JP5142332B2 - 質量分析計 - Google Patents

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Description

本発明は、質量分析計及び質量分析の方法に関する。
比較的高圧に維持された質量分析計の領域を通ってイオンを転送又はガイドすることが公知である。例えば、イオンは、大気圧イオン源から低圧に維持された質量分析器へ搬送され得る。また、イオンを転送又はガイドするためにイオンが移送される開口を有する複数のロッド又は複数の電極を備えた高周波(RF)イオンガイドを使用することが公知である。RFイオンガイドは、例えば、10-3〜101mbarの中間圧に維持され得る。
イオンをイオントラップ内に軸方向に閉じ込めるために複数のロッド電極及びさらなる電極を備えたイオントラップもまた公知である。使用時にイオンが移送される開口を有する複数の電極を備えたイオントラップもまた公知である。
本発明によれば、質量分析計及び質量分析の方法が提供される。
本発明の一局面によれば、
質量分析の方法であって、
1つ以上の第1の電極を備えるイオンガイド又はイオントラップを準備し、前記第1の電極の下流に1つ以上の出口電極を準備するステップと、
動作モードにおいてイオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップするステップと、
複数サイクルの動作を行うステップであって、各サイクルの動作は、(i)少なくともいくつかのイオンが第1の期間Teの間に前記イオンガイド又はイオントラップから出射できるようにするステップと、(ii)その後にイオンが第2の期間Tcの間、前記イオンガイド又はイオントラップから出射することを実質的に防止するステップとを含む、ステップと
を含み、
前記方法は、
その後の動作サイクルにおいて前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップ
をさらに含む、方法が提供される。
前記第1の電極は、好ましくは、使用時にイオンが移送される開口を有する複数の電極を備える。前記第1の電極のうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%は、好ましくは、実質的に同じ大きさ又は実質的に同じ面積の開口を有する。前記電極のうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%は、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップの軸に沿った方向に大きさ又は面積が漸次より大きくなるか及び/又はより小さくなる開口を有する。一実施の形態によれば、前記第1の電極のうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%は、(i)≦1.0mm、(ii)≦2.0mm、(iii)≦3.0mm、(iv)≦4.0mm、(v)≦5.0mm、(vi)≦6.0mm、(vii)≦7.0mm、(viii)≦8.0mm、(ix)≦9.0mm、(x)≦10.0mm及び(xi)>10.0mmからなる群から選択される内径又は寸法の開口を有する。
好ましさが劣る実施の形態によれば、前記イオンガイド又はイオントラップは、多重極ロッドセットイオンガイド又はイオントラップを備え得る。前記イオンガイド又はイオントラップは、四重極、六重極、八重極又はより高次の多重極ロッドセットを備え得る。前記イオンガイド又はイオントラップは、およそもしくは実質的に円形状の断面、およそもしくは実質的な双曲面、又はアーチ形もしくは一部円形状の断面を有する複数の電極を備え得る。
前記イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、x個の軸方向セグメントを備え、xは、(i)1〜10、(ii)11〜20、(iii)21〜30、(iv)31〜40、(v)41〜50、(vi)51〜60、(vii)61〜70、(viii)71〜80、(ix)81〜90、(x)91〜100及び(xi)>100からなる群から選択される。各軸方向セグメントは、好ましくは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個又は>20個の電極を備える。前記軸方向セグメントのうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%の軸方向長さは、好ましくは、(i)<1mm、(ii)1〜2mm、(iii)2〜3mm、(iv)3〜4mm、(v)4〜5mm、(vi)5〜6mm、(vii)6〜7mm、(viii)7〜8mm、(ix)8〜9mm、(x)9〜10mm及び(xi)>10mmからなる群から選択される。
前記軸方向セグメントのうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%の間隔は、好ましくは、(i)<1mm、(ii)1〜2mm、(iii)2〜3mm、(iv)3〜4mm、(v)4〜5mm、(vi)5〜6mm、(vii)6〜7mm、(viii)7〜8mm、(ix)8〜9mm、(x)9〜10mm及び(xi)>10mmからなる群から選択される。
一実施の形態によれば、前記イオンガイド又はイオントラップは、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個又は9個の電極を備え得る。別の実施の形態によれば、前記イオンガイド又はイオントラップは、少なくとも(i)10〜20個の電極、(ii)20〜30個の電極、(iii)30〜40個の電極、(iv)40〜50個の電極、(v)50〜60個の電極、(vi)60〜70個の電極、(vii)70〜80個の電極、(viii)80〜90個の電極、(ix)90〜100個の電極、(x)100〜110個の電極、(xi)110〜120個の電極、(xii)120〜130個の電極、(xiii)130〜140個の電極、(xiv)140〜150個の電極又は(xv)>150個の電極を備え得る。
前記イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、(i)<20mm、(ii)20〜40mm、(iii)40〜60mm、(iv)60〜80mm、(v)80〜100mm、(vi)100〜120mm、(vii)120〜140mm、(viii)140〜160mm、(ix)160〜180mm、(x)180〜200mm及び(xi)>200mmからなる群から選択される長さを有する。
第1のAC又はRF電圧は、好ましくは、前記第1の電極のうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%に印加される。前記第1のAC又はRF電圧は、好ましくは、(i)<50Vピーク・ツー・ピーク、(ii)50〜100Vピーク・ツー・ピーク、(iii)100〜150Vピーク・ツー・ピーク、(iv)150〜200Vピーク・ツー・ピーク、(v)200〜250Vピーク・ツー・ピーク、(vi)250〜300Vピーク・ツー・ピーク、(vii)300〜350Vピーク・ツー・ピーク、(viii)350〜400Vピーク・ツー・ピーク、(ix)400〜450Vピーク・ツー・ピーク、(x)450〜500Vピーク・ツー・ピーク及び(xi)>500Vピーク・ツー・ピークからなる群から選択される振幅を有する。前記第1のAC又はRF電圧は、好ましくは、(i)<100kHz、(ii)100〜200kHz、(iii)200〜300kHz、(iv)300〜400kHz、(v)400〜500kHz、(vi)0.5〜1.0MHz、(vii)1.0〜1.5MHz、(viii)1.5〜2.0MHz、(ix)2.0〜2.5MHz、(x)2.5〜3.0MHz、(xi)3.0〜3.5MHz、(xii)3.5〜4.0MHz、(xiii)4.0〜4.5MHz、(xiv)4.5〜5.0MHz、(xv)5.0〜5.5MHz、(xvi)5.5〜6.0MHz、(xvii)6.0〜6.5MHz、(xviii)6.5〜7.0MHz、(xix)7.0〜7.5MHz、(xx)7.5〜8.0MHz、(xxi)8.0〜8.5MHz、(xxii)8.5〜9.0MHz、(xxiii)9.0〜9.5MHz、(xxiv)9.5〜10.0MHz及び(xxv)>10.0MHzからなる群から選択される周波数を有する。
