JP5138215B2 - 3枝分かれ生理活性共重合体 - Google Patents

3枝分かれ生理活性共重合体 Download PDF

Info

Publication number
JP5138215B2
JP5138215B2 JP2006355188A JP2006355188A JP5138215B2 JP 5138215 B2 JP5138215 B2 JP 5138215B2 JP 2006355188 A JP2006355188 A JP 2006355188A JP 2006355188 A JP2006355188 A JP 2006355188A JP 5138215 B2 JP5138215 B2 JP 5138215B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tri
methacrylate
acrylate
branched copolymer
article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006355188A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007181692A (ja
Inventor
ジョナソン・ゼット・チャオ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Cordis Corp
Original Assignee
Cordis Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Cordis Corp filed Critical Cordis Corp
Publication of JP2007181692A publication Critical patent/JP2007181692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5138215B2 publication Critical patent/JP5138215B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L31/00Materials for other surgical articles, e.g. stents, stent-grafts, shunts, surgical drapes, guide wires, materials for adhesion prevention, occluding devices, surgical gloves, tissue fixation devices
    • A61L31/08Materials for coatings
    • A61L31/10Macromolecular materials
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L27/00Materials for grafts or prostheses or for coating grafts or prostheses
    • A61L27/28Materials for coating prostheses
    • A61L27/34Macromolecular materials
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61LMETHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
    • A61L29/00Materials for catheters, medical tubing, cannulae, or endoscopes or for coating catheters
    • A61L29/08Materials for coatings
    • A61L29/085Macromolecular materials

