、アゼライン酸、デカン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ラウリン酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、及びヘキサデカン二酸からなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 脂肪族カルボン酸誘導体が、アゼライン酸無水物、デカン酸無水物、セバシン酸無水物、ウンデカン二酸無水物、ラウリン酸無水物、ドデカン二酸無水物、トリデカン二酸無水物、テトラデカン酸無水物、テトラデカン二酸無水物、ペンタデカン二酸無水物、ヘキサデカン二酸無水物、アゼライン酸塩素化物、デカン酸塩素化物、セバシン酸塩素化物、ウンデカン二酸塩素化物、ラウリン酸塩素化物、ドデカン二酸塩素化物、トリデカン二酸塩素化物、テトラデカン酸塩素化物、テトラデカン二酸塩素化物、ペンタデカン二酸塩素化物、ヘキサデカン二酸塩素化物、アゼライン酸塩、デカン酸塩、セバシン酸塩、ウンデカン二酸塩、ラウリン酸塩、ドデカン二酸塩、トリデカン二酸塩、テトラデカン酸塩、テトラデカン二酸塩、ペンタデカン二酸塩、ヘキサデカン二酸塩、アゼライン酸エステル、デカン酸エステル、セバシン酸エステル、ウンデカン二酸エステル、ラウリン酸エステル、ドデカン二酸エステル、トリデカン二酸エステル、テトラデカン酸エステル、テトラデカン二酸エステル、ペンタデカン二酸エステル、及びヘキサデカン二酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜4に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 脂肪族カルボン酸及び/又は当該脂肪族カルボン酸誘導体の使用量が、グリセリン及び/又はグリセリン誘導体1.0モル当たり0.01〜0.5モルであることを特徴とする請求項1〜6に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 金属塩化物及び/又は金属酸化物の使用量が、グリセリン及び/又はグリセリン誘導体1.0モル当たり0.01〜0.5モルであることを特徴とする請求項1〜7に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- グリセリン及び/又はグリセリン誘導体が、重量比で50%以下の水を含有することを特徴とする請求項1〜8に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 塩化水素ガスの使用量が、グリセリン及び/又はグリセリン誘導体1.0モル当たり2.0〜10.0モルであることを特徴とする請求項1〜9に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 50〜250℃の温度範囲で塩素化を実施することを特徴とする請求項1〜10に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
- 塩素化後に得られるジクロロプロパノール溶液を酸性水と共に留出させ、中和後、蒸留によりジクロロプロパノールを単離精製することを特徴とする請求項1〜11に記載のジクロロプロパノールの製造方法。
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