本発明は、遊技者にとって有利な大当り遊技の終了後に、該大当り遊技に移行する確率が高い高確率状態と、大当り遊技に移行する確率が高確率状態よりも低い低確率状態との何れかの確率状態でもって大当り遊技の抽選を、入賞するたびに繰り返す制御を行う大当り抽選制御手段と、高確率状態及び低確率状態の何れかの確率状態における大当り遊技の抽選のときに、確率状態を変更する変更抽選を行い、該変更抽選に当選したときに、大当り遊技の抽選時における確率状態とは異なる確率状態に変更する制御を行う変更制御手段と、大当り遊技が終了した後に、遊技者にとって有利な付帯遊技を実行する制御を行う付帯遊技実行制御手段と、変更抽選に当選した場合に、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数が大きい程、変更抽選の当選を報知する報知確率を高める報知態様で、変更抽選の当選を報知する変更報知手段とを有することを特徴とする。
上記の構成によれば、付帯遊技によっては高確率状態から低確率状態に変更されたり、低確率状態から高確率状態に変更されたことに気付くことができない場合であっても、変更報知手段による報知により確率状態の変更に気付くことができる。この結果、低確率状態における大当り遊技に当選し難い不利な状態から、漸く大当りとなった遊技者に対して、低確率状態の不利な状態に変更されたことを報知したり、或いは、低確率状態から高確率状態に変更されたことを報知することができる。そして、変更抽選に当選した場合に、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数に対応付けられた報知態様で変更抽選の当選を報知することによって、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数が多い遊技者に対して、高い報知確率で変更報知手段が報知することになり、沈み度合が大きい遊技者である程大きな救済を図ることが可能になる。
なお、変更抽選の当選を報知する場合、本当に当選した場合に報知する場合と、当選していないのに当選したと報知する場合(所謂「ガセ報知」)とがあり、報知確率とは、本当に当選した場合に報知される確率をいう。即ち、報知確率が高いと、報知に対する信頼度が高いことを意味し、本願発明における救済とは、遊技者の遊技機の報知に対する不信感を救済することを意味している。
以下に、本発明に好適な実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下において説明する実施形態においては、本発明に係る遊技機に好適な実施形態として本発明を第1種パチンコ遊技機(「デジパチ」とも称される)に適用した場合を示す。
(遊技機の機械的構成)
まず、遊技機の概観について図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図である。また、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。また、図3は、本実施形態における遊技盤14の概観を示す正面図である。
図1乃至図3に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、扉11には、停止操作ボタン84が設けられている。停止操作ボタン84は、後述の識別情報停止ゲームの実行により変動表示された識別情報を遊技者の押し操作により停止表示させるためのものである。なお、本実施形態において、操作手段の一例として、遊技者の押し操作により作動する停止操作ボタン84(ストップボタン)が記載されているが、本発明はこれに限定されない。操作手段は、停止レバーやトラックボールやタッチパネルなど遊技者の操作によって、変動表示された識別情報を停止操作することができるあらゆる装置であっても良い。
また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26などが配設されている。本体枠12の開口12a内部には、液晶表示装置32と、遊技盤14などが配設されている。なお、遊技盤14、スペーサー31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、透過性領域として、その全部が透過性を有する板形状の樹脂(透過性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30(具体的には後述の図3に示す外レール30a)に囲まれ、遊技媒体の一例である遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には、複数の遊技釘13が打ちこまれている。このように、遊技盤14は、遊技球が転動する遊技領域15を有する遊技盤の一例として機能する。
液晶表示装置32は、スペーサー31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。すなわち、液晶表示装置32は、遊技盤14の透過性を有する部材の背後に配置されている。この液晶表示装置32は、遊技に関する画像の表示を可能とする表示領域32aを有している。この表示領域32aは、遊技盤14の全部又は一部に、スペーサー31を挟んで、背面側から重なるように配設される。言い換えると、この表示領域32aは、少なくとも、遊技盤14における遊技領域15の全部又は一部と重なるように遊技盤14の後方に配設される。具体的には、液晶表示装置32は、その表示領域32aが遊技領域15の全部又は一部と、遊技領域外域16の全部又は一部とに重なるように遊技盤14の後方に配設される。この液晶表示装置32における表示領域32aには、演出用の識別情報画像、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像、特別演出画像、特定演出画像、特別の演出画像等、各種の画像が表示される。
また、本実施形態において、透過性を有する遊技盤14の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、障害釘の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
スペーサー31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されるとともに、液晶表示装置32の前方(前面側)に配設される。つまり、スペーサー31は、遊技盤14と液晶表示装置32によって挟持される。このスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されている。なお、本実施形態においてスペーサー31は、透過性を有した材料で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、一部が透過性を有する材料で形成されてもよい。また、透過性を有さない材料で形成されてもよい。
扉11には、透過性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。更に、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときには、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が遊技盤14に順次発射され、遊技が進められる。
図3に示すように、遊技盤14の左下方には、特別図柄表示器35、普通図柄表示器33、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。
特別図柄表示器35は、複数の7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。
この特別図柄として、特定の数字図柄(例えば、“21”、“50”又は“64”などの数字図柄)が停止表示された場合には、通常遊技状態から、遊技者に有利なラウンドゲーム(ラウンドゲームについては、後述する。)が最大15回継続して行われる大当り遊技状態に遊技状態が移行する。特定の数字図柄(例えば、“64”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、確変状態(高確率状態)に遊技状態が移行する場合がある。
なお、通常遊技状態は通常遊技が実行される遊技状態であり、特別遊技状態(大当り遊技状態)は特別遊技(大当り遊技)が実行される遊技状態である。また、通常遊技状態には低確率状態と、確変状態である高確率状態との2つの遊技状態がある。高確率状態は、通常遊技状態から大当り遊技状態に移行する(抽選の)確率が低確率状態より高い状態である。
換言すると、低確率状態は、大当り抽選の当選確率が所定の確率である通常確率状態の一例であり、高確率状態は、大当り抽選の当選確率が所定の確率より高くなる確変状態の一例である。
なお、特別遊技状態において実行される特別遊技には、第1特別遊技と第2特別遊技とがある。第1特別遊技の実行後には、高確率状態による遊技が実行され、第2特別遊技の実行後には、低確率状態による遊技が実行される。
大当り遊技状態(特別遊技状態)となった場合には、後述するように、シャッタ40(図3参照)が開放状態に制御され、大入賞口39(図3参照)に遊技球が受け入れ可能な状態となる。
一方、特別図柄として、特定の数字図柄以外の数字図柄(例えば、“21”、“50”又は“64”以外の数字図柄)が停止表示された場合には、遊技状態が低確率状態であった場合は、低確率状態が維持され、遊技状態が高確率状態(確変状態)であった場合は、高確率状態が維持されるか、高確率状態から低確率状態に移行する。
以上のように、通常確率状態である低確率状態、確変状態である高確率状態のいずれかの通常遊技状態において、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「特別図柄ゲーム」という。すなわち、「特別図柄ゲーム」は、大当り遊技状態に移行するか否かを決定するゲームである。換言すれば、「特別図柄ゲーム」は、後述する特別遊技を実行するか否かを決定するゲームである。
特別図柄表示器35の下方には、普通図柄表示器33が設けられている。普通図柄表示器33は、二つの表示用ランプで構成されており、これら表示用ランプが交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、例えば“○”、“×”などの記号が普通図柄として変動表示される。
普通図柄表示器33の下方には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、点灯又は消灯によって保留されている特別図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「特別図柄に関する保留個数」)を表示する。例えば、特別図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が2回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34aの他に特別図柄保留ランプ34bが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が3回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a,34bの他に特別図柄保留ランプ34cが点灯し、特別図柄の変動表示の実行が4回分保留されている場合には、特別図柄保留ランプ34a,34b,34cの他に特別図柄保留ランプ34dが点灯する。
