JP5138554B2 - 昇降状態監視システム、昇降状態監視方法及びプログラム - Google Patents

昇降状態監視システム、昇降状態監視方法及びプログラム Download PDF

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Description

この発明は、階段を昇降する人の状態を監視するために用いられる昇降状態監視システム、昇降状態監視方法及びプログラムに関する。
例えば、病院や老人ホームでは、患者や要介護者が階段を昇降するときの状態を監視するために様々な監視システムが導入されている。例えば、特許文献1に記載された装置では、カメラにより被観察者を撮像してその画像のオプティカルフローを検出し、この検出したオプティカルフローの方向が下向きでかつ平均オプティカルフローの大きさがしきい値以上の場合に転倒又は落下したと判定する。また、特許文献2に記載された装置では、被介護者の履き物に歩行状態を検知するセンサとRFIDタグを設け、このセンサの検知信号とRFIDタグのIDをもとに履き物が被介護者により使用されているか否かを判定する。同様に、特許文献3に記載されたシステムでは、高齢者が使用する杖にセンサを内蔵させ、このセンサの出力信号をもとに地利用者又は地面との接触や加速度、傾斜角を検出することにより、高齢者が正常か異常かを判定する。
特開2006−228025号公報
特開2006−228024号公報
特開2006−085609号公報
ところが、前記従来の監視システム又は装置には以下のような改善すべき課題があった。すなわち、特許文献1に記載された装置はカメラにより被観察者を撮像するため、画像処理のロバスト性が不十分だったりプライバシ上の問題が発生する心配がある。特許文献2及び3に記載された装置は、センサを設置した特殊な履き物や杖を用意しなければならず、また被介護者等は常に指定された履き物や杖を使用しなければならない。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、簡単な構成及び処理により昇降状態を監視して異常を判定することが可能な昇降状態監視システム、昇降状態監視方法及びプログラム提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の一観点は、階段の昇降方向に複数のセンサを配置し、これらのセンサにより階段を昇降する人の位置を検出してその検出信号を昇降状態判定装置に入力する。昇降状態判定装置では、上記複数のセンサから出力される検出信号を予め設定された一定の周期で取り込んでセンサ値配列データとしてメモリに保存する。そして、このメモリから受信時刻の異なる複数のセンサ値配列データを選択的に読み出して、これらのセンサ値配列データ間におけるセンサ値の変化の度合いとセンサ値が変化しない場合の時間長を変数とする評価関数を算出し、この算出された評価関数に基づいて階段上における人の昇降状態を判定するようにしたものである。
したがって、評価関数を算出するだけの比較的簡単な処理により、階段上における人の昇降状態を判定することが可能となる。このため、予測しうる異常パターンを洩れなく事前に登録しておく必要がなく、またカメラを使用しないため画像処理のロバスト性やプライバシ上の問題が発生する心配もなく、さらにはセンサを設置した履き物や杖を用意して被介護者等に着用又は所持させる必要もない。この結果、簡単な構成及び処理により昇降状態を監視して異常を判定することが可能となる。
また、この発明は以下のような構成要素を備えることも特徴とする。
すなわち、評価関数を算出する際に、読み出された複数のセンサ値配列データ間のハミング距離を算出すると共に、当該算出されたハミング距離が変化しない時間長を当該センサ値配列データ間の受信時刻差から算出し、これらの算出値をもとに、
評価関数=センサ値配列データ間のハミング距離+1/(センサ値配列保持時間×重み係数)
として評価関数を算出するものである。
このようにすると、センサ値配列データとその受信時刻のみから評価関数を算出することができ、特に簡単な処理により判定が可能となる。
また、この発明は以下のような態様を備えることも特徴とする。
