JP5137783B2 - ハッシュ生成装置及び検証装置及びハッシュ生成プログラム及びハッシュ生成方法 - Google Patents
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(2)さらに、従来の改ざん検出装置では、データ更新・編集処理を適切に行うことができないため、正当な権限を持つ人のデータ更新・編集と、悪意を持った人の改ざんとを区別できず、何れも改ざんされたと判断してしまうという課題があった。
データを順次に入力し、順次に入力した前記データのハッシュ値を生成して順次に出力する第1ハッシュ生成部と、
前記第1ハッシュ生成部によって順次に出力された前記ハッシュ値を順次に格納するハッシュ格納部と、
前記ハッシュ格納部により順次に格納される前記ハッシュ値の格納状況と格納順位とを監視することにより、前記ハッシュ格納部に最初の第1ハッシュ値が格納された後に次の第2ハッシュ値が格納されると前記ハッシュ格納部から第1ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力し、第2ハッシュ値の後に次の第3ハッシュ値が格納されると第3ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第3ハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力し、以降順次、第k(kは4以上の整数)ハッシュ値が格納されると第kハッシュ値と第k−1ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第kハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力するハッシュ制御部と、
前記ハッシュ制御部から出力された各ペアを入力し、入力したペアごとに、ペアから新たな新ハッシュ値を生成する第2ハッシュ生成部と
を備えたことを特徴とする。
以下に、図1〜図10を参照して実施の形態1を説明する。以下の実施の形態は、ドライブレコーダについて述べたものである。ドライブレコーダは、航空機に搭載されているフライトデータレコーダの自動車版といえる。ドライブレコーダは自動車で重大な事故が発生した場合に、その走行中の画像、音声などのデータを記録装置に保存し、事故調査の解析に使うことを目的としている。また、ドライブレコーダ装置が記録したデータを示談交渉や裁判時の証拠として採用できれば、交渉や裁判を早期に終わらせることが期待できる。しかし、例えば、データの画像の順序を入れ替えたり、異なる画像に編集したり、音声を捏造したり、運転操作の履歴を偽造したりして、自分に有利に交渉・裁判を進めようとする者がいる可能性がある。このため、データの改変やデータの順序の入替えなどの改竄を検知できる必要がある。最近は、事故の発生有無に関わらず、データを常に記録装置に保存する常時記録機能を搭載したドライブレコーダも存在する。常時記録機能では、データを常に記録装置に保存するため、記録装置の全領域に記録すると、以降は古いデータから上書きして記録する。このため、常時記録機能のデータに対しても、データの改変やデータの順序の入替えなどの改竄を検知できることが必要である。特に常時記録では、上書き処理を施しても、データの依存性(データに抜けがないことなどの保証)を担保する必要がある。
また、以下で述べる実施の形態の説明において、鍵付きハッシュ演算とは、共通鍵を知らなければハッシュ値を算出したり検証したりすることができないハッシュ値を算出することである。
(1)撮像装置101は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラなどを用いて、画像を撮影して電気信号に変換する装置である。撮像装置101は、例えば30分の1秒(所定の撮影間隔時間)に1枚の割合で静止画像を撮影する。
(2)音声録音装置102は、音声を入力して電気信号に変換する装置である。
(3)センサ情報取得装置103は、各センサが出力した情報を入力して電気信号に変換する装置である。例えば加速度センサから車両に加わる加速度の情報を取得する。