前記複数サイクルの動作を行うステップは、好ましくは、少なくとも2サイクル、5サイクル、10サイクル、20サイクル、30サイクル、40サイクル、50サイクル、60サイクル、70サイクル、80サイクル、90サイクル、100サイクル、110サイクル、120サイクル、130サイクル、140サイクル、150サイクル、160サイクル、170サイクル、180サイクル、190サイクル、200サイクル、250サイクル、300サイクル、350サイクル、400サイクル、450サイクル、500サイクル、600サイクル、700サイクル、800サイクル、900又は1000サイクル、1000〜1500サイクル、1500〜2000サイクル、2000〜2500サイクル、2500〜3000サイクル、3000〜3500サイクル、3500〜4000サイクル、4000〜4500サイクル、4500〜5000サイクル、5000〜5500サイクル、5500〜6000サイクル、6000〜6500サイクル、6500〜7000サイクル、7000〜7500サイクル、7500〜8000サイクル、8000〜8500サイクル、8500〜9000サイクル、9000〜9500サイクル、9500〜10000サイクル、10000〜15000サイクル、15000〜20000サイクル、20000〜25000サイクル、25000〜30000サイクル、30000〜35000サイクル、35000〜40000サイクル、40000〜45000サイクル、45000〜50000サイクル、50000〜55000サイクル、55000〜60000サイクル、60000〜65000サイクル、65000〜70000サイクル、70000〜75000サイクル、75000〜80000サイクル、80000〜85000サイクル、85000〜90000サイクル、90000〜95000サイクル、95000〜100000サイクル又は>100000サイクルの動作を行うステップを含む。
前記複数サイクルの動作を行うステップは、好ましくは、前記複数サイクルの動作の間に、少なくとも2個、5個、10個、20個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、110個、120個、130個、140個、150個、160個、170個、180個、190個、200個、250個、300個、350個、400個、450個、500個、600個、700個、800個、900個、1000個、1000〜1500個、1500〜2000個、2000〜2500個、2500〜3000個、3000〜3500個、3500〜4000個、4000〜4500個、4500〜5000個、5000〜5500個、5500〜6000個、6000〜6500個、6500〜7000個、7000〜7500個、7500〜8000個、8000〜8500個、8500〜9000個、9000〜9500個、9500〜10000個、10000〜15000個、15000〜20000個、20000〜25000個、25000〜30000個、30000〜35000個、35000〜40000個、40000〜45000個、45000〜50000個、50000〜55000個、55000〜60000個、60000〜65000個、65000〜70000個、70000〜75000個、75000〜80000個、80000〜85000個、85000〜90000個、90000〜95000個、95000〜100000個又は>100000個の異なる第1の期間Teを設定するステップを含む。
前記第1の期間Teは、好ましくは、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%において異なるか又は一意の値を有するように構成される。
前記第1の期間Teは、好ましくは、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%について少なくともn回目の連続的な動作サイクルごとに変化させられ、nは、(i)1、(ii)2、(iii)3、(iv)4、(v)5、(vi)6、(vii)7、(viii)8、(ix)9、(x)10、(xi)11、(xii)12、(xiii)13、(xiv)14、(xv)15、(xvi)16、(xvii)17、(xviii)18、(xix)19、(xx)20及び(xxi)>20からなる群から選択される。
好ましくは、前記複数サイクルの動作が行われている間、イオンが前記イオンガイド又はイオントラップに入ることが実質的に防止される。
好適な実施の形態によれば、好ましくは、前記複数サイクルの動作を行った後、さらなるイオンが前記イオンガイド又はイオントラップに入れられる。
好適な実施の形態によれば、前記1つ以上の出口電極の電位は、好ましくは、前記第1の期間Teのうちの少なくともいくつかの間に前記1つ以上の第1の電極の少なくともいくつかに対して低減される。
前記1つ以上の第1の電極の電位は、好ましくは、前記第1の期間Teのうちの少なくともいくつかの間に、前記1つ以上の出口電極に対して上昇するようにされる。
第2のAC又はRF電圧は、好ましくは、前記1つ以上の出口電極の電位が周期的に前記第1の電極の平均DC電位よりも下へ降下するように、前記1つ以上の出口電極に印加される。前記第2のAC又はRF電圧は、好ましくは、(i)0〜10kHz、(ii)10〜20kHz、(iii)20〜30kHz、(iv)30〜40kHz、(v)40〜50kHz、(vi)50〜60kHz、(vii)60〜70kHz、(viii)70〜80kHz、(ix)80〜90kHz、(x)90〜100kHz、(xi)100〜110kHz、(xii)110〜120kHz、(xiii)120〜130kHz、(xiv)130〜140kHz、(xv)140〜150kHz、(xvi)150〜160kHz、(xvii)160〜170kHz、(xviii)170〜180kHz、(xix)180〜190kHz、(xx)190〜200kHz、(xxi)200〜250kHz、(xxii)250〜300kHz、(xxiii)300〜350kHz、(xxiv)350〜400kHz、(xxv)400〜450kHz、(xxvi)450〜500kHz及び(xxvii)>500kHzからなる群から選択される周波数を有する。前記第2のAC又はRF電圧の振幅は、好ましくは、(i)<1V、(ii)1〜2V、(iii)2〜3V、(iv)3〜4V、(v)4〜5V、(vi)5〜6V、(vii)6〜7V、(viii)7〜8V、(ix)8〜9V、(x)9〜10V、(xi)10〜15V、(xii)15〜20V、(xiii)20〜25V、(xiv)25〜30V、(xv)30〜35V、(xvi)35〜40V、(xvii)40〜45V、(xviii)45〜50V及び(xix)>50Vからなる群から選択される。
前記その後の動作サイクルにおいて前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、好ましくは、前記第2のAC又はRF電圧の周波数を漸次低減させるか、増加させるか、変化させるか又はスキャンするステップを含む。
前記その後の動作サイクルにおいて前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、好ましくは、前記第2のAC又はRF電圧の振幅を漸次低減させるか、増加させるか、変化させるか又はスキャンするステップを含む。
好適な実施の形態によれば、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%の間に、前記第1の期間Teは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1.0μs、(iv)1.0〜1.5μs、(v)1.5〜2.0μs、(vi)2.0〜2.5μs、(vii)2.5〜3.0μs、(viii)3.0〜3.5μs、(ix)3.5〜4.0μs、(x)4.0〜4.5μs、(xi)4.5〜5.0μs、(x)5.0〜5.5μs、(xi)5.5〜6.0μs、(xii)6.0〜6.5μs、(xiii)6.5〜7.0μs、(xiv)7.0〜7.5μs、(xv)7.5〜8.0μs、(xvi)8.0〜8.5μs、(xvii)8.5〜9.0μs、(xviii)9.0〜9.5μs、(xix)9.5〜10.0μs、(xx)10〜20μs、(xxi)20〜30μs、(xxii)30〜40μs、(xxiii)40〜50μs、(xxiv)50〜60μs、(xxv)60〜70μs、(xxvi)70〜80μs、(xxvii)80〜90μs、(xxviii)90〜100μs及び(xxix)>100μsからなる群から選択される。
好適な実施の形態によれば、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%の間に、前記第2の期間Tcは、(i)<0.1μs、(ii)0.1〜0.5μs、(iii)0.5〜1.0μs、(iv)1.0〜1.5μs、(v)1.5〜2.0μs、(vi)2.0〜2.5μs、(vii)2.5〜3.0μs、(viii)3.0〜3.5μs、(ix)3.5〜4.0μs、(x)4.0〜4.5μs、(xi)4.5〜5.0μs、(x)5.0〜5.5μs、(xi)5.5〜6.0μs、(xii)6.0〜6.5μs、(xiii)6.5〜7.0μs、(xiv)7.0〜7.5μs、(xv)7.5〜8.0μs、(xvi)8.0〜8.5μs、(xvii)8.5〜9.0μs、(xviii)9.0〜9.5μs、(xix)9.5〜10.0μs、(xx)10〜20μs、(xxi)20〜30μs、(xxii)30〜40μs、(xxiii)40〜50μs、(xxiv)50〜60μs、(xxv)60〜70μs、(xxvi)70〜80μs、(xxvii)80〜90μs、(xxviii)90〜100μs及び(xxix)>100μsからなる群から選択される。