すなわち、昇降状態を判定する際に、算出された評価関数の値が予め設定されたしきい値以下であるか否かを判定すると共に、当該算出された評価関数の値が零又はそれに近い値か否かを判定する。そして、算出された評価関数の値がしきい値以下と判定されかつ零又はそれに近い値ではないと判定された場合には、上記階段上における人の昇降状態を正常と判定する。これに対し算出された評価関数の値が上記しきい値より大きいと判定された場合には、上記階段上における人の昇降状態を落下と判定する。また、上記算出された評価関数の値が上記しきい値より大きいと判定され、かつその後に得られる評価関数の値が一定時間連続して零又はそれに近い値になった場合には、上記階段上における人の昇降状態を転倒と判定するものである。
したがって、算出された評価関数値としきい値との比較処理と、算出された評価関数値の時間監視処理を行うだけで、昇降状態を正常、落下及び転倒に分けて判定することができる。
すなわち、この発明によれば、簡単な構成及び処理により昇降状態を監視して異常を判定することが可能な昇降状態監視システム、昇降状態監視方法及びプログラム提供することができる。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わる昇降状態監視システムの概略構成図である。同図において、階段1の一端側の側壁部には、昇降方向に対し一列に複数のセンサS0〜S9が配設されている。センサS0〜S9は赤外線センサからなり、各々が階段1の各踏み段上を検出エリアとするように指向性が設定されている。そして、踏み段上に人が存在しないときには“0”、踏み段上に人が存在するときに“1”となる検出信号を出力する。この検出信号は信号線LLを介して昇降状態判定装置JSに送られる。
昇降状態判定装置JSは例えばマイクロプロセッサを使用したコンピュータからなり、上記センサS0〜S9に対し信号線LLを介して接続されると共に、通信ネットワークNWを介して通知先端末MS1〜MSnとの間で通信が可能となっている。図2は、この昇降状態判定装置JSのハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。
すなわち、昇降状態判定装置JSは中央処理ユニット(CPU;Central Processing Unit)を備え、このCPU11にはバス12を介してプログラムメモリ13及びデータメモリ14が接続され、さらに通信インタフェース15及びセンサインタフェース16がそれぞれ接続されている。
通信インタフェース15は、CPU11の制御の下で、通信ネットワークNWにより規定される通信プロトコルに従い、通知先端末MS1〜MSnに向けて昇降状態の判定結果を表す情報を送信する。通信ネットワークNWがIP(Internet Protocol)網により構成される場合、通信プロトコルとしては例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)が使用される。
センサインタフェース17には、上記信号線LLを介して上記センサS0〜S9が接続される。センサインタフェース17は、CPU11の制御の下で、センサS0〜S9から出力される検出信号を一定の周期で受信し、この受信した検出信号群をそれぞれディジタル化してセンサ値配列データとしてバス12に出力する。
データメモリ14には、この発明を実施するために必要な情報を記憶するための記録エリアとして、センサデータ記録エリア141と、判定結果記録エリア142と、通知先情報記録エリア143が設けられている。
センサデータ記録エリア141は、上記センサインタフェース16から出力されるセンサ値配列データを順次記憶するために用いられる。判定結果記録エリア142は、後述する昇降異常判定プログラム132の実行により得られる昇降状態の判定結果を表す情報を記憶するために用いられる。通知先情報記憶エリア143は、上記昇降状態の異常判定結果の通知先となる端末MS1〜MSnのアドレス情報を記憶するために用いられる。
プログラムメモリ13には、この発明を実施するために必要なアプリケーション・プログラムとして、センサデータ取得制御プログラム131と、昇降異常判定プログラム132と、判定結果通知制御プログラム133が格納されている。
センサデータ取得制御プログラム131は、以下の処理をCPU11に実行させる。すなわち、予め設定されたサンプリング周期で上記センサインタフェース16を起動し、センサS0〜S9からの検出信号を受信させる。そして、この受信された検出信号をもとにセンサインタフェース16で生成されたセンサ値配列データを、その受信時刻を表す情報と共にデータメモリ14内のセンサデータ記憶エリア141に記憶させる。上記取得周期は、例えば監視対象者が階段1を正常に1段昇降するに要する時間の1/4に設定される。
昇降異常判定プログラム132は、以下の処理をCPU11に実行させる。