(4)鍵管理部104は、データハッシュ生成部140、統合ハッシュ生成部105、中間ハッシュ生成部108で使用する共通鍵を管理する。
(5)統合ハッシュ生成部105(第1ハッシュ生成部の一例)は、画像ハッシュ生成部141と音声ハッシュ生成部142とセンサハッシュ生成部143が出力する「ハッシュ値」とデータと鍵管理部104の鍵に基づいて、鍵付きハッシュ演算を行い、統合ハッシュ(ハッシュ値)を生成する。
(6)ハッシュ管理部1071(ハッシュ格納部)は統合ハッシュ生成部105が出力したハッシュ値を格納する装置である。
(7)統合ハッシュ制御部107は、ハッシュ管理部1071に格納されたハッシュ値の追加・削除・選択などを行う装置である。特に中間ハッシュ値を生成するために必要なハッシュ値の選択を行う。
(8)中間ハッシュ生成部108(第2ハッシュ生成部の一例)は、統合ハッシュ制御部107が出力するデータと鍵管理部104の鍵に基づいて鍵付きハッシュ演算を行い、中間ハッシュ(新ハッシュ)を生成する。
(9)データ書込部109は、データ取得部130とデータハッシュ生成部140と中間ハッシュ生成部108から出力されたデータを記憶媒体111に出力する。
(10)データ更新部110は、中間ハッシュ生成部108から出力されたデータを使用して記憶媒体111に記憶済のデータの一部を書き換える。
(11)記憶媒体111は、画像データ、音声データ、センサデータ、各ハッシュ値を記憶する。
データ生成部120は、画像データ生成部121、音声データ生成部122、センサデータ生成部123から構成される。
(1)画像データ生成部121は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)エンコーダなどを用いて、画像データを生成する装置である。画像データ生成部121は、撮像装置101が撮影した画像に基づいて、画像データを生成する。
(2)音声データ生成部122は、例えばPCM(Pulse Code Modulation)コーデックなどを用いて、音声データを生成する装置である。音声データ生成部122は、音声録音装置102が入力した音声を表わす電気信号を入力し、入力した電気信号に基づいて、音声を表わす連続した音声データを生成する。
(3)センサデータ生成部123は、センサ情報取得装置103が検知した状態を表わす電気信号を入力し、入力した電気信号に基づいて、連続したセンサデータを生成する。
データ取得部130は、画像データ取得部131、音声データ取得部132、センサデータ取得部133から構成される。
(1)画像データ取得部131は、画像データ生成部121が記録した画像データを取得する。
(2)音声データ取得部132は、音声データ生成部122が記録した音声データを取得する。
(3)センサデータ取得部133は、センサデータ生成部123が記録したセンサデータを取得する。
データハッシュ生成部140は、画像ハッシュ生成部141、音声ハッシュ生成部142、センサハッシュ生成部143から構成される。
(1)画像ハッシュ生成部141(第1ハッシュ生成部の一例)は、画像データ取得部131が取得したデータと鍵管理部104の鍵に基づいて鍵付きハッシュ演算を行う装置である。
(2)音声ハッシュ生成部142(第1ハッシュ生成部の一例)は、音声データ取得部132が取得したデータと鍵管理部104の鍵に基づいて鍵付きハッシュ演算を行う。
(3)センサハッシュ生成部143(第1ハッシュ生成部の一例)は、センサデータ取得部133が取得したデータと鍵管理部104の鍵に基づいて鍵付きハッシュ演算を行う。
次に動作の概要を説明する。図3は、ドライブレコーダ装置100の動作の流れの一例を示すフローチャートである。
図4は、ハッシュ生成工程(S108)の詳細を示したフローチャートである。
ハッシュはデータ単体のハッシュ(データハッシュという場合がある)、統合ハッシュ、中間ハッシュの順で生成する。ここで、「統合ハッシュ」とは、図5の説明で後述するが、画像、音声及びセンサのデータハッシュから生成したハッシュである。また、「中間ハッシュ」とは、図8等の説明で後述するが、統合ハッシュと統合ハッシュとから生成されるハッシュである。2つの統合ハッシュを連結する機能を有するため、「中間」と呼んでいる。