前記その後の動作サイクルにおいて前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、好ましくは、前記第1の期間Teを漸次増加させるか、漸次低減させるか、漸次変化させるか、スキャンするか、直線的に増加させるか、直線的に低減させるか、段階的、漸次もしくは他のやり方で増加させるか又は段階的、漸次もしくは他のやり方で低減させるステップを含む。
前記第1の期間Teは、好ましくは、2回、5回、10回、20回、30回、40回、50回、60回、70回、80回、90回、100回、110回、120回、130回、140回、150回、160回、170回、180回、190回、200回、250回、300回、350回、400回、450回、500回、600回、700回、800回、900回、1000回、1000〜1500回、1500〜2000回、2000〜2500回、2500〜3000回、3000〜3500回、3500〜4000回、4000〜4500回、4500〜5000回、5000〜5500回、5500〜6000回、6000〜6500回、6500〜7000回、7000〜7500回、7500〜8000回、8000〜8500回、8500〜9000回、9000〜9500回、9500〜10000回、10000〜15000回、15000〜20000回、20000〜25000回、25000〜30000回、30000〜35000回、35000〜40000回、40000〜45000回、45000〜50000回、50000〜55000回、55000〜60000回、60000〜65000回、65000〜70000回、70000〜75000回、75000〜80000回、80000〜85000回、85000〜90000回、90000〜95000回、95000〜100000回又は>100000回の連続的な動作サイクルにわたって少なくともy%増加させられるか、変化させられるか又は低減させられ、yは、(i)<0.001、(ii)<0.01、(iii)<0.1、(iv)<1、(v)1〜2、(vi)2〜3、(vii)3〜4、(viii)4〜5、(ix)5〜10、(x)10〜15、(xi)15〜20、(xii)20〜25、(xiii)25〜30、(xiv)30〜35、(xv)35〜40、(xvi)40〜45、(xvii)45〜50、(xviii)50〜55、(xix)55〜60、(xx)60〜65、(xxi)65〜70、(xxii)70〜75、(xxiii)75〜80、(xxiv)80〜85、(xxv)85〜90、(xxvi)90〜95及び(xxvii)95〜100からなる群から選択される。
前記1つ以上の出口電極は、好ましくは、使用時にイオンが移送される1つ以上の開口を備える。前記第1の期間Teの間に、前記イオンガイド又はイオントラップ内の少なくともいくつかのイオンは、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップから自由に出射し、前記1つ以上の出口電極における前記1つ以上の開口を通過する。
前記第1の期間Teの間に、イオンは、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップから共鳴によらずに排出される。前記第1の期間Teの間に、少なくともいくつかのイオンは、好ましくは、自らの運動によって前記イオンガイド又はイオントラップから出射する。
1つの好適な実施の形態によれば、好ましくは、少なくともいくつかのイオンを加速して前記イオンガイド又はイオントラップから出射させるために、前記第1の期間Teの間に、前記イオンガイド又はイオントラップの長さの少なくとも一部に沿って抽出電界が印加される。
1つ以上の入口電極が、好ましくは、前記第1の電極の上流に設けられる。
動作モードにおいて、前記1つ以上の入口電極は、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップされたイオンが前記1つ以上の入口電極を介して前記イオンガイド又はイオントラップから出射できないような電位に維持される。
1つ以上のゲート電極が、好ましくは、前記第1の電極の上流に設けられる。動作モードにおいて、前記1つ以上のゲート電極の電位は、好ましくは、イオンが前記イオンガイド又はイオントラップ中へ入れられるか又はパルス化されるように制御される。
一実施の形態によれば、さらなるイオントラップが前記イオンガイド又はイオントラップの上流に設けられ得る。
一実施の形態によれば、質量フィルタ/分析器が前記イオンガイド又はイオントラップの下流に設けられ得る。前記質量フィルタ/分析器は、スキャン四重極ロッドセット質量フィルタ/分析器を備え得る。
一実施の形態によれば、第2のイオンガイド又はイオントラップが前記イオンガイド又はイオントラップの下流に設けられ得、前記第2のイオンガイド又はイオントラップは、複数の電極を備える。1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位又は1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位波形が前記第2のイオンガイド又はイオントラップを構成する前記複数の電極に印加され得る。前記1つ以上の過渡DC電圧は、(i)電位の山又は障壁、(ii)電位井戸、(iii)複数の電位の山又は障壁、(iv)複数の電位井戸、(v)電位の山又は障壁と電位井戸との組み合わせ、あるいは、(vi)複数の電位の山又は障壁と複数の電位井戸との組み合わせを生成し得る。前記1つ以上の過渡DC電圧又は電位波形は、繰り返し波形又は方形波を備え得る。好ましくは、複数の軸方向電位井戸が前記第2のイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って平行移動される。
動作モードにおいて、前記イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、(i)<1.0×10-1mbar、(ii)<1.0×10-2mbar、(iii)<1.0×10-3mbar及び(iv)<1.0×10-4mbarからなる群から選択される圧力に維持される。
動作モードにおいて、前記イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、(i)>1.0×10-3mbar、(ii)>1.0×10-2mbar、(iii)>1.0×10-1mbar、(iv)>1mbar、(v)>10mbar、(vi)>100mbar、(vii)>5.0×10-3mbar、(viii)>5.0×10-2mbar、(ix)10-4〜10-3mbar、(x)10-3〜10-2mbar及び(xi)10-2〜10-1mbarからなる群から選択される圧力に維持される。
前記動作モードにおいて、イオンは、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップ内においてトラップされるが実質的にフラグメンテーションされない。
一実施の形態によれば、イオンは、好ましくは、前記イオンガイド又はイオントラップ内において衝突冷却又は実質的に熱化される。
一実施の形態によれば、さらなる動作モードにおいて、イオンは、前記イオンガイド又はイオントラップ内においてフラグメンテーションされ得る。
一実施の形態によれば、さらなる動作モードにおいて、イオンは、前記イオンガイド又はイオントラップから共鳴により及び/又は質量選択的に排出され得る。
前記イオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、質量フィルタ又は質量分析器として作用するように構成される。
動作モードにおいて、1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位又は1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位波形が前記第1の電極に印加され得る。前記1つ以上の過渡DC電圧は、好ましくは、(i)電位の山又は障壁、(ii)電位井戸、(iii)複数の電位の山又は障壁、(iv)複数の電位井戸、(v)電位の山又は障壁と電位井戸との組み合わせ、あるいは、(vi)複数の電位の山又は障壁と複数の電位井戸との組み合わせを生成する。前記1つ以上の過渡DC電圧又は電位波形は、好ましくは、繰り返し波形又は方形波を備える。
イオンは、好ましくは、(i)エレクトロスプレーイオン化(「ESI」)イオン源、(ii)大気圧光イオン化(「APPI」)イオン源、(iii)大気圧化学イオン化(「APCI」)イオン源、(iv)マトリックス支援レーザ脱離イオン化(「MALDI」)イオン源、(v)レーザ脱離イオン化(「LDI」)イオン源、(vi)大気圧イオン化(「API」)イオン源、(vii)シリコンを用いた脱離イオン化(「DIOS」)イオン源、(viii)電子衝突(「EI」)イオン源、(ix)化学イオン化(「CI」)イオン源、(x)電界イオン化(「FI」)イオン源、(xi)電界脱離(「FD」)イオン源、(xii)誘導結合プラズマ(「ICP」)イオン源、(xiii)高速原子衝撃(「FAB」)イオン源、(xiv)液体二次イオン質量分析(「LSIMS」)イオン源、(xv)脱離エレクトロスプレーイオン化(「DESI」)イオン源及び(xvi)ニッケル−63放射性イオン源からなる群から選択されるイオン源を用いてイオン化される。