普通図柄表示器33の下方には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、後述するように、点灯又は消灯によって保留されている普通図柄の変動表示の実行回数(いわゆる、「保留個数」、「普通図柄に関する保留個数」)を表示する。特別図柄と同様に、普通図柄の変動表示の実行が1回分保留されている場合には、普通図柄保留ランプ50aが点灯する。
特別図柄表示器35の右側には、ラウンド数表示器51a〜51dが設けられている。このラウンド数表示器51a〜51dは、特別遊技の実行中においてラウンド数を表示する。なお、このラウンド数表示器51a〜51dは、4つのドットLEDから構成されており、ドッドLED毎に点灯と消灯の2つのパターンがあるので、少なくとも16パターンの表示が可能である(2の4乗パターン)。なお、ラウンド数表示器51a〜51dは
、複数の7セグメントLED、液晶表示部、透過性を有する液晶表示部などから構成される場合もある。
また、遊技盤14の後方(背面側)に配設されている液晶表示装置32の表示領域32aでは、特別図柄表示器35において表示される特別図柄と関連する演出画像が表示される。
例えば、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中においては、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、複数の図柄列(本実施形態においては3列)毎に数字や記号等からなる演出図柄(識別情報でもある。例えば、“0”から“9”までの数字)が変動表示される。また、特別図柄表示器35において変動表示されていた特別図柄が停止表示されるとともに、液晶表示装置32の表示領域32aでも演出図柄が停止表示される。このように、液晶表示装置32は、識別情報を表示する表示手段の一例として機能する。
また、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、大当りであることを遊技者に把握させる演出画像が液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される。具体的には、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示された場合には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて表示される演出図柄の組合せが特定の表示態様(例えば、複数の図柄列のそれぞれに“1”から“9”のいずれかが全て揃った状態で停止表示される態様)となる。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“7”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大15回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“7”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選手段による抽選の当選確率が所定の確率より高くなる高確率状態(確変状態)に遊技状態が移行する。このときの大当りを確変大当りという。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“5”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大15回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“5”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選の当選確率が所定の確率である低確率状態に遊技状態が移行する。このときの大当りを通常大当りという。
演出図柄の組合せが特定の表示態様となる一例として、特定の数字図柄(例えば、“3”の数字図柄)が全て揃った状態で停止表示された場合は、大当り抽選に当選して大当りとなり、通常遊技状態から遊技者に有利なラウンドゲームが最大2回継続して行われる大当り遊技状態(特別遊技状態)に遊技状態が移行する。なお、特定の数字図柄(例えば、“3”の数字図柄)が停止表示された場合の大当り遊技状態の終了後は、大当り抽選手段による抽選の当選確率が所定の確率より高くなる高確率状態(確変状態)に遊技状態が移行する。このときの確変状態を突然確変(突確)といい、このときの大当りを突確大当りという。
一方、演出図柄の組合せが特定の表示態様とはならないときに、遊技状態が低確率状態であった場合は、低確率状態が維持され、遊技状態が高確率状態(確変状態)であった場合は、高確率状態が維持されるか、高確率状態から低確率状態に移行される。
以上のように、低確率状態、高確率状態(確変状態)のいずれかの通常遊技状態において、演出図柄(識別情報)が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が移行又は維持されるゲームを「可変表示ゲーム」という。すなわち、「可変表示ゲーム」は、大当り遊技状態に移行するか否かを決定するゲームである。換言すれば、「可変表示ゲーム」は、後述する特別遊技を実行するか否かを決定するゲームである。
また、識別情報停止ゲーム抽選に当選した場合には、特別図柄表示器35で表示される特別図柄の変動表示中に、「可変表示ゲーム」に代えて、演出図柄用表示領域32bにおいて変動表示される演出図柄(識別情報)を遊技者の意思で停止表示させる「識別情報停止ゲーム」が行われる。「識別情報停止ゲーム」において、上述の停止ボタン84が遊技者によって操作されることにより、変動表示されている演出図柄が停止表示される。なお、「識別情報停止ゲーム」において、停止ボタン84が操作されることなく所定時間が経過すると、変動表示中の演出図柄は、自動で停止される。
「可変表示ゲーム」に代えて「識別情報停止ゲーム」が行なわれる際には、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、演出図柄用表示領域32bの近傍に、停止ボタン84の操作を促す停止ボタン操作画像92が表示される(図4〜図6参照)。これにより、現在のゲームが「識別情報停止ゲーム」であることが遊技者に報知される。
ここで、本発明における通常遊技状態において実行される通常遊技とは、始動口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技(特別遊技)へ移行するか否かの抽選(大当り抽選)が行われ、特別図柄表示器35において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての識別情報(演出図柄)の変動表示、及びこれに伴う演出表示が行われる遊技である。通常遊技状態には、上記のように低確率状態、高確率状態の二種類の遊技状態がある。高確率状態は、後述するように、大当り抽選の当選確率が所定の確率である低確率状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技を実行するか否かの大当り抽選の当選確率が所定の確率より高い。なお、本実施例において記載されている通常遊技は一例であり、本発明の通常遊技はこれに限定されない。例えば、通常遊技は、始動口などの入球口に入球したことを契機に抽選が行われる遊技であってもよい。また、本発明の通常遊技は、遊技者にとって有利なラウンドゲームを複数回行う有利な遊技以外のあらゆる遊技であってもよい。
また、高確率状態(確変状態)において実行される通常遊技においては、大当り抽選のときに、低確率状態へ移行するか否かの抽選(転落抽選)が行われ、この抽選に当選した場合には、高確率状態から低確率状態に移行される。これを転落という。このため、転落抽選に当選した場合には、低確率状態において大当り抽選が行われることとなる。
図3に示すように、遊技盤14上には、二つのガイドレール30(30a及び30b)、ステージ55、通過ゲート54a、54b、ステージ57、始動口25、シャッタ40、大入賞口39、一般入賞口56a、56b、56c、56dなどの遊技部材が設けられている。更に、扉11の上部には、スピーカ46L、46R(図8参照)が設けられている。
遊技盤14の上部にはステージ55が設けられ、遊技盤14の略中央にはステージ57が設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている二つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技盤14の上部に移動し、前述した複数の遊技釘(図示せず)、遊技盤14上に設けられたステージ55、57などとの衝突により、その進行方向を変えながら遊技盤14の下方に向かって流下する。
また、ステージ55の左側には、入賞口24が形成されている。この入賞口24に遊技球が入賞すると、遊技盤14の背後において、第1ワープ経路47を経由し、ステージ57の背後に導かれる。ステージ57の背後に導かれた遊技球は、ステージ57に囲まれた排出口(図示せず)から遊技盤14の表側に排出され、遊技盤14へと流下する。
前述した始動口25内には入賞領域が設けられている。この入賞領域には始動入賞球センサ116(図7参照)を備える。遊技球などの遊技媒体が、始動入賞球センサ116で検出された場合、遊技球が入賞したと判定される。遊技球が入賞した場合には、特別図柄表示器35による特別図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄の変動表示中に遊技球が入賞した場合には、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた特別図柄が停止表示された場合には、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回を上限として特別図柄の変動表示が保留される。
また、その他の(所定の特別図柄の変動表示開始)条件としては、特別図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の特別図柄の変動表示開始条件が成立する毎に特別図柄の変動表示が開始される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおける可変表示ゲームにおいても、前述した始動口25に遊技球が入賞した場合(所定の演出図柄の変動表示開始の一つである。)には、演出図柄の変動表示が開始される。また、演出図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出図柄の変動表示が開始される。