(1)画像ハッシュ生成部141は、画像データと共通鍵を入力として鍵付きハッシュ演算を行い、画像データのハッシュである画像ハッシュを生成する(S201)。
(2)音声ハッシュ生成部142は、音声データと共通鍵を入力として鍵付きハッシュ演算を行い、音声データのハッシュである音声ハッシュを生成する(S202)。
(3)センサハッシュ生成部143は、センサデータと共通鍵を入力として鍵付きハッシュ演算を行い、センサデータのハッシュであるセンサハッシュを生成する(S203)。
図5は、統合ハッシュの生成を説明する図である。統合ハッシュ生成部105は、画像ハッシュ生成部141が生成した複数の画像ハッシュ1〜画像ハッシュnを連結して鍵付きハッシュ演算を行い、新たに画像ハッシュ(1−n)を生成する。統合ハッシュ生成部105は、同様に、音声ハッシュ生成部142が生成した複数の音声ハッシュ1〜音声ハッシュnを連結して鍵付きハッシュ演算を行い、新たに音声ハッシュ(1−n)を生成し、センサハッシュ生成部143が生成した複数のセンサハッシュ1〜センサハッシュnを連結して鍵付きハッシュ演算を行い、新たにセンサハッシュ(1−n)を生成する。最後に、生成した画像ハッシュ(1−n)、音声ハッシュ(1−n)、センサハッシュ(1−n)を連結して鍵付きハッシュ演算を行い、「統合ハッシュ」を生成する。
図6において、
(1)「tail」は、ハッシュ管理部1071(リングバッファ)に格納された一番古いデータをさすポインタである。
(2)「top」は、リングバッファに格納された一番新しいデータをさすポインタである。
(3)「next」は、次のデータの書き込み位置をさすポインタである。
(4)「full」は、上書き処理の実行が必要なことをさすポインタである。「初期位置は」tail=NULL,top=NULLであり,nextは一番左,fullは一番右である。統合ハッシュ生成部105は、生成した統合ハッシュをハッシュ管理部1071(図6(a)のnextポインタがさすバッファ)に格納する(S205)。ハッシュ管理部1071は、統合ハッシュ制御部107によって管理(監視)、制御される。すなわち、統合ハッシュ制御部107は、ハッシュ管理部1071により順次に格納される統合ハッシュ値の格納状況と格納順位とを監視する。統合ハッシュを連結したデータのハッシュ値である「中間ハッシュ」を生成するため、統合ハッシュ制御部107がハッシュ管理部1071に格納された統合ハッシュから必要なものを取り出し、中間ハッシュ生成部108の入力として与える。
図6(b)は、図6におけるnextポインタがさす格納領域にあらたに統合ハッシュが格納された場合を示している。統合ハッシュが新たに格納されると、統合ハッシュ制御部107は、まず、統合ハッシュの組11(ペア)をハッシュ管理部1071から取り出し、中間ハッシュ生成部108の入力として与える。統合ハッシュの組11は、最近格納された統合ハッシュ(図6(b)でtopがさすハッシュ)と、その直前に格納された統合ハッシュとの「ペア」である。次に、統合ハッシュ制御部107は、図6(b)の統合ハッシュの組12(ペア)を中間ハッシュ生成部108の入力として与える。ハッシュの組12は、最近格納されたハッシュ(図6(b)でtopがさすハッシュ)と、最古(最も古く格納された)の統合ハッシュ(図6(b)でtailがさすハッシュ)との「ペア」である。中間ハッシュ生成部108は、これら統合ハッシュの値と共通鍵を入力として「鍵付きハッシュ演算」を行い、「中間ハッシュ」(新ハッシュ)を生成する(S206)。
図7は、実施の形態1におけるデータ構造の例を示す図である。一定時間ごとに点線枠内のデータが順に生成され、中間ハッシュ値が計算される。各点線枠内の画像データと画像ハッシュ、音声データと音声ハッシュ、センサデータとセンサハッシュはそれぞれ1つのブロックでしか表現していないが、複数のデータが存在していても構わない。
画像ハッシュ313は、画像データ310と共通鍵301に基づいて画像ハッシュ生成部141が算出した鍵付きハッシュ値である。音声ハッシュ314は、音声データ311と共通鍵301に基づいて音声ハッシュ生成部142が算出した鍵付きハッシュ値である。センサハッシュ315は、センサデータ312と共通鍵301に基づいてセンサハッシュ生成部143が算出した鍵付きハッシュ値である。統合ハッシュ316は、画像ハッシュ313と音声ハッシュ314とセンサハッシュ315と共通鍵301に基づいて統合ハッシュ生成部105が算出した鍵付きハッシュ値である。
次に画像ハッシュ323は、画像データ320と共通鍵301に基づいて画像ハッシュ生成部141が算出した鍵付きハッシュ値である。音声ハッシュ324は、音声データ321と共通鍵301に基づいて音声ハッシュ生成部142が算出した鍵付きハッシュ値である。センサハッシュ325は、センサデータ322と共通鍵301に基づいてセンサハッシュ生成部143が算出した鍵付きハッシュ値である。統合ハッシュ326は、画像ハッシュ323と音声ハッシュ324とセンサハッシュ325と共通鍵301に基づいて統合ハッシュ生成部105が算出した鍵付きハッシュ値である。「中間ハッシュ327」は、統合ハッシュ316と統合ハッシュ326と共通鍵301に基づいて中間ハッシュ生成部108が算出した鍵付きハッシュ値である。
次に画像ハッシュ333は、画像データ330と共通鍵301に基づいて画像ハッシュ生成部141が算出した鍵付きハッシュ値である。音声ハッシュ334は、音声データ331と共通鍵301に基づいて音声ハッシュ生成部142が算出した鍵付きハッシュ値である。センサハッシュ335は、センサデータ332と共通鍵301に基づいてセンサハッシュ生成部143が算出した鍵付きハッシュ値である。統合ハッシュ336は、画像ハッシュ333と音声ハッシュ334とセンサハッシュ335と共通鍵301に基づいて統合ハッシュ生成部105が算出した鍵付きハッシュ値である。「中間ハッシュ337」は、統合ハッシュ326と統合ハッシュ336と共通鍵301に基づいて中間ハッシュ生成部108が算出した鍵付きハッシュ値である。さらに、「中間ハッシュ317」は、統合ハッシュ336と統合ハッシュ316と共通鍵301に基づいて、中間ハッシュ生成部108が算出した鍵付きハッシュ値である。
次に画像ハッシュ343は、画像データ340と共通鍵301に基づいて画像ハッシュ生成部141が算出した鍵付きハッシュ値である。音声ハッシュ344は、音声データ341と共通鍵301に基づいて音声ハッシュ生成部142が算出した鍵付きハッシュ値である。センサハッシュ345は、センサデータ342と共通鍵301に基づいてセンサハッシュ生成部143が算出した鍵付きハッシュ値である。統合ハッシュ346は、画像ハッシュ343と音声ハッシュ344とセンサハッシュ345と共通鍵301に基づいて統合ハッシュ生成部105が算出した鍵付きハッシュ値である。「中間ハッシュ347」は、統合ハッシュ346と、ひとつ前の統合ハッシュ(n−1)(図示なし)と、共通鍵301とに基づいて、中間ハッシュ生成部108が算出した鍵付きハッシュ値である。「中間ハッシュ317」は、統合ハッシュ346と、統合ハッシュ316と、共通鍵301とに基づいて、中間ハッシュ生成部108が算出した鍵付きハッシュ値である。データ更新部110は、以前の「中間ハッシュ317」を上書きして記録する。
(1)統合ハッシュ制御部107は、T1の次にT2が格納されるとT1、T2を中間ハッシュ生成部108に出力し、中間ハッシュ生成部108が中間ハッシュ(1、2)を生成する。中間ハッシュ(1、2)は統合ハッシュ1と統合ハッシュ2から生成した中間ハッシュを示す。
(2)統合ハッシュ制御部107は、T3が格納されるとT3、T2を中間ハッシュ生成部108に出力するとともに、T3(最新の統合ハッシュ)、T1(最古の統合ハッシュ)を中間ハッシュ生成部108に出力する。中間ハッシュ生成部108は、中間ハッシュ(2、3)、(3、1)を生成する。これにより、ハッシュが、1−2、2−3、3−1と、リング状に連結される。
(3)統合ハッシュ制御部107は、T4が格納されるとT4、T3を中間ハッシュ生成部108に出力するとともに、T4、T1を中間ハッシュ生成部108に出力する。中間ハッシュ生成部108は、中間ハッシュ(3、4)、(4、1)を生成する。データ更新部110は、中間ハッシュ(3、1)を上書きして中間ハッシュ(4、1)とする。これにより、ハッシュが、1−2、2−3、3−4、4−1と、リング状に連結される。
(4)統合ハッシュ制御部107は、T5が格納されるとT5、T4を中間ハッシュ生成部108に出力するとともに、T5、T1を中間ハッシュ生成部108に出力する。中間ハッシュ生成部108は、中間ハッシュ(4、5)、(5、1)を生成する。データ更新部110は、中間ハッシュ(4、1)を上書きして中間ハッシュ(5、1)にとする。これにより、ハッシュが、1−2、2−3、3−4、4−5、5−1と、リング状に連結される。以降、統合ハッシュT10が格納されるまで、同様の処理である。
図9は、実施の形態1の再生・検証装置200(検証装置)の構成の一例を示すブロック構成図である。
(1)再生・出力部201は画像、音声の再生とセンサデータ、ハッシュ値検証結果の出力を行う。
(2)データ読出部202は、記憶媒体203内のデータを読み出す。
(3)記憶媒体203はドライブレコーダ装置100で記録されたデータが格納されている。
(4)検証判定部204は、データが改ざんされているか否かを最終判定する。
(5)データハッシュ検証部205は、各データ単体の改ざんの有無を検証する。
(6)中間ハッシュ検証部206は、再生・検証装置200で生成した中間ハッシュと記憶媒体203で格納した中間ハッシュが等しいかどうかを検証する。
(7)鍵管理部207はドライブレコーダ装置100で保持する鍵と同じ共通鍵を保持する。
(8)統合ハッシュ生成部208は、データハッシュ生成部230のハッシュデータを入力して鍵付きハッシュ計算を行う。
(9)ハッシュ管理部209は、統合ハッシュ生成部208が出力したハッシュ値を格納する。
(10)統合ハッシュ制御部210は、ハッシュ管理部209を管理・制御する。
(11)中間ハッシュ生成部211は、統合ハッシュのデータからハッシュ値を生成する。
(12)データ取得部220は画像データ取得部221、音声データ取得部222、センサデータ223から構成される。記録媒体に格納された画像、音声、センサデータを取得する。
(13)データハッシュ生成部230は、画像ハッシュ生成部231、音声ハッシュ生成部232、センサハッシュ生成部233から構成される各データのハッシュ値を生成する。
(14)ハッシュ取得部240は、画像ハッシュ取得部241、音声ハッシュ取得部242、センサハッシュ243、中間ハッシュ244から構成され、記録媒体に格納された画像、音声、センサハッシュと中間ハッシュを取得する。
次に動作について説明する。なお、再生・検証装置200の鍵付きハッシュ演算はドライブレコーダ装置100の鍵付きハッシュ演算と同様である。
次に図11〜図14を用いて実施の形態2を説明する。実施の形態1では、常時記録のデータで、記録装置(ハッシュ管理部1071)の全領域に記録するまでの処理を説明したが、実施の形態2では、記録装置(ハッシュ管理部1071)の全領域に統合ハッシュを記録した後は、以降のデータは、一番古いデータ全体を上書きして記録する場合の処理について説明する。すなわち実施の形態2は、ハッシュ管理部1071の全記憶領域に統合ハッシュが記録された場合には、一番古い統合ハッシュを削除すると共に、図14で後述するように、削除される統合ハッシュに関係する画像データのデータ、中間ハッシュも記憶媒体111から削除する構成である。
図12の状態4、状態5を用いて、統合ハッシュ制御部107が行うハッシュ管理部1071のバッファの更新処理を具体的に説明する。バッファはリングバッファである。また、図6の説明で述べたように、tail,top,next,fullの4つのポインタを使用する。図12の状態4において、データ(統合ハッシュ)が、nextポインタがさすバッファに格納されると、統合ハッシュ制御部107は、nextポインタとfullポインタが同じバッファをさしているかどうか調べる。同じバッファをさしている場合、統合ハッシュ制御部107は、topポインタをnextポインタのさすバッファをさすようにする。次に、統合ハッシュ制御部107はnextポインタを1つ隣(図では右)に移動し、移動後のバッファの内容を削除する。次に統合ハッシュ制御部107はtail,fullポインタを1つ隣に移動する。
(a)で、リングバッファに統合ハッシュd1(以下、d1等という)が格納される。
(b)でd2が格納され、
(c)でd3が格納される。
(d)でD1が格納されると最新のD1と直前のd3とが統合ハッシュ制御部107により取得され、
(e)最古のd1が削除され、その後、最新のD1と未削除の最古のd2とが統合ハッシュ制御部107に取得される。
(g)最古のd2が削除され、その後、最新のD2と未削除の最古のd3とが統合ハッシュ制御部107に取得される。以下同様に、(h)〜(k)と続く。
次に図15〜図16を参照して、実施の形態3を説明する。以上の実施の形態2では、上書き処理ごとにハッシュの再構成処理を行う必要がある。実施の形態3は、上書き発生時の処理をまとめて行う方法について述べる。
次に、データ更新部110は、統合ハッシュ制御部107からの通知を受け、記憶媒体111に格納されている最古のデータ(図13の場合と同様)からfull(1),full(2)間に対応するデータを削除し、S504の更新後の中間ハッシュ(未削除の最古の統合ハッシュと最新の統合ハッシュから生成された中間ハッシュ)をデータ削除後の最古のデータに関する中間ハッシュに上書きして書き込む(再リング化)。その後、データ書込部109が、今回生成したデータを記憶媒体111に書き込む。
図17〜図19を参照して実施の形態4を説明する。常時記録データを裁判等の証拠として提出する際、必要な部分だけを切り取りたいと考えるかもしれない。しかし、改ざん目的の切り取りと区別するためには、鍵を知っている正当な第三者(機関)だけが切り取り等の編集機能を持つ必要がある。実施の形態4では、正当な第三者が容易に編集可能な処理について説明する。
次に図20、図21を使用して実施の形態5を説明する。実施の形態1の処理は、イベント記録のような短時間の記録に対しても適用可能である。実施の形態2では、イベント記録データに適用した場合の処理について説明する。なお、再生・検証装置200の処理は実施の形態1と同様なため、ドライブレコーダ装置100の処理のみ記載する。
Claims (11)
- データを順次に入力し、順次に入力した前記データのハッシュ値を生成して順次に出力する第1ハッシュ生成部と、
前記第1ハッシュ生成部によって順次に出力された前記ハッシュ値を順次に格納するハッシュ格納部と、
前記ハッシュ格納部により順次に格納される前記ハッシュ値の格納状況と格納順位とを監視することにより、前記ハッシュ格納部に最初の第1ハッシュ値が格納された後に次の第2ハッシュ値が格納されると前記ハッシュ格納部から第1ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力し、第2ハッシュ値の後に次の第3ハッシュ値が格納されると第3ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第3ハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力し、以降順次、第k(kは4以上の整数)ハッシュ値が格納されると第kハッシュ値と第k−1ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第kハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力するハッシュ制御部と、
前記ハッシュ制御部から出力された各ペアを入力し、入力したペアごとに、ペアから新たな新ハッシュ値を生成する第2ハッシュ生成部と
を備えたことを特徴とするハッシュ生成装置。 - 前記ハッシュ格納部は、
N(N:N≧kの整数)個のハッシュ値を一つずつ格納するN個の格納領域を備え、
前記ハッシュ制御部は、
前記ハッシュ格納部のN個目の格納領域にN番目の第Nハッシュ値が格納されると、前記ハッシュ格納部から格納順位の古い順に少なくとも一つのハッシュ値を格納領域から削除し、未削除のハッシュ値のうち最も格納順位の古いハッシュ値と第Nハッシュ値とをペアとして前記第2ハッシュ生成部に出力し、
前記ハッシュ格納部は、
前記ハッシュ制御部によってハッシュ値が削除された領域に、前記第1ハッシュ生成部から出力されたハッシュ値を順次に格納し、
前記ハッシュ制御部は、
以降、前記ハッシュ格納部にN個のハッシュ値が格納されると、格納順位の最も古いハッシュ値から順に少なくとも一つのハッシュ値を格納領域から削除し、未削除のハッシュ値のうち格納順位の最も古いハッシュ値とN個目に格納された格納順位の最も新しいハッシュ値とをペアとして前記第2ハッシュ生成部に出力することを特徴とする請求項1記載のハッシュ生成装置。 - 前記ハッシュ生成装置は、さらに、
前記第1ハッシュ生成部が入力した複数のデータと、前記第1ハッシュ生成部により生成された前記複数のデータのハッシュ値と、前記第2ハッシュ生成部により各ペアから生成された複数の新ハッシュ値とを所定の記憶装置に格納すると共に、少なくとも一つの所定のデータの削除を指令する削除指令に従うことにより前記記憶装置に格納された複数のデータから前記所定のデータと、前記所定のデータのハッシュ値と、前記所定のデータのハッシュ値を元として生成された新ハッシュ値とを削除し、削除した前記所定のデータのうち最も古いデータよりもひとつ古いデータから生成された未削除のハッシュ値と、削除したデータのうち最も新しいデータよりもひとつ新しいデータから生成された未削除のハッシュ値とから、前記第2ハッシュ生成部に新ハッシュ値を生成させるデータ更新部
を備えたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のハッシュ生成装置。 - 前記第1ハッシュ生成部と前記第2ハッシュ生成部とは、
同一の鍵を用いた鍵付きハッシュ演算によって、ハッシュ値を生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のハッシュ生成装置。 - ハッシュ値を順次に格納するハッシュ格納部と、
先後連続して前記ハッシュ格納部に格納された2つのハッシュ値から新たな新ハッシュ値を生成すると共に、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も過去に格納されたハッシュ値と、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も最近に格納されたハッシュ値とから、新たな新ハッシュ値を生成するハッシュ生成部と
を備えたことを特徴とするハッシュ生成装置。 - 前記ハッシュ生成装置は、さらに、
前記ハッシュ格納部が複数のハッシュ値を格納している場合において、予め設定された規則に従って、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値を格納時期の古い順に少なくとも一つ削除するハッシュ制御を備え、
前記ハッシュ生成部は、
前記ハッシュ制御部によって前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値が格納時期の古い順に少なくとも一つ削除された場合には、削除されたハッシュ値のうち格納時期の最も新しいハッシュ値の直後に格納された未削除のハッシュ値と、最も最近に格納された未削除のハッシュ値とから、新たな新ハッシュ値を生成することを特徴とする請求項5記載のハッシュ生成装置。 - データが正当かどうかを検証する検証装置において、
少なくとも所定のデータと、前記所定のデータを対象として請求項1記載のハッシュ生成装置によって生成された複数の新ハッシュ値とが格納された記憶媒体から、前記所定のデータと前記複数の新ハッシュ値とを読み出す検証側データ読出部と、
前記検証側データ読出部から前記所定のデータを順次に入力し、順次に入力した前記所定のデータのハッシュ値を生成して順次に出力する検証側第1ハッシュ生成部と、
前記検証側第1ハッシュ生成部によって順次に出力された前記ハッシュ値を順次に格納する検証側ハッシュ格納部と、
前記検証側ハッシュ格納部により順次に格納される前記ハッシュ値の格納状況と格納順位とを監視することにより、前記検証側ハッシュ格納部に最初の第1ハッシュ値が格納された後に次の第2ハッシュ値が格納されると前記検証側ハッシュ格納部から第1ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力し、第2ハッシュ値の後に次の第3ハッシュ値が格納されると第3ハッシュ値と第2ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第3ハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力し、以降順次、第k(kは4以上の整数)ハッシュ値が格納されると第kハッシュ値と第k−1ハッシュ値とをペアとして出力すると共に第kハッシュ値と第1ハッシュ値とをペアとして出力する検証側ハッシュ制御部と、
前記検証側ハッシュ制御部から出力された各ペアを入力し、入力したペアごとに、ペアから新たな新ハッシュ値を生成する検証側第2ハッシュ生成部と、
前記検証側第2ハッシュ生成部によって生成された複数の新ハッシュ値と、前記検証側データ読出部により前記記憶媒体から読み出された複数の新ハッシュ値とを比較し、一致するかどうかを検証する検証側新ハッシュ値検証部と
を備えたことを特徴とする検証装置。 - 前記記憶媒体は、
連続する所定の連続データと、前記連続データを対象として請求項1記載のハッシュ生成装置の前記第2ハッシュ生成部によって生成された複数の新ハッシュ値と、前記複数の新ハッシュ値の生成の元となった複数のハッシュ値であって請求項1記載のハッシュ生成装置の前記第1ハッシュ生成部によって生成された複数のハッシュ値とを少なくとも格納し、
前記検証装置は、さらに、
前記記憶媒体に格納されている前記連続データのうちの途中の一部分のデータの削除を指令する削除指令が入力される検証側データ入力部と、
前記検証側データ入力部に入力された削除指令の示す一部分のデータを前記記憶媒体に格納されている前記連続データから削除すると共に、削除された一部分のデータの両側に残余する残余データに対応する各ハッシュ値を前記記録媒体においてペアとして特定して前記検証側第2ハッシュ生成部に渡し、前記ペアから新ハッシュ値を前記検証側第2ハッシュ生成部に生成させ、生成させた前記新ハッシュ値を前記記憶媒体に格納する検証側データ更新部と
を備えたことを特徴とする請求項7記載の検証装置。 - 前記記憶媒体は、
連続する所定の連続データと、前記連続データを対象として前記検証側第2ハッシュ生成部によって生成された複数の新ハッシュ値と、前記複数の新ハッシュ値の生成の元となった複数のハッシュ値であって前記検証側第1ハッシュ生成部によって生成された複数のハッシュ値とを少なくとも格納し、
前記検証装置は、さらに、
前記記憶媒体に格納されている前記連続データのうちの途中の一部分のデータの削除を指令する削除指令が入力される検証側データ入力部と、
前記検証側データ入力部に入力された削除指令の示す一部分のデータを前記記憶媒体に格納されている前記連続データから削除すると共に、削除された一部分のデータの両側に残余する残余データに対応する各ハッシュ値を前記記録媒体においてペアとして特定して前記検証側第2ハッシュ生成部に渡し、前記ペアから新ハッシュ値を前記検証側第2ハッシュ生成部に生成させ、生成させた前記新ハッシュ値を前記記憶媒体に格納する検証側データ更新部と
を備えたことを特徴とする請求項7記載の検証装置。 - コンピュータを
ハッシュ値を順次に格納するハッシュ格納部、
先後連続して前記ハッシュ格納部に格納された2つのハッシュ値から新たな新ハッシュ値を生成すると共に、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も過去に格納されたハッシュ値と、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も最近に格納されたハッシュ値とから、新たな新ハッシュ値を生成するハッシュ生成部、
として機能させるためのハッシュ生成プログラム。 - ハッシュ値をハッシュ格納部に順次に格納するステップと、
先後連続して前記ハッシュ格納部に格納された2つのハッシュ値から新たな新ハッシュ値を生成すると共に、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も過去に格納されたハッシュ値と、前記ハッシュ格納部に格納されたハッシュ値のうち最も最近に格納されたハッシュ値とから、新たな新ハッシュ値を生成するステップと
を備えたことを特徴とするハッシュ生成方法。
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