Description

開示の内容
本発明は、3枝分かれ共重合体(tri-branched copolymer)と、物品の1つの表面の少なくとも一部分に施用するための本発明の共重合体を含有するコーティング組成物とに関する。本発明は、物品の上に本発明のコーティングを有する物品にも関する。
〔発明の背景〕
大抵の医療用具は、金属、セラミックスまたはポリマー材料で作られている。しかし、これらの材料は、非形状整合性(non-conformal)、疎水性、かつ非平滑性(non-slippery)であり、したがって、使用または手術の間、血栓形成、炎症、または、粘膜に対する損傷を引き起こすことがある。このように、生体適合性の問題は、医療用具、とりわけ、医療用インプラント、の製造業者にとって重大な関心事である。医療用具は、適切かつ安全に機能するように、通常、生体適合性材料の1つ以上の層で被覆されている。これらの医療用具上のコーティングは、場合によっては、治療薬および製剤を送達するために使用することができる。
医療用具、とりわけ植え込み可能な医療用具は、長期使用が意図されており、しかも、体組織、体液、電解質、タンパク質、酵素、脂質および他の生体分子と直接接触するので、医療用具のためのコーティング材料は、厳しい生体的および物理的な必要条件を満たさなければならない。これらの必要条件には、最低限、次のこと:(1)コーティングは、体組織と接触したとき、疎水性かつ潤滑性であり、そのことによって、手術の間、患者の安楽さが増大し、かつ、この医療用具の操縦性(maneuverability)が改善されなければならないこと、(2)コーティングは可撓性かつ弾力性であり、それゆえに、このコーティングは、有害となる応力を有することなく、生体構造に形状整合し(conform)なければならないこと、(3)コーティングは血液適合性(hemocompatible)であり、そうであることによって、血栓もしくは塞栓の形成が減少するか、または回避されなければならないこと、(4)コーティングは、体組織および体液に対して化学的に不活性でなければならないこと、ならびに、(5)コーティングは、医療用具上に形成されるとき、機械的に耐久性があり、かつ、ひびが入ってはならないこと、が包含される。コーティングが製剤または治療薬を含浸する場合、このコーティングおよびコーティングの組成物は、典型的には、製剤または治療薬と相溶性である必要がある。コーティングが被覆剤として使用され、下に横たわるベースコート(basecoat)が製剤または治療薬を含浸する場合、このコーティングおよびコーティングの組成物は、このベースコート、および、その中に含浸される製剤または治療薬と相溶性でなければならず、さらに、このコーティングは、この製剤またはこの治療薬がこのコーティングを通り抜けるのを可能にしなければならない。コーティングは、物理的障壁(physical barrier)、化学的障壁(chemical barrier)、または、それらの組み合わせとして機能して、下に横たわるベースコートの中の製剤または治療薬が溶出するのを制御することも望ましい。
商業的な薬剤溶出性ステントのための従来のコーティング組成物では、異なるポリマー材料の所望の特性を組み合わせるために、ポリ(エチレン酢酸ビニル)(EVAc)(poly ethylene-vinyl acetate)とポリメタクリル酸ブチル(BMA)とのポリマーブレンド(すなわち、物理的混合物)が使用された。しかし、この従来のコーティングの1つの欠点は、ポリマーブレンドの相分離である。この相分離は、コーティングの性能とその中に含浸された薬剤の安定性とに対して有害である場合がある。
従来技術のもう1つのコーティング組成物は、支持性ポリマー(supporting polymer)および親水性ポリマーを含有する。この場合、支持性ポリマーは、架橋反応を受けることのできる機能的部分を含有し、親水性ポリマーは、この支持性ポリマーと関連する(例えば、米国特許第6,238,799号明細書を参照されたい)。しかし、この従来技術のコーティング組成物を調製するためには、化学的架橋反応と高温の硬化過程とが用いられ、これらは、薬剤含有コーティングと適合性のあるものではない。
従来技術では、ポリエチレングリコールビニルエーテル化合物(polyethylene glycol vinyl ether compounds)のモノマーを含有する気体の気相重合、またはプラズマ重合によって形成されたコーティング組成物がさらに使用される(例えば、米国特許出願公開公報第2003/0113477号明細書を参照されたい)。しかし、プラズマ過程によって調整されたポリマーは、低分子量(poorly definned molecular weight)と大きい多分散性(polydispersity)とによって十分には特徴付けられなかった。低分子量のプラズマ暴露ポリマーは、機械的耐久性を制限した。さらに、プラズマ処理は、下に横たわるベースコートを貫通して、その中の薬物内容物を損傷させることがある。この従来技術のアプローチに関するもう1つの問題は、プラズマ過程で発生した遊離基、または他の高エネルギー種が、コーティング中に存続して、ベースコート中の薬物内容物を経時的に破壊することがあることである。
医療用具を使用することによって生じる血栓を減少させるため、従来技術ではまた、抗血栓剤(例えば、ヘパリン)を医療用具のコーティングに共役結合させる(conjugating)(すなわち、共有結合させる)(covalently bonding)ことによって、このコーティングが修飾される(例えば、米国特許第4,973,493号明細書およびwww.surmodics.comを参照されたい)。このアプローチは、優れた抗血栓性を有するコーティングを作り出すものの、従来技術の共役結合方法(conjugation)は、複雑な調整方法を採用し、このコーティング中の抗血栓剤の分解を引き起こすことのある、様々な副産物を生じる。
このように、医療用具の少なくとも1つの表面に施用するための前述の厳しい必要条件を満たすことができるコーティング組成物およびポリマー材料であって、このコーティング中に物理的または化学的に含浸される製剤または治療薬と適合性のある過程を経て調製しうるコーティング組成物およびポリマー材料を得るための必要性が、依然として存在している。
〔発明の要約〕
したがって、本発明は、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、炭素原子2〜10個のアルキル基コア(alkyl core)とを有する3枝分かれ共重合体を提供し、前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメイン、および前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記の炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、前記の3個の官能基は、同一であるかまたは相違しており、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)から選択される。
3枝分かれ共重合体は、次の構造を有することが好ましく、
Figure 0005138215
式中、
Zは、炭素原子2〜10個のアルキル基であり、
X、Y、およびWは、同一であるか、または相違しており、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、
−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)から選択される官能基である。
本発明の1つの具体例において、3枝分かれ共重合体は、次の構造を有し、
Figure 0005138215
式中、
X'およびY'は、同一であるかまたは相違しており、
−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾールから選択される官能基であり、
W'は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾールから選択される官能基であり、
Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である。W'は、共有結合であることが好ましい。
本発明のもう1つの具体例において、3枝分かれ共重合体は、次の構造を有する。
Figure 0005138215
(式中、nおよびmは、同一であるかまたは相違しており、独立的に10〜2500の整数である。)
本発明はさらに、物品の1つの表面の少なくとも一部分に施用するためのコーティング組成物を提供し、このコーティング組成物は、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、炭素原子2〜10個のアルキル基コアとを有する3枝分かれ共重合体を含んでおり、前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメイン、および前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記の炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、しかも、前記の3個の官能基が、独立的に同一であるかまたは相違しており、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは水素またはC1〜C6アルキル基である)から選択される。
本発明はもう1つの態様において、物品の上にコーティングを有する前記物品を提供し、前記コーティングが、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、炭素原子2〜10個のアルキル基コアとを有する3枝分かれ共重合体を含んでおり、前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメインおよび前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記の炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、前記の3個の官能基が、独立的に同一であるかまたは相違しており、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)から選択される。
〔発明の詳細な記述〕
本発明は、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、炭素原子2〜10個のアルキル基コアとを有する3枝分かれ共重合体を提供する。「3枝分かれ(tri-branched)」は、本発明の共重合体が、「Y」の形状であって、炭素原子2〜10個のアルキル基コアが中央コア(center core)としての機能を果たし、疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性部分が、この中央コアから延びている3本の枝として存在している、「Y」の形状を有することを意味する。すなわち、本発明の3本の枝は、それぞれ、疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性部分である。本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「ドメイン(domain)」は、重合モノマー単位のブロックを意味する。疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性部分は、3個の官能基を介して炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されている。3個の官能基は、独立的に同一であるか、または相違している。本発明に適したこの官能基の例は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)を包含するが、それらに限定されない。本明細書および特許請求の範囲で使用される「(CO)」はカルボニル部分を示し、−(CNR)−はイミン部分を示し、「(SO)」はスルフィニル部分を示し、「(SO2)」はスルホニル部分を示す。3つの官能基の1つ以上が共有結合である場合、疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および/または生理活性部分は、それぞれ、1つ以上の共有結合を介してアルキル基コアに直接結合している。
3枝分かれ共重合体は、次の構造を有することが好ましく、
Figure 0005138215
式中、
Zは、炭素原子2〜10個のアルキル基であり、
X、YおよびWは、同一であるかまたは相違しており、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)からなる群から選択される官能基である。
3枝分かれ共重合体の疎水性ドメインは、1種以上のメタクリル酸アルキル、またはアクリル酸アルキルの反復のモノマー単位を有する。3枝分かれ共重合体の親水性ドメインは、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリル酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、エチレングリコール、およびN−ビニルピロリドンから選択される、反復のモノマー単位を有する。「メタクリル酸アルキル(alkyl methacrylate)」は、メタクリレート誘導体であって、カルボニル基の炭素原子に結合した酸素原子が、アルキル基と置換されているメタクリレート誘導体を意味する。「アクリル酸アルキル(alkyl acrylate)」は、アクリレート誘導体であって、カルボニル基の炭素原子に結合した酸素原子が、アルキル基と置換されているアクリレート誘導体を意味する。本発明に適したメタクリル酸アルキルの例は、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、およびメタクリル酸ドデシルを包含するが、それらに限定されない。本発明に適したアクリル酸アルキルの例は、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、およびアクリル酸ドデシルを包含するが、それらに限定されない。
3枝分かれ共重合体の生理活性部分は、生理活性分子から誘導される。生理活性部分は、親水性ドメインに隣接していることが好ましい。本明細書および特許請求の範囲で使用される「生理活性分子(biologically active molecule)」は、生体組織に影響を及ぼす化合物もしくは物質、または、生体組織から反応を引き出す化合物もしくは物質を意味する。本発明に適した生理活性分子には、例えば、生体への医療用具の導入に対する生体反応の処置もしくは予防、または、疾患の処置もしくは予防を行うための治療効果を有する、あらゆる薬物、作用物質、化合物および/またはそれらの組み合わせが包含される。好ましい生理活性分子は、抗血栓形成剤、免疫抑制剤、抗腫瘍薬、抗炎症剤、血管形成阻害薬、タンパク質キナーゼ阻害薬、および、哺乳動物における再狭窄を治癒するか、軽減するか、または、予防することのできる他の作用物質を包含するが、それらに限定されない。本発明に適した生理活性分子にはさらに、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカンが包含される。本発明の生理活性分子の例は、ヘパリン、アルブミン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノゲン活性化因子(TPA)、ウロキナーゼ、ラパマイシン、パクリタキセル、ピメクロリムス、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、ならびに、それらの類似体および誘導体を包含するが、それらに限定されない。本発明で使用されるヘパリンは、低分子量ヘパリンであることが好ましい。生理活性部分は、本発明の共重合体に対して生理活性を与える。生理活性部分のためには広範囲に渡る生理活性分子を使用することができるので、3枝分かれ共重合体の生理活性は、適切に調節することができる。
本発明の1つの具体例における3枝分かれ共重合体は、次の構造を有し、
Figure 0005138215