また、その他の(所定の演出図柄の変動表示開始)条件としては、演出図柄が停止表示されていることである。つまり、所定の演出図柄の変動表示開始条件が成立する毎に演出図柄の変動表示が開始される。
なお、本実施形態においては、始動口25に遊技球が入賞したこと等を、所定の特別図柄の変動表示開始条件又は所定の演出図柄の変動表示開始条件としたが、これに限らず、別の態様であってもよい。
遊技盤14の略中央の左右両側には通過ゲート54a、54bが設けられている。この通過ゲート54a、54bには、後述する通過球センサ114、115(図7参照)が設けられている。通過球センサ114、115は、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したことを検出する。そして、通過球センサ114、115によって遊技球の通過が検出されたときには、普通図柄表示器33において普通図柄の変動表示が開始され、所定の時間が経過した後、普通図柄の変動表示が停止する。前述したように、この普通図柄は、“○”、“×”などの記号である。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(いわゆる、普通電動役物)が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなるようになる。また、羽根部材を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。このように、羽根部材は、遊技盤14の遊技領域15に設けられ、遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い閉状態との状態をとる開閉可能な入賞口開閉手段の一例として機能する。
また、特別図柄の変動表示と同じように、普通図柄の変動表示中において通過ゲート54a、54bを遊技球が通過した場合には、変動表示中の普通図柄が停止表示されるまで、通過ゲート54a、54bへの遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた普通図柄が停止表示された場合には、保留されていた普通図柄の変動表示が開始される。
更に、大当り遊技が終了した後の通常遊技において、羽根部材が開放状態にされる時間が延長される、所謂「時短」が所定回数にわたって行われる。時短状態になると、始動口25に遊技球が入りやすくなるため、特別図柄表示器35による特別図柄の変動表示、及び、液晶表示装置32による演出図柄の変動表示が開始されやすくなる。即ち、大当り抽選が行われやすくなる。時短状態は、低確率状態から大当り抽選に当選し、大当り遊技が終了した場合には、最大300回数行われ、確変状態(高確率状態)から大当り抽選に当選し、大当り遊技が終了した場合には、時短回数抽選により選ばれた回数を最大回数として行われる。時短回数抽選により選ばれる回数は、30、100、300のいずれかである。
また、低確率状態において、可変表示ゲームがかなりの回数実行されている(大当り抽選がかなりの回数実行されている)にも拘らず、大当り抽選で当選しない、つまり、不当選(ハズレ)が連続している状態を、ハマリ状態という。ハマリ状態の度合(ハマリ度合)は、ハズレの連続回数により、大レベル、中レベル、小レベルに分類される。ハズレの連続回数が900回以上である場合に、ハマリ度合は大レベルであり、ハズレの連続回数が600回以上900回未満である場合に、ハマリ度合は中レベルであり、ハズレの連続回数が300回以上600回未満である場合に、ハマリ度合は小レベルである。
なお、演出図柄用表示領域32bの表示サイズは、遊技の状態に応じて変更される。より具体的には、低確率状態においてハマリ状態であった後に、大当り抽選に当選し、大当り遊技の終了後の確変状態において、時短状態であるときに転落した場合、又は、突然確変となった場合には、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが、ハマリ度合に応じたサイズに変更される。
大レベルのハマリ度合に応じた演出図柄用表示領域32bの表示サイズは、大サイズであり、中レベルのハマリ度合に応じた演出図柄用表示領域32bの表示サイズは、大サイズより小さい中サイズであり、小レベルのハマリ度合に応じた演出図柄用表示領域32bの表示サイズは、中サイズより小さい小サイズである。
図4は、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが大サイズである場合の遊技盤14の概観を示している。図5は、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが中サイズである場合の遊技盤14の概観を示している。図6は、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが小サイズである場合の遊技盤14の概観を示している。大サイズおよび中サイズは、通常の演出図柄用表示領域32bの表示サイズよりも大きく、小サイズは、通常の演出図柄用表示領域32bの表示サイズ(以下、通常サイズという)よりも小さい。
このように、演出図柄の表示領域32bをハマリ度合に対応付けられたサイズに変更することによって、高確率状態から低確率状態への変更や、低確率状態から高確率状態への変更を、より確実に報知することができる。また、ハマリ度が大きいほど表示サイズが大サイズとなるため、ハマリ度合が大きい遊技者に対して分りやすい表示態様で救済することができる。
大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器35において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が大当り遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態(第1の状態)となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図7参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図7参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる(第2の状態)。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態(第1の状態)から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態(第2の状態)までの遊技をラウンドゲームという。従って、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンドなどのラウンド数として計数される。例えば、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態(第2の状態)に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技を特別遊技(大当り遊技)という。この特別遊技は、後述するように、開放動作を行う大入賞口39に遊技球が受け入れられることによって、予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22(図1参照)に払い出されるため、遊技者に有利な遊技である。
特別遊技の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、停止表示された特別図柄によって異なる。例えば、本実施形態において、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が64の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が21の場合は、最大継続ラウンド数は15ラウンドであり、特別図柄表示器35に停止表示される数字図柄(特別図柄)が50の場合は、最大継続ラウンド数は2ラウンドとなる。
なお、最大継続ラウンド数は2ラウンド又は15ラウンドに限定されない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(メインCPU66を含む主制御回路60(図8参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるようにしてもよい。
また、前述した一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
また、前述した始動口25において入賞と判定されたときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
なお、本実施形態において、表示手段の一例として、液晶表示装置を記載したが、本発明はこれに限定されない。例えば、表示手段は、プラズマディスプレイや、リアプロジェクションディスプレイや、CRTディスプレイや、ランプなど、識別情報(演出図柄)を表示し得るいかなる表示手段であってもよい。
(遊技機の電気的構成:主制御回路)
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
遊技制御手段としての主制御回路60は、図7に示すように、制御手段であるメインC
PU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、記憶手段の一例であるメインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70などが接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このように、このメインCPU66は、例えば、特別遊技実行手段や、遊技者にとって有利な遊技を実行するか否かの大当り抽選を制御する大当り抽選手段や、高確率状態における大当り抽選のときに低確率状態へ移行するか否かの転落抽選を制御する転落抽選手段や、大当り抽選手段による大当り抽選の当選確率が所定の確率である低確率状態で遊技の実行の制御を行う一方、大当り抽選手段による抽選の当選確率が所定の確率より高くなる高確率状態で遊技の実行の制御を行う遊技実行制御手段や、特別遊技が終了した後の通常遊技において時短の実行の制御を行う時短実行制御手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されている。例えば、図11の主制御メイン処理ルーチン等の各種のプログラムが記憶されている。主制御メイン処理ルーチンは、特別図柄制御処理等を繰り返してメインCPU66に実行させるようになっている。また、メインROM68には、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブルや、演出を選択する際に参照される演出条件選択テーブル等の各種のテーブル、他のテーブルも記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。メインRAM70に記憶されるデータの具体例としては、以下のようなものがある。