(1) データメモリ14のセンサデータ記憶エリア141に最新のセンサ値配列データが記憶されるごとに、当該最新のセンサ値配列データと、1つ前の取得タイミングにおいて記憶されたセンサ値配列データを上記センサデータ記憶エリア141から読み出し、この読み出されたセンサ値配列データ間のセンサ値の変化の有無を判定する。
(2) センサ値配列データ間のセンサ値の変化が検出された場合に、評価関数fを算出する。評価関数fは下式により表される。
評価関数f=センサ値配列データ間のハミング距離+1/(同一センサ値配列保持時間(s) ×重み係数)
ここで、同一センサ値配列保持時間とは、算出されたハミング距離が変化しない時間長のことであり、また重み係数は階段を正常に1段昇降するに要する時間に対して分母を正規化するために用いる係数である。
(3) 上記算出された評価関数fの値を予め設定されたしきい値(例えば“3”)と比較し、評価関数fの値がしきい値以下でありかつ零でなければ、昇降状態は「正常」と判定する。一方、評価関数fの値がしきい値を超えている場合には、昇降状態は「落下」と判定する。ただし、評価関数fの値がしきい値を超えた後、一定時間連続して評価関数fの値が零を維持した場合には、昇降状態は「転倒」と判定する。
判定結果通知制御プログラム133は、以下の処理をCPU11に実行させる。すなわち、上記昇降異常判定プログラム132の実行により昇降状態の判定結果として「落下」又は「転倒」が得られた場合に、この判定結果を通知するための通知情報を生成する。そして、通知先情報記憶エリア143から通知先端末MS1〜MSnのアドレス情報を読み出し、上記通知情報をこの読み出したアドレス情報に従い電子メールにより通信インタフェース15から通知先端末MS1〜MSnへ送信させる。
次に、以上のように構成された昇降状態監視システムの動作を説明する。
センサS0〜S9は各々階段1の段ごとに検出エリアを形成しており、当該検出エリアを人が通過するときに当該検出エリアに対応するセンサが検出信号“1”を出力する。なお、人が検出されていない期間にセンサは“0”を出力する。
一方、昇降状態判定装置JSのCPU11は、以下の手順に従い昇降状態の判定処理を実行する。図3はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、定常状態においてCPU11は、センサデータ取得制御プログラム131に従い、ステップ3aにおいてサンプリングタイミングの到来を監視している。この状態でサンプリングタイミングが到来すると、センサインタフェース16を起動してセンサS0〜S9から検出信号を受信させる。センサインタフェース16は上記受信された検出信号をもとにセンサ値配列データを生成する。
CPU11は、上記センサインタフェース16により生成されたセンサ値配列データをステップ3bにより取り込み、ステップ3cによりその受信時刻を表す情報と共にデータメモリ14内のセンサデータ記憶エリア141に記憶させる。図4は上記生成されたセンサ値配列データの一例を示すもので、この例では階段の下から3段目及び4段目に人が存在する場合を表している。
上記センサ値配列データを取り込むとCPU11は、ステップ3dにおいて、いま取り込んだセンサ値配列データが前回のサンプリングタイミングにおいて取り込んだセンサ値配列データと比較し、センサ値に変化があったか否かを判定する。この判定の結果、変化がなければ、ステップ3aに戻って次のサンプリングタイミングの到来を待ち、上記ステップ3b,3cによるセンサ値配列データを取り込んで保存する処理を行う。以後同様にCPU11は、センサ値に変化が検出されるまでは、一定のサンプリング間隔で上記ステップ3a〜3cによるセンサ値配列データの取り込み及び保存処理を繰り返す。
さて、上記ステップ3dによる判定の結果、センサ値配列データ間でセンサ値の変化が検出されたとする。そうするとCPU11は、ステップ3eに移行して評価関数値fの計算を行う。この評価関数値fは先に述べたように
評価関数f=センサ値配列データ間のハミング距離+1/(同一センサ値配列保持時間(s) ×重み係数)
により計算される。
すなわち、CPU11は、今回のサンプリングタイミングにおいて取り込んだセンサ値配列データと前回のサンプリングタイミングにおいて取り込んだセンサ値配列データとの間のハミング距離を計算し、さらに算出されたハミング距離が変化しない時間長(s) を算出する。この時間長(s) は、センサ値配列データに対応付けてセンタデータ記憶エリア141に記憶されている受信時刻をもとに計算される。そして、これらの計算されたハミング距離及び時間長をもとに評価関数fを算出する。なお、ここでは重み係数を“1”とする。