式中、
X'およびY'は、同一であるかまたは相違しており、
−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾールから選択される官能基であり、
W'は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である。W'は共有結合であることが好ましい。
本発明のもう1つの具体例における3枝分かれ共重合体は、次の構造を有する。
Figure 0005138215
(式中、nおよびmは、同一であるかまたは相違しており、独立的に10〜2500の整数である。)
3枝分かれ共重合体は、リビング重合法と共役結合反応(conjugation reactions)とを経て調整することができる。3枝分かれ共重合体は、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(reversible addition fragmentation transfer)(RAFT)重合と共役結合反応とを経て調整することがより好ましい。3枝分かれ共重合体を調整するために、RAFT重合および共役結合反応は、いかなるシーケンスででも行うことができる。従来の多くの重合方法は、化学的架橋反応、高温の硬化過程、および/またはプラズマ処理を必要とする。それらは、ポリマーの分子量分布に関する制御を著しく限定してしまうだけでなく、コーティングに含浸された治療薬と下に横たわるベースコートの中の薬物内容物とに損傷を与える。それらの従来の重合方法とは異なり、可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(RAFT)重合では、周囲温度で、共重合体の各セグメントの分子量とモル比とを精確に制御することが可能であり、そうであることによって、所定の分子量および狭い多分散性(polydispersity)(すなわち、狭い分子量分布)を有する共重合体が提供される。このように、3枝分かれ共重合体の構造および分子量は、RAFT重合を採用することによって精確に調節することができる。
したがって、疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性ドメインの構造ならびに/またはモル比を調整することによって、3枝分かれ共重合体の特性を調節することができる。換言すれば、疎水性ドメインおよび親水性ドメインの構造ならびに/またはモル比は、3枝分かれ共重合体の所望の特性にしたがって調整することができる。例えば、3枝分かれ共重合体の親水性または疎水性は、異なる反復のモノマー単位を有する親水性ドメインおよび/もしくは疎水性ドメインを使用することによって、ならびに/または、疎水性ドメインと疎水性ドメインとの間のモル比を制御することによって調整することができる。さらに、疎水性ドメインおよび親水性ドメインは、3枝分かれ共重合体の所望の機械的強度を確保し、同時に、生理活性部分の最適な活性度を保持するための親水的環境を提供するモル比である必要がある。3枝分かれ共重合体は、疎水性ドメインおよび親水性ドメインを、1:1またはそれ以上のモル比で有することが好ましい。3枝分かれ共重合体は、疎水性ドメインおよび親水性ドメインを、2:1またはそれ以上のモル比で有することがより好ましい。
3枝分かれ共重合体は、所望の機械的耐久性と十分な密着性とを有するコーティングの形成が可能となるように、約8.30269432 × 10-21g〜約8.30269432 × 10-19g(約5kダルトン〜約500kダルトン)の範囲の調節可能なポリマー分子量を有することが好ましい。本明細書および特許請求の範囲で使用される1kは1,000を表わす。コーティングの機械的耐久性はポリマー分子量を増大することによって改善されるので、3枝分かれ共重合体は、生体内での拡張と展開とを必要とする幾種類かの医療用具(例えば、ステント)のためのコーティングに使用するためには、1.66053886 × 10-20g〜8.30269432 × 10-19g(10kダルトン〜500kダルトン)の高いポリマー分子量を有することが、とりわけ好ましい。
本発明の1つの具体例において、3枝分かれ共重合体は、スキーム1に例示されるルートを経て合成される。具体的には、まず、親水性ポリマーを可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(RAFT)コア剤に共役させて、親水性ドメインを形成する。式(III)の本発明の共重合体を調整するためのRAFTコア剤は、無水マレイン酸である。次いで、DTBAを用いたRAFT重合を経て、疎水性ドメインを構築する。次いで、生理活性部分は、DCCおよびNHSを用いた共役結合反応(conjugation reaction)を経て構築する。本明細書で使用される「DTBA」は、ジチオ安息香酸(dithiobenzoic acid)を表わし、「DCC」は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(dicyclohexylcarbodiimide)を表わし、また、「NHS」はN−ヒドロキシルスクシンイミド(N-hydroxyl succinimide)を表わす。スキーム1において、式(III)の本発明の共重合体の親水性ドメイン、疎水性ドメイン、および生理活性部分は、それぞれ、ポリエチレングリコール、メタクリル酸ブチル、およびヘパリンである。RAFT重合は、最近の文献に記載されており、当業者は、RAFT重合の条件の詳細を容易に確かめることができるであろう(例えば、シャイ(Shi)、パン・ジー(Peng-Jie)等:ヨーロピアン・ポリマー・ジャーナル(European Polymer Journal),第40巻,p.1283〜1290(2004年)を参照されたい)。
スキーム1:
Figure 0005138215
式中、x、nおよびmは、同一であるかまたは相違しており、独立的に10〜2500の整数である。
本発明のもう1つの具体例において、3枝分かれ共重合体は、スキーム2に例示されるルートを経て合成される。具体的には、まず、式(IV)の可逆的付加フラグメンテーション連鎖移動(RAFT)コア剤と疎水性ポリマーとの間のRAFT重合を行って、疎水性ドメインを構築する。次いで、親水性ドメインおよび生理活性部分は、それぞれ、親水性ポリマーおよび生理活性分子との共役結合反応を経て、いずれかのシーケンスで、または、同時に、構築される。
スキーム2:
Figure 0005138215
式中、X'およびY'は、同一であるかまたは相違しており、
−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾールから選択される官能基であり、
W'は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾールから選択される官能基であり、
Rは、水素、または、C1〜C6アルキル基であり、
Vは、RAFT剤の一部分として使用するのに適した有機部分である。Vはフェニル基であることが好ましい。さらに好ましくは、Vはフェニル基であり、かつ、W'は共有結合である。
RAFT重合および共役結合反応によって、3枝分かれ共重合体は、容易に入手可能な出発原料から効率的に調整することが可能となる。スキーム1およびスキーム2に例示されるように、市販の親水性ポリマーおよび疎水性ポリマーを直接使用して、3枝分かれ共重合体の親水性ドメインおよび疎水性ドメインを構築することができる。さらに、市販のRAFTコア剤は、3枝分かれ共重合体の、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアと官能基とを与えることができる。したがって、親水性ドメインと、疎水性ドメインと、官能基と、および、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアとを構築するための複雑な合成過程を回避して、3枝分かれ共重合体を容易に調整することができる。