イオン源は、連続又はパルス化イオン源を備え得る。
好適な実施の形態は、好ましくは、動作モードにおいて、イオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内へ導入するか、軸方向に注入もしくは排出するか、半径方向に注入もしくは排出するか、移送するか又はパルス化するステップをさらに含む。
イオンは、好ましくは、質量分析器を用いて質量分析される。
前記質量分析器は、好ましくは、(i)フーリエ変換(「FT」)質量分析器、(ii)フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴(「FTICR」)質量分析器、(iii)飛行時間(「TOF」)質量分析器、(iv)直交加速式飛行時間(「oaTOF」)質量分析器、(v)軸方向加速式飛行時間質量分析器、(vi)磁場型質量分析計、(vii)ポール又は三次元四重極質量分析器、(viii)二次元又は線形四重極質量分析器、(ix)ペニングトラップ質量分析器、(x)イオントラップ質量分析器、(xi)フーリエ変換オービトラップ、(xii)静電イオンサイクロトロン共鳴質量分析計及び(xiii)静電フーリエ変換質量分析計からなる群から選択される。
本発明の一局面によれば、
1つ以上の第1の電極を備えるイオンガイド又はイオントラップと、
前記第1の電極の下流に配置される1つ以上の出口電極と、
動作モードにおいてイオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップし、複数サイクルの動作を行うように構成される制御手段であって、各サイクルの動作において、少なくともいくつかのイオンが第1の期間Teの間に前記イオンガイド又はイオントラップから出射できるようにされ、その後にイオンが第2の期間Tcの間、前記イオンガイド又はイオントラップから出射することが実質的に防止される、制御手段と
を備える装置であって、
前記制御手段は、その後の動作サイクルにおいて前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるように構成される、
装置が提供される。
本発明の別の局面によれば、イオントラップであって、イオンは、使用時に、繰り返しパルス化されて前記イオントラップから出射するか又は前記イオントラップから出射されることが可能とされ、かつ、イオンが前記イオントラップから出射する時間ウィンドウの幅が漸次増加される、イオントラップが提供される。
本発明の別の局面によれば、
イオンを繰り返しパルス化してイオントラップから出射させるか又は前記イオントラップから出射されることを可能とするステップと、
イオンが前記イオントラップから出射する時間ウィンドウの幅を漸次増加させるステップと
を含む、方法が提供される。
好適な実施の形態は、イオンをトラップし、次いで、イオンをイオンガイド又はイオントラップから実質的に放出するイオンガイド又はイオントラップに関する。有利には、イオンは、好ましくは、イオンの質量電荷比の順に、好適なイオンガイド又はイオントラップから放出される。従って、好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、質量セパレータ又は低分解能質量分析器として動作することができる。
好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、イオン格納デバイスを備える。好ましくは、不均一なRF電界を用いて、イオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ内に半径方向に閉じ込める。また、好ましくは、イオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップの入口及び/又は出口に位置する電極にDC電圧を印加することにより、動作モードにおいて、好適なイオンガイド又はイオントラップ内に軸方向に閉じ込められる。入口及び/又は出口電極は、好ましくは、使用時にイオンが移送される開口を有する電極を備える。
一旦イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ内にトラップされると、AC電圧が、好ましくは、出口電極に印加される。好ましくは、出口電極に印加されるAC電圧の周波数は、好ましくは、漸次低減され、及び/又は、AC電圧の振幅は、好ましくは、漸次増加される。その結果、質量電荷比が増加するイオンは、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップから出現することができる。好適なイオンガイド又はイオントラップから放出されるイオンは、好ましくは、出口電極における開口を通過する。次いで、イオンは、高分解能質量分析器によって質量分析される前に、他のイオン光学部品を通過し得る。
一実施の形態によれば、好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、飛行時間質量分析器などの質量分析器の上流に配置される。好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、質量分析器のサンプリングデューティーサイクルが向上するように動作される。
一実施の形態によれば、好適なイオンガイド又はイオントラップは、比較的高い圧力下に維持され得る。例えば、好適なイオンガイド又はイオントラップは、動作モードにおいて、好ましくは、イオン分子衝突が好適なイオンガイド又はイオントラップ内で比較的頻繁に起こるような10-3〜101mbarの圧力下に維持され得る。その結果、イオンは、好ましくは、フラグメンテーションされずに好適なイオンガイド又はイオントラップ内において実質的に熱化されるように構成される。
短期間の後、好適なイオンガイド又はイオントラップ内にトラップされたイオンは、好ましくは、背景ガス分子と十分に衝突し、次いで、熱エネルギーを有するようになる。これらの条件下において、イオンは、マクスウェル−ボルツマン分布によって記述される速度を有するようになる。質量mのイオンは、平均速度がゼロであり、標準偏差が(kT/m)1/2(ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度)であるガウス速度分布を有すると仮定され得る。
好適な実施の形態によれば、一旦イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ内にトラップされると、好適なイオンガイド又はイオントラップの出口電極の電位は、好ましくは、比較的短期間Teの間、低減される。次いで、いくつかのイオンは、好ましくは、出口電極における開口を介して好適なイオンガイド又はイオントラップを出射することができ、その後、出口電極の電位は、すべてのイオンが、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ内に軸方向に閉じ込められるようなレベルに上昇される。
イオンが期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップから脱出、出射又は出現することができるかどうかは、イオンの初期軸方向位置、イオンの初期軸方向速度、及び、抽出電界が期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップの長さの少なくとも一部に沿って存在するか又は印加されることによってイオンが受け得る軸方向加速度によって左右される。
イオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ内に格納されると、次いで、短期間の後に、いずれの特定のイオンも好適なイオンガイド又はイオントラップの軸又は長さに沿ったランダムな軸方向位置を有するようになることが予想され得る。イオンの軸方向位置は、イオンの質量又は電荷に対して実質的に独立であるはずである。また、そのような条件下のイオンの速度は、マクスウェル−ボルツマン分布によって記述され得ることが仮定され得る。次いで、出口電極の電位が低下され、いくつかのイオンが脱出することが可能にされる場合に、抽出電界が好適なイオンガイド又はイオントラップの一端に期間Teの間に印加されると、印加された抽出電界によって得られるイオンの加速度は、イオンの質量電荷比の関数となる。従って、期間Teの間にイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップから脱出、出射、又は出現する確率は、イオンの質量電荷比の関数となる。従って、好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、イオンがイオンの質量電荷比に応じて好適なイオンガイド又はイオントラップから出現する質量セパレータ又は質量分析器として作用する。しかし、また、イオンは、従来のイオントラップと同様に好適なイオンガイドから共鳴によらずに排出されることが明らかである。
一旦いくつかのイオンが期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップから出射すると、出口電極の電圧又は電位は、好ましくは、イオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ内に軸方向に閉じ込めるために上昇される。好ましくは、出口電極の電圧又は電位は、好ましくは、イオンの空間及びエネルギー分布が再正規化する(renormalize)ことが可能となるのに十分な期間Tcの間、高く維持される。一旦イオンの空間及びエネルギー分布が正規化されると、出口電極の電圧又は電位は、ある期間の間、再度低下され、イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップから脱出、出射又は出現することができるようにし得る。
好適な実施の形態によれば、期間Teは、その後の動作サイクルにおいて若干増加され得る。その結果、若干異なる範囲の質量電荷比を有するイオンが各動作サイクルの終わりに好適なイオンガイド又はイオントラップから出現するように構成され得る。複数の動作サイクルの後、好ましくは、すべてのイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップから出現するか又は出射される。
好適な実施の形態によれば、期間Teは、好ましくは、比較的かなり短く初期設定される。その結果、比較的低い質量電荷比を有するイオンだけが、初期期間Te又は動作サイクルの間に好適なイオンガイド又はイオントラップから脱出する。出口電極の電位が低下される期間Teは、好ましくは、その後のサイクルにおいて漸次増加され、漸次より高い質量電荷比を有するイオンが、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップから出現する。従って、イオンは、質量電荷比に依存して好適なイオンガイド又はイオントラップから選択的に放出されるが、共鳴によっては励起されない。
好適な実施の形態の特に有利な局面は、好適なイオンガイド又はイオントラップからのイオンの質量分離及び選択的質量放出が、好ましくは、比較的高い圧力下に行われ得ることである。また、好適な実施の形態によれば、質量分析計のイオンガイド又はイオントラップは、イオンがその質量電荷比にしたがって分離されるようなさらなる動作モードにおいてイオンガイド又はイオントラップが動作し得るように好適な実施形態にしたがって変更され得る。従って、既存の質量分析計を変更して、質量分析計の全体の大きさ又はコストを増加せずにさらなる機能性を提供し得る。
一実施の形態によれば、好適なイオンガイド又はイオントラップは、スキャン又はステッピング四重極質量フィルタ及び関連のイオン検出器と併用され得る。別の実施の形態によれば、好適なイオンガイド又はイオントラップは、直交加速式飛行時間質量分析器と併用され得る。好適なイオンガイド又はイオントラップは、好ましくは、質量分析器又は質量分析計の総デューティーサイクルを向上させることができ、これにより、総機器感度が向上する。
以下に、本発明の種々の実施の形態を、あくまで例として、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、使用時にイオンが移送される開口を有する複数の電極並びに好適なイオンガイド又はイオントラップ内にイオンを閉じ込めるための出口及び入口電極を備える好適なイオンガイド又はイオントラップを示す。
図2は、イオンが最初に好適なイオンガイド又はイオントラップに入れられた場合、及び、イオンがその後に好適なイオンガイド又はイオントラップ内にトラップされた場合の、好適なイオンガイド又はイオントラップの電位エネルギー図を示す。
図3Aは、熱化されて、好適なイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って均一な分布を仮定できるような、質量電荷比が比較的高いイオンと低いイオンの混合物の電位エネルギー図を示す。
図3Bは、好適なイオンガイド又はイオントラップの出口領域において印加されるか又はそこに存在する抽出電界の電位エネルギー図を示す。
図3Cは、その後にトラップ電位が好適なイオンガイド又はイオントラップの出口電極に再印加された場合の電位エネルギー図を示す。
図4は、好適なイオンガイド又はイオントラップが直交加速式飛行時間質量分析器の上流に配置される実施の形態を示す。
図5Aは、質量電荷比が1285であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラムを示す。
図5Bは、質量電荷比が684であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラムを示す。
図5Cは、質量電荷比が333であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラムを示す。
図5Dは、質量電荷比が175であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラムを示す。
図6は、質量電荷比が1285、684、333及び175のイオンについてコンピュータモデルにしたがって予測された理論的なマスクロマトグラムを示す。
図7Aは、図4に示すような構成を用いて得られるが、イオンがイオンガイド内に軸方向に閉じ込められなかったマススペクトルを示す。
図7Bは、図4に示すような質量分析計を用い、本発明の好適な実施の形態にしたがって動作させて得られたマススペクトルを示す。
図8は、好適なイオンガイド又はイオントラップがスキャン四重極ロッドセット質量分析器及びイオン検出器の上流に配置される実施の形態を示す。
図9は、好適なイオンガイド又はイオントラップが第2のイオンガイド及び飛行時間質量分析器の上流に配置され、1つ以上の過渡DC電圧又は過渡DC電圧波形が第2のイオンガイドの電極に印加されて、第2のイオンガイドに入るイオンが、第2のイオンガイドの長さに沿って平行移動される軸方向電位井戸にトラップされるようになる実施の形態を示す。
ここで、図1を参照しながら、好適なイオンガイド又はイオントラップについて説明する。イオンガイド又はイオントラップ1は、好ましくは、開口を有する複数の電極を備える。入口電極2は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の上流に配置され、出口電極3は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の下流に配置される。入口電極2及び出口電極3は、好ましくは、使用時にイオンが移送される開口を有する電極を備える。ゲート電極4は、好ましくは、入口電極2の上流に配置される。ゲート電極4は、好ましくは、イオンの好適なイオンガイド又はイオントラップ1への移送を制御する。ゲート電極4は、好ましくは、使用時にイオンが移送される開口を有する電極を備える。
イオンは、好ましくは、AC又はRF電圧を好適なイオンガイド又はイオントラップ1を構成する電極に印加することにより、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に半径方向に閉じ込められる。AC又はRF電圧を印加することにより、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に疑似電位井戸が形成され、これにより、好ましくは、イオンがイオンガイド又はイオントラップ内に半径方向に閉じ込められる。イオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向に閉じ込めるために、入口電極2及び/又は出口電極3は、好ましくは、イオントラップ動作モードにおいて、イオンガイド又はイオントラップ1を構成する他の電極に比べて高くされたDC電位に維持される。
好ましさが劣る実施の形態によれば、イオンガイド又はイオントラップ1は、四重極、六重極、八重極又はより高次のロッドセットイオンガイド又はイオントラップを備え得る。また、他の好ましさが劣る実施の形態によれば、ゲート電極4及び/又は入口電極2及び/又は出口電極3は、イオンが移送される開口を有する電極以外の電極を備え得る。
図2は、まずイオンを好適なイオンガイド又はイオントラップに入れ、次いで、イオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向にトラップするステップに関する電位エネルギー図を示す。第1のステップとして、好ましくは、制御された一群のイオンが、好ましくは、入口電極2の上流に配置されたゲート電極4の電位を調節することにより、イオンガイド又はイオントラップ1に入ることが可能とされる。イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップに入れられる前の時間T1において、ゲート電極4の電位は、好ましくは、イオンがゲート電極4を越えてイオンガイド又はイオントラップ1に入ることを防止する。次いで、その後、ゲート電極4の電位は、好ましくは、低減され、イオンがゲート電極4を通るか又は通り越え、そして、入口電極2を通るか又は通り越えて好適なイオンガイド又はイオントラップ1に入ることを可能にする。次いで、イオン群は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1を形成する他の電極の電位に比べて比較的高い電位に入口電極2及び出口電極3の電位を維持することにより、イオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向にトラップされる。イオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向に閉じ込められる。なぜなら、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内のイオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の入口及び出口における電位障壁Vent及びVexを破ることができないようなエネルギーを持つように構成されるからである。