次にCPU11は、ステップ3fにおいて、上記算出された評価関数fの値を予め設定したしきい値=3と比較して、f≦3であるか否かを判定する。この判定の結果f≦3であれば、前回のセンサ値配列データに対する今回のセンサ値配列データのセンサ値の変化数が正常な昇降移動と見なせる範囲内だったと判断し、続いてステップ3gによりf≒0か否かを判定する。そして、f≒0でなければ、人は停止せずに昇降移動を正常な速度で続けている可能性があると見なす。
そして、上記評価関数fの判定結果(f≦3でかつf≒0)が次のサンプリング区間においても続けて得られると、CPU11はステップ3hにおいてこのときの昇降状態を「正常」であると判断し、その旨の判定結果を表す情報を生成して、この判定結果を表す情報をデータメモリ14内の判定結果記憶エリア142にこのときの時刻を表す情報と対応付けて格納する。なお、上記評価関数fの判定結果がf≒0と判定された場合には、人は停止中と判断する。
図5は、正常な昇降状態の場合のセンサ値配列データの遷移例を示したものである。この例では、時刻t〜時刻t+1の期間において評価関数fはf=1+1/1(s) =2となり、またそれに続く時刻t+1〜時刻t+2の期間においても評価関数fはf=2+1/1(s) =3となる。すなわち、評価関数fはいずれも“3”以下でかつ“≒0”以外の値となる。このため、CPU11はこのときの人の昇降状態は「正常」と判定する。
一方、上記ステップ3fにおいて、上記算出された評価関数fの値がf>3と判定されたとする。この場合CPU11は、前回のセンサ値配列データに対する今回のセンサ値配列データのセンサ値の変化数が、正常な昇降移動と見なせる範囲を超えたと判断する。そして、この判定結果を、「落下」と「転倒」とを識別するためにデータメモリ14内の作業用エリアに一時保存する。
続いてCPU11は、上記評価関数fの判定結果(f>3)が次のサンプリング区間においても続けて得られたか否かをステップ3iにおいて判定する。この判定の結果、f>3の判定結果が2区間連続して得られると、CPU11はステップ3jに移行する。そして、このステップ3jにおいて、このときの昇降状態を階段からの「落下」であると判断し、その旨の判定結果を表す情報を生成して、この判定結果を表す情報をデータメモリ14内の判定結果記憶エリア142にこのときの時刻を表す情報と対応付けて格納する。
図6は、落下が発生した場合のセンサ値配列データの遷移例を示したものである。落下時にはセンサ値配列は正常値よりも早く変化する。この例では、時刻t〜時刻t+0.5(s) の期間において評価関数fはf=5+1/0.5(s) =7となり、またそれに続く時刻t+0.5〜時刻t+1の期間においても評価関数fはf=4+1/0.5(s) =6となる。すなわち、評価関数fは二区間連続して“3”を超えた大きな値となる。このため、CPU11はこのときの人の昇降状態を「落下」と判定する。
CPU11は、上記「落下」が発生したと判定すると、ステップ3kにおいて、データメモリ14内の通知先情報記憶エリア143から通知先アドレスを読み出し、上記「落下」である旨の判定結果を通知するための電子メールを作成して、この電子メールを通信インタフェース15から通知先の端末MS1〜MSnに向け送信させる。なお、通知先の端末MS1〜MSnとしては、病院等においては看護師や介護師が所持する携帯端末、又はナースセンタに設置された固定端末が考えられる。
これに対し、上記ステップ3fにより評価関数fの値が一旦f>3と判定されたものの、ステップ3iにおいて、続くサンプリング区間に得られた評価関数fがf≒0と判定されたとする。この場合CPU11は、続く9サンプリング区間においても評価関数fが連続してf≒0になるか否かをステップ3mにより監視する。そして、上記9サンプリング区間においても評価関数fが連続してf≒0になると、階段途中で人の位置が一旦大きく変化したのち変化しなくなったことから、このときの昇降状態を階段途中での「転倒」であるとステップ3nで判断する。そして、この「転倒」が発生した旨の判定結果を表す情報を生成して、この判定結果を表す情報をデータメモリ14内の判定結果記憶エリア142にこのときの時刻を表す情報と対応付けて格納する。
図7は、転倒が発生した場合のセンサ値配列データの遷移例を示したものである。この例では、時刻t〜時刻t+1(s) の期間において評価関数fはf=5+1/1(s) =6となり、またそれに続く時刻t+1〜時刻t+11の期間において評価関数fはf=0+1/11(s) ≒0となる。すなわち、評価関数fは一旦“3”を超えた値となったのち、それに続く10サンプリング区間において連続してf≒0となる。このため、CPU11はこのときの人の昇降状態を「転倒」と判定する。
CPU11は、上記「転倒」が発生したと判定すると、ステップ3oにおいて、先に述べた「落下」の場合と同様に、データメモリ14内の通知先情報記憶エリア143から通知先アドレスを読み出し、上記「転倒」である旨の判定結果を通知するための電子メールを作成して、この電子メールを通信インタフェース15から通知先の端末MS1〜MSnに向け送信させる。
なお、上記ステップ3mによる監視において、評価関数fが一旦“3”を超えたのちf≒0となっても、それに続く9サンプリング区間の途中でf>0になると、CPU11は昇降状態の判定を保留し、ステップ3aに戻って次のサンプリングタイミングによる処理を実行する。
以上述べたようにこの実施形態では、階段1の各段の位置に対応して側壁部にセンサS0〜S9を配設し、昇降状態判定装置JSにおいて、上記センサS0〜S9の検出信号をもとに一定のサンプリング周期で得られるセンサ値配列データをセンサデータ記憶エリア141に順次蓄積する。そして、今回のセンサ値配列データと前回のセンサ値配列データ間のハミング距離と、センサ値が変化しないときの時間長をもとに評価関数fを算出し、この評価関数fをしきい値と比較することにより、昇降状態が「正常」、「落下」、「転倒」のいずれに該当するかを判定するようにしている。
したがって、センサ値配列データをもとに評価関数fを算出するだけの比較的簡単な処理を行うだけで、階段1における人の昇降状態が「正常」、「落下」、「転倒」のいずれに該当するかを判定することが可能となる。このため、予測しうる異常パターンを洩れなく事前に登録しておく必要がなく、またカメラを使用しないため画像処理のロバスト性やプライバシ上の問題が発生する心配もなく、さらにはセンサを設置した履き物や杖を用意して被介護者等に着用又は所持させる必要もない。すなわち、比較的簡単な構成及び処理により、昇降状態が「正常」、「落下」、「転倒」のいずれに該当するかを判定することが可能となる。
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、階段の各段の位置に応じてセンサ値に重み付けをして評価関数を計算するようにしてもよい。具体的には、階段の下段から上段に上がるほど重み係数を大きくする。このようにすると、階段の位置に応じた危険度を判定結果に反映させることが可能になる。
その他、評価関数を判定するためのしきい値、センサ値が変化しない状態の保持時間長を判定するためのしきい値、昇降状態判定装置の構成とその処理手順及び処理内容、センサの種類や設置位置等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施可能である。
要するにこの発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
この発明の一実施形態に係わる昇降状態監視システムの概略構成図である。 図1に示したシステムの昇降状態判定装置のハードウエア及びソフトウエアの構成を示すブロック図である。 図2に示した昇降状態判定装置による処理手順と処理内容を示すフローチャートである。 図1に示した昇降状態監視システムで使用されるセンサにより得られるセンサ値配列データの一例を示す図である。 階段を正常に昇降しているときのセンサ値配列データの遷移の一例を示す図である。 階段から落下したときのセンサ値配列データの遷移の一例を示す図である。 階段の途中で転倒したときのセンサ値配列データの遷移の一例を示す図である。
符号の説明
1…階段、S0〜S9…センサ、JS…昇降状態判定装置、LL…信号線、NW…通信ネットワーク、MS1〜MSn…通知先の端末、11…CPU、12…バス、13…プログラムメモリ、14…データメモリ、15…通信インタフェース、16…センサインタフェース、131…センサデータ取得制御プログラム、132…昇降異常判定プログラム、133…判定結果通知制御プログラム、141…センサデータ記憶エリア、142…判定結果記録エリア、143…通知先情報記録エリア。

Claims (5)

  1. 階段の昇降方向に複数の検出エリアを形成するように配置され、当該階段を昇降する人の有無を前記検出エリア単位で検出してその検出信号を出力する複数のセンサと、
    前記複数のセンサが接続される昇降状態判定装置と
    を具備し、
    前記昇降状態判定装置は、
    前記複数のセンサから出力される検出信号を予め設定された一定の周期で受信し、この受信された検出信号をセンサ値配列データとしてメモリに保存する手段と、
    前記メモリから受信時刻の異なる複数のセンサ値配列データを選択的に読み出し、この読み出されたセンサ値配列データ間におけるセンサ値の変化の度合いとセンサ値が変化しない場合のその時間長を変数とする評価関数を算出する手段と、
    前記算出された評価関数に基づいて、前記階段上における人の昇降状態を判定する手段と
    を備え
    前記評価関数を算出する手段は、前記読み出された複数のセンサ値配列データ間のハミング距離を算出すると共に、当該算出されたハミング距離が変化しないときのそのセンサ値配列保持時間を当該センサ値配列データ間の受信時刻差から算出し、これらの算出値をもとに、
    評価関数=センサ値配列データ間のハミング距離+1/(センサ値配列保持時間×重み係数)
    として評価関数を算出することを特徴とする昇降状態監視システム。
  2. 前記昇降状態を判定する手段は、
    前記算出された評価関数の値が予め設定されたしきい値以下であるか否かを判定する手段と、
    前記算出された評価関数の値が零又はそれに近い値か否かを判定する手段と、
    前記評価関数の値がしきい値以下と判定されかつ零又はそれに近い値ではないと判定された場合には、前記階段上における人の昇降状態を正常と判定する手段と、
    前記評価関数の値が前記しきい値より大きいと判定された場合に、前記階段上における人の昇降状態を落下と判定する手段と、
    前記算出された評価関数の値が前記しきい値より大きいと判定され、かつその後に得られる評価関数の値が予め設定した時間連続して零又はそれに近い値になった場合には、前記階段上における人の昇降状態を転倒と判定する手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の昇降状態監視システム。
  3. 階段の昇降方向に複数の検出エリアを形成するように配置され当該階段を昇降する人の有無を前記検出エリア単位で検出する複数のセンサを使用して、前記階段上における人の昇降状態を監視する昇降状態監視方法であって、
    前記複数のセンサから出力される検出信号を予め設定された一定の周期で受信し、この受信された検出信号をセンサ値配列データとしてメモリに保存する過程と、
    前記メモリから受信時刻の異なる複数のセンサ値配列データを選択的に読み出し、この読み出されたセンサ値配列データ間におけるセンサ値の変化の度合いとセンサ値が変化しない場合の時間長を変数とする評価関数を算出する過程と、
    前記算出された評価関数に基づいて、前記階段上における人の昇降状態を判定する過程と
    を具備し、
    前記評価関数を算出する過程は、前記メモリから読み出された複数のセンサ値配列データ間のハミング距離を算出すると共に、当該算出されたハミング距離が変化しない時間長を当該センサ値配列データ間の受信時刻差から算出し、これらの算出値をもとに、
    評価関数=センサ値配列データ間のハミング距離+1/(センサ値配列保持時間×重み係数)
    として評価関数を算出することを特徴とする昇降状態監視方法。
  4. 前記昇降状態を判定する過程は、
    前記算出された評価関数の値が予め設定されたしきい値以下であるか否かを判定する過程と、
    前記算出された評価関数の値が零又はそれに近い値か否かを判定する過程と、
    前記算出された評価関数の値がしきい値以下と判定されかつ零又はそれに近い値ではないと判定された場合には、前記階段上における人の昇降状態を正常と判定する過程と、
    前記算出された評価関数の値が前記しきい値より大きいと判定された場合に、前記階段上における人の昇降状態を落下と判定する過程と、
    前記算出された評価関数の値が前記しきい値より大きいと判定され、かつその後に得られる評価関数の値が予め設定した時間連続して零又はそれに近い値になった場合には、前記階段上における人の昇降状態を転倒と判定する過程と
    を備えることを特徴とする請求項3記載の昇降状態監視方法。
  5. 前記請求項1又は2記載の昇降状態監視システムの昇降状態判定装置が備える手段の処理を、当該昇降状態判定装置のコンピュータに実行させるプログラム。
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