本発明はまた、物品の1つの表面の少なくとも一部分の上に施用するためのコーティング組成物を提供する。コーティング組成物は、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアとを有する3枝分かれ共重合体を含有する。疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性部分は、3個の官能基を介して、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアに別々に結合される。3個の官能基は、独立的に同一であるかまたは相違する。本発明に適した官能基の例は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)を包含するが、それらに限定されない。
本発明のコーティング組成物は、高品質膜の形成を容易にするために、他のポリマー、共溶媒、および/または他の添加物(例えば、可塑剤、消泡剤、クレーター防止剤(anticrater agents)、および凝集溶剤)をさらに含有することができる。本発明のコーティング組成物への他の適切な添加剤は、生理活性剤、抗菌剤、抗血栓形成剤、抗生物質、顔料、放射線不透過物質(radiopacifiers)、およびイオン導電体を包含するが、それらに限定されない。そのような諸成分の選定および量に関する詳細は、当業者に知られている。
本発明のコーティング組成物は、物品の1つの表面の少なくとも一部分に施用することができる。幾つかの具体例において、本発明のコーティング組成物は、物品の露出面全体に施用される。本発明のコーティング組成物の厚さは、コーティングを形成するのに使用される過程だけでなく、物品の用途によっても変わることがある。本発明のコーティング組成物は、典型的には、また、医療用具のためには、約1nm〜約10μmの厚さに施用され、より典型的であるのは約10nm〜約10μmの厚さである。3枝分かれ共重合体は、一般的な有機溶媒(例えば、テトラヒドロフラン(THF)、アセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド(dimethylfolmide)(DMF)、および、それらの混合物)に可溶性である。有機溶媒は、ポリマー材料を取り扱うために、広範囲に渡って使用されるので、本発明のコーティング組成物は、様々な被覆過程(例えば、吹付け塗装過程)を経て、物品の少なくとも1つの表面に施用することができる。
本発明のコーティング組成物が物品の少なくとも1つの表面に施用されたとき、疎水性ドメインは、機械的耐久性が改善され、かつ、下に横たわる表面に対する密着性が向上した3枝分かれ共重合体を提供し、同時に、親水性ドメインおよび生理活性部分は、潤滑性および血液適合性を提供する。さらに、3枝分かれ共重合体の所望の弾性を得るために、疎水性ドメインおよび親水性ドメインは調整することができる。さらに、親水性ドメインは、生理的条件の下、水和して膨潤し、生理活性部分が生理活性を保持するための所望の環境を提供することができる。
本発明のコーティング組成物はまた、医療用具のベースコート(例えば、ステントのベースコート)から治療量の製剤が溶出するのを制御するように施用することができる。ベースコートは通常、1種以上の薬物、作用物質および/または化合物のマトリックスと、ポリマー等の生体適合性材料とを含有する。溶出は、物理的障壁、化学的障壁、またはそれらの組み合わせによって制御される。溶出は、コーティングの厚さを変えることによって制御され、そうされることによって、薬物、作用物質および/または化合物がベースコートマトリックスから拡散する拡散経路(diffusion path)の長さが変わる。ベースコートマトリックス中の薬物、作用物質および/または化合物は本質的に、コーティング中の隙間空間を通って拡散する。したがって、コーティングが厚ければ厚いほど拡散経路はそれだけいっそう長くなり、逆に、コーティングが薄ければ薄いほど拡散経路はそれだけいっそう短くなる。ベースコートから薬物を溶出するためのレギュレータ(regulator)としての、本発明のコーティング組成物の有効性は、3枝分かれ共重合体中の疎水性ドメインと親水性ドメインとの相対モル比を調節してこの3枝分かれ共重合体の最適疎水性を得ることによって最大にすることができる。ベースコートおよびコーティングの両方の厚さは、ベースコートおよびコーティングが施用される物品の所望の全体的プロフィールによって制限されることがあるということに留意することが重要である。
本発明はまた、物品の上にコーティング組成物を有する物品を提供する。コーティング組成物は、疎水性ドメインと、親水性ドメインと、生理活性部分と、および、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアとを含有する3枝分かれ共重合体を含む。疎水性ドメイン、親水性ドメイン、および生理活性部分は、独立的に同一であるかまたは相違する3個の官能基を介して、2〜10個の炭素原子のアルキル基コアに別々に結合している。本発明に適した官能基の例は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール(式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である)を包含するが、それらに限定されない。物品の1つの表面の少なくとも一部分は、ポリマーコート、プラスチック基体(plastic substance)、セラミック、スチール、または他の合金金属の表面である場合がある。
本発明のコーティング組成物で被覆することのできる物品は、いかなる形状のものであってもよく、好ましくは、医療用具、または医療用具の部品である。医療用具または医療用具の部品は植え込み可能であることがより好ましい。本明細書および特許請求の範囲で使用される用語「医療用具(medical device)」は、医療処置において使用される物品(physical item)を意味し、外用医療用具と植え込み可能な医療用具との両方を包含する。本発明のコーティング組成物で被覆することのできる医療用具は、カテーテル、ガイドワイヤー、薬物溶出用ステント、人工内耳(cochlear implants)、網膜インプラント、胃バンド、神経刺激装置、筋肉刺激装置、植え込み可能な薬物送達装置、眼内装置、および、他の様々な医療用具を包含するが、それらに限定されない。
本コーティング組成物は、従来の被覆技術(例えば、吹付け塗装法、超音波被覆法、浸漬被覆法、等)を用いて、物品の表面に施用することができる。浸漬被覆法では、コーティング組成物の入っている槽の中に物品を浸漬し、次いで、取り出す。約1分〜約2時間の範囲の滞留時間(dwelling time)を使用することができ、この滞留時間は、構成材料と医療用具の複雑さおよび所望のコーティング厚さによって決まる。次いで、このコーティング組成物で被覆された物品は、乾燥して乾燥コーティングを提供することができる。乾燥工程は、単に周囲条件に放置することによって達成することができ、または、約30℃〜約65℃のような温和な温度で加熱することによって加速することができる。
〔実施態様〕
(1)3枝分かれ共重合体において、
疎水性ドメインと、
親水性ドメインと、
生理活性部分と、
炭素原子2〜10個のアルキル基コアと、
を有し、
前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメイン、および前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、
前記3個の官能基は、独立的に同一であるかまたは相違しており、かつ、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択され、
式中、Rは、水素またはC1〜C6アルキル基である、
3枝分かれ共重合体。
(2)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
次の構造を有しており、
Figure 0005138215
式中、
Zは、炭素原子2〜10個のアルキル基であり、
X、YおよびWは、同一であるかまたは相違しており、かつ、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である、
3枝分かれ共重合体。