次いで、後の時間T2において、ゲート電極4の電位は、好ましくは、比較的高い電位に上昇され、これにより、さらなるイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1に入ることが防止される。短期間の後、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内にトラップされたイオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の長さに沿って実質的に均一に分布するようになる。なぜなら、イオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に存在する背景ガス分子と多数回衝突した後に実質的に熱エネルギーを有するからである。
図3Aは、比較的低い及び比較的高い質量電荷比を有するイオンの混合物を示す。図3A〜3Cにおいて、白丸は、比較的低い質量電荷比を有するイオンを表し、黒丸は、比較的高い質量電荷比を有するイオンを表す。時間T3において、異なる質量電荷比を有するイオンは、図3Aに示すように、RFイオンガイド又はイオントラップ1内及びそれに沿って本質的に均一に分布すると考えられ得る。
T3よりも後の時間において、出口電極3の電圧又は電位は、好ましくは、比較的短期間Teの間、低減される。図3Bは、出口電極3の電圧又は電位が低減された時点における好適なイオンガイド又はイオントラップの電位エネルギーを示す。出口電極3の電圧又は電位が低減されると、イオンは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1から自由に脱出又は出射する。好適なイオンガイド又はイオントラップ1から出射又は脱出したイオンは、好ましくは、出口電極3における開口を通過する。特定のイオンが期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出又は出射するかどうかは、イオンの初期軸方向位置、好ましくは、出口電極3の電圧又は電位を低減することによって期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップ1の出口領域の少なくとも一部にわたって存在又は印加される抽出電界によるイオンの軸方向加速度、及びイオンの初期軸方向速度に依存する。イオンの軸方向加速度は、イオンの質量電荷比に依存する。
所定の比較的短い期間Teの間、比較的低い質量電荷比を有するイオンは、抽出電界が、好ましくは、出口電極の電圧又は電位が低減されることによって好適なイオンガイド又はイオントラップ1の少なくとも一部に沿って存在又は印加される場合、好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出、出射又は出現する確率が、比較的高い質量電荷比を有するイオンよりも、比較的高くなる。
図3B及び3Cは、比較的低い質量電荷比を有する2つのイオンが期間Teの間に好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出又は出射する一方、比較的高い質量電荷比を有する1つのイオンだけが同一の期間Teにおいて好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出又は出射できることを示す。
特定の好適な実施の形態によれば、期間Teは、初期には比較的短く設定され得る。その後の動作サイクルにおいて、期間Teは、好ましくは、漸次増加され得る。その結果、イオンは、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1から質量電荷比に依存して出現又は脱出する。期間Teがその後のサイクルにおいて漸次増加される場合、比較的低い質量電荷比を有するイオンは、好ましくは、比較的高い質量電荷比を有するイオンよりも前に好適なイオンガイド又はイオントラップ1から出現、脱出又はそうでなければ出射する。イオンは、従来のイオントラップと同様に好適なイオンガイド又はイオントラップ1から共鳴によらずに排出される。その代わり、イオンは、イオンの運動及び、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の出口領域に向かって存在する抽出電界によって好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出、出射又は出現する。
図4は、さらなるイオントラップ5が好適なイオンガイド又はイオントラップ1の上流に配置される実施の形態を示す。入口電極2は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の上流に配置され、出口電極3は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の下流に配置される。
さらなるイオントラップ5は、好ましくは、イオン源(図示せず)からイオン6を受け取る。そのイオンは、好ましくは、さらなるイオントラップ5においてトラップされ、一群のイオンが、好ましくは、さらなるイオントラップ5から周期的に放出される。好ましくは、イオンは、好ましくは、さらなるイオントラップ5の下流かつ入口電極2の上流に配置されるゲート電極4の電位を低減することによってさらなるイオントラップ5から放出される。イオンは、好ましくは、ゲート電極4に印加される電位又は電圧を調節することによって好適なイオンガイド又はイオントラップ1に入るようにされる。
入口及び出口電極2、3は、好ましくは、イオンがイオントラップ動作モードにおいて好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向にトラップされるような電位に維持される。短期間の後に、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内のイオン群は、好ましくは、熱エネルギーに冷却し、イオンは、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1の長さに沿って又はその全体にわたって実質的に均一に分布するようになる。一旦イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1の長さに沿って均一に分布するようになると、AC又はRF電圧又は電圧波形が、好ましくは、出口電極3に印加される。
好ましくは、出口電極3に印加されるAC又はRF電圧又は電圧波形は、好ましくは、出口電極3の電位を比較的短い時間Teの間、好適なイオンガイド又はイオントラップ1を構成する電極のDC電位よりも低くなるように降下させる。この比較的短時間Teの間に、いくつかのイオンは、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1から出口電極3における開口を介して脱出、出射又は出現することができる。出口電極3の電位がイオンの脱出を可能とする期間Teは、印加されるAC又はRF電圧又は電圧波形の周波数の逆数に関係する。
好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出、出射又は出現したイオンは、次いで、好ましくは、転送光学系7を介して直交加速式飛行時間質量分析器8へ渡されるように構成される。飛行時間質量分析器8は、好ましくは、イオンを質量分析器8のドリフト又は飛行時間領域中へ直交加速するための直交加速式電極9を備える。次いで、イオンは、好ましくは、直交加速式飛行時間質量分析器8によって質量分析され、好ましくは、イオンの質量電荷比が決定される。
図5A〜5Dは、実質的に図4に示すように構成される質量分析計を用いて構築され、本発明の好適な実施の形態にしたがって動作させたいくつかのマスクロマトグラムを示す。Glu−フィブリノペプチド−Bというペプチドからのフラグメントイオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ1の上流に配置されたさらなるイオントラップ5から排出させた。次いで、ゲート電極4の電位を調節することにより、イオンを好適なイオンガイド又はイオントラップ1に5秒間入れた。入口及び出口電極2、3を、好適なイオンガイド又はイオントラップ1を構成する電極のDC電位に対して+5Vである電位に維持した。