メインRAM70には、制御状態フラグ、特定領域通過フラグ、状態フラグ、転落フラグ、時短状態フラグ、確変フラグ、大当り判定用乱数カウンタ、大当り図柄決定用乱数カウンタ、ハズレ図柄決定用乱数カウンタ、リーチパターン選択用乱数カウンタ、演出条件選択用乱数カウンタ、大入賞口開放回数カウンタ、大入賞口入賞カウンタ、ラウンド数表示用カウンタ、ラウンド数表示器演出始動用カウンタ、待ち時間タイマ、大入賞口開放時間タイマ、特別図柄に関する保留個数を示すデータ、普通図柄に関する保留個数を示すデータ、結果データ、後述する副制御回路200にコマンドを供給するためのデータ、変数などが位置付けられている。
制御状態フラグは、特別図柄ゲームの制御状態を示すものである。特定領域通過フラグは、遊技球が特定領域を通過したか否かを判断するためのものである。状態フラグは、遊技状態を示すためのフラグである。転落フラグは、転落状態を示すためのフラグである。時短状態フラグは、時短状態を示すためのフラグである。確変フラグは、確変状態を示すためのフラグである。
大当り判定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定するためのものである。大当り図柄決定用乱数カウンタは、特別図柄の大当りを判定した場合に、停止表示される特別図柄を決定するためのものである。ハズレ図柄決定用乱数カウンタは、大当りではない場合に停止表示する特別図柄を決定するためのものである。リーチパターン選択用乱数カウンタは、リーチパターンを決定するためのものである。演出条件選択用乱数カウンタは、演出用の変動パターンを決定するためのものである。ラウンド数表示器演出始動用カウンタは、通常遊技の実行中にラウンド数表示器51a〜51dに表示を行わせるか決定するためのものである。これらのカウンタは、メインCPU66により順次“1”増加するように記憶更新されており、所定のタイミングで各カウンタから乱数値を抽出することにより、メインCPU66の各種の機能を実行することとなる。なお、本実施形態においては、このような乱数カウンタを備え、プログラムに従って、メインCPU66が、乱数カウンタを“1”増加させるように記憶更新する構成としたが、これに限らず、別個に、乱数発生器のような装置を備えるように構成してもよい。
待ち時間タイマは、主制御回路60と副制御回路200とにおいて実行される処理の同期を取るためのものである。また、大入賞口開放時間タイマは、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放する時間を計測するためのものである。なお、本実施形態におけるタイマは、メインRAM70において、所定の周期で、その所定の周期だけ減算されるように記憶更新されるが、これに限らず、CPUなど自体がタイマを備えていてもよい。
大入賞口開放回数カウンタは、大当り遊技状態における大入賞口の開放回数(いわゆるラウンド数)を示すものである。また、大入賞口入賞カウンタは、1ラウンド中に大入賞口39(図3参照)に入賞し、V・カウントセンサ102又はカウントセンサ104を通過した遊技球の数を示すものである。更に、特別図柄に関する保留個数を示すデータ(所謂、始動記憶数カウンタ)は、始動口25へ遊技球が入賞したが、特別図柄の変動表示が実行できないときに、特別図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている特別図柄ゲームの保留回数を示すものである。更に、普通図柄に関する保留個数を示すデータは、遊技球が通過ゲート54a、54bを通過したが、普通図柄の変動表示が実行できないときに、普通図柄ゲームの開始を保留するが、その保留されている普通図柄ゲームの保留回数を示すものである。ラウンド数表示用カウンタは、液晶表示装置32において表示されるラウンド数を示すものである。
また、メインRAM70には、特別図柄記憶領域、普通図柄記憶領域が位置付けられ、種々の情報が記憶されている。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図7に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、115、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dを遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bにそれぞれ設けられている。この通過球センサ114、115は、通過ゲート54a、54bをそれぞれ遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。この始動入賞球センサ116は、始動口25を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して始動口25に設けられる羽根部材に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図3に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時などにおけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。例えば、筐体の電源を落とすことにより、結果データがリセットされる。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行う払出装置128、遊技球の発射を行う発射装置130、読取装置150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、読取装置150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行う。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサなどの遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
更に、主制御回路60には、ランプ74が接続されている。主制御回路60は、ランプ74に対してランプ(LED)制御信号を供給する。なお、ランプ74には、白熱電球、LEDなど、具体的には、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器35(7セグメントLED)、普通図柄表示器33(表示用ランプ)、ラウンド数表示器51a〜51dなどが含まれる。
(遊技機の電気的構成:副制御回路)
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、図8に示すように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46L,46Rから発生させる音声に関する制御、ランプ132の制御などを行う。なお、ランプ132には、白熱電球、LEDなど、具体的には、遊技盤14上を明暗表示する装飾ランプ(図示せず)などが含まれる。副制御回路200には、停止操作ボタン84が接続されている。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成してもよい。
副制御回路200は、サブCPU206、プログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行う(液晶表示装置32における演出画像を表示する制御を行う)ための表示制御回路250、スピーカ46から発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、ランプ132の制御を行うランプ制御回路240、停止ボタン84からの制御信号を受信する入出力回路260から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210などが接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。このように、サブCPU206は、液晶表示装置32などの表示手段において変動表示している識別情報(演出図柄)を、遊技者の停止操作ボタン84などの操作手段の操作に応じて停止表示させる識別情報停止ゲームの実行を制御する識別情報停止ゲーム制御手段などの各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の遊技演出を制御するためのプログラムが記憶されており、後述する表示サイズテーブルや、演出に関する決定を行うためのテーブル等の各種テーブルが記憶されている。
また、プログラムROM208には、複数種類の演出パターンが記憶されている。この演出パターンは、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に関するものである。その他にも、プログラムROM208には、複数種類の特別遊技の実行中の演出パターンが記憶されている。この特別遊技の実行中の演出パターンは、特別遊技におけるラウンドゲームに関連して実行される演出表示の進行に関するものである。また、プログラムROM208には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブルが記憶されている。
さらに、プログラムROM208には、可変表示ゲームおよび識別情報停止ゲームで使用される演出図柄のデータが記憶されている。具体的には、“0”から“9”までの数字からなる図柄データが記憶されている。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブルなどを記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジなどの記憶媒体に、プログラム、テーブルなどが記録されていてもよい。もちろん、プログラムROM208の代替としてメインROM68を用いてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210などに記録されるものでもよい。更にまた、プログラムの各々が別々の記憶媒体に記録されていてもよい。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタなど、各種の変数などが位置付けられている。
なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
表示制御回路250は、画像データプロセッサ(以下、VDPと称する)212、各種の画像データを記憶する画像データROM216、画像データを画像信号として変換するD/Aコンバータ218、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路220から構成されている。
上述したVDP212は、サブCPU206、画像データROM216、D/Aコンバータ218、初期リセット回路220と接続されている。