(3)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
前記疎水性ドメインが、少なくとも1種のメタクリル酸アルキル、またはアクリル酸アルキル、の反復のモノマー単位を含んでいる、3枝分かれ共重合体。
(4)実施態様3に記載の3枝分かれ共重合体において、
少なくとも1種のメタクリル酸アルキルの前記反復のモノマー単位が、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、およびメタクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
(5)実施態様3に記載の3枝分かれ共重合体において、
少なくとも1種のアクリル酸アルキルの前記反復のモノマー単位が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、およびアクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
(6)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
前記親水性ドメインが、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリル酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、エチレングリコール、およびN−ビニルピロリドン、からなる群から選択される、反復のモノマー単位を含んでいる、3枝分かれ共重合体。
(7)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
前記生理活性部分が、生理活性分子から誘導されており、
前記生理活性分子が、抗血栓形成剤、免疫抑制剤、抗腫瘍薬、抗炎症剤、血管形成阻害薬、タンパク質キナーゼ阻害薬、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、
3枝分かれ共重合体。
(8)実施態様7に記載の3枝分かれ共重合体において、
前記生理活性分子が、ヘパリン、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
(9)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
次の構造を有しており、
Figure 0005138215
式中、
X'およびY'は、同一であるかまたは相違しており、かつ、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
W'は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である、
3枝分かれ共重合体。
(10)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
次の構造を有しており、
Figure 0005138215
式中、
nおよびmは、同一であるかまたは相違しており、独立的に10〜2500の整数である、
3枝分かれ共重合体。
(11)実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体において、
約8.30269432 × 10-21g〜約8.30269432 × 10-19g(約5kダルトン〜約500kダルトン)の範囲の調節可能な分子量を有している、3枝分かれ共重合体。
(12)物品の1つの表面の少なくとも一部分に施用するためのコーティング組成物において、
疎水性ドメイン、親水性ドメイン、生理活性部分、および炭素原子2〜10個のアルキル基コア、を有する3枝分かれ共重合体、
を含んでおり、
前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメイン、および前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記の炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、
前記3個の官能基が、独立的に同一であるかまたは相違しており、かつ、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択され、
式中、Rは、水素またはC1〜C6アルキル基である、
コーティング組成物。
(13)実施態様12に記載のコーティング組成物において、
前記コーティングが、約1nm〜約10μmの厚さを有している、コーティング組成物。
(14)物品の上にコーティングを有する物品において、
前記コーティングが、疎水性ドメイン、親水性ドメイン、生理活性部分、および炭素原子2〜10個のアルキル基コア、を有する3枝分かれ共重合体を含んでおり、
前記疎水性ドメイン、前記親水性ドメイン、および前記生理活性部分が、3個の官能基を介して前記の炭素原子2〜10個のアルキル基コアに別々に結合されており、
前記3個の官能基が、独立的に同一であるかまたは相違しており、かつ、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択され、
式中、Rは、水素またはC1〜C6アルキル基である、
物品。
(15)実施態様14に記載の物品において、
前記疎水性ドメインが、少なくとも1種のメタクリル酸アルキルまたはアクリル酸アルキル、の反復のモノマー単位を含んでいる、物品。
(16)実施態様15に記載の物品において、
少なくとも1種のメタクリル酸アルキルの前記反復のモノマー単位が、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、およびメタクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、物品。
(17)実施態様15に記載の物品において、
少なくとも1種のアクリル酸アルキルの前記反復のモノマー単位が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、およびアクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、物品。
(18)実施態様14に記載の物品において、
前記親水性ドメインが、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリル酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、エチレングリコール、およびN−ビニルピロリドン、からなる群から選択される、反復のモノマー単位を含んでいる、物品。
(19)実施態様14に記載の物品において、
前記生理活性部分が、生理活性分子から誘導されており、
前記生理活性分子が、抗血栓形成剤、免疫抑制剤、抗腫瘍薬、抗炎症剤、血管形成阻害薬、タンパク質キナーゼ阻害薬、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、
物品。
(20)実施態様19に記載の物品において、
前記生理活性分子が、ヘパリン、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、物品。
(21)実施態様14に記載の物品において、
実施態様1に記載の3枝分かれ共重合体が、約8.30269432 × 10-21g〜約8.30269432 × 10-19g(約5kダルトン〜約500kダルトン)の範囲の調節可能な分子量を有している、物品。
(22)実施態様14に記載の物品において、
前記コーティングが、約1nm〜約10μmの厚さを有している、物品。
(23)実施態様14に記載の物品において、
医療用具、または医療用具の部品である、物品。
本発明の好ましい諸具体例に関連して、本発明を詳細に示され記述してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態と細部とに関する前述の変形および他の変形を行うことができるということを当業者は理解するであろう。したがって、本発明は記述され例示されたそのままの正確な形態と細部とに限定されるのではなく、特許請求の範囲に含まれることが意図されている。