一旦イオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に軸方向にトラップ又は閉じ込められ、背景ガス分子と多数回衝突した際に熱エネルギーを得る機会を有するようにし、次いで、正弦曲線状のAC電圧又は電圧波形を出口電極3に印加した。AC電圧又は電圧波形は、好適なイオンガイド又はイオントラップ1を形成する電極のDC電位に対して+5Vのオフセットを有した。AC電圧波形は、ピーク・ツー・ピーク振幅が20Vであった。
まず、AC電圧波形の周波数を100kHzに設定した。これは、約3.3μsの期間Teに対応し、この期間中、イオンは好適なイオンガイド又はイオントラップ1から自由に脱出又は出射した。スキャン1〜40の間、印加AC電圧波形の周波数を100kHzに維持した。スキャン41において、印加AC電圧波形の周波数を99kHzに低減した。次いで、すべてのイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1を有効に出射するまで、印加AC電圧波形の周波数をその後のスキャンごとに1kHzずつさらに低減した。
直交加速式飛行時間質量分析器8を、この処理の間に連続してイオンを獲得し、そのイオンを質量分析するように設定した。4つの異なる種のイオンに対して再構築したマスクロマトグラムを図5A〜5Dに示す。図5A〜5Dから明らかなように、印加されたAC電圧波形の周波数、ひいては、期間Teは、どの種のイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出又は出射することができるかを制御する。
次いで、実験データを理論データと比較するために、上記処理をモデル化した。イオンの初期ランダム軸方向分布は、マクスウェル−ボルツマン分布にしたがう熱エネルギーを有すると仮定した。好適なイオンガイド又はイオントラップ1から出現するイオンの質量電荷比と周波数又はスキャン数との間の予想される理論的関係を図6に示す。図から分かるように、図6に示す理論的なマスクロマトグラムと図5A〜5Dに示すような実験で観察されるマスクロマトグラムとの間には密接な相関がある。
好適なイオンガイド又はイオントラップ1の特に有利な局面は、好適なRFイオンガイド又はイオントラップ1が損失の少ないデバイスであることである。なぜなら、特定のパルス期間又はサイクルにおいて脱出しないイオンは、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1内に維持されるからである。イオンは、好ましくは、その後のスキャンにおいて好適なイオンガイド又はイオントラップ1から脱出又は出射する。
好適なデバイスの低損失性は、図7Aと図7Bを比較するとよく分かる。図7Aは、従来の方法で得られたマススペクトルである。図4に示すような質量分析計を動作させたが、イオンガイド又はイオントラップ1はイオンガイドとしてのみ動作した。すなわち、イオンは、イオンガイド1内にトラップされなかった。図7Aに示すマススペクトルは、5秒間連続で動作させた後で得られた。ゲート電極4並びに入口及び出口電極2、3は、最も良く移送が行われるように設定された。図7Bは、図5A〜5Dを参照しながら説明した実験のスキャン60〜140からのマススペクトルデータを組み合わせることによって得られたマススペクトルを示す。
図7A及び7Bは、2つの動作モードの間に感度差がほとんどないことを示し、好適な実施の形態にしたがって動作される場合に好適なイオンガイド又はイオントラップ1の損失が最小であることを示す。
図8は、スキャン四重極ロッドセット10が好適なイオンガイド又はイオントラップ1の下流に配置される実施の形態を示す。好適なイオンガイド又はイオントラップ1は、低〜中分解能質量セパレータ又は質量分析器として動作し得る。好適な実施の形態によれば、好適なイオンガイド又はイオントラップ1は、四重極ロッドセットなどの、より高分解能なスキャン/ステッピングデバイスの上流に配置され得る。低〜中分解能質量セパレータ又は質量分析器と高分解能質量分析器とを直列に組み合わせることにより、総機器デューティーサイクル及び感度の向上した質量分析計を提供することができる。好適なイオンガイド又はイオントラップ1の出力は、質量電荷比及び時間の関数である。任意の時間において、好適なイオンガイド又はイオントラップ1を出射するイオンの質量電荷比の範囲は、比較的狭い範囲内にある。あるいは、特定の質量電荷比を有するイオンは、比較的短い期間にわたって好適なイオンガイド又はイオントラップ1を出射すると考えられ得る。
スキャン四重極ロッドセット10の質量電荷比移送ウィンドウが好適なイオンガイド又はイオントラップ1の質量電荷比及び時間依存出力に対して時間について関連するならば、スキャン四重極ロッドセット10のデューティーサイクルは、好ましくは、増加される。
図9は、好適なイオンガイド又はイオントラップ1が直交加速式飛行時間質量分析器8の上流に配置され、第2のイオンガイド12が好適なイオンガイド又はイオントラップ1と直交加速式飛行時間質量分析器8との中間に配置される別の実施の形態を示す。1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位又は1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位波形が、好ましくは、第2のイオンガイド12の電極に印加され、一続きの軸方向電位井戸が、好ましくは、第2のイオンガイド12の長さに沿って平行移動される。この実施の形態によれば、デューティーサイクル及び感度の向上した質量分析計が提供される。好適なイオンガイド又はイオントラップ1の出力は、好ましくは、質量電荷比及び時間に依存する。
第2のイオンガイド12は、好ましくは、好適なイオンガイド又はイオントラップ1から出力をサンプリングするように構成され、比較的狭い範囲の質量電荷比を有するイオンは、好ましくは、第2のイオンガイド12の長さに沿って搬送又は移送される各イオンパケット又は電位井戸に、好ましくは、トラップされる。イオンがトラップされたイオンパケット又は軸方向電位井戸は、実質的にすべてのイオンが好適なイオンガイド又はイオントラップ1から放出され、好ましくは、直交加速式飛行時間質量分析器8に渡されるまで、好ましくは、第2のイオンガイド12の長さに沿って連続して搬送又は平行移動される。
直交加速式飛行時間質量分析器は、好ましくは、イオンをドリフト又は飛行時間領域中へ直交加速するための直交加速式電極9を備える。直交加速式電極9に印加される直交抽出パルスは、好ましくは、第2のイオンガイド12の軸方向電位井戸からのイオンの放出に同期するように構成される。図9に示す実施の形態は、好ましくは、イオンの、あるパケットから直交加速式飛行時間質量分析器8への移送を最大化する。
本発明を好適な実施の形態を参照しながら説明したが、添付の請求項に記載の本発明の範囲から逸脱せずに上記特定の実施の形態に対してその態様及び詳細に種々の変更がなされ得ることが当業者には理解される。
図1は、使用時にイオンが移送される開口を有する複数の電極並びに好適なイオンガイド又はイオントラップ内にイオンを閉じ込めるための出口及び入口電極を備える好適なイオンガイド又はイオントラップを示す。 図2は、イオンが最初に好適なイオンガイド又はイオントラップに入れられた場合、及び、イオンがその後に好適なイオンガイド又はイオントラップ内にトラップされた場合の、好適なイオンガイド又はイオントラップの電位エネルギー図を示す。 図3Aは、熱化されて、好適なイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って均一な分布を仮定できるような、質量電荷比が比較的高いイオンと低いイオンの混合物の電位エネルギー図、図3Bは、好適なイオンガイド又はイオントラップの出口領域において印加されるか又はそこに存在する抽出電界の電位エネルギー図、図3Cは、その後にトラップ電位が好適なイオンガイド又はイオントラップの出口電極に再印加された場合の電位エネルギー図を示す。 図4は、好適なイオンガイド又はイオントラップが直交加速式飛行時間質量分析器の上流に配置される実施の形態を示す。 図5Aは、質量電荷比が1285であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラム、図5Bは、質量電荷比が684であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラム、図5Cは、質量電荷比が333であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラム、図5Dは、質量電荷比が175であるイオンについて本発明の一実施の形態にしたがって得られるマスクロマトグラムを示す。 図6は、質量電荷比が1285、684、333及び175のイオンについてコンピュータモデルにしたがって予測された理論的なマスクロマトグラムを示す。 図7Aは、図4に示すような構成を用いて得られるが、イオンがイオンガイド内に軸方向に閉じ込められなかったマススペクトルを示す。 図7Bは、図4に示すような質量分析計を用い、本発明の好適な実施の形態にしたがって動作させて得られたマススペクトルを示す。 図8は、好適なイオンガイド又はイオントラップがスキャン四重極ロッドセット質量分析器及びイオン検出器の上流に配置される実施形の態を示す。 図9は、好適なイオンガイド又はイオントラップが第2のイオンガイド及び飛行時間質量分析器の上流に配置され、1つ以上の過渡DC電圧又は過渡DC電圧波形が第2のイオンガイドの電極に印加されて、第2のイオンガイドに入るイオンが、第2のイオンガイドの長さに沿って平行移動される軸方向電位井戸にトラップされるようになる実施の形態を示す。

Claims (21)

  1. 質量分析の方法であって、
    1つ以上の第1の電極を備えるイオンガイド又はイオントラップを準備し、前記第1の電極の下流に1つ以上の出口電極を準備するステップと、
    動作モードにおいてイオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップするステップと、
    複数サイクルの動作を行うステップであって、各サイクルの動作は、(i)少なくともいくつかのイオンが第1の期間Teの間に前記イオンガイド又はイオントラップから出射できるようにするステップと、(ii)その後にイオンが第2の期間Tcの間、前記イオンガイド又はイオントラップから出射することを実質的に防止するステップとを含む、ステップと
    を含み、
    前記方法は、
    前記複数サイクルの動作が行われている間、イオンが前記イオンガイド又はイオントラップに入ることを実質的に防止するステップと、
    前記サイクルごとに前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップと
    をさらに含む、方法。
  2. 前記第1の電極は、使用時にイオンが移送される開口を有する複数の電極を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記イオンガイド又はイオントラップは、多重極ロッドセットイオンガイド又はイオントラップを備える、請求項1に記載の方法。
  4. 前記イオンガイド又はイオントラップは、x個の軸方向セグメントを備え、xは、(i)1〜10、(ii)11〜20、(iii)21〜30、(iv)31〜40、(v)41〜50、(vi)51〜60、(vii)61〜70、(viii)71〜80、(ix)81〜90、(x)91〜100及び(xi)>100からなる群から選択される、請求項1、2又は3に記載の方法。
  5. 第1のAC又はRF電圧を前記第1の電極のうちの少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%又は100%に印加するステップをさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記第1の期間Teは、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%において異なるか又は一意の値を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記第1の期間Teは、前記複数サイクルの動作のうちの少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%又は100%について少なくともn回目の連続的な動作サイクルごとに変化させられ、nは、(i)1、(ii)2、(iii)3、(iv)4、(v)5、(vi)6、(vii)7、(viii)8、(ix)9、(x)10、(xi)11、(xii)12、(xiii)13、(xiv)14、(xv)15、(xvi)16、(xvii)17、(xviii)18、(xix)19、(xx)20及び(xxi)>20からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記1つ以上の出口電極の電位が周期的に前記第1の電極の平均DC電位よりも下へ降下するように、第2のAC又はRF電圧を前記1つ以上の出口電極に印加するステップさらに含む、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 記動作サイクルごとに前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、前記第2のAC又はRF電圧の周波数を漸次低減させるか、増加させるか、変化させるか又はスキャンするステップを含む、請求項8に記載の方法。
  10. 記動作サイクルごとに前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、前記第2のAC又はRF電圧の振幅を漸次低減させるか、増加させるか、変化させるか又はスキャンするステップを含む、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 記動作サイクルごとに前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるステップは、前記第1の期間Teを漸次増加させるか、漸次低減させるか、漸次変化させるか、スキャンするか、直線的に増加させるか、直線的に低減させるか、段階的、もしくは次、増加させるか又は段階的、もしくは次、低減させるステップを含む、請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 前記第1の期間Teの間に、イオンは、前記イオンガイド又はイオントラップから共鳴によらずに排出される、請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記第1の電極の上流に1つ以上の入口電極を準備するステップをさらに含み、
    動作モードにおいて、前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップされたイオンが前記1つ以上の入口電極を介して前記イオンガイド又はイオントラップから出射できないような電位に前記1つ以上の入口電極を維持するステップをさらに含む、請求項1〜12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記イオンガイド又はイオントラップの下流に質量フィルタ/分析器を準備するステップをさらに含む、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記イオンガイド又はイオントラップの下流に第2のイオンガイド又はイオントラップを準備するステップであって、前記第2のイオンガイド又はイオントラップが複数の電極を備える、ステップをさらに含む、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位又は1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位波形を前記第2のイオンガイド又はイオントラップを構成する前記複数の電極に印加するステップをさらに含む、請求項15に記載の方法。
  17. 複数の軸方向電位井戸を前記第2のイオンガイド又はイオントラップの長さに沿って平行移動するステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. 前記動作モードにおいて、イオンは、前記イオンガイド又はイオントラップ内においてトラップされるが実質的にフラグメンテーションされない、請求項1〜17のいずれかに記載の方法。
  19. 質量フィルタ又は質量分析器として作用するように前記イオンガイド又はイオントラップを構成するステップをさらに含む、請求項1〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 動作モードにおいて、1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位又は1つ以上の過渡DC電圧もしくは電位波形を前記第1の電極に印加するステップをさらに含む、請求項1〜19のいずれかに記載の方法。
  21. 1つ以上の第1の電極を備えるイオンガイド又はイオントラップと、
    前記第1の電極の下流に配置される1つ以上の出口電極と、
    動作モードにおいてイオンを前記イオンガイド又はイオントラップ内にトラップし、複数サイクルの動作を行うように構成される制御手段であって、各サイクルの動作において、少なくともいくつかのイオンが第1の期間Teの間に前記イオンガイド又はイオントラップから出射できるようにされ、その後にイオンが第2の期間Tcの間、前記イオンガイド又はイオントラップから出射することが実質的に防止される、制御手段と
    を備える装置であって、
    前記制御手段は、前記複数サイクルの動作が行われている間、イオンが前記イオンガイド又はイオントラップに入ることを実質的に防止し、前記動作サイクルごとに前記第1の期間Teの長さ又は幅を変化させるように構成される、
    装置。
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