このVDP212は、いわゆるスプライト回路、スクリーン回路、及びパレット回路などの回路を含み、液晶表示装置32に画像を表示させるための種々の処理を行うことができる装置である。つまり、VDP212は、液晶表示装置32に対する表示制御を行う。また、VDP212には、液晶表示装置32の表示領域32aに画像を表示するためのバッファとしての記憶媒体(例えば、ビデオRAM)を備えている。この記憶媒体の所定の記憶領域に画像データを記憶することによって、所定のタイミングで液晶表示装置32の表示領域32aに画像が表示されることとなる。
画像データROM216には、背景画像データ、演出画像データなどの各種の画像データが別個に記憶されている。もちろん、関連画像を示す関連画像データも記憶されている。
VDP212は、サブCPU206から供給される画像表示命令に応じて、画像データROM216から、背景画像データ、演出画像データなど、各種の画像データを読み出し、液晶表示装置32に表示させる画像データを生成する。VDP212は、生成した画像データを、後方に位置する画像データから順に重ね合わせてバッファに記憶し、所定のタイミングでD/Aコンバータ218に供給する。このD/Aコンバータ218は、画像データを画像信号として変換し、この画像信号を液晶表示装置32に供給することにより、液晶表示装置32に画像を表示させる。
また、音声制御回路230は、音声に関する制御を行う音源IC232、各種の音声データを記憶する音声データROM234、音声信号を増幅するための増幅器236(以下、AMPと称する。)から構成されている。
この音源IC232は、サブCPU206、初期リセット回路220、音声データROM234、AMP236と接続されている。この音源IC232は、スピーカ46から発生させる音声の制御を行う。
ランプ制御回路240は、ドライブ回路242と、装飾データROM244とを備え、サブCPU206に接続されている。サブCPU206は、ランプ制御回路240を介してランプ132の発光を制御する。
サブCPU206は、装飾データROM244に記憶されている複数種類のランプ装飾パターンから各種のランプ装飾パターンを読み出し、そのランプ装飾パターンに基づいてドライブ回路242に所定の発光信号を供給する。ドライブ回路242は、受け取った所定の発光信号に基づいて、ランプ132などを点灯、点滅、消灯させる。
入出力回路260は、サブCPU206に接続され、遊技者による停止操作ボタン84の操作に応じた制御信号を副制御回路200に供給する。副制御回路200は、停止操作ボタン84から受信した信号に応じて、可変表示ゲームにおいて変動表示されている識別情報(演出図柄)を停止表示する制御を行う。このように、停止操作ボタン84は、遊技者が操作を行う操作手段の一例として機能する。
(表示サイズテーブル)
図9は、副制御回路200のプログラムROM208に記憶されている表示サイズテーブルを示す。表示サイズテーブルには、ハマリ度合欄と表示サイズ欄とが設けられており、大レベルのハマリ度合には大サイズの表示サイズが、中レベルのハマリ度合には中サイズの表示サイズが、小レベルのハマリ度合には小サイズの表示サイズが、それぞれ対応付けられている。即ち、ハマリ度合が大きいほど表示サイズが大きくなるようになっている。
(ガセ抽選テーブル)
図10は、副制御回路200のプログラムROM208に記憶されているガセ抽選テーブルを示す。ガセ抽選テーブルには、ハマリ度合欄と、転落ガセ報知欄と、突確ガセ報知欄と、転落・突確報知欄とが設けられている。ハマリ度合欄には、ハマリ度合を表す「大」、「中」、「小」が格納されている。そして、転落ガセ報知欄と、突確ガセ報知欄と、転落・突確報知欄とには、0〜255の乱数範囲がハマリ度合に応じて格納されている。転落ガセ報知及び突確ガセ報知とは、転落又は突確でないのに、転落又は突確となっているように報知したり、また、その逆の報知をしたりすることである。
例えば、ハマリ度合が「大」の場合、「0〜12」の乱数範囲が抽出されると、転落ガセ報知を行い、「13〜24」の乱数範囲が抽出されると、突確ガセ報知を行う。さらに、「25〜255」の乱数範囲が抽出されると、転落又は突確を報知する。なお、図10から読み取れるように、ハマリ度合が「大」の場合、「231/256(≒90.23%)」の確率で転落又は突確が報知される。ハマリ度合が「中」の場合、「179/256(≒69.92)」の確率で転落又は突確が報知される。さらに、ハマリ度合が「小」の場合、「128/256(≒61.72)」の確率で転落又は突確が報知される。即ち、ハマリ度合が大きいほど高い確率で、転落又は突確が報知され、信頼度の高い報知となっている。従って、遊技者の沈み度合(ハマリ度)に応じた救済を図ることが可能となっている。
(遊技機の動作:主制御回路)
以下に、パチンコ遊技機10で実行される処理を説明する。
(主制御メイン処理)
まず、図11を用いて、主制御回路60において実行される主制御メイン処理を説明する。
図11に示すように、まず、初期化設定処理がメインCPU66により実行され(S11)、電源投入に応じて、メインROM68から起動プログラムが読み込まれるとともに、メインRAM70に記憶されるフラグなどが初期化され、設定される。
次に、特別図柄制御処理が実行される(S12)。特別図柄制御処理については後述する。
次に、普通図柄制御処理が実行され(S13)、通過球センサ114、115からの検知信号に応じて、乱数が発生され、メインROM68に記憶されている普通図柄当選テーブルが参照されて、普通図柄抽選が当選したか否かが判定され、判定の結果がメインRAM70に記憶される。
次に、遊技情報データ生成処理が実行され(S14)、遊技場管理サーバ(図示せず)に送信するための遊技情報データに関する遊技状態コマンドが生成され、メインRAM70に記憶される。
次に、図柄保留個数データ生成処理が実行され(S15)、始動入賞球センサ116からの検知信号に応じて、特別図柄に関する保留個数を示すデータが生成され、保留個数が所定値(例えば、3など)以下の場合には、メインRAM70に記憶される特別図柄に関する保留個数を示すデータが更新される。
次に、羽根開閉処理が実行される(S16)。羽根開閉処理については後述する。その後、ステップS12に戻る。
(特別図柄制御処理)
図11のステップS12において実行される特別図柄制御処理ルーチンについて図12を用いて説明する。なお、図12において、ステップS22からステップS30の側方に描いた数値は、それらのステップに対応する制御状態フラグを示し、その制御状態フラグの数値に応じて、その数値に対応する一つのステップが実行され、特別図柄ゲームが進行することになる。
まず最初に、図12に示すように、制御状態フラグがメインCPU66によりロードされる(S21)。
以降のステップS22からステップS30の処理においては、制御状態フラグの値に基づいて、各ステップにおける各種の処理を実行するか否かが判断される。この制御状態フラグは、特別図柄ゲームの遊技の状態を示すものであり、ステップS22からステップS30における処理のいずれかを実行可能にするものである。また、それに加えて、各ステップに対して設定された待ち時間タイマなどに応じて決定される所定のタイミングで各ステップにおける処理が実行される。なお、この所定のタイミングに至る前においては、各ステップにおける処理を実行することなく終了することになり、他のサブルーチンを実行することになる。また、所定の周期で後述するシステムタイマ割込処理も実行する。
ステップS22においては、特別図柄記憶チェック処理が実行される(S22)。詳しくは図13を用いて後述する。
次に、特別図柄変動時間管理処理が実行され(S23)、制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す値(01)であり、変動時間が経過した場合に、特別図柄表示時間管理を示す値(02)が制御状態フラグにセットされ、確定後待ち時間(例えば1秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、確定後待ち時間が経過した後、ステップS24の処理が実行されることになる。
次に、特別図柄表示時間管理処理が実行され(S24)、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す値(02)であり、確定後待ち時間が経過した場合には、大当りか否かが判断される。大当りである場合には、大当り開始インターバル管理を示す値(03)が制御状態フラグにセットされ、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば10秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、大当り開始インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS25の処理が実行されることになる。一方、大当りではない場合には、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)がセットされる。つまり、ステップS30の処理が実行されることになる。このように、メインCPU66は、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行するか否かを抽選する抽選手段の一例として機能する。
次に、大当り開始インターバル管理処理が実行され(S25)、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、その大当り開始インターバルに対応する時間が経過した場合には、メインROM68から読み出された大入賞口39を開放させるためのデータがメインRAM70に記憶される。そして、メインRAM70に記憶された大入賞口39を開放させるためのデータが読み出され、大入賞口39を開放させる旨の信号が、大入賞口ソレノイド120に供給される。このように、メインCPU66などにより、大入賞口39の開閉制御が行われる。つまり、所定の有利な遊技状態(大入賞口39が遊技球を受け入れやすい開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い閉鎖状態までの遊技状態)が提供される一のラウンドゲームを複数回繰り返し行う可能性がある特別遊技が実行されることになる。このように、メインCPU66は、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する実行手段の一例である。また、遊技者にとって有利な遊技とは、大入賞口39などの開閉可能な可変入賞装置が開放状態になることであってもよい。
更に、役物開放中を示す値(04)が制御状態フラグにセットされるとともに、開放上限時間(例えば30秒)が大入賞口開放時間タイマにセットされる。つまり、ステップS27の処理が実行されることになる。更に、メインRAM70内のラウンド数表示カウンタに、所定の数字(例えば、“15”)が代入される。更に、メインRAM70内の特別遊技実行時間タイマが使用されて、特別遊技の実行時間の計測が開始される。
次に、役物再開放前待ち時間管理処理が実行され(S26)、制御状態フラグが役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した場合には、大入賞口開放回数カウンタが“1”増加されるように記憶更新される。また、役物開放中を示す値(04)が制御状態フラグにセットされるとともに、開放上限時間(例えば30秒)が大入賞口開放時間タイマにセットされる。つまり、ステップS27の処理が実行されることになる。
次に、役物開放中処理が実行され(S27)、制御状態フラグが役物開放中を示す値(04)である場合には、大入賞口入賞カウンタが“10”以上であるという条件、開放上限時間を経過した(大入賞口開放時間タイマが“0”である)という条件のいずれかを満たすか否かが判断される。いずれかの条件が満たされた場合には、大入賞口39を閉鎖させるために、メインRAM70に位置付けられた変数が更新され、役物内残留球監視を示す値(05)が制御状態フラグにセットされる。また、役物内残留球監視時間(例えば1秒)が待ち時間タイマにセットされる。つまり、役物内残留球監視時間が経過した後、ステップS28の処理が実行されることになる。なお、いずれの条件も満たされない場合には、上述した処理は実行されない。
次に、役物内残留球監視処理が実行され(S28)、制御状態フラグが役物内残留球監視を示す値(05)であり、役物内残留球監視時間が経過した場合には、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、大入賞口開放回数カウンタが“2”(特別図柄表示器35において停止表示された特定の数字図柄が“50”である場合)又は“15”(特別図柄表示器35において停止表示された特定の数字図柄が“64”、“21”である場合)以上である(最終ラウンドである)という条件のいずれかを満たすか否かが判断される。いずれかの条件が満たされた場合には、大当り終了インターバルを示す値(07)が制御状態フラグにセットされ、大当り終了インターバルに対応する時間が待ち時間タイマにセットされる。つまり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS29の処理が実行されることになる。また、メインRAM70内部の特別遊技数カウンタが“1”増加される。
一方、いずれの条件も満たされない場合には、役物再開放前待ち時間管理を示す値(06)が制御状態フラグにセットされる。更に、メインRAM70内部に記憶されているラウンド数表示カウンタが“1”減算されるように記憶更新される。また、ラウンド間インターバルに対応する時間が待ち時間タイマにセットされる。つまり、ラウンド間インターバルに対応する時間が経過した後、ステップS27の処理が実行されることになる。
次に、大当り終了インターバル処理が実行され(S29)、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間が経過した場合には、特別図柄ゲーム終了を示す値(08)が制御状態フラグにセットされる。つまり、ステップS30の処理が実行されることになる。また、確変状態となる場合には、確変フラグがメインRAM70の所定領域にセットされる。また、時短状態となる場合には、メインRAM70の所定領域に時短状態フラグがセットされ、後述の図16のステップS406で決定された時短回数がセットされる。
次に、特別図柄ゲーム終了処理が実行され(S30)、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合には、特別図柄に関する保留個数を示すデータ(始動記憶情報)が“1”減少されるように記憶更新されるとともに、始動記憶情報が“1”減少する旨の始動記憶数指定コマンドを示すデータが、メインRAM70における所定の記憶領域にセットされる。そして、次回の変動表示を行うために、特別図柄記憶領域の更新が行われ、特別図柄記憶チェックを示す値(00)がセットされる。つまり、ステップS22の処理が実行されることになる。また、時短回数がセットされている場合には、時短回数が1減算され、時短回数が0になったときに、時短状態が終了される。そして、本サブルーチンが終了される。
前述したように、制御状態フラグがセットされることにより、特別図柄ゲームが実行されることとなる。具体的には、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果がはずれであるときには、制御状態フラグが“00”、“01”、“02”、“08”と順にセットされることにより、図12に示すステップS22、ステップS23、ステップS24、ステップS30の処理が所定のタイミングで実行されることとなる。また、大当り遊技状態ではない場合において、大当り判定の結果が大当りであるときには、制御状態フラグが“00”、“01”、“02”、“03”と順にセットされることにより、図12に示すステップS22、ステップS23、ステップS24、ステップS25の処理が所定のタイミングで実行され、大当り遊技状態への制御が実行されることになる。更には、大当り遊技状態への制御が実行された場合には、制御状態フラグが“04”、“05”、“06”と順にセットされることにより、図12に示すステップS27、ステップS28、ステップS26の処理が所定のタイミングで実行され、特別遊技が実行されることとなる。なお、特別遊技(大当り遊技状態)の終了条件(特別遊技終了条件、大当り遊技終了条件)が成立した場合には、“04”、“05”、“07”、“08”と順にセットされることにより、図12に示すステップS27からステップS30の処理が所定のタイミングで実行され、特別遊技が終了されることになる。また、本実施形態においては、所定の時間が経過するまでに特定領域への遊技球の通過がなかったこと(パンク)、最大継続ラウンド数(本実施形態においては、“2”ラウンド又は“15”ラウンド)のラウンドゲームが終了することも特別遊技終了条件である。このように、メインCPU66は、遊技者にとって有利な遊技である特別遊技の実行を制御する特別遊技実行制御手段の一例である。
(特別図柄記憶チェック処理)
図12のステップS22において実行される特別図柄記憶チェック処理ルーチンについて、図13を用いて説明する。
最初に、図13に示すように、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かがメインCPU66により判断される(S101)。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値でないと判断された場合には(S101:NO)、本サブルーチンが終了される。制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値であると判断された場合には(S101:YES)、特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”であるか否かが判断される(S102)。特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”であると判断された場合には(S102:YES)、デモ表示処理が実行され(S103)、デモ表示を行わせるために副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するための変数がメインRAM70に記憶される。これによって、副制御回路200において、デモ画面の表示が実行されることになる。その後、本サブルーチンが終了される。
一方、特別図柄に関する保留個数を示すデータが“0”でないと判断された場合には(S102:NO)、制御状態フラグとして特別図柄変動時間管理を示す値(01)がセットされる(S104)。そして、特別図柄変動時間管理を示す値が制御状態フラグに記憶される。
続いて、大当り判定処理が実行される(S105)。詳しくは図14を用いて後述する。このように、メインCPU66は、実行手段において実行される遊技状態を変化するか否かを抽選する遊技状態変化抽選を行う抽選手段の一例として機能する。また、メインCPU66は、遊技者にとって有利な特別遊技への移行に当選する確率である当選確率が異なる複数の遊技状態から選択される遊技状態により遊技を実行する実行手段の一例として機能する。
次に、図柄決定処理が実行される(S106)。詳しくは図16を用いて後述する。
次に、変動パターン決定処理が実行され(S107)、演出条件選択用乱数値が抽出される。そして、ステップS106により決定された特別図柄に基づいて、メインROM68に記憶される変動パターンテーブルから特別図柄変動パターンコマンドが選択される。具体的には、ステップS106により決定された特別図柄に応じた特別図柄変動パターンコマンドが選択され、メインRAM70の所定領域に記憶される。
次に、時短回数が“0”であるか否かが判断される(S108)。時短回数が“0”であると判断された場合には(S108:YES)、決定された演出用の変動パターンに対応する通常モード変動時間が待ち時間タイマにセットされる(S109)。一方、時短回数が“0”でないと判断された場合には(S108:NO)、決定された演出用の変動パターンに対応する時短モード変動時間が待ち時間タイマにセットされる(S110)。ステップS109又はステップS110の後、今回の変動表示に用いられた大当り乱数値などが記憶された記憶領域がクリアされる(S111)。そして、本サブルーチンが終了される。
(大当り判定処理)
図13のステップS105において実行される大当り判定処理ルーチンについて、図14を用いて説明する。
最初に、図14に示すように、確変状態であるか否かがメインCPU66により判断される(S201)。確変状態であると判断された場合には(S201:YES)、確変計数値に“1”が加算される(S202)。この確変計数値とは、確変状態が続く限りカウントされる値である。その後、転落抽選が行われ(S203)、転落であるか否かが判断される(S204)。転落であると判断された場合には(S204:YES)、確変計数値が所定値未満であるか否かが判断される(S208)。この所定値は、確変状態が何ゲーム続いたかを判断する値であって、適宜変更可能である。確変計数値が所定値未満であると判断された場合には(S208:YES)、転落時期フラグが直後にセットされる(S209)。例えば、所定値が“3”に設定され、確変計数値が“2”である場合、遊技状態が確変状態に移行した直後に転落したと判断される。一方、確変計数値が所定値未満でないと判断される場合には(S208:NO)、転落時期フラグがリセットされる(S210)。S209やS210の後、転落フラグが転落状態にセットされる(S211)。そして、普通用抽選テーブルが選択される(S212)。一方、転落でないと判断された場合には(S204:NO)、確変用抽選テーブルが選択される(S205)。
ステップS201において、確変状態でないと判断された場合には(S201:NO)、ハズレ計数値が“1”加算され(S206)、ハマリ度合決定処理が行われる(S207)。詳しくは図15を用いて後述する。
ステップS207の後、普通用抽選テーブルが選択される(S211)。ステップS205又はステップS212の後、大当り抽選が行われ(S213)、大当り抽選値が抽出される。そして、確変抽選が行われ(S214)、確変抽選値が抽出される。そして、本サブルーチンが終了される。
(ハマリ度合決定処理)
図14のステップS207において実行されるハマリ度合決定処理ルーチンについて、図15を用いて説明する。
最初に、図15に示すように、ハズレ計数値がメインCPU66により取得される(S301)。そして、ハズレ計数値が300以上であるか否かが判断される(S302)。ハズレ計数値が300以上でないと判断された場合には(S302:NO)、ハマリ度合が「無し」にセットされ(S303)、本サブルーチンが終了される。一方、ハズレ計数値が300以上であると判断された場合には(S302:YES)、ハズレ計数値が600以上であるか否かが判断される(S304)。
ハズレ計数値が600以上でないと判断された場合には(S304:NO)、ハマリ度合が「小レベル」にセットされ(S305)、本サブルーチンが終了される。一方、ハズレ計数値が600以上であると判断された場合には(S304:YES)、ハズレ計数値が900以上であるか否かが判断される(S306)。
ハズレ計数値が900以上でないと判断された場合には(S306:NO)、ハマリ度合が「中レベル」にセットされ(S307)、本サブルーチンが終了される。一方、ハズレ計数値が900以上であると判断された場合には(S306:YES)、ハマリ度合が「大レベル」にセットされ(S308)、本サブルーチンが終了される。
(図柄決定処理)
図13のステップS106において実行される図柄決定処理ルーチンについて、図16を用いて説明する。
最初に、図16に示すように、図14のステップS212で抽出された大当り抽選値に基づいて、大当り抽選に当選したか否かがメインCPU66により判断される(S401)。大当り抽選に当選していない場合には(S401:NO)、ハズレ図柄が決定され(S402)、本サブルーチンが終了される。一方、大当り抽選に当選した場合には(S401:YES)、大当り図柄が決定され(S403)、転落フラグ、時短状態フラグ、ハズレ計数値及び確変計数値がリセットされる(S404)。
そして、確変状態であるか否かが判断される(S405)。確変フラグがメインRAM70の所定領域にセットされており、確変状態である場合には(S405:YES)、時短回数抽選が行われる(S406)。この時短回数抽選により決定された時短回数は、図12のステップS29において、メインRAM70の所定領域にセットされることとなる。一方、確変状態でない場合には(S405:NO)、時短回数が“300”にセットされる(S407)。
ステップS406又はステップS407の後に、図14のステップS213で抽出された確変抽選値に基づいて、確変に当選したか否かが判断される(S408)。確変に当選した場合には(S408:YES)、確変フラグがセットされ(S409)、状態フラグに高確率状態がセットされる(S410)。即ち、ラウンドゲームが最大15回継続して行われた後に高確率状態に遊技状態が移行する確変大当り、又は、ラウンドゲームが最大2回継続して行われた後に高確率状態に遊技状態が移行する突確大当りとなる。そして、本サブルーチンが終了される。
一方、確変に当選していない場合には(S408:NO)、確変フラグがリセットされ(S411)、状態フラグに低確率状態がセットされる(S412)。即ち、ラウンドゲームが最大15回継続して行われた後に低確率状態に遊技状態が移行する通常大当りとなる。そして、本サブルーチンが終了される。
(羽根開閉処理)
図11のステップS16において実行される羽根開閉処理ルーチンについて、図17を用いて説明する。
最初に、図17に示すように、大当り遊技中であって、羽根部材が開放されているか否かがメインCPU66により判断される(S501)。大当り遊技中でなく、羽根部材が開放されていない場合には(S501:NO)、本サブルーチンが終了される。一方、大当り遊技中であって、羽根部材が開放されている場合には(S501:YES)、大当りが終了したか否かが判断される(S502)。大当りが終了した場合には(S502:YES)、メインRAM70の所定領域にセットされている時短回数が取得される(S503)。
そして、時短回数が“0”であるか否かが判断される(S504)。時短回数が“0”でない場合には(S504:NO)、時短回数が“1”減算され(S505)、通常時間に開放延長時間を加えた時間が開放時間に設定される(S506)。そして、設定された開放時間に基づいて、羽根部材が開閉される(S507)。このように、メインCPU66は、大当り遊技が終了した後に、入賞口開閉手段における開状態の延長により遊技者にとって有利な付帯遊技を実行する制御を行う付帯遊技実行制御手段の一例として機能する。また、メインCPU66は、低確率状態における大当り遊技の抽選に当選した後に、付帯遊技実行手段により付帯遊技が実行されている間に、変更制御手段による変更抽選に当選した場合に、付帯遊技における入賞口開閉手段の開状態の延長時間を拡大する制御を行う付帯遊技変更制御手段の一例として機能する。また、メインCPU66は、繰返し回数が所定回数以上であり、且つ、変更抽選に当選した場合に、繰返し回数の程度に対応付けられた拡大幅で延長時間の拡大を行う付帯遊技変更制御手段の一例として機能する。
そして、時短モード変動時間が経過したか否かが判断される(S508)。時短モード変動時間が経過していない場合には(S508:NO)、ステップS507に戻り、羽根部材の開閉が繰り返される。
ステップS502において、大当りが終了していない場合(S502:NO)、時短回数がリセットされる(S510)。S510の終了後、又は、時短回数が“0”である場合(S504:YES)、通常時間が開放時間に設定され(S511)、この開放時間に基づいて、羽根部材が開閉される(S512)。そして、通常モード変動時間が経過したか否かが判断される(S513)。通常モード変動時間が経過していない場合には(S513:NO)、ステップS512に戻り、羽根部材の開閉が繰り返される。
ステップS513において、通常モード変動時間が経過した場合(S513:YES)、又は、ステップSS508において、時短モード変動時間が経過した場合には(S508:YES)、羽根部材が閉鎖され(S509)、本サブルーチンが終了される。
(システムタイマ割込処理)
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理が実行される。図18を用いて、システムタイマ割込処理を説明する。
まず、乱数更新処理がメインCPU66により行われ(S41)、メインRAM70に記憶される乱数が更新される。次に、入力検出処理が行われ(S42)、V・カウントセンサ102など各スイッチからの検知信号が検出される。
次に、タイマ更新処理が行われ(S43)、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマや、大当りが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放時間タイマ等の各種のタイマが更新される。そして、出力処理が行われ(S44)、各種の変数に基づいて駆動制御するための信号がソレノイド、モータ等に供給される。
次に、コマンド出力処理が行われ(S45)、各種のコマンドが副制御回路200等に供給される。そして、払出処理が行われ(S46)、各種の入賞口に遊技球が入賞したときに、予め設定された所定数の賞球の払出しが行われるように、賞球制御コマンドが払出・発射制御回路126に送信される。その後、本サブルーチンが終了され、メイン処理が実行される。
(遊技機の動作:副制御回路)
副制御回路200は、主制御回路60からの各種コマンドを受信して、表示処理などの様々な処理を行う。これらの処理の中で本発明に係る制御処理を以下に説明する。
(サブ制御メイン処理)
図19を用いて、副制御回路200において実行されるサブ制御メイン処理を説明する。
まず、初期化処理がサブCPU206により行われ(S1210)、電源投入に応じて、プログラムROM208から起動プログラムが読み込まれるとともに、ワークRAM210に記憶されるフラグなどが初期化され、設定される。
次に、乱数更新処理が行われ(S1220)、ワークRAM210に記憶される乱数が更新される。そして、コマンド解析制御処理が行われ(S1230)、主制御回路60から受信し、ワークRAM210の受信バッファに格納されるコマンドが解析される。
次に、表示制御処理が行われ(S1240)、液晶表示装置32において表示を行うためのデータが表示制御回路250に送信される。例えば、ステップS1230において停止図柄として決定された演出図柄を液晶表示装置32に表示するためのデータが、表示制御回路250に送信される。表示制御処理については、後述する。なお、表示制御回路250において、VDP212は、サブCPU206からの演出画像を表示するためのデータに基づいて、背景画像データ、演出用画像データなど、各種の画像データをプログラムROM208から読み出し、重ね合わせて、液晶表示装置32の表示領域32a上に表示させる。このように、表示制御回路250は、サブCPU206からのデータに基づき、画像データROM216から演出図柄に対応する表示データを呼び出し、演出図柄の変動表示及び停止表示を制御する。
次に、音制御処理が行われ(S1250)、音を出力するためのデータが音声制御回路230に送信される。音声制御回路230は、サブCPU206からの音を出力するためのデータに基づいて、音声データROM234から曲データ、効果音データ、声データなどの、各種音データを読み出し、音を重ね合わせ、AMP236で増幅し、スピーカ46L,46Rから出力させる。
次に、ランプ制御処理が行われ(S1260)、ランプを点灯するためのデータがランプ制御回路240に送信される。ランプ制御回路240は、サブCPU206からのランプを点灯するためのデータに基づいて、装飾データROM244から各種の点灯パターンデータを読み出し、ランプ132を点灯させる。その後、ステップS1220に処理が移される。
(表示制御処理)
図20を用いて、図19のステップS1240における表示制御処理ルーチンを説明する。
まず、大当り状態であるか否かがサブCPU206により判断される(S1610)。大当り状態であると判断された場合には(S1610:YES)、可変表示ゲームにおいて大当り図柄による演出図柄表示演出が行われ(S1627)、本サブルーチンが終了される。
一方、大当り状態でないと判断された場合には(S1610:NO)、図15のハマリ度合決定処理ルーチンで決定されたハマリ度合が取得される(S1611)。次に、転落であるか否かが判断される(S1612)。転落であると判断された場合には(S1612:YES)、S1611で取得したハマリ度合よりハマリ状態であるか否かが判断される(S1613)。ハマリ度合が「無し」以外で、ハマリ状態であると判断された場合には(S1613:YES)、時短中であるか否かが判断される(S1614)。
ステップS1612において、転落でないと判断された場合(S1612:NO)、突確であるか否かが判断される(S1615)。突確でない場合(S1615:NO)、又は、ステップS1613において、ハマリ度合が「無し」であり、ハマリ状態でないと判断された場合(S1613:NO)、又は、ステップS1614において、時短中でないと判断された場合には(S1614:NO)、識別情報停止ゲーム抽選が行われる(S1616)。そして、識別情報停止ゲーム抽選に当選したか否かが判断される(S1617)。識別情報停止ゲーム抽選に当選した場合には(S1617:YES)、続いて、図10のガセ抽選テーブルに基づいて、ガセ抽選が行われる(S1618)。そして、抽選の結果、転落ガセ抽選に当選したか否かが判断される(S1619)。
転落ガセ抽選に当選していない場合(S1619:NO)、突確ガセに当選したか否かが判断される(S1620)。突確ガセにも当選していない場合には(S1620:NO)、識別情報停止ゲームにおいて識別情報停止処理が行われ(S1621)、本サブルーチンが終了される。識別情報停止処理については後述する。一方、識別情報停止ゲーム抽選に当選しなかった場合には(S1617:NO)、可変表示ゲームにおいてハズレ図柄による演出図柄表示演出が行われ(S1622)、本サブルーチンが終了される。
ステップS1614において、時短中であると判断された場合には(S1614:YES)、ハマリ度合と、図9に示す表示サイズテーブルに基づいて、表示サイズが選択される(S1623)。そして、識別情報停止ゲームにおいて転落識別情報停止処理が行われ(S1624)、本サブルーチンが終了される。転落識別情報停止処理については後述する。また、S1619において、転落ガセに当選した場合にも(S1619:YES)、S1624に移行し、転落識別情報が行われる。
S1615において、突確であると判断された場合(S1615:YES)、図9に示す表示サイズテーブルに基づいて、表示サイズが選択される(S1625)。S1625において表示サイズが選択された後、又は、S1620において、突確ガセに当選した場合(S1620:YES)、後述の突確識別情報停止処理が行われ(S1626)、本サブルーチンが終了される。
(識別情報停止処理)
図21を用いて、図20のステップS1621における識別情報停止処理ルーチンを説明する。
まず、演出図柄用表示領域32bの表示サイズがサブCPU206により通常サイズに設定される(S1701)。次に、演出図柄の変動表示が開始される(S1702)。そして、通常モード変動時間が経過したか否かが判断される(S1703)。通常モード変動時間が経過していない場合には(S1703:NO)、停止ボタン84が押し操作されたか否かが判断され(S1704)、停止ボタン84が押し操作されない場合には(S1704:NO)、S1703に戻され。一方、停止ボタン84が押し操作された場合には(S1704:YES)、停止図柄が大当り図柄またはハズレ図柄に設定され(S1705)、演出図柄が停止表示されて(S1706)、本サブルーチンが終了される。
ステップS1703において、通常モード変動時間が経過した場合には(S1703:YES)、停止図柄が大当り図柄またはハズレ図柄に設定され(S1707)、演出図柄が停止表示されて(S1708)、本サブルーチンが終了される。
(転落識別情報停止処理)
図22を用いて、図20のステップS1624における転落識別情報停止処理ルーチンを説明する。
まず、演出図柄用表示領域32bの表示サイズがサブCPU206により変更される(S1801)。即ち、ハマリ度合が大レベルであった場合には、図4に示すように、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが大サイズに変更される。また、ハマリ度合が中レベルであった場合には、図5に示すように、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが中サイズに変更される。また、ハマリ度合が小レベルであった場合には、図6に示すように、演出図柄用表示領域32bの表示サイズが小サイズに変更される。このように、サブCPU206は、付帯遊技中における識別情報の表示領域を、繰返し回数の程度に対応付けられたサイズに変更する付帯遊技変更制御手段の一例として機能する。
このように、演出図柄の表示領域32bをハマリ度合に対応付けられたサイズに変更することによって、より確実に高確率状態から低確率状態への変更を報知することができる。
そして、演出図柄の変動表示が開始される(S1802)。そして、所定の変動時間が経過したか否かが判断される(S1803)。変動時間が経過していない場合には(S1803:NO)、停止ボタン84が押し操作されたか否かが判断され(S1804)、停止ボタン84が押し操作されない場合には(S1804:NO)、ステップS1803に戻る。
一方、停止ボタン84が押し操作された場合には(S1804:YES)、停止図柄が“3”、“2”、“1”の図柄に設定される(S1805)。そして、設定された演出図柄が停止表示され(S1806)、本サブルーチンが終了される。即ち、停止ボタン84を操作し、“3”、“2”、“1”の演出図柄が表示されることで、転落が報知(ガセ報知を含む)される。このように、サブCPU206は、表示手段において変動表示している識別情報を、遊技者の操作手段の操作に応じて停止表示させるように制御する表示制御手段の一例として機能する。
変動時間が経過した場合には(S1803:YES)、停止図柄が大当り図柄またはハズレ図柄に設定され(S1807)、演出図柄が停止表示されて(S1808)、本サブルーチンが終了される。
(突確識別情報停止処理)
図23を用いて、図20のステップS1626における突確識別情報停止処理ルーチンを説明する。
まず、演出図柄用表示領域32bの表示サイズがサブCPU206により通常サイズに設定される(S1901)。次に、演出図柄の変動表示が開始される(S1902)。そして、変動時間が経過したか否かが判断される(S1903)。変動時間が経過していない場合には(S1903:NO)、停止ボタン84が押し操作されたか否かが判断され(
S1904)、停止ボタン84が押し操作されない場合には(S1904:NO)、S1903に戻る。一方、停止ボタン84が押し操作された場合には(S1904:YES)
、停止図柄が“1”、“2”、“3”の図柄に設定され(S1905)、演出図柄が停止表示されて(S1906)、本サブルーチンが終了される。即ち、停止ボタン84を操作し、“1”、“2”、“3”の演出図柄が表示されることで、突確が報知(ガセ報知を含む)される。
ステップS1903において、通常モード変動時間が経過した場合には(S1903:YES)、停止図柄が大当たり図柄またはハズレ図柄に設定され(S1907)、演出図柄が停止表示されて(S1908)、本サブルーチンが終了される。
(本実施形態の概要)
以上のように、本実施形態のパチンコ遊技機10は、遊技者にとって有利な大当り遊技(特別遊技)の終了後に、該大当り遊技に移行する確率が高い高確率状態(確変状態)と、大当り遊技に移行する確率が高確率状態よりも低い低確率状態との何れかの確率状態でもって大当り遊技の抽選を、入賞するたびに繰り返す制御を行う大当り抽選制御手段(主制御回路60、メインCPU66等)と、高確率状態及び低確率状態の何れかの確率状態における大当り遊技の抽選のときに、確率状態を変更する変更抽選(転落抽選等)を行い、該変更抽選に当選したときに(転落、突確等)、大当り遊技の抽選時における確率状態とは異なる確率状態に変更する制御を行う変更制御手段(主制御回路60、メインCPU66等)と、大当り遊技が終了した後に、遊技者にとって有利な付帯遊技(羽根部材が開放状態にされる時間が延長される「時短」)を実行する制御を行う付帯遊技実行制御手段(主制御回路60、メインCPU66等)と、変更抽選に当選した場合に、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数(ハマリ度)に対応付けられた報知態様(演出図柄用表示領域32bの表示サイズの変更)で、変更抽選の当選を報知する変更報知手段(主制御回路60、メインCPU66、副制御回路200、サブCPU206等)とを有する構成にされている。
上記の構成によれば、付帯遊技によっては高確率状態から低確率状態に変更されたり、低確率状態から高確率状態に変更されたことに気付くことができない場合であっても、変更報知手段による報知により確率状態の変更に気付くことができる。この結果、低確率状態における大当り遊技に当選し難い不利な状態から、漸く大当りとなった遊技者に対して、低確率状態の不利な状態に変更されたことを報知したり、或いは、低確率状態から高確率状態に変更されたことを報知することができる。そして、変更抽選に当選した場合に、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数に対応付けられた報知態様で変更抽選の当選を報知することによって、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数が多い遊技者に対して、変更を報知することができるため、遊技者の沈み度合に応じた救済を図ることが可能になる。
また、本実施の形態における、変更報知手段は、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数が大きい程(ハマリ度合が大きい程)、変更抽選の当選を報知する報知確率(信頼度)を高める構成にされている。
上記の構成によれば、低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数が多い遊技者に対して、変更報知手段が高い報知確率で報知するため、沈み度合が大きい遊技者である程、大きな救済を行うことができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、主に、遊技者にとって有利な大当り遊技の終了後に、該大当り遊技に移行する確率が高い高確率状態と、前記大当り遊技に移行する確率が前記高確率状態よりも低い低確率状態との何れかの確率状態でもって前記大当り遊技の抽選を、入賞するたびに繰り返す制御を行う大当り抽選制御手段と、前記高確率状態及び低確率状態の何れかの確率状態における大当り遊技の抽選のときに、前記確率状態を変更する変更抽選を行い、該変更抽選に当選したときに、前記大当り遊技の抽選時における確率状態とは異なる確率状態に変更する制御を行う変更制御手段と、前記大当り遊技が終了した後に、遊技者にとって有利な付帯遊技を実行する制御を行う付帯遊技実行制御手段と、前記変更抽選に当選した場合に、前記低確率状態における大当り遊技の抽選の繰返し回数に対応付けられた報知態様で、前記変更抽選の当選を報知する変更報知手段と有することを特徴とする遊技機であるが、大当り抽選制御手段、変更制御手段、付帯遊技実行制御手段などの具体的構成は、適宜設計変更可能である。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。