Claims (18)

  1. 枝分かれ共重合体において、
    次の構造を有しており、
    Figure 0005138215
    式中、
    Zは、炭素原子2〜10個のアルキル基であり、
    X、YおよびWは、同一であるかまたは相違しており、かつ、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
    式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基であ
    前記疎水性ドメインが、少なくとも1種のメタクリル酸アルキルまたはアクリル酸アルキルの反復モノマー単位を含んでおり、
    前記親水性ドメインが、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、アクリル酸、スチレンスルホン酸、ビニルアルコール、エチレングリコール、およびN−ビニルピロリドン、からなる群から選択される反復モノマー単位を含んでおり、
    前記生理活性部分が、生理活性分子である、
    3枝分かれ共重合体。
  2. 請求項に記載の3枝分かれ共重合体において、
    少なくとも1種のメタクリル酸アルキルの前記反復モノマー単位が、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、およびメタクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
  3. 請求項に記載の3枝分かれ共重合体において、
    少なくとも1種のアクリル酸アルキルの前記反復モノマー単位が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、およびアクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
  4. 請求項1に記載の3枝分かれ共重合体において
    前記生理活性分子が、抗血栓形成剤、免疫抑制剤、抗腫瘍薬、抗炎症剤、血管形成阻害薬、タンパク質キナーゼ阻害薬、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、
    3枝分かれ共重合体。
  5. 請求項に記載の3枝分かれ共重合体において、
    前記生理活性分子が、ヘパリン、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、3枝分かれ共重合体。
  6. 請求項1に記載の3枝分かれ共重合体において、
    次の構造を有しており、
    Figure 0005138215
    式中、
    X’およびY’は、同一であるかまたは相違しており、かつ、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
    W’は、共有結合、−(CO)−、−(CNR)−、−(SO)−、−(SO2)−、−O(CO)−、−(CO)O−、−NH(CO)−、−(CO)NH−、−O(SO2)−、−(SO2)O−、−O(SO)−、−(SO)O−、−NH(SO2)−、−(SO2)NH−、−NH(SO)−、−(SO)NH−、およびトリアゾール、から選択される官能基であり、
    式中、Rは、水素、またはC1〜C6アルキル基である、
    3枝分かれ共重合体。
  7. 請求項1に記載の3枝分かれ共重合体において、
    次の構造を有しており、
    Figure 0005138215
    式中、
    nおよびmは、同一であるかまたは相違しており、独立的に10〜2500の整数である、
    3枝分かれ共重合体。
  8. 請求項1に記載の3枝分かれ共重合体において、
    8.30269432 × 10-21〜8.30269432 × 10-19(5kダルトン〜500kダルトン)の範囲の調節可能な分子量を有している、3枝分かれ共重合体。
  9. 物品の1つの表面の少なくとも一部分に施用するためのコーティング組成物において、
    請求項1に記載の3枝分かれ共重合体を含んでいる、
    コーティング組成物。
  10. 請求項に記載のコーティング組成物において、
    前記コーティングが、1nm〜10μmの厚さを有している、コーティング組成物。
  11. 物品の上にコーティングを有する物品において、
    前記コーティングが、請求項1に記載の3枝分かれ共重合体を含んでいる、
    物品。
  12. 請求項11に記載の物品において、
    少なくとも1種のメタクリル酸アルキルの前記反復モノマー単位が、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘプチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、およびメタクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、物品。
  13. 請求項11に記載の物品において、
    少なくとも1種のアクリル酸アルキルの前記反復モノマー単位が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、およびアクリル酸ドデシル、からなる群から選択される、物品。
  14. 請求項11に記載の物品において
    前記生理活性分子が、抗血栓形成剤、免疫抑制剤、抗腫瘍薬、抗炎症剤、血管形成阻害薬、タンパク質キナーゼ阻害薬、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、
    物品。
  15. 請求項14に記載の物品において、
    前記生理活性分子が、ヘパリン、タンパク質、ポリペプチド、オリゴペプチド、DNA、RNA、siRNA、リボザイム、多糖類、オリゴ糖類、脂質、リポタンパク質、およびプロテオグリカン、からなる群から選択される、物品。
  16. 請求項11に記載の物品において、
    前記3枝分かれ共重合体が、8.30269432 × 10-21〜8.30269432 × 10-19(5kダルトン〜500kダルトン)の範囲の調節可能な分子量を有している、物品。
  17. 請求項11に記載の物品において、
    前記コーティングが、1nm〜10μmの厚さを有している、物品。
  18. 請求項11に記載の物品において、
    医療用具、または医療用具の部品である、物品。
JP2006355188A 2005-12-30 2006-12-28 3枝分かれ生理活性共重合体 Expired - Fee Related JP5138215B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/323,274 US7811555B2 (en) 2005-12-30 2005-12-30 Tri-branched biologically active copolymer
US11/323,274 2005-12-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007181692A JP2007181692A (ja) 2007-07-19
JP5138215B2 true JP5138215B2 (ja) 2013-02-06

Family

ID=38001938

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006355188A Expired - Fee Related JP5138215B2 (ja) 2005-12-30 2006-12-28 3枝分かれ生理活性共重合体

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7811555B2 (ja)
EP (1) EP1806373B1 (ja)
JP (1) JP5138215B2 (ja)
AT (1) ATE458509T1 (ja)
CA (1) CA2572262C (ja)
DE (1) DE602006012437D1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2231207A1 (en) * 2007-12-27 2010-09-29 Bausch & Lomb Incorporated Coating solutions comprising segmented interactive block copolymers
EP2597113A1 (en) * 2007-12-27 2013-05-29 Bausch & Lomb Incorporated Coating solutions comprising segmented reactive block copolymers
US20090171049A1 (en) * 2007-12-27 2009-07-02 Linhardt Jeffrey G Segmented reactive block copolymers
GB0816783D0 (en) 2008-09-15 2008-10-22 Carmeda Ab Immobilised biological entities
WO2010096558A1 (en) * 2009-02-18 2010-08-26 Eyeon Particle Sciences Llc Bi-functional co-polymer use for ophthalmic and other topical and local applications
US20120271010A1 (en) 2009-12-24 2012-10-25 Toray Industries, Inc. Hydrophilic polymer compound having anticoagulation effect
GB201004101D0 (en) * 2010-03-12 2010-04-28 Carmeda Ab Immobilised biological entities
TW201311774A (zh) 2011-06-23 2013-03-16 Toray Industries 具有抗血液凝固作用的疏水性高分子化合物
TW201309354A (zh) 2011-06-23 2013-03-01 Toray Industries 醫療材料
WO2018009177A1 (en) 2016-07-06 2018-01-11 Eyeon Particle Sciences Llc Bi-functional co-polymer use for ophthalmic and other topical and local applications

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4973493A (en) * 1982-09-29 1990-11-27 Bio-Metric Systems, Inc. Method of improving the biocompatibility of solid surfaces
JPH09504308A (ja) * 1993-07-23 1997-04-28 マサチューセッツ インスティチュート オブ テクノロジー 非直鎖状の親水性−疎水性マルチブロックコポリマーのナノ粒子およびマイクロ粒子
US5919455A (en) * 1993-10-27 1999-07-06 Enzon, Inc. Non-antigenic branched polymer conjugates
CN1210554A (zh) * 1996-02-09 1999-03-10 表面溶解实验室公司 水基亲水涂料组合物及由其制备的产品
US6482531B1 (en) * 1996-04-16 2002-11-19 Board Of Regents, The University Of Texas System Non-fouling, wettable coated devices
GB0131112D0 (en) 2001-12-31 2002-02-13 Univ London Pharmacy Block copolymers
US7018655B2 (en) 2002-03-18 2006-03-28 Labopharm, Inc. Amphiphilic diblock, triblock and star-block copolymers and their pharmaceutical compositions
US9561309B2 (en) * 2004-05-27 2017-02-07 Advanced Cardiovascular Systems, Inc. Antifouling heparin coatings

Also Published As

Publication number Publication date
US20070154521A1 (en) 2007-07-05
EP1806373B1 (en) 2010-02-24
JP2007181692A (ja) 2007-07-19
DE602006012437D1 (de) 2010-04-08
US7811555B2 (en) 2010-10-12
EP1806373A2 (en) 2007-07-11
ATE458509T1 (de) 2010-03-15
CA2572262C (en) 2015-02-17
CA2572262A1 (en) 2007-06-30
EP1806373A3 (en) 2008-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5214141B2 (ja) 生理活性なブロック共重合体
JP5138215B2 (ja) 3枝分かれ生理活性共重合体
CA2569162C (en) Amphiphilic copolymer compositions
US8088404B2 (en) Biocompatible controlled release coatings for medical devices and related methods
US9056156B2 (en) Medical devices comprising polymeric drug delivery systems with drug solubility gradients
US9687368B2 (en) Biocompatible controlled release coatings for medical devices and related methods
EP1795563A1 (en) Amphiphilic polymeric coating
US7815927B2 (en) Terpolymers for controlled release of bioactive agents from implantable medical devices
US20080153923A1 (en) Methods of manufacturing copolymers with zwitterionic moieties and dihydroxyphenyl moieties and use of same
US20080305143A1 (en) Controlled Radical Polymerization-Derived Block Copolymer Compositions for Medical Device Coatings
JP2008506502A (ja) 導電性基板および共有結合したコーティング層を有する医療器具
JP2007532187A (ja) 生物活性物質のためのコーティング組成物
JP5148106B2 (ja) 光活性生体適合性コーティング組成物
US20210178129A1 (en) Controlled Release of a Hydrophilic Agent from a Coated Surface

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071130

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20081020

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091009

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121016

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121114

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5138215

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151122

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees